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K 6251

:2010

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義 

2

4

  原理

3

5

  一般事項

3

6

  試験片

4

6.1

  ダンベル状試験片

4

6.2

  リング状試験片

5

6.3

  試験片の選別 

5

7

  試験装置

7

8

  試験片の数 

8

9

  試験片の採取・作製

9

9.1

  ダンベル状試験片

9

9.2

  リング状試験片

9

10

  試料及び試験片の状態調節 

9

10.1

  加硫又は成形から試験までの時間 

9

10.2

  試料及び試験片の保管 

9

10.3

  試料の状態調節

9

10.4

  試験片の状態調節

9

11

  ダンベル状試験片の標線 

9

12

  試験片の測定 

10

12.1

  ダンベル状試験片

10

12.2

  リング状試験片

10

12.3

  厚さの中央値 

10

13

  試験手順 

10

13.1

  ダンベル状試験片

10

13.2

  リング状試験片

10

13.3

  引張強さ,切断時引張応力及び切断時伸びを求めるための測定 

11

13.4

  所定伸び引張応力を求めるための測定 

11

13.5

  降伏点引張応力及び降伏点伸びを求めるための測定 

11

14

  試験温度 

11

15

  結果の計算 

11

15.1

  ダンベル状試験片

11

15.2

  リング状試験片

12


K 6251

:2010  目次

(2)

ページ

16

  結果の表記 

13

17

  試験報告 

13

附属書 A(参考)精度

14

附属書 B(参考)ダンベル形状及び ITP データの解析 

18

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表 

22


K 6251

:2010

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本ゴム工業会

(JRMA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの

申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これによ

って,JIS K 6251:2004 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権にかかわる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 K

6251

:2010

加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方

Rubber, vulcanized or thermoplastics-

Determination of tensile stress-strain properties

序文 

この規格は,2005 年に第 4 版として発行された ISO 37 及び 2008 年に発行された ISO 37 TECHNICAL

CORRIGENDUM 1 を基に,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

適用範囲 

この規格は,加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの引張特性の求め方について規定する。

求める特性は,引張強さ,切断時伸び,所定伸び応力,所定応力伸び,降伏点応力及び降伏点伸びとす

る。降伏点応力及び降伏点伸びの測定は,降伏点をもつ加硫ゴム及び熱可塑性ゴムにだけ適用する。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 37:2005

,Rubber, vulcanized or thermoplastic−Determination of tensile stress-strain properties 及

び TECHNICAL CORRIGENDUM 1:2008(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

警告  この規格の利用者は,通常の実験室での作業に精通しているものとする。この規格は,その使

用に関して起こるすべての安全上の問題を取り扱おうとするものではない。この規格の利用者

は,各自の責任において安全及び健康に対する適切な措置をとらなければならない。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 6200

  ゴム−用語

JIS K 6250

  ゴム−物理試験方法通則

注記  対応国際規格:ISO 23529,Rubber−General procedures for preparing and conditioning test pieces

for physical test methods(MOD)

JIS K 6272

  ゴム−引張,曲げ及び圧縮試験機(定速)−仕様

注記  対応国際規格:ISO 5893,Rubber and plastics test equipment−Tensile,flexural and compression

types (constant rate of traverse)−Specification(MOD)

JIS Z 8401

  数値の丸め方


2

K 6251

:2010

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS K 6200 によるほか,次による。

なお,引張試験における用語の説明図は,

図 による。

3.1 

引張応力(tensile stress),S

試験片を引っ張るために加える力を試験片の初期断面積で除した値。

3.2 

伸び(elongation),E

初期の長さに対する比率で表される,引張応力によって試験片に生じる引張ひずみ。

注記  伸びは,標線間距離に対する比率(%)で表す。

3.3 

引張強さ(tensile strength),TS

試験片を切断するまで引っ張ったときに記録される最大の引張力を試験片の初期断面積で除した値。

注記  図 1 a)∼図 1 c)を参照。

3.4 

切断時引張強さ(tensile strength at break),TS

b

試験片が切断したときに記録される引張力を試験片の初期断面積で除した値。

注記 1  図 1 a)∼図 1 c)を参照。

注記 2  S

y

で降伏した後,応力の低下とともに伸び続け,TS

b

が TS より低くなる場合,TS と TS

b

との

値は,異なることがある。

 1 c)参照。

3.5 

切断時伸び(elongation at break),E

b

試験片が切断したときの伸び。初期に対する比率(%)で表す。

注記  図 1 a)∼図 1 c)を参照。

3.6 

所定応力伸び(elongation at a given stress),E

s

試験片に所定の引張応力を与えたときの伸び。初期に対する比率(%)で表す。

3.7 

所定伸び引張応力(stress at a given elongation),S

e

試験片に所定の伸び(E %)を与えたときの引張力を試験片の初期断面積で除した値。

注記  ゴム工業界において,この定義は,

“モジュラス”という用語を用いて広く認識されている。し

かし,他の業界で用いている,あらかじめ与えられた伸びでの応力−伸び曲線の傾きを意味す

る“モジュラス”とは異なる。

3.8 

降伏点引張応力(tensile stress at yield),S

y

試験片が切断する前に,引張力が増加しないで伸びが増加する最初の点の引張応力。

注記  屈曲点[図 1 b)参照]又は最大点[図 1 c)参照]に対応する。

3.9 

降伏点伸び(elongation at yield),E

y

試験片が切断する前に,引張力が増加しないで伸びが増加する最初の点の伸び。初期に対する比率(%)


3

K 6251

:2010

で表す。

注記  図 1 b)及び図 1 c)を参照。

a) b) 

E  伸び 
E

b

  切断時伸び

E

y

  降伏点伸び

S

引張応力

S

y

  降伏点引張応力

TS  引張強さ 
TS

b

  切断時引張強さ

Y  降伏点

c)  

図 1−引張試験における用語の説明図 

3.10 

ダンベル状試験片の試験長さ(標線間距離)(test length of a dumb-bell)

ダンベル状試験片の平行部分の,伸び測定の基準となる長さ。

注記  一般的に標線によって示すことが多く,以下,標線間距離という(図 参照)。

原理 

ダンベル状試験片又はリング状試験片の標準試験片を,一定速度で移動できるつかみ具又はプーリをも

つ引張試験機で引っ張る。試験片を規定した速さで引っ張るときの,引張力又は伸びを測定する。

一般事項 

ダンベル状試験片とリング状試験片との応力−ひずみ特性において,同じ結果を示さない場合がある。

これは,主に,リング状試験片では,応力がリング断面内で均一ではないためである。また,ダンベル状

試験片の平行部分が,列理(グレーン)に対して平行方向であるか,直角方向であるかによって,測定値

が異なる場合があるためである。


4

K 6251

:2010

ダンベル状試験片とリング状試験片とを選択する際の主な注意点は,次による。

a)

引張強さ  引張強さを求めるには,ダンベル状試験片が望ましい。リング状試験片は,ダンベル状試

験片より低い値を示す。

b)

切断時伸び  リング状試験片の伸びを,初期の内周長に対する比率として計算され,かつ,ダンベル

状試験片を,列理(グレーン)に対して直角方向に採取したときの伸びである場合に,リング状試験

片の伸びとダンベル状試験片の伸びとは,ほぼ同じ値を示す。

列理(グレーン)の影響を調査する場合には,ダンベル状試験片が望ましく,リング状試験片は適

切ではない。

c)

所定応力伸び及び所定伸び引張応力  用いる試験片は,ダンベル状 3 号形及びダンベル状 5 号形が望

ましい。

リング状試験片の伸びが,初期周長の中央値に対する比率として計算され,かつ,ダンベル状試験

片を,列理(グレーン)に対して直角方向に採取したときの伸びと列理(グレーン)に対して平行方

向に採取したときの伸びとの平均値である場合に,リング状試験片の伸びとダンベル状試験片の伸び

とは,ほぼ同じ値を示す。

リング状試験片は,試験片の取扱いが容易なことから自動測定に適し,かつ,所定伸び引張応力を

求めるのに適している。

d)

試験片の選択  この試験に用いる試験片は,ダンベル状 1 号形,ダンベル状 2 号形,ダンベル状 3 号

形,ダンベル状 5 号形,ダンベル状 6 号形,ダンベル状 7 号形及びダンベル状 8 号形からなる 7 種類

のダンベル状試験片並びにリング状 1 号形及びリング状 2 号形からなる 2 種類のリング状試験片があ

る。

ダンベル状試験片のうち,ダンベル状 3 号形試験片及びダンベル状 5 号形試験片を標準試験片とす

る。ダンベル状 1 号形試験片は,伸びの小さい試料に,ダンベル状 2 号形試験片は,引張強さの小さ

い試料に,ダンベル状 6 号形試験片は,幅が狭く標準試験片が採取できない試料に用いる。

リング状試験片のうち,リング状 1 号形試験片を標準試験片とする。

ダンベル状 7 号形,ダンベル 8 号形試験片及びリング状 2 号形試験片の小形試験片は,大形の試験

片を採取するには十分な材料がない場合にだけ用いる。小形試験片は,大形の試験片より大きい切断

時引張強さ及び切断時伸びを示す傾向がある。

所定の材料から得られる結果は,用いる試験片形状によって異なる結果になることが多いため,異

なる材料を相互に比較する場合は,同じ形状の試験片を用いなければならない。

試験片の研磨又は厚さ調整によって試験片を準備する場合は,試験結果に影響を及ぼす可能性があ

る。

試験片 

6.1 

ダンベル状試験片 

ダンベル状試験片の形状は,

図 による。


5

K 6251

:2010

1

標線

2

標線間距離(

表 参照)

図 2−ダンベル状試験片の形状 

ダンベル状試験片の形状及び寸法は,

図 及び表 による。初期の標線間距離は,表 に示すとおりと

し,試験片の平行部分の長さを超えてはならない。

ダンベル状試験片は,適切な打抜き刃形(

表 参照)によって作るものとする。

製品から,切り出して作製した標準外の試験片に対しては,平行部分の最大厚さは,ダンベル状 1 号形,

ダンベル状 2 号形,ダンベル状 3 号形及びダンベル状 5 号形は 3.0 mm,ダンベル状 6 号形及びダンベル状

8 号形は 2.5 mm,ダンベル状 7 号形は 2.0 mm とする。

表 1−ダンベル状試験片の形状 

単位  mm

主要部分の寸法

形状

平行部分の厚さ

平行部分の幅

初期の標線間距離

対 応 国 際 規 格
ISO 37)での

名称

ダンベル状 1 号形 2.0±0.2 10.0±0.1 40.0±0.5

ダンベル状 2 号形

 2.0±0.2 10.0±0.1 20.0±0.5

ダンベル状 3 号形

 2.0±0.2 5.0±0.1 20.0±0.5 Type

1A

ダンベル状 5 号形

 2.0±0.2

6.0

4

.

0

0

.

0

+

25.0±0.5 Type 1

ダンベル状 6 号形

 2.0±0.2 4.0±0.1 20.0±0.5 Type 2

ダンベル状 7 号形

 1.0±0.1 2.0±0.1 10.0±0.5 Type 3

ダンベル状 8 号形

 2.0±0.2 4.0±0.1 10.0±0.5 Type 4

6.2 

リング状試験片 

リング状試験片の形状及び寸法は,

図 及び表 による。

標準のリング状 1 号形試験片は,内径(44.6±0.2)mm とする。平均厚さ及び平均幅は,

(4.0±0.2)mm

とする。

標準のリング状 2 号形試験片は,内径(8.0±0.1)mm とする。平均厚さ及び平均幅は,

(1.0±0.1)mm

とする。一つのリング状試験片の幅は,中央値から 0.1 mm 以上外れる部位がないものとする。

6.3 

試験片の選別 

ダンベル状試験片及びリング状試験片とも,異物の混入したもの,気泡のあるもの,又はきずのあるも

のは,試験に用いてはならない。


6

K 6251

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単位  mm

図 3−試験片の形状及び寸法 

表 2−リング状試験片の形状及び寸法 

単位  mm

形状

外径

内径

厚さ

試験片内周の 1/2

リング状 1 号形 52.6

44.6±0.2

4.0±0.2 4.0±0.2

70.0

リング状 2 号形 10.0 8.0±0.1

1.0±0.1 1.0±0.1

12.6


7

K 6251

:2010

試験装置 

7.1 

打抜き刃形及びカッタ 

すべての打抜き刃形及びカッタは,JIS K 6250 の 8.3(試験片打抜き刃)に従うものとする。試験片を採

取するための打抜き刃形は,

図 4,図 5,表 及び表 で規定される寸法を満たすものとする。

図 4−試験片打抜き刃形の形状 

単位  mm

1

打抜き器への取付け部位

2

滑らかな研磨面

3

研磨面

図 5−ダンベル状試験片の打抜き具の形状(固定刃の例) 


8

K 6251

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表 3−ダンベル状試験片打抜き刃の寸法 

単位  mm

寸法測定箇所

形状

A

a)

B

b)

C

b)

D E F R

1

R

2

ダンベル状 1 号形 120

(15)  (25)  40.0

0

.

2

0

.

0

+

10.0±0.1

25.0±0.5

21.0±2.0 25.0±2.0

ダンベル状 2 号形 100

20.0

0

.

2

0

.

0

+

ダンベル状 3 号形

  5.0±0.1

 11.0±1.0

ダンベル状 5 号形 115

(16)  (25)  33.0±2.0

6.0

4

.

0

0

.

0

+

 25.0±1.0

14.0±1.0 25.0±2.0

ダンベル状 6 号形 75  (12.5) (12.5)

25.0±1.0

4.0±0.1

12.5±1.0

8.0±0.5 12.5±1.0

ダンベル状 7 号形 35

(7)  (4.5) 12.0±0.5

2.0±0.1

6.0±0.5

3.0±0.1 3.0±0.1

ダンベル状 8 号形 50  (8.5)  (8.5) 16.0±1.0

4.0±0.1

8.5±0.5

7.5±0.5 10.0±0.5

a)

  ダンベル状試験片の肩の部分(R

1

又は R

2

部分)での切断を避けるため,広い部分(つかみ部)の長さは,

引張試験機のつかみ具が挟み込むだけの十分な長さが必要である。

b)

  及び は,目安の数値で,R

1

及び R

2

で決まる。

表 4−リング状試験片打抜き刃の寸法 

単位  mm

寸法測定箇所

形状

G H  I 

リング状 1 号形 52.6

44.6±0.2

4.0±0.2

リング状 2 号形 10.0 8.0±0.1

1.0±0.1

7.2 

厚さ計 

ダンベル状試験片の厚さ及びリング状試験片の厚さを測定するジグは,JIS K 6250 の 10.1 a)(寸法測定

の A 法)による。

リング状試験片の幅を測定するジグは,基台及び接点が,リング状試験片の曲率にあった形状のものと

する。

7.3 

コーンゲージ(内径計) 

リング状試験片の内径測定には,校正されたコーンゲージ又は他の適切なジグを用いる。そのジグは,

直径を測定するために適したものとし,測定誤差は 0.01 mm を超えないものとする。リング状試験片を保

持する方法は,測定される寸法に大きな変化を与えないものとする。

7.4 

引張試験機 

7.4.1

引張試験機の力計測系及び伸び計は,JIS K 6272 の 6.(力計測系)及び JIS K 6272 の 9.[伸び(た

わみ)の測定]による。力計測系は,1 級以上の精度をもつものとする。試験機は,少なくとも,100 mm/min,

200 mm/min 及び 500 mm/min の引張速度で動作可能なものとする。

7.4.2

試験機は,最大の引張力を指示できる装置を備え,ダンベル状試験片に対しては,自動的に締まる

つかみ具を,リング状試験片に対しては,試験片を引っ張りながら回転させる装置を備えていなければな

らない。

7.4.3

標準試験温度以外の温度で試験をする場合には,適切に温度制御した恒温槽を引張試験機に取り付

けて使用する。高温又は低温での試験に対する手順は,JIS K 6250 の 11.2.2(その他の試験温度)による。

試験片の数 

試験片の数は,3 個以上とする。


9

K 6251

:2010

注記  3 個の試験片を用いる場合より,5 個の試験片を用いる場合の方が不確かさの程度は,小さい。

試験片の採取・作製 

9.1 

ダンベル状試験片 

ダンベル状試験片は,JIS K 6250 の 8.(試験片の採取・作製)に従って作製する。ダンベル状試験片は,

可能な限り,材料の列理(グレーン)に対して平行方向に採取する。列理(グレーン)の影響を調査する

場合は,ダンベル状試験片は,列理(グレーン)に対して直角方向にも採取する。

9.2 

リング状試験片 

リング状試験片は,JIS K 6250 の 8.(試験片の採取・作製)に従って,切断,打抜き又は成形によって

作製する。

10 

試料及び試験片の状態調節 

10.1 

加硫又は成形から試験までの時間 

すべての試験目的に対して,加硫又は成形から試験までの最低時間は,16 時間とする。

非製品の試験において,加硫又は成形から試験までの最大時間は,4 週間とし,比較を目的とした評価

に対しては,可能な限り,同じ間隔の後,試験を実施する。

製品試験においては,可能な限り,加硫又は成形から試験までの時間は,3 か月を超えてはならない。

その他の場合は,製品の入手日から 2 か月以内に試験を実施する。

10.2 

試料及び試験片の保管 

試料及び試験片は,加硫又は成形から試験終了までの期間中は,光,熱など試験結果への影響が予想さ

れる外的要因にさらさないように保管する。

10.3 

試料の状態調節 

ラテックスから採取する試料を除いて,すべての試料は,湿度調整せずに,JIS K 6250 の 6.1(試験室の

標準温度)に従って,3 時間以上,状態調節する。その後に,試験片を作製する。

湿度の影響を受けやすいラテックス試料は,JIS K 6250 の 6.1(試験室の標準温度)及び JIS K 6250 

6.2

(試験室の標準湿度)に従って,湿度を調節した環境下で,96 時間以上,状態調節する。その後に,試

験片を作製する。

10.4 

試験片の状態調節 

すべての試験片は,JIS K 6250 の 9.(試験片の状態調節)によって状態調節する。試験片作製に研磨を

含む場合,研磨と試験との間隔は 16 時間以上,72 時間以内とする。

状態調節した試料から採取する場合,標準試験温度での試験で,かつ,追加の処理を必要としない試験

片は,直ちに試験してもよい。追加の処理を加える場合は,標準試験温度で最低 3 時間の状態調節後に試

験を行ってもよい。

標準試験温度以外で試験する場合は,JIS K 6250 の 11.2.2(その他の試験温度)によって,試験片が試

験温度で平衡状態に達するのに十分な時間だけ状態調節する(7.4.3 参照)

11 

ダンベル状試験片の標線 

試験片に標線をつける場合には,適切なマーカを用いて,

表 に規定する初期の標線間距離をもつ 2 本

の標線をダンベル状試験片につける。

標線をつける際には,試験片は引っ張られていない状態とし,

図 に示すように,試験片の平行部分に


10

K 6251

:2010

対して直角に,かつ,試験片の中央から等距離に,正確,かつ,鮮明に付ける。

12 

試験片の測定 

12.1 

ダンベル状試験片 

ダンベル状試験片は,

厚さ計を用いて,

平行部分の初期の標線間距離の両端及び中央の厚さを測定する。

三つの測定値の中央値を,断面積の計算に用いる。試験片の幅は,平行部分の打抜き刃形の切断端面間の

長さをそのまま用いる。その打抜き刃形の長さは,JIS K 6250 の 10.(寸法測定方法)に従って,0.05 mm

単位で測定する。

12.2 

リング状試験片 

リング状試験片は,リング状試験片に沿って,おおよそ 6 等分した区間で,リングの幅及び厚さを測定

する。断面積を求めるために,それぞれの測定値の中央値を用いる。内径は,0.1 mm 単位で測定する。内

周長及び平均周長は,次の式から求める。

C

i

=π×H

C

m

=π×(HW)

ここに,

C

i

内周長(mm)

H: 内径(mm)

C

m

平均周長(mm)

W: リングの幅(mm)

12.3 

厚さの中央値 

いずれの一つのダンベル状試験片も,平行部分の三つの測定値が厚さの中央値から 2 %以上異なっては

ならない。二つの群の試験片を比較する場合には,それぞれの群の厚さの中央値は,二つの群の厚さの中

央値の 7.5 %以内とする。

いずれの一つのリング状試験片の厚さも,その中央値から 2 %以上外れる部位があってはならない。

13 

試験手順 

13.1 

ダンベル状試験片 

断面に均一に引張力を分布させるため,試験片の両端が対称的に保持されるように,試験片を引張試験

機に取り付ける。必要に応じて,伸び計を設定する。試験機を作動させ,求める特性に応じて,又は±1 %

の正確さで,標線間距離の変化と力の変化とを継続的に観察する。

つかみ具の標準的な速度は,ダンベル状 1 号形,ダンベル状 2 号形,ダンベル状 3 号形,ダンベル状 5

号形及びダンベル状 6 号形試験片では,

(500±50)mm/min とし,ダンベル状 7 号形及びダンベル状 8 号

形試験片では,

(200±20)mm/min とする。

標線間の外側で破断した試験片,又は試験片の平行部分の外側で降伏した試験片のデータは,棄却し,

追加の試験片で繰り返し測定を行う。

13.2 

リング状試験片 

二つのプーリに沿って引張力が最小となるように試験片を取り付ける。試験機を作動させ,求める特性

に応じて,又は±1 %の正確さで,プーリの移動距離及び力の変化を継続的に観察する。

引張プーリの標準的な速度は,リング状 1 号形試験片では,

(500±50)mm/min とし,リング状 2 号形

試験片では,

(100±10)mm/min とする。

リング状試験片を取り付けるときのプーリ径は,リング状 1 号形試験片に対しては,直径 25 mm とし,


11

K 6251

:2010

リング状 2 号形試験片に対しては,直径 4.5 mm とする。

13.3 

引張強さ,切断時引張応力及び切断時伸びを求めるための測定 

引張強さ及び切断時引張応力を求めるために,7.4(引張試験機)によって試験片が切断するまでの最大

引張力及び切断時の引張力を測定する。ダンベル状試験片の場合には,切断時伸びを求めるために,適切

な方法によって切断時の標線間距離を測定する。

リング状試験片の場合には,

切断時伸びを求めるために,

切断時のプーリ中心の移動距離となるつかみ具間の距離を測定する。

13.4 

所定伸び引張応力を求めるための測定 

ダンベル状試験片の場合には,所定伸び引張応力を求めるために,適切な方法によって標線間距離が所

定の距離に達したときの引張力を読み取る。リング状試験片の場合には,所定伸び引張応力を求めるため

に,つかみ具間の距離が所定の距離に達したときの引張力を読み取る。

13.5 

降伏点引張応力及び降伏点伸びを求めるための測定 

降伏点引張応力及び降伏点伸びを求めるために,7.4(引張試験機)によって,引張応力の増加はないが,

伸びが増加する最初の点の引張力及び標線間距離を測定する。測定には,引張力−伸び曲線を記録できる

記録計,又は引張力及び伸びを自動測定できる装置が必要となる。

14 

試験温度 

試験は,JIS K 6250 の 6.1(試験室の標準温度)で実施する。他の温度で試験を行う場合には,JIS K 6250

の 11.2.2(その他の試験温度)から選ぶことが望ましい。

比較を目的とした一連の評価は,すべて同じ温度で行う。

15 

結果の計算 

15.1 

ダンベル状試験片 

引張強さ TS(MPa)は,次の式(1)によって算出する。

Wt

F

TS

m

=

 (1)

切断時引張強さ

TS

b

(MPa)は,次の式(2)によって算出する。

Wt

F

TS

b

b

=

 (2)

切断時伸び

E

b

(%)は,次の式(3)によって算出する。

100

0

0

b

b

×

=

L

L

L

E

 (3)

所定伸び引張応力

S

e

MPa

)は,次の式

(4)

によって算出する。

Wt

F

S

e

e

=

 (4)

所定応力伸び

E

s

%

)は,次の式

(5)

によって算出する。

100

0

0

s

s

×

=

L

L

L

E

 (5)

必要な応力に対応する力

F

e

N

)の値は,次の式

(6)

によって算出する。

Wt

S

F

e

e

=

 (6)

降伏点引張応力 S

y

MPa

)は,降伏点で記録された力から,次の式

(7)

によって算出する。


12

K 6251

:2010

Wt

F

S

y

y

=

 (7)

降伏点伸び E

y

%

)は,次の式

(8)

によって算出する。

100

0

0

y

y

×

=

L

L

L

E

 (8)

ここに,

F

b

切断時の力(N)

F

e

所定ひずみでの力(N)

F

m

最大の力(N)

F

y

降伏点での力(N)

L

0

初期の標線間距離(mm)

L

b

切断時の標線間距離(mm)

L

s

所定応力時の標線間距離(mm)

L

y

降伏点の標線間距離(mm)

S

e

所定伸び時の応力(MPa)

t: 平行部分の厚さ(mm)

W: 打抜き刃形の平行部分の幅(mm)

15.2 

リング状試験片 

引張強さ TS(MPa)は,次の式(9)によって算出する。

Wt

F

TS

2

m

=

 (9)

切断時引張強さ TS

b

MPa

)は,次の式

(10)

によって算出する。

Wt

F

TS

2

b

b

=

 (10)

切断時伸び E

b

%

)は,次の式

(11)

によって算出する。

100

2

π

i

i

b

b

×

+

=

C

C

L

d

E

(11)

所定伸び引張応力 S

e

MPa

)は,次の式

(12)

によって算出する。

Wt

F

S

2

e

e

=

 (12)

所定伸び L

e

mm

)に対応するプーリ中央間の距離(

mm

)は,次の式

(13)

によって算出する。

2

π

200

i

s

m

e

d

C

E

C

L

+

=

 (13)

所定応力伸び E

s

%

)は,次の式

(14)

によって算出する。

100

2

π

m

i

s

s

×

+

=

C

C

L

d

E

 (14)

必要な応力に対応する力 F

e

N

)の値は,次の式

(15)

によって算出する。

Wt

S

F

e

e

2

=

 (15)

降伏点引張応力 S

y

(MPa)は,次の式(16)によって算出する。

Wt

F

S

2

y

y

=

 (16)

降伏点伸び E

y

(%)は,次の式(17)によって算出する。


13

K 6251

:2010

100

2

π

m

i

y

y

×

+

=

C

C

L

d

E

 (17)

ここに,

C

i

リングの初期の内周長(mm)

C

m

リングの初期の平均周長(mm)

d: プーリの直径(mm)

E

s

所定応力伸び(%)

F

b

切断時の力(N)

F

e

所定ひずみでの力(N)

F

m

最大の力(N)

F

y

降伏点での力(N)

L

b

切断時のプーリ中央間距離(mm)

L

s

所定応力時のプーリ中央間距離(mm)

L

y

降伏点でのプーリ中央間距離(mm)

S

e

所定伸び時の応力(MPa)

t: リング状試験片の厚さ(mm)

W: リング状試験片の幅(mm)

16 

結果の表記 

引張強さ,切断時引張応力,降伏点引張応力,所定伸び引張応力,切断時伸び及び降伏点伸びは,3 個

以上の試験片について試験を行い,箇条 15 によって得られたそれぞれの値の中央値を JIS Z 8401 によっ

て丸める。

引張強さ及び引張応力は,有効数字 3 けたで表す。その場合の丸めの幅は,有効数字に対して最も小さ

いけたに相当する丸めの幅とする。切断時伸び及び降伏点伸びは,丸めの幅 10 で表す。

17 

試験報告 

試験報告には,次の事項を記載する。

a)

この規格の番号

b)

試料及び試験片の詳細

1)

試料及び試験片に関するすべての詳細

2)

配合内容の詳細及び成形方法(加硫条件など)

3)

試験片の作製の詳細

−  試験片の準備方法(研磨など)

,試験片の形状及び寸法

−  ダンベル状試験片を採取したときの列理方向(分かる場合)

4)

試験した試験片の数

c)

試験の詳細

1)

試験条件(試験温度及び必要な場合は湿度)

2)

試験装置

3)

その他,規定と異なる測定方法

4)

この規格に規定されていない事項及び結果への影響が考えられる事項の詳細

d)

試験結果  箇条 15 に従って算出した特性の中央値

e)

試験年月日

f)

その他必要事項


14

K 6251

:2010

附属書 A

(参考)

精度

A.1 

一般事項 

この手法の試験室内繰返し精度(併行精度)及び試験室間再現精度(再現性)は,ISO/TR 9272 によっ

て計算する。元のデータは,ISO/TR 9272 で規定する手順によって 5 %と 2 %との有意レベルで外部誤差

として扱う。

A.2 

試験室間試験プログラムの詳細 

A.2.1 2

回の試験室間試験プログラム 

2001 年の第 1 回試験室間試験プログラム(以下,ITP という。)には,計 8 か国,23 の試験室が参加し,

NR,SBR 及び EPDM の 3 種類のゴムの引張試験を実施した。A.2.2 に示す特性について,五つの試験片の

引張試験結果の平均値及び中央値を求めた。

2002 年の第 2 回 ITP には,計 6 か国,17 の試験室が参加し,第 1 回 ITP のものと同じ配合組成の NR ゴ

ムを用いた。

いずれの ITP でも,1 か所の試験室で混練りし,加硫したゴム試験片を,それぞれの試験室に配布した。

試験に用いたゴムの配合組成を,

表 A.5 に示す。

A.2.2

試験特性  測定する試験特性は,切断時引張強さ(TS

b

,切断時伸び(E

b

,100 %伸びでの応力(S

100

及び 200 %伸びでの応力(S

200

)である。

A.2.3

試験片  試験には,ダンベル 3 号形(ISO 37 では,Type 1A),ダンベル 5 号形(ISO 37 では,Type

1)及びダンベル 6 号形(ISO 37 では,Type 2)の 3 種類のダンベル状試験片を用いた。

ダンベル状 5 号形試験片において,第 1 回 ITP では,初期の標線間距離 20 mm 及び 25 mm の二つで試

験したが,第 2 回 ITP では,初期の標線間距離 25 mm だけで試験した。

A.3 

精度の結果 

第 1 回 ITP の NR,SBR 及び EPDM の計算結果を

表 A.1,表 A.2,及び表 A.3 に,さらに,第 2 回 ITP

の NR の計算結果を

表 A.4 に示す。

これらの表で用いる記号は,次のとおりとする。

  r=測定単位で表した試験室内繰返し精度

  (r)=百分率で表した試験室内繰返し精度(相対値)

  R=測定単位で表した試験室間再現精度

  (R)=百分率で表した試験室間再現精度(相対値)


15

K 6251

:2010

表 A.1NR の精度(第 回 ITP 

試験室内繰返し精度

試験室間再現精度

特性値

ダンベル形状 
/標線間距離

中央値

N=23×2=46

(r)

(R)

ダンベル状 3 号形/20

mm 34.88

0.67 1.91 2.63 7.54

ダンベル状 5 号形/20

mm 34.25

1.10 3.20 3.35 9.79

ダンベル状 5 号形/25

mm 34.17

1.53 4.47 2.49 7.29

TS

b

ダンベル状 6 号形/20

mm 31.93

1.25 3.93 2.85 8.94

ダンベル状 3 号形/20

mm

687

29.9 4.35

57.8 8.41

ダンベル状 5 号形/20

mm

671

42.1 6.28

57.2 8.52

ダンベル状 5 号形/25

mm

670

66.3 9.89

63.1 9.41

E

b

ダンベル状 6 号形/20

mm

651

29.9 4.60

60.5 9.29

ダンベル状 3 号形/20 mm

1.89

0.07

3.90

0.28

14.81

ダンベル状 5 号形/20

mm  1.83

0.18 10.00  0.36 19.50

ダンベル状 5 号形/25 mm

1.86

0.12

6.73

0.32

17.24

S

100

ダンベル状 6 号形/20 mm

1.84

0.15

8.33

0.40

21.95

ダンベル状 3 号形/20 mm

4.58

0.38

8.25

0.70

15.26

ダンベル状 5 号形/20

mm  4.49

0.45 10.08  0.85 18.97

ダンベル状 5 号形/25 mm

4.42

0.52

11.82

0.77

17.36

S

200

ダンベル状 6 号形/20 mm

4.39

0.39

8.79

0.87

19.85

表 A.2SBR の精度(第 回 ITP 

試験室内繰返し精度

試験室間再現精度

特性値

ダンベル形状

/標線間距離

中央値

N=23×2=46

(r)

(R)

ダンベル状 3 号形/20

mm 24.70

1.01 4.11 2.38 9.65

ダンベル状 5 号形/20

mm 24.87

1.48 5.94 2.12 8.53

ダンベル状 5 号形/25 mm

24.60

1.17

4.74

2.58

10.47

TS

b

ダンベル状 6 号形/20 mm

24.38

1.52

6.22

2.84

11.65

ダンベル状 3 号形/20

mm

459

13.9 3.04

41.1 8.96

ダンベル状 5 号形/20

mm

457

29.3 6.40

39.0 8.53

ダンベル状 5 号形/25

mm

458

31.4 6.85

31.6 6.90

E

b

ダンベル状 6 号形/20 mm

462

32.9

7.12

48.2

10.43

ダンベル状 3 号形/20 mm

2.65

0.10

3.87

0.43

16.15

ダンベル状 5 号形/20 mm

2.64

0.20

7.46

0.51

19.47

ダンベル状 5 号形/25 mm

2.61

0.20

7.52

0.41

15.75

S

100

ダンベル状 6 号形/20 mm

2.66

0.24

9.11

0.57

21.30

ダンベル状 3 号形/20 mm

7.81

0.45

5.74

1.00

12.79

ダンベル状 5 号形/20 mm

7.76

0.59

7.62

1.28

16.52

ダンベル状 5 号形/25 mm

7.74

0.47

6.08

0.94

12.15

S

200

ダンベル状 6 号形/20 mm

7.68

0.56

7.31

1.48

19.25


16

K 6251

:2010

表 A.3EPDM の精度(第 回 ITP 

試験室内繰返し精度

試験室間再現精度

特性値

ダンベル形状 
/標線間距離

中央値

N=23×2=46

(r)

(R)

ダンベル状 3 号形/20 mm

14.77

0.65

4.39

1.87

12.65

ダンベル状 5 号形/20 mm

14.51

1.13

7.78

2.01

13.83

ダンベル状 5 号形/25

mm  14.59

1.57 10.76  2.22 15.20

TS

b

ダンベル状 6 号形/20 mm

14.50

1.20

8.26

2.14

14.74

ダンベル状 3 号形/20

mm

471

20.2 4.28

39.2 8.34

ダンベル状 5 号形/20

mm

470

22.2 4.71

32.4 6.90

ダンベル状 5 号形/25

mm

474

33.8 7.13

44.5 9.38

E

b

ダンベル状 6 号形/20

mm

475

21.9 4.60

42.4 8.93

ダンベル状 3 号形/20 mm

2.40

0.09

3.87

0.29

12.04

ダンベル状 5 号形/20 mm

2.33

0.21

8.99

0.36

15.32

ダンベル状 5 号形/25 mm

2.30

0.18

7.61

0.32

13.94

S

100

ダンベル状 6 号形/20 mm

2.39

0.17

7.21

0.32

13.52

ダンベル状 3 号形/20

mm  5.20  0.22 4.22 0.46 8.84

ダンベル状 5 号形/20 mm

5.11

0.35

6.87

0.65

12.80

ダンベル状 5 号形/25 mm

5.05

0.25

4.88

0.62

12.35

S

200

ダンベル状 6 号形/20 mm

5.08

0.27

5.24

0.71

14.04

表 A.4NR の精度(第 回 ITP 

試験室内繰返し精度

試験室間再現精度

特性値

ダンベル形状

/標線間距離

中央値

N=17×2=34

(r)

(R)

ダンベル状 3 号形/20

mm 33.13

1.19 3.60 2.71 8.17

ダンベル状 5 号形/25

mm 32.26

1.86 5.76 2.21 6.84

TS

b

ダンベル状 6 号形/20 mm

34.75

1.53

4.41

4.04

11.63

ダンベル状 3 号形/20 mm

665

22.94

3.45

83.52

12.56

ダンベル状 5 号形/25

mm 640

27.26 4.26 54.44 8.50

E

b

ダンベル状 6 号形/20 mm

683

30.80

4.51

94.49

13.83

ダンベル状 3 号形/20 mm

1.78

0.13

7.06

0.22

12.19

ダンベル状 5 号形/25 mm

1.74

0.13

7.29

0.32

18.17

S

100

ダンベル状 6 号形/20 mm

1.83

0.20

11.08

0.30

16.18

ダンベル状 3 号形/20 mm

4.35

0.21

4.78

0.87

20.11

ダンベル状 5 号形/25 mm

4.27

0.32

7.42

1.10

25.81

S

200

ダンベル状 6 号形/20

mm  4.31

0.44 10.31  1.03 23.91


17

K 6251

:2010

表 A.5−試験に用いたゴムの配合組成 

単位  phr

配合(1) NR

配合(2) SBR

配合(3) EPDM

天然ゴム(RSS #1)

100 SBR

1502

100 EPDM(JSR EP24) 100

HAF カーボンブラック
(N330)

35 HAF カーボンブラック

(N330)

50 HAF カーボンブラック

(N330)

80

酸化亜鉛 5

酸化亜鉛 3

酸化亜鉛 5

ステアリン酸 2

ステアリン酸 1

ステアリン酸 1

酸化防止剤 6PPD

a)

 2

酸化防止剤 6PPD

a)

 2

パラフィンオイル

(PW-90)

50

酸化防止剤 TMDQ

b)

 2

酸化防止剤 TMDQ

b)

 2

酸化防止剤 TMDQ

b)

 2

酸化防止剤ワックス 1

酸化防止剤ワックス 1

促進剤 TMTD

d)

 1

促進剤 TBBS

c)

 0.7

促進剤 TBBS

c)

 1

促進剤 MBT

e)

 0.5

硫黄 2.25

硫黄 1.75

硫黄 1.5

合計 149.95

合計 161.75

合計 241

a)

  N-(1.3-ジメチルブチル)-N-フェニル-p-フェニレンジアミン

b)

 2.2.4 トリメチル-1.2-ジヒドロキノリンの重合体(ポリマー)

c)

  N-tert-ブチル-2-ベンゾチアジル  スルフェンアミド

d)

  テトラメチルチウラム  ジスルフィド

e)

 2-メルカプトベンゾチアゾール


18

K 6251

:2010

附属書 B

(参考)

ダンベル形状及び ITP データの解析

B.1 

一般事項 

この附属書は,ITP を通して測定した,ダンベル状 3 号形試験片を含むダンベル状試験片の性能につい

て考察する。ダンベル状 3 号形試験片は,対応国際規格(ISO 37)には,新たに追加されたが,長年の間,

日本をはじめ多くの国で用いられている。

ITP では,ダンベル状 3 号形試験片は,ダンベル状 5 号形試験片及びダンベル状 6 号形試験片より良い

繰返し精度を示し,特に,標線間の外側での破断発生に対する優位性を示した。これは,有限要素解析の

結果で,ダンベル状 3 号形試験片のひずみ分布が,ほかに比べより均一であることからも説明できる。

ダンベル状 3 号形試験片で求める引張特性の値と,ダンベル状 5 号形試験片による結果とは,非常に近

似しているが,すべての場合において,同一であるとは限らない。

ダンベル状 3 号形試験片とダンベル状 5 号形試験片との全体寸法は,近似しており代替可能と考えられ

るが,長期にわたりダンベル状 3 号形試験片で膨大なデータを蓄積しているため,ダンベル状 5 号形試験

片への置換えは進んでいない。

B.2 3

因子の枝分かれ実験における三つの分散成分 

ISO/TR 9272

に従って計算される精度の比較において,は,試験室間の分散(σ

L

2

)の指標であり,r

は,測定日間の分散(σ

D

2

)と測定誤差による分散(σ

M

2

)との和で表される特定の試験室におけるすべて

の分散(σ

D

2

σ

M

2

)の指標である。σ

D

2

と σ

M

2

とを別々に解析するためには,ISO 5725-3 で規定される,3

因子の枝分かれ実験によってそれぞれの分散成分の推定を行えばよい。

第 2 回 ITP における分散成分の推定値を

表 B.1 及び表 B.2 に示す。

表 B.1−第 回 ITP での引張強さの 因子枝分かれ実験の平均値による各分散成分の推定 

ダンベル状 3 号形

ダンベル状 5 号形

ダンベル状 6 号形

σ

L

2

 (0.80)

2

 (0.60)

2

 (1.80)

2

σ

D

2

 (0.17)

2

 (0.67)

2

 (0.54)

2

σ

M

2

 (1.04)

2

 (1.60)

2

 (1.08)

2

表 B.2−第 回 ITP での切断時伸びの 因子枝分かれ実験の平均値による各分散成分の推定 

ダンベル状 3 号形

ダンベル状 5 号形

ダンベル状 6 号形

σ

L

2

 (24.3)

2

 (20.4)

2

 (43.7)

2

σ

D

2

 (28.6)

2

 (13.6)

2

 (21.9)

2

σ

M

2

 (19.3)

2

 (28.1)

2

 (19.3)

2

三つの分散において,測定誤差に起因する分散(σ

M

2

)は,ダンベル状試験片に対して最も重要である。

その他の分散(σ

L

2

及び σ

D

2

)は,ダンベル状試験片の形状以外の多くの因子の影響を受ける。

σ

M

2

は,ダンベル状 3 号形試験片が最小であることが示されており,このダンベル形状では,最も測定

精度が良いことを意味する。


19

K 6251

:2010

B.3 

破断した試験片の解析 

B.3.1 

標線間の外側で破断した試験片の数 

図 B.1 は,標線間の外側で破断した試験片の数を示す。それぞれのダンベル状試験片に対して,23 の試

験室が 2 日間に分けて各五つの試験片を測定する方法で,230 の試験片を試験した。

Y  標線間の外側で破断した試験片の数 
A  ダンベル状 3 号形試験片 
B  ダンベル状 5 号形試験片 
C  ダンベル状 6 号形試験片

図 B.1−標線間の外側で破断した試験片の数 

(第 1 回 ITP−各試験片形状で各 230 データ)

標線間距離 20 mm で実施された NR のダンベル状 5 号形試験片の場合,約 70 %に相当する 159 の試験

片が標線間の外側で破断した。ダンベル状 5 号形試験片では,標線間距離 25 mm の場合でも,試験片の約

60 %が標線間の外側で破断した。また,ダンベル状 6 号形試験片の場合は,約 47 %であった。しかしなが

ら,ダンベル状 3 号形試験片の場合は,標線間の外側で破断した試験片は,13 %だけであった。

SBR 及び EPDM においても,ダンベル状 3 号形試験片で標線間の外側で破断する可能性は,他のダンベ

ル状試験片よりかなり低い。

B.3.2 

標線間の外側で破断する試験片の割合と引張エネルギーとの関係 

標線間の外側で破断する試験片の割合と引張エネルギー(切断時引張強さと切断時伸びとの積)との関

係を同様に解析した。カーボンブラック含有量が異なる NR 試験片が準備され,その TS

b

及び E

b

を測定す

ると同時に,標線間の外側で破断する試験片の割合を観察した。この実験の結果を

図 B.2 に示す。


20

K 6251

:2010

X  TS

b

×E

b

(MPa・%)

Y  標線間の外側で破断する試験片の割合 
1

ダンベル状 3 号形試験片

2

ダンベル状 5 号形試験片

3

ダンベル状 6 号形試験片

図 B.2−標線間の外側で破断した試験片の割合と引張エネルギーとの関係(TS

b

×E

b

 

引張エネルギーの値が増加するにつれて,標線間の外側で破断する試験片の割合が増加した。引張エネ

ルギーの値が 20 000 MPa・%以下では,ほとんどのダンベル状 3 号形試験片が標線間の内側で破断した。

B.4 

有限要素解析 

一部の試験片に対して有限要素解析(FEA)を実施した。応力分布を

図 B.3 に示す。

応力分布解析から,

最も応力の高い領域は,ダンベル状 5 号形試験片及びダンベル状 6 号形試験片では,

試験片の端面近傍にあることを示している。この観察は,B.3 で示す引張試験の結果と一致する。

一方,ダンベル状 3 号形試験片では,端面近傍の応力は中央部と同等のレベルであり,ダンベル状 3 号

形試験片ではかなり均一な応力分布であることを意味している。


21

K 6251

:2010

図 B.3−有限要素法によって得られた応力分布の例 

参考文献  ISO 5725-3 , Accuracy (trueness and precision) of measurement methods and results − Part 3:

Intermediate measures of the precision of a standard measurement method

ISO/TR 9272

,Rubber and rubber products−Determination of precision for test method standards

a) 

ダンベル状 号形試験片 

b) 

ダンベル状 号形試験片 

c) 

ダンベル状 号形試験片 

応力


附属書 JA

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS K 6251:2010

  加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方

ISO 37:2005

  Rubber, vulcanized or thermoplastic−Determination of tensile stress-strain

properties

(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご
との評価及びその内容

箇条番号 
及び題名

内容

(II) 
国際

規格
番号

箇条
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

5  一般事項

追加

日本のゴム業界で使用されるダン
ベル状 1 号形及びダンベル状 2 号
形の規定を追加した。

6  試験片 6.1

ダンベル状試験片

追加

ダンベル状 1 号形及びダンベル状
2 号形の規定を追加した。

他の JIS に引用されているのでダン
ベル状 1 号形及びダンベル状 2 号形
を残す。ダンベル状試験片 1 号形及

び 2 号形の削減を考慮する。

 6.3

試験片の選別

追加

試験実施時の注意事項を追記。

7  試験装置 7.1

打 抜 き 刃 形 及 び カ ッ

 6

追加

ダンベル状 1 号形及びダンベル状
2 号形の規定を追加した。

他の JIS に引用されているのでダン
ベル状 1 号形及びダンベル状 2 号形

を残す。ダンベル状試験片 1 号形及
び 2 号形の削減を考慮する。

 7.4

引張試験機

追加 7.4.2 として,つかみ具の説明を追

加した。

理解を助けるために追加した。技術
的な差異はない。

22

K 6251


2010


(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご
との評価及びその内容

箇条番号

及び題名

内容

(II) 
国際
規格

番号

箇条

番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

13  試験手順

13.1  ダンベル状試験片

追加

ダンベル状 1 号形及びダンベル状
2 号形の規定を追加した。

他の JIS に引用されているのでダン

ベル状 1 号形及びダンベル状 2 号形
を残す。ダンベル状試験片 1 号形及
び 2 号形の削減を考慮する。

 13.2

リング状試験片

追加

プーリ径に関する規定を追加し
た。

ISO

へ提案する。

 13.3

引張強さ,切断時引

張応力及び切断時伸びを
求めるための測定

追加

JIS

の規定として追加した。

ISO

へ提案する。

 13.4

所定伸び引張応力を

求めるための測定

追加

JIS

の規定として追加した。

ISO

へ提案する。

 13.5

降伏点引張応力及び

降伏点伸びを求めるため

の測定

追加

JIS

の規定として追加した。

ISO

へ提案する。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 37:2005,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

−  追加 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

−  MOD 国際規格を修正している。

23

K 6251


2010