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K 6235

:2006

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本ゴム工業会

(JRMA)

/財団法人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出

があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS K 6235 : 1999 は改正され,この規格に置き換えられる。

改正に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 17564 : 2001,Nitrile rubber−

Determination of residual unsaturation in hydrogenated nitrile rubber (HNBR) by iodine value

を基礎として用いた。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。

JIS K 6235

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(規定)  ウィイス溶液の調製方法

附属書 1(参考)  HNBR のよう素価の測定精度結果

附属書 2(参考) JIS と対応する国際規格との対比表


K 6235

:2006

目  次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  原理

2

4.

  試薬

2

4.1

  クロロホルム

2

4.2

  ウィイス溶液

2

4.3

  よう化カリウム水溶液  (100 g/L)

2

4.4

  でんぷん水溶液  (10 g/L)

2

4.5

  0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム標準水溶液

2

5.

  装置及び器具

2

5.1

  振とう機

2

5.2

  恒温水槽

2

5.3

  化学はかり

2

5.4

  共栓付三角フラスコ

2

5.5

  全量ピペット

2

5.6

  ビュレット

2

6.

  試験方法

2

7.

  結果の表示

3

8.

  試験報告書

3

附属書 A(規定)ウィイス溶液の調製方法

4

附属書 1(参考)HNBR のよう素価の測定精度結果

5

附属書 2(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

6

 


日本工業規格

JIS

 K

6235

:2006

原料ゴム−HNBR のよう素価法による

残留不飽和結合量の求め方(定量)

Rubber, raw

Determination of residual unsaturation in HNBR by iodine

value

序文  この規格は,2001 年に第 1 版として発行された ISO 17564,Nitrile rubber−Determination of residual

unsaturation in hydrogenated nitrile rubber (HNBR) by iodine value

を翻訳し,技術的内容を変更して作成した

日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変

更の一覧表をその説明を付けて,

附属書 2(参考)に示す。

警告  この規格の利用者は,通常の試験室の作業に精通しているものとする。この規格は,その使用に関

連して起こるすべての安全上の問題を取り扱おうとするものではない。この規格の利用者は,各自の責任

において安全及び健康に対する適切な措置をとらなければならない。

1.

適用範囲  この規格は,原料ゴムの水素化ニトリルゴム(以下,HNBR という。)の残留不飽和結合

量(以下,よう素価という。

)を,よう素付加反応によって求める方法について規定する。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 17564 : 2001

,Nitrile rubber−Determination of residual unsaturation in hydrogenated nitrile rubber

(HNBR) by iodine value (MOD)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 6298

  原料ゴム−天然ゴム・合成ゴム−試験用試料の採取手順

備考  ISO 1795 : 2000,Rubber, raw natural and raw synthetic−Sampling and further preparative

procedures

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

JIS K 8322

  クロロホルム(試薬)

JIS K 8355

  酢酸(試薬)

JIS K 8403

  三塩化よう素(試薬)

JIS K 8659

  でんぷん(溶性)

(試薬)

JIS K 8913

  よう化カリウム(試薬)


2

K 6235

:2006

JIS K 8920

  よう素(試薬)

3.

原理  原料ゴムの HNBR をクロロホルムに溶解する。クロロホルム溶液に過剰のウィイス溶液を加え,

一定時間 HNBR 中の残留不飽和結合によう素を付加させる。次に,よう化カリウム溶液を加え,遊離した

よう素をチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定し,よう素価を計算によって求める。

4.

試薬  試薬は,次の分析用試薬を用いる。水は,蒸留水,イオン交換水又はそれと同等のものを用い

る。

4.1

クロロホルム  JIS K 8322 に規定するもの。

4.2

ウィイス溶液  附属書 によって調製する。

4.3

よう化カリウム水溶液  (100 g/L)    JIS K 8913 に規定するよう化カリウムを用いて調製する。

4.4

でんぷん水溶液  (10 g/L)    JIS K 8659 に規定するでんぷん(溶性)を用いて調製する。

4.5

0.1 mol/L

チオ硫酸ナトリウム標準水溶液  JIS K 8001 の 4.5 (21.2)(0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶

液)に規定するもの。

5.

装置及び器具  装置及び器具は,次による。

5.1

振とう機

5.2

恒温水槽  25  ℃±1  ℃に制御できるもの。

5.3

化学はかり  0.1 mg のけたまではかることができるもの。

5.4

共栓付三角フラスコ  容量が 300 cm

3

のもの(以下,三角フラスコという。

5.5

全量ピペット  容量が 10 cm

3

及び 25 cm

3

のもの。

5.6

ビュレット  容量が 50 cm

3

で,0.1 cm

3

の目盛まで読み取ることができるもの。

6.

試験方法

6.1

JIS K 6298

に従って選定した試料をよう素価に応じ,

表 に従って,0.1 mg のけたまではかり取り,

三角フラスコに入れる。

  1  試料の適正採取質量

予想されるよう素価

(よう素 g/試料 100 g)

試料質量

g

  30 を超え 0.35∼0.40

15

を超え 30 以下 0.40∼0.50

  8

を超え 15 以下 0.50∼0.70

          8 以下

  0.90∼1.0

6.2

三角フラスコにクロロホルム  (4.1) 50 cm

3

を加え,栓をして,振とう機を用いて室温で試料を完全に

溶解する。試料が完全に溶解した後,25  ℃±1  ℃の恒温水槽で約 30 分間静置する。

6.3

恒温水槽から三角フラスコを取り出し,ウィイス溶液  (4.2) 25 cm

3

をピペットを用いて加え,栓をし,

均一になるまで軽く振り混ぜる。次いで,25  ℃±1  ℃の恒温水槽中に 120 分±5 分間静置し,よう素の付

加反応を終結させる。


3

K 6235

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6.4

次に,恒温水槽から三角フラスコを取り出し,素早くピペットを用いて 10 cm

3

のよう化カリウム水

溶液  (4.3)  を加え,直ちに三角フラスコに栓をし,強く振り混ぜる。

6.5

栓を少し緩め,洗浄瓶を用いて,栓及び接合部をできるだけ少量の蒸留水で洗浄し,直接三角フラ

スコ内に流し込む。再び栓をし,緩やかに三角フラスコを振り混ぜた後,室温で 5 分間静置する。

6.6

次に,チオ硫酸ナトリウム水溶液  (4.5)  を用いて,三角フラスコを緩やかに振り混ぜながら滴定す

る。上層の水相が少し黄色になったときに,約 1 cm

3

のでんぷん水溶液  (4.4)  を加え,栓をした後,強く

振り混ぜる。よう素でんぷん反応による紫色が消失するまで,三角フラスコをよく振り混ぜながら滴定を

続ける。チオ硫酸ナトリウム水溶液による滴定は,よう化カリウム水溶液を加えてから 30 分以内に完了さ

せることが重要である。

備考  でんぷん水溶液を加えたときには,クロロホルム相に含まれる未反応のよう素を水相のでんぷ

んと完全に反応させるため,強く振り混ぜることが重要である。

6.7

栓をした後,室温で約 30 分間三角フラスコを静置する。再び発色したら,滴定液を加えてよく振り

混ぜながら,色が完全に消えるまで滴定する。

6.8

試料を入れないで,6.26.7 までの操作によって,空試験を行う。

7.

結果の表示

7.1

よう素価は,次の式によって小数点第 2 位まで算出する。

m

c

V

V

A

69

.

12

)

(

1

0

×

×

=

ここに,

A

よう素価(よう素

g/

試料

100 g

V

0

: 空試験の滴定量

 (cm

3

)

V

1

: 試料の滴定量

 (cm

3

)

m

試料の質量

 (g)

c

チオ硫酸ナトリウム溶液の濃度

 (mol/L)

12.69

よう素の原子量

000

1

100

)

9

.

126

(

×

8.

試験報告書  試験報告書には,次の事項を含めなければならない。

a

)

この規格を引用した旨の記述

b

)

試料の履歴

c

)

よう素価

d

)

測定日


4

K 6235

:2006

附属書 A(規定)ウィイス溶液の調製方法

1.

適用範囲  この附属書は,ウィイス溶液の調製方法について規定する。

2.

調製手順  ウィイス溶液は,次に示す手順で調製する。

a

)  JIS K 8403

に規定する三塩化よう素 4.8∼5.2 g を 0.1 g の単位まではかり取り,ポリテトラフルオロエ

チレンで被覆した栓の付いた l L の褐色瓶に入れる。

b

)

あらかじめ JIS K 8920 に規定するよう素 5.5 g を 0.1 g の単位まではかり取り,1 L の共栓付三角フラ

スコに入れ,JIS K 8355 に規定する酢酸 640 cm

3

を加えて溶解する。

c

)

b

) 

で調製したよう素−酢酸溶液を,三塩化よう素の入った褐色瓶に注意しながら加え,混合する。

d

)

褐色瓶に調製日を記入して,冷暗所に保存する。この溶液の使用期限は 30 日であり,これを過ぎたも

のは使用してはならない。


5

K 6235

:2006

附属書 1(参考)HNBR のよう素価の測定精度結果

1.

附属書 表 は,ISO/TR 9272 に従って実施したこの試験方法の測定精度結果であって,規定の一部

ではない。

2.

よう素価の異なる三つの試料(HNBR のグレード)を用いて,四つの試験室において,試験室内の繰

返し精度,試験室間の再現性精度の検討を行った。各試験室では,1 週間の間隔をおいて 2 日間試験を行

い,それぞれの日では複数の試験を行った。

附属書   1  HNBR のよう素価の測定精度結果

よう素価

(g  よう素/

試料 100 g)

試験室内

試験室間

HNBR

平均値

Sr r (r)

SR R (R)

1

5.05 0.184

0.520

10.30

0.259

0.732

14.50

2 10.38 0.148

0.420

4.05

0.596

1.686

16.24

3

26.86

0.240

0.679

 2.53

0.498

1.409

 5.25

備考  Sr  :試験室内の標準偏差

:試験室内の再現精度(測定値で表示)

(r)

:試験室内の再現精度(%で表示)

SR 

:試験室間の標準偏差

:試験室間の再現精度(測定値で表示)

(R)

:試験室間の再現精度(%で表示)

関連規格  ISO/TR 9272 : 1986  Rubber and rubber products−Determination of precision for test method

standards


6

K 6235

:2006

附属書 2(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS K 6235 : 2006

  原料ゴム−HNBR のよう素価法による残留不

飽和結合量の求め方(定量)

ISO 17564 : 2001

,ニトリルゴム−水素化ニトリルゴム (HNBR) のよう素価法による残留不飽和結

合量の求め方

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の項目ごとの評価及びその

内容 
  表示箇所:本体,附属書

  表示方法:点線の下線又は側線

項目 
番号

内容

(

Ⅱ)

国際
規格

番号

項目 
番号

内容

項目ごとの

評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ) JIS と国際規格との技術的差異の理

由及び今後の対策

1.

適用範囲

 1

IDT

2.

引用規格

JIS K 6298

JIS K 8001

JIS K 8322

JIS K 8355

JIS K 8403

JIS K 8659

JIS K 8913

JIS K 8920 

ISO

17564

2

ISO 1795 : 2000

MOD/

変更

MOD/

追加

MOD/

追加

MOD/

追加

MOD/

追加

MOD/

追加

MOD/

追加

MOD/

追加

JIS

からの引用事項は,ISO 規格の該当事項

と同等である。

JIS

は,ISO 規格が規定していない,試薬の

内容を,引用規格で規定するため追加。

技術的差異は実質的にない。

3.

原理

3

IDT

4.

試薬

 4

試薬の説明

MOD/

追加

引用規格追記

技術的差異は実質的にない。

5.

装置及び器具

 5

IDT

6.

試験方法

表 1

6

表 1 MOD/変更

区切りの値における試料質量が明確になる
よう,表現を変更

次回 ISO 規格見直し時に提案する。

7.

結果の表示

計算式   7  計算式 MOD/変更

計算式の間違いを修正

次回 ISO 規格見直し時に提案する。

8.

試験報告書

 9

IDT

6

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6

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K 6235

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(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の項目ごとの評価及びその

内容 
  表示箇所:本体,附属書

  表示方法:点線の下線又は側線

項目

番号

内容

(

Ⅱ)

国際
規格

番号

項目

番号

内容

項目ごとの

評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ) JIS と国際規格との技術的差異の理

由及び今後の対策

附属書 A(規定)

Annex A

(規定)

IDT

附属書 1(参考)

8

測定精度結果

MOD/

削除

本体から附属書(参考)へ移行,ISO 規格の
計算結果に誤りがあるため,JIS は新たに測

定精度を実施。

次回 ISO 規格見直し時に提案する。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:MOD

備考1.  項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  IDT………………  技術的差異がない。 
    ―  MOD/削除………  国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
    ―  MOD/追加………  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

    ―  MOD/変更………  国際規格の規定内容を変更している。

2.  JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  MOD……………  国際規格を修正している。

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