>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

 

K 6217-2:2017  

(1) 

目 次 

ページ 

序文  1 

1 適用範囲 1 

2 引用規格 2 

3 原理 2 

4 A法 流通法(熱伝導度測定法)を使用する方法  2 

4.1 試験装置の概要  2 

4.2 器具及び装置  2 

4.3 ガス  3 

4.4 試料の調製  3 

4.5 試料の脱気処理  4 

4.6 試験の手順  4 

4.7 測定結果の表し方  5 

4.8 試験報告書  6 

5 B法 定容量法を使用する方法  6 

5.1 試験装置の概要  6 

5.2 器具及び装置  6 

5.3 ガス  7 

5.4 吸着装置の準備  7 

5.5 試料の脱気処理  7 

5.6 試験の手順  8 

5.7 測定結果の表し方  9 

5.8 試験報告書  9 

附属書JA(参考)単点法測定結果の多点法による補正方法  10 

附属書JB(参考)シリカ及び酸化亜鉛の脱気条件  11 

附属書JC(参考)JISと対応国際規格との対比表  12 

 

 


 

K 6217-2:2017  

(2) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本

ゴム工業会(JRMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を

改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格で

ある。 

これによって,JIS K 6217-2:2001は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS K 6217の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS K 6217-1 第1部:よう素吸着量の求め方(滴定法) 

JIS K 6217-2 第2部:比表面積の求め方−窒素吸着法−単点法 

JIS K 6217-3 第3部:比表面積の求め方−CTAB吸着法 

JIS K 6217-4 第4部:オイル吸収量の求め方(圧縮試料を含む) 

JIS K 6217-5 第5部:比着色力の求め方 

JIS K 6217-6 第6部:ディスク遠心光沈降法による凝集体分布の求め方 

JIS K 6217-7 第7部:ゴム配合物−多点法窒素比表面積(NSA)及び統計的厚さ比表面積(STSA)

の求め方 

 

 


 

 

日本工業規格          JIS 

 

K 6217-2:2017 

 

ゴム用カーボンブラック−基本特性− 

第2部:比表面積の求め方−窒素吸着法−単点法 

Carbon black for rubber industry-Fundamental characteristics- 

Part 2: Determination of specific surface area- 

Nitrogen adsorption methods-Single-point procedures 

 

序文 

この規格は,2012年に第2版として発行されたISO 4652を基とし,技術的内容を変更して作成した日

本工業規格である。 

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JCに示す。 

 

適用範囲 

この規格は,ゴム工業で原材料の配合剤として使用するゴム用カーボンブラック(以下,カーボンブラ

ックという。)の基本特性のうち,窒素吸着法による比表面積(以下,窒素吸着比表面積という。)の求め

方の一つである,単点法について規定する。 

なお,多孔質カーボンブラックは,細孔が多く相対圧力0.05までの吸着量が極めて高い。このため,単

点法窒素吸着比表面積を求めると極めて大きい値となるので,単点法窒素吸着比表面積を使用してはなら

ない。多孔質カーボンブラックには,多点法窒素吸着比表面積を使用することが望ましい。 

単点法による窒素吸着比表面積の求め方には,次の二つの方法がある。 

− A法 流通法(熱伝導度測定法)を使用する方法 

− B法 定容量法を使用する方法 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 4652:2012,Rubber compounding ingredients−Carbon black−Determination of specific surface 

area by nitrogen adsorption methods−Single-point procedures(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

警告 この規格の利用者は,通常の実験室の作業に精通していることを前提とする。この規格は,こ

の使用に関連して起こる全ての安全上の問題を取り扱おうとするものではない。 

この規格の利用者は,各自の責任において安全及び健康に対する適切な措置をとらなければ

ならない。 

 


K 6217-2:2017  

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS K 1107 窒素 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

 

原理 

窒素吸着比表面積の測定方法は,試料表面に付着したガスなどを事前に取り除き(以下,脱気という。),

この試料に液体窒素温度で窒素を吸着して,この吸着量から比表面積を算出する方法である。多点法窒素

吸着比表面積は,相対圧力[飽和蒸気圧に対する測定圧力の比(P/P0)]0.05〜0.3での吸着量を求め,こ

の値をBETプロットして得られる直線部分の切片及び傾きから比表面積が求められる。一方,単点法窒素

吸着比表面積は,相対圧力0.3での吸着量を求め,この値をBETプロットして,測定点と原点とを結ぶ直

線の傾きから比表面積を求める。 

注記1 単点法は,多点法に比べ比表面積の数値はやや小さくなるので正確な比表面積を出すには補

正する必要があるが,カーボンブラックのように同質な試料においては,試料間の大小関係

及び繰返し精度は,多点法と変わらない。単点法を多点法で補正する方法は,附属書JAを

参照する。 

注記2 シリカ及び酸化亜鉛の窒素吸着比表面積の測定方法も,この原理に基づく。シリカ及び酸化

亜鉛の窒素吸着比表面積を測定するときの脱気処理の条件は,附属書JBを参照する。 

 

A法 流通法(熱伝導度測定法)を使用する方法 

4.1 

試験装置の概要 

へリウム(体積分率70 %)−窒素(体積分率30 %)の混合ガスを液体窒素の温度条件下で,脱気処理

した試料に流通すると混合ガス中の窒素が吸着され,混合ガスの組成比率が変わる。脱着時には,吸着し

た窒素が脱着して混合ガスの比率が変化する。混合ガス濃度によって熱伝導度は変わるので,熱伝導度の

変化量から吸脱着した窒素ガス量を求めることができる。 

4.2 

器具及び装置 

器具及び装置は,次による。 

4.2.1 

流通法自動比表面積測定装置 流通法自動比表面積測定装置は,熱伝導度測定器を内蔵する。測定

装置の例を,図1に示す。 

 


K 6217-2:2017  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 
 
 
 
 1 バッファ 
 2 熱伝導度検出器 
 3 流量計 
 4 ヒータ 
 5 圧力計 
 6 試料管 
 7 試料 
 8 デュワー瓶 
 9 暖気送風機 
10 試料管ホルダ 
11 検量ループ 
12 混合ガスボンベ 
13 窒素ボンベ 
14 前処理用ホルダ 

図1−流通法自動比表面積測定装置の例 

 

注記 この装置は,次のところから入手できる。 

なお,この情報は,この規格を使用する人の便宜のために参考として示すものであり,これ

によって指定又は承認するものではない。 

− マイクロトラック・ベル株式会社,〒559-0031 大阪市住之江区南港東8丁目2番52号 

− Quantachrome Corp,1900 Corporate Drive Boynton Beach, Florida 33426 USA 

− カンタクローム・インスツルメンツ・ジャパン合同会社,〒213-0012 神奈川県川崎市

高津区坂戸3-2-1 KSP西311  

− Micromeritics Instrument Corp.,4356 Communications Dr.Norcross,GA 30093-2901,U.S.A. 

− 株式会社島津製作所,〒604-8511 京都府京都市中京区西ノ京桑原町1 

4.2.2 

試料管 測定装置の取扱書に記載される耐熱ガラス製のもの。 

4.2.3 

デュワー瓶 液体窒素を充塡し,試料管を所定の時間冷却することができる大きさのもの。 

4.2.4 

ヒータ 温度を300±10 ℃に維持可能なもの。 

4.2.5 

はかり 0.1 mgの精度をもつもの。 

4.3 

ガス 

4.3.1 

ヘリウム−窒素混合ガス ヘリウムと窒素との体積混合比率が7:3で,圧力容器に充塡されてい

て,組成が既知のもの。 

4.3.2 

窒素ガス キャリブレーション用として使用する純度99.999 5 %(JIS K 1107に規定する1級)に

準じるもの。 

4.3.3 

液体窒素 純度99.9 %以上のもの。 

警告 液体窒素の温度は−196 ℃であり,手袋及び保護めがねを着用して扱う。 

4.4 

試料の調製 

造粒品は粉砕の必要はない。非造粒品は必要に応じてかさ密度を高めてもよい。 

 

14 


K 6217-2:2017  

 

4.5 

試料の脱気処理 

試料の脱気処理は,次による。 

a) 試料を含まない空の試料管を前処理用ホルダに接続する。窒素ガス又はヘリウムガスを空の試料管に

導入後,試料管を前処理用ホルダから取り外し,速やかに蓋又はバルブで密閉して,0.1 mgの桁まで

はかり,その質量m2を記録する。 

b) 試料の窒素吸着量が10〜20 m2に相当する量になるように事前に乾燥した試料をはかり,試料管の中

に入れる(表1参照)。試料管の管に付着した試料は,パイプクリーナで試料管の中に入れ込む。 

注記 吸着する窒素の量が10〜20 m2の範囲内でほぼ一定となるように,試料の質量を定めるのが

望ましい。吸着する窒素の量が10〜20 m2の範囲内にすると効率的に測定できる。 

 

表1−グレード別試料質量の推奨値 

グレード 

窒素吸着比表面積 

m2/g 

試料質量 

N100 

140 

0.08〜0.14 

N200 

120 

0.09〜0.16 

N300 

 80 

0.13〜0.25 

N500 

 40 

0.3 〜0.5 

N600 

 30 

0.4 〜0.6 

N700〜N900 

 20 

0.6 〜0.8 

 

>200 

0.05〜0.1 

 

c) 試料を入れた試料管を前処理用ホルダに接続し,a) で使用したものと同じガスを試料が飛散しないよ

うな適正な流量のガスを流す。 

d) ガスを導入しながら,ヒータによって試料を300±10 ℃で15分間以上加熱した後,室温まで冷却し,

脱気処理を終了する。 

4.6 

試験の手順 

試験の手順は,次による。 

a) 脱気処理の終わった試料管を測定部に取り付け,ヘリウム−窒素混合ガスを流通して熱伝導度検出器

のベースラインが安定していることを確認し,ベースラインのゼロ調整を行う。 

b) ヘリウム−窒素混合ガスを流通させた数分後に,熱伝導度検出器の電源を入れる。 

c) 試料の入った試料管に,液体窒素の入ったデュワー瓶を取り付ける。 

d) 再度ベースラインが安定し,吸着が終了したことを確認した後,試料管からデュワー瓶を取り外し,

暖気送風機にて試料管を温め,室温にする。 

なお,測定の吸着・脱着を行っている間に次の試料の脱気処理を行う。 

e) 脱着のピーク面積は,装置内又は制御用コンピュータに保存する。 

注記1 全自動測定装置では,a)〜e)までが全自動で行われる。 

f) 

熱伝導度検出器のキャリブレーションを行う。 

注記2 キャリブレーションは,既知の体積の窒素ガスを導入するもので,シリンジを使用する方

法と体積検定済みの検量ループを使用する方法とがある。いずれの場合も,脱着測定後に

高純度窒素が使用される。キャリブレーションは,測定ごとに行うが,事前に測定してお

いた値を使用することも可能である。 


K 6217-2:2017  

 

g) 試料の入った試料管を測定部から取り外し,水滴をぬぐった後,質量を0.1 mgの桁まではかる(m3)。 

h) 式(1)によって試料の質量(m1)を求める。 

m1=m3−m2  (1) 

ここに, 

m1: 試料の質量(g) 

 

m2: 試料管,充塡ガス及び蓋又はバルブ質量[4.5 a) 参照](g) 

 

m3: 試料管,蓋又はバルブ,充塡ガス及び試料の質量(g) 

4.7 

測定結果の表し方 

4.7.1 

補正しない場合 

窒素吸着比表面積SAは,式(2)及び式(3)によって算出する。測定結果は,JIS Z 8401によって小数点1

桁に丸める。 

1

0

a

m

1

m

P

P

V

V

  (2) 

L

V

S

700

22

m

A

  (3) 

ここに, 

Vm: 単分子層吸着量(cm3/g) 

 

Va: 吸着量(cm3) 

 

P/P0: 0.3(Pは,測定圧力 P0は,窒素の飽和蒸気圧) 

 

m1: 式(1)で求めた試料の質量(g) 

 

SA: 窒素吸着比表面積(m2/g) 

 

L: アボガドロ数(6.022×1023) 

 

σ: 窒素分子の吸着断面積(0.162 nm2) 

 

注記 22 700は標準状態の気体体積を示し,単位は(cm3)である。 

4.7.2 

補正する場合 

4.5の手順に従って測定する品種に相当する検定用標準カーボンブラック(SRB)の比表面積を求め,そ

の測定値と公称値との差が±1.2 m2/gを超えるときには,補正係数(K)を式(4)によって算出し,式(5)に

よって測定結果の補正を行う。 

m

SRB

S

S

K

  (4) 

K

S

S'

A

A

  (5) 

ここに, 

K: 補正係数 

 

SSRB: SRBの公称値 

 

Sm: SRBの測定値 

 

S'A: 窒素吸着比表面積(補正値)(m2/g) 

 

SA: 式(3)で求めた窒素吸着比表面積(m2/g) 

 

注記 検定用標準カーボンブラック(SRB)は,ASTM規格の発行年度によってシリーズが変わるた

め,SRB-6シリーズはASTM D 4821-05を,SRB-7シリーズはASTM D 4821-07を,SRB-8シ

リーズはASTM D 4821-15を参照する。 

なお,SRBは,次のところから入手できる。 

− Laboratory Standards and Technologies -227- Borger, TX 79007, USA, E-mail: 

wesb@cableone.net, Web site: www.carbonstandard.com 


K 6217-2:2017  

 

この情報は,この規格を使用する人の便宜のために参考として示すものであり,これによっ

て指定,承認するものではない。 

4.8 

試験報告書 

試験報告書には,次の事項を記録する。 

a) この規格の番号 

b) 試料の名称 

c) 脱気処理の条件 

d) 使用した方法 

e) 試験結果(補正した場合は補正値) 

f) 

試験年月日 

g) 測定者 

 

B法 定容量法を使用する方法 

5.1 

試験装置の概要 

あらかじめ容量が測定された容積部に,液体窒素の温度で測定された圧力で窒素を導入して,脱気した

試料に窒素を吸着した後の圧力を測定する。導入したときの圧力及び吸着によって減少した圧力の差から

試料に吸着した窒素の量を求める測定方法である。この装置は,多点法窒素吸着比表面積でも使用される

定容量法自動吸着装置(図2参照)である。 

5.2 

器具及び装置 

定容量法自動吸着装置は,次による。 

5.2.1 

定容量法自動吸着装置 

定容量法自動吸着装置(以下,吸着装置という。)は,分析に必要な基準容積部,デュワー瓶及びその他

の附属品からなる。市販の吸着装置は,空の試料管の校正方法に二つの方法があり,いずれの方法でもこ

の測定方法に使用することができる。一つは,空の試料管容積を事前に求め,試料管の校正ファクタを求

めるものであり,もう一つは,試料を入れた試料管と空の試料管とを測定し,空の試料管の圧力変化から

容積変化を把握することで,計算による校正を必要としないものである。 

注記 この装置は,次のところから入手できる。 

なお,この情報は,この規格を使用する人の便宜のために参考として示すものであり,これ

によって指定又は承認するものではない。 

− マイクロトラック・ベル株式会社,〒559-0031 大阪市住之江区南港東8丁目2番52号 

− Micromeritics Instrument Corp,4356 Communications Dr.Norcross,GA 30093-2901,U.S.A. 

− マイクロメリティックスジャパン合同会社,〒277-0882 千葉県柏市柏の葉5-4-6-501 

東葛テクノプラザ5階 

− 株式会社島津製作所,〒604-8511 京都府京都市中京区西ノ京桑原町1 

− Quantachrome Corp,1900 Corporate Drive Boynton Beach, Florida 33426 USA 

− カンタクローム・インスツルメンツ・ジャパン合同会社,〒213-0012 神奈川県川崎市

高津区坂戸3-2-1 KSP西311 

5.2.2 

試料管 吸着装置に取り付けたときに2.7 Pa以下の真空(以下,真空という。)に耐えられるガラ

ス製のもので,乾燥後の再吸着を避けるための蓋又はバルブ付きのもの。 

5.2.3 

圧力センサ 0〜100 kPaの範囲で,28 kPa以下については±70 Pa,28 kPa以上については±0.25 %


K 6217-2:2017  

 

の誤差の精度をもつもの。 

5.2.4 

はかり 0.1 mgの精度をもつもの。 

5.2.5 

デュワー瓶 液体窒素を充塡し,試料管を所定の時間冷却することができる大きさのもの。 

5.2.6 脱気処理装置及び加熱部 脱気処理装置は,加熱及びパージガスを流すか又は減圧吸引することで,

試料に吸着している物質を除去する機能をもつもの。加熱部は,300±10 ℃の温度を維持できるもの。 

5.2.7 

基準容積部 容量既知のガスだめにバルブ又は栓を備えた部分から構成するもので,容積部の容量

をあらかじめ測定してあるもの。 

 

 

 
 
 
 

容量既知のガスだめ 

圧力センサ 

基準容積部 

真空ポンプ 

液体窒素液面 

試料管 

試料 

デュワー瓶 

アダプタ 

10 N2ボンベ 
11 Heボンベ 

図2−吸着装置の例 

 

5.3 

ガス 

5.3.1 

液体窒素 純度99.9 %以上のもの。 

警告 液体窒素の温度は−196 ℃であり,手袋及び保護メガネを着用して扱う。 

5.3.2 

窒素ガス 純度99.995 %(JIS K 1107に規定する1級)に規定する1級以上のもの。 

5.3.3 

ヘリウムガス 純度99.99 %以上のもの。 

5.4 

吸着装置の準備 

吸着装置の準備は,次による。 

a) 本体装置及びコンピュータの電源を入れる。 

b) ヘリウム及び窒素のボンベに配管を接続して,2次圧レギュレータが使用装置の規定の圧力になって

いることを確認する。 

c) 配管の接続部分からの漏れがないことを確認する。ボンベを新規に交換した場合,又は1か月以上装

置を停止している場合は,本体に接続するまでの配管をガス洗浄する。 

なお,吸着装置の漏れの確認及び誤差要因については,装置の説明書による。 

5.5 

試料の脱気処理 

5.5.1 

一般事項 

吸着比表面積を求めるには,測定前に試料表面に付着したガスなどを脱気する必要がある。定容量法で

は真空吸引しながら300 ℃に加熱して脱気する真空式と,窒素又はヘリウムガスを流しながら300 ℃に加

熱して脱気するガス流通式とがある。 


K 6217-2:2017  

 

5.5.2 

真空式 

真空式は,次による。 

a) 試料を含まない空の試料管を真空脱気後,試料管を大気圧の窒素ガス又はヘリウムガスで満たす。試

料管をアダプタから取り外し,速やかに蓋又はバルブで密閉して,0.1 mgの桁まではかり,その質量

m2を記録する。 

b) 試料の窒素吸着比表面積が20〜50 m2に相当する量になるように事前に乾燥した試料をはかり,試料

管の中に入れる。試料管に付着した試料は,パイプクリーナで試料管の中に入れ込む。 

注記 試料の表面積の想定がつかない場合は,事前に予備試験を行って試料量を決めることもでき

る。 

c) 試料を入れた試料管を脱気処理装置に接続し,300±10 ℃で15分間以上真空加熱脱気した後,室温ま

で冷却し,脱気処理を終了する。専用脱気処理装置がないものについては,アダプタ(図2参照)に

取り付け,真空加熱脱気した後,室温まで冷却し,脱気処理を終了する。取扱いは,説明書の手順に

従う。 

d) 真空脱気後,大気圧でa) で使用したものと同じガスを満たす。試料管をアダプタから取り外し,速

やかに蓋又はバルブで密閉して,0.1 mgの桁まではかり,その質量m3を記録する。 

e) 試料質量m1は,式(1)によって算出する。 

5.5.3 

ガス流通式 

ガス流通式は,次による。 

a) 試料を含まない空の試料管をアダプタに接続し,試料管に接続しているバルブを開く。窒素ガス又は

ヘリウムガスの流通チューブを底に当たるまで挿入し空の試料管にガス導入後,試料管をアダプタか

ら取り外し,速やかに蓋又はバルブで密閉して,0.1 mgの桁まではかり,その質量m2を記録する。 

b) 試料の窒素吸着量が20〜50 m2に相当する量になるように事前に乾燥した試料をはかり,試料管の中

に入れる。試料管に付着した試料は,パイプクリーナで試料管の中に入れ込む。 

c) 試料を入れた試料管をアダプタに接続し,試料管に接続しているバルブを開く。a) で使用したものと

同じガスの流通チューブを底に当たるまで挿入し,試料が飛散しないような適正な流量のガスを流す。

ガスを導入しながら試料を300±10 ℃で15分間以上加熱した後,室温まで冷却し,脱気処理を終了

する。 

なお,加熱時間は,試料によって著しく変化することがあるので,時間に余裕をもつことが望まし

い。 

d) 試料を入れた試料管をアダプタから取り外す。速やかに試料管に栓をして,0.1 mgの桁まではかり,

その質量m3を記録する。 

e) 試料質量m1は,式(1)によって算出する。 

5.6 

試験の手順 

5.6.1 

一般事項 

単点法では,測定する相対圧力は,0.3の一点である。 

なお,ほとんどの操作が自動で行われるが,操作に慣れること及び取扱説明書を忠実に守ることが重要

である。 

5.6.2 

共通手順 

操作手順は,次による。 

a) デュワー瓶中の液体窒素の温度は,液体窒素に溶解した不純物及び周囲の圧力に影響される。酸素な


K 6217-2:2017  

 

どの不純物が増加すると容器中の液体窒素の温度が上昇し,そのために飽和蒸気圧は,数kPa上昇す

る。装置によっては,窒素の飽和蒸気圧を自動的に測定する装置もある。自動測定装置がない場合は,

温度を測定して飽和蒸気圧を求める。 

b) 吸着装置で測定する相対圧力は,0.3である。 

c) 測定を開始する前にアダプタ(図2参照)につけるパッキン(Oリング)にきずがないことを確認す

る。 

注記1 この操作が正しくないと測定中に漏えいが起こり,測定値を過小評価することがある。 

d) 試料を含む脱気した試料管をアダプタに接続する。 

ガラス棒を試料管の管の部分に挿入すると,試料管の体積を小さくでき,試験精度が改善できる。 

注記2 試料管の管の部分は,図2に示すように液体窒素につかる部分とつからない部分とがある。

このため,液体窒素液面の変動による誤差の要因となるのでこの部分の体積を小さくする

と試験誤差が改良できる。 

e) 測定結果の計算吸着量は,0.3の相対圧で測定し,装置の内部で計算され,結果が表示される。 

5.7 

測定結果の表し方 

窒素吸着比表面積SAは,4.7と同様に求める。 

5.8 

試験報告書 

試験報告書には,次の事項を記載する。 

a) この規格の番号 

b) 試料の名称 

c) 脱気処理の条件 

d) 使用した方法 

e) 試験結果(補正した場合は補正値) 

f) 

試験年月日 

g) 測定者 


10 

K 6217-2:2017  

 

附属書JA 

(参考) 

単点法測定結果の多点法による補正方法 

 

JA.1 単点法窒素吸着比表面積及び多点法窒素吸着比表面積 

単点法窒素吸着比表面積は,相対圧力0.3と原点とを結ぶ直線から比表面積を求めたものである。 

多点法窒素吸着比表面積の単分子層吸着量(Vm)は,式(JA.1)に示すように傾き(M)と切片(B)との

和に反比例する。 

 

Vm=1 /(M+B)  (JA.1) 

ここに, 

Vm: 単分子層吸着量 

 

M: 傾き 

 

B: 切片 

 

単点法窒素吸着比表面積は,切片を0と仮定している。また,傾きは,切片0の仮定を入れたため多点

法の傾きより必ず大きくなる。このため,単点法窒素吸着比表面積では,多点法窒素吸着比表面積に比較

して比表面積は,常に低い数値をとる。しかし,試料間の比表面積の大小関係がずれず,また,測定が短

時間で済むという利点があるため,多点法窒素吸着比表面積で検定した後,工程管理,出荷管理などの分

野で使用することができる。 

 

JA.2 単点法窒素吸着比表面積値の補正方法 

同一品種・銘柄の比表面積の範囲及び基準を決め,同一試料にて単点法及び多点法の両方で測定する。

その測定値をそれぞれSs,Smとすると,補正係数(α)は,式(JA.2)によって求める。 

 

α=Sm/Ss  (JA.2) 

ここに, 

α: 補正係数 

 

Ss: 単点法での窒素吸着比表面積値(m2/g) 

 

Sm: 多点法での窒素吸着比表面積値(m2/g) 

 

単点法で測定したデータをαで補正して使用する場合,その旨を明示して使用することが望ましい。 


11 

K 6217-2:2017  

 

附属書JB 

(参考) 

シリカ及び酸化亜鉛の脱気条件 

 

シリカ及び酸化亜鉛等の単点法窒素吸着比表面積を測定する場合も,試料の前処理として脱気を行うこ

とは,カーボンブラックの場合と同様であるが, 脱気条件は測定する物質によって異なる。シリカ及び酸

化亜鉛に対しては,表JB.1に示す数値を使用する。 

 

表JB.1−各種物質の脱気条件 

物質 

温度 

℃ 

時間(最低) 

試験方法 

シリカ 

155± 5 

1.0 

JIS K 6430のD.4(試料の採取)f)及び
E.3(試験の手順)b) 

酸化亜鉛(タイプA又はB)a) 

300±10 

0.5 

− 

酸化亜鉛(タイプC)a) 

155± 5 

1.0 

− 

注a) 種々の酸化亜鉛のグレードは,ISO 9298:1995の表D.1(Classification)を参照する。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考文献 ASTM D 4821-05,Standard Guide for Carbon Black−Validation of Test Method Precision and Bias 

ASTM D 4821-07,Standard Guide for Carbon Black−Validation of Test Method Precision and Bias 

ASTM D 4821-15,Standard Guide for Carbon Black−Validation of Test Method Precision and Bias 

JIS K 6430 ゴム用配合剤−シリカ−試験方法 

ISO 9298,Rubber compounding ingredients−Zinc oxide−Test methods 

ISO 18852,Rubber compounding ingredients−Determination of multipoint nitrogen surface area 

(NSA) and statistical thickness surface area (STSA) 


12 

K 6217-2:2017  

 

附属書JC 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

 

JIS K 6217-2:2017 ゴム用カーボンブラック−基本特性−第2部:比表面積の求
め方−窒素吸着法−単点法 

ISO 4652:2012,Rubber compounding ingredients−Carbon black−Determination of 
specific surface area by nitrogen adsorption methods−Single-point procedures 

 

(I)JISの規定 

(II)国際 
規格番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

1 適用範囲  

 

A,B,C,D法を規定 

削除 

対応国際規格のA法,B法及びC
法を削除した。 

国内及び海外での使用例がないた
め。次回ISO見直し時に削除を提
案する。 

変更 

対応国際規格のD法をJISではA
法として規定した。 

追加 

定容量法をB法として追加規定し
た。 

次回ISO見直し時に定容量法の追
加を提案する。 

3 原理 

 

− 

規定なし 

追加 

測定の原理を追加した。 

次回ISO見直し時に提案する。 

4 A法 流
通法(熱伝
導度測定
法)を使用
する方法 

4.2 器具及び装置 
 

6.3 

乾燥器を規定 

削除 

乾燥器を削除した。 

300 ℃に設定されたヒータで脱気
するため。技術的差異はない。 

4.2.1 流通法自動比
表面積測定装置 

6.3.1 

流通法自動比表面積測
定装置を規定 

追加 

流通法自動比表面積測定装置の例
を図で追加した。 

次回ISO見直し時に提案する。 

4.3.1 ヘリウム−窒
素混合ガス 

6.2 

ヘリウム−窒素混合ガ
ス 
窒素 10〜20 % 

変更 

窒素を,30 %に変更した。 

ISO対応機種も,ヘリウム−窒素
混合ガス濃度が窒素30 %となっ
ているため。次回ISO見直し時に
提案する。 

4.3.2 窒素ガス 

− 

規定なし 

追加 

窒素ガスを,追加した。 

キャリブレーション用として使用
するため。次回ISO見直し時に提
案する。 

4.4 試料の調製 

− 

規定なし 

追加 

非造粒品の調整方法を追加した。 

技術的差異はない。 

6.5 

試験条件 

削除 

試験条件による影響は少ないこと
から削除した。 

技術的差異はない。 

 

2

 

K

 6

2

1

7

-2

2

0

1

7

 

 

 

 

 


13 

K 6217-2:2017  

 

(I)JISの規定 

(II)国際 
規格番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

4 A法 流
通法(熱伝
導度測定
法)を使用
する方法
(続き) 

4.5 試料の脱気処理 
表1 

 

6.7 

ISOではN800,N900シ
リーズへの対応はでき
ないとしている。 

追加 

対応可能の機種もあるため追加し
た。 

次回ISO見直し時に提案する。 

4.7 測定結果の表し
方 

6.8 

数字の丸め方について
の規定なし。 

追加 

JIS Z 8401を引用した。 

JISでは有効桁数に数値を丸める
手段としてJIS Z 8401を使用する
のが有効であるため採用した。 

5 B法 定
容量法を使
用する方法 

 

− 

規定なし 

追加 

定容量法を,B法として追加した。 次回ISO見直し時に提案する。 

 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 4652:2012,MOD 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

− 削除  国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
− 追加  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
− 変更  国際規格の規定内容を変更している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

− MOD  国際規格を修正している。 

 

2

 

K

 6

2

1

7

-2

2

0

1

7