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C 5948

:2007 (IEC 61751:1998)

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,財団法人光産業技術振興協会(OITDA)/財団

法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業

標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,IEC 61751:1998,Laser modules used for

telecommunication

−Reliability assessment を基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について責任をもたない。

JIS C 5946

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(規定)半導体レーザ及び半導体レーザモジュール故障メカニズム

附属書 B(参考)手引き


C 5948

:2007 (IEC 61751:1998)

目  次

ページ

序文  

1

1.

  適用範囲  

1

2.

  引用規格  

2

3.

  定義  

2

4.

  信頼性及び品質保証手順  

2

4.1

  製品品質の実証  

3

4.2

  試験の実施者  

3

4.3

  品質改善プログラム  

3

5.

  試験方法  

3

5.1

  構造上の類似性  

4

5.2

  バーンイン及びスクリーニング  

4

6.

  活動  

7

6.1

  信頼性結果の解析  

7

6.2

  半導体レーザモジュール製造業者への技術訪問  

7

6.3

  設計/プロセスの変更  

8

6.4

  納入  

8

6.5

  供給者の文書化  

8

附属書 A(規定)半導体レーザ及び半導体レーザモジュール故障メカニズム  

9

附属書 B(参考)手引き  

13

 


日本工業規格

JIS

 C

5948

:2007

(IEC 61751

:1998

)

光伝送用半導体レーザモジュールの信頼性評価方法

Laser modules used for telecommunication-Reliability assessment

序文  この規格は,1998 年に第 1 版として発行された IEC 61751,Laser modules used for telecommunication

−Reliability assessment を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格

である。

この規格で規定する半導体レーザモジュールは,システム供給者(SS)が購入するものであり,システム

供給者が装置に組み込み,システムオペレータ(SO),例えば,電気通信事業者及びネットワークオペレー

タに販売供給するものである。

システムオペレータは,部品知識のある購入者であるために,信頼性に大きく影響を与える部品を使用

すると起こり得る故障の危険性についての知識が求められる。

光エレクトロニクス部品技術は引き続き発展途上にあるため,製品開発の段階で半導体レーザモジュー

ルについて多くの故障メカニズムがあることが確認され,これらの故障メカニズムが検出されないとシス

テムで使用するうえで半導体レーザの寿命は非常に短いものになる。

なお,この規格で点線の下線を施してある“参考”は,原国際規格にはない事項である。

1. 

適用範囲  この規格は,光源として使用する光伝送用半導体レーザモジュール(光ファイバピッグテ

ール又は光ファイバ接続用のレセプタクルをもち,必要に応じてモニタ用フォトダイオード,電子冷却素

子,温度センサ,光アイソレータなどの簡単な素子を含むもの。以下,半導体レーザモジュールという。

の信頼性評価方法について規定する。

この規格の目的は,半導体レーザモジュールの信頼性を評価する標準的な方法を規定し,信頼性の低い

半導体レーザモジュール,構成部品がシステムで使用されるリスクを最小にし,製品開発を促進し信頼性

を高めることである。また,時間経過による故障の分布が決定でき,特定の寿命判定基準を与えることで

装置故障率を決定することができる。技術的根拠の詳細は,

附属書 及び附属書 による。

この規格には,次の内容も含む。

−  半導体レーザモジュール製造業者から半導体レーザモジュールを調達する前に,システム供給者が行

う試験内容。

−  半導体レーザモジュール製造業者による信頼性の評価を検証するために,システム供給者が行う活動

内容。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

IEC 61751:1998

,Laser modules used for telecommunication−Reliability assessment (IDT)


2

C 5948

:2007 (IEC 61751:1998)

2. 

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 0025

  環境試験方法(電気・電子)温度変化試験方法

備考 IEC 

60068-2-14:1984

, Environmental testing−Part 2: Tests. Test N: Change of temperature からの

引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS C 60068-2-17

  環境試験方法−電気・電子−封止(気密性)試験方法

JIS C 60068-2-27

  環境試験方法−電気・電子−衝撃試験方法

JIS Q 9000

  品質マネジメントシステム−基本及び用語

備考  ISO 9000:2000,Quality management systems−Fundamentals and vocabulary が,この規格と一致

している。

IEC 60747-1:1996

  Semiconductor devices−Discrete devices and integrated circuits−Part 1: General 及び 

Amendment 3:1996

IEC 60749 (all parts series)

  Semiconductor devices−Mechanical and climatic test methods

MIL-STD-883F

  Test method standard microcircuits

3. 

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

a)

サブマウント(submount)  半導体レーザモジュールへ組み立てるために,半導体レーザ又はフォトダ

イオードを取り付ける基板。

備考  サブマウント上の構成部品も信頼性評価試験の対象となる。

b) 

半導体レーザモジュール製造業者(laser module manufacturer: LMM)  該当する個別規格の要求事項及

び顧客の信頼性要求事項に適合するデバイスを提供する半導体レーザモジュールの製造業者。

c)

システム供給者(system supplier: SS)  半導体レーザを搭載した電気通信/データ伝送装置の製造業者,

すなわち,半導体レーザモジュールの購入使用者。

d)

システムオペレータ(system operator: SO)  半導体レーザを搭載した電気通信/データ伝送装置のネッ

トワークオペレータ。

備考  システムは,他のより広範なシステム,例えば,電気通信,鉄道,道路車両などの一部となる

こともある。

e)

性能認証構成部品(capability qualifying components: CQC)  モジュールの故障メカニズムを特定して活

性化エネルギーを決定するために選択されたモジュールの構成部品。モジュールの構造設計,電気光

学設計,及び製造プロセス上で信頼性に最も影響を与えていると思われる部品。

4. 

信頼性及び品質保証手順

4.1 

製品品質の実証  この規格は,半導体レーザモジュールの信頼性及び品質保証手順の一部であり,

市場性能のフィードバック情報を,半導体レーザモジュール製造業者,システム供給者に与えるだけでな

く,システム供給者及び/又はシステムオペレータが行う信頼性評価に関する活動の指針となるものであ

る。半導体レーザモジュール製造業者は,製造工程の技術認証又は性能認証を,次の手段によって示さな

ければならない。

a)  JIS Q 9000

に準拠して文書化され,監査の済んだ製造プロセス。購入する構成部品の認証を含む。

b) 

性能認証プログラム(例えば,構成部品及びモジュールの加速寿命試験,バーンイン,スクリーニン

グなど。


3

C 5948

:2007 (IEC 61751:1998)

c) 

信頼性性能を持続させるための定期的な試験。

d) 

信頼性に関する事項を開発及び生産にフィードバックする手順。包括的な品質保証プログラムには多

くの実施項目があり,必要に応じて取り入れる。

附属書 参照)。

4.2 

試験の実施者  表 及び表 に記載する試験は,半導体レーザモジュール製造業者及び構成部品供

給者(該当する場合)が実施する。

追加試験については,個別規格に規定する。

4.2.1 

システム供給者に適用できる推奨事項  システム供給者は,故障解析を含む検証プログラムをもつ

のがよい。このプログラムには,システム供給者が独立に半導体レーザモジュールの寿命試験ができる手

順を含む。

表 に記載する試験 No.2 及び/又は試験 No.3 及び/又は試験 No.5(一回の試験当たり試料数

10

以上)を参照。

4.2.2 

システムオペレータに適用できる推奨事項  システムオペレータは,市場故障率をモニターし,シ

ステム供給者及び半導体レーザモジュール製造業者に詳細に報告するプログラムをもつのがよい。これに

よって,システム供給者及び半導体レーザモジュール製造業者は,製品の使用寿命における早期の段階に

おいて必要な是正措置を開始することができる。

製品の開発段階においては,製造業者間で信頼性向上に対するアプローチがそれぞれ異なる場合があり,

リソースの制約から信頼性試験の方法について指示できる場合がある。

半導体レーザモジュール製造業者,システム供給者又はシステムオペレータが製品の故障メカニズムの

解析又は故障を除去する方針を示す場合,規定の試験及び活動の代替策を採用してもよい。しかし,この

場合は,要求される信頼性を満たしているという十分なデータが必要となる。

4.3 

品質改善プログラム  品質改善プログラムは,構成部品供給者,半導体レーザモジュール製造業者,

システム供給者及びシステムオペレータが取り組むものであり,半導体レーザの寿命期間中に確認された

品質,及び信頼性の問題を対象にしたものである。品質及び信頼性の問題点を解決し,継続的に品質改善

プログラムを実施することによって,信頼性に関するリスクを最小にすることができる。品質改善プログ

ラムの実施方法は品質認証及び性能認証文書に記載する。

5. 

試験方法  表 及び表 に記載する試験は,半導体レーザモジュール内で,信頼性に影響を与えると

判明している主な故障原因を加速するように設計されている(

附属書 を参照)。性能認証構成部品につ

いては,最終製品の故障メカニズムが実証でき,その故障原因を減少できなければならない。

技術的に困難なプロセスで製造された性能認証構成部品が安定に作動していることを実証するため,最

終製品で確認する必要がある。これらの試験は,信頼性の低い構成部品がシステムで使用されるリスクを

減らし,半導体レーザの寿命分布を推定することが可能となるため,故障率を推定できる。

試験の試料サイズ及び試験条件は,各製造業者の事業規模によって異なり,必要に応じて性能認証文書

及び個別規格に記載する。

備考  試験に使用する半導体レーザモジュールは,標準的な生産工程で製造されたモジュールを用い,

規定(個別規格において適用可能な場合)されたバーンイン及びスクリーニングを行い,すべ

て合格してなければならない。通常,この試験は,半導体レーザモジュール製造業者が認定試

験プログラムの一部として実施する。この試験は,モジュール製造後に定期的に行う試験であ

り,信頼性評価試験で評価した品質及び信頼性が維持又は改善されていることを確認するため

のものである。


4

C 5948

:2007 (IEC 61751:1998)

5.1 

構造上の類似性  構造が類似している半導体レーザモジュールを製造する場合,各形式の試験結果

を組み合わせて用いてもよい。その場合,設計及びプロセスの差がほとんどなく,品質評価にも差が見ら

れない場合でも,信頼性に重大な影響を与えることがあることを考慮する必要がある。また,各形式の試

験結果が直接的に関連していることを実証する証拠を提出する。

5.2 

バーンイン及びスクリーニング  (個別規格において適用可能な場合)附属書 の B.1.13 を参照。

1  信頼性評価試験

試験 No.

試験項目

参照規格

条件

試料数

1

寿命試験 1.1

電子冷却素子内蔵

モジュール

光出力:規定の一定出力

温度:T

c

 = T

op max

      T

s

 = T

s nom

時間:5 000 時間(

1

)

附属書 の B.1.3 参照

25

1.2

非冷却モジュール

光出力:規定の一定出力 
温度:T

c

 = T

op max

時間:5 000 時間(

1

)

附属書 の B.1.4 参照

25

1.3

サブマウント付き

半導体レーザ

光出力:規定の一定出力 
温度:2 温度以上(

2

)

T

s1

 = T

s max

T

s2

≦  (T

s1

−20  ℃)

時間:5 000 時間以上 
附属書 の B.1.5 参照

200

1.4

モニタ用フォト

ダイオード

電流又は電圧:規定の V

r

又は I

r

温度:2 温度以上(

2

)

T

s1

 = 125

℃以上(

3

)

T

s2

≦  (T

s1

−30  ℃)

時間:1 000 時間以上 
附属書 の B.1.6 参照

200

2

温度サイクル

JIS C 0025 

温度:T

stg min

∼  T

stg max

回数:50 回 
      500 回(

4

)

附属書 の B.1.7 参照

10

3

気密性試験

JIS C 60068-2-17

試験 Qk, Qc 
附属書 の B.1.8 参照

10


5

C 5948

:2007 (IEC 61751:1998)

表 1  信頼性評価試験(続き)

試験 No.

試験項目

参照規格

条件

試料数

4

衝撃及び振動

JIS C 60068-2-27

附属書 の B.1.9 参照 10

5

高温保存

IEC 60749 

温度:T = T

stg max

時間:2 000 時間以上 
附属書 の B.1.10 及び表 B.2 参照

10

6

静 電 破 壊
感度

6.1

半導体レーザ

IEC 60749 

附属書 の B.1.11 参照 5/ウェーハ

6.2

モニタ用フォトダイ

オード

 IEC 60747-1

Amendment 3

7

残留ガス分析

MIL-STD-883F

Method1018 

附属書 の B.1.12 参照 6

8

低温保存

温度:T = T

stg min

時間:1 000 時間以上

10

9

ピッグテール強度

IEC 60749 

曲げ半径:個別規格参照

引張力:10 N 以上

10

10

電子冷却素子の高温保存

温度:T = T

stg max

時間:2 000 時間以上

25

11

電子冷却素子のパワーサイクル

繰返し回数:20 000 回

T

c

T

op max

T

s

 = T

c

∼  (T

c

−ΔT

max

)

25

12

温度センサの高温保存

温度:T

stg max

 25

(

1

摩耗故障による寿命の分布に関するデータが十分な精度で蓄積されている場合,持続時間は 2 000 時間でよい。
しかし,寿命の正確な予測には,5 000 時間の持続時間が必要であり,10 000 時間を上限として,寿命を正確に
推定できるまで試験を続行することを推奨する。

(

2

個別規格参照

(

3

)  125

℃又は技術的に可能な最高値

(

4

)  500

回は参考データを得るための試験

備考  システム供給者は上記試験とは独立にモジュール完成品の試験を実施すべきである。試験当たりの試料数は 10

以上で,内容は

表 の試験 No.1 及び/又は試験 No.2 及び/又は試験 No.5 を用いる。4.2 を参照。


6

C 5948

:2007 (IEC 61751:1998)

2  継続的試験

試験 No.

試験項目

参照規格

条件

試料数

試験の間

隔(月)

1

寿命試験

1.1

電子冷却素子内蔵モ

ジュール

表 の試験項目 1.1

10

6

1.2

非冷却モジュール

表 の試験項目 1.2

10

1.3

サブマウント付き半

導体レーザ

表 の試験項目 1.3

25(

5

)

1.4

モニタ用フォトダイ

オード

表 の試験項目 1.4

25(

5

)

2

温度サイクル

JIS C 0025 

温度:T

stg min

T

stg max

回数:100 回 
附属書 の B.1.7 参照

10 6

3

気密性試験

JIS C 60068-2-17 試験 Qk, Qc

附属書 の B.1.8 参照

10 6

4

衝撃及び振動

JIS C 60068-2-27

附属書 の B.1.9 参照

10 12

5

高温保存

IEC 60749 

温度:T = T

stg max

時間:2 000 時間以上 
附属書 の B.1.10 及び表 B.9
参照

10 12

6

静 電 破 壊

感度

6.1

半導体レーザ

IEC 60749 

附属書 の B.1.11 参照

5/

ウェー

12

6.2

モニタ用フォトダイ

オード

IEC 60747-1

Amendment 3

7

残留ガス分析

MIL-STD-883F 

Method1018 

附属書 の B.1.12 参照

個別規格

参照

6

(

5

)

異なるウェーハから取り出す。

備考  システム供給者は上記試験とは独立にモジュール完成品の試験を実施すべきである。試験当たりの試料数は 10

以上で,内容は

表 の試験 No.1 及び/又は試験 No.2 及び/又は試験 No.5 を用いる。4.2  を参照。

表 及び表 中の記号 
T

c

ケース温度

T

s

サブマウント温度

T

s nom

推奨サブマウント温度

T

op min

最低動作温度

T

op max

最高動作温度

T

stg min

最低モジュール保存温度

T

stg max

最高モジュール保存温度

Δ

T

max

最大冷却温度


7

C 5948

:2007 (IEC 61751:1998)

6. 

活動

6.1 

信頼性結果の解析  システム供給者は,半導体レーザ製造業者の信頼性に関する項目を解析,検証

するプログラムを設ける(特に次の項目について)

a)

半導体レーザモジュールの寿命試験データ

b)

半導体レーザ,フォトダイオードなど構成部品の寿命試験データ

c)

環境試験結果

d)

性能認証構成部品のデータ及び試験結果(5.参照)

  結果の解析はモジュールの各形式ごとに半導体レーザモジュール信頼性パラメータに反映し,公表され

るべきである。それらの必要最低限の信頼性パラメータを

表 に示す。

6.2 

半導体レーザモジュール製造業者への技術訪問  半導体レーザモジュールの設計は進展していくも

のであり,

半導体レーザモジュール製造業者は信頼性に影響するような大幅な設計変更を行うことがある。

このため,システム供給者は製造業者と協議し,技術及び生産性が十分安定していることが確認できるま

で技術訪問する。この技術訪問では,品質及び信頼性に関わる項目を議題としてとり上げる。半導体レー

ザモジュール製造業者が性能認証を受けている場合,製造業者が次の事項を実証できれば,上記技術訪問

の頻度を少なくしてもよい。

a)

設計/プロセスの変更及び信頼性の問題が性能認証構成部品に限られている。

b)

品質保証システムが十分に自社内で監査されている。

3  半導体レーザモジュール信頼性パラメータの形式

パラメータ

測定値

メジアン寿命  25  ℃で,

備考 3.参照

分散(σ)

摩耗故障率

      5

年    (σ)    5

    10

年    (σ) 10

    20

年    (σ) 20

FITs

FITs

FITs

摩耗故障の活性化エネルギー(E

a

) eV

偶発故障率

(

λ

a

)

  25  ℃で,

備考 3.参照

信頼水準:

FITs

偶発故障の活性化エネルギー(E

a

) eV

備考1.  この表は,故障に至るまでの時間の対数正規分布を想

定している。分散パラメータ(σ)は,log

e

(t

50

/t

16

)

に相当

する。ここで,t

50

はメジアン寿命,t

16

は 16  %故障の

時間である。

附属書 の B.3.2 を参照。

2. 

データが複数の摩耗メカニズムを示している場合,各
事例のメジアン寿命及び分散を記述する。

3. 

この表の全パラメータに使用する基準温度は,T

s

25

℃である。活性化エネルギーが与えられている場

合,代替基準温度  (T

s

=50  ℃)を用いてもよい。


8

C 5948

:2007 (IEC 61751:1998)

4. 

これらの信頼性パラメータを導き出すために使用する
故障基準は,システム供給者と半導体レーザモジュー

ル製造業者との合意による。この基準は,個別規格に
記載する

附属書 の B.2 を参照。

5. 

使用する全推定モデルに特に注意を払い,信頼性の予

測に採用する活性化エネルギーが正当であることを記
述する。測定に関する指針は,

附属書 を参照。

6.3 

設計/プロセスの変更  半導体レーザモジュール製造業者は,システム供給者に最終製品の形状,

寸法又は機能に影響する設計,プロセスの変更を通知しなければならない。

6.4 

納入  半導体レーザモジュールの設計は発展途上にあり,進展し続けているため,各納入ロットは

記述されている技術及び生産工程に従って製造し,半導体レーザモジュール製造業者及びシステム供給者

が納入前に検証する。

6.5 

供給者の文書化  システム供給者及び構成部品製造業者又は半導体レーザモジュール製造業者は,

可能ならばこの規格に記述されている試験及び活動を自社の構成部品の認証,又は必要に応じて,性能認

証手順及び購入仕様書に採り入れる。さらに,この文書は,信頼性,技術紹介,入札提出物,及び顧客に

対する販売促進説明書で使用されるものである。


9

C 5948

:2007 (IEC 61751:1998)

附属書 A(規定)半導体レーザ及び半導体レーザモジュール故障メカニズム

この附属書は,半導体レーザ及び半導体レーザモジュール故障メカニズムについて規定する。

序文  公表されている半導体レーザの信頼性データ(及び半導体レーザ製造業者からのデータ)の多くは,

サブマウント又は特殊ヘッダに接着されている半導体レーザチップの寿命試験からのものである。通常,

その結果によれば,しきい値又は動作電流が高くなると,最終的には故障となる。しかし,その他のレー

ザ特性も劣化するので,寿命試験中,例えば,光出力スペクトルなどを監視すべきである。

ファイバ送信システムに使用されている実際の半導体レーザ送信機には,故障しやすい他の重要な単体

部品及び構成部品が幾つか含まれている。例えば,ファイバと半導体レーザチップのアライメント不安定

性とから生じるファイバ出力パワーの減少は,

半導体レーザモジュールの代表的な故障メカニズムである。

レセプタクルパッケージからの出力の安定性に関する情報は少ない。

代表的な半導体レーザモジュール全体の概略断面図を,

図 A.1 に示す。この図では,半導体レーザチッ

プはファイバピグテイル付きのデュアルインラインパッケージ内のサブマウントに取り付けられている。

レーザサブマウントの温度は,サーミスタが温度センサの役割を果たす電子冷却素子を使って制御される

ことが多い。高ビットレート光ファイバシステム用の分布帰還形レーザは,光アイソレータを内蔵し,反

射光パワーが半導体レーザの動作に悪影響を与えないようにしている。機能制御用集積回路を内蔵した最

新モジュールも,利用されるようになった。

図 A.1  代表的な半導体レーザモジュールの断面図

A.1 

半導体レーザ  代表的な InGaAsP/InP 埋込み形ヘテロ構造レーザ全体の断面図を,図 A.2 に示す。

半導体材料中の材料欠陥,端面の劣化,p と n 両方に作製された金属電極,放熱板へのボンディング,に

関する広範な分野で故障メカニズムが確認されている。以下に,これらの故障メカニズムを詳述する。


10

C 5948

:2007 (IEC 61751:1998)

図 A.2  代表的な埋込み形ヘテロ構造レーザの断面図(ジャンクションアップダイポンド)

A.1.1 

材料の欠陥増大による劣化  初期の半導体レーザの中で急激に故障するものに共通する原因は,暗

線欠陥及び暗点欠陥の成長であった。転位網によって,強力な非発光再結合領域が局所化され,その結果,

しきい値電流が増大したり,光出力が完全に失われることもあった。このような欠陥は,カソードルミネ

センス(CL)又は電子ビーム誘起電流(EBIC)を使用している走査形電子顕微鏡で観察した場合,暗線

又は暗点として観測できる。この欠陥は初期の AlGaAs  (850nm)系レーザでは特に問題であった。この場

合,欠陥は基板から成長層を通る欠陥と関連があった。欠陥の増大は,半導体レーザ内の応力によって加

速される。例えば,ボンディングが原因となる。レーザサブマウントからの銅の拡散も,暗点欠陥アレイ

の成長に寄与していることが判明している。発振波長が 1 300 nm から 1 550 nm の InGaAsP/InP 系レーザで

は,4 元又は 3 元混晶材料と InP 基板との間に存在する格子不整合によって,転位網が成長する。

暗線欠陥及び暗点欠陥による急激な故障は,低欠陥密度基板の使用,及び大幅に改善された成長材料の

出現によって,ほぼなくなってきている。厳格なバーンインスクリーニングは,この点について問題のあ

る一つ一つの半導体レーザを取り除く上で効果がある。材料の問題に起因する急激な故障はほぼなくなっ

たが,一般に,半導体レーザは通常の動作条件の下で長期にわたり徐々に劣化し,しきい値電流の立ち上

がりが遅くなったり,効率が悪くなったりする。劣化の生じ方は半導体レーザの構造によって決まり,半

導体レーザの寿命は結晶成長の品質及びバッチ間の処理変動に依存することが大きい。

埋込み形へテロ構造レーザでは,ブロッキング層の成長段階において空気に表面がさらされる活性層の

側壁に沿って,欠陥が増大していく傾向がある。これらの欠陥は,非発光再結合を増大させるため,しき

い値電流が増加する。ある一定の供給電流の下では,一般にスロープ効率は不変である。二段階の劣化が

報告されている。飽和する急激な第一段階と,その後の速度がはるかに遅い長期の劣化である。短期間の

高い温度及び電流応力は,バーンインとして適用され,第一段階の劣化を飽和させる。したがって,使用

者が観測するのは,しきい値電流又は動作電流の長期にわたる緩やかな増加である。

リッジ導波形レーザの場合,プロセスの時に活性層をエッチングしないので,再成長のときに側壁表面

をさらさないで済む。したがって,一般にリッジ導波形レーザでは,埋込み形レーザに見られるような二

段階劣化は観測されず,速度の遅い緩やかな劣化だけを示す傾向がある。

しきい値電流が徐々に長期にわたり増加する原因は,第一段階が飽和した後でも続行し,明確には判明

していないものの,非発光再結合が増加する活性層領域内に点欠陥が蓄積又は発生することに関連がある

n

形 InP

p

形 InP

 
n

形ブロッキング層

 
p

形ブロッキング層


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C 5948

:2007 (IEC 61751:1998)

と思われている。

A.1.2 

ブロッキング層でのリーク  埋込み形ヘテロ構造レーザのブロッキング層でのリーク電流が増加

すると,しきい値電流が増加することが報告されている。しかし,ブロッキング層の劣化は一般的な問題

ではない。

A.1.3 

端面の劣化  半導体レーザ端面は大電流によって決定的な損傷を受けやすく,わずかな過渡的損傷

でも AlGaAs 系レーザでは劣化率が増加し,その結果,半導体レーザの寿命が短くなることが判明してい

る。一般に,AlGaAs 系レーザよりも InGaAsP 系レーザの方が端面損傷を若干受けにくい。あらゆる種類

の半導体レーザにおいて,その端面は組立時の取扱い中に損傷を受けることがあり得る。

端面の酸化は,しきい値電流を増加させ,初期の AlGaAs 系レーザ(850 nm)では問題であることが観測さ

れたが,Al

2

O

3

などの被膜を使うことによって大幅に抑制された。

InGaAsP

系レーザは,正常な動作ではこの問題に対してはるかに耐性があり,一般に,端面の劣化は重

大でない。

半導体レーザパッケージ内が汚染されると,汚染物質(炭素,塩素,銅など)が端面上の活性層境界線

に沿って蓄積し,その結果,光出力が減少することになる。

A.1.4 

半導体レーザの電極形成とボンディング  初期の AlGaAs 系レーザに共通する故障原因は,半導体

レーザダイボンドにおける In/Au の合金が形成されてしまうことによる熱抵抗の増加にあった。これは,

金電極又は金メッキサブマウントとの接着にインジウムはんだを使用したためであった。この問題は,金

電極の厚さを慎重に制御すれば極力抑えられるが,レーザ動作が 50  ℃以上でのボンディング方法による

半導体レーザの作製は,依然としてリスクがある。InGaAsP 系レーザでは,このボンディングシステムに

よる半導体レーザの作製はほとんど見られなくなったが,低応力はんだの使用が欠かせない AlGaAs 系レ

ーザでは必要になることがよくある。

電極からの金又は銅マウントを含め,

活性層への金属の拡散による半導体レーザの故障はよく見られる。

したがって,半導体レーザとサブマウントとの両方に有効なバリア金属が不可欠である。例えば,半導体

レーザの p 側電極形成には Ti/Pt/Au,銅サブマウントには Ni/Au が不可欠である。

ホイスカ(ひげ状金属)の成長による短絡が原因で半導体レーザが突然故障することが観測されている

が,このような故障は適切なはんだに変えることで解消できる。 InGaAsP 系レーザでは,AuSn(80:20)と

PbSn

との両方が信頼できるはんだ材である。

A.2 

モニタ用フォトダイオード  数種類のフォトダイオードが,半導体レーザモジュールの後端面出力

モニタとして使用されている。波長 850 nm 領域ではシリコン pin フォトダイオードが使われており,長波

長領域では,ゲルマニウムフォトダイオードやⅢ−Ⅴ族系 pin フォトダイオードが利用できる。利用され

る InGaAsP/InP 系フォトダイオードの主な種類は,メサ又はプレーナ構造の 2 種類である。

フォトダイオードの故障の主な原因は,暗(漏れ)電流の増加である。メサ構造は,表面側の p-n 接合

が露出しており,特に表面の漏れ電流増加の影響を受けやすい。パッシベーション酸化膜を作製すること

によって,メサ形 pin フォトダイオードの安定性は改善されたが,最高の信頼性はプレーナ形デバイスで

達成されている。


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C 5948

:2007 (IEC 61751:1998)

A.3 

電子冷却素子とサーミスタ  電子冷却素子は,幾つかの p 及び n ドープのビスマス・テルル電子冷

却素子で構成されており,この電子冷却素子は,セラミックプレートで挟まれた金属電極にはんだ付けさ

れている。この冷却素子は,比較的破損しやすく,パッケージ内への取り付け及び他のパッケージ材料と

の熱不整合から生じる機械応力に影響されやすい。はんだ材又は電極材料から電子冷却素子へ金属イオン

が拡散すると,冷却効率が悪くなり,はんだ材内部の合金反応によって接合部が弱くなって,電子冷却素

子にクラックが生じる。

金属電極とはんだ材との反応により,サーミスタ抵抗が変化する。意図した以上の温度でレーザサブマ

ウントが制御されると,レーザ駆動電流が増加する。

A.4 

パッケージングと光ファイバ  ファイバピグテイルからの光出力を一定に保つには,ファイバの先

端と半導体レーザ端面との間の厳しい位置調整が必要である。半導体レーザがシングルモードファイバに

結合されている場合は,許容値内に調整する。

ファイバ調整が不安定でファイバ光出力の低下が生じると,

半導体レーザモジュール寿命試験において,

極めて早期に故障が起きてしまうことが観測されている。温度サイクル試験においても,ファイバ出力の

低下による故障が観測されている。温度サイクル試験では,ファイバピグテイルの収縮によるファイバの

破断性も明らかになる。金属電極の腐食などの問題を回避するためには,他の密閉パッケージと同様に,

パッケージ内を乾燥不活性ガス雰囲気にする必要がある。したがって,密閉性及びガス分析の試験が必要

である。汚染,例えば,クリーニングが不適切であることから起こる溶剤残留物からの残留塩素があると,

腐食の問題が悪化する。


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:2007 (IEC 61751:1998)

附属書 B(参考)手引き

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

B.1 

試験の手引き

B.1.1 

寿命試験の概要  半導体レーザモジュールの長期安定性を実証するには,加速寿命試験が必要であ

る。部品の信頼性データを適切な期間の試験によって得る方法として,熱加速試験が最も広く使用されて

おり,これは半導体レーザ,フォトダイオードなどの単体にも有効である。

熱加速の場合,寿命と温度との関係は次のアレニウス関係式から導き出される。

)]

/

1

/

1

)(

/

exp[(

/

2

1

a

2

1

T

T

k

E

t

t

=

   (1)

ここに,

t

1

:  温度条件 1 のときの寿命

t

2

:  温度条件 2 のときの寿命

T

1

:  温度条件 1 のときの絶対温度(K)

T

2

:  温度条件 2 のときの絶対温度(K)

k

:  ボルツマン定数(eV/K)

E

a

:  故障メカニズムに依存する活性化エネルギー(eV)

半導体レーザモジュールとしての信頼性の推定値を求めるには,半導体レーザだけの寿命試験では十分

ではない。市場故障を発生させ得る多種の故障メカニズムがあり,これらがパッケージングと関係してい

るため,モジュール完成品での寿命試験及び環境試験が不可欠である。サブマウント上の半導体レーザ,

モニタフォトダイオード,その他の内蔵部品などの各寿命試験結果から,これら能動デバイス自身の信頼

性確認に必要なデータが得られる。  複合部品を扱う場合でも,パッケージングに使う材料からの制限なし

に,この方法でより広い温度範囲にわたり寿命試験を実施できる。このような寿命試験を部品製造業者が

実施するのは容易であるが,システム供給者はそれとは独立にモジュール完成品での試験を実施すること

が望ましい(例えば,試験当たりの試料サイズは 10 以上,内容は,本体

表 の試験 No.2 及び/又は試験

No.3

及び/又は試験 No.5 を参照。

有効な結果を得るには,すべての寿命試験用部品が,バーンイン及びスクリーニング試験(個別仕様書

に該当する場合はそれを参照。

などを含めて適用される標準的生産プロセスから作製されたものでなけれ

ばならない。

B.1.2 

試験の規模  信頼性試験の実施規模は,システムの仕様及びシステムオペレータの使い方によって,

また,特に故障率(又は寿命)と要求される信頼レベルによって決まる。試料サイズは総故障率(摩耗+

ランダム故障率)がシステムの構築のために十分な精度をもって決定できる大きさのものでなければなら

ない。総故障率が低く,信頼レベルが高いことを実証するには,何百という部品についての積算コンポー

ネントアワーが必要となる[B.3(信頼性予測に関する指針)を参照]

。市場データ,ウェーハ検査,及び

バーンインの結果を寿命試験結果に加えれば信頼度を高めることができる。これらの予測が有効であるこ

とを更に確認するには,小さな試料サイズでもよいので定期的試験が必要である。


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C 5948

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B.1.3 

電子冷却素子内臓半導体レーザモジュールの寿命試験(本体表 の試験項目 1.1)  半導体レーザ

モジュールが電子冷却素子を内蔵している場合,すべての重要な構成部品に同時に有意の過剰応力を加え

ることは困難である。

“標準の動作”

中には,

レーザサブマウント温度は標準 T

s

=25  ℃に制御されている。

しかし,ケース温度が T

c

T

op max

である寿命試験の場合,T

s

T

s nom

のサブマウント温度を維持するために

比較的高電流で冷却素子が動作していれば,半導体レーザ,光ファイバの固定,フォトダイオード及び熱

センサに対して有用な応力を得ることができる。

冷却素子にも幾つかの追加試験を実施することが望ましい。例えば,T

c

T

op max

T

s

T

s nom

−10  ℃など

の条件が考えられる。

表 B.1  冷却素子内蔵半導体レーザモジュールの寿命試験の推奨条件

ケース温度

T

op max

レーザサブマウント温度

T

s

T

s nom

光出力

寿命試験開始時に光ファイバ出力を P

max

とする。

(出力モニタ回路を用いて)

レーザ動作電流

モニタ出力を一定に保持

出力モニタ電流

標準のバイアス

温度センサ電流

標準のバイアス

冷却素子電流

サーミスタ抵抗を一定に保持

試験時間

5 000

時間以上

B.1.4 

半導体レーザモジュール寿命試験−非冷却形モジュール(本体表 の試験項目 1.2)  半導体レー

ザモジュールに電子冷却素子が内蔵されていない場合,モジュールの推奨最大動作温度までの温度範囲に

わたり寿命試験を容易に実施できる。認定試験では,二つ以上の温度,例えば,T

c

T

op max

と T

c

=40  ℃∼

50

℃とによる寿命試験によるのがよい。

エポキシ又は有機材料を内蔵する半導体レーザモジュールの場合,低温(T

op min

で 2 000 時間以上)での

追加の寿命試験が必要となることもある。

温度での寿命試験を実施する場合,例えば継続的な試験においては,

表 B.2 の条件によるのがよい。

表 B.2  非冷却形の半導体レーザモジュールの寿命試験の推奨条件

ケース温度

T

op max

光出力

寿命試験開始時に光ファイバ出力を P

max

とする。

(出力モニタ回路を用いて)

レーザ動作電流

モニタ出力を一定に保持

出力モニタ電流

標準のバイアス

試験時間

5 000

時間以上


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B.1.5 

サブマウント付き半導体レーザの寿命試験(本体表 の試験項目 1.3)  標準の動作状態であるな

ら,システム供給者と特別に他の合意をしていない限り,半導体レーザの寿命試験は一定の光出力で実施

される。使用される温度範囲は,T

s

=50  ℃∼80  ℃であることが多い。したがって,標準動作状態に対す

る劣化率の加速は比較的小さい。半導体レーザ動作状態で寿命試験を実施できる最大温度は,通常,T

s

70

℃∼100  ℃の範囲内である。しかし,コンタクト電極の信頼性を調べるには,最大  T

s

=150  ℃までの

温度による定電流寿命試験が有用である。スクリーニングが十分である半導体レーザでは,T

s

 < 90

℃の温

度で試験した場合,実際の故障が発生する頻度は少ない。半導体レーザの寿命を推定するには,しきい値

又は動作電流があらかじめ決めた故障基準を超える時点を予測する外挿的推定が必要である。動作電流が

ある程度増加するためには,5 000 時間を超える試験期間を要する。

温度での寿命試験を実施する場合,例えば継続的な試験においては,

表 B.3 の条件によるのがよい。

表 B.3  半導体レーザ寿命試験の推奨条件

温度

T

s

=70

光出力

指定された最大値

バイアス

モニタ出力を一定に保持

試験時間

5 000

時間以上

B.1.6 

モニタフォトダイオード寿命試験(本体表 の試験項目 1.4)  暗電流の増加を感度よく検出し評

価するには,

デバイスを逆バイアスの状態にしてフォトダイオード寿命試験を実施することが最善である。

適切な時間内に故障を得るには,通常,T

s

=125  ℃∼200  ℃の範囲の温度が必要となる。有機物による保

護膜処理が施されているデバイスは,その処理の硬化温度を下回る温度で試験する。

故障を加速させるためには,増加バイアス電圧も使用できるが,動作寿命を予測する前にバイアス電圧

に対する寿命依存性を特定する必要がある。

フォトダイオードの暗電流の測定には,標準動作温度も含める必要がある。寿命試験温度で行う測定で

は,表面の漏れ電流の増加を検出できないことがある。これは,バルクの暗電流が高温では主となるから

である。

暗電流が増加している劣化したフォトダイオード(可動な電荷が蓄積した結果)は,バイアスのない高

温で保存されると急速に回復することが多い。最も重要なことは,試験期間の終わりに温度が 30  ℃を下

回るまで逆バイアス状態を保持することである。このとき,試験後の測定は 3 時間以内に完了させなけれ

ばならない。接合部を露出した状態(保護膜処理のないメサ形デバイスなど)のフォトダイオードの暗電

流の増加はパッケージ雰囲気に非常に敏感であり,酸素又は水蒸気の影響が少しでもあると寿命を短くす

る。したがって,典型的な気密パッケージに密閉したフォトダイオードについて寿命試験を実施し,開放

されたサブマウントでは行わない。流れのある窒素中の試験でも(乾燥していても)

,結果が変動し得る。

温度での寿命試験を実施する場合,例えば継続的な試験においては,

表 B.4 の条件によるのがよい。

表 B.4  フォトダイオード寿命試験の推奨条件

温度

T

s

=125℃∼200℃の範囲

バイアス

測定前の冷却中も保持

試験時間

1 000

時間

雰囲気

典型的な気密パッケージ中


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B.1.7 

温度サイクリング及び熱衝撃試験(本体表 及び表 の試験 No.2)  温度サイクリング試験から

得られた(標準動作に対する)加速を定量化することは困難である。ただし,T

c

=−40  ℃∼+70  ℃まで

の温度サイクリングを行えば,半導体レーザモジュール内に潜在的に存在する光ファイバの不安定性,単

体部品(冷却器,サブマウントなど)間の熱的不整合,及び光ファイバの破断に関係する重大な欠陥を明

らかにできることが実証されている。

認定試験の場合,T

stg min

から T

stg max

まで 500 サイクル行うことが必要である。継続的な定期的試験(3

か月∼6 か月)の場合,サイクル数  は 200 である。温度サイクリング手順は,次のいずれかによる。

−  JIS C 0025

    試験 Na:  温度急変

−  JIS C 0025    試験 Nb:  定速温度変化,変化速度=1,3 又は 5  ℃/分

B.1.8 

気密性(本体表 及び表 の試験 No.3)  試験 No.3 での試験後の評価は,精密漏れ試験,つまり

ヘリウムガスと質量分析器とを使用した試験 Qk,及びその後に行う気泡の発生検出による総漏れ試験 Qa

からなる。測定誤差を避けるため,光ファイバ被膜によるヘリウムの吸収を排除する適切な予防措置を講

じなければならない。

B.1.9 

衝撃及び振動(本体表 及び表 の試験 No.4)  これらの試験は,部品が使用中又は輸送中に受

ける振動及び衝撃の状態をシミュレーションするように設計されている。

B.1.10 

高温保存(本体表 及び表 の試験 No.5)  温度保存試験は,バイアス回路が不要であるため比

較的費用がかからないという利点がある。試験をモジュールで  T

c

T

stg max

の最大保存温度以下で実施する

場合は,非破壊的と見なせる。応力は比較的小さいが,高温(例えば,T

c

=70  ℃,持続時間=2 000 時間)

での保存は光ファイバアラインメントの不安定性に関する重大な問題に対して有用な対策となり,潜在的

なメタライズとはんだの故障メカニズム,例えば,電子冷却素子,サーミスタの故障などを特定すること

ができる。

B.1.11 

静電破壊感度(本体表 及び表 の試験 No.6)  オプトエレクトロニクス構成部品は製造,試験,

装置への組立,及び運用の全段階において静電破壊による損傷を受けやすい。静電破壊にさらされると突

発的な故障,特性のシフト,又は以後の運用中において寿命が短くなる潜在的な損傷が発生する。半導体

レーザ及びモニタフォトダイオードの静電破壊損傷感度は,適切な予防措置を講じることで損傷が避けら

れるような値に設定されなければならない。

半導体レーザモジュールに対する最小限の推奨試験は,6 個の半導体レーザと 6 個のモニタフォトダイ

オードとをウェーハ単位で IEC 60749 に規定する“人体モデル”試験に供することである。しかし,合格

−不合格だけを決定する試験条件を一回だけ適用することではなく,電圧を徐々に増大し故障が発生する

しきい値を決定することが望ましい。

故障は,次の項目の特性変化として定義する。

−  フォトダイオード暗電流又はレーザしきい値電流

−  スロープ効率

−  順方向電圧

−  逆方向漏れ電流又は光出力スペクトル

判定基準を

表 B.7 に示す。


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C 5948

:2007 (IEC 61751:1998)

B.1.12 

残留ガス分析(本体表 及び表 の試験 No.7)  パッケージ内の水分量が多いために半導体レー

ザモジュールに信頼性問題が生じることがあるが,これらは,本体

表 及び表 に記載する試験では検出

が難しい。モジュールパッケージ内がその動作寿命全体にわたり乾燥した不活性雰囲気であることを実証

するには,送信モジュールの気密性試験及び残留ガス分析が必要である。高温寿命試験だけでもこのパッ

ケージ内の水分量が高いことに関連する信頼性問題は検出できない。1.4,本体の

表 及び表 の試験 No.7

を,参照されたい。

備考  MIL-STD-883F,方法 1018  の残留ガス分析用プリベーク温度は,120  ℃である。これは,大半

のオプトエレクトロニクス構成部品の保存温度 T

stg max

よりも高い。したがって,残留ガス分析

の背景レベルが一定に留まるまで,長期の T

c

T

stg max

というより低いプリベーク温度を推奨す

る。これによって,この背景レベルは除去できる。

B.1.13 

構成部品のスクリーニング(バーンインを含む。)  スクリーニング試験方法は,半導体レーザモ

ジュール製造業者が各自の技術内容に見合うように設計しなければならない。他の製造業者が実施するも

のと類似のアプローチをとることは比較のためにはよいが,実際のスクリーニング目標を達成するには効

果がないことがあり得る。特に技術が未成熟であり,供給者間でもそれが大幅に異なる光ファイバオプテ

ィクス構成部品にはこれが当てはまる。

製造業者が構成部品とプロセスの安定性を実証できる場合は,スクリーニング手順を改定してもよい。

B.1.13.1 

半導体レーザ  半導体レーザがサブマウント上又は光ファイバのない適切なサブモジュール中

にある場合,加えられるストレスとしては温度と光パワー又は駆動電流を組み合わせたものとなる。最も

広く使用されているスクリーニング手順は,いわゆる APC(Automatic Power Control,自動パワー制御)

バーンインである。この場合,光パワーはフォトダイオード及び帰還回路によって一定に保たれている。

別の手順には ACC(Automatic Current Control,自動電流制御)バーンインがある。この場合は高電流なが

ら高温のためレーザ発振することができないようになっている。短い ACC  試験はデバイスの寿命を短く

することがないため,スクリーニングには理想的である。

最新の半導体レーザ技術の多くの場合,2 ステップのバーンインを使用し,その間に半導体レーザの劣

化を測定する事が望ましい。

表 B.5 を参照されたい。

表 B.5  半導体レーザのスクリーニング及びバーンインの推奨条件

条件

ステップ 1(

備考 1.参照)ACC

ステップ 2(

備考 2.参照)APC

温度 
時間(

備考 4.参照)

故障判定基準(

備考 5.参照)

最低 100  ℃(

備考 3.参照)

96

時間

Δ

I

th

/I

tho

x  

T

op max

96

時間

Δ

I

th

/I

tho

y  %,<x  

備考1.  ステップ 1 のレーザバーンインは,初期劣化の飽和を達成するのに十分に厳しいものとする。

2. 

ステップ 2 は最終パッケージ(モジュール)における半導体レーザについて実施されることがある。しき
い値電流以外の特性も監視できるが,ステップ 2 の劣化速度がステップ 1 よりも大幅に低く,結果として
の特性が個別仕様書の要求事項を満足することが重要である。

3. 

一部の埋込みヘテロ構造 (BH) 形レーザの場合,比較的低温動作条件の下で観測されるメカニズムと比較
したとき,高温エージングでは異なる劣化メカニズムとなることがある。したがって,ステップ 1 のバー
ンイン温度は,上記の BH 形レーザについては,100  ℃の推奨値を下回るように設定してもよい。

4. 

継続時間は温度に依存する。

5. 

必要な故障基準 x  %及び y  %は,特定の半導体レーザ技術の状況,特に初期に飽和する劣化によって決ま
ってくる。ACC 条件の例としては,96 時間の 100  ℃,150 mA,又は 24 時間の 125  ℃,100 mA が挙げら

れる。広く使用されている APC 条件は,70  ℃にて最大定格出力で動作するものである。


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C 5948

:2007 (IEC 61751:1998)

B.1.13.2 

モニタ用フォトダイオード  モニタ用フォトダイオードは半導体レーザモジュール中にあり,外

部フィードバックによって光パワーを制御するためにある。速度及び感度において高性能が要求されてい

ないため,通常,800∼900 nm 用の Si と 1 300∼1 550 nm 用の InGaAs とによる大面積 pin ダイオードであ

る。

pin

フォトダイオードの標準バーンインは,固定逆バイアス(例えば,V

r

=規定降伏電圧の 0.8 又は降伏

点における I

r

,非常な高温(125  ℃から 200  ℃)で実行されるいわゆる高温逆バイアスである。再度強

調するが,特に製造時に生じたと思われる表面の汚染の影響を受けやすいデバイスでは特性の安定性が重

要である。

モニタ用フォトダイオードのスクリニング条件は,

表 B.6 を参照されたい。

表 B.6  モ二タ用フォトダイオードのスクリーニングの推奨条件

バイアス条件

V

r

=

降伏電圧(規定のこと)の 0.8

温度

T

s

=125

℃∼200℃の範囲

時間 48∼96 時間

故障判定基準

Δ

I

r

/I

ro

>100  %

B.1.13.3 

半導体レーザモジュールのその他の構成部品  組立前にスクリーニングすべきその他の部品は

次のとおりである。

−  電子冷却素子:パワーサイクリング

−  能動部品:高温,逆バイアス

−  光部品:挿入損の再現性

特に,電子冷却素子は,短期信頼性に与える影響が明確でないため,重要である。

B.2 

試験時の故障判定基準に関する指針  半導体レーザ,フォトダイオード,及び半導体レーザモジュ

ールの試験中に適用する故障判定基準は,個別仕様書に規定されることが望ましい。この判定基準は,シ

ステム供給者と半導体レーザモジュール製造業者とで合意されるアプリケーションによって決まるもので

あり,規定された特性と故障判定基準として定義されているその特性値の両方から決まる。同じように,

測定方法及び測定条件もアプリケーション及びデバイス仕様書によって決まる。

半導体レーザモジュール中又はサブマウント上のデバイスについて実施できる大半の耐久又は環境試験

は,完全な故障ではなく特性の変化をもたらす。したがって,仕様書で規定された故障が発生する時点を

決定するために特性の変化,例えば,レーザしきい値電流又は光ファイバ出力パワーを外挿推定しなけれ

ばならない。例外としては,個々のデバイスの高温寿命試験中に暗電流仕様限界の故障が直ちに得られる

フォトダイオードがある。

寿命試験中に頻繁に測定し(必要があれば,推定によって)寿命を決定できる特性を,

表 B.7 に示す。

測定技術が寿命試験データを損なう特性はこれを省略してもよい。

表 B.8 は推奨される,追加の故障判定基準である。

表 B.9 は推奨される,温度サイクリング及び高温保存試験後の半導体レーザモジュールの故障判定基準

である。特定のシステム要求事項に適合するために必要であることを示すことができれば,

表 B.7,表 B.8

及び

表 B.9 に示すこれらの特性及び値は変更を認められる。その判定基準は,個別仕様書に規定しなけれ

ばならない。


19

C 5948

:2007 (IEC 61751:1998)

表 B.7  寿命試験の故障判定基準の推奨

デバイス

特性

故障判定基準

測定条件

半導体レーザ

しきい電流又は動作電流

スロープ効率 
順電圧 
光/電流曲線のキンク

波長

50

%増加

又は 10 mA 増加

ただし,I

th

<20 mA

のとき

10

%変化

10

%変化

標準動作出力の 1.2 倍の範囲でキン

クフリー(線形性変化 10  %以下)

個別仕様書及びアプリケーション

を参照

25

℃又は寿命試験温度

25

℃又は寿命試験温度

25

℃又は寿命試験温度

T

op min

,25  ℃,T

op max

個別仕様書参照

フォトダイオー

暗電流 USL 又は 10 nA 増加

 25

半導体レーザモ

ジュール

しきい電流又は動作電流

光ファイバ出力パワー

光/電流曲線のキンク

**

波長

トラッキング比(I

mon

/P

fibre

)

フォトダイオード暗電流

サーミスタ抵抗

電子冷却素子電流

電子冷却素子電圧

50

%増加

又は 10 mA 増加

ただし,I

th

<20 mA

10

%変化

標準動作出力の 1.2 倍の範囲でキン
クフリー(線形性変化 10  %以下)
個別仕様書及び適用を参照

<LSL

≧USL

USL

又は 10 nA 増加

5

%変化

10

%変化

10

%変化

25

℃又は寿命試験温度

寿命試験温度

I

mon

初期値

T

op min

,25  ℃,T

op max

個別仕様書参照

規定パワーレベルでの

T

op min

T

op max

25

25

℃又はサブマウントの寿

命試験温度 T

s

寿命試験中

Δ

T

一定

*

個別仕様書における試験前及び試験後の値の変化。

** 

図 B.1 を参照。

備考1. USL:上限規格値,LSL:下限規格値

2.

追加の特性は,寿命試験の開始及び終了時並びに長期の寿命試験中に定期的に測定する。た

だし,これらの測定が寿命試験データを損なわない場合に限る。これらの測定のうち,例え

ば,光/電流 (L/I) ,電流/電圧 (I/V) など一部の測定は直ちに実施できるが,比較的時間

がかかるためすべての寿命試験/試料(個別仕様書に規定されている)について実施できな

い測定もある。

表 B.8 に推奨特性を示す。特定のシステムアプリケーション(コヒーレント,

線形システムなど)に必要なその他の特性としては,光ノイズ,光出力直線性,チャープ幅

及びスペクトル幅などがある。ここに示すリストは,完全なものではない。

3.

反射光パワーの影響を受けやすい測定(例えば,スペクトル性能及びノイズ)はシステムア

プリケーションで実現される(個別仕様書に規定されている)反射減衰量にて終端する半導

体レーザモジュールで実施することが望ましい。


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C 5948

:2007 (IEC 61751:1998)

表 B.8  半導体レーザモジュール寿命試験の追加故障判定基準の推奨(補足)

特性

故障判定基準

測定条件

ピーク波長

<LSL

≧USL

T

op min

,25  ℃,T

op max

システムの変調条件で動作

スペクトル幅(RMS)

USL

T

op min

,25  ℃,T

op max

システムの変調条件で動作

モード抑圧比

LSL

T

op min

,25  ℃,T

op max

システムの変調条件で動作

スナップオン

*

(光/電流曲線の一次微分から)

光/電流曲線の一次微分で

≧15  %

T

op min

,25  ℃,T

op max

光/電流曲線のキンク

    *

 10

%変化

**

T

op min

,25  ℃,T

op max

I

F

<I

Fmax

及び/又は  P

o max

逆バイアスの漏れ

製造業者の推奨最大値 25

*

図 B.1 を参照。

** 

光/電流曲線のキンクを検出する能力は,レーザ出射端面からの光を集める開口数(NA)に影響される。 
最終パッケージ内の光ファイバで実現される開口数で,パッケージング前の半導体レーザ(サブマウント上)

を測定することが望ましい。

備考 USL:上限規格値,LSL:下限規格値

図 1a  光出力対順方向電流  (L/I)曲線におけるキンク

図 1b  光出力のスナップオン

図 B.1  光出力対順方向電流特性における非線形性

10

15


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C 5948

:2007 (IEC 61751:1998)

表 B.9  温度サイクリング試験及び高温保存試験後の半導体レーザモジュール

故障判定基準の推奨

特性

故障判定基準

測定条件

レーザしきい値 10

%増加

T

s

=25  ℃

光ファイバ出力パワー 1

dB

変化

T

s

=25  ℃,I

mo

一定

フォトダイオード暗電流 10

nA

増加

T

s

=25  ℃,T

s

T

op min

サーミスタ抵抗 5

%変化

T

s

=25  ℃

電子冷却素子電流 10

%変化

試験開始から

Δ

T

を一定に保つ

電子冷却素子電圧 10

%変化

表 B.7 参照

試験開始から

Δ

T

を一定に保つ

*

レーザしきい値を除く試験前及び試験後の値の変化。レーザしきい値では,I

th

<30 mA

の場合,基準は最大 3

mA

備考  モジュールは,温度サイクリング試験後でも気密状態とする。

B.3 

信頼性予測に関する指針

B.3.1 

寿命の予測  寿命試験中に半導体レーザモジュールに加わる応力程度では特性の劣化又は破局的

な故障を試験中に引き起こすには不十分であることが多い。しかし,特性の変動は寿命試験中に監視でき

るので,個々のデバイスの故障までの予測時間は次のような方法で外挿できる。

B.3.1.1 

半導体レーザのしきい値又は動作電流の外挿  多くの半導体レーザは,寿命試験又は標準動作時

にしきい値電流が(したがって,所定の光出力に必要な駆動電流が)徐々に増加する。個々の半導体レー

ザの寿命は,あらかじめ決めた故障基準(例えば,I

op

 50

%上昇)までの電流の増加を外挿することによ

って予測することができる。寿命データにうまく適合し広く使用されているモデルは次の関係式で表され

る。

n

At

l

l

l

=

0

0

/

)

(

  (2)

ここに,

l

動作電流(又はしきい値電流)

l

0

動作電流(又はしきい値電流)の初期値

t

時間

A

及び n: 定数

簡便さから n=1 が使用されることが多いが,

一般的に指数 の値は 1 よりも小さく,

例えば 0.5  である。

長期の劣化傾向を正確にモデル化できるようにするには,初期にありがちな変化をある程度許容すること

が必要となる。とられたデータとの適合性が極めて良好であれば,式(2)の代替モデルがあってもよい。

この関係を使用すれば,寿命試験温度での寿命分布が求められる。製造状態とスクリーニングが良好な

半導体レーザであれば,寿命を正しく予測するのに十分な劣化を得るには,数千時間の寿命試験期間が必

要となる。


22

C 5948

:2007 (IEC 61751:1998)

B.3.1.2 

半導体レーザモジュール光ファイバ出力パワーの変化  通常,半導体レーザモジュールは,一定

のモニタフォトダイオード電流出力となるように制御されているレーザ駆動電流によって動作される。こ

のような条件の下では,光ファイバとレーザ出射端面との間のアラインメントが変化すると,光ファイバ

出力パワーが変化する。半導体レーザ送信モジュールからの光ファイバ出力パワーの変化は通常非常にゆ

るやかであるが,非常に急激な故障も観測されている。したがって,寿命試験時に観測される変化を推定

することが必要である。簡単な線形的外挿が適用されることが多いが,光出力の非線形変化が光ファイバ

が動いたことで最もよく説明されることがある。

B.3.1.3 

寿命の温度依存性  半導体レーザ,フォトダイオードなどの個別構成部品の場合,アレニウス関

係式(1)をそのまま用いて構成部品寿命の温度依存性を規定できるため,標準動作温度での寿命を推定でき

る。また,各寿命試験温度でのメジアン寿命(50  %の摩耗故障の時間)を活性化エネルギーの推定に使用

できる。

アレニウスの関係によれば,短い寿命試験時間でうまく故障を発生させるには,高い試験温度を使用す

べきであることがわかる。しかし,半導体レーザ及びモジュールが対象の場合,高温試験から行う寿命予

測が有効となるように次のような注意を要する。

低い活性化エネルギーのメカニズムが主要であっても,高温ではこれと異なる高い活性化エネルギーメ

カニズムにより故障が発生するリスクがある。例えば,メタライズ及びボンディングに関連する故障は,

活性化エネルギーが高い(> 0.7eV)  ことが多いが,それに比べて半導体レーザチップの劣化は活性化エネル

ギーが低いことがある。したがって,高温寿命試験結果から標準動作温度での寿命を推定するときは,注

意を要する。半導体レーザモジュールの中には,有機材料又はプラスチック材料(例えば,フォトダイオ

ードの被膜保護及び光ファイバのコーテイング)

,又は低融点はんだを含むものもあり,その場合には試験

を実施できる上限温度が制限される。

高い動作温度での寿命試験で得た活性化エネルギーを標準動作温度に適用できると想定するときは,注

意を要する。寿命試験データの解析と劣化構成部品の故障分析とによって,同じ故障メカニズムが寿命試

験温度範囲全体で故障を発生させるか否かがわかる。

また,

存在する故障メカニズムが一つだけであれば,

寿命の分布はすべての寿命試験温度で同じである。比較的低い温度(例えば,50  ℃)での長時間(10 000

時間)の寿命試験を行えば,高温寿命試験結果が標準動作時にも適用できる,という確信が得られること

になる。

B.3.1.4 

半導体レーザ送信モジュールに関する寿命試験結果の説明  これは,次の理由からより複雑であ

る。

−  寿命試験中に各種構成部品が異なる応力を経験する。

−  標準動作条件の下でモジュール寿命を推定するときに必要な活性化エネルギーが複数あり,かつ,異

なる。

寿命試験データから活性化エネルギーの値が得られない場合は,

表 B.10 に示す値を想定することがよく

ある(これらのデフォルト値は顧客及びシステム供給者と合意していなければならない)

。活性化エネルギ

ーの想定値を基に寿命予測を説明するときは,注意を要する。


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C 5948

:2007 (IEC 61751:1998)

表 B.10  寿命予測のための活性化エネルギー推奨値

(試験による値を利用できない場合,すなわちデフォルト値)

部品別故障メカニズム

活性化エネルギー(eV)

動作温度 70  ℃から 25  ℃への加速係数

a)

半導体レーザの摩耗故障:

1)

埋込みヘテロ構造

2)

埋込みクレセント構造

3)

リッジ導波形構造

半導体レーザモジュール光ファイバの

安定性 
フォトダイオード暗電流

0.5

0.3

0.3

0.7

0.7

13

4.6

4.6

36

36

b)

ランダム故障

全部品

0.35

6

B.3.2 

故障率の予測  時間の経過に伴う故障率の変動は,図 B.2 に示す“バスタブ曲線”によって簡単か

つ一般的な形式で表現できる。オプトエレクトロニクス構成部品,特に半導体レーザは早期に故障しやす

く,バーンイン及びスクリーニングが不適切であれば早期故障率が高くなる。有効寿命中,ランダムに発

生する故障が主要な場合,故障率は一定と見なされる。その後,故障率は再度上昇し始める。これは一般

的な摩耗故障メカニズムによって故障が発生するためである。デバイスの有効寿命が期待されるシステム

寿命よりも短い場合,デバイスの摩耗故障はシステムの故障率に重大な影響を与える。

図 B.2  バスタブ曲線


24

C 5948

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B.3.2.1 

摩耗による構成部品の故障率  半導体レーザとディテクタの寿命分布を表すために対数正規分

布とワイブル分布の両方が使用されている。半導体レーザ寿命の対数正規プロット例を,

図 B.3 に示す。

寿命に大幅な広がりがあることが分かり,摩耗による故障率が一定でないことが示せる。したがって,一

般に使用されている用語である“MTTF”によって単純に寿命を表すだけでは不十分であり,故障率を時

間関数として決定できるようにするには,メジアン寿命(50  %の摩耗故障の時間)と分散(寿命の広がり

尺度となる)という二つのパラメータが必要である。分散,又はシグマ(σ),は log

e

  (t

50

/t

16

)

に相当する。

ここで,t

50

はメジアン寿命,t

16

は 16  %故障の時間である。

図 B.3  対数正規分布曲線を示す積算故障率の例

時間の経過に伴う故障率の変化は,分散の値への依存度が高い。この点を図示するため,

図 B.4 に,分

散値が 0.5 から 2.0 の範囲にある対数正規寿命分布をもつ構成部品の故障率を,メジアン寿命が 10

6

時間ま

での時間関数として示してある。対数正規寿命分布をもつ構成部品の摩耗故障率は,メジアン寿命と分散

が判明していればこの故障率曲線(

図 B.4)を使って決定できる。


25

C 5948

:2007 (IEC 61751:1998)

図 B.4  対数正規形寿命分布をもつコンポーネントの故障率計算値

メジアン寿命は 10

6

時間,分散は 0.5 から 2.0 の間

推定メジアン寿命と分散の精度は,試料サイズの観点から評価されることが望ましい。これは,サイズ

が無限であるか非常に大きいときだけ,この値が正しいからである。有限個の試料での信頼性試験は同一

の結果とはならず,値が不確実となる。この不確実性は,真の値が一定範囲にあるという確率を示す信頼

レベルと関係づけられる。通常,信頼レベルは 0  %から 100  %の値によって表現される。摩耗故障につい

ては,対数正規分布関数が想定されている。

表 B.11 に(t

mp

/t

mh

)

1/

σ

の値が示されているが,t

mp

はメジアン寿

命,t

mh

とσは寿命試験データから推定したメジアン寿命と分散である。したがって,メジアン寿命  t

mp

は一定の信頼レベルにおいて

表 B.11 を使って算出できる。

簡単のため,システムオペレータは所定の故障率が発生する時間,又は代わりに,システムの寿命中に

発生する故障率だけを知りたいと考えるかもしれない。これら両方の値は寿命分布から推定できる(

図 B.3

に例示する)

その他の温度での故障率は,寿命温度依存性の活性化エネルギーを使って算出できる。B.1.1 のアレニウ

スの関係式(1)を参照されたい。

B.3.2.2 

ランダム故障率  主要故障である摩耗分布の一部分とみなせないものは,早期故障又はランダム

故障として扱わなければならない。スクリーニングが十分に行われたデバイスの寿命試験の場合,早期故

障数は通常少なく,摩耗以外のすべての故障は故障率の計算上,ランダム故障とみなされる。

ランダム故障率は一定と想定されるため,構成部品の寿命は指数分布によって表現できる。この故障率

は,寿命試験中又は現場での運用中に蓄積された構成部品の故障総数とコンポーネントアワーの総数から

推定できる。さらに,信頼限界はこれに基づいて設定でき,一連の試料が既知故障率の母集団から下方に

あり,ある時間試験されていれば,観測される故障の総数はカイ二乗分布によって近似できるポアソン分

布を満たすという仮説によって推定できる。所定のコンポーネントアワー数  C  及び故障数 に関する故

障率の上方信頼限界の評価表を,

表 B.13 に示す。ランダム故障の下方信頼限界も計算できるが,ランダム

故障は実際の信頼性試験中又は現場で観測されることは少ない。このような状況では,下限は実際には重

要な意味はない。


26

C 5948

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表 B.11  対数正規分布におけるメジアン寿命の上下レベルの係数:(t

mp

/t

mh

)

1/

σ

信頼レベル     60 %             67 %             70 %             80 %             90 %

  上限    下限      上限    下限      上限    下限      上限    下限      上限    下限

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

13

14

15

16

17

18

19

20

21

22

23

24

25

26

27

28

29

30

31

32

33

34

35

36

37

38

39

40

45

50

55

60

65

  2.117   0.472      2.466   0.406      2.665   0.375      3.794   0.264      7.883   0.127 
  1.759   0.568      1.954   0.512      2.058   0.486      2.574   0.388      3.891   0.257 
  1.601   0.625      1.740   0.575      1.813   0.552      2.152   0.465      2.904   0.344

  1.509   0.663      1.620   0.617      1.677   0.596      1.935   0.517      2.462   0.406 
  1.447   0.691      1.541   0.649      1.589   0.629      1.800   0.556      2.211   0.452 
  1.403   0.713      1.485   0.673      1.527   0.655      1.707   0.586      2.046   0.489

  1.369   0.730      1.443   0.693      1.480   0.676      1.639   0.610      1.930   0.518 
  1.342   0.745      1.410   0.709      1.443   0.693      1.586    0.631      1.842   0.543 
  1.320   0.757      1.382   0.723      1.413   0.708      1.543   0.648      1.774   0.564

    1.302

   0.768      1.360   0.735      1.388   0.720      1.508    0.663      1.719   0.582

    1.286

   0.777      1.341   0.746      1.367   0.731      1.479   0.676      1.673   0.598

    1.273

   0.786      1.324   0.755      1.349   0.741      1.454   0.688      1.634   0.612

    1.261

   0.793      1.310   0.764      1.333   0.750      1.433   0.698      1.601   0.625

    1.251

   0.800      1.297   0.771      1.319   0.758      1.414   0.707      1.572   0.636

    1.241

   0.806      1.286   0.778      1.307   0.765      1.397   0.716      1.537   0.646

    1.233

   0.811      1.275   0.784      1.296   0.772      1.382   0.724      1.525   0.656

    1.225

   0.816      1.226   0.790      1.286   0.778      1.368   0.731      1.505   0.664

    1.218

   0.821      1.258   0.795      1.277   0.783      1.356   0.737      1.487   0.673

    1.212

   0.825      1.250   0.800      1.269   0.788      1.345   0.744      1.471   0.680

  1.206   0.829      1.243   0.804      1.261   0.793

      1.335   0.749      1.456   0.687

  1.201   0.833      1.237   0.809      1.254   0.797

      1.325   0.755      1.442   0.693

  1.196   0.836      1.231   0.813      1.247   0.802

      1.317   0.759      1.430   0.700

  1.191   0.840      1.225   0.816      1.241   0.806

      1.309   0.764      1.418   0.705

  1.187   0.843      1.220   0.820      1.236   0.809

      1.301   0.769      1.407   0.711

  1.183   0.846      1.215   0.823      1.230   0.813

      1.294   0.773      1.397   0.716

  1.179   0.848      1.210   0.826      1.226   0.816

      1.288   0.777      1.388   0.721

  1.175   0.851      1.206   0.829      1.221   0.819

      1.282   0.780      1.379   0.725

  1.172   0.853      1.202   0.832      1.216   0.822

      1.276   0.784      1.371   0.729

  1.169   0.856      1.198   0.835      1.212   0.825

      1.270   0.787      1.363   0.733

  1.166   0.858      1.195   0.837      1.208   0.828

      1.265   0.790      1.356   0.737

  1.163   0.860      1.191   0.840      1.205   0.830

      1.260   0.793      1.349   0.741

  1.160   0.862      1.188   0.842      1.201   0.833

      1.256   0.796      1.343   0.745

  1.157   0.864      1.185   0.844      1.198   0.835

      1.251   0.799      1.337   0.748

  1.155   0.866      1.182   0.846      1.195   0.837

      1.247   0.802      1.331   0.751

  1.153   0.868      1.179   0.848      1.192   0.839

      1.243   0.804      1.325   0.755

  1.150   0.869      1.176   0.850      1.189   0.841

      1.239   0.807      1.320   0.758

  1.148   0.871      1.174   0.852      1.186   0.843

      1.236   0.809      1.315   0.761

  1.146   0.873      1.171   0.854      1.183   0.845

      1.232   0.812      1.310   0.763

  1.144   0.874      1.169   0.856      1.181   0.847

      1.229   0.814      1.305   0.766

  1.135   0.881      1.158   0.863      1.169   0.855

      1.241   0.824      1.285   0.778

  1.128   0.887      1.149   0.870      1.160   0.862

      1.202   0.832      1.268   0.789

  1.121   0.892      1.142   0.876      1.152   0.868

      1.191   0.840      1.253   0.798

  1.116   0.896      1.135   0.881      1.145   0.874

      1.182   0.846      1.241   0.806

  1.111   0.900      1.129   0.885      1.138   0.878

      1.174   0.852      1.230   0.813


27

C 5948

:2007 (IEC 61751:1998)

表 B.11  対数正規分布におけるメジアン寿命の上下レベルの係数:(t

mp

/t

mh

)

1/

σ

(続き)

信頼レベル     60 %             67 %             70 %             80 %             90 %

  上限    下限      上限    下限      上限    下限      上限    下限      上限    下限

70

75

80

85

90

95

100

  1.107   0.904      1.124   0.889      1.133   0.883

      1.167   0.857      1.220   0.819

  1.103   0.907      1.120   0.893      1.128   0.886

      1.161   0.861      1.212   0.825

  1.099   0.910      1.116   0.896      1.124   0.890

      1.155   0.856      1.205   0.830

  1.096   0.912      1.112   0.899      1.120   0.893

      1.150   0.869      1.198   0.835

  1.093   0.915      1.109   0.902      1.116   0.896

      1.146   0.873      1.191   0.839

  1.091   0.917      1.106   0.904      1.113   0.899

      1.142   0.876      1.186   0.843

  1.088   0.919      1.103   0.907      1.110   0.901

      1.138   0.879      1.181   0.847

t

mp

:  メジアン寿命

σ:  分散

t

mh

:  寿命試験データから推定したメジアン寿命

n

:  試料数

表 B.12  分散の上下レベルの乗算係数

信頼レベル              60  %                      67  %                      70  %                      80  %                      90  %

  上限    下限      上限    下限      上限    下限      上限    下限      上限    下限

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

13

14

15

16

17

18

19

20

21

22

23

24

25

26

27

28

29

30

  1.497   0.557      1.665   0.527      1.754   0.513      2.178   0.466      3.122   0.409 
  1.411   0.656      1.525   0.627      1.583   0.613      1.850   0.566      2.384   0.506 
  1.349   0.708      1.437   0.680      1.482   0.667      1.679   0.621      2.055   0.562

  1.307   0.741      1.380   0.714      1.416   0.702      1.576   0.658      1.869   0.601 
  1.276   0.764      1.339   0.739      1.371   0.728      1.506   0.685      1.749   0.630 
  1.253   0.782      1.309   0.758      1.337   0.747      1.455   0.707      1.664   0.653

  1.234   0.797      1.285   0.773      1.310   0.763      1.416   0.724      1.601   0.672 
  1.219   0.808      1.266   0.786      1.289   0.776      1.385   0.738      1.551   0.688 
  1.207   0.818      1.250   0.797      1.271   0.787      1.360   0.750      1.511   0.701

  1.196   0.827

      1.237   0.806      1.256   0.796      1.339   0.761      1.478   0.713

  1.187   0.834

      1.225   0.814      1.243   0.805      1.321   0.770      1.451   0.723

  1.179   0.841

      1.215   0.821      1.232   0.812      1.305   0.778      1.427   0.733

  1.172   0.846 

  1.206   0.827      1.223   0.818      1.292   0.786      1.407   0.741

  1.165   0.851 

  1.198   0.833      1.214   0.824      1.280   0.792      1.389   0.748

  1.160   0.856 

  1.191   0.838      1.206   0.830      1.269   0.798      1.373   0.755

  1.155   0.860

     1.185   0.843      1.199   0.834      1.260   0.804      1.358   0.762

  1.150   0.864

    1.179   0.847      1.193   0.839      1.251   0.809      1.345   0.767

  1.146   0.868 

   1.174   0.851      1.187   0.843      1.243   0.813      1.334   0.773

  1.142   0.871 

  1.169   0.854      1.182   0.847      1.236   0.818      1.323   0.778

  1.138   0.874

     1.164   0.858      1.177   0.850      1.229   0.822      1.314   0.782

  1.135   0.877

     1.160   0.861      1.172   0.854      1.223   0.826      1.305   0.787

  1.131   0.880

     1.156   0.864      1.168   0.857      1.217   0.829      1.296   0.791

  1.128   0.882

     1.153   0.867      1.164   0.860      1.212   0.832      1.289   0.795

  1.126   0.885

     1.149   0.869      1.161   0.862      1.207   0.835      1.282   0.798

  1.123   0.887

     1.146   0.872      1.157   0.865      1.202   0.838      1.275   0.802

  1.121   0.889

     1.143   0.874      1.154   0.867      1.198   0.841      1.269   0.805

  1.118   0.891

     1.140   0.876      1.151   0.869      1.194   0.844      1.263   0.808

  1.116   0.893

     1.138   0.878      1.148   0.872      1.190   0.846      1.257   0.811

  1.114   0.895      1.135   0.880

    1.145   0.874      1.186   0.849      1.252   0.814


28

C 5948

:2007 (IEC 61751:1998)

表 B.12  分散の上下レベルの乗算係数(続き)

信頼レベル              60  %                      67  %                      70  %                      80  %                      90  %

  上限    下限      上限    下限      上限    下限      上限    下限      上限    下限

31

32

33

34

.35

36

37

38

39

40

45

50

55

60

65

70

75

80

85

90

95

100

    1.112      0.896

      1.133   0.882      1.142   0.876      1.183   0.851      1.247   0.817

    1.110      0.898

      1.130   0.884      1.140   0.878      1.180   0.853      1.243   0.819

  1.108   0.899

      1.128   0.886      1.138   0.879      1.177   0.855      1.238   0.822

  1.107   0.901

      1.126   0.887      1.136   0.881      1.174   0.857      1.234   0.824

  1.105   0.902 

   1.124   0.889      1.133   0.883      1.171   0.859      1.230   0.826

  1.103   0.904 

   1.122   0.890      1.131   0.884      1.168   0.861      1.226   0.828

  1.102   0.905 

   1.121   0.892      1.129   0.886      1.166   0.863      1.223   0.831

  1.101   0.906 

   1.119   0.893      1.128   0.887      1.163   0.865      1.219   0.833

  1.099   0.907 

   1.117   0.895      1.126   0.889      1.161   0.866      1.216   0.835

  1.098   0.908 

   1.116   0.896      1.124   0.890      1.159   0.868      1.213   0.836

  1.092   0.914

      1.109   0.902      1.117   0.896      1.149   0.875      1.199   0.845

  1.087   0.918

      1.103   0.906      1.110   0.901      1.140   0.881      1.187   0.852

  1.083   0.922

      1.098   0.911      1.105   0.906      1.133   0.886      1.177   0.858

  1.079   0.925

      1.093   0.914      1.100   0.909      1.127   0.891      1.169   0.864

  1.076   0.928

      1.089   0.918      1.096   0.913      1.121   0.895      1.161   0.869

  1.073   0.930

      1.086   0.921      1.092   0.916      1.117   0.898      1.155   0.873

  1.071   0.933

      1.083   0.923      1.089   0.919      1.112   0.901      1.149   0.877

  1.068   0.935

      1.080   0.926      1.086   0.921      1.109   0.904      1.144   0.881

  1.066   0.937

      1.078   0.928      1.083   0.923      1.105   0.907      1.139   0.884

  1.064   0.938

      1.075   0.930      1.081   0.926      1.102   0.910      1.135   0.887

  1.063   0.940

      1.073   0.931      1.078   0.927      1.099   0.912      1.131   0.890

  1.061   0.942

      1.071   0.933      1.076   0.929      1.096   0.914      1.127   0.892

表 B.13  指数関数的寿命分布の故障率

故障数

信頼レベルを与えるχ

60

% 90

% 99

0

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

13

14

15

 1.83

 4.05

 6.21

 8.35

10.47

12.58

14.68

16.78

18.87

20.95

23.03

25.11

27.17

29.25

31.32

33.38

 4.61

 7.78

10.65

13.36

15.99

18.55

21.06

23.54

25.99

28.41

30.81

33.20

35.56

37.91

40.26

42.59

 9.21

13.28

16.81

20.09

23.21

26.22

29.14

32.00

34.81

37.57

40.29

42.98

45.64

48.28

50.89

53.48

故障率=χ/2C

ここに,C:積算コンポーネントアワー

χ:規定の信頼レベルの値