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C 5533-4

:2008

(1)

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

2

3

  用語,定義及び略号

2

3.1

  用語及び定義

2

3.2

  略語

4

3.3

  定格値

4

4

  測定条件

4

4.1

  環境条件

4

4.2

  電源

4

4.3

  測定信号周波数

5

4.4

  標準設定

5

4.5

  作動設定

7

4.6

  プリコンディショニング

7

5

  測定機器

7

5.1

  アナログ信号発生器

7

5.2

  帯域内アナログレベルメータ

7

5.3

  アナログ低域通過フィルタ

7

5.4

  アナログ重み付け(聴感補正)フィルタ

7

5.5

  標準媒体

8

5.6

  記録媒体

8

5.7

  デジタルデータ評価のためのソフトウェア

8

5.8

  短時間ひずみ率計

9

5.9

  その他の機器

9

6

  測定方法(デジタル入力−アナログ出力)

9

6.1

  入出力特性

9

6.2

  周波数特性

11

6.3

  雑音特性

12

6.4

  ひずみ特性

15

7

  測定方法(アナログ入力−デジタル出力)

17

7.1

  入出力特性

17

7.2

  周波数特性

19

7.3

  雑音特性

20

7.4

  ひずみ特性

23

附属書 JA(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

25


C 5533-4

:2008

(2)

まえがき

この規格は,

工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,

独立行政法人製品評価技術基盤機構 (NITE) 及

び独立行政法人産業技術総合研究所 (AIST) から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの

申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。

JIS C 5533

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

C

5533-1

  第 1 部:一般事項

JIS

C

5533-2

  第 2 部:一般消費者用機器

JIS

C

5533-4

  第 4 部:パーソナルコンピュータ


日本工業規格

JIS

 C

5533-4

:2008

オーディオ機器及びオーディオビジュアル機器−

デジタルオーディオ部−音響特性の基本測定方法−

第 4 部:パーソナルコンピュータ

Audio and audiovisual equipment-Digital audio parts-

Basic measurement methods of audio characteristics-

Part 4 : Personal computer

序文

この規格は,2005 年に第 1 版として発行された IEC 61606-4 を基に,技術的内容及び対応国際規格の構

成を変更することなく作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

1

適用範囲

この規格は,パーソナルコンピュータ(以下,PC という。

)のリニア PCM 信号オーディオ部について,

音響特性の基本的測定方法を規定する。この規格は,デスクトップ形及びポータブル形の PC に適用する。

リニア PCM 信号オーディオ部に共通の測定条件及び測定方法は,

JIS C 5533-1

に規定する。

この規格では,

PC

に特有の測定条件及び測定方法について規定する。

この規格で規定する方法は,主に標本化周波数が 8 kHz∼192 kHz,かつ,信号語長が 8∼24 ビットの場

合に適用する。

この規格は,入力はデジタル信号で出力がアナログ信号である装置,及び入力はアナログ信号で出力が

デジタル信号である装置の測定方法を規定する。デジタル入力信号は,内蔵のハードディスク又は他の記

憶媒体から与える。また,デジタル出力信号は,内蔵のハードディスク又は主記憶媒体に記録する。

この規格に規定する方法は,情報を削除した圧縮オーディオ信号には適用しない。この規格は,JIS C 

5533-1

に規定するアナログ入力−アナログ出力の経路及びデジタル入力−デジタル出力の場合の測定には

適用しない。

注記 1 PC の主記憶装置がオーディオ入出力以外のタスクによって過負荷になると,PC はオーディ

オ信号を完全に記録又は再生できない場合がある。この規格は,そのようなデータの欠落が

なく入出力データが記録又は再生される場合にだけ適用する。データの欠落がある PC の性

能は,短時間ひずみ率の測定によって評価してもよい。ただし,そのような評価は,この規

格の適用範囲に含まない。

注記 2  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 61606-4 : 2005

,Audio and audiovisual equipment−Digital audio parts−Basic measurement

methods of audio characteristics

−Part 4 : Personal computer (MOD)


2

C 5533-4

:2008

なお,対応の程度を表す記号 (MOD) は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,修正していること

を示す。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 1509-1

  電気音響−サウンドレベルメータ(騒音計)−第 1 部:仕様

注記  対応国際規格:IEC 61672-1,Electroacoustics−Sound level meters−Part 1 : Specifications (IDT)

JIS C 5533-1

  オーディオ機器及びオーディオビジュアル機器−デジタルオーディオ部−音響特性の

基本測定方法−第 1 部:一般事項

注記  対応国際規格:IEC 61606-1,Audio and audiovisual equipment−Digital audio parts−Basic

measurement methods of audio characteristics

−Part 1 : General (MOD)

JIS C 5533-2

  オーディオ機器及びオーディオビジュアル機器−デジタルオーディオ部−音響特性の

基本測定方法−第 2 部:一般消費者用機器

注記  対応国際規格:IEC 61606-2,Audio and audiovisual equipment−Digital audio parts−Basic

measurement methods of audio characteristics

−Part 2 : Consumer use (IDT)

JIS Z 8106

  音響用語

IEC 60038

  IEC standard voltages

IEC 60268-2

  Sound system equipment−Part 2 : Explanation of general terms and calculation methods

3

用語,定義及び略号

この規格で用いる主な用語,定義及び略号は,JIS C 5533-1JIS C 5533-2 及び JIS Z 8106 によるほか,

次による。

3.1

用語及び定義

3.1.1

パーソナルコンピュータ  (personal computer)

PC

個人が単独で使用することを主目的としたマイクロコンピュータ。

注記 1 PC には,購入後に使用者が任意で装着したサウンドカード及び拡張ボード又はドライブは含

まない。

注記 2 PC は,ネットワークコンピュータと接続して用いる場合は,2 名以上の使用者が使用するこ

とがある。

3.1.2

標準入力信号振幅  (standard input signal amplitude)

デジタル基準フルスケール値に相当するアナログ入力信号の振幅。次の値となる。

−  アナログ入力端子の場合:2 V

−  マイクロホン端子の場合:100 mV

3.1.3

標準出力信号振幅  (standard output signal amplitude)


3

C 5533-4

:2008

デジタル基準フルスケール値に相当するアナログ出力信号の振幅。次の値となる。

−  アナログ出力端子の場合:2 V

注記  供試装置が 2 V の振幅で出力できないとき,1 V で測定してもよい。その場合,出力データ

は測定電圧とともに表示することが望ましい。

−  ヘッドホン端子の場合:最大出力振幅

3.1.4

基準測定振幅  (normal measuring amplitude)

標準入力信号振幅又は標準出力信号振幅の 1/10 のアナログ信号振幅。

3.1.5

基準信号源インピーダンス  (normal source impedance)

供試装置のアナログ入力端子に接続するインピーダンス。次の値となる。

−  アナログ入力端子の場合:2.2 k

Ω

−  マイクロホン端子の場合:600

Ω

3.1.6

基準負荷インピーダンス  (normal load impedance)

供試装置の出力端子に接続する負荷インピーダンス。次の値となる。

−  アナログ出力端子の場合:22 k

Ω

−  ヘッドホン端子の場合:32

Ω

−  スピーカ端子の場合:8

Ω又は内蔵スピーカのインピーダンス

3.1.7

出荷時設定  (factory setting)

供試装置の既定(デフォルト)の設定。製造業者が指定する。

3.1.8

標準媒体  (standard medium)

標準設定(4.4 参照)で測定用デジタルデータを与える内蔵記憶媒体。供試装置上で動作するハードディ

スク (HDD) が望ましい。

注記  供試装置がハードディスクをもたない場合は,主記憶として用いる他の記憶媒体を用いてもよ

い。その場合は,測定結果とともに,その媒体を明示することが望ましい。

3.1.9

録音媒体  (recording medium)

アナログ入力−デジタル出力の測定のために,オーディオ再生データを記録する内蔵記憶装置。ハード

ディスクが望ましい。

注記  測定装置がハードディスクをもたない場合は,主記憶として用いる他の記憶媒体を用いてもよ

い。

3.1.10

作動媒体  (working medium)

作動設定(4.5 参照)でデジタル測定データを与える内蔵記憶媒体。

注記  この媒体は,コンパクトディスク(以下,CD という。)など,供試装置上でオーディオ信号を

再生するときの主データ源であることが望ましい。


4

C 5533-4

:2008

3.2

略語

この規格で用いる主な略号の意味は,次による。

−  EUT  供試装置  (equipment under test)。この規格では PC である。

注記  対応国際規格では “EUT” の略語を用いているが,この規格では“供試装置”と表記した。

−  AC  交流 (alternating current)。

注記  対応国際規格では “AC” の略語を用いているが,この規格では“交流”と表記した。

−  r.m.s.  実効値 (root mean square)。

注記  対応国際規格では “r.m.s.” の略語を用いているが,この規格では“実効値”と表記した。

−  LPCM  リニア PCM (linear pulse code modulation)。

注記  対応国際規格では “LPCM” の略語を用いているが,この規格では“リニア PCM”と表記した。

−  LSB  量子化単位  (least significant bit)。

注記 “LSB” は“最小有効ビット  (least significant bit)”の略語であるが,この規格では“量子化単位”

を “LSB” と表記した。

3.3

定格値

次の用語は,IEC 60268-2 で規定する。製造業者は,デジタルオーディオ装置について,次の定格条件

を指定する。

−  定格電源電圧

−  定格電源周波数

−  定格デジタル入力の信号語長

−  定格の標本化周波数

4

測定条件

4.1

環境条件

測定環境条件及び許容差は,次による。

−  気圧:96 kPa±10 kPa

−  周囲温度:15  ℃∼35  ℃

−  相対湿度:(60±15) %

4.2

電源

交流電源又は電池を用いる。電池を用いる場合は,測定結果にそのことを明示することが望ましい。

4.2.1

電源電圧

IEC 60038

に規定する定格交流電源電圧とする。電源電圧の許容差は,

±

10 %

以内であることが望まし

い。

4.2.2

電源周波数

製造業者が指定する交流電源周波数とする。周波数の許容差は,+2 %及び−4 %以内であることが望ま

しい。

4.2.3

電源の雑音

電源に含まれる雑音は,測定結果に影響を与えない大きさであることが望ましい。

4.2.4

電池

当該供試装置用に設計した電池又は供試装置に組み込んだ電池だけを用いる。


5

C 5533-4

:2008

4.3

測定信号周波数

測定信号の周波数は,

表 に示す実際の周波数から選択する。数値の精度を要求しないとき又はそのこ

とをカタログなどの文書に記述するとき,

表 の公称周波数を用いてもよい。特に指定がない限り,基準

の測定周波数は 997 Hz とする。この値は,厳密性を要求しない場合には 1 kHz と記述してもよい。

周波数掃引信号を用いる場合,掃引周波数範囲は 16 Hz から 1/2×f

s

 Hz

までとする。

表 1−測定に用いる信号の周波数

単位  Hz

公称

周波数

実際の周波数

f

s

=

8 000

f

s

=

11 025

f

s

=

16 000

f

s

=

22 050

f

s

=

32 000

f

s

=

44 100

f

s

=

48 000

f

s

=

88 200

f

s

=

96 000

f

s

=

192 000

4

4 4

4 4 4 4 4 4 4 4

8

7 7

7 7

7

7

7

7 7 7

16

17 17

17 17

17

17

17

17 17 17

32

31 31

31 31

31

31

31

31 31 31

63

61 61

61 61

61

61

61

61 61 61

125

127 127

127 127

127

127

127

127 127 127

250

251 251

251 251

251

251

251

251 251 251

500

499 499

499 499

499

499

499

499 499 499

1

000

997 997

997 997

997

997

997

997 997 997

2 000

1 999

1 999

1 999

1 999

1 999

1 999

1 999

1 999

1 999

1 999

3

700

3

677

– – – – – – – – –

4 000

4 001

4 001

4 001

4 001

4 001

4 001

4 001

4 001

4 001

5

100

5

059

5

059

– – – – – – –

7

400

– –

7

351

– – – – – – –

8 000

7 993

7 993

7 993

7 993

7 993

7 993

7 993

10 000

10 007

10 007

10 007

10 007

10 007

10 007

10

100

– – –

10

141

– – – – – –

12 500

12 503

12 503

12 503

14 700

14 717

14 717

14 717

16 000

16 001

16 001

16 001

16 001

16 001

18 000

17 987

17 987

20 000

19 997

19 997

19 997

19 997

20

300

– – – – –

20

269

– – – –

22

000

– – – – – –

22

079

– – –

30

000

– – – – – – –

29

989

29

989

35

000

– – – – – – –

34

981

34

981

40 000

40 429

40 429

40 429

44

000

– – – – – – – –

44

159

50

000

– – – – – – – – –

49

999

70

000

– – – – – – – – –

70

001

80

000

– – – – – – – – –

79

999

88

000

– – – – – – – – –

88

301

4.4

標準設定

4.4.1

供試装置の標準入力条件

4.4.1.1

アナログ信号入力条件

4.4.1.1.1

マイクロホン入力

マイクロホン入力の設定は,次による。


6

C 5533-4

:2008

−  信号振幅:基準測定振幅

−  信号源インピーダンス:基準信号源インピーダンス

4.4.1.1.2

アナログ入力

アナログ入力の設定は,次による。

−  信号振幅:基準測定振幅

−  信号源インピーダンス:基準信号源インピーダンス

4.4.1.2

デジタル信号入力条件

測定デジタル信号は,標準媒体に記録する。

−  入力信号レベル:基準測定レベル

4.4.2

供試装置の標準出力条件

4.4.2.1

アナログ出力条件

4.4.2.1.1

電圧出力及びヘッドホン出力条件

電圧出力及びヘッドホン出力条件は,次による。

−  信号振幅:標準出力信号振幅の 1/10

−  負荷インピーダンス:基準負荷インピーダンス

4.4.2.1.2

電力出力条件

電力出力条件は,次による。

−  信号振幅:最大出力振幅の 1/10

−  負荷インピーダンス:基準負荷インピーダンス

4.4.2.2

デジタル出力条件

アナログ入力信号から得られたデジタル信号は,記録媒体に記録する。

−  出力信号レベル:−20 dB

4.4.3

ハードウェアの設定条件

4.4.3.1

標準媒体の設定

測定に先立って,測定信号は標準媒体に記録しておく。記録信号は,入力する測定信号として使用する。

信号のフォーマット及び精度は,JIS C 5533-1 の 4.6.1 による。

4.4.3.2

他のハードウェアの設定

特定の測定に必要な設定(ハードウェア音量調整器など)を除いて,すべての設定は出荷時設定とする。

4.4.4

ソフトウェアの設定

4.4.4.1

オーディオ信号の録音再生ソフトウェア

オーディオ信号の再生及び録音には,出荷時設定のソフトウェアを用いることが望ましい。

4.4.4.2

ディスプレイの設定

設定は,すべて出荷時設定とする。

ディスプレイに表示するコンテンツ(静止画像又は動画)は測定に必要なものに限定する。他のコンテ

ンツ(例えば,背景画又は背景動画)は表示しないことが望ましい。

4.4.4.3

他のソフトウェア

出荷時設定以外のソフトウェアがあっても,それを動作させる必要はない。

4.4.5

音量調整器の設定

4.4.5.1

アナログ入力−デジタル出力の場合

4.4.5.1.1

アナログ音量調整器


7

C 5533-4

:2008

アナログ音量調整器は,基準測定振幅をもつ 997 Hz のアナログ入力の信号が信号レベル−20 dB のデジ

タル出力に変換されるように調節する。供試装置がアナログ音量調整器をもたない場合は,出荷時設定の

利得で測定する。

4.4.5.1.2

デジタル音量調整器

デジタル領域での音量調整器は,0 dB に調節する。

4.4.5.2

デジタル入力−アナログ出力の場合

4.4.5.2.1

デジタル音量調整器

デジタル領域での音量調整器は,0 dB に調節する。

4.4.5.2.2

アナログ音量調整器

アナログ音量調整器は,基準測定振幅をもつ 997 Hz のデジタル入力信号が基準測定振幅の出力に変換さ

れるように調節する。供試装置がアナログ音量調整器をもたない場合は,出荷時設定の利得で測定する。

4.5

作動設定

デジタル測定データは,作動媒体から再生する。

注記  この媒体は,CD など,供試装置上でオーディオ信号を再生するときの主データ源であること

が望ましい。

4.5.1

デジタル入力条件

デジタル測定信号は,作動媒体に記録する。

4.5.2

他の設定条件

他の設定条件は,標準設定と同じとする。

4.6

プリコンディショニング

供試装置は,測定する前に,通常の動作条件で,製造業者の指定するプリコンディショニング時間で動

作させる。これは,供試装置の動作を安定させるためのものである。製造業者がプリコンディショニング

時間を指定していない場合は,それを 1 時間動作させる。動作上の必要からプリコンディショニングがで

きない場合は,製造業者はそのことを記述する。

測定の途中で供試装置への電源を切らなければならない場合は,再び安定した状態になるまで十分なプ

リコンディショニング時間をとる。

注記  プリコンディショニングは,通常,ウォーミングアップとも呼ばれるが,この規格では測定を

開始する前に増幅器に通電することを指す。

5

測定機器

5.1

アナログ信号発生器

JIS C 5533-1

の 4.6.1.1.1 の規定による。

5.2

帯域内アナログレベルメータ

JIS C 5533-1

の 4.6.3.2 に規定するレベルメータとする。

5.3

アナログ低域通過フィルタ

JIS C 5533-1

の 4.6.2.1 に規定するフィルタとする。

f

s

が 40 kHz 未満の場合は,帯域上限周波数は 20 kHz とすることが望ましい。

5.4

アナログ重み付け(聴感補正)フィルタ

JIS C 1509-1

に規定する周波数重み付け(聴感補正)特性 A とする。許容範囲は,JIS C 1509-1 の設計

目標値に対して,帯域内周波数の範囲で

±

1.0 dB

とする。


8

C 5533-4

:2008

5.5

標準媒体

3.1.8

を参照する。

−  記憶容量:測定信号を記録するのに十分な容量とする。

5.5.1

デジタル測定信号のデータフォーマット

測定のために標準媒体に記録するデジタル測定データは,次に示す正弦波から計算する。

−  データフォーマット:リニア PCM

−  信号語長:8  ビットから 24  ビットまで。

−  信号レベル:デジタルゼロ,−60 dB,−30 dB,−20 dB 又はフルスケール値 (0 dB)

−  信号のオフセット:LSB の 1/2 未満

−  信号レベルの精度:許容差は,LSB の 1/2 未満

−  標本化周波数  (f

s

)

表 による。

−  測定周波数:4.3 による。

−  周波数精度:1 Hz/ f

s

未満

5.6

記録媒体

3.1.9

を参照する。

−  記憶容量:測定データを記録するのに十分な容量とする。

5.7

デジタルデータ評価のためのソフトウェア

供試装置内の記録媒体に記録したデジタル出力データを評価できるソフトウェアとする。このソフトウ

ェアは,供試装置上にインストールしておく。記録媒体上に記録したデータを外部機器に転送する場合,

ソフトウェアはその外部機器上にインストールしてもよい。

5.7.1

狭帯域通過フィルタ

5.7.1.1

通過特性

通過特性の設定は,次による。

−  阻止帯域:測定周波数の 1/2 倍及び 2 倍の周波数における減衰量は,60 dB より大きくなければならな

い。

5.7.1.2

フィルタの中心周波数

狭帯域通過フィルタの中心周波数は,

表 に規定し,測定に用いる実際の周波数とする。

5.7.1.3

伝送ひずみ

伝送ひずみは,測定値に影響を与えてはならない。

5.7.2

デジタル重み付け(聴感補正)フィルタ

JIS C 1509-1

に規定する周波数重み付け(聴感補正)特性 A とする。許容差は,JIS C 1509-1 の設計目

標値に対して,帯域内周波数の範囲で

±

1.0 dB

とする。

5.7.3

レベルメータ

レベルメータは,信号レベルを指示するように校正し,次の特性を満たさなければならない。

−  周波数範囲:帯域内周波数

−  測定範囲:LSB からフルスケールまで。

−  精度:許容差は,読取値の 1 %又は LSB の 1/2 のいずれか大きい方を超えないものとする。

信号レベル は,帯域内周波数のデジタルデータから計算しなければならない。計算方法は,JIS C  

5533-2

の 4.6.1 による。

5.7.4

デジタルひずみ率  (THDN)  計


9

C 5533-4

:2008

デジタルひずみ率 (THD+N)  計は,ひずみ及び雑音成分の全出力信号に対する比を計算できるものとす

る。

計算方法は,JIS C 5533-2 の 4.6.2 による。

5.8

短時間ひずみ率計

5.8.1

アナログ入力−デジタル出力測定

短時間ひずみ率計は,デジタル入力信号の総合ひずみを 50 ms 間隔で 15 秒間連続で計算し,300 個のデ

ータを計算する。

このひずみ率計は,測定時間長を除いて,JIS C 5533-2 の 4.6.2 に規定するものと同じアルゴリズムで総

合ひずみ率を測定できるものとする。算出された 300 個の総合ひずみ率データのうち,最大のものを除い

た 2 番目に大きい値を,その測定の短時間総合ひずみ率とする。供試装置上で動作するソフトウェアで計

算してもよい。

5.8.2

デジタル入力−アナログ出力測定

供試装置のアナログ出力信号を短時間総合ひずみ率計に入力し,デジタルデータに変換する。

アナログ入力信号はデジタルデータに変換され,短時間ひずみ率計内部の記憶媒体に記録される。短時

間ひずみ率計は,アナログ入力−デジタル出力測定の場合と同様に,ひずみ率を計算する。

−  入力インピーダンス:基準負荷インピーダンス

−  最大入力振幅:実効値電圧 4 V より大きいものとする。

−  デジタル変換精度:記録信号語の LSB の 1/2 より小さいものとする。

−  記憶容量:15 秒の測定時間に必要な容量よりも大きいものとする。

−  記録信号語長:入力されたアナログ信号を変換する,デジタルデータの信号語長以上とする。

−  標本化周波数:帯域内周波数を扱うのに十分な高い周波数とする。

5.9

その他の機器

次の機器は,JIS C 5533-1 の規定による。

−  デジタル波形モニタ(JIS C 5533-1 の 4.6.8

−  アナログひずみ率計(JIS C 5533-1 の 4.6.4.1

6

測定方法(デジタル入力−アナログ出力)

箇条 に規定する測定方法は,入力がデジタルオーディオ信号であり,かつ,出力がアナログ信号であ

る機器に適用する。JIS C 5533-1 のすべての規定は,基本的に箇条 を適用する。

この規格の箇条 は,PC のオーディオ部の測定方法の詳細を規定する。

供試装置が二つ以上のチャネルをもつ場合は,すべてのチャネルを同じ方法で測定する。信号語長及び

標本化周波数を,測定結果に記録する。

6.1

入出力特性

6.1.1

最大出力電圧

6.1.1.1

測定方法

供試装置及び測定機器を,

図 のとおり構成する。


10

C 5533-4

:2008

図 1−最大出力電圧測定のブロック図

6.1.1.2

入力信号

入力信号の設定は,次による。

−  周波数:997 Hz

−  信号レベル:基準フルスケール値 (0 dB)

6.1.1.3

測定手順

測定手順は,次による。

a)

供試装置を,4.4 の標準設定にする。

b)

入力デジタル信号データを標準媒体に記録する。

c)

オーディオ再生ソフトウェアで,標準媒体のデジタル信号データを再生する。

d)

アナログ音量調整器を調節して,ひずみ率が 1 %未満のときに得られる最大出力電圧を測定する。

アナログ音量調整器がない場合は,デジタル音量調整器を用いてもよい。

6.1.1.4

測定結果

最大出力電圧は,実効値 (V) で表す。

6.1.2

チャネル間利得差

6.1.2.1

測定方法

供試装置及び測定機器を,

図 のとおり構成する。

図 2−チャネル間利得差測定のブロック図

アナログ 
低域通過

フィルタ

 
 
 

アナログ

ひずみ率計

供試装置

標準媒体

オーディオ再生

ソフトウェア

D/A

コンバータ

アンプ

帯域内アナログ

レベルメータ

帯域内アナログ

レベルメータ

供試装置

オーディオ再生

ソフトウェア

標準媒体

D/A

コンバータ

アンプ


11

C 5533-4

:2008

6.1.2.2

入力信号

入力信号の設定は,次による。

−  周波数:997 Hz

−  信号レベル:基準測定レベル  (−20 dB)

6.1.2.3

測定手順

測定手順は,次による。

a)

供試装置を,4.4 の標準設定にする。

b)

入力デジタル信号データを標準媒体に記録する。

c)

アナログ音量調整器を最大位置に調節する。

d)

供試装置からすべての測定チャネルに,信号を同時に又は順に出力する。

e)

各チャネルの出力振幅を測定する。

f)

あらゆる組合せの 2 チャネル間の出力振幅の最大差を,チャネル間利得差として計算する。

6.1.2.4

測定結果

チャネル間利得差は,dB で表す。

6.2

周波数特性

6.2.1

測定方法

供試装置及び測定機器を,

図 のとおり構成する。

図 3−周波数特性測定のブロック図

6.2.2

入力信号

入力信号の設定は,次による。

a)

基準信号

−  周波数:997 Hz

−  信号レベル:基準測定レベル  (−20 dB)

b)

測定信号

−  周波数:4.3 による。

−  信号レベル:基準測定レベル  (−20 dB)

6.2.3

測定手順

測定手順は,次による。

a)

供試装置を 4.4 の標準設定にする。

帯域内アナログ

レベルメータ

供試装置

オーディオ再生

ソフトウェア

標準媒体

D/A

コンバータ

アンプ


12

C 5533-4

:2008

b)

基準信号及び測定信号のデータを標準媒体に記録する。

c)

標準媒体から基準信号を再生する。

d)

出力信号を帯域内アナログレベルメータで測定する。

e)

各測定周波数について,c)  及び d)  の測定を繰り返す。

注記  周波数掃引信号を用いる場合,e)  の手順は必要としない。

6.2.4

測定結果

基準周波数での測定振幅に対する各周波数での測定振幅の比を,dB で表す。

データは,表又は図で表してもよく,ある周波数範囲における最大値と最小値との差 (dB) で表しても

よい。

6.3

雑音特性

6.3.1

信号対雑音比

6.3.1.1

測定方法

供試装置及び測定機器を,

図 のとおり構成する。

注記

標準媒体は,標準設定の場合に用いる。作動媒体は,作動設定の場合に用いる。

図 4−信号対雑音比測定のブロック図

6.3.1.2

入力信号

入力信号の設定は,次による。

a)

信号 a

−  周波数:997 Hz

−  信号レベル:基準フルスケール値 (0 dB)

b)

信号 b:デジタルゼロ

6.3.1.3

測定手順

測定手順は,次による。

a)

供試装置を 4.4 の標準設定にする。

b)

入力デジタル信号データを標準媒体に記録する。

c)

オーディオ信号再生ソフトウェアで,信号 を標準媒体から再生する。

d)

出力信号振幅を実効値電圧で測定し,これを V とする。

e)

オーディオ信号再生ソフトウェアで,信号 を標準媒体から再生する。

f)

出力信号振幅を実効値電圧で測定し,これを V とする。

オーディオ再生

ソフトウェア

アナログ 
低域通過 
フィルタ

重み付け

(聴感補正)

フィルタ

帯域内アナログ

レベルメータ

アンプ

D/A

コンバータ

標準媒体又は

作動媒体

供試装置


13

C 5533-4

:2008

g)

信号対雑音比を 20 log

10

 (A/B)

によって計算する。

作動設定における測定手順もこの手順と同じであるが,供試装置の設定条件が異なる。作動設定は,4.5

による。

6.3.1.4

測定結果

信号対雑音比は,dB で表す。

6.3.2

ダイナミックレンジ

6.3.2.1

測定方法

供試装置及び測定機器を,

図 のとおり構成する。

注記 1

アナログひずみ率計が測定に十分な増幅機能をもつ場合は,電圧増幅器は使用しなくてもよい。

注記 2

標準媒体は,標準設定の場合に用いる。作動媒体は,作動設定の場合に用いる。

図 5−ダイナミックレンジ測定のブロック図

6.3.2.2

入力信号

入力信号の設定は,次による。

−  周波数:997 Hz

−  信号レベル:信号語長が 14  ビットより長い場合は,−60 dB とする。信号語長が 14  ビット以下の場

合は,−30 dB とする。

6.3.2.3

測定手順

6.3.2.3.1

信号語長が 14  ビットより長い場合

測定手順は,次による。

a)

供試装置を 4.4 の標準設定にする。

b)

入力デジタル信号データを標準媒体に記録する。

c)

オーディオ信号再生ソフトウェアで,デジタル信号データを標準媒体から再生する。

d)

ひずみ率計でひずみ率 (%) を測定し,これを とする。

e)

必要に応じて,各標本化周波数についてこの手順を繰り返す。

f)

ダイナミックレンジ (dB)を,|20 log

10

 (N/100)| + 60

で計算する。

作動設定における測定手順もこの手順と同じであるが,供試装置の設定条件が異なる。作動設定は,4.5

による。

6.3.2.3.2

信号語長が 14  ビット以下の場合

信号語長が 14 ビット以下の場合は,信号レベル−30 dB の信号を測定に用いる。

 
 

アナログ

ひずみ率計

電圧

増幅器

オーディオ再生

ソフトウェア

アナログ 
低域通過 
フィルタ

重み付け

(聴感補正)

フィルタ

アンプ

D/A

コンバータ

標準媒体又は

作動媒体

供試装置


14

C 5533-4

:2008

信号語長が 14  ビット以下の場合のダイナミックレンジを,

短信号語長ダイナミックレンジ D

SH

と呼ぶ。

測定手順は,次による。

a)

供試装置を 4.4 の標準設定にする。

b)

入力デジタル信号データを標準媒体に記録する。

c)

オーディオ信号再生ソフトウェアで,デジタル信号データを標準媒体から再生する。

d)

ひずみ率計でひずみ率 (%)  を測定する。

e)

必要に応じて,各標本化周波数についてこの手順を繰り返す。

f)

ダイナミックレンジ D

SH

 (dB)

を,|20 log

10

 (N/100)| + 30

の計算によって求める。

作動設定における測定手順もこの手順と同じであるが,供試装置の設定条件が異なる。作動設定は,4.5

の規定による。

6.3.2.4

測定結果

信号語長が 14 ビットよりも長い場合,ダイナミックレンジ を dB で表す。

信号語長が 14 ビット以下の場合,ダイナミックレンジ D

SH

を dB で表す。

6.3.3

チャネルセパレーション

6.3.3.1

測定方法

供試装置及び測定機器を,

図 のとおり構成する。

注記

標準媒体は,標準設定の場合に用いる。作動媒体は,作動設定の場合に用いる。

図 6−チャネルセパレーション測定のブロック図

6.3.3.2

入力信号

入力信号の設定は,次による。

a)

信号 

−  周波数:997 Hz

−  信号レベル:基準フルスケール値 (0 dB)

b)

信号 b:デジタルゼロ

6.3.3.3

測定手順

測定手順は,次による。

a)

供試装置を 4.4 の標準設定にする。

b)

入力デジタル信号データを標準媒体に記録する。

c)

一つのステレオ信号源として組にしたチャネルに対して,信号 を標準媒体から再生する。

狭帯域通過

フィルタ

アナログ

帯域内

レベルメータ

スペクトラム

アナライザ

供試装置

オーディオ再生

ソフトウェア

標準媒体

D/A

コンバータ

アンプ


15

C 5533-4

:2008

d)

供試装置のバランスコントロールを調節して,出力振幅を等しくする。出力振幅を調節できない場合

は,測定値に対して振幅差を補正する。

e)

出力信号振幅を実効値電圧で測定し,これを A V とする。

f)

選択チャネルで信号 を再生し,非選択チャネルで c)  と同じ信号 を再生する。

g)

非選択チャネルからの漏れによって生じた選択チャネルにおける出力信号の振幅を実効値電圧で測定

し,これを V とする。必要に応じて,他の周波数で同様の測定を行う。

h)

チャネルセパレーションを,|20 log

10

 (A/B)|

で計算する。

i)

選択チャネルを変えて,f)  ∼h)  の測定を繰り返す。

作動設定における測定手順もこの手順と同じであるが,供試装置の設定条件が異なる。作動設定は,4.5

の規定による。

6.3.3.4

測定結果

チャネルセパレーションの最小値を,dB で表す。

6.4

ひずみ特性

6.4.1

ひずみ率

6.4.1.1

測定方法

供試装置及び測定機器を,

図 のとおり構成する。

注記

標準媒体は,標準設定の場合に用いる。作動媒体は,作動設定の場合に用いる。

図 7−ひずみ率測定のブロック図

6.4.1.2

入力信号

入力信号の設定は,次による。

−  周波数:997 Hz 及び必要に応じて

表 の他の周波数とする。

−  信号レベル:基準フルスケール値 (0 dB)

6.4.1.3

測定手順

測定手順は,次による。

a)

供試装置を 4.4 の標準設定にする。

b)

入力デジタル信号データを標準媒体に記録する。

c)

オーディオ信号再生ソフトウェアで,入力デジタル信号を標準媒体から再生する。

d)

音量調整器で,フルスケールレベルの 3 dB 以内にレベルを調節する。

e)

ひずみ率計で,ひずみ率を測定する。

 
 

アナログ

ひずみ率計

標準媒体又は

作動媒体

オーディオ再生

ソフトウェア

アナログ 
低域通過 
フィルタ

アンプ

D/A

コンバータ

供試装置


16

C 5533-4

:2008

作動設定における測定手順もこの手順と同じであるが,供試装置の設定条件が異なる。作動設定は,4.5

の規定による。

6.4.1.4

測定結果

ひずみ率を,百分率 (%) で表す。

6.4.2

短時間ひずみ率

6.4.2.1

測定の基本概念

この測定では,短時間のひずみ率を測定し,それを百分率 (%) で表す。この測定方法は,6.4.1 で規定

するひずみ率と同じであるが,50 ms の時間窓で 50 ms ごとに繰返しひずみ率を測定する点が異なる。入

力信号は 15 s とし,計 300 個の測定値を計算する。300 個の測定値のうち最大のものを除いて,2 番目に

大きい値を短時間ひずみ率とする。

6.4.2.2

測定方法

供試装置及び測定機器を,

図 のとおり構成する。

注記  標準媒体は,標準設定の場合に用いる。作動媒体は,作動設定の場合に用いる。

図 8−短時間ひずみ率測定のブロック図

6.4.2.3

入力信号

入力信号の設定は,次による。

−  周波数:997 Hz

−  信号レベル:基準フルスケール値 (0 dB)

6.4.2.4

測定手順

測定手順は,次による。

a)

供試装置を 4.4 の標準設定にする。

b)

入力デジタル信号データを標準媒体に記録する。

c)

出力信号を,短時間ひずみ率計に入力する。

d)

短時間ひずみ率計の計算値を読み取る。

作動設定における測定手順もこの手順と同じであるが,供試装置の設定条件が異なる。作動設定は,4.5

の規定による。

6.4.2.5

測定結果

短時間ひずみ率は,百分率 (%) で表す。

 
 
 
 
 
 

短時間

ひずみ率計

標準媒体又は

作動媒体

オーディオ再生

ソフトウェア

アナログ 
低域通過 
フィルタ

アンプ

D/A

コンバータ

供試装置


17

C 5533-4

:2008

7

測定方法(アナログ入力−デジタル出力)

箇条 に規定する測定方法は,入力がアナログオーディオ信号であり,かつ,出力がデジタルオーディ

オ信号である機器に適用する。JIS C 5533-1 のすべての規定は,基本的に箇条 に適用する。箇条 は,

PC

のオーディオ部の測定方法の詳細を規定する。

供試装置が二つ以上のチャネルをもつ場合は,すべてのチャネルを同じ方法で測定する。信号語長及び

標本化周波数を,測定結果に記録する。

7.1

入出力特性

7.1.1

最大許容入力電圧

7.1.1.1

測定方法

供試装置及び測定機器を,

図 のとおり構成する。

a)

外部機器とは,アナログ入力−デジタル出力の測定に用いるデジタルデータ評価用ソフトウェアの代替機

器を指す。

図 9−最大許容入力電圧測定のブロック図

7.1.1.2

入力信号

入力信号の設定は,次による。

−  周波数:997 Hz

−  信号レベル:標準入力信号振幅の−10 dB 及びそれより大きいレベル

7.1.1.3

測定手順

測定手順は,次による。

a)

供試装置を 4.4 の標準設定にする。

b)

入力アナログ信号を,標準入力信号振幅の−10 dB から 1 dB ずつ上げて供試装置に入力する。

c)

デジタル波形モニタで,出力信号がクリップしないようにアナログ音量調整器を調節する。

d)

デジタル変換したデータを,記録媒体に記録する。

e)

デジタルデータのひずみ率評価ソフトウェアで,記録媒体のデータを読み取る。

f)

供試装置に記録されるデータが振幅のクリップによって 1 %のひずみ率を生じるまで入力信号の振幅

を増加させ,そのときの入力信号レベルを測定する。

アナログ信号

発生器

帯域内アナログレベルメータ

記録媒体

デジタルデータ評価用ソフトウェア

(ひずみ率メータ)

録音

ソフトウェア

A/D

コンバータ

アンプ

供試装置

外部機器

a)


18

C 5533-4

:2008

7.1.1.4

測定結果

最大許容入力振幅を,実効値(V)で表す。

7.1.2

チャネル間利得差及びトラッキングエラー

7.1.2.1

測定方法

供試装置及び測定機器を,

図 10 のとおり構成する。

図 10−チャネル間利得差及びトラッキングエラー測定のブロック図

7.1.2.2

入力信号

入力信号の設定は,次による。

−  周波数:997 Hz

−  信号振幅:基準測定振幅(マイクロホンの場合は,10 mV とする。アナログ入力の場合は,0.2 V とす

る。

7.1.2.3

測定手順

7.1.2.3.1

チャネル間利得差

測定手順は,次による。

a)

供試装置を 4.4 の標準設定にする。

b)

音量調整器を利得が最大になる位置に設定する。

c)

供試装置の各チャネルに入力信号を与える。

d)

変換したデータを記録媒体に記録する。

e)

帯域内アナログレベルメータのソフトウェアですべてのチャネルの出力レベルを測定し,利得の最も

大きいチャネルと最も小さいチャネルとの利得差を計算し,チャネル間利得差とする。

7.1.2.3.2

トラッキングエラー

測定手順は,次による。

a)

供試装置を 4.4 の標準設定にする。

b)

音量調整器を利得が最大になる位置に設定する。

c)

供試装置の各チャネルに入力信号を与える。

d)

変換したデータを記録媒体に記録する。

帯域内アナログレベルメータ

記録媒体

デジタルデータ評価用ソフトウェア

(レベルメータ)

録音

ソフトウェア

供試装置

A/D

コンバータ

外部機器

  a)

アナログ信号

発生器


19

C 5533-4

:2008

e)

音量調整器の位置を下げながら,帯域内アナログレベルメータのソフトウェアで各チャネルの出力信

号レベルを測定する。

f)

利得の最も大きいチャネルと最も小さいチャネルとの利得差を計算する。

g)

音量調整器を特定の減衰範囲又は 0 dB から−60 dB までの範囲で変化させたときの最大の利得差を,

トラッキングエラーとする。

7.1.2.4

測定結果

チャネル間利得差及びトラッキングエラーは,dB で表す。

7.2

周波数特性

7.2.1

測定方法

供試装置及び測定機器を,

図 11 のとおり構成する。

図 11−周波数特性測定のブロック図

7.2.2

入力信号

入力信号の設定は,次による。

−  周波数:4.3 による。

−  信号振幅:基準測定振幅(マイクロホンの場合は,10 mV とする。アナログ入力端子の場合は,0.2

とする。

7.2.3

測定手順

測定手順は,次による。

a)

供試装置を 4.4 の標準設定にする。

b) 997

Hz

及び他の離散周波数の入力信号を供試装置に順に与える。

c)

変換したデータを記録媒体に記録する。

d)

記録媒体から記録データを読み出し,それをデジタルデータ評価用の帯域内レベルメータのソフトウ

ェアで測定する。

e) 997

Hz

と他の周波数とのレベル差 (dB) を計算する。

f)

周波数特性は,周波数掃引信号発生器で測定してもよい。

帯域内アナログレベルメータ

記録媒体

デジタルデータ評価用ソフトウェア

(レベルメータ)

録音

ソフトウェア

供試装置

A/D

コンバータ

外部機器

  a)

アナログ信号

発生器


20

C 5533-4

:2008

7.2.4

測定結果

基準周波数の信号振幅に対する各周波数の測定振幅の比を,dB で表す。

データは,表又は図で表してもよく,ある周波数範囲における最大値と最小値との差 (dB) で表しても

よい。

7.3

雑音特性

7.3.1

信号対雑音比

7.3.1.1

測定方法

供試装置及び測定機器を,

図 12 のとおり構成する。

図 12−信号対雑音比測定のブロック図

7.3.1.2

入力信号

入力信号の設定は,次による。

a)

基準信号

−  周波数:997 Hz

−  信号振幅:標準入力信号振幅

b)

雑音測定条件:アナログ入力端子を基準信号源インピーダンスで終端する。

7.3.1.3

測定手順

測定手順は,次による。

a)

供試装置を 4.4 の標準設定にする。

b)

供試装置に基準信号を与える。

c)

変換したデータを記録媒体に記録する。

d)

記録媒体から記録データを読み出し,デジタルデータ評価用のデジタルレベルメータのソフトウェア

で信号レベル A dB を測定する。

e)

アナログ入力信号を切って入力端子を雑音測定の条件に設定し,変換したデータを記録媒体に記録す

る。

f)

記録媒体から記録データを読み出し,デジタルデータ評価用のデジタルレベルメータのソフトウェア

を用いて信号レベル dB とする。

A/D

コンバータ

デジタルデータ評価用ソフトウェア

帯域内アナログレベルメータ

録音

ソフトウェア

記録媒体

デジタル重み付け

(聴感補正)フィル

デジタル

レベルメータ

供試装置

アナログ信号

発生器

外部機器

a)


21

C 5533-4

:2008

g)

信号対雑音比を,(AB) dB で計算する。

7.3.1.4

測定結果

信号対雑音比を,dB で表す。

7.3.2

ダイナミックレンジ

7.3.2.1

測定方法

供試装置及び測定機器を,

図 13 のとおり構成する。

図 13−ダイナミックレンジ測定のブロック図

7.3.2.2

入力信号

入力信号の設定は,次による。

−  周波数:997 Hz

−  信号レベル:信号語長が 14  ビットより長い場合は,−60 dB とする。信号語長が 14  ビット以下の場

合は,−30 dB とする。

7.3.2.3

測定手順

7.3.2.3.1

信号語長が 14  ビットより長い場合

測定手順は,次による。

a)

供試装置を 4.4 の標準設定にする。

b)

供試装置に入力信号を与える。

c)

変換したデータを,記録媒体に記録する。

d)

記録媒体に記録したデータを読み出し,デジタルデータ評価用のひずみ率計のソフトウェアでひずみ

率を測定し,これを (%)とする。

e)

ダイナミックレンジ (dB)  を,|20 log

10

 (N/100)| + 60

で計算する。

7.3.2.3.2

信号語長が 14  ビット以下の場合

信号語長が 14  ビット以下の場合は,標準入力の信号振幅の−30 dB の信号を測定に用いる。この場合の

ダイナミックレンジを,短信号語長ダイナミックレンジ D

SH

という。測定手順は,次による。

a)

供試装置を 4.4 の標準設定にする。

b)

供試装置に入力信号を与える。

A/D

コンバータ

帯域内アナログレベルメータ

録音

ソフトウェア

記録媒体

デジタル重み付け

(聴感補正)フィル

供試装置

アナログ信号

発生器

外部機器

a)

デジタル

ひずみ率メータ


22

C 5533-4

:2008

c)

変換したデータを,記録媒体に記録する。

d)

記録媒体に記録したデータを読み出し,デジタルデータ評価用のひずみ率計のソフトウェアでひずみ

率を測定し,これを (%)  とする。

e)

ダイナミックレンジ D

SH

 (dB)

を,|20 log

10

 (N/100)| + 30

で計算する。

7.3.2.4

測定結果

信号語長が 14  ビットよりも長い場合,ダイナミックレンジ を dB で表す。

信号語長が 14  ビット以下の場合,ダイナミックレンジ D

SH

を dB で表す。

7.3.3

チャネルセパレーション

7.3.3.1

測定方法

供試装置及び測定機器を,

図 14 のとおり構成する。

図 14−チャネルセパレーション測定のブロック図

7.3.3.2

入力信号

入力信号の設定は,次による。

−  周波数:997 Hz 及び必要に応じて

表 の他の周波数とする。

−  信号レベル:標準入力する信号振幅の

±

3 dB

以内とする。

7.3.3.3

測定手順

測定手順は,次による。

a)

供試装置を 4.4 の標準設定にする。

b)

供試装置の対象チャネルに入力する信号を与える。

c)

変換したデータを記録媒体に記録する。

d)

記録媒体に記録したデータを読み出し,デジタルデータ評価用レベルメータのソフトウェアで対象チ

ャネルの信号レベルを測定し,それを A dB とする。

e)

対象チャネルの入力端子を,基準入力信号源インピーダンスで終端する。

f)

入力信号を他のチャネルに与える。

g)

変換したデータを,記録媒体に記録する。

h)

記録媒体に記録したデータを読み出し,デジタルデータ評価用レベルメータのソフトウェアで対象チ

帯域内アナログレベルメータ

記録媒体

デジタルデータ評価用ソフトウェア

(レベルメータ)

録音

ソフトウェア

供試装置

A/D

コンバータ

外部機器

  a)

アナログ信号

発生器


23

C 5533-4

:2008

ャネルの信号レベルを測定し,それを B dB とする。

i)

供試装置が二つ以上のチャネルをもつ場合は,その他の入力端子に入力信号を与え,c)  ∼h)  の測定

を繰り返す。

j)

必要に応じて,他の周波数で同じ測定を繰り返す。

k)

チャネルセパレーションを  (AB) dB で計算する。 

7.3.3.4

測定結果

チャネルセパレーションの最小値を,dB で表す。

7.4

ひずみ特性

7.4.1

ひずみ率

7.4.1.1

測定方法

供試装置及び測定機器を,

図 15 のとおり構成する。

図 15−ひずみ率測定のブロック図

7.4.1.2

入力信号

入力信号の設定は,次による。

−  周波数:997 Hz 及び必要に応じて

表 の他の周波数とする。

−  信号レベル:標準入力信号振幅の±3 dB 以内とする。

7.4.1.3

測定手順

測定手順は,次による。

a)

供試装置を 4.4 の標準設定にする。

b)

アナログ入力信号を供試装置に与える。

c)

標準入力信号振幅の

±

3 dB

以内で,出力デジタル信号がクリップしないように入力信号レベルを調節

する。

d)

変換したデータを記録媒体に記録する。

e)

記録媒体から記録データを読み出し,デジタルデータ評価用のひずみ率測定ソフトウェアでひずみ率

を測定する。

入力チャネルが二つ以上ある場合は,ひずみ率が幾つか得られることになる。それらのうちいずれかの

A/D

コンバータ

デジタルデータ評価用ソフトウェア

帯域内アナログレベルメータ

録音

ソフトウェア

記録媒体

供試装置

アナログ信号

発生器

外部機器

a)

デジタルひずみ率計


24

C 5533-4

:2008

値を,その供試装置のひずみ率とする。

7.4.1.4

測定結果

ひずみ率を,百分率 (%) で表す。

7.4.2

短時間ひずみ率

7.4.2.1

測定の基本概念

この測定では,短時間のひずみ率を測定し,それを百分率 (%) で表す。この測定方法は,7.4.1 で規定

するひずみ率と同じであるが,50 ms の時間窓で 50 ms ごとに繰返しひずみ率を測定する点が異なる。入

力信号は 15 s とし,計 300 個の測定値を得る。300 個の測定値のうち最大のものを除いて,2 番目に大き

い値を短時間ひずみ率とする。

7.4.2.2

測定方法

供試装置及び測定機器を,

図 16 のとおり構成する。

図 16−短時間ひずみ率測定のブロック図

7.4.2.3

入力信号

入力信号の設定は,次による。

−  周波数:997 Hz

−  信号レベル:標準入力信号振幅の±3 dB 以内とする。

7.4.2.4

測定手順

測定手順は,次による。

a)

供試装置を 4.4 の標準設定にする。

b)

入力信号を供試装置に与える。

c)

出力デジタル信号がクリップしないように,音量調整器を調節する。

d)

変換したデータを,記録媒体に記録する。

e)

記録したデータを短時間ひずみ率計に転送し,計算された値を読み取る。

7.4.2.5

測定結果

短時間ひずみ率を,百分率(%)で表す。

記録媒体

 

短時間

ひずみ率

メータ

録音

ソフトウェア

A/D

コンバータ

供試装置

帯域内アナログ

レベルメータ

アナログ信号

発生器

外部機器

  a)


25

C 5533-4

:2008

附属書 JA

参考)

JIS

と対応する国際規格との対比表

JIS C 5533-4 : 2008

  オーディオ機器及びオーディオビジュアル機器−デジタル

オーディオ部−音響特性の基本測定方法−第 4 部:パーソナルコンピュータ 

IEC 61606-4 : 2005

,Audio and audiovisual equipment−Digital audio parts−Basic

measurement methods of audio characteristics

−Part 4 : Personal computer

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅱ)

国際規格
番号

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご

との評価及びその内容

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号

及び名称

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

3

用語,定

義 及 び 略

3.1.2

標準入力信号

振幅  他

3.1.2

JIS

にほぼ同じ

変更

IEC

では V に r.m.s と下付きにし

ているが,JIS では単に V として
いる。

JIS

では単位に下付きの添字を書

くことができなかったため。

4

測 定 条

4.4.2.2

デ ジ タ ル 出

力条件  他

4.4.2.2

JIS

にほぼ同じ

変更

単位は dB であるが,IEC では信
号レベルを dB に FS を下付きで
付けたもので表し,比率に対応す

るデータは dB で表示する。JIS
では dB に統一した。

JIS

には dB に下付きの添字を書

くことができなかったため。 
分かりやすいように dB に FS を下

付きにしているものに下線を引
いている。

5

測 定 機

5.7.2

デジタル重み

付け(聴感補正)フ
ィルタ

5.7.2

JIS

にほぼ同じ

変更

A

特性のデジタル重み付けフィ

ルタの許容値特性について引用
規格で採用しているクラス 1 の

値は,マイク等の許容差も含んで
おり,広すぎる値であった。これ
を適切な値に修正した。

許容範囲が広すぎたので,追記し
て修正した。

IEC

の改訂版において追加予定。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 61606-4 : 2005,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

25

C

 553

3-

4


2

008

25

C

 553

3-

4


2

008