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C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  用語及び定義並びに記号又は略号  

2

3.1

  用語及び定義  

2

3.2

  記号又は略号  

7

4

  使用条件  

8

4.1

  周波数  

8

4.2

  電圧  

9

4.3

  気圧及び高度  

9

4.4

  温度  

9

4.5

  相対湿度  

9

5

  分類 

9

5.1

  ポートの数  

9

5.2

  SPD  の設計  

9

5.3

  SPD のクラス 試験,クラス II 試験及びクラス III 試験  

9

5.4

  設置場所  

10

5.5

  接近性  

10

5.6

  取付方法  

10

5.7

  分離器(過電流保護を含む。)  

10

5.8

  外郭の保護等級  

10

5.9

  温度及び湿度範囲  

10

5.10

  電源系統  

10

5.11

  多極 SPD  

10

5.12

  SPD の故障モード  

10

6

  SPD の標準定格(推奨値)  

11

6.1

  クラス 試験のためのインパルス放電電流 I

imp

及び W/の推奨値  

11

6.2

  クラス II 試験のための公称放電電流 I

n

の推奨値  

11

6.3

  クラス III 試験のための開回路電圧 U

OC

の推奨値  

11

6.4

  電圧防護レベル U

p

の推奨値  

11

6.5

  最大連続使用電圧 U

C

の推奨実効値  

11

7

  要求性能  

11

7.1

  一般的な要求性能  

11

7.2

  電気的要求性能  

13

7.3

  機械的要求性能  

15


C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)  目次

(2)

ページ

7.4

  環境及び材料的な要求性能  

16

7.5

  特定 SPD の設計に対する追加の要求性能  

17

7.6

  製造業者によって指定できる追加の要求性能  

18

8

  形式試験  

18

8.1

  一般的な試験手順  

19

8.2

  表示の不滅性試験  

28

8.3

  電気的試験  

28

8.4

  機械的試験  

45

8.5

  環境及び材料試験  

56

8.6

  特定設計の SPD に対する追加試験  

57

8.7

  製造業者の指定がある場合の特定仕様に対する追加の試験  

61

9

  ルーチン試験及び受入試験  

62

9.1

  ルーチン試験  

62

9.2

  受入試験  

62

附属書 A(規定)SPD の基準試験電圧 U

REF

  

63

附属書 B(規定)TOV 定格  

68

附属書 C(規定)スイッチング素子の存在及び続流の大きさを決定する試験  

70

附属書 D(規定)縮小試験方法  

71

附属書 E(参考)高圧(中圧)システムでの事故に起因する TOV に対する SPD 試験用の代替回路  

73

附属書 F(参考)屋外用 SPD のための環境試験  

74

附属書 G(規定)温度上昇限度  

76

附属書 JA(参考)参考文献  

77


C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)

及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出

があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

これによって,JIS C 5381-1:2004 は,廃止され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS C 5381

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

C

5381-11

  第 11 部:低圧配電システムに接続する低圧サージ防護デバイスの要求性能及び試験方

JIS

C

5381-12

  第 12 部:低圧配電システムに接続する低圧サージ防護デバイスの選定及び適用基準

JIS

C

5381-21

  第 21 部:通信及び信号回線に接続するサージ防護デバイス(SPD)の要求性能及び試

験方法

JIS

C

5381-22

  通信及び信号回線に接続するサージ防護デバイスの選定及び適用基準

JIS

C

5381-311

  低圧サージ防護デバイス用ガス入り放電管(GDT)

JIS

C

5381-321

  低圧サージ防護デバイス用アバランシブレークダウンダイオード(ABD)の試験方法

JIS

C

5381-331

  低圧サージ防護デバイス用金属酸化物バリスタ(MOV)の試験方法

JIS

C

5381-341

  低圧サージ防護デバイス用サージ防護サイリスタ(TSS)の試験方法


日本工業規格

JIS

 C

5381-11

:2014

(IEC 61643-11

:2011

)

低圧サージ防護デバイス−第 11 部:

低圧配電システムに接続する低圧サージ

防護デバイスの要求性能及び試験方法

Low-voltage surge protective devices-Part 11:Surge protective devices

connected to low-voltage power systems-Requirements and test methods

序文 

この規格は,2011 年に第 1 版として発行された IEC 61643-11 を基に,技術的内容及び構成を変更する

ことなく作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。また,

附属

書 JA は対応国際規格にはない事項である。

適用範囲 

この規格は,交流 50/60 Hz の 1 000 V 以下の電源回路及び機器に接続し,雷又はその他の過渡的な過電

圧の直接的及び間接的な影響のサージに対する防護のための低圧サージ防護デバイス

(以下,

SPD という。)

の要求性能,標準的試験方法及び定格について規定する。SPD は,1 個以上の非線形素子を内蔵し,サー

ジ電圧を制限し,サージ電流を分流するために用いる。

注記 1  日本の電圧は,電気設備に関する技術基準を規定する省令において,低圧は交流 600 V 以下,

直流は 750 V 以下と規定している。

注記 2  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 61643-11: 2011

,Low-voltage surge protective devices−Part 11:Surge protective devices

connected to low-voltage power systems−Requirements and test methods(IDT)

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“一致している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 0920

  電気機械器具の外郭による保護等級(IP コード)

注記  対応国際規格:IEC 60529,Degrees of protection provided by enclosures (IP Code)(IDT)

JIS C 2134:2007

  固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法

注記  対応国際規格:IEC 60112:2003,Method for the determination of the proof and the comparative


2

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

tracking indices of solid insulating materials(IDT) 

JIS C 60664-1:2009

  低圧系統内機器の絶縁協調−第 1 部:基本原則,要求事項及び試験

注記  対応国際規格:IEC 60664-1:2007,Insulation coordination for equipment within low-voltage

systems−Part 1: Principles, requirements and tests(IDT)

JIS C 60695-2-11:2004

  耐火性試験−電気・電子−最終製品に対するグローワイヤ燃焼性試験方法

注記  対応国際規格:IEC 60695-2-11:2000,Fire hazard testing−Part 2-11: Glowing/hot-wire based test

methods−Glow-wire flammability test method for end-products(IDT)

IEC 60060-1:1989

,High-voltage test techniques−Part 1: General definitions and test requirements

IEC 61000 (all parts)

,Electromagnetic compatibility (EMC)

IEC 61180-1

,High-voltage test techniques for low voltage equipment−Part 1: Definitions, test and procedure

requirements

用語及び定義並びに記号又は略号 

3.1 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1.1 

低圧サージ防護デバイス,SPD(surge protective device)

サージ電圧を制限し,サージ電流を分流することを目的とした,1 個以上の非線形素子を内蔵している

デバイス。

注記 SPD は,適切な接続手段をもつ完成品である。

3.1.2 

1

ポート SPD(one-port SPD)

直列インピーダンスをもたない SPD。

注記  1 ポート SPD は,入力及び出力端子部をもつことがある。

3.1.3 

2

ポート SPD(two-port SPD)

入力端子と出力端子部との間に直列インピーダンスをもつ SPD。

3.1.4 

電圧スイッチング形 SPD(voltage switching type SPD)

サージを印加していない場合は高インピーダンスであるが,サージ電圧に応答して瞬時にインピーダン

スが低くなる SPD。

注記  電圧スイッチング形 SPD 内に用いる一般的な素子の例は,エアギャップ,ガス入り放電管及び

サイリスタ形サージ防護素子がある。これらを“クローバ素子”ということがある。

3.1.5 

電圧制限形 SPD(voltage limiting type SPD)

サージを印加していない場合は高インピーダンスであるが,サージ電圧及び電流の増加に従い連続的に

インピーダンスが減少する SPD。

注記  電圧制限形 SPD 内に用いる一般的な素子の例は,バリスタ及びアバランシブレークダウンダイ

オードがある。これらを“クランピング素子”ということがある。

3.1.6 


3

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

複合形 SPD(combination type SPD)

電圧スイッチング形の素子及び電圧制限形の素子の両方を併せもつ SPD。印加電圧の特性に応じて,電

圧スイッチング若しくは電圧制限,又はその両方の特性のいずれかを示すことがある。

3.1.7 

短絡形 SPD(short-circuiting type SPD)

公称放電電流 I

n

を超えるサージ電流によって,その特性が故意に内部短絡に至るようなクラス II 試験を

適用する試験をした SPD。

3.1.8 

SPD

の防護モード(mode of protection of an SPD)

防護素子を含む規定の電流経路。例えば,ライン−ライン,ライン−接地,ライン−中性線及び中性線

−接地間。

3.1.9 

クラス II 試験での公称放電電流,I

n

(nominal discharge current)

SPD を流れる 8/20 電流波形の電流波高値。

3.1.10 

クラス 試験でのインパルス放電電流,I

imp

(impulse discharge current for class I test)

規定する時間に規定する電荷量 及び規定する比エネルギーW/で,SPD に流れる放電電流の波高値。

3.1.11 

最大連続使用電圧,U

C

(maximum continuous operating voltage)

SPD の防護モードに連続的に加えることができる最大交流実効電圧。

注記  この規格内では,U

C

は 1 000 V を超えることがある。

3.1.12 

続流,I

f

(follow current)

インパルス電流放電後に,電源系統から SPD に流れる最大電流。

3.1.13 

定格負荷電流,I

L

(rated load current)

SPD が防護する出力側に接続した抵抗負荷へ供給できる最大連続定格電流(実効値)。

3.1.14 

電圧防護レベル,U

p

(voltage protection level)

規定の電圧上昇率,規定の波高値及び波形のインパルスストレスによって,SPD 端子間に想定すること

ができる最大電圧。

注記  U

p

は,製造業者が指定し,次の値より大きい。

−  波頭部の放電で決定する測定制限電圧(適用する場合)

,並びにクラス I 及び II 試験の I

n

及び/又は I

imp

による波高値での残留電圧測定から決定する測定制限電圧

−  クラス III 試験のコンビネーション波形から決定する U

OC

での測定制限電圧

3.1.15 

測定制限電圧(measured limiting voltage)

規定する波形及び波高値のインパルスを印加したとき,SPD の端子間で測定した最大電圧値。

3.1.16 

残留電圧,U

res

(residual voltage)


4

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

放電電流の通過によって SPD の端子間に発生する電圧の波高値。

3.1.17 

一時的過電圧試験電圧値,U

T

(temporary overvoltage test value)

一時的過電圧(TOV)条件下でのストレスを模擬するために,規定の印加時間 t

T

の間,SPD に加える試

験電圧。

3.1.18 

2

ポート SPD に対する負荷側のサージ電流耐量(load-side surge withstand capability for a two-port SPD)

負荷側回路に生じるサージに対する 2 ポート SPD 出力側のサージ電流耐量。

3.1.19 

2

ポート SPD の電圧上昇率(voltage rate-of-rise of a two-port SPD)

規定の試験条件下における 2 ポート SPD の出力端子部での電圧の時間変化率。

3.1.20 

1.2/50

電圧インパルス(1.2/50 voltage impulse)

規約波頭長が 1.2 µs で,規約波尾長が 50 µs の電圧インパルス。

注記  電圧インパルスの波頭長,波尾長及び波形の許容差は,IEC 60060-1:1989 の箇条 に規定して

いる。

3.1.21 

8/20

電流インパルス(8/20 current impulse)

規約波頭長が 8 µs で,規約波尾長が 20 µs のインパルス電流。

注記  インパルス電流の波頭長,波尾長及び波形の許容差は,IEC 60060-1:1989 の箇条 に規定して

いる。

3.1.22 

コンビネーション波形(combination wave)

開回路の条件で規定する電圧の波高値(U

OC

)及び波形,並びに短絡回路の条件で規定する電流の波高

値(I

CW

)及び波形によって形成する波形。

注記 SPD に印加する電圧,電流の振幅及び波形は,コンビネーション波形発生器(CWG)のインピ

ーダンス Z

f

及び DUT(供試品)のインピーダンスによって決まる。

3.1.23 

開回路電圧,U

OC

(open circuit voltage)

コンビネーション波形発生器の供試品の接続点での開回路インパルス電圧。

3.1.24 

コンビネーション波形発生器の短絡回路電流,I

CW

(combination wave generator short-circuit current)

コンビネーション波形発生器の供試品の接続点で想定する短絡回路電流。

注記 SPD をコンビネーション波形発生器に接続した場合,供試品に流れる電流は,一般に I

CW

より

も小さい。

3.1.25  

熱的安定性(thermal stability)

動作責務試験中に発熱した SPD に,その後,規定する周囲温度で規定する最大連続使用電圧を印加した

とき,時間の経過とともに温度が下がる状態。

3.1.26 


5

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

劣化(性能の)[degradation (of performance)]

機器又はシステムの規定動作特性からの望ましくない永久的な品質低下。

3.1.27 

定格短絡電流,I

SCCR

(short-circuit current rating)

規定する分離器を連結した SPD に規定する電源系統の最大推定短絡電流。

3.1.28 

SPD

分離器(SPD disconnector)

SPD 又は SPD の一部を,電源系統から切り離すためのデバイス。

注記  この分離器は安全上で絶縁性能をもつ必要はない。系統の継続的な故障を防ぎ,SPD の故障を

表示するものである。分離器は,内部的(組込み)又は外部的(製造業者による要求)でもよ

い。例えば,過電流保護機能及び熱保護機能のように,複数の分離器機能があってもよい。ま

た,これらの機能は分離したユニットでもよい。

3.1.29 

外郭の保護等級,IP(degree of protection of enclosure)

危険な部品への接近,固形異物の侵入及び水の浸入の可能性に対し,外郭による保護の評価を示すため

に,記号 IP によって表示する保護等級の分類。

3.1.30 

形式試験(type test)

SPD を代表する一つ以上の試験項目に対して実施する適合性試験(IEC 60050-151:2001 の 151-16-16 

照)

3.1.31 

ルーチン試験(routine test)

SPD が設計仕様に適合していることを保証するのに必要な各 SPD,部品又は材料に対して実施する試験

IEC 60050-151:2001 の 151-16-17 参照)

3.1.32 

受入試験(acceptance tests)

供 試 品 の 仕 様 に 規 定 す る 条 件 に 適 合 す る こ と を 顧 客 に 証 明 す る た め の 契 約 上 の 試 験 ( IEC 

60050-151:2001

の 151-16-23 参照)

3.1.33 

減結合回路(decoupling network)

SPD に交流電圧を印加する試験中,電源回路側へ伝ぱ(播)するサージエネルギーを阻止する目的の電

気回路。

注記  この電気回路は,“バックフィルタ”ということがある。

3.1.34 

インパルス試験の分類 

3.1.34.1 

クラス 試験(class I tests)

インパルス放電電流 I

imp

I

imp

の波高値と等しい波高値の 8/20 電流インパルス及び 1.2/50 電圧インパルス

によって実施する試験。

3.1.34.2 


6

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

クラス II 試験(class II tests)

公称放電電流 I

n

及び 1.2/50 電圧インパルスによって実施する試験。

3.1.34.3 

クラス III 試験(class III tests)

1.2/50 電圧インパルスで 8/20 電流インパルスのコンビネーション波形発生器によって実施する試験。

3.1.35 

漏電遮断器,RCD(residual current device)

規定の条件下で,漏電電流又は不平衡電流が規定する値に達したときに,電源回路を遮断する目的の開

閉装置又は関連装置。

3.1.36 

電圧スイッチング形 SPD の放電開始電圧,電圧スイッチング形 SPD のトリガ電圧(sparkover voltage of a

voltage switching SPD, trigger voltage of a voltage switching SPD)

電圧スイッチング形 SPD が高インピーダンスから低インピーダンスへ急変化する直前の最大電圧値。

3.1.37 

クラス 試験における比エネルギー,W/R(specific energy for class I test)

インパルス放電電流 I

imp

によって 1 Ω の単位抵抗で放散するエネルギー。

注記  これは電流の二乗の時間積に等しい(W/R=∫ i

2

dt)。

3.1.38 

電源の推定短絡電流,I

P

(prospective short-circuit current of a power supply)

電源の特定場所を極めて低いインピーダンスで短絡したときに電源回路に流れる電流。

注記  この推定短絡電流は実効値で表す。

3.1.39 

続流遮断定格,I

fi

(follow current interrupt rating)

分離器が動作しないで SPD が遮断できる推定短絡電流。

3.1.40 

漏電電流,I

PE

(residual current)

製造業者が指定した方法で,SPD に基準試験電圧(U

REF

)を印加したときに,PE 端子に流れる電流。

3.1.41 

動作表示器(status indicator)

SPD 又は SPD の一部の動作状態を表示する装置。

注記  動作表示器の例を,次に示す。

−  局部的な視覚及び/又は音響アラームによるもの。

−  遠隔地に送信及び/又は電気的な出力ができるもの。

−  上記の二つを組み合わせたもの。

3.1.42 

出力用接点(output contact)

SPD の主回路から独立した回路中の分離器又は動作表示器と連動した接点。

3.1.43 

多極 SPD(multipole SPD)

二つ以上の防護モードをもつ SPD,又は電気的に組み合わせた SPD。


7

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

3.1.44 

全放電電流,I

Total

(total discharge current)

多極 SPD の全放電電流試験において,PE 又は PEN 導体を通過する電流。

注記 1  この目的は,多極 SPD の多防護モードに同時に通電するときの累積的な影響を確認するため

である。

注記 2  I

Total

  は,クラスⅠ試験を適用する SPD に関連する特殊なものであって,IEC 62305 規格群に

よる雷保護等電位ボンディングのために用いる。

3.1.45 

基準試験電圧,U

REF

(reference test voltage)

SPD の防護モード,公称システム電圧,システム構成及びシステム内の電圧変動に従った試験で用いる

実効値電圧。

注記  この基準試験電圧は,7.1.1 b) 8)に従って製造業者が指定する情報を元に,表 A.1 から選定する。

3.1.46 

短絡形 SPD に対する過渡サージ電流定格,I

trans

(transition surge current rating for short-circuiting type SPD)

短絡形 SPD が短絡する原因となる公称放電電流 I

n

を超えた 8/20  サージ電流値。

3.1.47 

空間距離決定のための電圧,U

max

(voltage for clearance determination)

空間距離決定に対して,8.3.3 によるサージ印加中の最大測定電圧。

3.1.48 

最大放電電流,I

max

(maximum discharge current)

製造業者の仕様による SPD を通過する波形 8/20 のサージ電流波高値。I

max

は,I

n

以上である。

3.2 

記号又は略号 

この規格で用いる記号又は略号の一覧を,

表 に示す。


8

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

表 1−記号又は略号 

記号又は略号

説明

用語番号又は 
参照箇条番号

一般記号

ABD

アバランシブレークダウンダイオード

7.2.5.2 

CWG

コンビネーション波形発生器

3.1.22 

RCD

漏電遮断器

3.1.35 

DUT

供試品

一般

IP

外郭の保護等級

3.1.29 

TOV

一時的過電圧

一般

SPD

低圧サージ防護デバイス

3.1.1 

過負荷状態に対する電流係数

表 20 

Z

f

想定インピーダンス(コンビネーション波形発生器)

8.1.4 c) 

W/R

クラス I 試験における比エネルギー

3.1.37 

T1, T2 及び/又は T3  クラス I,II 及び/又は III 試験に対応する SPD への表示

7.1.1 

t

T

 TOV 試験の印加時間

3.1.17 

電圧に関する記号

U

C

最大連続使用電圧

3.1.11 

U

REF

基準試験電圧

3.1.45 

U

OC

開回路電圧

3.1.22

3.1.23

U

p

電圧防護レベル

3.1.14 

U

res

残留電圧

3.1.16 

U

max

空間距離決定のための電圧

3.1.47 

U

T

一時的過電圧試験電圧値

3.1.17 

電流に関する記号

I

imp

クラス I 試験でのインパルス放電電流

3.1.10 

I

max

最大放電電流

3.1.48 

I

n

クラス II 試験での公称放電電流

3.1.9 

I

f

続流

3.1.12 

I

fi

続流遮断定格

3.1.39 

I

L

定格負荷電流

3.1.13 

I

CW

コンビネーション波形発生器の短絡回路電流

3.1.24 

I

SCCR

定格短絡電流

3.1.27 

I

P

電源の推定短絡電流

3.1.38 

I

PE

U

REF

における漏電電流

3.1.40 

I

Total

多極 SPD の全放電電流

3.1.44 

I

trans

短絡形 SPD に対する過渡サージ電流定格

3.1.46 

使用条件 

4.1 

周波数 

交流電源の周波数範囲は,47 Hz∼63 Hz とする。


9

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

4.2 

電圧 

低圧サージ防護デバイス(SPD)の端子間に連続的に加える電圧は,その最大連続使用電圧 U

C

を超えて

はならない。

4.3 

気圧及び高度 

気圧は,80 kPa∼106 kPa とする。これらの値は,海面からの高度+2 000 m∼−500 m に相当する。

4.4 

温度 

温度は,次による。

a)

通常範囲:−5  ℃∼+40  ℃

注記  この範囲は,JIS C 60364-5-51 のコード AB4 で,温度及び湿度制御をしていない,風雨から

の影響を受けないよう保護している屋内使用を想定した SPD に対応している。

b)

拡張範囲:−40  ℃∼+70  ℃

注記  この範囲は,風雨を防げない屋外使用のための SPD に対応している。

4.5 

相対湿度 

相対湿度は,次による。

a)

通常範囲:5 % RH∼95 % RH

注記  この範囲は,JIS C 60364-5-51 のコード AB4 で,温度及び湿度制御をしていない,外部の影

響を受けないよう風雨から保護している屋内使用を想定した SPD に対応している。

b)

拡張範囲:5 %∼100 % RH

注記  この範囲は,風雨を防げない屋外使用のための SPD に対応している。

分類   

SPD は,次のパラメータに従って分類する。

5.1 

ポートの数 

ポートの数は,次による。

a)  1

ポート

b)  2

ポート

5.2 SPD 

の設計 

代表的な設計は,次による。

a)

電圧スイッチング形  

b)

電圧制限形

c)

複合形

5.3 SPD

のクラス 試験,クラス II 試験及びクラス III 試験 

インパルス試験の分類は,3.1.34 による。

クラス I 試験,クラス II 試験及びクラス III 試験に必要な情報を,

表 に規定する。

表 2−クラス 試験,クラス II 試験及びクラス III 試験 

試験

必要な情報

試験手順(参照する箇条番号)

クラス I 試験

I

imp

8.1.1

8.1.2 及び 8.1.3 

クラス II 試験

I

n

8.1.2

及び 8.1.3 

クラス III 試験

U

OC

8.1.4

及び 8.1.4.1 


10

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

5.4 

設置場所 

設置場所の分類は,次による。

a)

屋内  屋内用の SPD の外郭内及び/又は建物又は収容施設の内部で用いる。屋外の外郭内又は収容施

設内に設置した SPD は,屋内用とみなす。

b)

屋外  屋外用の SPD は,外郭なし及び建物又は収容施設の外部で用いる(例えば,低圧架空線上)。

5.5 

接近性 

接近性の分類は,次による。

a)

接近可能  設置後,非熟練者によってカバー又は外郭を開けるための道具を用いないで,全部又は一

部に触れることができる SPD。

b)

接近不可能  設置後,非熟練者の手が届かない範囲(例えば,架空線への取付け)にある,又は道具

を用いなければ開けられない外郭内に取り付けている SPD。

5.6 

取付方法 

取付方法の分類は,次による。

a)

固定形

b)

可搬形

5.7 

分離器(過電流保護を含む。) 

分離器の設置及び機能の分類は,次による。

a)

設置場所  設置場所は,次による。

1)

内部

2)

外部

3)

両方(内部及び外部)

b)

保護機能  保護機能の分類は,次による。

1)

2)

漏電電流

3)

過電流

5.8 

外郭の保護等級 

外郭の保護等級は,JIS C 0920 の IP コードによる。

5.9 

温度及び湿度範囲 

温度及び湿度範囲の分類は,次による。

a)

標準

b)

拡張

5.10 

電源系統 

電源の周波数の分類は,次による。

a) 47 

Hz

63 Hz 範囲の交流 

b) 

周波数 47 Hz63 Hz の範囲外の交流 

周波数 47 Hz∼63 Hz の範囲外の交流は,追加及び/又は修正試験手順で要求することがある。

5.11 

多極 SPD 

5.12 SPD

の故障モード 

SPD の故障モードの分類は,次による。

a)

開回路(標準形 SPD


11

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

b)

短絡回路(短絡形 SPD

6 SPD

の標準定格(推奨値) 

SPD の標準定格は,次の推奨値をもつことが望ましい。

注記  推奨値は,実用上よく用いる値であって,実際の使用条件では推奨値より低い値又は高い値と

なる場合がある。

6.1 

クラス 試験のためのインパルス放電電流 I

imp

Q

及び W/の推奨値 

クラス I 試験のためのインパルス放電電流の推奨値は,次による。

I

imp

 1

kA,2 kA,5 kA,10 kA,12.5 kA,20 kA 及び 25 kA

Q 0.5

As,1 As,2.5 As,5 As,6.25 As,10 As 及び 12.5 As

W/R 0.25 kJ/

Ω,1.0 kJ/Ω,6.25 kJ/Ω,25 kJ/Ω,39 kJ/Ω,100 kJ/Ω 及び 156 kJ/Ω

6.2 

クラス II 試験のための公称放電電流 I

n

の推奨値 

クラス II 試験のための公称放電電流 I

n

の推奨値は,次による。

0.05 kA,0.1 kA,0.25 kA,0.5 kA,1.0 kA,1.5 kA,2.0 kA,2.5 kA,3.0 kA,5.0 kA,10 kA,15 kA 及び

20 kA

6.3 

クラス III 試験のための開回路電圧 U

OC

の推奨値 

クラス III 試験のための開回路電圧 U

OC

の推奨値は,次による。

0.1 kV,0.2 kV,0.5 kV,1 kV,2 kV,3 kV,4 kV,5 kV,6 kV,10 kV 及び 20 kV

6.4 

電圧防護レベル U

p

の推奨値 

電圧防護レベル U

p

の推奨値は,次による。

0.08 kV,0.09 kV,0.10 kV,0.12 kV,0.15 kV,0.22 kV,0.33 kV,0.4 kV,0.5 kV,0.6 kV,0.7 kV,0.8 kV,

0.9 kV,1.0 kV,1.2 kV,1.5 kV,1.8 kV,2.0 kV,2.5 kV,3.0 kV,4.0 kV,5.0 kV,6.0 kV,8.0 kV 及び           
10 kV

6.5 

最大連続使用電圧 U

C

の推奨実効値 

最大連続使用電圧 U

C

の推奨実効値は,次による。

45 V,52 V,63 V,75 V,85 V,95 V,110 V,130 V,150 V,175 V,220 V,230 V,240 V,255 V,

260 V,275 V,280 V,320 V,335 V,350 V,385 V,400 V,420 V,440 V,460 V,510 V,530 V,600 V,
635 V,660 V,690 V,800 V,900 V,1 000 V,1 500 V,1 800 V 及び 2 000 V

要求性能   

7.1 

一般的な要求性能 

7.1.1 

識別   

製造業者は,次の情報を提供する。適合の判定は,目視検査によって行う。

a) SPD

の表示は,次の事項を SPD の本体上に直接なつ印する,又は本体に永久的な貼付けをする。

1)

製造業者名又は商標,及び形名

2)

最大連続使用電圧 U

C

(各防護モードに対して一つの値)

3)

電流の種別:交流(AC)又は“∼”及び/又は周波数

4)

インパルス試験及び放電パラメータは,製造業者が指定する各防護モードに対してそれぞれ表示し

なければならない。

−  クラス I 試験:

“クラス I 試験”及び“I

imp

(kA)

,又は“T1”及び“I

imp

(kA)


12

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

−  クラス II 試験:

“クラス II 試験”及び“I

n

(kA)

,又は“T2”及び“I

n

(kA)

−  クラス III 試験:

“クラス III 試験”及び“U

OC

(kV)

,又は“T3”及び“U

OC

(kV)

5)

電圧防護レベル U

p

(各防護モードに対して一つの値)

6)

外郭の保護等級の分類(IP コード)

(IP>20 の場合)

7)

端子又はリード線の識別(装置に表示していない場合)

8)

定格負荷電流 I

L

(2 ポート SPD 及び入出力端子が分離している 1 ポート SPD に対して)

表示スペースに制限がある場合,製造業者名又は商標,及び形名を SPD 上に表示し,その他の必要な表

示は取扱説明書に示さなければならない。

SPD は,複数のインパルス試験[例えば,クラス I 試験(T1)及びクラス II 試験(T2)]を適用しても

よい。この場合,適用する全ての試験を実施しなければならない。製造業者が保護レベルを一つだけ規定

する場合,最も高い保護レベルを表示する。

b)

出荷時の SPD に,次の事項を記載した書類を添付する。

1)

設置場所(5.4 参照)

2)

ポート数

3)

取付方法

4)

定格短絡電流 I

sccr

7.2.5.3 を除く。

5)

必要がある場合,外部の分離器の定格及び特性

6)

分離器の動作表示(必要がある場合)

7)

重要な場合,通常取付けの方向

8)

取付方法の説明

−  低圧配電系統の種類(TN 系統,TT 系統及び IT 系統)

−  接続方法(ライン−中性線間,ライン−接地間,中性線−接地間及びライン−ライン間)

−  公称交流電圧,及び SPD の設計上の最大許容電圧,機械的寸法,リード線の長さなど

9)

温度及び湿度範囲(4.4 及び 4.5 参照)

10)

続流遮断定格 I

fi

(電圧制限形 SPD を除く。

11)

漏電電流 I

PE

12)

短絡形 SPD に対する過渡サージ電流定格 I

trans

13) SPD

を設置した状態でのいずれかの接地導体からの最小離隔寸法

14)  I

max

(選択)

c)

次の情報をデータシートに記載する。

1)

一時的過電圧試験電圧値 U

T

又は

附属書 に基づき設計した SPD の電源系統の種類及び接続の詳細

2)

多極 SPD の全放電電流 I

Total

(製造業者が明示した場合)及び対応するインパルス試験

3)  2

ポート SPD に対する電圧降下

4)  2

ポート SPD に対する負荷側サージ電流耐量(製造業者が明示した場合)

5)

交換可能部品に関する情報(表示器,ヒューズなどを適用する場合)

6)

電圧上昇率 du/dt(製造業者が明示した場合)

7)

過負荷状態に対する電流係数 k

表 20 と異なる場合)

8)

防護モード(一つ以上の防護モードをもつ SPD)

d)

製造業者は,形式試験の次の情報を指定する。

1)

スイッチング素子の使用の有無(

附属書 参照)


13

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

2)

動作責務試験時に想定する続流電流(500 A 以下又は 500 A を超える。

附属書 参照。)

3)

状態表示回路が定格値以下で動作を保証する素子を使用しない場合は,製造業者は指定の素子に対

する試験を実施する適切な試験基準を指定する。

4)

分離絶縁回路の絶縁及び絶縁耐力

5)  8.3.5.3.2

に規定する条件での推定短絡回路電流

7.1.2 

表示 

SPD への表示は,読みやすく,かつ,容易に消えてはならない。ねじ又は交換可能な部品上には表示を

してはならない。

注記  プラグイン形 SPD のモジュールは,交換部品とはしない。

適合判定は,8.2 に規定する試験による。

7.2 

電気的要求性能 

7.2.1 

感電保護 

これらの要求性能は,最大連続使用電圧 U

C

が実効値 50 V を超える場合の接触可能な SPD に対して適用

する。

感電保護(充電部品に接近できない。

)のために,使用目的に応じて SPD を設置した状態で,充電部分

に接触できないように SPD を設計する。

手の届かない場所に設置用とした SPD を除き,取付け及び配線してある通常状態の SPD は,道具なし

で部品の交換をすることができる部品交換後も,充電部品には接触できないように設計する。

接地端子とそれらに接続した全ての接触可能な部分との間の接続は,低抵抗でなければならない。

適合判定は,JIS C 0920 及び 8.3.1 に規定する試験による。

7.2.2 

漏電電流 I

PE

   

漏電電流 I

PE

は,接地導体用端子をもつ全ての SPD について,製造業者の説明書に従って,全ての SPD

の端子を基準試験電圧(U

REF

)の電源に接続した状態で,測定する。

適合判定は,8.3.2 に規定する試験による。

7.2.3 

電圧防護レベル U

p

SPD の測定制限電圧は,製造業者が指定した電圧防護レベルを超えてはならない。

適合判定は,8.3.3 に規定する試験による。

7.2.4 

動作責務 

SPD は,最大連続使用電圧 U

C

を印加中,その特性の許容範囲内で,規定する放電電流に対し耐えられ

なければならない。

適合判定は,8.3.4 に規定する試験による。

7.2.5 

分離器及び動作表示器 

7.2.5.1 

分離器 

SPD は,TN 及び/又は TT 系統だけの N−PE 間の接続用 SPD を除き,分離器(内部若しくは外部,又

はその両方のいずれか)をもっていなければならない。それらの動作は,付随する動作表示器によって表

示する。

各種形式試験中及び形式試験後の分離器の要求性能を,

表 に規定する。

表 には,分離器を含めた各種の形式試験中の情報を示す。8.3.5 に規定する試験によって検査したとき,

それぞれの形式試験中及び形式試験後での分離器の要求性能は,

表 の形式試験に対する共通合格基準の

F,G,H 及び J に示す。


14

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

7.2.5.2 

熱保護 

SPD は,品質の劣化又は過負荷による過熱に対して保護しなければならない。

この試験は,電圧スイッチング素子及び/又は ABD 素子だけで構成する SPD には実施しない。

適合判定は,8.3.5.2 に規定する試験による。

7.2.5.3 

短絡容量特性 I

scw

SPD は,危険な状態の原因とならないように故障,又は SPD の故障時に予想できる電源回路の短絡電流

に耐えなければならない。

適合判定は,8.3.5.38.3.5.3.1 及び 8.3.5.3.2 に規定する試験による。

なお,8.3.5.3.1 に規定する試験は,製造業者が指定した続流遮断定格 I

fi

が試験電流よりも小さい場合に

だけ,実施する。

これらの試験は,屋外及び手の届かない場所に設置する SPD 並びに TN 及び/又は TT システムの N−

PE 間用 SPD には適用しない。

7.2.5.4 

動作表示 

製造業者は,表示器の機能及び動作表示の変化後の動作についての情報を示さなければならない。

動作表示器は,機械的,光学的,音響的,電磁的などからなる結合メカニズムで連動する二つの部分(一

つは SPD の交換部品として交換しない。

)で構成してもよい。交換しない動作表示器の部分は,50 回以上

動作できなければならない。

注記  動作表示器の交換しない部分の結合メカニズムの動作を,SPD の交換する部分の動作の代わり

に,例えば,分離用電磁石又はスプリングに置き換えてもよい。

用いる表示について適切な他の規格がある場合には,動作表示の非交換部品は,その規格の要求事項を

満足しなければならない。ただし,動作回数は 50 回でよい。

7.2.6 

絶縁抵抗 

SPD の絶縁抵抗は,漏電電流及び感電保護に対して十分なものでなければならない。

適合判定は,8.3.6 に規定する試験による。

7.2.7 

耐電圧 

SPD の耐電圧は,絶縁破壊及び感電保護に対して十分なものでなければならない。

適合判定は,8.3.7 に規定する試験による。

7.2.8 

一時的過電圧下における挙動 

SPD は,8.3.8.1 及び 8.3.8.2 に規定する TOV 試験に合格し,かつ,附属書 の関連する表並びに 8.3.8.1

及び 8.3.8.2 に規定する合格基準を満足しなければならない。

注記 1  8.3.8.1 及び 8.3.8.2 に規定する試験は,TOV 発生時に同時に発生するサージの可能性について

は,考慮していない。

SPD は,高圧系統の故障又は障害による過電圧に耐える,又は危険とならない故障モードでなければな

らない。

製造業者が取扱説明書に,SPD を TT システムの中性線と PE との間で,主 RCD の電源側に設置しても

よいと記載している場合,SPD は,8.3.8.2 に規定する耐 TOV モード基準に合格しなければならない。

注記 2  これによって,JIS C 60364-5-53 の 534.2.3.3[短時間過電圧(TOV)に関する選定]の適用

に替える。

7.2.8.1 

低圧系統内で故障又は障害による TOV 

U

T

以上の U

C

をもつ SPD に対して,この試験を実施する必要はない。


15

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

この試験は,8.3.8.1 の規定によって実施する。

7.2.8.2 

高圧(中圧)系統の故障による TOV 

U

T

以上の U

C

をもつ SPD に対して,この試験を実施する必要はない。

適合判定は,8.3.8.2 に規定する試験による。

7.3 

機械的要求性能 

7.3.1 

取付け 

SPD は,取付けに対し機械的安定性を確保できる適切な方法を備えなければならない。

プラグイン形 SPD モジュールとソケットとの誤った組合せを防ぐため,機械的な表示及び/又はインタ

ーロック機構を備えなければならない。

適合判定は,目視検査による。

7.3.2 

ねじ,電流通電部分及び接続 

適合判定は,8.4.1 に従い,検査及び試験的な取付けによる。

7.3.3 

外部接続 

外部接続は,次の方法のいずれかを用いる。

−  ねじ端子及びボルト接続

−  ねじなし端子

−  絶縁貫通形接続

−  平形接続端子

−  口出し線

−  その他同等の有効な方法

−  標準化プラグ及び/又はソケット

要求性能は,次による。ただし,標準化プラグ及び/又はソケットには適用しない。

端子は,8.4.2 に規定する最小及び最大断面積範囲のケーブルの接続ができるように設計する。

端子は,締付けねじ又はナットを締め付け又は緩めたときに緩まないように,SPD を固定しなければな

らない。工具は,締付けねじ又はロックナットを緩めるために必要である。

a)

外部導体用端子は,その導体が必要な接触圧力を恒久的に維持することを保証できる接続でなければ

ならない。端子は,想定する使用条件下で容易に利用できなければならない。

b)

端子に導体を締め付ける方法は,その他の部品を固定するために利用してはならない。ただし,その

方法によって端子をその位置に固定,又は回転を防止するものであってもよい。

c)

端子は,適切な機械的強度をもたなければならない。

d)

端子は,導体に,甚だしい損傷を与えないで締め付けるように設計しなければならない。

e)

端子は,確実に,金属面間に導体を締め付けるように設計する。

f)

端子は,締付けねじ又はナットで締め付けるときに,単線又はより線が滑り出さないように,設計又

は配置する。

7.3.3.1 

ねじ端子 

ねじ端子は,次による。

a)

導体を接続するためのねじ及びナットは,一般用メートルねじ,又はピッチ及び機械的強度が同等の

ものとする。

注記 SI(フランスで制定したメートル系),BA(イギリス規格)及びユニファイねじは,ピッチ

及び機械的強度で一般用メートルねじと実質的に同等として用いることができる。


16

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

b)

端子は,接続用のねじ又はナットを締め付け又は緩めたときに,端子が SPD への固定から緩まないよ

うに固定又は配置しなくてはならない。これらの要求は,端子の回転又は移動を防止するような端子

を設計することを意味しているのではないが,どのような動きも,この規格の要求に従わないことを

防ぐために,十分に制限しなければならない。次に示す封止用コンパウンド又は樹脂の使用は,端子

の緩み止めに十分であると考える。

1)

封止用コンパウンド及び樹脂は,通常使用中のストレスを受けない。

2)

封止用コンパウンド及び樹脂の有効性は,この規格に規定する最も悪い条件下で得られる温度によ

って損なわれない。

c)

保護導体を接続するための端子の締付けねじ及びナットは,偶発的な緩みに対して,適切に安全でな

ければならない。

d)

ねじは,亜鉛又はアルミニウムのような軟らかい又はクリープしやすい金属材料を用いてはならない。

適合判定は,8.4.2.1 に規定する試験及び検査による。

7.3.3.2 

ねじなし端子 

端子は,次のような設計及び構造とする。

a)

各導体は独立して締め付ける。導体を接続又は外すときに,導体は同時に若しくは個別に接続又は外

すことができる。

b)

設計した最大本数まで確実に締付けができる。

適合判定は,8.4.2.2 に規定する試験及び検査による。

7.3.3.3 

絶縁貫通形締付式接続 

適合判定は,8.4.2.3 に規定する試験及び検査による。

7.3.3.4 

平形接続子 

適合判定は,8.4.2.4 に規定する試験及び検査による(検討中)

7.3.3.5 

口出し線 

適合判定は,8.4.2.5 に規定する試験及び検査による。

7.3.3.6 

標準化したプラグ及び/又はソケット   

プラグ及びソケットは,関連する JIS 又は IEC 規格(IEC 60884-1IEC 60320 規格群など)に規定する

要求事項に適合しなければならない。

7.3.4 

空間距離及び沿面距離 

SPD は,十分な空間距離及び沿面距離をもたなければならない。

適合判定は,8.4.3 に規定する試験による。

7.3.5 

機械的強度 

感電保護に関係する全ての部品は,十分な機械的強度がなければならない。

適合判定は,8.4.4 に規定する試験による。

7.4 

環境及び材料的な要求性能 

SPD は,箇条 に規定する使用条件下で満足に動作しなければならない。

7.4.1 

外郭(IP コード)に従った保護構造 

SPD は,製造業者が指定する IP コードによる固体の侵入及び水の浸入に対する保護のための外郭を備え

なければならない。

適合判定は,8.5.1 に規定する試験による。


17

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

7.4.2 

耐熱性 

SPD は,熱に対して十分な耐性を保持していなければならない。

適合判定は,8.3.5.18.5.2 及び 8.5.3 に規定する試験による。

7.4.3 

耐燃性 

きょう(筐)体の絶縁部分は,不燃性又は自己消火性でなければならない。

適合判定は,8.5.4 に規定する試験による。

7.4.4 

耐トラッキング性   

電気的接続間の導電経路を形成することがある絶縁材料のトラッキング指数は,8.5.5 に規定する試験に

よって判定する。

沿面距離が,8.4.3 に規定する値の 2 倍以上,又はセラミック,マイカ若しくはそれらと同等以上の絶縁

材料の場合には,試験は必要ない。

7.4.5 

電磁両立性 

7.4.5.1 

電磁イミュニティ 

電子回路を組み込んでいない又は受動部品(例えば,ダイオード,抵抗,コンデンサ,リアクトル,バ

リスタ及びその他のサージ防護素子)だけで構成する電子回路を組み込んだ SPD は,通常の使用状態では

電磁気障害の影響を受けないため,イミュニティ試験は必要ない。電磁気障害の影響を受ける電子回路を

組み込んだ SPD については,IEC 61000 規格群を参照する。

7.4.5.2 

電磁エミッション 

電子回路を組み込んでいない又は通常動作での発振周波数が 9 kHz 以下の電子回路を組み込んだ SPD で

は,電磁気障害は防護動作の間だけ発生するとしてよい。この干渉の継続時間は,マイクロ秒からミリ秒

までのオーダーである。

これらの放射の周波数,レベル及び影響度は,低圧装置の通常の電磁環境の一部分であると認識する。

したがって,電磁放射の要求性能は,十分満足すると考え,試験は不要である。

9 kHz 以上のスイッチング機能のある電子回路をもつ SPD に対しては,IEC 61000 規格群を参照する。

7.5 

特定 SPD の設計に対する追加の要求性能 

7.5.1 2

ポート SPD,及び分離した入出力端子をもつ ポート SPD 

7.5.1.1 

定格負荷電流  I

L

製造業者は,定格負荷電流を指定する。

適合判定は,8.6.1.1 に規定する試験による。

7.5.1.2 

過負荷状態 

SPD は,正常使用で発生する過負荷によって破損又は劣化してはならない。

この性能の適合判定は,8.6.1.2 に規定する試験による。

7.5.1.3 

負荷側短絡容量 

SPD は,負荷側での回路短絡による電流を,SPD 自身又は内部若しくは外部の分離器が遮断するまで通

電できなければならない。

適合判定は,8.6.1.3 に規定する試験による。

7.5.2 

屋外用 SPD に対する環境試験 

屋外用 SPD は,紫外線及び腐食に十分耐えなければならない。

推奨する試験方法については,8.6.2 及び

附属書 を参照する。


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C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

7.5.3 

分離絶縁した回路をもつ SPD 

主回路と電気的に絶縁した回路を含む SPD の場合,製造業者は,回路間の絶縁及び耐電圧並びに製造業

者の指定する関連規格に関する情報を準備する。

3 回路以上の場合には,回路の各組合せに関する指定をしなければならない。

主回路と分離絶縁した回路間の絶縁及び耐電圧は,8.3.6 及び 8.3.7 に規定する試験を行う。

7.5.4 

短絡形 SPD 

これらの SPD は,短絡形 SPD に対する過渡サージ電流定格 I

trans

によるサージ電流試験後,製造業者が

指定した短絡電流耐量による短絡電流試験に耐えなければならない。

適合判定は,8.6.4 に規定する試験による。

7.6 

製造業者によって指定できる追加の要求性能 

7.6.1 1

ポート及び ポート SPD の場合 

7.6.1.1 

多極 SPD の全放電電流  I

Total

この試験は,製造業者が全放電電流を指定する場合にだけ実施する。適合判定は,8.7.1 に規定する試験

による。

7.6.2 2

ポート SPD の場合 

7.6.2.1 

電圧降下 

電圧降下は,8.7.2 に規定する試験による。

7.6.2.2 

負荷側サージ耐量 

製造業者が負荷側サージ耐量を指定する場合には,8.7.3 に規定する試験によって判定する。

7.6.2.3 

電圧上昇率 du/dt 

フィルタ装置をもつ 2 ポート SPD に対する du/dt  値を指定する場合には,この値を 8.7.4 の規定によっ

て試験する。

形式試験 

形式試験は,

表 に規定する試験群ごとに 3 個の供試品について実施する。試験は,各試験群内では表

3

に規定する順序で実施する。試験群の試験順序は変えてもよい。端子部の試験は,各構造及び端子の形

式ごとに 3 個の端子をもつ供試品で実施する(3 個以上の同一端子をもつ SPD は,この供試品の要求性能

を満たしている。

ある供試品が,

表 に規定するある試験群中の全ての試験項目の要求事項及び表 に規定する合格基準

を満たす場合に,合格とする。

ある試験群に必要な全ての供試品が適合した場合,SPD の設計は,その試験群に適合とする。2 個以上

の供試品が,ある試験群に適合しない場合,その SPD は,この規格に不適合とする。

1 個の供試品が一つの試験に合格しなかった場合,この試験及びこの試験の結果に影響を与える同一試

験群の前段部分を,新しい 3 個の供試品で繰り返し行わなければならないが,この場合はいずれの供試品

も不合格になってはならない。

3 個一組の供試品は,製造業者の判断で次の試験群の試験に用いてもよい。

注記 1  表 に基づく試験項目は,附属書 によって縮小することができる。

注記 2  8.3.5.3 に規定する短絡電流耐量試験に対しては,特別に準備した供試品でよい。

SPD が,その他の規格によって扱われる製品と一体化した部品である場合,製品の SPD 部分に関係しな

い部分に対しては,その他の規格の要求性能を適用する。SPD 部分は,この規格の要求性能の一般(7.1


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C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

電気的(7.2

,並びに環境及び材料(7.4)に適合しなければならない。その他の規格に従った機械的な要

求性能もこの SPD に適用する。

8.1 

一般的な試験手順 

特に規定がない場合,高圧試験の手順は,IEC 61180-1 を参照する。

特に規定がない場合,この規格での交流値は,実効値とする。

SPD は,製造業者の据付手順に従って電気的に接続する。外部からの冷却及び加熱を行ってはならない。

特に規定がない場合,試験は,自由空間で,周囲温度 20  ℃±15  ℃で実施する。

特に規定がない場合,電源 U

C

又は U

REF

で実施する全ての試験に対して,試験の電圧許容範囲は,U

C

0
5

%

とする。

製造業者が附属ケーブルを供給する SPD の試験の場合,そのケーブル全ての長さについて,SPD の一部

を構成するとして試験する。

特に規定がない場合,試験中,SPD を保守又は分解してはならない。外部の分離器は,

表 で要求して

いる場合,製造業者の説明書に従って外部の分離器を選定し,試験のために接続する。

各防護モードに対して,製造業者が指定する全ての試験を実施する。ただし,ある防護モードが同一回

路構成である場合,最も弱い配置となる防護モードに対して,毎回新しい供試品を用いて 1 回だけの試験

をしてもよい。

同一の防護素子回路構成をもつ多回路デバイス(例えば,3 相用 SPD)に対して,モードのそれぞれの

試験(例えば,3 相)は,3 個の供試品の要求性能を満足させることができる。

製造業者の指定によっては,指定する SPD  の N 端子を中性線のない系統に適用することがあり,中性

線を接続していない L-PE モードの保護において,別途試験が必要になる。

表 によって,ティッシュペーパを使用する必要がある場合は,次による。

−  固定形 SPD:ティッシュペーパは,取付面を除き,供試品の各方向に 100 mm±20 mm 離して固定す

る。

−  可搬形 SPD:ティッシュペーパは,底部も含み SPD の全面を緩く覆う。

表 によって必要な場合,金属スクリーンは,SPD の全ての側面に隣接して 7.1.1 b) 13)に規定する最短

距離に配置する。SPD から金属スクリーンの距離も含めた詳細は,試験報告書に記載する。金属スクリー

ンの特性は,次による。

a)

構造は,次による。

1)

針金製網目

2)

孔あき又はエキスパンデッドメタル

b)

孔あき面積比(対全面積)

:0.45∼0.65

c)

孔サイズ:30 mm

2

以下

d)

表面処理:無処理又は導電性処理

e)

抵抗値:金属スクリーンの最遠方点と接続点との間の抵抗値は,スクリーン回路の短絡電流を制限し

ないように十分低くする。

金属スクリーンは,試験中,6A ヒューズ(gL/gG)を介して SPD の 1 端子に接続する(

図 参照)。ス

クリーンの接続は,各短絡回路適用後その他の SPD 端子に変更する。


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C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

d

:金属スクリーンから SPD への距離

図 1−金属スクリーン試験の設定 

製造業者が供給電源の推定短絡電流による外部の分離器に対して異なる要求をする場合には,全ての関

連する試験を,必要な分離器及び推定短絡電流との各組合せに対して実施する。

形式試験の試験中,表示器による状態表示は,その部分にリンクした状態を明確に表示する。例えば,

本体及び遠方表示のように 2 個以上の状態表示がある場合,表示の各タイプについて検査しなければなら

ない。

インパルス試験及び測定に対しては,良好な試験技術が必要であることに留意することが望ましい。こ

れは,正しい試験値の測定及び記録を保証することが必要であるためである。

SPD は,この規格に従った試験条件下で動作したとき,危険な状態になってはならない。

電源

SPD 

6A

ヒューズ

金属スクリーン

d

A


21

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

表 3SPD に対する形式試験の要求事項 


試験項目

箇条番号

外部分離器

接続

a)

ティッシ

ュペーパ

使用

金属ス

クリー
ン使用

クラス I

試験

クラス

II 試験

クラス

III 試験

要求性能

試験

識別及び表示

(表示の不滅性試験)

7.1.1/7.1.2

8.2 

− a  a  a

取付け

7.3.1 

− a  a  a

端子及び接続

7.3.2/7.3.3

8.4.2 

− a  a  a

感電保護

7.2.1 8.3.1 

− a  a  a

環境,IP コード

7.4.1 8.5.1 

− a  a  a

漏電電流

7.2.2 8.3.2 

− a  a  a

動作責務試験

7.2.4 8.3.4 

b)

クラス I,II 及び III 試験の動作

責務試験

 

8.3.4.2/ 

8.3.4.3/ 

8.3.4.5

a

− a  a  a

クラス I 試験追加責務試験

 8.3.4.4

a

− a −

熱安定性

7.2.5.2 8.3.5.2

a

− a  a  a

空間距離及び沿面距離

7.3.4 8.4.3 

− a  a  a

ボールプレッシャー試験

7.4.2 8.5.3 

− a  a  a

耐熱性及び耐炎性

7.4.3 8.5.4 

− a  a  a

耐トラッキング性

7.4.4 8.5.5 

− a  a  a

電圧防護レベル

7.2.3 8.3.3 

残留電圧

 8.3.3.1

− a  a −

立ち上がり放電開始電圧

 8.3.3.2

− a  a −

コンビネーション波形での制限
電圧

 8.3.3.3

− a

2a 

適用する場合(次のページ参照)

 

 

2b 

適用する場合(次のページ参照)

 

 

絶縁抵抗

7.2.6 8.3.6 

− a  a  a

耐電圧

7.2.7 8.3.7 

− a  a  a

3a 

適用する場合(次のページ参照)

 

 

機械的強度

7.3.5 8.4.4 

− a  a  a

耐熱性

7.2.5 8.3.5.1 

b)

− a  a  a

3b

c)

適用する場合(次のページ参照)

 

 

3c 

適用する場合(次のページ参照)

 

 

4

 c)

耐熱性

7.4.2 8.5.2 

− a  a  a

TOV 試験

7.2.8 8.3.8 

低圧系統での事故による TOV

7.2.8.1 8.3.8.1 

b)

a a

− a  a  a

高圧系統での事故による TOV

7.2.8.2 8.3.8.2 

b)

a a

− a  a  a

c)

短絡電流特性

7.2.5.3 8.3.5.3

a

− a a a a

注記  表 中の試験項目で“適用する場合”については,特定の SPD 設計に対する試験で,表 3−SPD

に対する形式試験の要求事項(続き)の“試験順序”に対応している。


22

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

表 3SPD に対する形式試験の要求事項(続き) 

特定の SPD 設計に対する追加の試験

試験

順序

試験項目

箇条番号

外部分離器

接続

a)

ティッシ

ュペーパ
使用

金 属 ス

ク リ ー
ン使用

ク ラ ス
I 試験

ク ラ ス
II 試験

ク ラ ス
III 試験

要求性能

試験

2 ポート SPD 及び分離した入出力端子付 1 ポート SPD に対する追加試験

3c

 c)

定格負荷電流

7.5.1.1 8.6.1.1 

a

− a  a  a

過負荷試験

7.5.1.2 8.6.1.2 

b)

− a  a  a

2b 

負荷側短絡電流特性

7.5.1.3 8.6.1.3 

b)

a

− a a a a

製造業者が指定した場合の追加試験

3b 

電圧降下

7.6.2.1 8.7.2 

− a  a  a

2a

 c)

負荷側サージ耐量

7.6.2.2 8.7.3 

b)

a

− a  a  a

多極 SPD の全放電電流試

7.6.1.1 8.7.1 

b)

− a  a −

屋外用 SPD のための追加試験

屋外用 SPD

7.5.2 8.6.2 

任意

− a  a −

分離絶縁した回路をもつ SPD のための追加試験

3a 

分離絶縁回路

7.5.3 

8.3.6 / 8.3.7

− a  a a

短絡形 SPD のための追加試験

特性変更の手順

(短絡条件の前処理)

7.5.4 8.6.4 

− a −

サージ耐量試験 
(短絡条件で)

7.5.4 8.6.4 

− a −

短絡電流特性 
(短絡条件で)

7.5.4 8.6.4 

a

− a − a −

a  :必須 
− :適用しない 

a)

  外部の分離器の接続は,製造業者が指定した全ての分離器を,形式試験中,8.3.4 の規定に従った動作責務試験

の間試験をしない漏電遮断器を除き,SPD に附属して試験しなければならないことを意味する。

b)

  これらの試験において,表 の合格基準 E による漏電電流の初期測定が必要になる場合がある。

c)

  この試験群のためには 1 セット以上の供試品が必要となる。


23

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

表 4−形式試験に対する共通合格基準 

SPD は,熱的安定状態になければならない。SPD に流れる電流の抵抗成分の波高値又は電力損失が減少傾向
を示す若しくは電圧 U

C

を印加した直後から 15 分間電力損失が減少する場合に,SPD が熱安定状態になった

とみなす。電圧 U

C

を印加して試験を行う場合,15 分間連続して電圧 U

C

を印加する又は 30 秒間以内に再度

電圧 U

C

を印加する。

電圧及び電流の記録並びに目視検査において,破損又はフラッシオーバの痕跡があってはならない。

試験中目に見える損傷が発生してはならない。試験後,感電保護に対して機能を損なわない小さなへこみ及

びひび割れは,SPD の保護等級(IP コード)が維持できない場合を除いて,この検査では無視できる。試験
後,供試品に目に見える燃焼した形跡があってはならない。

試験後の測定制限電圧の値は,U

p

以下とする。測定制限電圧は,8.3.3 に規定する試験を実施して決定する。

ただし,8.3.3.1 に規定する試験は,クラス I 試験の波高値 I

imp

及びクラス II 試験の I

n

又はクラス III 試験の

U

OC

の試験を,8/20 サージ電流だけで実施する。

試験後,過度の漏電電流が発生してはならない。 
SPD は,製造業者の指定する電源系統の基準試験電圧(U

REF

)の電源システムに接続する。各端子に流れる

電流を測定する。その抵抗成分(正弦波の波高値の測定)は,1 mA 以下であるか,又は関連の試験群の始

めに測定した初期値に対し 20 %以上の電流変化があってはならない。

リセットできるか又は再装備できる分離器を手動で切断し,適用できる場合,U

C

の 2 倍又は AC 1 000 V の

いずれか高い電圧で,耐電圧を検査する。フラッシオーバ,内部(破裂)若しくは外部(トラッキング)の

絶縁破壊,又は破壊をもたらす兆候が,試験中に発生してはならない。

さらに,その他の端子は最大連続使用電圧(U

C

)の電源に接続する場合は,N−PE 間接続用の SPD に対し

PE 端子だけに流れる電流を測定しなければならない。その抵抗成分(正弦波の波高値の測定)は,1 mA 以
下であるか,又は関連の試験群の始めに測定した初期値に対し 20 %以上の電流変化があってはならない。

通常使用以外の別の接続方法がある場合,全ての接続方法についてこの検査を実施する。

製造業者が指定した外部分離器は,試験中動作してはならず,かつ,試験後正常に動作しなければならない。

ここでいう,正常な動作とは,分離器に損傷がなく動作ができることを意味する。動作は,手動(可能な場
合)又は製造業者と試験機関との間で同意した簡単な電気的試験で,確認することができる。

製造業者が指定した内部分離器は,試験中動作してはならず,かつ,試験後正常に動作しなければならない。

ここでいう,正常な動作とは,分離器に損傷がなく動作ができることを意味する。動作は,手動(可能な場

合)又は製造業者と試験機関との間で同意した簡単な電気的試験で,確認することができる。

分離は,1 個以上の内部及び/又は外部分離器を準備する。表示が正しいことを検査する。

IP20 以上の保護構造の SPD は,SPD を通常用途で取り付けている場合,試験前に既に充電部が接触可能な
部品を除き,5 N の力で標準試験指(JIS C 0920 参照)が,充電部に接触してはならない。

試験中分離(内部又は外部)が起きた場合,対応する保護素子の効果的な分離の明確な証明がなければなら

ない。 
内部分離が起きた場合,供試品を通常状態で定格周波数の最大連続使用電圧 U

C

に 1 分間接続する。試験電

源の短絡電流容量は 200 mA 以上とする。関連する保護素子を通過する電流は,1 mA 以下とする

関連する保護素子に並列に接続した素子,又はその他接続しているもの(例えば,表示器回路)に流れる電
流は,関連する保護素子に流れる電流によるものでない場合,無視する。

さらに,PE 端子を通過する電流は,並列回路及びその他の回路(例えば,表示回路)を含め,1 mA 以下と

する。 
通常使用で二つ以上の接続方式がある場合,この検査は全ての接続方法に対して実施する。

必要がある場合,電源回路からの短絡回路電流を,1 個以上の内部又は外部分離器で 5 秒間以内に遮断する。

ティッシュペーパが発火してはならない。

爆発がなく,人又は設備に対し危険があってはならない。

試験中,金属スクリーンへのフラッシオーバ,及びスクリーンに接続した 6A ヒューズ(gL/gG)の動作が
あってはならない。

この試験終了後,供試品を室温に戻し,U

C

に等しい電源電圧を 2 時間印加する。

漏電電流を測定し,その値は初期測定値の 10 %以下とする。


24

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

表 に示す共通合格基準を適用して適合判定する項目を,試験項目の箇条番号ごとに対照して,表 

示す。

表 5−合格基準と形式試験との対照表 

試験項目の

箇条番号

合格基準 

A B C D E F G H  I  J K L M N O 

8.3.3.4 

− a  a −

a

− a −

8.3.4.6 

a a a a a a a −

− a −

8.3.5.1 

a

a

8.3.5.2 

a

a a a −

− a − a

8.3.5.3 b) 1) 

a

a a a a − a  a −

8.3.5.3 b) 2) 

a

c a c c − a  a −

8.3.5.3.1 

a

a a a a − a  a −

8.3.5.3.2 

a

c a c −

− a  a −

8.3.8.1 a) 

a

a a a a a  a −

8.3.8.1 b) 

a a a a a a a −

a

a a −

8.3.8.2 a) 

a

a a a a a  a −

8.3.8.2 b) 

a a a a a −

a

a

a a  a −

8.5.2 

a

a

8.6.1.1 

a

a a −

8.6.1.2 a) 

a

a a a −

− a −

8.6.1.2 b) 

a a a −

a

8.6.1.3 a) 

a

− a −

a a a a − a  a −

8.6.1.3 b) 

a a a −

a a a a − a  a −

8.6.4.2 

a

a

− a −

8.6.4.3 

a

a a a a − a  a −

8.7.1 

− a a a a −

a

a

− a −

8.7.3 

a a a a a a a −

a:適用 
c:条件付適用 
注記  合格基準行の記号は,表 による。

8.1.1 

クラス の追加責務試験用のインパルス放電電流 

供試品(SPD)に流れるインパルス放電電流は,波高値 I

imp

,電荷 及び比エネルギーW/によって規

定する。インパルス電流は,極性反転がない及び 50

μs 以下で I

imp

に到達しなければならない。電荷 

移行は 5 ms 以下及び比エネルギーW/R  の放散は,5 ms 以下でなければならない。

インパルス継続時間は 5 ms 以下とする。

I

imp

(kA)の値に対する Q(As)及び  W/R(kJ/Ω)の値を,

表 に規定する。

Q

及び W/と I

imp

との関係を次の式に示す。

Q

I

imp

×

ここに,

Q

電荷

I

imp

波高値

a

定数。5×10

4

(s)

W/R

I

imp

2

×b

ここに,

W/R

比エネルギー

I

imp

波高値


25

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

b

定数。2.5×10

4

(s)

表 6−クラス に対する推奨パラメータ値 

I

imp

(50 μs 以内)

kA

Q

(5 ms 以内)

As

W/R

(5 ms 以内)

kJ/Ω

25 12.5 156 
20 10 100

12.5 6.25  39

10 5  25

5 2.5 6.25 
2 1  1 
1 0.5 0.25

注記  上記パラメータに適合する使用可能な試験インパルスの一つ

は,IEC 62305-1 に規定する 10/350 波形である。

表 に規定する各パラメータの許容差は,次による。

a)  I

imp

  ±10 %

b)  Q

20
10

 %

c)

W/R

45
10

 %

8.1.2 

クラス 及びクラス II の残留電圧及び動作責務試験に用いるインパルス電流   

試験電流波形は,8/20 とする。供試品に流れる電流波形パラメータの許容差は,次による。

a)

波高値

±10 %

b)

波頭長

±10 %

c)

波尾長

±10 %

振動の振幅が波高値の 5 %以下の小さいオーバーシュート又は振動は,許容する。電流がゼロに低下し

た後の極性反転は,波高値の 30 %以下とする。

2 ポート SPD の場合,極性反転は,測定した制限電圧に影響を与えないように,波高値の 5 %未満とす

る。

8.1.3 

クラス 試験及びクラス II 試験のインパルス電圧での放電開始試験 

試験電圧波形は,1.2/50 とする。供試品(DUT)を接続する点での開回路電圧波形のパラメータの許容

差は,次による。

a)

波高値

±5 %

b)

波頭長

±30 %

c)

波尾長

±20 %

インパルスの波高値近傍で振動又はオーバーシュートが発生することがある。このような振動の周波数

が 500 kHz を超える,又はオーバーシュートの持続時間が 1 µs 未満である場合,測定するために平均曲線

を描き,この曲線の最大振幅を試験電圧の波高値と定義する。

波高値の 3 %を超える振動は,インパルス電圧が波高値の 0 %∼80 %の間での立ち上がり部においては

許容しない。

測定装置は,全帯域幅 25 MHz 以上で,オーバーシュートは 3 %未満とする。

試験発生器の短絡回路電流は,試験対象の SPD の公称放電電流 I

n

の 20 %未満とする。


26

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

8.1.4 

クラス III 試験のコンビネーション波形試験 

コンビネーション波形発生器の標準インパルスは,開回路時の出力電圧波形及び短絡時の出力電流波形

によって特性を規定する。開回路時の電圧波形は,波頭長 1.2 µs 及び波尾長 50 µs とする。短絡時の電流

波形は,波頭長 8 µs 及び波尾長 20 µs とする。さらに試験は,次による。

注記 1  詳細は,IEEE C62.45: 2008 を参照する。

a) 

開回路電圧 U

OC

の許容差  被試験体(DUT)を接続している点での開回路電圧 U

OC

の許容差は,次に

よる。

1)

波高値

±5 %

2)

波頭長

±30 %

3)

波尾長

±20 %

これらの許容差は,SPD 又は電源を接続していない状態の発生器自体のものである。

インパルスの波高値近傍で振動又はオーバーシュートが発生することがある。このような振動の周波数

が 500 kHz を超え又はオーバーシュートの持続時間が 1 µs 未満である場合,測定するために平均曲線を描

き,この曲線の最大振幅を試験電圧の波高値と定義する。

波高値の 3 %を超える振動は,インパルス電圧が波高値の 0 %∼80 %の間の立ち上がり部においては許

容しない。

測定装置は,全体の帯域幅 25 MHz 以上で,オーバーシュートは 3 %未満とする。

b)

短絡回路電流 I

sc

の許容差  被試験体(DUT)を接続している点での短絡回路電流 I

sc

の許容差は,次

による。

1)

波高値

±10 %

2)

波頭長

±10 %

3)

波尾長

±10 %

これらのコンビネーション波形パラメータの許容差は,試験を電圧の印加あり又はなしで実施するかに

かかわらず,電源回路に接続する又は接続しないに関係なく満足しなければならない。

小さいオーバーシュート又は振動が,振動の振幅が波高値の 5 %以下の場合は許容する。電流がゼロに

低下後の極性反転は,波高値の 30 %以下とする。

c)

試験準備  コンビネーション波形発生器の想定インピーダンス Z

f

は,一般的に 2

Ω とする。想定イン

ピーダンス Z

f

  は,開回路電圧 U

OC

の波高値を短絡電流 I

sc

の波高値で除した値である。

上記の波形及び許容差の要求事項は,製造業者が指定する U

OC

の値で試験を実施する場合だけに適用す

る。これらの要求事項を満足するためには,若干のコンビネーション波形発生器の調整が必要となること

がある。8.3.3.3 b)に規定する U

OC

以下で実施する試験の場合には,コンビネーション波形発生器を追加し

て調整する必要はなく,同じ設定を用いる。

コンビネーション波形発生器に接続する結合素子は,異なる試験所間での試験結果を比較できるように

するために,供試品の最大連続使用電圧 U

C

にできるだけ近い定格のバリスタ素子とする。

注記 2  この要求事項は,試験準備の過度の負担を避けるためである。コンビネーション波形発生器

に接続する結合素子の非直線性が,U

OC

の設定でコンビネーション波形発生器の全体のイン

ピーダンスへ影響する。

開回路電圧の波高値 U

OC

及び短絡電流の波高値 I

sc

は,それぞれ 20 kV 及び 10 kA である。これらの値

(20 kV/10 kA)よりも大きい場合,クラス II 試験を実施する。

電圧を印加して試験する場合,減結合回路網を用いるかの判断は,SPD の内部設計によって,次による。


27

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

− SPD がリアクトル素子を内蔵していない場合,減結合回路網を使用しなくてよい。

− SPD がリアクトル素子を内蔵するが電圧スイッチング素子を内蔵していない場合,できれば減結合回

路網を使用しない。又は,8.3.3 の規定によって測定制限電圧試験を 8.1.4.1 の規定に従った代替の試験

手順を用いて実施してもよい。

− SPD がリアクトル素子及び電圧スイッチング素子を内蔵する場合は,減結合回路網を使用しない。

結合素子及び減結合回路網は,電圧を印加して試験する場合にだけ必要である。

減結合回路網の例を,

図 及び図 に示す。

図 2−単相電源に対する減結合回路網の例 

図 3−三相電源に対する減結合回路網の例 

8.1.4.1 

減結合回路網のない測定制限電圧(8.3.3)を決定するための代用試験回路 

リアクトル素子をもつ 2 ポート SPD は,減結合回路のリアクトル素子との相互作用を引き起こす。これ

は,人工的に測定制限電圧の低い値を作り出すことができる。このような場合の試験は,

図 に示す代用

の試験回路を用いる。

a)

交流定格の SPD に対して,U

C

× 2 の直流電圧をダイオード経由で SPD に印加する。インパルスは,

バリスタ経由で印加することが望ましい。

b)

インパルスの印加は,S

1

閉路後 100 ms

10

0

%にしなければならない。直流電圧は,インパルス印加後

10 ms 以内に断路する。

c)

逆極性試験は,試験回路への SPD の接続を逆にして実施できる。

SPD

L

L

N

PE

交流電源

回路網

基準接地

減結合回路網

結合素子

コンビネーション波形

発生器

SPD

基準接地

減結合回路網

L

L1

L2

L3

N

PE

結合素子

交流電源

回路網

コンビネーション波形

発生器


28

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

図 4−測定制限電圧の代用試験 

8.2 

表示の不滅性試験 

この試験は,刻印,モールド及び彫刻による表示を除く全ての表示に適用する。

試験は,手を使って,水に浸した木綿の布切れで 15 秒間こすり,その後,ヘキサン(芳香族成分の体積

分率 0.1 %以下,カウリブタノール価 29,初期沸点約 65  ℃,比重が 0.68)を浸した木綿の布切れで 15 秒

間表示をこする。

この試験後,表示は,容易に読み取れなければならない。

注記 1  比重は単位をもたないため,対応国際規格にある g/cm

3

を削除した。

注記 2  ヘキサンは,可燃性の液体で急性毒性があるため,試験中は換気を十分に行い,火気に注意

する。

8.3 

電気的試験 

8.3.1 

感電保護に対する試験 

8.3.1.1 

絶縁部材 

供試品は,通常用いるように取り付け,試験は 8.4.2 に規定する最小の断面積をもつ導体を接続し,次に

最大断面積の導体を接続して実施する。

JIS C 0920

に従った標準試験指を,あらゆる可能な場所に接触させる。

プラグイン形 SPD(工具を用いて取替えが可能)においては,プラグをソケットに対し半分接続した状

態又は完全に接続した状態で,試験指をあらゆる可能な場所に接触させる。

40 V∼50 V の電圧で動作する電気的導通試験器で,供試品の全ての充電端子間を一括してその一方に接

続し,他方を供試品の充電部との接触の可否を確認するために試験指を接続させる。

8.3.1.2 

金属部材 

SPD を通常用いるように結線して取り付けたときに接触可能な金属部分は,次のいずれかを除き,低抵

抗で接地する。

−  取付台及びカバー,又はソケットのカバープレートを固定していて,充電部分から絶縁したねじ

−  取付台及びカバー,又はソケットのカバープレートを固定していて,充電部分から絶縁したねじ類似

部品

定格負荷電流の 1.5 倍か又は 25 A のいずれか大きい方の電流(12 V 以下の無負荷電圧をもつ交流電源に

よる)を,接地端子と接触可能な金属部との間に通電する。

接地端子と接触可能な金属部との間の電圧降下を測定し,抵抗を電流と電圧降下とから算出する。抵抗

は,0.05  Ω以下とする。

注記  測定用プローブの先端と試験対象の金属部との間の接触抵抗が,試験結果に影響がないように

注意することが望ましい。

直流バイアス発生器

SPD

S

1

コンビネーション波形

発生器

結合素子

測定制限電圧

交流:

C

U

×

直流:

C


29

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

8.3.2 

漏電電流 I

PE

製造業者の指定に従って SPD を通常使用状態で接続する。その場合の電圧は,基準試験電圧(U

REF

)に

調整する。

PE 端子に流れる漏電電流を測定する。

注記 1 SPD の設置に当たり,製造業者が複数の構成を認める場合には,全ての構成に対してこの試

験を実施することが望ましい。

注記 2  真の電流実効値を測定することが望ましい。

注記 3 PEN 導体だけに接続するための専用の端子をもつ SPD の場合,この端子は PE 端子とみなさ

ない。

合格基準 

測定した漏電電流値は,製造業者が 7.1.1 b) 11)によって指定した値以下とする。

8.3.3 

測定制限電圧 

異なる種類の SPD に対する測定制限電圧を決定するための試験は,

表 及び図 のフローチャートに従

って実施する。


30

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

図 5−電圧防護レベル U

p

を検査するための試験フロー図 

コンビネーション

波形による制限電

圧測定試験

8.3.3.3 参照)

立ち上がり波形

での放電開始電

圧測定試験

8.3.3.2 参照)

測定制限電圧が,製造業者の指定

する電圧防護レベル U

p

を超えな

いことを検査する

試験完了

測定制限電圧

の決定

クラスⅠ試験

又はクラスⅡ試験

クラスⅢ試験

はい

いいえ

8/20 電流インパルス

による制限電圧測定

試験

8.3.3.1 参照)

スイッチング

素子の有無

7.1.1 d) 1)参照]

どのクラス

試験か

開始


31

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

表 7−測定制限電圧の決定のために実施する試験 

試験

クラス I 試験

クラス II 試験

クラス III 試験

8.3.3.1 

X X −

8.3.3.2 

X

a)

X

 a)

8.3.3.3 

− X

a)

電圧スイッチング形及び複合形 SPD だけに実施する。

試験条件は,次による。

a)

全ての 1 ポート SPD は,交流電圧を印加しないで実施しなければならない。

b)

全ての 2 ポート SPD は,電圧 U

C

で公称電流が 5 A 以上の電源を用いて,8.3.3.1 及び 8.3.3.3 の規定に

よって,

試験中は電圧を印加して試験を実施する。

正極性インパルスは,

正弦電圧波形の位相

(90±5)

°

で,負極性インパルスは,位相(270±5)°で実施する。

c)

端子付 1 ポート SPD に対し,試験は外部の分離器なしで実施し,端子部で電圧を測定する。リード線

付 SPD では,長さ 150 mm のリード線付で電圧を測定する。2 ポート SPD 及び分離した負荷端子をも

つ 1 ポート SPD では,測定制限電圧を決定するための電圧は,出力側の負荷ポート又は負荷端子で測

定し,U

max

を決定するための電圧は,入力側の回線ポート又は端子部で測定する。

d)

測定制限電圧及び U

max

は,SPD のインパルス試験に応じて

図 及び表 によって実施する試験によっ

て決定する。

8.3.3.1 8/20

電流インパルスでの残留電圧 

この残留電圧の試験は,次による。

a)

クラス I 試験 SPD の試験では,I

imp

の波高値の約 0.1,0.2,0.5 及び 1.0 倍の波高値をもつ 8/20 の電流

インパルスを順に適用する。クラス II 試験 SPD の試験では,I

n

の波高値の約 0.1,0.2,0.5 及び 1.0 倍

の波高値をもつ 8/20 のインパルス電流を順に適用する。SPD が電圧制限形素子だけを内蔵している場

合は,クラス I 試験の波高値 I

imp

又はクラス II 試験の波高値 I

n

の試験だけが必要である。製造業者が

I

max

を提示している場合には,波高値 I

max

の追加のインパルス電流を印加し,残留電圧測定及び記録を

実施する。

b)

正極で 1 シーケンス,負極で 1 シーケンスを,SPD に印加する。

c)

個々のインパルスの印加間隔は,供試品を周囲温度まで冷却するのに十分な長さにする。

d)

それぞれのインパルスに対し,電流及び電圧のオシログラムを記録する。関連がある場合,波高値(絶

対値)を放電電流対残留電圧の図表にプロットする。データ点に最もよく適合する曲線を描く。I

n

は I

imp

までに顕著な逸脱がないことを確かめるために,曲線上には十分多くの点をプロットする。

e)

測定制限電圧を決定するために用いる残留電圧は,次に示す電流範囲に相当するこの曲線上の最高電

圧とする。

1)

クラス I 試験は,I

imp

まで

2)

クラス II 試験は,I

n

まで

注記  残留電圧は,サージ電流が流れている間に測定した最も高い波高値である。クローバ発生器

のような特別に設計した発生器によって,電流が流れる直前及び流れている間に発生する高

い周波数の波形乱れ及びスパイクは無視する。

f)

U

max

を決定するための値は,SPD のインパルス試験によって適用する I

n

I

max

又は I

imp

で測定した最も

高い残留電圧である。


32

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

8.3.3.2 

立上り波形での放電開始電圧 

1.2/50 電圧インパルスを用いて発生器の電圧は開回路電圧を 6 kV に設定し,次のように試験する。

a) SPD

には正極性で 5 回,負極性で 5 回の合計 10 回のインパルスを印加する。

b)

個々のインパルスの印加間隔は,供試品が周囲温度まで冷却するのに十分な長さにする。

c) 10

回の波形の立上り部で放電が開始しない場合は,発生器電圧を最大 10 kV まで増加し,a)及び b)

を繰り返す。これを試験報告書に記録する。

d) SPD

の電圧をオシロスコープで記録する。

e)

測定制限電圧及び U

max

を決定するための値は,全試験で記録した放電開始電圧の最大値とする。

8.3.3.3 

コンビネーション波形による制限電圧   

この試験は,コンビネーション波形発生器を用いて,次のように試験する。

a)

個々のインパルスの印加間隔は,供試品を周囲温度まで冷却するのに十分な長さとする。

b)

コンビネーション波形発生器の電圧は,製造業者が指定した SPD の開回路電圧 U

OC

の 0.1,0.2,0.5

及び 1.0 倍の電圧に設定する。電圧制限形素子だけを内蔵している SPD の場合には,試験は U

OC

だけ

でよい。

c)

上記の発生器を設定し,それぞれの振幅で正極性 2 回及び負極性 2 回の計 4 回サージを,SPD に印加

する。

d)

各インパルスについて,発生器から SPD に流れ込む電流及び SPD の出力ポートでの電圧をオシログ

ラフで記録する。

e)

測定制限電圧及び U

max

の値は,試験シーケンス中で記録した電圧の最大値とする。

注記  これは,SPD の設計によって放電開始電圧又は残留電圧のいずれかになる。

8.3.3.4 

全測定制限電圧試験の合格基準 

表 に規定する合格基準 B,C,I 及び M に適合しなければならない。

8.3.4 

動作責務試験 

動作責務試験の概要をフローチャートにて,

図 に示す。


33

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

図 6−動作責務試験のフローチャート 

8.3.4.1 

一般 

この試験は,8.3.4.2 に規定する交流電源によって最大連続使用電圧 U

C

を印加中の SPD に,定めた回数

の規定インパルスを印加することによって使用状態をシミュレートする試験である。

動作責務試験を実施する場合の基本回路を,

図 に示す。

測定制限電圧を 8.3.3 に規定する試験によって決定する。

供試品への過負荷を避けるため,次によって,正極性 1 回,負極性 1 回のサージ試験を実施する。

a)  8.3.3.1

に規定する試験。ただし,クラス I 試験の I

imp

の波高値だけで試験する。

b)  8.3.3.1

に規定する試験。ただし,クラス II 試験の I

n

だけ試験する。

c)

8.3.3.3

に規定する試験。ただし,クラス III 試験の U

OC

だけ試験する。

動作責務試験(8.3.4

追加責務試験

8.3.4.4

動作責務試験

8.3.4.3

電源の特性

8.3.4.2.2

電源の特性

8.3.4.2.1

500 A

超過

500 A

以下

クラスⅠ試験

クラスⅡ,クラスⅢ試験

動作責務試験 
8.3.4.3 又は

8.3.4.5

続流

7.1.1 d) 2)

参照

C.2

測定制限電圧の決定

8.3.3

試験

クラスは

何か

合格基準

8.3.4.6

試験完了


34

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

U

C

8.3.4.2 による交流電源

D:製造業者が指定する SPD 分離器 
DUT:供試品(SPD) 
サージ:8.3.4.3 によるクラス I 及びクラス II の動作責務試験用 8/20 電流

8.3.4.4

による追加動作責務試験用インパルス放電電流 I

imp

8.3.4.5

によるクラス III の動作責務試験用コンビネーション波形

図 7−動作責務試験用の試験設定の回路図 

8.3.4.2 

動作責務試験に対する交流電源特性 

8.3.4.2.1 

続流 500 A 以下の SPD 

供試品は,交流電源に接続する。電源インピーダンスは,続流している間 SPD の端子部で測定した電源

電圧の波高値が,U

C

の波高値よりも 10 %以上低下しないようにする。

8.3.4.2.2 

続流 500 A を超える SPD 

供試品は,電圧 U

C

で次のいずれか大きい方の推定短絡電流を流せる交流電源に接続する。

a)

表 によって製造業者が提示した続流遮断定格 I

fi

に等しい電流。

b) 500

A

ただし,TT 及び/又は TN 系統で中性相と保護接地との間だけに接続する SPD を除き,推定短絡電流

は,100 A 以上とする。

注記 SPD の続流遮断定格と,設置場所での特定の電源システムの推定短絡電流との協調に関する情

報については,JIS C 5381-12  及び JIS C 60364-5-53 の 534.2.3.5 を参照する。

8.3.4.3 

クラス 及びクラス II 動作責務試験 

この試験では,一群 5 パルスの正極性 8/20 電流インパルスの印加を,3 回実施する。供試品を 8.3.4.2 

規定する電源に接続する。各インパルスは電源周波数に同期する。同期角は,0°から 30°間隔で増加し,

その角度での許容差は±5°でなければならない。試験のタイミング図を,

図 に示す。

SPD に U

C

を印加する。電源の推定短絡電流は,一連のインパルスを加えている間,8.3.4.2 に適合して

いなければならない。SPD への U

C

の印加は,再点弧を検査するために,各群のインパルス印加後及び最

終の続流遮断後(ある場合)

,1 分間以上連続しなければならない。最後の群のパルス印加及びその 1 分間

後,安定性を検査するために,更に 15 分間,SPD に U

C

を印加したままにしておくか,又は 30 秒間以内

に他の電源に切り換え,U

C

を再印加する。このために,電源の短絡電流容量を 5 A に低減してもよい。

クラス I 試験で SPD を試験する場合,I

imp

の波高値をもつ 8/20 電流インパルスを適用する。

クラス II 試験で SPD を試験する場合,8/20 電流インパルスの I

n

を適用する。

注記  一つの SPD をクラス I 試験及びクラス II 試験で分類する場合は,製造業者の同意の下に,両ク

ラス試験の最も厳しいパラメータで 1 回だけ実施してもよい。

U

C

サージ

DUT

(SPD)

D


35

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

図 8−クラス 試験及びクラス II 試験の動作責務試験のタイミング図 

インパルスの間隔は 50 秒∼60 秒間,インパルス群の間隔は 30 分∼35 分間とする。

群間では,供試品は交流電圧を印加する必要はない。

全てのインパルス電流を記録し,電流の記録は,供試品の破損又はフラッシオーバの兆候があってはな

らない。

8.3.4.4 

クラス 試験に対する追加の責務試験 

試験は,SPD を通過するインパルス電流を段階的に I

imp

まで増加する。

SPD に U

C

を印加する。サージを印加中,電源の推定短絡電流は 5 A とする。各インパルスを印加後及

び最終の続流遮断後(ある場合)

,再点弧を検査するために,1 分間以上遮断しないで交流電圧を印加し続

ける。各群のインパルス印加及びその 1 分間後,安定性を検査するために,更に 15 分間,SPD に U

C

を印

加したままにしておくか,又は 30 秒間以内に他の電源に切り換え,U

C

を再印加する。このために,電源

の短絡電流容量を 5 A にする。

交流電圧を印加した供試品に商用周波電源の正の波高値に一致するところで,正極性のインパルス電流

を,次のように印加する。

a) 0.1

I

imp

のインパルス電流を 1 回,熱的安定性を確認し,周囲温度まで冷却する。

b) 0.25

I

imp

のインパルス電流を 1 回,熱的安定性を確認し,周囲温度まで冷却する。

c) 0.5

I

imp

のインパルス電流を 1 回,熱的安定性を確認し,周囲温度まで冷却する。

d) 0.75

I

imp

のインパルス電流を 1 回,熱的安定性を確認し,周囲温度まで冷却する。

e) 1.0

I

imp

のインパルス電流を 1 回,熱的安定性を確認し,周囲温度まで冷却する。

試験のタイミング図を,

図 に示す。

図 9−クラス 試験のための追加責務試験のタイミング図 


36

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

8.3.4.5 

クラス III 動作責務試験 

供試品を 8.3.4.2 に規定する電源に接続する。各インパルスは電源周波数に同期する。

SPD に対し,U

OC

に対応する次の 3 グループのインパルスを印加して試験する。

a)

正極性の半サイクル中の波高値で,5 回の正極インパルス(±5°)

b)

負極性の半サイクル中の波高値で,5 回の負極インパルス(±5°)

c)

正極性の半サイクル中の波高値で,5 回の正極インパルス(±5°)

試験のタイミング図を,

図 10 に示す。

図 10−クラス III 試験に対する動作責務試験のタイミング図 

8.3.4.6 

全ての動作責務試験及びクラス 試験のための追加試験に対する合格基準 

表 に規定する合格基準 A,B,C,D,E,F,G 及び M に適合しなければならない。

8.3.5 

分離器及び過負荷の SPD の安全性特性 

8.3.5.1 

耐熱性試験 

SPD は,周囲温度 80  ℃±5  ℃の恒温槽に 24 時間放置する。表 に規定する合格基準 C 及び G に適合

しなければならない。

8.3.5.2 

熱安定性 

この試験は,次による。

a)

試験設定  試験手順は,次の 2 種類の異なる設計に対応して実施する。

−  電圧制限素子だけからなる SPD に対しては,c) 1)の試験手順を適用する。

−  電圧制限及び電圧スイッチング素子を用いる SPD に対しては,c) 2)の試験手順を適用する。

b)

供試品準備  異なる非線形性素子を並列に接続している SPD に対して,試験は,残りの全ての電流経

路の断路又は遮断によって,SPD の各通電経路を試験する。同一のタイプ及び特性の素子を並列に接

続している場合は,一つの電流経路として試験する。

電圧制限素子に直列に接続した試験中の電流経路内の電圧スイッチング形素子は,試験中溶断しな

いような直径の銅線又はダミーで短絡する。

製造業者は,上記要求によって供試品を準備する。

c)

試験手順  試験の手順は,次による。

1)

電圧制限素子だけをもつ SPD に対する試験  供試品は,商用周波電源に接続する。


37

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

電圧は,SPD に電流が流れるように十分高くする。この試験における電流は,一定に設定する。

試験電流の許容差は,±10 %とする。第 1 の供試品に対して,実効値 2 mA から開始する又は U

C

での漏電電流が既に 2 mA を超えている場合は,U

C

で試験を開始する。

この電流値は,2 mA 又は先に設定した試験電流の 5 %のいずれか大きい値で,段階的に増加する。

他の 2 個の供試品に対しての開始点は,2 mA から,第 1 供試品の分離した点の 5 段階前の電流値

に変更する。

各段階では,熱平衡(例えば,最高温度点での温度変化が 10 分間で 2 K 以下である)に到達する

まで保持する。

SPD ケースの最高温度点における外部表面温度(接近可能な SPD だけ)及び SPD を通過する電

流は,連続的に監視する。

注記 1 SPD の最高温度点は,初期試験,又は最高温度点を決定するために多くの点を監視する

ことで,決定してもよい。

この試験は,試験中の全ての非線形性素子が分離した場合には中断する。電圧は,分離器の誤動

作を避けるために,更に増加してはならない。

注記 2  全ての非線形素子が分離したことが疑わしい場合は,目視検査を実施することが望まし

い。

注記 3  素子のクラックだけでは,分離したとは認めない。

試験中に SPD 両端の電圧が U

REF

よりも低くなった場合,電流調整を止め,電圧を U

REF

まで戻し

そのまま 15 分間維持する。連続的な電流監視は,これ以上必要ない。電源は,分離器が動作するま

での電流を制限しない短絡電流容量をもっていなければならない。最大許容電流値は,製造業者が

指定する短絡電流耐量を超えてはならない。

2)

他の素子と直列に接続した電圧スイッチング素子をもつ SPD に対する試験  分離器が動作する前

に電流を制限しない短絡電流容量をもつ商用周波電源で,電圧 U

REF

を SPD に印加する。最大許容

電流値は,製造業者の指定する短絡電流耐量を超えてはならない。

十分な電流が流れない場合は,試験手順 c) 1)を用いる。

注記 4  “十分な電流が流れない”という意味は,SPD が導通変化の開始に至らないと考える(例

えば,SPD が熱的に安定している)

合格基準 

表 に規定する合格基準 C,H,I,J,M 及び O を適用する。

さらに,屋内用の SPD の表面温度上昇は,試験中及び試験後 120 K 以下とする。試験中の全ての非線形

素子が分離した 5 分間後,表面の温度上昇は 80 K 以下でなければならない。

8.3.5.3 

短絡電流耐量   

この試験は,次の SPD の場合には適用しない。

−  屋外用及び手の届かない場所に設置するもの。

− TN 及び/又は TT システムにおける N−PE 間の接続だけのためのもの。


38

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

表 8−推定短絡回路電流及び力率 

I

p

(kA)

5
0

% cosφ

( )

0

05

.

0

I

p

≦ 1.5

0.95

1.5<I

p

≦ 3.0

0.9

3.0<I

p

≦ 4.5

0.8

4.5<I

p

≦ 6.0

0.7

6.0<I

p

≦10.0 0.5

10.0<I

p

≦20.0 0.3

20.0<I

p

≦50.0 0.25

50.0<I

p

 0.2

注記  JIS C 8201-1 に従った回復電圧。

供試品は,製造業者が公表した推奨方法によって設置し,8.4.2 に規定する最大断面積でそれぞれ最大長

さ 0.5 m の導体を接続する。この試験の供試品準備及び試験手順は,次による。

a)

供試品準備  非線形素子を並列に接続した SPD の場合,それぞれの電流経路ごとに 3 個の供試品を準

備しなければならない。

電流経路に絶縁機能(6 kV 以上のインパルス耐電圧及び 50 Hz 又は 60 Hz で 1 分間の絶縁耐電圧が

2 500 V を超える。)を併せもつ電圧スイッチング形素子の場合は,改造しないで,次に規定する方法

で準備したその他の電流経路だけ試験する。

電圧制限形素子(3.1.5 

注記参照)及び電圧スイッチング形素子(3.1.5 の注記参照)は,内部の接

続,それらの断面,外装材(例えば,樹脂)及び実装状態を変えずに,適切な銅ブロック(ダミー)

に置き換えなければならない。

製造業者は,上記要求に合致した供試品を用意する。

b)

試験手順  次の 1)及び 2)の 2 種類の試験を,別々に準備した供試品に対して実施する。

1)

指定の短絡回路電流耐量試験  供試品は,電圧 U

REF

の電源に接続する。SPD 端子部で,製造業者表

示の推定短絡電流及び

表 の力率になるように設定する。

試験は,電圧ゼロクロス後電気角 45°±5°及び 90°±5°の U

REF

で試験を 2 回実施する。

交換可能又はリセット可能な内部又は外付け分離器が動作した場合は,その都度交換又はリセッ

トする。

合格基準 

合格基準は,

表 に規定する C,H,I,J,K,M 及び N を適用する。

2)

小さい短絡電流での試験  電圧 U

REF

の商用電源は,最大過電流保護(製造業者が指定している場合)

の定格電流の 5 倍の推定短絡電流容量及び

表 に規定する力率をもち,5 秒±0.5 秒間供給できなけ

ればならない。外部の過電流保護を製造業者が要求しない場合は,推定短絡電流を 300 A とする。

試験は,電圧ゼロクロス後電気角 45°±5°で U

REF

を 1 回実施する。

合格基準 

合格基準は,

表 に規定する C,I,M 及び N を適用する。

この試験中に分離が起きた場合,合格基準は

表 に規定する H,J 及び K を追加適用する。

8.3.5.3.1 

表示の短絡電流定格(I

SCCR

)よりも低い I

fi

の SPD に対する追加試験 

試験は,8.3.5.3 b) 1)によって繰り返し実施するが,8.3.5.3 で用意した供試品は用いない。

SPD の電圧スイッチング素子は,正極性半波の電圧ゼロクロス後電気角 35°±5°で,正極サージ電流


39

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

(8/20)又はその他の適切な波形で動作する。サージ電流は,続流を発生するのに十分な大きさとするが,

I

n

以下とする。

トリガ電圧によって外部の分離器が動作しないことを確認するために,全ての外部の分離器は,

図 11

に示すように商用電源に直列に接続する。

Z

1

表 に規定する推定短絡電流を調整するインピーダンス

D

1

外部分離器

SCG

結合デバイスをもつサージ電流発生器

図 11−表示した短絡電流容量よりも低い I

fi

をもつ SPD の試験回路 

合格基準 

合格基準は,

表 に規定する C,H,I,J,K,M 及び N を適用する。

8.3.5.3.2 SPD

の故障モードを模擬するための追加試験   

この試験の供試品準備及び試験手順は,次による。

a)

供試品準備  この試験では,いずれの電子表示回路を切断してもよい。

新しい供試品は,製造業者の指定及び 8.4.2 に規定する最大断面積の導体を接続し,通常使用の取付

けで用いる。供試品を接続するケーブルの最大長は,それぞれ 0.5 m とする。

製造業者の推奨がある場合,外部分離器を用いる。

b)

試験手順  供試品を,次のいずれかの前処理電圧の交流周波電源に接続する。

−  最大連続使用電圧 U

C

が 440 V 以下の場合,実効値で 1 200 V(許容差

5
0

%)

−  最大連続使用電圧 U

C

が 440 V を超える場合,U

C

5
0

%の 3 倍に等しい電圧

前処理電圧は,5 秒間

5
0

%供給する。この電源の推定短絡回路電流は,7.1.1 d) 5)の規定によって製

造業者が指定し,実効値で 1A∼20 A(許容差

5
0

%)に調整しなければならない。

前処理電圧の供給に続いて,次のような短絡回路電流容量で U

REF

5
0

%に等しい電圧を 5 分間

5
0

%,

若しくは内部又は外部の分離器で電流を遮断した後,0.5 秒間以上供試品に供給する。

前処理電圧から U

REF

への切換えは,中断しないで実施する。SPD に流れる電流は監視する。適切な

試験回路及びタイミングの図解を,

図 12 及び図 13 に示す。

U

REF

での電源の推定短絡回路電流は,SPD を接続している位置で,

5
0

%の許容差とする。電源の力

率は,

表 による。


40

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

Z

1

:前処理のための発生器の推定短絡回路電流を調整するためのインピーダンス

Z

2

U

REF

の推定短絡回路電流を調整するためのインピーダンス

S

W1

:SPD に前処理のストレスを印加するための機械的又は静止形スイッチ

S

W2

:前処理した DUT に基準試験電圧を印加するための機械的又は静止形スイッチ

DUT

:供試品(SPD+分離器,適用する場合)

図 12SPD の破壊モード模擬のための試験回路 

t

1

=0

t

3

t

2

≧(5 秒 0 %)

t

2

t

3

<(5 秒+5 %)

t

4

=5 分

5
0

%,又は電流遮断後 0.5 秒間以上

図 13SPD の破壊モード模擬のためのタイミング図解 

試験は,上記によって前処理したそれぞれ三つの供試品について印加電圧 U

REF

,かつ,短絡回路電

流が 100 A,500 A 及び 1 000 A の条件で実施しなければならない。ただし,これらの短絡回路電流が

製造業者の指定する短絡回路電流定格以下の場合を除く。

その後の試験は,上記によって前処理したそれぞれ三つの供試品について印加電圧 U

REF

,かつ,製

造業者の指定する短絡回路電流定格を推定短絡回路電流とした条件で,実施しなければならない。こ

の試験では,

前処理終了から U

REF

印加までの間隔はできるだけ短く,

100 ms 以下でなければならない。

最初の試験群で,短絡回路電流 100 A の条件での全てのオシログラフで,前処理電圧を印加してい

る 5 秒間での遮断が確認できる場合,その後の試験は実施しない。

合格基準   

合格基準は,

表 に規定する C,I,M 及び N を適用する。一般的には,次を除き表 に規定する H 及

び J 合格基準を,分離が起きないところで追加適用する。

DUT

Z

1

Z

2

S

W1

S

W2

 

U

REF

 

前処理電圧


41

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

−  短絡回路形 SPD

−  U

REF

を印加中,電流遮断する場所の SPD

この試験で,動作責務試験中の電子式表示回路の破損は,不適合とはみなさない。

8.3.6 

絶縁抵抗 

この試験は,保護接地に接続している金属箱をもつ SPD には適用しない。試験は,次による。

a)

供試品準備  追加のケーブル導入用孔がある場合,開いたままとする。ノックアウト孔がある場合,

その一つをあける。工具なしで取り外しのできるカバー及びその他の部品は取り外し,同じ加湿処理

を実施する。

b)

試験手順  加湿試験は,相対湿度(93±3 %)の恒湿槽内で実施する。供試品は取付け可能な全ての

位置で,20  ℃∼30  ℃の適切な温度 で±2 K 以内に維持する。供試品は,恒湿槽内へ挿入前には温

度 及び T+4  ℃にする。

注記 1  ほとんどの場合,加湿処理前に規定の温度に 4 時間放置すれば,要求温度にすることがで

きる。

供試品は,恒湿槽内に 2 日間(48 時間)放置する。

注記 2  指定の湿度は,空気との接触面を十分にもつ硫酸ナトリウム(Na

2

SO

4

)又は硝酸カリウム

(KNO

3

)の飽和水溶液を恒湿槽内に入れることで達成できる。

加湿処理に引き続き 30 分∼60 分間後に,直流 500 V 印加後,絶縁抵抗を 60 秒間測定する。

この測定は,

取り外した部品を再装着してから,

恒湿槽の中又は定めた温度の部屋の中で実施する。

測定は,次の位置で実施する。

1)

相互接続した充電部と偶発的に接近可能な SPD 本体との間

この試験方法での“SPD 本体”という表現は次のものを意味する。

−  全ての接触可能な金属部品及び通常の使用状態に設置した後に触れる可能性のある絶縁材料表面

上の金属はく

− SPD を実装した表面。必要がある場合,金属はくで覆う。

− SPD をその支持体に固定するねじ及びその他の部品

これらの測定において,既存の充塡物の部分を試験する方法として,金属はくをかぶ(被)せる

のが効果的である。この試験では,PE に接続した防護素子は切り離してもよい。

2) SPD

主回路の充電部と絶縁分離した充電部との間(ある場合)

合格基準 

絶縁抵抗は,次の値以上でなければならない。

− 5

M

Ω  :上記 1)による測定

− 2

M

Ω  :上記 2)による測定

8.3.7 

耐電圧 

屋外用 SPD は,内部部品を取り外した端子間で試験する。この試験の間,SPD には,IEC 60060-1 の 9.1

によって散水する。

屋内用に分類する SPD は,8.3.6 b)に規定する 1)及び 2)によって試験を実施する。

SPD は,表 に規定する交流電圧で試験する。要求の交流電圧値の半分以下の電圧から始めて,その電

圧を 30 秒間以内に要求電圧まで上昇し,そこで 1 分間保持する。

 


42

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

表 9−耐電圧 

SPD の連続使用電圧

V

AC 試験電圧

kV

Uc≦

100 1.1

100<Uc≦

200 1.7

200<Uc≦

450 2.2

450<Uc≦

600 3.3

600<Uc≦1 200

4.2

1 200<Uc≦1 500

5.8

合格基準 

アークが発生又は貫通してはならないが,放電中の電圧変化が 5 %未満である場合,部分的な放電はあ

ってもよい。

試験用の電源トランスは,その開放端子で試験電圧に調整した後,端子を短絡して 200 mA 以上の短絡

電流が流れるように設計する。過電流リレーがある場合,試験回路電流が 100 mA を超えたときだけ動作

しなければならない。試験電圧測定機器は,±3 %の確度とする。

8.3.8 

一時的過電圧(TOV)下における性能 

8.3.8.1 

低圧システム側の故障が原因の一時的過電圧 

SPD は,附属書 の関連する表に示す TOV 電圧 U

T

又は 7.1.1 c) 1)に規定する製造業者指定の TOV 電圧

のいずれか大きい方の値で試験する。

表 B.1 は全ての SPD に適用し,7.1.1 c) 1)で製造業者が提出した情報によって,表 B.1 による追加を適用

する。試験の手順は,次による。

試験手順 

新しい供試品を,製造業者が指定する通常使用の取付方法によって固定する。

供試品は,電圧 U

T

0
5

%の商用電源に時間 t

T

5
0

%の間,接続する。

中性線欠相の試験を除き,この電圧 U

T

を供給する電源は,SPD の指定短絡電流又は,試験中に SPD 端

子の電圧が,U

T

の 5 %以上降下しないように補償する大きい電流を流すことができるものとする。中性線

欠相の試験で,この電源は推定短絡電流 10 A を流すことができるものとする。

U

T

の供給に続いて,ただちに同じ電流容量で U

REF

0
5

%と等しい電圧を同じ試験サンプルに 15 分

5
0

%供

給する。

中性線欠相の試験では,U

REF

の電源は,SPD 指定の定格短絡電流に等しい推定短絡電流を流せる容量の

ものとする。

試験期間の時間間隔はできるだけ短くし,いかなる場合でも 100 ms 以下とする。この試験の回路例及び

この試験を実施するタイミング図解を,

図 14 及び図 15 に示す。


43

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

U

T

附属書 による一時的過電圧試験電圧値

U

REF

附属書 による基準試験電圧

Z

1

U

T

の推定短絡回路電流を調整するためのインピーダンス

Z

2

U

REF

の推定短絡回路電流を調整するためのインピーダンス

S

W1

:SPD に一時的過電圧を供給するスイッチ

S

W2

:SPD に基準試験電圧を供給するスイッチ

DUT

:供試品(SPD+分離器,適用する場合)

図 14−低圧システム側での故障による TOV 下で実施する試験回路例 

t

1

=0

t

2

t

T

5
0

%

t

2

t

3

<(t

2

+100 ms)

5
0

%

t

4

t

T

+15 分

5
0

%

図 15−低圧システム側での故障による TOV 下で実施する試験のタイミング図解 

合格基準 

a)  TOV 

故障モード:合格基準は表 に規定する C,H,I,J,K,L 及び M を適用する。

b)  TOV

に耐えるモード:合格基準は表 に規定する A,B,C,D,E,F,G,I,L 及び M を適用する。

8.3.8.2 

高(中)圧システムの故障による TOV 

PE に接続した,配電システムに用いる SPD は,附属書 の TOV 電圧 U

T

,又は 7.1.1 c) 1)による製造業

者指定の TOV 電圧のいずれか大きい方の値で試験する。

表 B.1 は,全ての SPD を規定しており,7.1.1 c) 1)及び製造業者が示す情報によって,  B.1 による追加

の表を適用する。

製造業者が指定する取付方法によって,新しい供試品を,通常の使用状態に設置する。そして

図 16 又は

同等の試験回路に接続する。試験の手順は,次による。

U

T

U

REF

Z 

1

Z 

2

S

W1

S

W2

 

 

DUT


44

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

試験手順 

試験電圧 U

T

0
5

%を,S

1

スイッチを閉じて L

1

相の電気角 90°で供試品に印加する。

TOV を時間 t

T

0
5

%印加後,S

2

タイマスイッチを自動的に閉じる。

これによって,TOV 変圧器(T

2

)の 2 次側巻線を短絡させて,SPD の PE 端子が中性線に接続(電流制

限抵抗 R

2

経由)される。この結果,TOV 変圧器を保護するためのヒューズ F

2

が動作する。

この試験の回路例及びタイミング図解を,

図 16 及び図 17 に示す。

追加例として,その他の試験回路を

附属書 に示す。

その他の試験回路は,SPD に同一のストレスを印加できていればよい。

U

REF

に対する電源の推定短絡電流は,製造業者が指定する最大過電流保護の定格電流の 5 倍,又は指定

がない場合には 300 A とする。電流の許容差は

10

0

%とする。

TOV 変圧器によって印加する推定短絡電流は,R

2

で 300 A

10

0

%に調整する。

中性線と接地との間に接続する SPD を除き,U

REF

はスイッチ S

1

が再開するまで中断なく 15 分間,供試

品に印加したままとする。

S

1

主スイッチ

S

2

タイマスイッチ−主スイッチ後 200 ms で閉

F

1

製造業者指定の推奨最大過電流保護

F

2

 TOV

変圧器保護用ヒューズ(300 A 200 ms 間耐える)

T

1

二次側電圧が U

REF

の供給電源変圧器

T

2

一次側電圧が U

REF

,二次側電圧が 1 200 V の TOV 変圧器

R

1

電源電圧 U

REF

の推定短絡電流を調整する電流制限抵抗器

R

2

 TOV 回路の推定短絡電流を 300 A に調整する電流制限抵抗器(約 4 Ω)

DUT

供試品

図 16−高(中)圧システム側の故障による TOV 下で TT システムで用いる SPD の試験回路例 


45

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

図 17−高(中)圧システム側での故障による TOV 下での SPD 試験に用いるタイミング図解 

合格基準  合格基準は,次による。

a)  TOV 

故障モード  合格基準は表 に規定する C,H,I,J,K,L 及び M を適用する。

b)  TOV

に耐えるモード  合格基準は表 に規定する A,B,C,D,E,G,I,K,L 及び M を適用する。

8.4 

機械的試験 

8.4.1 

ねじ,通電部分及び接続部の信頼性 

SPD 接続時に操作するねじについての適合判定は,次の試験を行い,検査による。

ねじは,次の事項に従って締付け及び緩めを行う。

a)

絶縁材料のねじ部とのかみ合いに対しては,10 回行う。

b)

その他の全ての場合は,5 回行う。

絶縁材料のねじ部をもつ,かみ合いのねじ又はナットは,妨げられていない場合には,毎回完全に取り

外し再挿入する。

試験は,

表 10 に示すトルク又は製造業者が指定する値の大きい方を適用し,適切なドライバ又はスパナ

を用いて作業する。

ねじはゆっくり締める。

ねじを緩めるごとに導体は取り外す。


46

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

表 10−ねじの呼び径及び適用トルク 

ねじの呼び径

トルク

mm Nm

 I

II

III

2.8 以下 0.2

0.4

0.4

2.8 を超え

3.0 以下 0.25

0.5

0.5

3.0 を超え

3.2 以下 0.3

0.6

0.6

3.2 を超え

3.6 以下 0.4

0.8

0.8

3.6 を超え

4.1 以下 0.7

1.2

1.2

4.1 を超え

4.7 以下 0.8

1.8

1.8

4.7 を超え

5.3 以下 0.8

2.0

2.0

5.3 を超え

6.0 以下 1.2

2.5

3.0

6.0 を超え

8.0 以下 2.5

3.5

6.0

8.0 を超え 10.0 以下

− 4.0 10.0

表 10 のトルク欄の列 I(以下列 I と同様)は,無頭ねじで,そのねじを締め付けて孔から突き出ない場

合に適用する。また,その他のねじでねじ径よりも幅の広い刃のドライバを用いて,締め付けることがで

きないねじにも適用する。

列 II は,その他のねじで,ドライバを用いて締め付けるねじに適用する。

列 III は,ドライバ以外の手段を使って締め付けるねじ及びナットに適用する。

ねじがドライバで締め付けるためのすりわり付き六角頭をもつ場合で,列 II 及び列 III の数値が異なる

場合は,試験は 2 回行う。最初に六角の頭に列 III に規定するトルクを加え,次に,もう一つの供試品にド

ライバで列 II に規定するトルクを加える。列 II 及び列 III の数値が同じ場合は,ドライバだけで試験する。

合格基準

試験中に,ねじ締めした接続が緩んではならない。また,ねじの頭部,ねじ山,ワッシャ,スターラッ

プなどに,SPD を再使用できないような破損があってはならない。

外郭及びカバーに,目視による検査で損傷があってはならない。

8.4.2 

外部導体用端子   

SPD は,不適切な外部加熱又は冷却から保護する厚さ約 20 mm の光沢のない黒に塗装した木板に,製造

業者指定の取付方法で固定する。

その他の規定がない場合,SPD 端子は,次のように導体を配線する。

−  2 ポート SPD 及び別々の入力又は出力端子をもつ 1 ポート SPD については,

表 11 による。

−  他の 1 ポート SPD に対しては,製造業者の指示に従う。

クラス I 試験によって試験する SPD,及びクラス II 試験によって試験する公称放電電流が 5 kA 以上の 1

ポート SPD は,断面積が 4 mm

2

以上の導体を,締め付けることができなければならない。

8.4.2.1 

ねじ端子 

8.4.2.1.1 

一般 

これらの試験は,適切なドライバ又はスパナによって,

表 10 に規定するトルクを加えて行う。

端子には,8.4.2 に規定する最小又は最大の断面積をもつ単線又はより線で,いずれか厳しい方の銅線を

取り付ける。

その導体は,指定の最小の距離で,又は距離の指定がない場合は,導体が反対側にちょうど突き出ると

ころまで,かつ,線が最も外れやすくなる位置になるように,端子に挿入する。


47

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

締付ねじを,

表 10 の対応する列に規定する値の 2/3 のトルクで締め付ける。次に,表 12 に規定する値

の引張り力を,各導体に加える。

引張り力は,導体の軸方向にゆっくり加え,規定の引張り力で 1 分間保持する。

試験中,導体は,端子において顕著な動きがあってはならない。

表 11−ねじ端子又はねじなし端子に接続する銅導体の断面積 

2 ポート SPD,

又は分離した入力若しくは出力端子をもつ 1 ポート SPD

に対する最大連続負荷電流

a)

締め付ける導体の公称断面積の範囲

(単線)

A mm

2

 AWG(参考値)

13 以下

1

∼ 2.5

18∼14

 13 を超え 16 以下

1

∼ 4

18∼12

 16 を超え 25 以下 1.5∼ 6

16∼10

 25 を超え 32 以下 2.5∼10 14∼ 8 
 32 を超え 50 以下

4

∼16 12∼ 6

 50 を超え 80 以下 10

∼25

8∼ 3

 80 を超え 100 以下 16

∼35

6∼ 2

100 を超え 125 以下 25

∼50

4∼ 1

a)

 50

A 以下の電流定格では,端子は単銅線と同様に非可とうより線も締め付けられるように設計する。

可とう導体を用いてもよい。ただし,1 mm

2

∼6 mm

2

の断面積の導体を接続する端子は,単線の導体

だけを締め付けるようにしてもよい。

8.4.2.1.2 

ねじ端子の引張り強度試験 

表 12−引張り力(ねじ端子) 

端子に接続できる導体断面積 mm

2

4 以下

6 以下 10 以下 16 以下 50 以下

引張り力  N 50

60

80

90

100

試験は,次による。

a)

単線又はより線の場合  8.4.2 に規定する最小又は最大の断面積をもつ,単線又はより線で,いずれか

厳しい方の銅導体をその端子に取り付ける。そして,端子ねじを

表 10 の対応する列に規定のある値の

2/3 のトルクで締め付ける。次に,端子ねじを緩め,端子の影響を受けたと思われる導体部分を検査

する。

合格基準 

導体は,過度の損傷及び素線切れのいずれもあってはならない。

導体に深い又は鋭い圧痕がある場合,導体は過度の損傷を受けたものとみなす。

試験中,端子は緩むことがあってはならない。そして端子の使用を損なうようなねじの破壊又はね

じの頭のすり割り,ねじ山,ワッシャ,スターラップなどのへの損傷が生じてはならない。

b)

硬銅より線の場合  表 13 に適合する硬銅より線を,端子に取り付ける。

端子に挿入する前に,導体の素線は適切に形を整える。

その導体を,

導体が端子の底部に到達するまで,

又は導体が反対側にちょうど突き出るところまで,

そして素線が最も外れやすくなる位置となるように端子に挿入する。次に,締付ねじ又はナットを

10

の対応する列に規定のある値の 2/3 のトルクで締め付ける。


48

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

合格基準 

試験後,素線が SPD 端子から外れてはならない。

表 13−導体寸法 

締め付ける導体の公称断面積の

範囲

mm

2

より線導体

素線の本数

1

∼ 2.5

a)

 7

1

∼ 4

a)

 7

1.5∼ 6

a)

 7

2.5∼10 7

4

∼16 7

10

∼25 7

16

∼35 19

25

∼50

検討中

a)

  端子が単線だけを締め付ける場合(表 11 の注を参照)は,試

験をしない。

8.4.2.2 

ねじなし端子 

適合判定は,次の試験による。

端子には,8.4.2 に規定する最小又は最大の断面積をもつ,単線又はより線で,いずれか厳しい方の新し

い銅線を取り付ける。

各導体には,

表 14 に規定する引張り力を加える。引張り力はゆっくり,導体の軸方向に 1 分間加える。

合格基準 

試験中に,端子に接続した導体の移動又は損傷があってはならない。

表 14−引張り力(ねじなし端子) 

断面積  mm

2

 0.5

0.75

1.0

1.25

∼1.5

2.0

∼2.5

3.5

∼4

5.5

∼6

8.0

∼10

14

∼16

22

∼25

35

∼38

引張り力  N  30 30 35 40 50 60 80 90 100

135 190

8.4.2.3 

絶縁貫通形締付式接続方法 

8.4.2.3.1 

単心導体用 SPD 端子の引張り試験 

適合判定は,次の試験による。

端子には,8.4.2 に規定する最小又は最大の断面積をもつ,単線又はより線で,いずれか厳しい方の新し

い銅線を取り付ける。ねじ(ある場合)は,

表 10 によって締め付ける。

導体は,毎回新しい導体を用い,5 回,接続及び分離を繰り返す。各接続後に,導体には,

表 14 に規定

する引張り力を加える。引張り力はゆっくり,導体の軸方向に 1 分間加える。

合格基準 

試験中に,端子に接続した導体の移動又は損傷の形跡があってはならない。

8.4.2.3.2 

多心ケーブル又はコード用 SPD 端子の引張り試験   


49

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

個々の心線ではなく,多心ケーブル又はコード全体に引張り力が加わる場合,多心ケーブル又はコード

用 SPD の端子の引張り試験は,単心導体として実施する。

引張り力は,次の式によって算出する。

n

x

F

F

)

(

ここに,

F

全体の引張り力

F(x)

一つの導体断面積での 1 心線に対する引張り力(

表 14

参照)

n

心線数

合格基準 

試験中に,ケーブル又はコードは,端子から外れてはならない。

8.4.2.4 

平形接続子 

検討中

8.4.2.5 

口出し線接続 

8.4.2.5.1 

口出し線の引張り試験 

電力系統に接続することを意図する口出し線の適合判定は,次の試験による。

口出し線及び固定金具は,構造又は SPD が許容できる任意の方向に,口出し線に直接 89 N の引張り力

を 1 分間加えたとき,損傷又は分離があってはならない。

合格基準 

試験中に導体の移動又は損傷の兆候があってはならない。

8.4.3 

空間距離及び沿面距離の検査 

家庭用及びこれに類する用途の SPD は,汚損度 2 で設計する。

より厳しい環境に適用する SPD は,SPD に対し汚損度 2 を確保するために,特別な注意,例えば,適切

な SPD のケース又は追加のきょう(筐)体を必要とすることがある。

注記 1

  換気孔のない SPD ケースは,内部の沿面距離に対する汚損度 2 の要求に適合するため,十分

に汚損を制限する適切な保護を備えているものとみなす。

屋外用及び手の届かない範囲に設置する SPD に対しては,汚損度 4 を適用する。それらが汚損度 3 の状

態を確保する適切なケースで覆われている場合,内部距離に対して汚損度 3 まで減少してもよい。

スパークギャップの電極間隔は,空間距離及び沿面距離の判定から除外する。

合格基準 

空間距離及び沿面距離は,

表 15

及び

表 16

に規定する値以上とする。

注記 2

  標高 2 000 m を超える場合について,要求する空間距離を決定するために,

JIS C 60664-1

:2009

表 F.2

(過渡過電圧に耐える空間距離)を参照し,ケース A(不平等電界)に対する入力パ

ラメータとして,U

max

を用いる。ただし,あらゆる場合において,この規格の

表 15

に規定す

る最小の要求条件は,機械的な理由のために満足することが望ましい。


50

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

表 15

SPD

の空間距離 

U

max

空間距離(mm)

2 000 V

以下

a)

4 000 V

以下

4 000 V を超え

6 000 V 以下

6 000 V を超え

8 000 V 以下

1)

異なる極性の充電部分間 1.5

3

5.5

8

2)

充電部と右記の各
部との間

SPD を取り付けるために取り外
しができるカバーを固定するた
めのねじ及びその他の手段

1.5 3  5.5

8

止め金具表面(

注記 参照) 3  6  11

16

SPD を固定するためのねじ又は
他の手段(

注記 参照)

3 6  11

16

本体(

注記 及び注記 参照)

1.5 3  5.5

8

3)

分離器機構の金属
部と右記との間

本体(

注記 参照) 1.5

3

5.5

8

SPD を固定するためのねじ又は
その他の手段

1.5 3  5.5

8

注記 1  定義は 8.3.6 b) 1)を参照。 
注記 2 SPD の充電部と,金属製の遮蔽板又は SPD 取付け表面との間の空間距離が,SPD だけの設計に従い,こ

れらの値が SPD を最も好ましくない場所に設置しているときに(金属ケース内に収納されていても)低

減されない場合には,行 1)の値で十分である。

a)

  この列は,U

C

が 180 V 以下の SPD だけに適用する。


51

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

表 16

SPD

の沿面距離 

 

電圧

b)

c)

実効値

V

沿面距離

mm

プリント配線板

汚損度

汚損度

1 2 1

2

3

全ての
材料グ

ループ

IIIb を除

く全て
の材料

グルー

全ての
材料グ

ループ

材料グループ

a)

材料グループ

a)

I II III I II

III

 d)

10 0.025 0.04 0.08  0.4  0.4  0.4  1

1  1

12.5 0.025  0.04  0.09  0.42  4.42  4.42 1.0  1.05 1.05 
16 0.025 0.04 0.1  0.45 0.45 0.45 1.1  1.1  1.1 
20 0.025 0.04 0.11  0.48 0.48 0.48 1.2  1.2  1.2 
25 0.025 0.04 0.125 0.5  0.5 0.5 1.2  1.25

1.25

32 0.025 0.04 0.14  0.53 0.53 0.53 1.3  1.3  1.3 
40 0.025 0.04 0.16  0.56 0.8  1.1 1.4  1.6 1.8 
50 0.025 0.04 0.18  0.6  0.85 1.2 1.5  1.7 1.9 
63 0.04  0.063

0.2  0.63 0.9 1.25

1.6  1.8 2

80 0.063 0.1  0.22  0.67 0.95 1.3 1.7  1.9 2.1

100 0.1  0.16 0.25  0.71 1

1.4  1.8  2  2.2

125 0.16  0.25 0.28  0.75 1.05 1.5 1.9  2.1 2.4 
160 0.25  0.4  0.32  0.8  1.1  1.6 2

2.2 2.5

200 0.4  0.63 0.42  1

1.4  2  2.5  2.8  3.2

250 0.56  1  0.56 1.25 1.8  2.5 3.2  3.6 4 
320 0.75  1.6 0.75 1.6  2.2  3.2 4

4.5 5

400 1

2  1

2

2.8  4  5

5.6  6.3

500 1.3  2.5  1.3  2.5  3.6  5  6.3  7.1  8 
630 1.8  3.2  1.8  3.2  4.5  6.3  8

9  10

800 2.4  4  2.4  4  5.6  8 10  11 12.5

1.000

3.2  5  3.2  5  7.1 10 12.5 14 16

注記  実際の電圧が表に規定する値と異なる場合,中間の電圧値を内挿値としてもよい。内挿する場合,

直線補間を使用し,値は表から抽出した値と同じ桁数に丸めることが望ましい。

a)

  材料グループの追加の情報は,表 17 参照。

b)

  この電圧は,絶縁ごとに次のようになる。

−  機能絶縁の場合:動作電圧 
−  低圧系統電源から直接給電している回路の基礎及び付加絶縁の場合:機器の定格電圧に基づい

て JIS C 60664-1 

表 F.3a 又は表 F.3b に集約して示した電圧,又は定格絶縁電圧。

−  低圧系統電源から直接給電していない系統,機器及び内部回路の基礎及び付加絶縁の場合:定

格電圧で供給し,かつ,機器の定格の動作状態で最も好ましくない組合せにおける系統,機器

又は内部回路に発生し得る最高実効値電圧。

c)

  主保護回路では,この列は U

C

による。

d)

 IIIb の材料は,630 V 以上では汚損度 3 に適用してはならない。


52

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

表 17

材料グループ及びクラス分類との関係 

材料グループ I 600≦CTI

材料グループ II 400≦CTI<600

材料グループ IIIa 175≦CTI<400

材料グループ IIIb 100≦CTI<175

材料グループとクラス分類との関係は,JIS C 2134 による(溶液 A による CTI 値)

測定は,製造業者が指定する最大断面積の導体がある場合,及び導体なしでも実施する。上部が円形で

ないナット及びねじは,最も好ましくない締付け位置にあるとみなす。

隔壁が存在する場合,空間距離は隔壁を横断して測定する。ここで隔壁が互いに連結していない二つの

部分で構成する場合,空間距離は隔壁間の間隙を含めて測定する。絶縁材からなる外部部品の溝又は孔に

よる距離は,触れることができる表面の金属はくに対して測定する。この目的で,この金属はくは,孔の

中に押し込まない。標準試験指(

JIS C 0920

参照)を用いて,金属はくを隅又は同様のものに,押し入れ

なければならない。

沿面距離の途中に孔がある場合は,その幅が 1 mm 以上あればその輪郭だけを考慮する。1 mm よりも小

さい孔は,その幅だけを考慮する。

互いに接着していない二つの部分で構成する隔壁がある場合,沿面距離は,分離している空隙の間を測

定する。充電部分と取付け表面のある隔壁との間の空間距離が 1 mm よりも小さい場合,分離している表

面間の距離だけを考慮する。これを沿面距離とみなす。そうでない場合,全距離,すなわち空隙と分離し

ている表面との間の距離の総和を,空間距離と考える。金属部品が 2 mm 以上の厚さの自己硬化樹脂で覆

われているか,又は

8.3.7

に規定する試験電圧に耐える絶縁体で覆われている場合,沿面距離及び空間距

離は必要ない。

注型材料又は樹脂は,孔の縁を覆ってはならない。また,これらは,孔の壁面及びその中の金属部品に

強力に接着していなければならない。

試験は,工具を用いないで注型材料又は樹脂を引き離す検査を行う。

8.4.4 

機械的強度 

8.4.4.1 

衝撃試験 

SPD は,据付中及び使用中に加わる負荷に耐えるような機械的強度をもっていなければならない。

適合判定は,次の適用可能な試験による。

供試品に

図 18

及び

図 19

に示す衝撃試験装置で衝撃を加える。


53

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

A  振り子 
B  フレーム 
C  落下の高さ 
D  供試品 
E  取付板

図 18

衝撃試験装置 


54

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

単位 mm

①:ポリアミド 
②,③,④及び⑤:鋼鉄 Fe360(又は同等品)

図 19

振り子ハンマの打撃エレメント 

打撃エレメントは,打撃面がロックウェル硬さ HR 100 のポリアミドの半径 10 mm の半球状態で質量が

150 g±1 g のものとする。

打撃エレメントは,垂直面だけで振れるように上端に旋回支点のある,外径 9 mm で肉厚が 0.5 mm の鋼

管の下端に堅く固定する。

旋回軸は,打撃エレメント軸の上方 1 000 mm±1 mm とする。

ポリアミドの打撃エレメントのロックウェル硬さは,直径 12.700 mm±0.015 mm の球体を用い,初期負

荷 100 N±2 N 及び追加負荷 500 N±2.5 N として,決定する。

注記

  プラスチックのロックウェル硬さの決定に関する追加情報は,

JIS K 7202-2

に規定している。

装置の設計は,鋼管を水平位置に保ち,1.9 N∼2.0 N の力が打撃エレメントの面に加わるようになって

いる。

供試品を厚さ 8 mm で 175 mm 角の大きさの合板上に取り付け,その上端及び下端を金具に固定する。

可搬形 SPD は,固定式 SPD と同様にして試験するが,合板には補助手段によって固定する。

取付板は,質量 10 kg±1 kg で剛体枠に装着する。

取付板及び打撃は,次による。

a)

取付板

  取付板は,次のように設計する。

−  打撃点が旋回軸を通る垂直面にあるように供試品を取付けできる。

−  供試品を水平にずらすことができ,合板(取付板)の表面に垂直な軸の周りに回転できる。

−  合板を垂直軸周りに回転できる。

埋込取付け形 SPD は,合板に固定したホーンビーム又は同様の機械的特性をもつ材質のブロックに


55

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

作ったくぼみに装着する(それらは,その関連する取付け箱の中では試験しない。

ブロックとして木材を用いる場合,その木材の繊維方向は,衝撃の方向に対して直角にする。

埋込形ねじ取付け SPD は,ブロックに作られたくぼみの突起へねじで固定する。埋込形かぎつめ取

付け SPD は,かぎつめでブロックに固定する。

打撃を加える前に,ベース及びカバーの取付けねじを

表 10

に規定する値の 2/3 のトルクで締め付け

る。

供試品は,打撃点が旋回軸を通る垂直面にあるように装着する。

打撃エレメントは,

表 18

に規定する高さから落下させてもよい。

表 18

衝撃に対する落下距離 

落下の高さ

衝撃を加える外郭の部品

mm

通常の附属品

その他の附属品

100 A 及び B A 及び B 
150 C

C

200 D

D

A:前面の部品,くぼ(凹)んでいる部品も含む。 
B:上記部品 A を除く,通常状態で取り付け後,取付表面(壁からの距離)から 15 mm  以上突出しない

部分。

C:上記部品 A を除く,通常状態で取り付け後,取付表面(壁からの距離)から 15 mm  を超え,25 mm

以下突出した部分。

D:上記部品 A を除く,通常状態で取り付け後,取付表面(壁からの距離)から 25 mm 超えて突出した

部分。

供試品の装着表面から最も突出した部分によって決定する落下の高さを,A 部分を除外して,供試

品の全部分に適用する。

落下の高さは,振り子を放すときの標点の位置とその点の衝撃時点での位置との間の垂直距離であ

る。標点は,振り子の鋼管軸及び打撃ハンマ軸の交点を通り,両軸が作る平面に垂直な線がハンマの

表面と交わる点に付けた印とする。

供試品全体に均等に分散する打撃を供試品に加える。打撃は,

“ノックアウト”領域には加えない。

b) 

打撃 

次の打撃を加える。

−  A 部分に対して次の 5 回の打撃を加える。中心部に 1 回,供試品を水平に動かした後,中心と端と

の間の不利な点で各 1 回,次に,供試品を合板に垂直な軸の周りに 90°回転させた後,同様な点で

各 1 回。

−  B 部分(適用する場合)

,C 部分及び D 部分に対しては,4 回の打撃を,次のように加える。

−  合板を 60°回転させた後,供試品の 1 側面に 1 回,及び供試品を合板の位置は変えないで,合板

に垂直な軸の周りに 90°回転させて別の側面に 1 回。

−  合板を逆方向に 60°回転させて,供試品の異なる 2 側面のそれぞれに 1 回。

合格基準 

試験後,供試品は,規格の目的の範囲において,損傷してはならない。特に,充電部分は,標準試験指

によって接近可能であってはならない。


56

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

ただし,沿面距離又は空間距離を減少しない仕上げの損傷及び小さいくぼみ,並びに感電又は有害な水

の浸入に対する防護に不利な影響を及ぼさない小さいきずは,無視する。

拡大しないで,裸眼又は矯正視力で見えないひび割れ,並びに繊維強化した成形品及び類似のものの表

面ひび割れは,無視する。

8.5 

環境及び材料試験 

8.5.1 

固体の侵入及び有害な水の浸入に対する耐性 

IP コードを確認するために,試験は

JIS C 0920

に従って実施する。

8.5.2 

耐熱性 

SPD は,100  ℃±2 K の温度の恒温槽内に 1 時間放置する。

合格基準 

合格基準は,

表 4

に規定する C,I,及び次の追加の合格基準による。

−  内部に組込み用で用いるいかなる充

剤(注形タイプを含む)も,SPD の動作機能を阻害するような

領域に,移動してはならない。

−  分離器が開放動作した場合でも,SPD は試験に適合とみなす。

8.5.3 

ボールプレッシャー試験 

絶縁材料で構成する SPD の外囲部品は,

図 20

及び

図 21

に示す試験装置によってボールプレッシャー試

験を行う。

1:供試品 
2:圧子(球形のボール) 
3:荷重 
4:供試品受台

図 20

ボールプレッシャー試験装置 

図 21

ボールプレッシャー試験装置の荷重ロッド 


57

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

電流通電部品及び接地回路の部品を規定の位置に保持するために必要な絶縁材料の部品は,125  ℃±2 K

に加熱したキャビネットで試験する。

電流通電部品及び接地回路の部品を規定の位置に保持するために必要ない絶縁材料の部品は,それらに

接触する場合でも,70  ℃±2 K に加熱したキャビネットで試験する。

試験する供試品は,その表面を水平にして固定し,直径 5 mm の鋼球を 20 N の力でその表面に押し付け

る。

1 時間後,鋼球を供試品から取り除く。供試品を冷水に浸すことによって,供試品の温度を 10 秒間以内

に周囲温度まで下げる。

合格基準 

球体によるくぼみの直径を測定し,それが 2 mm 以下でなければならない。

注記

  セラミック部品に対しては,この試験を行わない。

8.5.4 

異常加熱及び火災に対する耐熱性 

次の条件に基づき,

JIS C 60695-2-11

4.

10.

に従って,グローワイヤ試験を実施する。

−  通電部品及び防護回路部品を規定の位置に保持しなければならない絶縁材料で作る SPD の外面部品

に対しては,850  ℃±15 K の温度で行う。

−  その他全ての絶縁材で作った外面部品に対しては,650  ℃±10 K の温度で行う。

この試験は,セラミック材からなる部品及び

JIS C 60695-2-11

3.1

に規定するものよりも小さい部品

に対しては行わない。

絶縁部品を同じ材料で作る場合,試験は,適切なグローワイヤ試験温度に従って,これらの部品の一つ

だけに対して実施する。

グローワイヤ試験は,規定の試験条件下で電気的に加熱した試験ワイヤが絶縁部品の引火の原因とはな

らないことを保証すること,又は規定の試験条件下で加熱した試験ワイヤで発火する可能性がある絶縁材

料が,炎又は試験部分から落下する燃焼部品若しくは飛散物によって火災を拡大することなく,燃焼時間

を制限できることを保証するために適用する。

試験は,1 個の供試品について行う。

疑義のある場合,更に 2 個の供試品について試験を繰り返す。

試験は,グローワイヤを 1 回適用する。

試験中供試品は,その意図した用途で最も厳しい条件の位置に置かなければならない(表面は垂直位置

で試験する。

グローワイヤの先端は,加熱又は赤熱する素子が供試品と接触する可能性がある条件下を意図した使用

を考慮して,供試品の規定した表面に押し当てる。

合格基準 

次のいずれかの場合,供試品は,グローワイヤ試験に適合とする。

a)

  目視で,炎又は持続する赤熱がない。

b)

  グローワイヤを取り除いてから,30 秒間以内に,供試品が炎又は赤熱を自己消火する。ティッシュペ

ーパが発火したり,松材の板が焦げたりしてはならない。

8.5.5 

耐トラッキング性 

試験は,

JIS C 2134

による溶液 A を用い,該当する沿面距離及び

8.4.3

に規定する要求材料グループに

よる試験電圧で実施する。

8.6 

特定設計の SPD に対する追加試験   


58

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

8.6.1 2

ポート SPD 及び分離した入出力端子をもつ ポート SPD に対する試験 

8.6.1.1 

定格負荷電流(I

L

 

表 19

に規定する公称断面積のケーブルを用いて,常温で電圧 U

C

0
5

%の電源を SPD に印加する。試験で

は,温度的に安定に達するまで定格負荷電流を抵抗負荷に通電する。SPD への付加的な冷却は認めない。

表 19

定格負荷電流試験のための試験導体 

試験電流

A

断面積

mm

2

 AWG/MCM(参考値)

8 以下 1.0

18

  8 を超え

12 以下 1.5

16

 12 を超え

15 以下 2.5

14

 15 を超え

20 以下 2.5

12

 20 を超え

25 以下 4.0

10

 25 を超え

32 以下 6.0

10

 32 を超え

50 以下 10

8

 50 を超え

65 以下 16

6

 65 を超え

85 以下 25

4

 85 を超え 100 以下 35

3

100 を超え 115 以下 35

2

115 を超え 130 以下 50

1

130 を超え 150 以下 50

0

150 を超え 175 以下 70

00

175 を超え 200 以下 95

000

200 を超え 225 以下 95

0000

225 を超え 250 以下 120

250

250 を超え 275 以下 150

300

275 を超え 300 以下 185

350

300 を超え 350 以下 185

400

350 を超え 400 以下 240

500

合格基準 

表 4

に規定する合格基準 C,F 及び G,並びに次の追加の合格基準を適用する。

通常の使用において,接近可能な表面の温度上昇は,試験中に,

附属書 G

に規定する値を超えてはなら

ない。

8.6.1.2 

過負荷状態 

試験は,常温で実施し,供試品は,外部の異常な過熱又は冷却から保護する。

試験回路及び手順は,この試験を行わない主回路以外の回路を除き,

8.6.1.1

の規定による。

試験は,接続する外部の分離器を除いて実施する(内部の交換可能な過電流保護装置は,無視できるイ

ンピーダンスのリンクで置き換える。

製造業者が最大過電流保護を指定している場合,SPD は,最大過電流保護の 倍に等しい電流を 1 時間

通電する。電流係数 は,

表 20

から選定する。


59

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

表 20

過負荷状態に対する電流係数 k 

保護デバイス

トリップ電流係数  k

遮断器(ブレーカ) 1.45

ヒューズ 1.6

注記 1  保護デバイス(ブレーカ又はヒューズ)を製造業者が指定していない場合は,試

験は大きい係数 を用いて試験する。

注記 2  日本では,k  はブレーカで 1.25,ヒューズで 1.5 となる。

製造業者が最大過電流保護を指定していない場合,SPD は,定格負荷電流の 1.1 倍を 1 時間又は内部の

分離器が動作するまで通電する。1 時間以内に分離器が動作しない場合,電流を初期値から 1 時間ごとに

1.1 倍ずつ増加していき,内部の分離器が動作するまで試験を続ける。

合格基準

  合格基準は,次による。

a)

内部の分離器が 時間以内に動作

表 4

に規定する合格基準 C,H,I,J 及び M を適用する。

b)

内部の分離器が 時間以内に不動作

表 4

に規定する合格基準 C,D,E 及び I を適用する。さらに,

通常の使用において,接触可能な表面の温度上昇は,試験中に,

附属書 G

に規定する値を超えてはな

らない。

8.6.1.3 

負荷側短絡容量試験 

この試験は,屋外使用,手の届かない場所に設置したもの及び TN 及び/又は TT 系統で N−PE 間に接

続するだけの SPD を除き,全ての SPD に適用する。

8.3.5.3

8.3.5.3.1

を除く。

)に規定する試験の設定及び試験の手順は,いずれの部品も短絡しないで繰り

返す。ただし,次に示す,SPD の出力端子に接続した短絡片をもつ場合には,短絡してもよい。

−  負荷側の全ての相端子及び中性端子(適用する場合)間を短絡片で接続

−  負荷側の全ての端子間を短絡片で接続

8.4.2

に規定する最大の断面積で,それぞれ 500 mm の長さの導体を用いる。

適切な試験回路の例を,

図 22

に示す。

a) 

負荷側で全ての相端子及び中性端子を短絡した試験 

図 22

負荷側短絡回路試験に対する適切な試験回路の例 


60

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

b) 

負荷側で全ての端子を短絡した試験 

S

1

  短絡回路の同期投入用主スイッチ

F

1

  製造業者が要求する全ての分離器。製造業者の説明書による最大推奨過電流保護を含む。

T

1

  二次電圧 U

REF

をもつ電源変圧器

R

1

  電源の推定短絡電流に調整するための電流制限用抵抗

図 22

負荷側短絡回路試験に対する適切な試験回路の例(例)(続き) 

合格基準 

表 4

に規定する合格基準 C,E,H,I,J,K,M 及び N,並びに次の追加の合格基準を適用する。

a)

内部の分離器が動作

  この場合は,次による。

−  出力端子の短絡片を外した後,

図 22

に示す回路に電圧 U

REF

を印加したとき,出力端子には電圧が

出てはならない。

−  対応する全ての入出力相端子間に電源電圧 U

C

の 2 倍の電圧を 1 分間印加したとき,0.5 mA を超え

る電流が流れてはならない。

b)

内部の分離器が不動作

表 4

に規定する合格基準 D を適用する。

8.6.2 

屋外用 SPD に対する環境試験 

附属書 F

参照

8.6.3 

分離絶縁した回路をもつ SPD 

分離回路の絶縁及び耐電圧特性は,製造業者の指定,並びに

8.3.6

及び

8.3.7

の規定によって試験する。

8.6.4 

短絡形 SPD 

短絡形 SPD に対し,

8.6.4.1

の規定によって故意に短絡状態とし,続いて

8.6.4.2

に規定するサージ耐量

試験,及び

8.6.4.3

に規定する短絡容量試験を実施する。

8.6.4.1 

特性変化の手順(状態試験) 

交流電圧を印加していない SPD に対し,内部を短絡特性に変化させるため,正極性のインパルス I

trans

を 1 回印加する。内部短絡を確認するために,この試験後に適切な測定を実施する。

8.6.4.2 

サージ耐量試験(短絡回路条件下) 

交流電圧を印加していない SPD に対し,正極性のインパルス I

trans

を 1 回印加する。

合格基準 

表 4

に規定する合格基準  C,I 及び M を適用する。

8.6.4.3 

短絡容量試験(短絡回路条件下) 

試験設定 

試験は,

8.3.5.3.1

及び

8.3.5.3.2

を除き

8.3.5.3

の規定によって実施するが,

その他の供試品は準備しない。


61

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

合格基準 

表 4

に規定する合格基準 C,H,I,J,K,M 及び N を適用する。

8.7 

製造業者の指定がある場合の特定仕様に対する追加の試験 

8.7.1 

多極 SPD に対する全放電電流試験 

試験は,次による。

a)

試験設定

  試験用発生器の一端を,多極用 SPD の PE 又は PEN 端子に接続する。残りの SPD の各端

子には,30 m

Ω

の抵抗及び 25 µH のインダクタンスからなる典型的な直列インピーダンスを経由して

発生器の他端に接続する。

注記 1

  これらのインピーダンスは,電源系統の接続を模擬したもので,測定システムによって増

加しないことが望ましい(例えば,シャント)

注記 2

  この試験の構成は,全てのシステム構成を示していない。特定の回路又は適用状態では,

その他の試験手順を要求することがある。

表 21

の分流したサージ電流に対する許容差に該当する場合には,より小さいインピーダンスを用い

てもよい。

注記 3

  分流したサージ電流は,活線端子の数を N とすると,全放電電流を N で除したものである。

表 21

分流したサージ電流の許容差 

インパルス試験

分流電流及び許容差

クラス I 試験

I

imp(1)

I

imp(2)

=・・・・=I

imp(N)

I

imp

/N                    ±10 %

Q

(1)

Q

(2)

=・・・・=Q

(N)

Q

Total

/N                −10/+20 %

W/R

(1)

W/R

(2)

=・・・・=W/R

(N)

W/R

Total

/N        −10/+45 %

クラス II 試験

I

8/20(1)

I

8/20(2)

=・・・・=I

8/20 (N)

I

Total

 /N

        ±10 %

b)

試験手順

  多極用 SPD は,製造業者の提示する全放電電流 I

Total

の試験を 1 回行う。

合格基準 

表 4

に規定する合格基準 B,C,D,E,G,I 及び M を適用する。

8.7.2 

電圧降下決定試験 

−5 %以内に安定した電圧 U

C

を,入力端子に印加する。試験は,抵抗負荷へ定格負荷電流を通電する。

負荷接続状態で入力及び出力電圧を同時に測定する。次の式を用いて,電圧降下率を決定する。

100

in

out

in

×

Δ

U

U

U

U

ここに,

ΔU: 電圧降下率(%)

U

in

入力電圧

U

out

全定格抵抗負荷を接続した状態で同時に測定した出力
電圧

このパラメータは,2 ポート SPD に対してだけ用いる。同等の結果を得ることができるその他の測定技

術でも差し支えない。

合格基準 

この値を記録し,製造業者の指定に適合しなければならない。

8.7.3 

負荷側サージ耐量 

試験は,次による。


62

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

− 8/20 電流インパルス 15 回,又は

−  開回路電圧 U

OC

のコンビネーション波形インパルス 15 回

製造業者が指定する負荷側サージ耐量に等しい値を,5 回のインパルスを 1 グループとして 3 グループ

にわたり,供試品の出力端子に印加する。SPD は定格電流が 5 A 以上の電源を用い,電圧 U

C

を印加する。

各インパルスは電源周波数に同期させ,同期角度は 0°から開始し,30°±5°ずつ増加させる。

インパルスの間隔は,50 秒∼60 秒間,及びグループごとの間隔は,30 分∼35 分間とする。

供試品は,全試験中交流電圧を印加する。出力端子の電圧は,記録する。

合格基準 

表 4

に規定する合格基準 A,B,C,D,E,F 及び G を適用する。

8.7.4 

電圧上昇率 du/dの測定   

この試験は,U

REF

で定格電流 I

L

の 0.1 倍の電流を流すことのできる抵抗負荷で終端し,2 ポート SPD に

電圧を印加せずに実施する。

8.1.4

の規定を満たすコンビネーション波形発生器を,2 ポート SPD の入力端

子に接続する。

注記 1

  試験中は,SPD に商用電源による交流電圧を印加しない。

発生器は,U

OC

を 6 kV に設定すると,それによって開回路電圧上昇率 du/dは,約 5 kV/µs となる。記

憶形オシロスコープを 2 ポート SPD の出力端子部に接続し,

印加したインパルスの結果の波形を記録する。

最大の電圧上昇率 du/dは,測定結果の波形の上昇部分において,t

90

点と t

30

点との間の電圧及び時間の

差を測定することによって決定する。

注記 2

  t

90

及び t

30

は,波形の立上り部の波高値のそれぞれ 90 %及び 30 %の点である。

波形の振動の可能性に適応するため,この試験は 5 回実施し,最大の du/dを記録することが望ましい。

合格基準 

最大電圧上昇率は記録し,製造業者の指定に適合しなければならない。

ルーチン試験及び受入試験 

9.1 

ルーチン試験 

SPD がその性能に合致しているかを検証するために,SPD の製造中に適切な試験を実施する。製造業者

は,試験方法を指定する。

9.2 

受入試験 

受入試験は,製造業者と購入者との間の合意によって実施する。購入者が購入契約書で受入試験を指定

する場合には,次の試験を,供給する SPD の数量の 3 乗根を整数に切り下げた値の数量で行わなければな

らない。供試品の数量又は試験の内容の変更は,製造業者と購入者との間で協議する。その他の規定がな

い場合,次の試験を受入試験として規定する。

a)

8.2

に規定する検査による識別の確認。

b)

8.2

に規定する検査による表示の確認。

c)

  電気的パラメータの確認(例えば,

8.3.3

に規定する測定制限電圧)


63

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

附属書 A

(規定)

SPD

の基準試験電圧 U

REF

基準試験電圧 U

REF

は,製造業者の取扱説明書に従い,次に示す低圧配電システム内での SPD の適用に

よって,

表 A.1

による。

−  低圧システム(TN システム,TT システム及び IT システム)

−  接続箇所(ライン−中性線,ライン−接地,中性線−接地,及びライン−ライン)

−  公称交流電圧及び最大許容電圧変動


64

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

表 A.1−基準試験電圧値 

電力配電システム

公称交流系統電圧

L−PE/L−L

配電系統の想定

電圧変動の最大

+(%)

基準試験電圧(防護モードによる)

V

L−N(PEN) L−PE L−L N−PE

三相 TT 方式

PE 及び中性線

なし

3 線

230/400 10  − 255 440 −

三相 TT 方式

中性線あり

4 線

230/400 10  255 255 440 255

三相 TN-C 方式

PEN あり

4 線

230/400 10  255 255 440  −

PEN

N

64

C

 5381-1

1


2014

 (I

EC

 61643-1

1


201

1)


65

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

表 A.1−基準試験電圧値(続き) 

電力配電システム

公称交流系統電圧

L−PE/L−L

配電系統の想定
電圧変動の最大

+(%)

基準試験電圧(防護モードによる)

V

L−N(PEN) L−PE L−L N−PE

三相 TN-S 方式

PE 及び中性線

あり

5 線

230/400 10  255  255  440 255

240/415 6  255 255 440 255

120/208 10  132  132  230  50

277/480 10  305 305 530 115

三相 IT 方式

中性線あり

4 線

230/400 10  255  440  440 255

三相 IT 方式

中性線なし

3 線

230 10 − 255 255 −


PE

N

65

C

 5381-1

1


2014

 (I

EC

 61643-1

1


201

1)


66

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

表 A.1−基準試験電圧値(続き) 

電力配電システム

公称交流系統電圧

L−PE/L−L

配電系統の想定

電圧変動の最大

+(%)

基準試験電圧(防護モードによる)

V

L−N(PEN)

L−PE L−L N−PE

単相 TN-S 方式

3 線

230 10 255 255 − 255

120

10

132

132

132

三相(デルタ)

一相接地の

TN 方式又は

TT 方式若しく

は IT 方式

3 線又は 3 線+PE(G)

(デルタ)

一相接地はオプション

230 10 − 264 264 −

200(202) 10  − 222 222 −

460 10 − 528 528 −


PE

66

C

 5381-1

1


2014

 (I

EC

 61643-1

1


201

1)


67

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

表 A.1−基準試験電圧値(続き) 

電力配電システム

公称交流系統電圧

L−PE/L−L

配電系統の想定

電圧変動の最大

+(%)

基準試験電圧(防護モードによる)

V

L−N(PEN)

L−PE L−L N−PE

三相(デルタ)
中性点接地した

TN 方式

又は

TT 方式

3 線+PEN

(デルタ)中性点接地

230 10 132 264

264 −

200(202) 10

129 
192

222

460 10  − 528 528 −

分岐相 TN 方式

120/240 10  132  132  264  132

注記  より大きな電圧変動(例えば,+15 %)を適用する場合,製造業者とユーザとの間の特別な合意による。

L

N


PE

PEN

67

C

 5381-1

1


2014

 (I

EC

 61643-1

1


201

1)


68

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

附属書 B

(規定)

TOV

定格

試験は,製造業者の取扱説明書に従い,低圧配電システム内での SPD の適用によって決まる。

IEC 60364

  規格群に規定するシステムでの値を,

表 B.1

に示す。

表 B.1

IEC 60364

規格群に従ったシステムに対する TOV 試験電圧値 

適用 TOV

試験パラメータ

SPD が接続する 
システム

t

T

=5 s

(低圧負荷機器での事故)

(要求:7.2.8.1,試験:

8.3.8.1

t

T

=120 min

(低圧配電システムでの事

故及び中性相欠相)

(要求:7.2.8.1,試験:

8.3.8.1

t

T

=200 ms

(高圧システムの事故)

(要求:7.2.8.2,試験:8.3.8.2

要求耐力

要求耐力

又は許容可能な安全側故障

要求耐力

又は許容可能な安全側故障

TOV 試験電圧値  U

T

TN

系統

L−(PE)N  又は  L−N

1.32×U

REF

3 ×U

REF

N−PE 間

L−L 間

TT

系統

L−PE 間

3 ×U

REF

 1.32×U

REF

 1

200+U

REF

L−N  間 1.32×U

REF

3 ×U

REF

N−PE 間

− 1

200

L−L 間

IT

系統

L−PE 間

− 1

200+U

REF

L−N 間 1.32×U

REF

3 ×U

REF

N−PE 間

− 1

200+U

REF

L−L 間

U

REF

:電力系統の最大電圧変動及びサージ試験に用いる基準電圧(

附属書 A  参照)。

1.32×U

REF

:電圧変動が+10 %を超えない場合は,1.45×U

o

に等しい(IEC 60364-4-44:2007 の 442.5 参照)

U

o

U

o

  は,TN 及び TT 系統ではライン−接地間の公称交流実効値電圧。IT 系統ではライン導体−中性線又は中点

の導体間の公称交流電圧(IEC 60364-4-44:2007 の 442.1.2 参照)

B.1 

特殊な配電系統の要求性能 

ある国では,次に示す追加の TOV 試験値及び試験時間の要求がある。

表 B.1

の規定値と異なる特定の用途及び次に記載する特殊な配電システム要求がある場合,TOV 試験値

U

T

及び試験時間は,実際の配電形態及び条件によっては,受渡当事者間の協定によってもよい。TOV 試

験値 U

T

及び対応する試験時間は,SPD のデータシートに記載しなければならない[

7.1.1 c) 1)

参照]

北米でのシステム用の値は,

表 B.2

による。


69

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

表 B.2

北米のシステムに対する TOV パラメータ 

  (検討中)

日本のシステムに対する値を,

表 B.3

に示す。

表 B.3

日本の配電システムに対する TOV  試験パラメータ 

適用 TOV

試験パラメータ

SPD を接続する

システム

低圧システムでの事故

高圧システムでの事故

t

T

=120 min

規定なし

t

T

=2 s

t

T

=1 s

配電系統の事故及び

中性相欠相

(要求:7.2.8.1,試験:8.3.8.1

要求耐力又は許容可能な安全側故障

 TOV 試験電圧値  U

T

V

TN

系統

L−(PE)N  又は  L
−N 間

3 ×U

REF

N−PE 間

L−L 間

TT

系統

L−PE 間

3 ×U

REF

 150+U

REF

 300+U

REF

 600+U

REF

L−N  間

3 ×U

REF

N−PE 間

− 150

300

600

L−L 間

IT

系統

L−PE 間

− 1

200+U

REF

L−N 間

3 ×U

REF

N−PE 間

− 1

200+U

REF

L−L 間

U

REF

:電力系統の最大電圧変動及び試験のための基準電圧(

附属書 参照)

注記  これらの数値は,電気設備技術基準による。


70

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

附属書 C 
(規定)

スイッチング素子の存在及び続流の大きさを決定する試験

これらの試験は,

7.1.1 d) 1)

及び/又は

7.1.1 d) 2)

によって必要な資料を用意するために,製造業者によ

って実施することが望ましい。

C.1 

スイッチング(クローバ)素子の存在を決定するための試験 

この試験は,SPD の内部設計が不明な場合にだけ実施する。新しい供試品は,この試験のためだけに用

いる。

製造業者が指定した I

n

又は I

imp

の波高値で,SPD のクラス I 試験及びクラス II 試験に標準の 8/20 電流イ

ンパルスを用いる。SPD のクラス III 試験は,製造業者が指定した開回路電圧 U

OC

をもつ,コンビネーシ

ョン波形発生器を用いる。

SPD には,1 パルスを印加する(2 ポート SPD に対しては,入力端子及び出力端子に印加する。)。

SPD 間の電圧をオシロスコープによって記録しなければならない(2 ポート SPD の場合には,SPD の入

力端子部の電圧測定をする)

記録した電圧波形が急激な低下を示した場合は,SPD はスイッチング素子を内蔵しているとみなす。

C.2 

続流の大きさを決定する試験 

この試験は,続流の大きさが 500 A 以上か又は以下かを決定することを意図している。

SPD の内部設計及び続流の大きさが既知の場合には,この予備試験は必要ない。

この試験は,次による。

a)

  試験は,別供試品で実施する。

b)

  推定短絡電流は,力率が

0

05

.

0

95

.

0

cos

ϕ

のとき,I

p

=1.5 kA とする。

c)

  正弦波交流商用電源に接続する。端子部で測定した商用電源電圧は,最大連続動作電圧 U

C

0
5

%に等し

くなくてはならない。交流電源電圧の周波数は,SPD の定格周波数と一致しなければならない。

d)

  続流は,8/20 又はコンビネーション波形のインパルス電流によって開始する。

e)

  波高値は,I

n

I

imp

又は U

OC

と一致しなければならない。

f)

  インパルス電流は,電源電圧の波高値の前の位相角 60°で印加する。その極性は,印加するときの電

圧波形の半波の極性と同一とする。

g)

  この同期した点で続流が発生しない場合は,8/20 のインパルス電流を続流が発生するまで位相を 10°

ずつ遅らせて印加する。


71

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

附属書 D 
(規定)

縮小試験方法

供試品の数及び適合試験に対する適用試験項目

旧規格の

IEC 61643-1

:2005 によって既に試験した SPD に対しては,

表 D.1

に規定する簡易試験方法を適

用してもよい。

新しい SPD に対しては,箇条

7

及び

表 3

に規定する形式試験及び供試品が必要である。

表 D.1

旧規格の IEC 61643-1:2005 に適合する SPD に対する試験方法の縮小 

試験手順

試験項目

箇条番号

試験要否

表示

7.1.1/7.1.2/8.2 

取付け

7.3.1 

不要

端子及び接続

7.3.2/7.3.3/8.4.2 

不要

接触保護に対する試験

7.2.1/8.3.1 

不要

環境,IP コード

7.4.1 /8.5.1 

不要

漏電電流

7.2.2 / 8.3.2 

動作責務試験

7.2.4/8.3.4 

不要

クラス I,II 及び III 試験の動作責務試験

8.3.4.2 / 8.3.4.3/ 8.3.4.5 

不要

クラス I 試験の追加責務試験

8.3.4.4 

不要

熱安定性

7.2.5.2 / 8.3.5.2 

空間距離及び沿面距離

7.3.4 / 8.4.3 

ボールプレッシャー試験

7.4.2 / 8.5.3 

不要

耐熱及び耐火試験

7.4.3 / 8.5.4 

不要

耐トラッキング性

7.4.4 / 8.5.5 

不要

電圧防護レベル

7.2.3/8.3.3 

不要

残留電圧

8.3.3.1 

不要

インパルス放電電圧

8.3.3.2 

不要

コンビネーション波形による制限電圧

8.3.3.3  

不要

2a 

適用するときだけ次のページを参照 

2b 

適用するときだけ次のページを参照 

絶縁抵抗

7.2.6 / 8.3.6 

不要

耐電圧

7.2.7 / 8.3.7 

不要

3a 

適用するときだけ次のページを参照 

機械的強度

7.3.5 / 8.4.4 

不要

耐熱性

7.2.5 / 8.3.5.1 

不要

3b 

適用するときだけ次のページを参照 

3c 

適用するときだけ次のページを参照 

a)

耐熱性

7.4.2 / 8.5.2 

不要

TOV  試験

7.2.8 / 8.3.8 

低圧系統での事故による TOV

7.2.8.1 / 8.3.8.1 

高圧系統での事故による TOV

7.2.8.2 / 8.3.8.2 

5

a)

短絡容量試験

7.2.5 / 8.3.5.3 


72

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

表 D.1

旧規格の IEC 61643-1:2005 に適合する SPD に対する試験方法の縮小(続き) 

番号

試験項目

箇条番号

試験要否

3c

a)

定格負荷電流

7.5.1.1 / 8.6.1.1 

過負荷状況

7.5.1.2 / 8.6.1.2 

2b 

負荷側短絡容量特性

7.5.1.3 / 8.6.1.3 

3b 

電圧降下

7.6.2.1 / 8.7.2 

不要

2a

a)

負荷側のサージ耐量

7.6.2.2 / 8.7.3 

負荷側の短絡容量試験

7.5.1.3 / 8.6.1.3 

多極 SPD 用の全放電電流試験

7.6.1.1 / 8.7.1 

屋外用 SPD に対する試験

7.5.2 / 8.6.2 

3a 

分離した回路間の絶縁

7.5.3/ 8.3.6/8.3.7 

不要

特性変更の手順(短絡条件の前処理)

7.5.4 / 8.6.4 

耐サージ試験(短絡条件で)

7.5.4 / 8.6.4 

短絡容量試験(短絡条件で)

7.5.4 / 8.6.4 

a)

  この試験番号では,2 セット以上の試供品が必要となる。


73

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

附属書 E

(参考)

高圧(中圧)システムでの事故に起因する TOV に対する

SPD

試験用の代替回路

附属書 B

に関連し,高圧(中圧)システムでの故障に起因する TOV に対する SPD 試験用の代替回路と

して,三相及び単相回路の例を,

図 E.1

に示す。

図 E.1

高圧(中圧)システムでの故障に起因する TOV に対する SPD 試験に用いる 

三相及び単相回路の例 

L1

N

PE

1 200 V

TOV  変圧器

変圧器

K1

K2

K3

200 ms

タイムチャート

供試品

K2

K3

K1

b)

  代替回路の例

K1

L1

N

1 200 V

TOV-変圧器

変圧器

供試品

L2

L3

K2

K3

PE

K1

K2

K3

200 ms

タイムチャート

a)

  代替回路の例


74

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

附属書 F

(参考)

屋外用 SPD のための環境試験

F.1 

紫外線照射による加速劣化試験 

屋外用途のために設置する 3 台の完全な SPD を,次の条件で紫外線照射(UV-B)及び水噴霧に 1 000

時間さらす。UV 照射は,

JIS K 7350-2

に規定する A 法による。

試験条件

  温度 60  ℃で 102 分間の UV 光,並びに温度 65  ℃,湿度 65 % RH で 18 分間の UV 光及び

水噴霧からなる 120 分間を 500 サイクル

試験の一般的ガイダンスは,

JIS K 7350-1

及び

ASTM 151

を適用する。

供試品は,試験中電圧 U

C

の電源に接続し,120 分間の間隔で漏電電流を監視する。試験完了後,

F.2

よって試験をする。合格基準は,次による。

合格基準 

試験中及び試験後,供試品は目視で欠け,クラック,トラッキング及び表面浸食を検査する。漏電電流

は,10 %以上増加してはならない。トラッキング指数,表面浸食及びクラックは,SPD がこの規格のその

他の電気的及び機械的要求事項に適合するために SPD の外郭をきずつけるかどうかを,決定するための査

定を実施する。

F.2 

浸水試験 

この試験は,

IEC 60099-4

図 8

に従って実施する。供試品は,塩化ナトリウム(NaCl)1 kg/m

3

の脱イ

オン水を沸騰させ,容器中に 42 時間浸水保持する。

注記 1

  上記の水の特性は,試験開始時に測定したものである。

注記 2

  この温度(沸騰水)は,シール部の材料が 42 時間湯温に耐えられないと製造業者が指定した

場合は,80  ℃に低減することができる(最低継続時間 168 時間:約 1 週間)

沸騰後,SPD は,約 20  ℃±15  ℃になるまで容器中にとど(留)め,確認試験を実施するまで水中に保

持する。浸水試験後,供試品は耐電圧試験(

F.3

参照)に耐えなければならない。

F.3 

耐電圧試験 

供試品は,基準試験電圧 U

REF

の 2 倍に 1 000 V を加えた値の商用周波電圧で 1 分間印加し,漏電電流を

測定する。試験電圧は,次を適用する。

a)

取付け支え付き又はなしの金属箱付き SPD

  電圧は,全ての端子,又は,内部で直接若しくはサージ

防護素子経由で箱と接続していない外部リード線を一緒に接続したものと,金属箱との間に印加する。

全ての端子及び外部リード線が直接又は素子を経由して導電性の箱に接続している場合,この試験は

実施しない。

b)

非導電性の取付け支え付き又は支えなしの非導電性箱付きの SPD

  非導電性箱は,絶縁していないリ

ード線又は端子から 15 mm 以内を導電性ホイルでしっかりと覆う。電圧は,導電性ホイルと端子又は

外部リード線とを,一緒に接続して印加する。

c)

金属製取付け支え付きの非導電性箱付き SPD

  非導電性箱は,絶縁していないリード線,端子及び金

属製取付け支えから 15 mm 以内を導電性ホイルでしっかりと覆う。電圧は,導電性ホイルと,全ての


75

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

端子,外部リード線及び金属製支えとを,一緒に接続して印加する。

注記

  耐電圧試験の目的は,水噴霧又は浸水試験中に,導電性液体が供試品内に侵入させてしまう

ボイドが形成したかを決定することである。

合格基準 

試験中測定した漏電電流は,25 mA 以下とする。

F.4 

温度サイクル試験 

試験は,

JIS C 60068-2-14

によって,低温−40  ℃,高温+100  ℃で 5 サイクル実施する。各半サイクル

は 3 時間とし,温度変化は 30 秒間以内とする。

合格基準 

試験中及び試験後に,欠け,クラック,トラッキング及び表面浸食について,目視で供試品を検査する。

漏電電流は,10 %以上増加してはならない。トラッキング指数,表面浸食及びクラックは,これがこの規

格のその他の電気的及び機械的要求事項に適合するために,SPD の外郭を損なうかどうかを,決定するた

めの査定を実施する。

F.5 

耐腐食試験 

露出した金属部をもつ SPD は,製造業者の規定する通常の取付方法を用い,この試験を実施する。

外郭又は供試品は,新品で清浄な状態のものとする。

試験条件 

供試品は,次の試験を実施する。

−  温湿度サイクル試験:24 時間,12 サイクル,

JIS C 60068-2-30

  の試験 Db:温度 40  ℃,相対湿度 95 %

−  塩水噴霧試験:24 時間,14 サイクル,

JIS C 60068-2-11

  の試験 Ka:温度 35  ℃±2  ℃

試験後,供試品は水道流水で 5 分間洗い,蒸留水又は鉱物質のない水ですすぎ,水滴を除くために水切

り又は空気吹き付けで取り除く。供試品は,その後通常の使用条件で 2 時間放置する。

合格基準 

次の基準に対して目視検査で確認する。

−  さび,クラック又はその他の劣化の兆候があってはならない。ただし,保護コーティングの表面劣化

は許容する。疑義が生じた場合は,

JIS K 5600-8-3

の規定に従い,供試品がさびの等級 Ri1 に一致す

ることを証明しなければならない。

−  シールの破損があってはならない。

−  可動部分(分離器)の異常動作があってはならない。


76

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

附属書 G 
(規定)

温度上昇限度

箇条

8

に規定する温度上昇限度を,

表 G.1

に示す。

表 G.1

温度上昇限度 

SPD 部品

温度上昇

K

組込み部品

a)

SPD 内の温度を考慮して,個別の部品に関連する製品規格の要求項目によるか,

又は製造業者の指定

f)

による。

外部絶縁導体用端子 70

b)

−  ブスバー

−  導体 
−  ブスバーに接続する,移動

可能な又は引き出し可能な

プラグイン式接触部

次によって,温度上昇限度を限定する。

−  導体材料の機械的強さ

g)

−  隣接機器への影響の可能性

−  導体の接触部における絶縁材料の許容温度限度

−  接続する器具における導体温度の影響 
−  プラグイン接触部に対し,接点材料の性質及び表面処理

手動操作部

−  金属製

−  絶縁材料製

15

c)

25

c)

接触可能な外部外郭及びカバー

−  金属表面 
−  絶縁表面

30

d)

40

d)

プラグ及びソケット接続で

分離した装置

それらが形成する関連機器の部品に対する範囲によって決定する。

e)

a)

  “組込み部品”の定義は,次による。

1)

一般的な開閉装置及び機器

2)

電子部品組立て部品(例えば,整流ブリッジ,プリント配線板)

3)

装置の部品(例えば,調整器,安定化電源ユニット,演算増幅器)

b)

  設置条件で使用又は試験する SPD は,試験に供するものと異なる接続,形式,性能及び性質をもつことがあり,

端子の温度上昇は異なることがある。組立て部品の端子が,外部絶縁導体のための端子でもある場合,関連する
温度上昇限度よりも低い値を適用する。

c)

 SPD を開放した場合だけ接触可能な装置内の手動操作部(例えば,たまに操作する引き出しハンドル)は,これ

らによる温度上昇限度を 25 K 高くすることができる。

d)

  規定がない場合,通常動作では接触可能ではあるが接触する必要がないカバー及び外郭の場合,この温度上昇限

度に 10 K の増加を許容する。

e)

  これは,一般に開閉装置及び制御機器に関連するものとは異なる温度上昇限度に支配される機器(例えば,電子

装置)については,柔軟性のある温度を許容する。

f)

  8.6.1.1 に規定する温度上昇試験においては,温度上昇限度は,SPD 製造業者が指定する。

g)

  その他の全ての規定する合格基準を満たすことを想定して,裸の銅バー及び導体に対する 105 K の最大温度上昇

を超えてはならない。105 K は,銅の焼鈍がほぼ発生する温度に関係する。


77

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

附属書 JA

(参考) 
参考文献

参考文献は,次による。

JIS C 5381-12

:2014  低圧サージ防護デバイス−第 12 部:低圧配電システムに接続する低圧サージ防護

デバイスの選定及び適用基準

注記

  対応国際規格:

IEC 61643-12

,Low-voltage surge protective devices−Part 12: Surge protective

devices connected to low-voltage power distribution systems−Selection and application principles

(IDT)

JIS C 6950-1

:2009  情報技術機器−安全性−第 1 部:一般要求事項

注記

  対 応 国 際 規 格 :

IEC 60950-1

, Information technology equipment − Safety − Part 1: General

requirements(MOD)

JIS C 8282-1

:2010  家庭用及びこれに類する用途のプラグ及びコンセント−第 1 部:一般要求事項

注記

  対応国際規格:

IEC 60884-1

: 2002 及び Amendment 1: 2006,Plugs and socket-outlets for household

and similar purposes−Part 1: General requirements(MOD)

JIS C 8201-1

:2007  低圧開閉装置及び制御装置−第 1 部:通則

注記

  対応国際規格:

IEC 60947-1

: 2004,Low-voltage switchgear and controlgear−Part 1: General rules

(MOD)

JIS C 8201-5-1

:2007  低圧開閉装置及び制御装置−第 5 部:制御回路機器及び開閉素子−第 1 節:電気

機械式制御回路機器

注記

  対応国際規格:

IEC 60947-5-1

:2003,Low-voltage switchgear and controlgear−Part 5-1: Control

circuit devices and switching elements−Electromechanical control circuit devices(IDT)

JIS C 8221

:2004  住宅及び類似設備用漏電遮断器−過電流保護装置なし(RCCBs)

注記

  対応国際規格:

IEC 61008-1

,Residual current operated circuit-breakers without integral overcurrent

protection for household and similar uses (RCCBs)−Part 1: General rules(MOD)

JIS C 60068-2-11

:1989  環境試験方法(電気・電子)塩水噴霧試験方法

注記

  対応国際規格:

IEC 60068-2-11

:1981,Basic environmental testing−Part 2-11: Tests−Test Ka: Salt

mist(IDT)

JIS C 60068-2-14

:2011  環境試験方法−電気・電子−第 2-14 部:温度変化試験方法(試験記号:N)

注記

  対応国際規格:

IEC 60068-2-14

:2009, Environmental testing− Part 2-14: Test N: Change of

temperature(IDT)

JIS C 60068-2-30

:1988  環境試験方法(電気・電子)温湿度サイクル(12+12 時間サイクル)試験方法

注記

  対応国際規格:

IEC 60068-2-30

:2005,Environmental testing−Part 2-30: Tests−Test Db: Damp heat,

cyclic (12 h + 12 h cycle)(IDT)

JIS C 60364-4-44

:2006  建築電気設備−第 4-44 部:安全保護−妨害電圧及び電磁妨害に対する保護

注記

  対応国際規格:

IEC 60364-4-44

:2003,Electrical installations of buildings−Part 4-44: Protection for

safety−Protection against voltage disturbances and electromagnetic disturbances(IDT)

JIS C 60364-5-51

:2010  低圧電気設備−第 5-51 部:電気機器の選定及び施工−一般事項


78

C 5381-11

:2014 (IEC 61643-11:2011)

注記

  対応国際規格:

IEC 60364-5-51

:2005,Electrical installations of buildings−Part 5-51: Selection and

erection of electrical equipment−Common rules(IDT)

JIS C 60364-5-53

:2006  建築電気設備−第 5-53 部:電気機器の選定及び施工−断路,開閉及び制御

注記

  対応国際規格:

IEC 60364-5-53

:2002,Electrical installations of buildings−Part 5-53 : Selection and

erection of electrical equipment−Isolation, switching and control(IDT)

JIS K 5600-8-3

:2008  塗料一般試験方法−第 8 部:塗膜劣化の評価−第 3 節:さびの等級

注記

  対応国際規格:

ISO 4628-3

:2003,Paints and varnishes−Evaluation of degradation of coatings−

Designation of quantity and size of defects, and of intensity of uniform changes in appearance−Part 3:

Assessment of degree of rusting(IDT)

JIS K 7202-2

:2001  プラスチック−硬さの求め方−第 2 部:ロックウェル硬さ

注記

  対応国際規格:

ISO 2039-2

:1987,Plastics−Determination of hardness−Part 2: Rockwell hardness

(IDT)

JIS K 7350-1

:1995  プラスチック−実験室光源による暴露試験方法  第 1 部:通則

注記

  対応国際規格:

ISO 4892-1

:1999,Plastics−Methods of exposure to laboratory light sources−Part 1:

General guidance(IDT)

JIS K 7350-2

:2008  プラスチック−実験室光源による暴露試験方法−第 2 部:キセノンアークランプ

注記

  対応国際規格:

ISO 4892-2

:2006,Plastics−Methods of exposure to laboratory light sources−Part 2:

Xenon-arc lamps(MOD)

JIS K 7350-3

:2008  プラスチック−実験室光源による暴露試験方法−第 3 部:紫外線蛍光ランプ

注記

  対応国際規格:

ISO 4892-3

:2006,Plastics−Methods of exposure to laboratory light sources−Part 3:

Fluorescent UV lamps(MOD)

JIS Z 9290-4

:2009  雷保護−第 4 部:建築物内の電気及び電子システム

注記

  対応国際規格:

IEC 62305-4

:2006,Protection against lightning−Part 4: Electrical and electronic

systems within structures(IDT)

IEC 60038

,IEC standard voltages

IEC 60050-151

,International Electrotechnical Vocabulary−Part 151:Electrical and magnetic devices

IEC 60060-2

,High-voltage test techniques−Part 2:Measuring systems

IEC 60099-4

:2009,Surge arresters−Part 4:Metal-oxide surge arresters without gaps for a.c. systems

IEC 60320

 (all parts),Appliance couplers for household and similar general purposes

IEEE C62.45

:2008,IEEE Guide on surge testing for equipment connected to low-voltage AC power circuits

ASTM 151

−Ultra Violent radiation test methods