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日本工業規格

JIS

 C

5320

-1994

電子機器用高周波コイル及び

中間周波変成器通則

General rules of high frequency coils and

intermediate frequency transformers for electronic equipment

1.

適用範囲  この規格は,主としてラジオ,テレビジョン受信機などの電子機器に用いる高周波用の可

変コイル及び高周波用の固定コイル(以下,高周波コイルという。

)並びに中間周波変成器(以下,IFT と

いう。

)の形名,定格構造,寸法などを定める場合の基準について規定する。

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS C 0801

  電子機器用部品の色による定格表示の通則

JIS C 5002

  電子機器用部品の環境分類

JIS C 5321

  電子機器用高周波コイル及び中間周波変成器試験方法

JIS C 5602

  電子機器用受動部品用語

2.

用語の定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS C 5602 の用語の規定によるほか,次による。

インダクタンス可変範囲  可変機構を調整して変化できるインダクタンスの範囲。

3.

形名

3.1

形名の構成  形名の構成は,次に示す配列による。


2

C 5320-1994

 

3.2

記号

3.2.1

高周波コイル及び IFT  高周波コイル及び IFT を表す記号は,L とする。

3.2.2

種類  種類を表す記号は,2 英大文字とし,表 による。

表 1  種類

記号

種類

VD

二端子形高周波可変コイル

VM

多端子形高周波可変コイル

FD

二端子形高周波固定コイル

FM

多端子形高周波固定コイル

IF IFT

3.2.3

寸法及び形状  寸法及び形状を表す記号は,寸法は,ミリメートル (mm) 単位とした 2 数字とす

る。

また,形状は底面の形状及び端子配列によって 1 英大文字を用い,それぞれ

表 による。ただし,形状

X

及び Z の場合には,寸法記号は 4 数字とする。

なお,寸法を

10

1

mm

単位とする場合は,寸法記号の後に d を表示する。

例 05d  ……… 0.5mm

 05

……… 5mm

 50

……… 50mm

 5010d

………

  5

×1mm

 5010

……… 50×10mm


3

C 5320-1994

表 2  寸法及び形状

記号

形状

寸法

形状

寸法

底面の形状

端子配列

備考

□□ S 底面の一辺の長さで表す。

正方形

角形

参考図 1

□□ T 底面の直径で表す。

丸形

角形

参考図 2

□□□□ X 初めの 2 数字は底面の公称長辺寸法を表し,

後の 2 数字は底面の公称短辺寸法で表す。

長方形

角形

参考図 3
参考図 4

□□ A

60

度分割

参考図 5

□□ E

45

度分割

参考図 6

□□ F

底面の直径で表す。

丸形

36

度分割

参考図 7

□□□□ Z 本体の外形で表す。ただし,初めの 2 数字

は公称長辺寸法を表し,後の 2 数字は公称
短辺寸法で表す。

上記以外の形状

備考  記号欄寸法の□□は,数字を示す。

参考図 1

参考図 2

参考図 3

参考図 4

参考図 5

参考図 6

参考図 7

3.2.4

磁心構造  磁心構造を表す記号は,1 英大文字とし,表 による。

表 3  磁心構造 

記号

磁心構造

参考(図は一例を示す。

備考

F

空心(ボビンなし)

G

空心(ボビンあり)

A

アンテナ用磁心

I

棒状磁心

D

ドラム形磁心

M

多孔形磁心

O

環状磁心

W

アクセサリ付き磁心

T

ねじ形磁心

C

カップ形磁心


4

C 5320-1994

記号

磁心構造

参考(図は一例を示す。

備考

N

丸棒付きカップ形磁心

J

ねじ形磁心とカップ形磁心

記号 T と記号 C との組合
せ。

V

ドラム形磁心とカップ形磁

記号 D と記号 C との組合

せ。

P

ポット形磁心

X

その他の形状の磁心

3.2.5

定格周波数  定格周波数を表す記号は,1 英大文字と 1 数字の 2 文字とし,表 による。

表 4  定格周波数

記号

定格周波数

備考

H1 15.75kHz

テレビジョン水平同期回路用

M1 19kHz

FM

マルチプレックス回路用

M2 38kHz

FM

マルチプレックス回路用

M3 67kHz

FM

マルチプレックス回路用

M4 31.5kHz

テレビジョン音声多重回路用

M9

− M1∼M4 以外の FM マルチプレックス回路又はテレビジョン音声多重

回路用

A1 260

∼263kHz AM ラジオ中間周波回路用

A2 448

∼452kHz AM ラジオ中間周波回路用

A3 453

∼457kHz AM ラジオ中間周波回路用

A4 458

∼462kHz AM ラジオ中間周波回路用

A5 466

∼470kHz AM ラジオ中間周波回路用

A9

− A1∼A5 以外の AM ラジオ中間周波回路用

R1 1000kHz

標準放送周波数帯ラジオ高周波回路用

C1 3.58MHz

テレビジョン搬送色信号回路用

C9

− C1 以外のテレビジョン搬送色信号回路用

Sl 4.5MHz

テレビジョン音声中間周波回路用

S9

− S1 以外のテレビジョン音声中間周波回路用

F1 10.64

∼l07.6MHz FM ラジオ中間周波回路用

F9

− F1 以外の FM ラジオ中間周波回路用

T1 27MHz

トランシーバ高周波回路用

T9

− T1 以外のトランシーバ高周波回路用

V1 54.25MHz

テレビジョン映像中間周波回路用(音声搬送回路用)

V2 58.75MHz

テレビジョン映像中間周波回路用(映像搬送回路用)

V3 60.25MHz

テレビジョン映像中間周波回路用(隣接チャネル音声搬送回路用)

V4 41.25MHz

テレビジョン映像中間周波回路用(音声搬送回路用)

V5 45.75MHz

テレビジョン映像中間周波回路用(映像搬送回路用)

V6 47.25MHz

テレビジョン映像中間周波回路用(隣接チャネル音声搬送回路用)

V9

− V1∼V6 以外のテレビジョン映像中間周波回路用

Y1 10kHz

以上 30kHz 未満

上記以外の用途のもの

Y2 30kHz

以上 300kHz 未満


5

C 5320-1994

記号

定格周波数

備考

Y3 300kHz

以上 3MHz 未満

Y4 3MHz

以上 30MHz 未満

Y5 30MHz

以上 300MHz 未満

Y6 300MHz

以上

Zl

上記以外の用途で,定格周波数の規定がないもの

3.2.6

二端子形高周波固定コイルの形状及び端子引出し方向  形状及び端子引出し方向を表す記号は,1

英大文字とし,

表 による。

表 5  形状及び端子引出し方向

端子(電極)

記号

形状

引出し方向

備考

A

金属又は導電膜電極

同一方向

参考図 8  円筒形チップ

B

金属又は導電膜電極

反対方向

参考図 9  円筒形チップ

C

金属又は導電膜電極

同一方向

参考図 10  角形チップ

D

金属又は導電膜電極

反対方向

参考図 11  角形チップ

E

リード端子

同一方向

参考図 12  ラジアル形

F

ピン端子

同一方向

参考図 13  ラジアル形

G

フォーミング端子

同一方向

参考図 14  ラジアル形

H

リード端子

反対方向

参考図 15  アキシャル形

J

フォーミング端子

反対方向

参考図 16  アキシャル形

参考図 8  円筒形チップ  参考図 9  円筒形チップ

参考図 10  角形チップ

参考図 11  角形チップ

参考図 12  ラジアル形

参考図 13  ラジアル形

参考図 14  ラジアル形


6

C 5320-1994

参考図 15  アキシャル形

参考図 16  アキシャル形

3.2.7

二端子形高周波固定コイルの公称インダクタンス  公称インダクタンスを表す記号は,マイクロヘ

ンリー  (

µH)  を単位とし,3 数字を用いる。最初の 2 数字は有効数字とし,最後の数字はこれに続くゼロ

の数を表す。ただし,小数点は R の文字を用い,この場合は,すべて有効数字とする。

また,0.1

µM 未満の場合には,ナノヘンリー (nH) を単位とした 2 数字と単位を表す記号 N を用いて表

す。

例 1N0

………  1.0nH (0.001 0MH)

 10N

……… 10nH

(0.010FH)

 R10

……… 0.10

µH

 1R0

……… 1.

0

µH

 100

……… 10MH

 101

……… 100

µH

 102

……… 1000MH

3.2.8

二端子形高周波固定コイルの公称インダクタンスの許容差  公称インダクタンスの許容差を表す

記号は,1 英大文字とし,

表 による。

表 6  公称インダクタンスの許容差

単位%

記号 F  G  J  K  M

許容差

±1

±2

±5

±10

±20

3.2.9

その他必要な事項  その他必要な事項を表す記号は,個別規格に規定する。ただし,巻線形式を記

号化して表す場合は,1 英大文字とし,

表 による。

表 7  巻線形式

記号

巻線形式

備考

A

巻線を 1 個もつもの。

B

記号 A にタップを 1 個付けたも
の。

C

記号 A にタップを 2 個付けたも
の。


7

C 5320-1994

記号

巻線形式

備考

D

記号 A を 2 個もつもの。

E

記号 A と B をもつもの。

F

記号 B を 2 個もつもの。

G

記号 A と C をもつもの。

H

記号 A を 3 個もつもの。

J

記号 A を 2 個と B を 1 個もつも

の。

K

記号 A を 1 個と B を 2 個もつも
の。

L

記号 B を 3 個もつもの。

M

記号 A,B,C を各 1 個もつもの。

定格

4.1

定格周波数  定格周波数は,表 による。ただし,表 のうち Y1∼Y6 の定格周波数を定める場合

は,

表 の数値を 10

η

倍(

η:整数)した数値から選ぶことが望ましい。

表 8  R10 数列

1.00

  1.25  1.60  2.00  2.50  3.15  4.00  5.00  6.30  8.00

4.2

公称インダクタンス,公称インダクタンスの許容差,及び公称インダクタンスの可変範囲

4.2.1

公称インダクタンス  公称インダクタンスを定める場合は,適用する公称インダクタンスの許容差

とともに,

表 の数値を 10

η

倍(

η

:整数)した数値から選ぶ。

表 9  公称インダクタンス及び許容差

公称インダクタンス

適用許容差

E12

1.0 1.2 1.5 1.8 2.2 207 3.3 3.9 4.7 5.6 6.8 8.2

±10%  ±20%

E24

1.0 1.1 1.2 1.3 1.5 1.6 1.8 2.0 2.2 2.4 2.7 3.0

3.3 3.6 4.3 4.7 5.1 5.6 6.2 6.8 7.5 8.2 9.1

±1%  ±2%  ±5%

4.2.2

公称インダクタンスの許容差  高周波固定コイルの公称インダクタンスの許容差を定める場合は,

表 から選ぶ。


8

C 5320-1994

4.2.3

公称インダクタンスの可変範囲  公称インダクタンスの可変範囲を定める場合は,表 10 から選ぶ。

表 10  公称インダクタンスの可変範囲

単位  %

±1  ±1.6  ±3  ±6  ±10

4.3

無負荷 Q  無負荷 Q を定める場合は,表 11 の数値を 10

η

倍(n:整数)した数値から選ぶことが望

ましい。

表 11  (E24 数列)無負荷 Q

1.0

  1.1  1.2  1.3  1.5  1.6  1.8  2.0  2.2  2.4  2.7  3.0

3.3

  3.6  3.9  4.3  4.7  5.1  5.6  6.2  6.8  7.5  8.2  9.1

4.4

定格電流  定格電流を定める場合は,表 の数値を 10

η

倍(n:整数)した数値から選ぶことが望ま

しい。

4.5

耐電圧  耐電圧の試験電圧を定める場合は,表 12 から選ぶ。

表 12  耐電圧の試験電圧

単位 V

25

  50  75  100  150  250  500  1000

4.6

絶縁抵抗  絶縁抵抗を定める場合は,試験電圧を表 12 の数値から選び,絶縁抵抗値は,表 の数値

を 10

n

倍(

η:整数)した数値から選ぶ。

4.7

使用温度範囲  使用温度範囲を定める場合は,表 13 から選ぶ。

表 13  温度範囲

単位℃

記号

温度範囲

A

−55∼+155

B

−55∼+125

C

−55∼+100

D

−55∼+85

E

−40∼+125

F

−40∼+100

G

−40∼+85

H

−25∼+100

J

−25∼+85

K

−25∼+70

L

−10∼+85

M

−10∼+70

N

−10∼+40

備考  この記号は,JIS C 5002 の表 の記号による。

4.8

保存温度範囲  保存温度範囲を定める場合は,表 13 から選ぶ。

4.9

寸法  寸法は,表 14 の数値を 10

η

倍(n:整数)した数値から選ぶ。

表 14  (R20 数列)寸法

1.00

  1.12  1.25  1.40  1.60  1.80  2.00  2.24  2.50  280

3.15

  3.55  4.00  4.50  5.00  5.60  6.30  7.10  8.00  900

5.

試験方法  試験方法は,JIS C 5321 の規定による。


9

C 5320-1994

6.

包装  包装は,輸送中及び保管中に著しい性能の変化又は損傷のおそれがないように行う。

7.

表示

7.1

製品及び包装に対する表示  製品及び包装には,次の事項を表示することとし,個別規格の規定に

よる。

また,(3)及び(4)はいずれか一方を省略してもよい。

(1)

形名

(2)

製造業者名又はその略号

(3)

製造年月若しくは製造年週又はそれらの略号

(4)

製造ロット番号

(5)

数量(ただし,包装に対する表示)

7.2

公称インダクタンス及びその許容差の色による表示  公称インダクタンス及び許容差を色によって

表示する場合は,次による。

(1)

公称インダクタンスを色によって表示する場合は,マイクロヘンリー  (

µH)  を単位とし表 15 による。

(2)

公称インダクタンスの許容差を色によって表示する場合は,

表 15 による。

表 15  色による表示

第 1 色帯

第 2 色帯

第 3 色帯

第 4 色帯

色名

第 1 数字

第 2 数字

乗数

許容差%

黒 0

0

10

0

±20

茶色 1

1

10

1

±1

赤 2

2

10

2

±2

黄赤 3

3

10

3

黄 4

4

10

4

緑 5

5

l0

5

±5

青 6

6

10

6

紫 7

7

灰色 8

8

l0

-2

白 9

9

10

-1

±10

金色(

1

)

− 10

-1

±5

銀色(

1

)

− 10

-2

±10

色を付けない

±20

(

1

)

金色及び銀色の表示が好ましくない場合は,許容差±5%には緑色,±10%に

は白色を用いる。

また,10 のべき数の 0.1 には白色,0.01 には灰色を用いる。 
なお,この

注の適用は,受渡当事者間の協定によることとする。

備考1.  色の標準は,JIS C 0801の規定による。

2.

第 1 色帯は,本体の一方の端につめることを原則とする。ただし,第 1 色
帯の判別が困難な場合は,第 1 色帯を他の色帯よりも広い幅で表してもよ

い。

3.

他の表示を追加するときは,インダクタンス及び許容差と混同しないよう
にしなければならない。

関連規格  JIS C 2560  フェライト磁心通則

JIS C 5001

  電子部品通則

JIS C 6004

  放送聴取用受信機中間周波数


10

C 5320-1994

JIS C 6006

  テレビジョン受信機用中間周波数

JIS Z 8601

  標準数

電子部品 JIS 原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員会)

平  山  宏  之

東京都立科学技術大学名誉教授

中  沢  滋  二

電子技術総合研究所

山  内  慎  二

日本放送協会

吉  田  裕  道

都立工業技術センター

杉  本  俊  二

防衛庁

岩  田      武

東京特殊印刷工業株式会社

三  宅  信  弘

通商産業省機械情報産業局

栗  原  史  郎

工業技術院標準部

山  本  克  巳

ソニー株式会社

福  本      隆

沖電気工業株式会社

西  林  和  男

株式会社東芝

松  尾  宏  之

株式会社日立製作所

三  宅  敏  明

松下電器産業株式会社

井  村      豊

日本電気株式会社

石  瀬      博

三菱電機株式会社

大  平  昌  司

松下通信工業株式会社

武  田      治 KOA 株式会社

井手元  英  治

松下電子部品株式会社

鴨  下  秀  夫

ミツミ電機株式会社

三  崎  民  汎

東光株式会社

村  岡  桂次郎

マルコン電子株式会社

山  本  圭  一

進工業株式会社

宮  島  明  美

多摩電気工業株式会社

曽我部  浩  二

株式会社村田製作所

(事務局)

塚  田  潤  ニ

社団法人日本電子機械工業会

川  崎  明  彦

社団法人日本電子機械工業会

原案作成委員会  分科会  構成表

氏名

所属

(主査)

鴨  下  秀  夫

ミツミ電機株式会社

(副主査)

加  賀  庫  治 TDK 株式会社

七  尾  佳  伴

スミダ電機株式会社

上  野  繁  美

ソニー株式会社

町  田  崇  一

太陽誘電株式会社

曽我部  浩  二

株式会社村田製作所

(事務局)

川  崎  明  彦

社団法人日本電子機械工業会