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説
解説付表1 JISと対応する国際規格との対比表
JIS B 4630 : 1998 スパナ
ISO 691 : 1996 二面幅許容差,ISO 1085 : 1986 レンチサイズの組合せ,ISO 1703 : 1983 工具一覧表
ISO 1711 : 1983 技術仕様,ISO 3318 : 1990 頭部の最大外幅,ISO 4229 : 1977 片口スパナ,ISO 10102 : 1990 両口スパナ
対比項目
規定項目
(I) JISの規定内容
(II) 国際規格番号 (III) 国際規格の規定内容
(IV) JISと国際規格との相違点 (V) JISと国際規格との整
合が困難な理由及び今
後の対策
(1) 適用範囲
○ 本体;ボルト,ナット及び四角止
めねじの組付け又はその取外しに
用いる丸形及びやり形スパナにつ
いて規定。
附属書:二面幅が50〜120mmの片
口スパナ及び両口スパナについて
規定。
ISO 4229
ISO 10102
○ 二面幅が50〜120mmのエンジ
ニア用片口スパナの頭部最大
外幅寸法と技術仕様について
規定。
ADP
国内の使用実憩を考慮し
て付属書方式を採用した
が,次回の見直し時に具
体的な統一方法を検討す
る。
○ ISO 1711 : 1982のCシリーズ
の試験トルクに適合している
エンジニア用両口スパナの全
長と頭部厚さについて規定。
(2) 種類及び等
級
本体:次のとおり規定。
− 規定なし。
ADP JISは,頭部の形状によっ
て2種類,口の数によって
それぞれ2種類,丸形スパ
ナでは口の数によってそ
れぞれ2等級規定されて
いる。
丸形
片口
普通級
強力級
両口
普通級
強力級
やり形 片口
両口
附属書:片口スパナ及び両口スパ
ナ
(3) 形状及び寸
法
(3.1) 形状
○ 本体:原則として図による。
附属書:図は単なる例にすぎない。
したがって設計に影響を与えるも
のではない。
ISO 1703,
ISO 4229,
ISO 10102
○ 図は,単なる例にすぎない。形
状を示していたり,設計に影響
を与えるものではない。
ADP
(3.2) 二面幅
○ 本体:呼び寸法5.5〜80の42種を
規定。
附属書:呼び寸法32〜120の48種
を規定。
ISO 691
○ 呼び寸法3.2〜120の48種を規
定している。
ADP
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説
解説付表1 JISと対応する国際規格との対比表(続き)
対比項目
規定項目
(I) JISの規定内容
(II) 国際規格番号 (III) 国際規格の規定内容
(IV) JISと国際規格との相違点 (V) JISと国際規格との整
合が困難な理由及び今
後の対策
(3.3) 寸法
○ 本体:
ADP
①丸形片口スパナ 呼び寸法5.5
〜80の41種について,外幅S1最
大,厚さT最大,全長L±6%を規
定。
ISO 4229
○ 片口スパナ 呼び寸法50〜12
の15種について,外幅a最大,
序さe最大及ぴa,eの計算式
を規定。全長の規定がない。
○ ②丸形両口スパナ 組合せ方5.5
×7〜46×50の41種について,外
幅S1最大,厚さT最大,全長L±
6%を規定。
ISO 1085
ISO 10102
○ 組合せ方3.2×4〜55×60の46
種(うち23種は,推奨しない
組合せ)について,全長最小L,
厚さ最大eを規定している。
ADP
○ ③やり形片口スパナ 呼び寸法
5.5〜30の22種について,外幅S1
最大,口の深さF最大,厚さT最
大,全長L±6%を規定。
ISO 3318
○ 呼び寸法 3.2〜60の41種につ
いて外幅b1,b2最大,及びその
計算式を規定
ADP
○ ④やり形両口スパナ 組合せ方
5.5×7〜30×32の35種について,
外幅S1最大,口の深さF最大,厚
さT最大,全長L±6%を規定。
ISO 4229
○ 片口スパナ 呼び寸法50〜120
の15種について,外幅a最大,
厚さe最大及びa,eの計算式
を規定。
全長の規定がない。
ADP
附属書:
①片口スパナ 呼び寸法50〜120
の15種について,外幅a最大,厚
さe最大及びa,eの計算式を規定。
ISO 1085
ISO 10102
○ 組合せ方 3.2×4〜55×60の
46種(うち23種は,推奨しな
い組合せ)について,外幅b1,
b2最大,全長L最小,厚さe最
大を規定
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解説付表1 JISと対応する国際規格との対比表(続き)
対比項目
規定項目
(I) JISの規定内容
(II) 国際規格番号 (III) 国際規格の規定内容
(IV) JISと国際規格との相違点 (V) JISと国際規格との整
合が困難な理由及び今
後の対策
②両口スパナ 組合せ方3.2×4〜
55×60の46種(うち23種は,推
奨しない組合せ)について,外幅
e1最大,外幅b2最大,全長L最小,
厚さe最大,を規定及びb1,b2,L,
eの計算式を規定。
ISO 3318
○ 呼び寸法3.2〜60の41種につ
いて外幅b1最大,b2及びその
計算式を規定。
(4) 品質
(4.1) 外観
○ 使用上有害な欠点がなく,仕上げ
の程度は良好でなければならな
い。
− 規定なし。
− JISは,外観を包括的に規
定している。
(4.2) 硬さ
○ 本体:丸形の普通級は36HRC以
上,強力級は39HRC以上,やり形
は39HRC以上とする。
附属書:炭素鋼で製造するものは
最小36HRC,合金鋼で製造するも
のは最小39HRCと規定。
ISO 1711
○ 炭素鋼で製造するものは,最小
36HRC,合金鋼で製造するもの
は,最小39HRCと規定。
=
(4.3) 強さ
○ 試験を行った後に,使用性能に影
響するような永久変形,その他の
損傷を示していてはならない。
ISO 1711
○ 試験を行った後,使用性能に影
饗するような永久変形,その他
の損傷を示していてはならな
い。
≡
(5) 材料
− 本体:規定なし
ISO 1711
○ 片口スパナは炭素鋼,両口スパ
ナは炭素鋼又は合金鋼で製造
するものとする。
=
○ 附属書:片口スパナは炭素鋼,両
口スパナは炭素鋼又は合金鋼で製
造する。
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解説付表1 JISと対応する国際規格との対比表(続き)
対比項目
規定項目
(I) JISの規定内容
(II) 国際規格番号 (III) 国際規格の規定内容
(IV) JISと国際規格との相違点 (V) JISと国際規格との整
合が困難な理由及び今
後の対策
(6) 試験方法
○ 本体:口に六角試験棒をくわえ,
規定の試験トルクを加える。
試験は,スパナの片側方向だけ荷
重を加える。
試験棒の二面幅寸法は,Sの最小
寸法を基準とし,硬さは50HRC以
上。
試験棒は,ISOによるものを使用
してもよい。
附属書:ISO 1711のトルク試験を
箇条にして規定。
ISO 1711
○ 口に六角試験棒をくわえ,規定
の最小トルクを加える
試験は,スパナの両方向につい
て1回ずつ荷重を加える。
試険棒の二面幅寸法は,Sの基
津寸法を基準とし,硬さは
55HRC以上。
=
(7) 検査
○ 形状及び寸法並びに品質について
行い,それぞれ4.及び5.(附属書
は3.及び4.)の規定に適合しなけ
ればならない。
− 規定なし。
ADP ISOには,検査の規定がな
い。
JIS指定商品として必要
な規定項目である。
(8) 製品の呼び
方
○ 本体:規格番号又は規格の名称,
種類,等級及び呼びによる。
附属書:規格番号又は規格の名称,
種類及ぴ呼びによる。
− 規定なし。
ADP ISOには,製品の呼び方の
規定がない。
ISO/DIS2752 : 1996に規
定されているため将来規
定の可能性がある。JIS指
定商品として必要な規定
項目である。
(9) 表示
○ 本体:適切な箇所に,次の事項を
表示するa)呼び,b)等級を表す記
号,c)製造業者名又はその略号附
属書:適切な箇所に,呼び寸法及
び製造業者の商標又はその略号を
表示する
− 規定なし。
ADP ISOには,表示の規定がな
い。
ISO/DIS2725 : 1996に規
定されているため将来規
定の可能性がある。
JIS指定商品として必要
な規定項目である。
備考1. 表中の(I)及び(III)欄にある“○”は,該当する規定項目を規定していることを示し,“−”,規定していないことを示す。
2. 表中の(IV)欄にある“ADP”は,JISは国際規格を技術的内容の変更なしで採用しているが,JISとして必要な規定内容を追加していることを示す。また,“−”
は該当項目がない場合を示す。