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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

Z 9203-1962 

熱効率計算方式通則 

General Rules for Determination of Thermal Efficiency  

1. 適用範囲 この規格は,熱,燃料を使用する工業設備の熱効率を表示する場合の計算方式の原則につ

いて規定する。 

2. 熱効率 熱効率は,つぎのとおりとする。 

100

×

=H

Q

η

ここに 

η : 熱効率 (%) 

Q : 有効熱 

H : 供給熱 

定常状態またはこれに準ずる場合の熱効率はηとし,冷状態から始動する場合は熱効率ηに添字bをつけ,

その他の場合は添字zをつけて表示する。 

熱効率の対象となった設備内の循環熱は,原則として供給熱および有効熱のいずれにも加算しない。 

3. 供給熱 供給熱は(1)〜(4)の総和とする。ただし,小さい値のものは省略してもよい。 

供給熱の算定基準は,対象としている設備の入口における状態の値とする。 

供給熱は基準温度からの値とし,基準温度は原則として外気温度とする。 

(1) 燃焼の場合 燃焼の場合の供給熱は,つぎのとおりとする。 

(a) 燃料の保有熱 燃料の保有熱は,発熱量と顕熱とを加えたものとする。ただし,設備入口と基準状

態とで燃料の相が異なる場合は,その潜熱を加減するものとする。 

発熱量は,原則として低発熱量をとる。高発熱量を用いる場合は,熱効率ηに添字hをつける。 

なお,4.に規定した燃料の一部を原料とみなした場合は,その量を燃料から差し引く。 

(b) 燃焼用空気などの保有熱 燃焼用空気などの保有熱は,その状態のエンタルピと基準温度における

エンタルピとの差とする。この場合,空気中の湿分は変化しないものとして計算する。 

(c) 噴霧などに用いる流体の保有熱 噴霧などに用いる流体の保有熱は,空気の場合は(b)と同じとし,

水蒸気の場合は入口の状態のエンタルピから基準温度の水のエンタルピを減じたものとする。 

(2) 電気の場合 消費した電気エネルギーをとる。 

(3) 流体による加熱の場合 蒸気加熱のときは顕潜熱を,空気,燃焼ガスおよび液体などのときは顕熱を

とる。 

なお,設備から出たときの流体の顕潜熱を人熱から差し引く場合は,熱効率ηにeをつける。 

(4) 反応熱 加熱されるものの全部または一部が発熱反応を起こし,これを供給熱と考えることが適当な

場合は,これを供給熱に加算する。 

Z 9203-1962  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

備考 顕熱,潜熱,高発熱量,低発熱量の用語の意味は,JIS Z 9202(熱勘定方式通則)による。 

4. 有効熱 原料を製品および随伴生成物の適当な状態(1)にするまでに必要なエネルギーから随伴生成物

の化学保有熱を減じたものを有効熱とする。動力発生を目的とする場合は,動力を有効熱とする。前記以

外の熱を有効熱に加えたときは,熱効率ηに添字sをつける。ただし,小さい値のものは省略してもよい。 

なお,燃焼用空気または燃料の一部が製品または随伴生成物の中に含まれる場合は,その部分を原料と

みなす。 

注(1) 随伴生成物および適当な状態は,各設備ごとに定めるものとする。 

関連規格:JIS Z 9202(熱勘定方式通則) 

基本部会 熱効率通則専門委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員会長) 

田 中 楠弥太 

工業技術院資源技術試験所 

石 川 政 吉 

東京都立大学工学部 

池 田 行 雄 

東洋レーヨン株式会社 

小田島   傳 

昭和電工株式会社 

加 川   勲 

日本碍子株式会社 

春 日   進 

工業技術院調整部熱管理課 

国 井 大 蔵 

東洋大学工学部 

後 藤 菊 二 

日本セメント株式会社 

阪 本   祝 

中央熱管理協議会 

霜 永 忠 平 

工業技術院標準部運輪航空規格課 

塩 沢 清 茂 

早稲田大学第1理工学部 

設 楽 正 雄 

八幡製鉄株式会社 

鈴 木 政 治 

本州製紙株式会社 

谷 口   博 

三菱日本重工業株式会社 

谷 下 市 松 

慶応義塾大学工学部 

壷 倉 道 成 

三菱化成工業株式会社 

鶴 本 多 門 

日本鉱業株式会社 

内 藤 雅 夫 

旭硝子株式会社 

原   泰 三 

中外炉工業株式会社 

丸 鳩 良 夫 

東京瓦斯株式会社 

山 下   弘 

束京電力株式会社 

吉 田   渡 

日本石油株式会社 

若 林 鉄 生 

千代田化工建設株式会社 

割 石 官 市 

株式会社日立製作所 

(事務局) 

宇田川 鉦 作 

工業技術院標準部運輸航空規格課 

吉 枝 正 明 

工業技術院標準部運輸航空規格課 

畑   外志夫 

工業技術院標準部運輸航空規格課