Z 8842 : 1998
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日
本工業規格である。
JIS Z 8842には,次に示す附属書がある。
附属書(参考) 記号の使用例
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
Z 8842 : 1998
粉体計装機器記号
Instrumentation symbols for powder processes
1. 適用範囲 この規格は,粉体処理のエンジニアリングフローシートなどの図面において粉体計装機器
を表示するための記号について規定する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。
JIS Z 8204 計装用記号
JIS Z 8840 粉体機器−図記号
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS Z 8204及びJIS Z 8840による。
4. 記号の種類 記号の種類は,文字記号と図記号とし,次による。
a) 文字記号 文字記号は,粉体計装機器の基本的な機能及び方式を表すために用いる。
b) 図記号 図記号は,特定の文字記号を図で示すために用いる。
5. 文字記号
5.1
文字記号の種類 文字記号の種類は,大分類記号,中分類記号及び小分類記号の3種類とし,次に
よる。
a) 大分類記号 粉体計装機器の機能を表示する場合に用い,大分類記号の1文字で表示する。
b) 中分類記号 粉体計装機器の測定方法を特定する場合に用い,大分類記号と中分類記号の2文字を,
この順序で表示する。
c) 小分類記号 粉体計装機器の方式を特定する場合に用い,大分類記号,中分類記号及び小分類記号の
3文字を,この順序で表示する。
5.2
文字記号 文字記号は,付表1による。
6. 図記号 図記号は,付表1による。
なお,この規格に規定していない図記号は,JIS Z 8840による。
7. 記号の表示方法 記号の表示方法は,次による。
a) 記号の表示は,大分類記号,中分類記号及び小分類記号の順とする。
例1. 大分類記号による表示 流量の計装機器は,“F”と表す。
例2. 中分類記号による表示 粉じん(塵)濃度質量法による計装機器は,“QM”と表す。
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Z 8842 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
例3. 小分類記号による表示 粒子径分級法ふるい分け式の計装機器は,“NCS”と表す。
b) 文字記号の記入位置は,JIS Z 8204の円記号と併記する場合は円記号の近傍に長方形で囲み,図記号
と併記する場合には,図記号の近傍に長方形で囲んで記入する。
c) 粉体計装機器を更に特定する必要がある場合には,その名称を併記する。
付表1 記号
大分類
中分類
小分類
文字
記号
機能
文字
記号
測定方法
文字
記号
方式
図記号
N 粒子径
(Particle Size)
C 分級法
(Classification)
S
ふるい分け式
(Screening)
C 流体分級式
(Fluid Classification)
P
物理量法
(Physical Factor)
C 計数式
(Counting)
S
沈降式
(Sedimentation)
E 電磁波干渉式
(Electromagnetic
Interference)
Z エレクトロゾーン式
(Electric Sensing Zone)
P
気体透過式
(Gas Permeability)
Q 粉じん(塵)濃度
(Dust Concentration)
M 質量法
(Mass Concentration)
L ローボリュウム式
(Low Volume)
H ハイボリュウム式
(High Volume)
P
ピエゾバランス式
(Piezoelectric Balance)
B β線吸収式
(Beta-Ray Absorption)
N 個数法
(Number Concentration)
L 光散乱式
(Light Scattering)
M 顕微鏡式
(Microscope)
E 静電気式
(Electrostatic Charging)
C 凝縮核計数式
(Condensation Nuclei Counting)
R 相対法
(Relative Concentration)
L 光散乱式
(Light Scattering)
E 静電気式
(Electrostatic Charging)
I
光透過式
(Light Extinction)
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Z 8842 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
大分類
中分類
小分類
文字
記号
機能
文字
記号
測定方法
文字
記号
方式
図記号
F
流量
(Flow Rate)
B 固体一相流法
(Bulk Solids Flow)
I
衝撃式
(Impact Force)
C コリオリ式
(Coriolis Force)
U 超音波式
(Ultrasonic Wave)
G 固気二相流法
(Gas−Solids Two
D 差圧式
(Differential Pressure)
Phase Flow)
E 静電気式
(Electrostatic Charging)
C 静電容量式
(Electric Capacity)
L 固液二相流法
(Liquid−Solids Two
G ゲート式
(Gate)
Phase Flow)
I
衝撃式
(Impact Force)
E 電磁式
(Electromagnetic Induction)
U 超音波式
(Ultrasonic Wave)
M 質量法
(Mass)
S
単槽式
(Single Hopper Scale)
D 複槽式
(Double Hopper Scale)
B ベルト式
(Belt Scale)
L 減量式
(Loss in Weight)
W 質量
(Mass)
W 計重法
(Weighing)
S
単槽式
(Single Hopper Scale)
D 複槽式
(Double Hopper Scale)
B 天びん(秤)式
(Balance)
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Z 8842 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
大分類
中分類
小分類
文字
記号
機能
文字
記号
測定方法
文字
記号
方式
図記号
L
レベル
(Level)
F
機械力法
(Mechanical Force)
P
圧力式
(Pressure)
F
音さ(叉)式
(Tuning Fork)
V 振動式
(Vibration)
A パドル式
(Paddle)
I
ピストン式
(Piston)
S
重錘式
(Sounding)
L フロート式
(Float)
D ディスプレイサー式
(Displacer)
E 電磁法
(Electromagnetism)
C 静電容量式
(Electric Capacity)
E 電気抵抗式
(Electric Resistance)
M マイクロ波式
(Micro Wave)
R 放射線式
(Radiation Absorption)
A 音響法
(Acoustics)
U 超音波式
(Ultrasonic Wave)
M 質量法
(Mass)
L ロードセル式
(Load Cell)
M 水分
(Moisture)
E 電磁法
(Electromagnetism)
R 電気抵抗式
(Electric Resistance)
C 静電容量式
(Electric Capacity)
N 中性子式
(Neutron Absorption)
I
赤外線式
(Infrared Ray)
M 質量法
(Mass)
D 絶乾式
(Drying)
C 化学分析法
(Chemical Analysis)
K カールフィッシャー式
(Karl Fischer)
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Z 8842 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
大分類
中分類
小分類
文字
記号
機能
文字
記号
測定方法
文字
記号
方式
図記号
V 粘度
(Viscosity)
S
スラリ粘度法
(Slurry Viscosity)
R 回転式
(Rotation)
C 細管式
(Capillary Tube)
K 混練粘度法
(Kneading Viscosity)
E 電力式
(Electric Power)
R 電気抵抗式
(Electric Resistance)
B かさ密度
(Bulk Density)
W 計重法
(Weighing)
L ロードセル式
(Load Cell)
Z
混合度
(Mixing Degree)
P
物理量法
(Physical Factor)
C 比色式
(Colorimetry)
C 粉砕度
(Crushing Rate)
A 音響法
(Acoustics)
M マイクロホン式
(Microphone)
P
圧力
(Pressure)
F
機械力法
(Mechanical Force)
D ダイヤフラム式
(Diaphragm)
Y 運動
(Mechanical Motion)
E 電磁法
(Electromagnetism)
E 磁力式
(Electromagnetic Induction)
備考 文字記号Xは,付表1のどれにも分類されない変量として使用し,その内容は必要に応じて明記する。
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Z 8842 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書(参考) 記号の使用例
1. 簡単な使用例 記号の簡単な使用例を,a)〜e)に示す。
a) 流体式輸送機タンク形における
“粒子径”
b) ろ過式集じん(塵)機バグフィル
タ形における“粉じん(塵)濃度”
c) 機械式輸送機チェーン形におけ
る“水分”
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Z 8842 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
d) ホッパ式貯槽非対称形における
“レベル”
e) 微粉式粉砕機ボール形における
“粉砕度”
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Z 8842 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
2. 粉体プロセスにおける使用例 記号のエンジニアリングフローシートにおける使用例を,a)〜g)に示
す。
a) 粉体計量混合設備
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Z 8842 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
b) 粉体計量溶解設備
1
0
Z
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2
:
1
9
9
8
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
c) 石炭湿式粉砕分級工程
11
Z
8
84
2
:
1
9
9
8
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
d) 樹脂配合工程
1
2
Z
8
84
2
:
1
9
9
8
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
e) 都市ゴミ焼却灰と汚泥の固化工程
1
3
Z
8
84
2
:
1
9
9
8
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
f)
セメントクリンカの粉砕工程
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Z 8842 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
g) 穀物の加湿工程
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Z 8842 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
粉砕形装機器記号JIS原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
増 田 弘 昭
京都大学大学院工学研究科
(副委員長)
竹 内 和
株式会社島津製作所試験計測事業部
(幹事)
渡 辺 金之助
三協バイオテク株式会社
藤 野 達 夫
通商産業省機械情報産業局
天 野 徹
工業技術院標準部
石 綿 保
日曹エンジニアリング株式会社技術本部
磯 野 誠
桜エンドレス株式会社プロダクト部
小 林 雄 一
デンカエンジニアリング株式会社電気計装課
岩 元 邦 夫
セイシン企業荒川計装工場
鈴 木 修
山武ハネウエル株式会社FAシステム事業部
押 見 強
新潟鉄工所エンジニアリング事業部FA物流技術部
能 美 憲 治
千代田化工建設株式会社フマインインダストリーズプロジ
ェクト部
橋 本 建 次
橋本技術事務所
平 山 裕 司
東洋エンジニアリング株式会社機器設計三部
藤 巻 勉
日清エンジニアリング株式会社プラント第二部
渡 辺 孝 司
日機装株式会社産業プロダクト部
松 島 徹
株式会社松島機械研究所
水 島 一 夫
日揮株式会社エンジニアリング本部計装部
山 下 憲 一
山下試験用粉体研究所
(事務局)
栗 原 弘 之
社団法人日本粉体工業技術協会