サイトトップへこのカテゴリの一覧へ

Z 8781-5:2013  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語及び定義 ··················································································································· 2 

4 計算方法························································································································· 3 

4.1 均等色度図(UCS色度図) ······························································································ 3 

4.2 均等色空間 ··················································································································· 4 

4.3 明度,飽和度,クロマ及び色相のそれぞれに関係する量 ························································ 5 

4.4 色差 ···························································································································· 5 

附属書A(参考)L*,u*,v*からX,Y,Zへの変換 ··································································· 7 

附属書B(参考)参考文献 ····································································································· 8 

附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 9 

Z 8781-5:2013  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,日本色彩学会(CSAJ)及び一般財団法人日

本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標

準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。これによってJIS Z 8729:2004は廃

止され,その一部を分割して制定したJIS Z 8781-4及びこの規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS Z 8781の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS Z 8781-1 第1部:CIE測色標準観測者の等色関数 

JIS Z 8781-2 第2部:CIE測色用標準イルミナント 

JIS Z 8781-3 第3部:三刺激値の計算方法(予定) 

JIS Z 8781-4 第4部:CIE 1976 L*a*b*色空間 

JIS Z 8781-5 第5部:CIE 1976 L*u*v*色空間及びu',v'均等色度図 

JIS Z 8781-6 第6部:CIEDE2000色差式(予定) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

Z 8781-5:2013 

測色−第5部: 

CIE 1976 L*u*v*色空間及びu',v'均等色度図 

Colorimetry-Part 5: CIE 1976 L*u*v* Colour space and  

u', v' uniform chromaticity scale diagram 

序文 

この規格は,2009年に第1版として発行されたISO 11664-5を基に,技術的内容を変更して作成した日

本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。 

適用範囲 

この規格は,明度,クロマ,飽和度及び色相のそれぞれに関係する量を含むCIE 1976 L*u*v*色空間の色

座標及びu',v'均等色度図の座標を計算する方法について規定する。この規格は,色差の知覚量を表すた

め,この空間のユークリッド距離を計算する二つの方法を含んでいる。 

この規格は,CIE 1931表色系又はCIE 1964表色系の等色関数を用いて計算する三刺激値に適用する。 

この規格は,三刺激値空間に比べてより均等な三次元空間が求められる場合,反射又は透過物体に属し

ているように知覚される色刺激を表示するために用いる。自発光ディスプレイに表示する色が,反射又は

透過物体として使われ,刺激が正規化され,白色が特定されている場合には,自発光ディスプレイにも適

用できる。 

この規格は,一次光源として発光しているように見える面,又は光を鏡面反射しているように見える面

に属しているように知覚される色刺激には適用しない。ただし,4.1に規定するu',v'色度図及び4.3に規

定する色相及び飽和度に関係する量を適用できる。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 11664-5:2009,Colorimetry−Part 5: CIE 1976 L*u*v* Colour space and u', v' uniform chromaticity 

scale diagram(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS Z 8113 照明用語 

注記 対応国際規格:IEC 60050-845/CIE 17.4:1987,International lighting vocabulary (ILV)−joint 

Z 8781-5:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

publication IEC/CIE(MOD) 

JIS Z 8781-1 測色−第1部:CIE測色標準観測者の等色関数 

注記 対応国際規格:ISO 11664-1:2007,Colorimetry−Part 1: CIE standard colorimetric observers−joint 

publication ISO/CIE(IDT) 

JIS Z 8781-2 測色−第2部:CIE測色用標準イルミナント 

注記 対応国際規格:ISO 11664-2:2007,Colorimetry−Part 2: CIE standard illuminants−joint publication 

ISO/CIE(IDT) 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 8113によるほか,次による。 

ただし,文字Δが使えない場合,文字Dに置き換えてもよい。 

また,CIE 1976 L*u*v*とCIELUVとは,互いに言い換えることができる。 

三刺激値をCIE 1964表色系(CIE 10°表色系として知られている。)の等色関数を用いて計算した場合

は,上記の全ての記号に添字10を付ける。 

3.1 

三刺激値,X,Y,Z(tristimulus values) 

CIE 1931表色系(CIE 2°表色系として知られている。)の等色関数を用いて計算された試験刺激と等色

するための3個の原刺激の量。 

3.2 

特定の白色刺激の三刺激値,Xn,Yn,Zn(tristimulus values of a specified white colour stimulus) 

CIE 1931表色系の等色関数を用いて計算された特定の白色刺激と等色するための3個の原刺激の量。 

3.3 

色度座標,x,y(chromaticity coordinates) 

CIE 1931表色系の等色関数を用いて計算された試験刺激の三刺激値の各々の,それらの和に対する比。 

3.4 

CIE 1976明度指数,L*(CIE 1976 lightness) 

4.2の式(10)によって計算される明度の相関量(JIS Z 8113の03079参照)。 

3.5 

CIELUV 1976色座標,u*,v*(CIE u*v* coordinates) 

CIE 1976 L*u*v*色空間において,4.2の式(11)及び式(12)によって計算される色相と彩度とからなる色知

覚の属性を表すL*u*v*色空間の色座標。 

3.6 

CIE 1976色度座標,u',v'(CIE 1976 chromaticity coordinates) 

CIE 1976 UCS色度図において,4.1の式(1)及び式(2)によって計算される色度。 

3.7 

特定の白色刺激のCIE 1976色度座標,u'n,v'n(CIE 1976 coordinates of specified white stimulus) 

CIE 1976 UCS色度図において,4.1の式(1)及び式(2)によって計算される特定の白色刺激の色度座標。 

3.8 

CIELUV 1976 uv飽和度,suv(CIELUV saturation) 

CIE 1976 L*u*v*色空間において,4.3の式(15)によって計算される飽和度の相関量(JIS Z 8113の03080

background image

Z 8781-5:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

参照)。 

3.9 

CIELUV 1976 uvクロマ,C*uv(CIELUV chroma) 

CIE 1976 L*u*v*色空間において,4.3の式(16)によって計算されるクロマの相関量(JIS Z 8113の03081

参照)。 

3.10 

CIELUV 1976 uv 色相角,huv(CIELUV hue angle) 

CIE 1976 L*u*v*色空間において,4.3の式(17)によって計算される色相の相関量(JIS Z 8113の03082参

照)。 

3.11 

CIELUV 1976 uv色度差,Δ (u',v')(CIELUV chromaticity difference) 

CIE 1976 L*u*v*色差について,4.1の式(7)によって計算される色度成分。 

3.12 

CIELUV 1976 uv明度差,ΔL*(CIELUV lightness difference) 

CIE 1976 L*u*v*色差について,4.4の式(18)によって計算される明度成分。 

3.13 

CIELUV 1976色座標差,Δu*,Δv*(CIELUV u*, v* difference) 

CIE 1976 L*u*v*色差について,4.4の式(19)及び式(20)によって計算される色座標成分。 

3.14 

CIELUV 1976クロマ差,ΔC*uv(CIELUV chroma difference) 

CIE 1976 L*u*v*色差について,4.4の式(21)によって計算されるクロマ成分。 

3.15 

CIELUV 1976色相角差,Δhuv(CIELUV hue angle difference) 

CIE 1976 L*u*v*色差について,4.4の式(22)によって計算される色相角成分。 

3.16 

CIELUV 1976色相差,ΔH*uv(CIELUV hue difference) 

CIE 1976 L*u*v*色差について,4.4の式(23)によって計算される色相成分(JIS Z 8113の03084参照) 

3.17 

CIELUV 1976色差,ΔE*uv(CIELUV colour difference) 

CIE 1976 L*u*v*色空間における座標点間のユークリッド距離として定義されて,4.4の式(25)によって計

算される二つの色刺激間の色差(JIS Z 8113の03083参照)。 

計算方法 

4.1 

均等色度図(UCS色度図) 

CIE 1976均等色度図は,知覚的にほぼ均等に配置されるように,CIE x,y色度図を射影変換したもので

ある。その色度図は,横座標及び縦座標に,式(1)及び式(2)によって定義した量をプロットして求められる。 

(

)

Z

Y

X

X

u

3

15

4

+

+

=′

 ································································ (1) 

(

)

Z

Y

X

Y

v

3

15

9

+

+

=

 ································································· (2) 

ここで,X,Y,Zは,JIS Z 8781-1で規定するCIE 1931表色系の試験色刺激の三刺激値である。同じ量

Z 8781-5:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

は,式(3)及び式(4)によっても求められる。 

(

)3

12

2

4

+

+

=′

y

x

x

u

 ································································· (3) 

(

)3

12

2

9

+

+

=

y

x

y

v

 ································································· (4) 

ここに,x及びyは,式(5)及び式(6)によって求める。 

(

)

Z

Y

X

X

x

+

+

=

 ······································································· (5) 

(

)

Z

Y

X

Y

y

+

+

=

 ······································································· (6) 

この色度図におけるユークリッド距離は,ほぼ同一の大きさ及び背景で,JIS Z 8781-2に規定するCIE

標準イルミナントD65の色度の視野に明順応した観測者による,輝度のほぼ等しい色刺激間の知覚される

色差を表すために用いる。この規格によって得られる値は,他の観察条件によって知覚される色差と一致

しない場合がある。ユークリッド距離は,式(7)〜式(9)によって求める。 

(

)(

)()

[

]

2

/1

2

2

,

v

u

v

u

+

=

 ··························································· (7) 

ここに, 

0

1u

u

u

=

 ·············································································· (8) 

0

1v

v

v

=

 ·············································································· (9) 

添字0(基準)及び添字1(試料)は,比べている二つの色刺激を示す。 

4.2 

均等色空間 

CIE 1976 L*u*v*色空間は,式(10)〜式(12)によって求められる量L*,u*,v*を直交座標にプロットする

ことによって得られるほぼ均等な三次元色空間である。 

(

)16

116

*

n−

=

Y

Y

f

L

 ································································· (10) 

(

)

n

*

13

*

u

u

L

u

−′

=

 ······································································(11) 

(

)

n

*

13

*

v

v

L

v

−′

=

 ····································································· (12) 

ここで, 

(

)(

)3

n

29

6

Y

Y

の場合  

(

)(

)

3/1

n

n

Y

Y

Y

Y

f

=

 ································ (13) 

(

)(

)3

n

29

6

Y

Y

の場合  

(

)(

)(

)

29

4

108

841

n

n

+

=

Y

Y

Y

Y

f

 ··············· (14) 

これらの式で,Y,u'及びv'は試料色刺激であり,Yn,u'n及びv'nは特定の白色刺激である。 

自発光ディスプレイ上で表示された反射物体及び透過物体の場合,全ての三刺激値は100 %の反射率又

は透過率の物体について,Yが100に等しくなるように,正規化しなければならない。 

試料刺激の目に張る角度(視角)が約1°〜4°の場合,CIE 1931表色系の等色関数を用いて計算した三

刺激値X,Y,Zを用いる。この視角が4°を超える場合,CIE 1964表色系の等色関数を用いて計算された

三刺激値X10,Y10,Z10を用いる。同じ等色関数及び同じ特定の白色刺激が,それぞれ比較する全ての試料

に対して用いる。 

三刺激値X,Y,Zが分光測光によって得られている場合,特定の白色刺激の三刺激値Xn,Yn,Znは,試

料刺激の計算に用いられた同じ方法(同じ等色関数,同じ波長範囲,同じ波長間隔及び同じ波長幅)を用

いて計算する。三刺激値X,Y,Zが,光電色彩計を用いた刺激値直読法によって得られた場合,Xn,Yn,

Znは同じ光電色彩計及び完全拡散反射体に対して校正された白色反射標準(白色板)を用いて測定する。 

Z 8781-5:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

照明された物体の色に対して,Xn,Yn,Znに選ばれた特定の白色刺激は,試料物体と同じ光源によって

照明された完全拡散反射体から反射された光である。この場合,Xn,Yn,ZnはYnが100になるように共通

の係数によって正規化された光源の三刺激値である。自発光ディスプレイ上に表示された物体の色に対し

て選ばれた特定の白色刺激は,完全拡散反射体の見えをもつ,Ynが100になるように共通の係数によって

正規化された刺激である。 

CIELUVの値を報告する場合,測定条件及び三刺激値の計算に用いた手続に関する全ての関連情報を併

記する。 

注記1 特定のイルミナント及び特定の計算方法に対するXn,Yn,Znの例が,発行されている(CIE,

2004)。 

注記2 式(14)は,パウリ(PAULI,1976)の提案に基づいている。 

注記3 式(14)の (841/108) の項は,7.787とほぼ等しい。この値は実地応用で使われる。 

注記4 式(13)及び式(14)の (6/29)3の項は,0.008 856とほぼ等しい。この値は実地応用で使われる。 

注記5 式(13)及び式(14)の分数6/29及び4/29は,CIE 15:2004にある分数24/116及び16/116に等し

い。 

注記6 式(14)の (841/108) の項は,(1/3) (29/6)2に等しい。 

注記7 式(10)は,Y/Yn≦(6/29)3の場合に,L* ≈ 903.3 (Y/Yn) に近似できる。 

注記8 L*,u*,v*が与えられた場合,X,Y,Zは附属書Aによって求めることができる。 

4.3 

明度,飽和度,クロマ及び色相のそれぞれに関係する量 

明度,飽和度,クロマ及び色相のそれぞれに関係する量は,式(15)〜式(17)によって求める。 

CIE 1976明度指数:4.2で定義されているL* 

CIELUV 1976 uv飽和度(CIELUV飽和度): 

(

)(

)

[

]

2

/1

2

0

2

n

uv

13

v

v

u

u

s

+

=

 ·······················(15) 

CIELUV 1976 uvクロマ(CIELUVクロマ): 

()()

[

]

2

/1

2

2

uv

*

*

*

v

u

C

+

=

 ·······························(16) 

CIELUV 1976 uv色相角(CIELUV色相角): 

(

)*

*

arctan

uv

u

v

h=

 ·····································(17) 

CIELUV 1976 uv色相角,huvは,u*及びv*が共に正の値ならば0°〜90°の間,u*が負でv*が正の値な

らば90°〜180°の間,u*及びv*が共に負の値ならば180°〜270°の間,u*が正でv*が負の値ならば270°

〜360°の間にある。 

4.4 

色差 

CIELUV色空間のユークリッド距離は,JIS Z 8781-2に規定するCIE測色標準イルミナントD65の色度

をもつ視野に明順応した観測者によって,同一の白から中明度の灰色までの背景で観察する場合に,ほぼ

同じ大きさの物体色の間で知覚される色差を近似的に表すために用いられる。この規格によって得られる

値は,ほかの観察条件で知覚される色差と一致しない場合がある。 

添字0(基準)及び添字1(試料)によって表される二つの刺激の間の色差は,式(18)〜式(23)によって

求める。 

0

1

*

*

*

Δ

L

L

L

=

 ······································································· (18) 

0

1

*

*

*

Δ

u

u

u

=

 ········································································ (19) 

0

1

*

*

*

Δ

v

v

v

=

 ········································································ (20) 

Z 8781-5:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

0,

uv

1,

uv

uv

*

*

*

Δ

C

C

C

=

 ····························································· (21) 

0,

uv

1,

uv

uv

Δ

h

h

h

=

······································································ (22) 

(

)

(

)2

sin

*

*

2

*

Δ

uv

2

1

0,

uv

1,

uv

uv

h

C

C

H

=

 ··········································· (23) 

無彩色軸(C*uv=0)から離れた小さい色差を計算する場合の色相差は,式(23)を式(24)に置き換えるこ

とができる。 

(

)

uv

2

1

0,

uv

1,

uv

uv

Δ

*

*

*

Δ

h

C

C

H

 ····················································· (24) 

ここで,Δhuvの値の単位はラジアンである。 

二つの刺激を結んだ線が正のu*軸を横切るとき,式(22)は±180°の範囲を超える値が得られる。Δhuv

の値は,180°の範囲内になるように360°を加えたり又は減じたりすることによって修正する。 

注記1 ΔH*uvは,色差が明度差,クロマ差,及び色相差のベクトル和に分割することができるとい

う知覚的な理解に一致させるために取り入れられた。 

注記2 CIELUV色差の色相差及びクロマ差の分割は,Δhuvの絶対値が180°に近付くとき,次第に

有用さは減少する。 

注記3 添字r(基準)及び添字t(試験)をそれぞれ0及び1の代わりに用いることがある。同様に,

小さな色差の評価では,s(標準)及びb(評価サンプル)を用いる場合がある。他の応用で

は,std(標準)及びspl(試料)を用いる場合がある。 

二つの刺激の間のCIELUV色差は,CIELUV色空間で表される座標間のユークリッド距離として求める。 

(

)(

)(

)

[

]2

1

2

2

2

uv

*

Δ

*

Δ

*

Δ

*

Δ

v

u

L

E

+

+

=

 ············································· (25) 

又は, 

(

)(

)(

)

[

]2

1

2

uv

2

uv

2

uv

*

Δ

*

Δ

*

Δ

*

Δ

H

C

L

E

+

+

=

 ······································· (26) 

これら二つのΔE*uvは,等価である。 

 ΔH*uvを計算する方法には,式(23)のほかに式(27)〜式(29)がある。 

(

)(

)(

)

[

]2

1

2

uv

2

2

uv

uv

*

Δ

*

Δ

*

Δ

*

Δ

C

L

E

H

=

 ······································· (27) 

ここで,ΔE*uvは式(25)から計算し,ΔH*uvはΔhuvと同じ符号をもつ。 

(

)

[

]

2

1

0

1

0

1

0,

uv

1,

uv

uv

*

*

*

*

*

*

2

*

Δ

v

v

u

u

C

C

k

H

=

···························· (28) 

ここで,u*1・v*0≧u*0・v*1ならばk=−1,ほかの場合はk=1 

(

)

(

)

[

]

2

1

0

1

0

1

0,

uv

1,

uv

0

1

1

0

uv

*

*

*

*

*

*

5.0

*

*

*

*

*

Δ

v

v

u

u

C

C

v

u

v

u

H

+

+

=

 ·· (29) 

注記4 式(29)は,比較されるクロマのいずれかが0の場合は,用いることができない。式(29)は,い

ずれかのクロマが0に近いとき不正確である。 

注記5 ΔH*uvを計算する方法の詳細は,式(23)はセベ(SÉVE,1991),式(28)はストークス及びブリ

ル(STOKES,BRILL,1992),式(29)はセベ(SÉVE,1996) によって与えられている。 

Z 8781-5:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書A 

(参考) 

L*,u*,v*からX,Y,Zへの変換 

次の式(A.1)〜(A.9)は,L*,u*,v*が与えられた場合,X,Y,Zの計算のための逆変換を表す。 

(

)(

)116

16

*

n

+

=L

Y

Y

f

 ····························································· (A.1) 

8

*>

L

の場合 

(

)

[

]3

n

n

Y

Y

f

Y

Y=

 ············································ (A.2) 

8

*≦

L

の場合 

(

)

(

)

[

]

29

4

841

108

n

n

=

Y

Y

f

Y

Y

 ·························· (A.3) 

n

*

13

*

u

L

u

u

+

=

····································································· (A.4) 

n

*

13

*

v

L

v

v

+

=

 ····································································· (A.5) 

(

)

12

16

6

9

+′

−′

=

v

u

u

x

 ······························································ (A.6) 

(

)

12

16

6

4

+′

−′

=

v

u

v

y

 ······························································ (A.7) 

y

xY

X=

 ············································································· (A.8) 

(

)

y

Y

y

x

Z

=1

 ···································································· (A.9) 

注記1 式(A.2)の条件は,(

)

29

6

n>

Y

Y

f

に等価である。 

注記2 式(A.3)の条件は,(

)

29

6

n≦

Y

Y

f

に等価である。 

Z 8781-5:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書B 

(参考) 
参考文献 

CIE, 1995. CIE 116-1995, Industrial colour difference evaluation, 1995 

CIE, 2001. CIE 142-2001, Improvement to industrial colour-difference evaluation, 2001 

CIE, 2004. CIE 15:2004, Colorimetry, 3rd edition, 2004 

CIE, 2007. CIE S 014-4/E:2007, Colorimetry−Part 4: CIE 1976 L*a*b* uniform colour space, 2007 

CLARKE, F.J.J., MCDONALD, R., RIGG, B., 1984. Modification to the JPC79 colour difference formula. J. Soc. 

Dyers Col., 100, 128-131, 1984 

DIN, 2001. DIN 6176, Farbmetrische Bestimmung von Farbabständen bei Körperfarben nach der DIN99-Formel. 

Deutsches Institut für Normung, 2001 

PAULI, H., 1976. Proposed extention of the CIE recommendation on "Uniform color spaces, color difference 

equations, and metric color terms". J. Opt. Soc. Am., 66, 866-867, 1976 

ROBERTSON, A.R., 1990. Historical development of CIE recommended color difference equations. Color Res. 

Appl., 15, 167-170, 1990 

SÈVE, R., 1991. New formula for the computation of CIE 1976 hue difference. Color Res. Appl., 16, 217-218, 

1991 

SÈVE, R., 1996. Practical formula for the computation of CIE 1976 hue difference. Color Res. Appl., 21, 314, 

1996 

STOKES, M., BRILL, M.H., 1992. Efficient computation of ΔH*ab. Color Res. Appl., 17, 410-411, 1992 

background image

附属書JA 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS Z 8781-5:2013 測色−第5部:CIE 1976 L*u*v*色空間及びu',v'均等色度図 

ISO 11664-5:2009 Colorimetry−Part 5: CIE 1976 L*u*v* Colour space and u', v' 
uniform chromaticity scale diagram 

(I)JISの規定 

(II) 
国際規格
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号
及び題名 

内容 

箇条番号 

内容 

箇条ごと
の評価 

技術的差異の内容 

1 適用範
囲 

CIE 1976 L*u*v*色
空間の色座標及び

u',v'均等色度図につ

いて規定 

一致 

2 引用規
格 

3 用語及
び定義 

この規格で用いる
主な用語について
定義 

定義,記号及び略号を規
定しているが,定義はこ
の規格だけに適用する用
語について記載してい
る。 

追加 

主な用語について定義を記載
した。これによって箇条題目を
“用語及び定義”とした。 

IEC 60050-845で定義されている
用語の定義を省略している。定義
と記号及び略号の箇条を変える
こともできるが,使いやすさを考
慮した。実質的な技術的差異はな
い。 

4 計算方
法 

均等色度図,均等色
空間,明度,飽和度,
クロマ及び色相の
それぞれに関係す
る量及び色差の計
算方法を規定 

追加 

附属書Aの引用を4.1の注記8
として明記した。 

規定内容は一致しているが,ISO
では附属書を引用する文言がな
いため,JISの様式に従って,追
記した。 

附属書A 
(参考) 

附属書B 
(参考) 

8

Z

 8

7

8

1

-5

2

0

1

3

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

background image

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 11664-5:2009,MOD 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

  − 一致……………… 技術的差異がない。 
  − 追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

  − MOD…………… 国際規格を修正している。 

8

Z

 8

7

8

1

-5

2

0

1

3

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。