2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
Z 8717-1989
蛍光物体色の測定方法
Methods of Measurement for Colour
of Fluorescent Objects
1. 適用範囲 この規格は,2度視野に基づくXYZ表色系(1)(以下XYZ表色系という。)及び10度視野に
基づくX10,Y10,Z10表色系(2)(以下,X10,Y10,Z10表色系という。)によって,蛍光性の反射物体の色(以
下,色という。)を測定する方法について規定する。
注(1) CIE(Commission Internationale de 1ʼEclairage, 国際照明委員会)が1931年に推奨した表色系。
(2) CIEが1964年に推奨した表色系。
なお,XYZ表色系及びX10,Y10,Z10表色系は,観測者の目に対して張る角が,それぞれ1〜4°の視野及
び4°を超える視野における視感等色に対して良い相関を得ようとするときに適用する。
2. 用語の意味 この規格で用いる主な用語の意味は,JIS Z 8105(色に関する用語),JIS Z 8113(照明
用語)及びJIS Z 8120(光学用語)によるほか,次による。
(1) 分光放射輝度率[記号β (λ)] 同一条件で照明及び観測した,物体の波長λにおける分光放射輝度と
完全拡散反射面の波長λにおける分光放射輝度との比(3),又は同一条件で照明し同一方向の同一立体
角内に,物体から反射する分光放射束と完全拡散反射面から反射する分光放射束との比(4)。
注(3) JIS Z 8105による分光放射輝度率。
(4) JIS Z 8105による分光立体角反射率。
(2) 反射分光放射輝度率[記号β0 (λ)] 波長λにおける,蛍光性物体の反射光成分による分光放射輝度率。
(3) 蛍光分光放射輝度率[記号βf, I (λ)] 白色光照明を行って分光観測した,波長λにおける,蛍光性物体
の蛍光成分による分光放射輝度率。蛍光分光放射輝度率は,反射分光放射輝度率と異なって,照明光
の分光分布に依存する。記号の添字Iには,X(試料面照明光),D(測色用の光)など照明光の種類
を区別する記号を用いる。
(4) 全分光放射輝度率[記号βt, I (λ)] 白色光照明を行って分光観測した,波長λにおける,蛍光性物体の
反射光成分及び蛍光成分による分光放射輝度率。全分光放射輝度率は蛍光性物体からの反射光成分と
蛍光による発光成分とを一括して,形式的に表したものであり,非蛍光性物体の場合と異なって,照
明光の分光分布に依存する。記号の添字Iには,X(試料面照明光),D(測色用の光)など照明光の
種類を区別する記号を用いる。全分光放射輝度率βt, I (λ) は反射分光放射輝度率β0 (λ) と蛍光分光放射
輝度率βf, I (λ) との和である。
(5) 見掛けの分光放射輝度率[記号βc (λ)] 波長λで単色光照明を行って非分光観測したときの,蛍光性
物体の反射光成分及び蛍光成分による分光放射輝度率。
引用規格及び関連規格:26ページに示す。
2
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(6) 外部蛍光放射効率[記号Q (λ)] 蛍光性物体に入射する波長λの単色放射束に対する,蛍光によって
全波長範囲について,全方向に出る放射束の比。
備考 この規格では,外部蛍光放射効率として任意の定数を含む相対値を用い,記号Qa (λ) で表す。
(7) 常用標準白色面 試料の分光放射輝度率の測定において,比較の標準に常用する,分光放射輝度率が
分かった蛍光を発しない白色反射面。
(8) 試料面照明光 試料の分光放射輝度率の測定において,白色光照明に用いる照明光。試料面における
相対分光分布が分かっていて,それが色の計算に用いる測色用の光の相対分光分布に近似していると
する。
(9) 白色光照明 試料面及び常用標準白色面に,光源からの光を直接に,又は波長選択性が少ない光学系
を介して照射する照明条件。
(10) 単色光照明 試料面又は常用標準白色面に,モノクロメーターから取り出した単色光を照射する照明
条件。
(11) 分光観測 試料面又は常用標準白色面からの光をモノクロメーターに導き,波長ごとに比較測定する
観測条件。
(12) 非分光観測 試料面及び常用標準白色面からの光を直接に,又は波長選択性が少ない光学系を介して
受光器に導き,反射光及び蛍光の全波長成分を一括して比較測定する観測条件。
(13) 蛍光測色誤差指数 色を白色光照明及び分光観測によって測定する場合に,実際の装置に用いる試料
面照明光と色の計算に用いる測色用の光との相対分光分布の相違によって生じる平均的な測色誤差を
表す指数(附属書参照)。
3. 色の測定方法の種類 色の測定方法の種類は,表1のとおりとする。表1において,括弧内の番号は,
各測定方法の手順などに関する箇条番号を示す。
表1 色の測定方法の種類
方法の区分
補正の有効性による区分
特徴及び用い方
測定に用いる試料面照明光の
分光分布が,色の計算に用い
る測色用の光の分光分布に近
似する場合に有効。
測定に用いる試料面照明光の
分光分布が,色の計算に用い
る測色用の光の分光分布に近
似しない場合にも有効。
分
光
測
色
方
法
モノクロメータ
ーと光源部・受
光部とを組み合
わせて用いる方
法。
1光源蛍光分離方法
1種類の試料面照明光を用
い,全分光放射輝度率と見掛
けの分光放射輝度率の測定に
よって,反射成分と蛍光成分
とを分離・評価して色を求め
る。
(6.2)
2光源蛍光分離方法
2種類の試料面照明光を用
い,全分光放射輝度率と見掛
けの分光放射輝度率の測定に
よって,反射成分と蛍光成分
とを分離・評価して色を求め
る。
(6.3)
反射分光放射輝度率と蛍光分
光放射輝度率とを分離して評
価する。
特に,正確さを要する場合に
用いる。
物体色用の分光
測色機器を用い
る方法。
分光分布直接補正方法
試料面照明光による全分光
放射輝度率と測色用の光の分
光分布とから色を求める。
(6.4)
全分光放射輝度率合成方法
2種類以上の試料面照明光
を計算上で合成した結果とし
て,試料面照明光の分光分布
を測色用の光の分光分布に合
わせ込むことによって,各々
の全分光放射輝度率を合成し
て色を求める。 (6.5)
試料面照明光に対する全分光
放射輝度率だけを測定する。
一般に用いる。
3
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
方法の区分
補正の有効性による区分
特徴及び用い方
測定に用いる試料面照明光の
分光分布が,色の計算に用い
る測色用の光の分光分布に近
似する場合に有効。
測定に用いる試料面照明光の
分光分布が,色の計算に用い
る測色用の光の分光分布に近
似しない場合にも有効。
刺
激
値
直
読
方
法
光源色用の光電
色彩計(5)と試料
面照明光とを組
み合わせて用い
る方法。
光源色直接補正方法
試料面照明光による三刺激
値を,光源色が異なる分だけ
比例的に補正して色を求め
る。
(7.2)
三刺激値合成方法
2種類以上の試料面照明光
を計算上で合成した結果とし
て,試料面照明光の分光分布
を測色用の光の分光分布に合
わせ込むことによって,各々
の三刺激値を合成して色を求
める。 (7.3)
試料面照明光に対する三刺激
値を測定する。
類似の試料を大量に測定する
場合に用いる。
注(5) 受光部側だけでルータの条件を満たす光電色彩計。
備考 測色用の光は,原則としてJIS Z 8720(測色用の標準の光及び標準光源)に定める標準の光D65とする。
4. 色の測定に必要な全般的条件
4.1
照明及び受光の幾何学的条件 照明及び受光の幾何学的条件は,原則として,JIS Z 8722(物体色の
測定方法)の4.3.1に規定する条件a(45°照明及び0゚受光)又は条件b(0゚照明及び45°受光)による。
ただし,次の4.2に規定する積分球の条件を満たす場合には,JIS Z 8722の4.3.1に規定する条件c(拡散
照明及び0°受光)又は条件d(0°照明及び拡散受光)の照明及び受光の幾何学的条件で測定してもよい。
4.2
積分球の条件 白色光照明及び分光観測による測定において,照明及び受光の幾何学的条件がJIS Z
8722の4.3.1に規定する条件c又は条件dの場合には,測定に用いる積分球の試料面開口比γは十分小さく,
式(1)の条件を満たすことが必要である。
003
.0
≦
s
w
s
A
A
A
+
=
γ
····································································· (1)
ここに,
As: 試料面開口面積
Aw: 積分球内壁の面積
4.3
試料面照明光の分光分布の要件 測定に用いる試料面照明光は,試料面を照明する光の相対分光分
布Sx (λ) が分かることが必要である。
また,試料面照明光の分光分布は,色の計算に用いる測色用の光の分光分布に近似していることが常に
望ましい。方法の分類ごとに近似の程度には一定の制約がある。この近似度の評価方法及び判定基準は,
この規格の附属書による。
4.4
照明及び観測の分光的条件 分光測色方法における単色光照明又は分光観測において,有効波長幅
及び測定波長間隔は,原則として5nm又は10nmとする。
5. 測定装置及び材料 測定装置及び材料は,次による。
また,各測定方法において必要な測定装置及び材料を,表2に示す。
(1) 測定用光源 試料面照明光に用いる測定用光源は,300〜780nmの波長全域に放射があり,その相対
分光分布が測色用の光の相対分光分布とある程度近似した光源とする。
備考 300nm未満の波長域には,放射がないことが望ましい。
(2) 常用標準白色面 常用標準白色面は,JIS Z 8722の4.3.4の規定を満たすほか,試料面照明光で照明し
たときに蛍光を発しないこと。
4
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(3) 分光測光器 分光測光器は,原則としてJIS Z 8722の4.2の規定による。
なお,蛍光性物体では全分光放射輝度率の値が1を超えることが多いので,測光目盛の範囲が十分
に広いものでなければならない。1光源蛍光分離方法又は2光源蛍光分離方法に用いる分光測光器は,
更に測定できる波長域が300〜780nmであることが必要であり,白色光で照明した試料面又は常用標
準白色面からの光をモノクロメーターに導き,出射した単色光を受光器に導くような配置で用いる。
備考 (3)の条件を満足していない分光測光器を用いる場合は,それによる測定値が,(3)の条件を満足
している分光測光器を用いた場合の測定値と実用上差のないことが確かめられていなければな
らない。
(4) 単色光照射装置 単色光照射装置は,安定な連続スペクトル光源とモノクロメーターとを組み合わせ
たものとする。単色光の波長範囲は300〜780nmとし,有効波長幅及び波長目盛についてはJIS Z 8722
の4.2(2)及び4.2(4)による。
(5) 非分光観測用受光器 非分光観測によって反射光及び蛍光の全波長成分を一括して測定する受光器は,
波長300〜780nmの全域で応答があり,およその相対分光応答度が分かっていて,直線性がよい受光
器とする。
(6) フィルター 2光源蛍光分離方法による測定に用いるフィルターには,色温度変換フィルターを用い
る。
また,全分光放射輝度率合成方法及び三刺激値合成方法による測定に用いるフィルターは,6.5.1に
よる合成分光分布が測色用の光の相対分光分布に近似するように選ぶ。
(7) 光電色彩計 光電色彩計は,原則としてJIS Z 8724(光源色の測定方法)の5.2の規定による。
備考 (7)の条件を満足していない光電色彩計を用いる場合は,それによる測定値が,(7)の条件を満足
している光電色彩計を用いた場合の測定値と実用上差がないことが確かめられていなければな
らない。
(8) 参考試料 参考試料は,その反射分光放射輝度率及び蛍光分光放射輝度率が分かっていて,それぞれ
が各波長において被測定試料とある程度近似した試料とする。
表2 各測定方法において必要な測定装置及び材料
測定方法
測定装置
及び材料
分光測色方法
刺激値直読方法
1光源蛍光分
離方法
2光源蛍光分
離方法
分光分布直接
補正方法
全分光放射輝
度率合成方法
光源色直接補
正方法
三刺激値合成
方法
測定用光源
○
○
○
○
○
○
常用標準白色面
○
○
○
○
○
○
分光測光器
○
○
○
○
単色光照射装置
○
○
非分光観測用受光器
○
○
フィルター
○
○
○
光電色彩計
○
○
参考試料
○
○
6. 分光測色方法
6.1
一般 分光測色方法は,分光測光器を用いて,試料面照明光の下での全分光放射輝度率を測定し,
測色用の光の下での三刺激値X,Y,Z又はX10,Y10,Z10及び色度座標x,y又はx10,y10を求める。
なお,6.5の全分光放射輝度率合成方法では,複数の種類の試料面照明光を用いる。
5
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
また,6.2の1光源蛍光分離方法及び6.3の2光源蛍光分離方法では,単色光照明及び非分光観測によっ
て見掛けの分光放射輝度率を測定し,全分光放射輝度率の測定結果を補正する。
6.2
1光源蛍光分離方法
6.2.1
試料面照明光 試料面照明光は,色の計算に用いる任意の測色用の光に近似した照明光とする。測
色用の光は原則として,標準の光D65とし,そのときはJIS Z 8902(キセノン標準白色光源)に規定する
キセノン標準白色光源,又はJIS Z 8720に規定する常用光源D65を用いる。試料面照明光の蛍光測色誤差
指数の許容値は,附属書による。
6.2.2
試料面照明光の下での全分光放射輝度率の測定 試料面照明光の下での全分光放射輝度率の測定
は,次による[図1(a)参照]。
(1) 4.に規定する色の測定に必要な全般的条件によって常用標準白色面を観測し,分光測光器の設定波長λ
における測光目盛の読みγw (λ) を読み取る。
(2) 常用標準白色面を取り除いてその位置に試料を置き,測光目盛の読みγ (λ) を読み取る。
(3) 以上の測定を波長300〜780nmにおいて行い,試料の全分光放射輝度率βt, x (λ) を式(2)によって求める。
()
()()()
λ
λ
λ
β
λ
β
W
W
X
t
r
r
=
,
································································· (2)
ここに,
βw (λ): 測定に用いる照明及び受光の幾何学的条件に等しい条
件で目盛定めした常用標準白色面の分光放射輝度率
6.2.3
単色光照明の下での見掛けの分光放射輝度率の測定 単色光照明の下での見掛けの分光放射輝度
率の測定は,次による[図1(b)参照]。
(1) 単色光照明及び非分光観測の条件で常用標準白色面を観測し,単色光照射装置の設定波長λにおける
非分光観測用受光器の出力γw (λ) を読み取る。
(2) 常用標準白色面を取り除いてその位置に試料を置き,非分光観測用受光器の出力γ' (λ) を読み取る。
(3) 以上の測定を波長300〜780nmにおいて行い,試料の見掛けの分光放射輝度率βc (λ) を式(3)によって
求める。
()
()()()
λ
λ
λ
β
λ
β
W
W
c
r
r
′
′
′
=
··································································· (3)
ここに,
β'w (λ): 測定に用いる照明及び受光の幾何学的条件に等しい条
件で目盛定めした常用標準白色面の分光放射輝度率
6
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図1 1光源蛍光分離方法における光学系配置(6)
注(6) 45°照明及び0゚受光の場合を示す。
6.2.4
測色用の光の下での全分光放射輝度率の計算 測色用の光の下での全分光放射輝度率の計算は,次
による。
(1) 反射分光放射輝度率の推定 6.2.2で求めた試料面照明光の下での全分光放射輝度率βt,x (λ) と,6.2.3
で求めた単色光照明及び非分光観測における見掛けの分光放射輝度率βc (λ) とを比較し,次のように,
そのうちの小さい方を反射分光放射輝度率β0 (λ) とする。
(a) βc (λ) ≧βt, x (λ) の波長域
β0 (λ) =βt, xλ (λ) ········································································ (4)
(b) βc (λ) <βt, x (λ) の波長域
β0 (λ) =βc (λ) ··········································································· (5)
参考 βc (λ) =βt, m (λ) となる波長のところでβ0 (λ) の曲線形にかどが付くが,最終結果にはほとんど
影響しない。
(2) 相対外部蛍光放射効率の推定 外部蛍光放射効率の相対値Qa (λ) を,式(6)によって求める。
Qa (λ) =R [βc (λ) −β0 (λ)] sr (λ) ···················································· (6)
ここに,
R: 任意の定数であって,簡単にするため1としてよい。
βc (λ): 6.2.3で求めた見掛けの分光放射輝度率
β0 (λ): (1)で定めた反射分光放射輝度率の推定値
sr (λ): 6.2.3で用いた非分光観測用受光器の相対分光応答度
(3) 測色用の光の下での全分光放射輝度率の推定 照明光の分光分布が試料面照明光 [Sx (λ)] から測色用
の光 [S0 (λ)] に変わると,全分光放射輝度率βt, x (λ) のうち蛍光による部分だけが変化する。その影響
を,相対外部蛍光放射効率を用いて式(7)及び式(8)によって補正し,測色用の光の下での全分光放射輝
度率βt, D (λ) を波長380〜780nmについて求める。
()
()
()
()
[
]
()()
λ
λ
λ
β
λ
β
λ
β
λ
β
D
X
X
D
X
t
D
t
S
K
S
K
0
,
0
,
−
+
=
······································· (7)
7
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
()()
()()λ
λ
λ
λ
λ
λ
λ
λ
′
∆
′
′
∑
=
′
∆
′
′
∑
=
=′
=
′
X
a
X
D
a
D
S
Q
K
S
Q
K
780
300
780
300
·························································· (8)
ここに,
β0 (λ): 反射分光放射輝度率の推定値
KD: 測色用の光の下での実効的な励起放射束の相対値
Kx: 試料面照明光の下での実効的な励起放射束の相対値
λ': 励起波長の値 (nm)
⊿λ': 積算 (Σ) の波長間隔 (nm)
参考1
式(7)右辺第2項の[ ]内は,試料面照明光の下での蛍光分光放射輝度率βf, x (λ) を表し,第2
項の全体は,補正を施して推定した測色用の光の下での蛍光分光放射輝度率βf, D (λ) を表す。
参考2
試料面照明光の分光分布Sx (λ) が測色用の光の分光分布SD (λ) に等しいとき,βt, D (λ) はβt, x
(λ) に一致する。
6.2.5
色の求め方 色の求め方は,次による。
(1) 相対色刺激関数φ (λ) を,式(9)から求める。
φ (λ) =SD (λ) βt, D (λ) ·································································· (9)
ここに,
SD (λ): 測色用の光の相対分光分布
(2) 6.6によって,三刺激値及び色度座標を求める。
6.3
2光源蛍光分離方法
6.3.1
試料面照明光 試料面照明光は,次の2種類の照明光とする。
(1) 色の計算に用いる任意の測色用の光に近似した照明光。測色用の光は原則として,標準の光D65とし,
そのときはJIS Z 8902に規定するキセノン標準白色光源,又はJIS Z 8720に規定する常用光源D65を
用いる。試料面照明光の蛍光測色誤差指数の許容値は,附属書による。
(2) (1)の試料面照明光に用いる測定用光源と試料面との間に色温度変換フィルターを挿入した照明光[図
2(b)参照]。例えば,JIS B 7125(写真撮影用色温度変換ガラスフィルタ)に規定する色温度変換能力
が200MK−1(20デカミレッド)程度の色温度変換フィルターを用いる。
備考 色温度変換フィルターを併用した照明光の代わりに,ハロゲン電球などの光を用いてもよい。
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図2 2光源蛍光分離方法における光学系配置(6)
注(6) 45°照明及び0°受光の場合を示す。
6.3.2
試料面照明光の下での全分光放射輝度率の測定 試料面照明光の下での全分光放射輝度率の測定
は,次による。
(1) 6.2.2の手続によって,6.3.1(1)に規定する試料面照明光の下での全分光放射輝度率βt, x (λ) を測定する
[図2(a)参照]。
(2) 6.2.2の手続によって,6.3.1(2)に規定する試料面照明光の下での全分光放射輝度率βt, L (λ) を測定する
[図2(b)参照]。
6.3.3
単色光照明の下での見掛けの分光放射輝度率の測定 6.2.3の手続によって,見掛けの分光放射輝
度率βc (λ) を測定する[図2(c)参照]。
6.3.4
測色用の光の下での全分光放射輝度率の計算 測色用の光の下での全分光放射輝度率の計算は,次
による。
(1) 相対外部蛍光放射効率の推定 6.2.4(1)及び(2)によって,相対外部蛍光放射効率Qa (λ) を求める。
(2) 蛍光の相対分光分布の推定 6.3.2で求めたβt, x (λ) 及びβt, L (λ) を用い,蛍光の相対分光分布F (λ) を
式(10)によって求める。ただし,F (λ) <0となる場合は,F (λ) =0とする。
9
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()
()
()
[
]()()
()()
()
[
]()λ
λ
λ
τ
λ
τ
λ
λ
τ
λ
λ
β
λ
β
λ
λ
′
∆
′
′
−
′
∑
−
=
=′
a
T
T
X
T
X
L
t
X
t
Q
S
S
F
780
300
,
,
···································· (10)
ここに,
τT (λ): 色温度変換フィルターの分光透過率
λ': 励起波長の値 (nm)
⊿λ: 積算 (Σ) の波長間隔 (nm)
備考 6.3.2(2)の全分光放射輝度率の測定において,試料面照明光用の光源としてハロゲン電球を用い
る場合には,式(10)の分子のSx (λ) τT (λ) の代わりにハロゲン電球の相対分光分布SL (λ) を,分
母のτT (λ) の代わりにSL (λ) /Sx (λ) を用いる。
(3) 反射分光放射輝度率の推定 反射分光放射輝度率β0 (λ) を式(11)によって求める。ただし,β0 (λ) <0
となる場合は,その波長のところだけβ0 (λ) =0とし,式(10)による代わりに式(12)によってF (λ) を
求め直す。
()
()
()()
()()λ
λ
λ
λ
λ
λ
β
λ
β
λ
′
∆
′
′
∑
−
=
=′
a
X
X
X
t
Q
S
S
F
780
300
,
0
································· (11)
()
()()
()()λ
λ
λ
λ
λ
β
λ
λ
′
∆
′
′
∑
=
=′
a
X
X
X
t
Q
S
S
F
780
300
,
······················································ (12)
(4) 測色用の光の下での全分光放射輝度率の推定 測色用の光に対する全分光放射輝度率βt, D (λ) を式
(13)によって求める。
()
()
()()
()()λ
λ
λ
λ
λ
λ
β
λ
β
λ
′
∆
′
′
∑
+
=
=′
a
D
D
D
t
Q
S
S
F
780
300
0
,
·································· (13)
6.3.5
色の求め方 色の求め方は,次による。
(1) 相対色刺激関数φ (λ) を式(9)から求める。
(2) 6.6によって,三刺激値及び色度座標を求める。
6.4
分光分布直接補正方法
6.4.1
試料面照明光 試料面照明光は,色の計算に用いる任意の測色用の光に近似した照明光とする。測
色用の光は,原則として標準の光D65とし,そのときはJIS Z 8902に規定するキセノン標準白色光源,又
はJIS Z 8720に規定する常用光源D65を用いる。試料面照明光の蛍光測色誤差指数の許容値は,附属書に
よる。
6.4.2
試料面照明光の下での全分光放射輝度率の測定 試料面照明光の下での全分光放射輝度率の測定
は,6.2.2による(図3参照)。ただし,測定する波長範囲は,380〜780nmとする。
図3 分光分布直接補正方法における光学系配置(6)
注(6) 45゚照明及び0゚受光の場合を示す。
6.4.3
色の求め方 色の求め方は,次による。
10
Z 8717-1989
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(1) 6.4.2で測定した試料面照明光の下での全分光放射輝度率βt, x (λ) から,相対色刺激関数φ (λ) を式(14)
によって求める。
φ (λ) =SD (λ) βt, x (λ) ································································· (14)
ここに,
SD (λ): 測色用の光の相対分光分布
(2) 6.6によって,三刺激値及び色度座標を求める。
6.5
全分光放射輝度率合成方法
6.5.1
試料面照明光 測定用光源と試料面との間(45°照明及び0°受光,0゚照明及び45°受光の場合),
又は測定用光源と積分球との間(積分球を用いる場合)に,n種類(7)のフィルターを1種類ずつ挿入する
[図4(b)参照]。
試料面照明光は,式(15)で表される合成分光分布Sa (λ) が測色用の光の相対分光分布SD (λ) になるべく
近くなるように,フィルターの種類を選んだときの各フィルターの分光透過率τi (λ) に対応する照明光 [τi
(λ) Sx (λ)] とする。
注(7) フィルターは,通常2,3種類でよい。
()
()()
λ
λ
τ
λ
X
i
i
n
i
a
S
a
S
0
=∑
=
····························································· (15)
ここに,
τi (λ): フィルターの分光透過率
i=0〜n。ただし,i=0はフィルターなし [τ0 (λ) =1.0]
各フィルターごとの係数ai (i=0〜n) は,合成分光分布Sa (λ) が測色用の光の相対分光分布
SD (λ) に最も近くなるように定める。この係数aiは原則として,附属書に規定する蛍光測色誤
差指数が最小になるように求める。簡便に求めるときは,式(16)で表されるσの値が最小になる
ように係数aiを求めてもよい。
図4 全分光放射輝度率合成方法における光学系配置(6)
注(6) 45°照明及び0°受光の場合を示す。
()()
()2
0
650
300
−
∑
∑
=
=
=
λ
λ
λ
τ
σ
D
X
i
i
n
i
i
S
S
a
··············································· (16)
11
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
参考 式(17)で表される偏微分∂σ/∂aiが0になるとき,式(16)で表されるσの値が最小になる。
()()
()()
()
−
∑
∑
=
∂
∂
=
=
λ
λ
λ
τ
λ
λ
τ
σ
D
X
j
j
n
i
X
i
i
i
S
S
a
S
a
0
650
300
2
······························ (17)
6.5.2
試料面照明光の下での全分光放射輝度率の測定 6.2.2の手続によって,6.5.1に規定する各試料面
照明光 [τi (λ) Sx (λ)] の下での全分光放射輝度率βt, i (λ) を測定する(図4参照)。ただし,測定する波長範
囲は380〜780nmとする。
なお,6.5.1におけるフィルターとしてシャープカットフィルター又は干渉フィルターを用いる場合,
6.2.2の(1)でγw (λ) =0となる波長λの範囲については,6.2.2の(2)及び(3)の手続を省略し,その波長範囲に
ついては全分光放射輝度率をβt, i (λ) =0とする。
6.5.3
測色用の光の下での全分光放射輝度率の計算 測色用の光の下での全分光放射輝度率の推定値βt, D
(λ) は,6.5.1による係数ai及び6.5.2による全分光放射輝度率の測定値βt, i (λ) を用いて,式(18)によって求
める。
()
()
()
()
λ
τ
λ
β
λ
τ
λ
β
i
i
n
i
i
t
i
i
n
i
D
t
a
a
0
,
0
,
=
=
∑
∑
=
··························································· (18)
6.5.4
色の求め方 色の求め方は,次による。
(1) 相対色刺激関数φ (λ) を式(9)から求める。
(2) 6.6によって,三刺激値及び色度座標を求める。
6.6
三刺激値及び色度座標の計算方法
6.6.1
三刺激値の計算方法 XYZ表色系の三刺激値X,Y,Zの計算は,原則として次による。
()()λ
λ
λ
φ
κλ
∆
∑
=
=
x
X
780
380
()()λ
λ
λ
φ
κλ
∆
∑
=
=
y
Y
780
380
················································ (19)
()()λ
λ
λ
φ
κλ
∆
∑
=
=
y
Z
780
380
()()λ
λ
λ
κ
λ
∆
∑
=
=
y
SD
780
380
100
······························································ (20)
ここに,
φ (λ): 相対刺激関数の値
x (λ):
y (λ): XYZ表色系における等色関数の値
z (λ):
SD (λ): 測色用の光の相対分光分布の値
ただし,三刺激値の計算は,原則として積算 (Σ) の波長間隔 (⊿λ) を5nmで行うこととし,測定の波
長間隔が5nm以外のときは,途中の5nmおきの値を補間して用いるか,又はJIS Z 8719(物体色の条件等
色度の評価方法)の5.(1)の方法を準用する。
備考 三刺激値のYは,輝度率又は視感反射率に相当する。
X10,Y10,Z10表色系の三刺激値X10,Y10,Z10の計算は,式(19)におけるx (λ),y (λ),z (λ)
の代わりにX10,Y10,Z10表色系における等色関数の値10
x (λ),10
y (λ),10
z (λ) を用いて計算
12
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する。
6.6.2
色度座標の計算方法 XYZ表色系の色度座標x,y,zの計算は次による。
Z
Y
X
X
x
+
+
=
Z
Y
X
Y
y
+
+
=
········································································· (21)
Z
Y
X
Z
z
+
+
=
ここに,
x,y,z: XYZ表色系における色度座標
X,Y,Z: XYZ表色系における三刺激値
X10,Y10,Z10表色系の色度座標x10,y10,z10は,式(21)におけるX,Y,Zの代わりにX10,Y10,Z10を用い
て計算する。
7. 刺激値直読方法
7.1
一般 刺激値直読方法は,5.(7)に規定する光電色彩計を用い,計器の指示によって,試料面照明光
の下での色刺激値を測定し,これから測色用の光の下での三刺激値X,Y,Z及び色度座標x,y又は三刺
激値X10,Y10,Z10及び色度座標X10,Y10を求める。
なお,7.3の三刺激値合成方法では,複数の種類の試料面照明光を用いる。
7.2
光源色直接補正方法
7.2.1
試料面照明光 試料面照明光は,色の計算に用いる任意の測色用の光に近似した照明光とする。測
色用の光は原則として,標準の光D65とし,そのときはJIS Z 8902に規定するキセノン標準白色光源,又
はJIS Z 8720に規定する常用光源D65を用いる。試料面照明光の蛍光測色誤差指数の許容値は附属書によ
る。
7.2.2
試料面照明光の下での三刺激値の測定 試料面照明光の下での三刺激値の測定は,次による(図5
参照)。
(1) 目盛調整 原則として5.(2)に規定する常用標準白色面の測定値を,測色用の光による計算値と一致さ
せる。測定誤差を小さくするには,反射分光放射輝度率と蛍光分光放射輝度率が分かっていて,それ
ぞれが各波長において試料に近似した参考試料を用いて,光電色彩計の目盛を調整することが望まし
い。この場合,参考試料の計算値は,分光測色方法によって,この刺激値直読方法に用いる照明及び
受光の幾何学的条件と同じ条件で測定した値に基づくものであることが必要である。
(2) 7.2.1に規定する試料面照明光の下での試料面の三刺激値Xm, x,Ym, x,Zm, x及び常用標準白色面又は参
考試料面の三刺激値Xw, x,Yw, x,Zw, xを測定する。
13
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図5 光源色直接補正方法における光学系配置(6)
(注)(6) 45°照明及び0°受光の場合を示す
7.2.3
色の求め方 色の求め方は,次による。
(1) 三刺激値の計算 7.2.2(2)で測定した試料面照明光の下での目盛調整前の三刺激値を用いて,測色用の
光の下での三刺激値X,Y,Zを,式(22)によって求める。
X
m
X
W
D
W
X
X
X
X
,
,
,
=
X
m
X
W
D
W
Y
Y
Y
Y
,
,
,
=
······································································ (22)
X
m
X
W
D
W
Z
Z
Z
Z
,
,
,
=
ここに, Xw, D,Yw, D,Zw, D: 測色用の光の下での常用標準白色面又は参考試
料面に対する三刺激値の計算値
Xw, x,Yw, x,Zw, x: 試料面照明光の下での常用標準白色面又は参考
試料面に対する三刺激値の測定値
Xw, x,Yw, x,Zw, x: 試料面照明光の下での試料面に対する三刺激値
の測定値
測定に用いる光電色彩計がX10, Y10, Z10表色系の等色関数に関するルータの条件を満足している場合
は,式(22)におけるX,Y,ZはX10,Y10,Z10とする。
(2) 色度座標の計算方法 色度座標x,y又はx10,y10の計算は,6.6.2による。
7.3
三刺激値合成方法
7.3.1
試料面照明光 試料面照明光は,6.5.1による。
7.3.2
試料面照明光の下での三刺激値の測定 試料面照明光の下での三刺激値の測定は,次による(図6
参照)。
(1) 目盛調整 6.5.1に規定する試料面照明光の合成分光分布Sa (λ) に対して,常用標準白色面又は参考試
料面[7.2.2(1)参照]の測定値を,測色用の光による計算値と一致させるように光電色彩計の目盛調整
を行う。
(2) 6.5.1に規定する各試料面照明光 [τi (λ) Sx (λ) : (i=0〜n)] の下での試料面の三刺激値Xm, i,Ym, i,Zm, i
及び常用標準白色面又は参考試料面の三刺激値Xw, i,Yw, i,Zw, iを測定する。
14
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図6 三刺激値合成方法における光学系配置(6)
注(6) 45°照明及び0°受光の場合を示す。
7.3.3
色の求め方 色の求め方は,次による。
(1) 三刺激値の計算 7.3.2(2)で測定した試料面照明光の下での目盛調整前の三刺激値を用いて,測色用の
光の下での三刺激値X,Y,Zを式(23)によって求める
i
m
i
n
i
i
W
i
n
i
D
W
X
a
X
a
X
X
,
0
,
0
,
=
=
∑
∑
=
i
m
i
n
i
i
W
i
n
i
D
W
Y
a
Y
a
Y
Y
,
0
,
0
,
=
=
∑
∑
=
····························································· (23)
i
m
i
n
i
i
W
i
n
i
D
W
Z
a
Z
a
Z
Z
,
0
,
0
,
=
=
∑
∑
=
ここに, Xw, D,Yw, D,Zw, D: 測色用の光の下での常用標準白色面又は参考試
料面に対する三刺激値の計算値
XW, i,Ywi,Zw i: 各試料面照明光の下での常用標準白色面又は参
考試料面に対する三刺激値の測定値
XW, i, Ywi,Zw, i: 各試料面照明光の下での試料面に対する三刺激
値の測定値
ai: 6.5.1による係数
測定に用いる光電色彩計がX10,Y10,Z10表色系の等色関数に関するルータの条件を満足している場
合は,式(23)におけるX,Y,ZはX10,Y10,Z10とする。
(2) 色度座標の計算方法 色度座標x,y又はx10,y10の計算は,6.6.2による。
8. 測定結果の表示
8.1
測定値の表示 測定値を表示するには,原則として,JIS Z 8701(XY : Z表色系及びX10,Y10,Z10表
色系による色の表示方法)による三刺激値のY及び色度座標x,y又はY10及x10,y10による。
例1: XYZ表色系を用いたとき
Y=40.2
x=0.303
y=0.324
例2: X10, Y10, Z10表色系を用いたとき
Y10=35.3
x10=0.404
y10=0.278
8.2
測定値の付記事項の表示 測定値には,次の事項を付記する。
15
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(1) 測定方法の種類 測定方法は,3.に規定する色の測定方法の種類のいずれによるかを次の例によって
表示する。
例: JIS Z 8717 1光源蛍光分離方法
(2) 測色用の光の種類 計算に用いた測色用の光の種類を表示する。
(3) 照明及び受光の幾何学的条件 白色光照明における測定が,4.1に規定する条件のいずれによるかを次
の例によって表示する。
例1: 条件aによるとき 45−0又は45/0
例2: 条件bによるとき 0−45又は0/45
例3: 条件cによるとき d−0又はd/0
(4) 測定及び計算の条件 分光測色方法において,白色光照明及び分光観測による測定に用いた有効波長
幅(B),波長間隔(S),並びに三刺激値の計算に用いた波長間隔(W)を,この順序で次の例によって表示
する。
例: 測定に用いた有効波長幅5nm,波長間隔5nm,及び三刺激値の計算に用いた波長間隔5nmによ
るときB5S5W5
(5) 試料面照明光の種類 白色光照明及び分光観測による測定に用いた試料面照明光の種類,並びにその
相対分光分布又は附属書に規定する蛍光測色誤差指数を付記することが望ましい。
(6) 積分球の試料面開口比 白色光照明において積分球を用いた場合は,積分球の試料面開口比の値を付
記することが望ましい。
16
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附属書 試料面照明光の評価方法
1. 適用範囲 この附属書は,蛍光物体色の測定において,試料物体を照明する測色用の光に近似した試
料面照明光の相対分光分布(1)を,蛍光測色誤差指数によって評価する方法を規定する。
注(1) 光源に加えて照明光学系,積分球などの特性を含む。
2. 用語の意味 この附属書で用いる主な用語の意味は,JIS Z 8105,JIS Z 8113,JIS Z 8120及びこの規
格の本体によるほか,次による。
(1) 紫外蛍光測色誤差指数 紫外放射を吸収して可視放射の短波長域の青蛍光を発する蛍光増白物体色の
測定に主として適用する蛍光測色誤差指数。
3種類の代表的な紫外蛍光試験色について計算した測色誤差の平均によって定義する。
(2) 可視蛍光測色誤差指数 主に可視放射の一部を吸収して,より長波長の可視放射を発する蛍光物体色
の測定に主として適用する蛍光測色誤差指数。
6種類の代表的な可視蛍光試験色について計算した測色誤差の平均によって定義する。
(3) 蛍光試験色 蛍光測色誤差指数を計算するために規定する代表的な9種類の蛍光物体色。
3. 試料面照明光の相対分光分布の求め方
3.1
45°照明及び0°照明の場合 本体4.1に規定する照明及び受光の幾何学的条件が45°照明(条件a)
及び0°照明(条件b及び条件d)の場合は,試料面照明光の相対分光分布を次によって求める。
フィルター,反射鏡などの光学素子を含めた測定用光源の相対分光分布をJIS Z 8724によって測定する。
ただし,波長範囲は300〜780nmとし,波長間隔は5nmで測定する。
3.2
拡散照明の場合 本体4.1に規定する照明及び受光の幾何学的条件が拡散照明(条件c)の場合は,
試料面照明光の相対分光分布を次の(1),(2)のいずれかによって求める。
(1) 測定用光源の相対分光分布Ss (λ) と,積分球の相対分光効率η (λ) を次のように分離して測定し,そ
の積Ss (λ)・η (λ) を試料面照明光の相対分光分布S (λ) とする。
(a) 測定用光源の相対分光分布の測定は,3.1による。
(b) 積分球を用い,その試料面開口に偏光特性が少ない常用標準白色面を置いて,測定用光源又はそれ
に準じた特性をもつ安定な光源で拡散照明し,0°方向の反射光を分光測光器に導いた場合と,同じ
常用標準白色面を同じ光源によって45°照明し0°方向の,又は0°照明し45°方向の反射光を同
じ分光測光器に導いた場合との測光目盛の比を積分球の相対分光効率η (λ) とする(2)(附属書図1
参照)。
測定の波長範囲は300〜780nm,波長間隔は原則として5nmとする。ただし,波長間隔は20nm
以内で測定して5nm間隔の値を補間して求めてもよい。
注(2) 積分球の相対分光効率η (λ) には,式(1)の関係がある。
()
()()
λ
ρ
λ
ρ
λ
η
−
∝1
·········································································· (1)
ここに,
ρ (λ): 積分球内壁の平均分光反射率
したがって,分光反射率ρ (λ) が1に近い場合はわずかな汚れによる反射率変化が大きな効率
変化になることに注意しなければならない。
17
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附属書 図1 積分球の相対分光効率η (λ) の測定光学系配置
附属書 図2 試料面照明光(拡散照明の場合)の相対分光分布の測定光学系配置
(2) 積分球を用い,その試料面開口に偏光特性が少ない常用標準白色面を置いて,測定用光源で拡散照明
し,0°方向の反射光を分光測光器に導いた場合と,同じ常用標準白色面を相対分光分布の標準電球に
よって45°照明し0°方向,又は0°照明し45°方向の反射光を同じ分光測光器に導いた場合との比
較から試料面照明光の相対分光分布を求める(2)(附属書図2参照)。
測定の波長範囲は300〜780nm,波長間隔は5nmとする。
4. 相対分光分布の値の規準化 測色用の光及び試料面照明光の相対分光分布の値は,式(2)によって規準
化する。
()
()
()()λ
λ
λ
λ
λ
λ
∆
∑
=
=
y
S
S
Sn
780
380
100
···························································· (2)
ここに,
Sn (λ): 規準化した相対分光分布
S (λ): 規準化する前の相対分光分布
y (λ): XYZ表色系における三刺激値のYに対する等色関数
18
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積算 (Σ) の波長間隔⊿λは5nmとする。
X10,Y10,Z10表色系による場合には,式(2)において,y (λ) の代わりに,X10,Y10,Z10表色系における
三刺激値のY10に対する等色関数10
y (λ) を用いて計算する。
5. 相対分光分布の評価 試料面照明光の相対分光分布は,蛍光測色誤差指数によって評価する。蛍光測
色誤差指数は,紫外蛍光測色誤差指数及び可視蛍光測色誤差指数とする。
蛍光測色誤差指数の計算に用いる蛍光試験色1〜9は,その反射分光放射輝度率を附属書付表1に,相対
外部蛍光放射効率を附属書付表2に,蛍光成分の相対分光分布を附属書付表3にそれぞれ示す。各波長に
おいて,空欄は値が0であることを示す。
6. 蛍光測色誤差指数の求め方 蛍光測色誤差指数は,次の手順によって,蛍光試験色を測色用の光で照
明したときと試料面照明光で照明したときとの分光放射輝度率から求める。
(1) 測色用の光の下での全分光放射輝度率 各蛍光試験色ごとの測色用の光の下での全分光放射輝度率を
式(3)によって求める。
()
()
()()
λ
λ
λ
β
λ
β
n
D
i
i
i
D
t
S
F
N
,
,0
,
,
+
=
······················································· (3)
ここに,
βt, D, i, (λ): 蛍光試験色iの測色用の光の下での全分光放射輝度率
βo, i (λ): 蛍光試験色iの反射分光放射輝度率
Fi (λ): 蛍光試験色iの蛍光成分の相対分光分布
SD, n (λ): 測色用の光の規準化した相対分光分布の値
λ: 反射と蛍光に関する可視部の波長の値 (nm)
また,Nは式(4)によって求める。
()
()λ
λ
λ
λ
′
∆
′
′
∑
=
=′
i
a
n
D
Q
S
N
,
,
650
300
······················································· (4)
ここに,
SD, n (λʼ): 測色用の光の規準化した相対分光分布の値
Qa, i (λʼ): 蛍光試験色iの相対外部蛍光放射効率
λʼ: 蛍光の励起に関する波長 (nm)
⊿λʼ: 積算 (Σ) の波長間隔で,5nmとする。
備考 附属書付表1〜3にそれぞれに示してあるβto, i (λ), Qa, i (λ') ⊿λ' 及びFi (λ) の波長間隔5nmの値
は,電算機入力を簡単にするために,10nmの倍数の波長の値だけを読み取って,間の数値は式
(5)及び式(6)によって補間してもよい。
波長305nm及び775nmについては,
()
(
)
(
)
2
5
5
+
+
−
=
λ
λ
λ
A
A
A
····························································· (5)
その他の波長については,
()
(
)
(
)
[
]
(
)
(
)
16
15
15
5
5
9
+
−
−
−
+
+
−
=
λ
λ
λ
λ
λ
A
A
A
A
A
································ (6)
(2) 試料面照明光の下での全分光放射輝度率 各蛍光試験色ごと,の試料面照明光の下での全分光放射輝
度率βt, x, i, (λ) は,式(3)及び式(4)のSD, n (λ),Sd, n (λ') を試料面照明光の規準化した相対分光分布Sx, n (λ),
Sx, n (λ') に置き換えて求める。
(3) 蛍光試験色の計算値 各蛍光試験色ごとの測色用の光の下及び試料面照明光の下でのL*a*b*表色系に
おける色の値を,次によって計算する。
19
Z 8717-1989
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(a) (1)及び(2)によって求めたβt, D, i, (λ) 及びβt, x, i (λ) に測色用の光の相対分光分布SDn (λ) を掛けたもの
を相対色刺激関数として,それぞれ三刺激値を計算する(本体の6.6参照)。
(b) 上記の三刺激値を,それぞれL*a*b*表色系L*, a*, b*に変換し,測色用の光の下での値と試料面照明
光の下での値との間の色差⊿Eiを求め,これを測色誤差とする[JIS Z 8729(L*a*b*表色系及びL*, a*,
b*表色系による物体色の表示方法)及びJIS Z 8730(色差表示方法)参照]。
(4) 紫外蛍光測色誤差指数 紫外蛍光測色誤差指数を式(7)によって求める。
3
3
1
i
i
uv
E
F
∆
∑
==
············································································· (7)
ここに,
Fuv: 紫外蛍光測色誤差指数
⊿Ei: (3)(b)から計算した個々の蛍光試験色iごとの測色誤差
(CIELAB) の値
i: 蛍光試験色の番号1〜3
参考 JIS Z 8902に規定するキセノン標準白色光源では,Fuv=1.4となる。
(5) 可視蛍光測色誤差指数 可視蛍光測色誤差指数を式(8)によって求める。
6
9
4
i
i
vis
E
F
∆
∑
==
············································································ (8)
ここに,
Fvis: 可視蛍光測色誤差指数
⊿Ei: (3)(b)から計算した個々の蛍光試験色iごとの測色誤差
(CIELAB) の値
i: 蛍光試験色の番号4〜9
参考 JIS Z 8902に規定するキセノン標準白色光源では,Fvis=2.3となる。
7. 蛍光測色誤差指数の許容値 蛍光測色誤差指数の許容値は,色の測定方法の種類によって異なるが,
紫外蛍光測色誤差指数,可視蛍光測色誤差指数ともに附属書表のとおりとする。
備考 蛍光増白物体色だけを測定する場合は,紫外蛍光測色誤差指数の条件だけを満足すればよく,
主として可視光によって励起される蛍光物体色だけを測定する場合は,可視蛍光測色誤差指数
の条件だけを満足すればよい。
附属書表 紫外蛍光測色誤差指数及び可視蛍光測色誤差指数の許容値
色の測定方法
蛍光測色誤差指数の許容値
紫外蛍光測色誤差指数
可視蛍光測色誤差指数
1光源蛍光分離方法
2.0
3.0
2光源蛍光分離方法
一方の光源(3) 3.0
一方の光源(3) 5.0
分光分布直接補正方法
1.5
2.5
全分光放射輝度率合成方法
近似の結果(4) 1.5
近似の結果(4) 2.5
光源色直接補正方法
1.5
2.5
三刺激値合成方法
近似の結果(4) 1.5
近似の結果(4) 2.5
注(3) 他方の光源の蛍光測色誤差指数は,この許容値の範囲外でもよい。
(4) この規格の本体6.5.1の式(15)で表される合成分光分布Sa (λ) に対する
値。
20
Z 8717-1989
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書 付表1 蛍光試験色の反射分光放射輝度率βo, i (λ) の値
波長
nm
試験色1
試験色2
試験色3
試験色4
試験色5
試験色6
試験色7
試験色8
試験色9
380
0.300
0.150
0.050
0.041
0.040
0.039
0.168
0.080
0.079
385
0.400
0.225
0.075
0.043
0.040
0.039
0.200
0.119
0.121
390
0.500
0.300
0.100
0.045
0.039
0.039
0.231
0.158
0.163
395
0.579
0.395
0.140
0.048
0.039
0.039
0.241
0.237
0.257
400
0.638
0.490
0.194
0.051
0.039
0.038
0.242
0.315
0.367
405
0.667
0.573
0.271
0.054
0.038
0.038
0.237
0.365
0.484
410
0.683
0.640
0.357
0.055
0.037
0.037
0.228
0.393
0.584
415
0.704
0.678
0.437
0.054
0.036
0.036
0.216
0.391
0.633
420
0.722
0.701
0.517
0.052
0.036
0.036
0.205
0.377
0.656
425
0.734
0.718
0.603
0.050
0.036
0.036
0.198
0.367
0.664
430
0.742
0.730
0.676
0.048
0.036
0.036
0.195
0.354
0.664
435
0.750
0.744
0.712
0.046
0.036
0.035
0.196
0.337
0.667
440
0.756
0.755
0.731
0.045
0.036
0.035
0.199
0.321
0.669
445
0.761
0.762
0.744
0.045
0.036
0.036
0.202
0.316
0.670
450
0.766
0.766
0.753
0.043
0.036
0.036
0.206
0.312
0.667
455
0.770
0.770
0.764
0.036
0.037
0.035
0.212
0.302
0.655
460
0.774
0.774
0.773
0.031
0.037
0.034
0.221
0.292
0.638
465
0.778
0.778
0.778
0.035
0.036
0.034
0.235
0.283
0.622
470
0.782
0.782
0.782
0.040
0.034
0.033
0.250
0.281
0.603
475
0.788
0.788
0.788
0.040
0.032
0.032
0.261
0.289
0.579
480
0.794
0.794
0.794
0.039
0.031
0.030
0.267
0.313
0.551
485
0.799
0.799
0.799
0.039
0.027
0.024
0.263
0.364
0.516
490
0.804
0.804
0.804
0.038
0.032
0.026
0.257
0.434
0.480
495
0.808
0.808
0.808
0.037
0.050
0.047
0.258
0.522
0.448
500
0.812
0.812
0.812
0.036
0.098
0.095
0.258
0.616
0.422
505
0.817
0.817
0.817
0.035
0.210
0.198
0.253
0.709
0.409
510
0.822
0.822
0.822
0.035
0.342
0.310
0.244
0.786
0.400
515
0.827
0.827
0.827
0.034
0.469
0.397
0.225
0.823
0.387
520
0.830
0.830
0.830
0.034
0.576
0.457
0.206
0.846
0.372
525
0.831
0.831
0.831
0.034
0.631
0.469
0.198
0.876
0.351
530
0.831
0.831
0.831
0.034
0.660
0.458
0.192
0.901
0.329
535
0.832
0.832
0.832
0.033
0.679
0.444
0.181
0.915
0.310
540
0.832
0.832
0.832
0.033
0.689
0.423
0.164
0.923
0.301
545
0.833
0.833
0.833
0.033
0.697
0.395
0.132
0.927
0.307
550
0.833
0.833
0.833
0.034
0.702
0.362
0.100
0.928
0.331
555
0.834
0.834
0.834
0.035
0.704
0.323
0.079
0.931
0.380
560
0.834
0.834
0.834
0.038
0.706
0.282
0.068
0.934
0.443
565
0.835
0.835
0.835
0.043
0.709
0.246
0.068
0.936
0.511
570
0.835
0.835
0.835
0.051
0.713
0.211
0.077
0.938
0.588
21
Z 8717-1989
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
波長
nm
試験色1
試験色2
試験色3
試験色4
試験色5
試験色6
試験色7
試験色8
試験色9
575
0.836
0.836
0.836
0.064
0.718
0.178
0.097
0.941
0.684
580
0.836
0.836
0.836
0.078
0.722
0.147
0.120
0.943
0.776
585
0.837
0.837
0.837
0.083
0.725
0.120
0.137
0.945
0.843
590
0.837
0.837
0.837
0.098
0.728
0.097
0.148
0.946
0.891
595
0.837
0.837
0.837
0.133
0.730
0.077
0.148
0.947
0.915
600
0.838
0.838
0.838
0.198
0.731
0.062
0.143
0.948
0.929
605
0.839
0.839
0.839
0.323
0.732
0.054
0.136
0.948
0.946
610
0.840
0.840
0.840
0.462
0.733
0.049
0.129
0.949
0.958
615
0.842
0.842
0.842
0.579
0.734
0.047
0.127
0.951
0.958
620
0.844
0.844
0.844
0.670
0.735
0.046
0.126
0.953
0.954
625
0.846
0.846
0.846
0.709
0.736
0.046
0.125
0.954
0.955
630
0.848
0.848
0.848
0.723
0.738
0.046
0.125
0.955
0.957
635
0.850
0.850
0.850
0.733
0.740
0.046
0.125
0.956
0.958
640
0.852
0.852
0.852
0.738
0.743
0.046
0.126
0.956
0.958
645
0.854
0.854
0.854
0.744
0.747
0.046
0.128
0.957
0.958
650
0.856
0.856
0.856
0.750
0.751
0.046
0.132
0.957
0.959
655
0.857
0.857
0.857
0.758
0.756
0.047
0.138
0.958
0.960
660
0.857
0.857
0.857
0.767
0.761
0.048
0.144
0.958
0.961
665
0.857
0.857
0.857
0.774
0.767
0.051
0.148
0.958
0.961
670
0.858
0.858
0.858
0.780
0.774
0.054
0.149
0.957
0.960
675
0.859
0.859
0.859
0.788
0.783
0.059
0.147
0.957
0.960
680
0.860
0.860
0.860
0.797
0.793
0.064
0.144
0.957
0.960
685
0.861
0.861
0.861
0.805
0.801
0.070
0.141
0.957
0.960
690
0.862
0.862
0.862
0.814
0.810
0.076
0.136
0.958
0.961
695
0.863
0.863
0.863
0.825
0.821
0.082
0.129
0.959
0.962
700
0.864
0.864
0.864
0.836
0.832
0.087
0.122
0.959
0.962
705
0.864
0.864
0.864
0.846
0.842
0.090
0.115
0.955
0.958
710
0.864
0.864
0.864
0.855
0.851
0.092
0.111
0.951
0.954
715
0.864
0.864
0.864
0.865
0.861
0.091
0.112
0.951
0.953
720
0.864
0.864
0.864
0.874
0.871
0.089
0.118
0.952
0.954
725
0.864
0.864
0.864
0.882
0.879
0.089
0.127
0.956
0.958
730
0.864
0.864
0.864
0.888
0.885
0.092
0.142
0.960
0.962
735
0.864
0.864
0.864
0.893
0.891
0.099
0.163
0.961
0.963
740
0.864
0.864
0.864
0.898
0.896
0.110
0.194
0.960
0.962
745
0.864
0.864
0.864
0.902
0.900
0.123
0.235
0.960
0.962
750
0.864
0.864
0.864
0.905
0.904
0.138
0.296
0.959
0.961
755
0.864
0.864
0.864
0.908
0.906
0.153
0.399
0.957
0.960
760
0.864
0.864
0.864
0.910
0.908
0.168
0.502
0.955
0.958
765
0.864
0.864
0.864
0.912
0.910
0.177
0.598
0.958
0.960
770
0.864
0.864
0.864
0.913
0.911
0.184
0.680
0.960
0.962
775
0.864
0.864
0.864
0.913
0.912
0.188
0.728
0.960
0.961
780
0.864
0.864
0.864
0.912
0.913
0.192
0.775
0.959
0.959
22
Z 8717-1989
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書 付表2 蛍光試験色の相対外部蛍光放射効率Qa, i (λ') の値(5)
波長
nm
試験色1
試験色2
試験色3
試験色4
試験色5
試験色6
試験色7
試験色8
試験色9
300
0.182
0.130
0.161
0.084
0.001
0.005
0.011
305
0.194
0.001
0.117
0.133
0.067
0.003
0.005
0.012
310
0.205
0.001
0.103
0.105
0.050
0.005
0.004
0.013
315
0.213
0.001
0.088
0.086
0.041
0.004
0.004
0.013
320
0.220
0.006
0.074
0.072
0.035
0.003
0.004
0.012
325
0.226
0.025
0.064
0.061
0.029
0.002
0.004
0.011
330
0.230
0.050
0.001
0.058
0.051
0.024
0.002
0.003
0.011
335
0.232
0.074
0.001
0.058
0.041
0.019
0.002
0.003
0.011
340
0.232
0.102
0.002
0.063
0.034
0.015
0.003
0.003
0.011
345
0.229
0.139
0.025
0.072
0.032
0.014
0.004
0.003
0.011
350
0.224
0.174
0.055
0.081
0.035
0.015
0.004
0.003
0.010
355
0.217
0.200
0.081
0.082
0.044
0.019
0.004
0.002
0.010
360
0.204
0.218
0.111
0.079
0.058
0.025
0.004
0.002
0.009
365
0.177
0.227
0.152
0.069
0.078
0.033
0.003
0.003
0.008
370
0.145
0.229
0.191
0.060
0.107
0.045
0.002
0.004
0.007
375
0.117
0.229
0.217
0.060
0.149
0.064
0.006
0.004
380
0.088
0.220
0.235
0.069
0.200
0.087
0.011
0.002
385
0.056
0.195
0.243
0.090
0.259
0.115
0.003
0.018
390
0.028
0.164
0.245
0.122
0.318
0.144
0.007
0.040
0.001
395
0.016
0.135
0.245
0.168
0.369
0.174
0.008
0.093
0.007
400
0.011
0.104
0.237
0.218
0.411
0.200
0.007
0.165
0.018
405
0.008
0.069
0.213
0.261
0.436
0.219
0.006
0.257
0.038
410
0.006
0.038
0.182
0.297
0.453
0.233
0.005
0.343
0.058
415
0.003
0.023
0.152
0.324
0.467
0.245
0.005
0.388
0.066
420
0.016
0.120
0.343
0.477
0.255
0.005
0.415
0.069
425
0.011
0.081
0.354
0.484
0.262
0.004
0.434
0.070
430
0.007
0.046
0.362
0.490
0.268
0.002
0.449
0.068
435
0.004
0.029
0.371
0.497
0.275
0.001
0.472
0.064
440
0.001
0.019
0.379
0.504
0.281
0.001
0.493
0.059
445
0.013
0.385
0.510
0.286
0.504
0.050
450
0.009
0.389
0.515
0.290
0.514
0.045
455
0.004
0.393
0.519
0.295
0.532
0.051
460
0.001
0.398
0.523
0.300
0.550
0.061
465
0.403
0.531
0.305
0.564
0.071
470
0.409
0.540
0.310
0.571
0.083
475
0.416
0.550
0.317
0.004
0.571
0.100
480
0.423
0.559
0.323
0.009
0.553
0.123
485
0.430
0.568
0.330
0.012
0.504
0.157
23
Z 8717-1989
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
波長
nm
試験色1
試験色2
試験色3
試験色4
試験色5
試験色6
試験色7
試験色8
試験色9
490
0.437
0.566
0.328
0.015
0.435
0.194
495
0.445
0.550
0.308
0.021
0.352
0.231
500
0.453
0.505
0.269
0.030
0.265
0.263
505
0.459
0.403
0.197
0.045
0.182
0.281
510
0.465
0.287
0.122
0.062
0.114
0.294
515
0.474
0.188
0.075
0.080
0.085
0.310
520
0.482
0.107
0.045
0.095
0.068
0.326
525
0.488
0.065
0.035
0.100
0.040
0.343
530
0.493
0.041
0.031
0.101
0.015
0.358
535
0.498
0.023
0.020
0.103
0.004
0.372
540
0.503
0.012
0.010
0.110
0.381
545
0.507
0.004
0.004
0.132
0.380
550
0.510
0.155
0.368
555
0.513
0.168
0.337
560
0.515
0.172
0.297
565
0.514
0.164
0.260
570
0.509
0.143
0.216
675
0.495
0.105
0.155
580
0.479
0.063
0.096
585
0.469
0.032
0.056
590
0.451
0.009
0.029
595
0.415
0.001
0.018
600
0.358
0.014
605
0.267
0.006
610
0.170
615
0.091
620.
0.033
625
0.011
630
0.006
635
640
645
650
注(5) 波長間隔 (⊿λ') が5nmのときのQa, i (λ') ⊿λ'の値を示す。
24
Z 8717-1989
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書 付表3 蛍光試験色の蛍光成分の相対分光分布Fi (λ) の値
波長
nm
試験色1
試験色2
試験色3
試験色4
試験色5
試験色6
試験色7
試験色8
試験色9
380
0.001
0.001
0.001
385
0.002
0.002
0.002
390
0.003
0.003
0.003
395
0.005
0.005
0.005
400
0.008
0.008
0.008
405
0.014
0.014
0.014
410
0.022
0.022
0.022
415
0.035
0.035
0.035
420
0.051
0.051
0.051
425
0.070
0.070
0.070
430
0.085
0.085
0.085
435
0.091
0.091
0.091
440
0.090
0.090
0.090
445
0.082
0.082
0.082
0.001
450
0.071
0.071
0.071
0.003
455
0.063
0.063
0.063
0.005
460
0.056
0.056
0.056
0.008
465
0.047
0.047
0.047
0.009
470
0.039
0.039
0.039
0.001
0.001
0.012
475
0.033
0.033
0.033
0.002
0.002
0.019
480
0.028
0.028
0.028
0.003
0.005
0.027
485
0.023
0.023
0.023
0.005
0.009
0.032
490
0.018
0.018
0.018
0.008
0.015
0.036
495
0.014
0.014
0.014
0.014
0.023
0.041
500
0.011
0.011
0.011
0.022
0035
0.048
505
0.009
0.009
0.009
0.033
0.052
0.058
510
0.008
0.008
0.008
0.045
0.070
0.067
515
0.006
0.006
0.006
0.058
0.086
0.070
520
0.005
0.005
0.005
0.068
0.096
0.068
525
0.004
0.004
0.004
0.071
0.097
0.061
530
0.004
0.004
0.004
0.069
0.091
0.052
535
0.004
0.004
0.004
0.065
0.081
0.047
540
0.003
0.003
0.003
0.060
0.069
0.043
0.001
545
0.002
0.002
0.002
0.055
0.058
0.004
0.040
0.003
550
0.001
0.001
0.001
0.049
0.048
0.009
0.036
0.006
555
0.001
0.001
0.001
0.043
0.038
0.014
0.031
0.011
560
0.001
0.001
0.001
0.001
0.038
0.030
0.022
0.026
0.017
565
0.001
0.001
0.001
0.002
0.034
0.024
0.035
0.022
0.027
25
Z 8717-1989
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
波長
nm
試験色1
試験色2
試験色3
試験色4
試験色5
試験色6
試験色7
試験色8
試験色9
570
0.001
0.001
0.001
0.003
0.031
0.019
0.050
0.019
0.037
575
0.001
0.001
0.001
0.005
0.028
0.015
0.069
0.016
0.047
580
0.008
0.025
0.011
0.084
0.014
0.056
585
0.012
0.022
0.008
0.088
0.012
0.060
590
0.019
0.020
0.006
0.085
0.011
0.062
595
0.030
0.017
0.005
0.073
0.009
0.062
600
0.044
0.015
0.004
0.059
0.008
0.060
605
0.060
0.013
0.003
0.048
0.007
0.056
610
0.072
0.012
0.002
0.040
0.006
0.051
615
0.075
0.010
0.001
0.035
0.005
0.048
620
0.073
0.009
0.001
0.031
0.004
0.045
625
0.068
0.008
0.001
0.029
0.003
0.042
630
0.062
0.007
0.001
0.028
0.003
0.038
635
0.057
0.006
0.001
0.026
0.003
0.035
640
0.053
0.005
0.001
0.023
0.003
0.031
645
0.049
0.004
0.001
0021
0.003
0.027
650
0.044
0.004
0.018
0.003
0.024
655
0.039
0.004
0.015
0.002
0.021
660
0.034
0.003
0.012
0.001
0.018
665
0.029
0.003
0.010
0.001
0.016
670
0.025
0.002
0.009
0.001
0.014
675
0.021
0.001
0.007
0.001
0.012
680
0.018
0.001
0.006
0.001
0.011
685
0.015
0.001
0.005
0.001
0.009
690
0.012
0.001
0.005
0.001
0.008
695
0.010
0.001
0.005
0.001
0.007
700
0.009
0.001
0.004
0.006
705
0.008
0.001
0.003
0.005
710
0.007
0.003
0.005
715
0.006
0.003
0.005
720
0.005
0.003
0.005
725
0.004
0.003
0.004
730
0.004
0.003
0.002
735
0.004
0.003
0.002
740
0.003
0.003
0.002
745
0.002
0.003
0.002
750
0.002
0.003
0.001
755
0.002
0.003
0.001
760
0.002
0.003
0.001
765
0.002
0.002
770
0.001
0.001
26
Z 8717-1989
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
波長
nm
試験色1
試験色2
試験色3
試験色4
試験色5
試験色6
試験色7
試験色8
試験色9
775
0.001
780
0.001
引用規格:
JIS B 7125 写真撮影用色温度変換ガラスフィルタ
JIS Z 8105 色に関する用語
JIS Z 8113 照明用語
JIS Z 8120 光学用語
JIS Z 8701 XYZ表色系及びX10Y10Z10表色系による色の表示方法
JIS Z 8719 物体色の条件等色度の評価方法
JIS Z 8720 測色用の標準の光及び標準光源
JIS Z 8722 物体色の測定方法
JIS Z 8724 光源色の測定方法
JIS Z 8729 L*a*b*表色系及びL*u*v*表色系による物体色の表示方法
JIS Z 8730 色差表示方法
JIS Z 8902 キセノン標準白色光源
関連規格 JIS B 7113 写真撮影用シャープカットガラスフィルタ
JIS L 0806 けい光増白堅ろう度スケール
JIS L 0807 けい光増白度スケール
JIS Z 9106 けい光安全色彩使用通則
JIS Z 9108 けい光安全標識板
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Z 8717-1989
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
解説付表 原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
○ 森 礼 於
財団法人スガウェザリング技術振興財団
(小委員長)
○ 渡 会 吉 昭
松下電子工業株式会社電子総合研究所
池 田 順 一
財団法人日本規格協会
○ 大 田 登
富士写真フィルム株式会社足柄研究所
○ 岡 崎 信 夫
株式会社島津製作所応用技術部
(1987年9月まで)
○ 加 藤 康 宏
工業技術院標準部
木 滑 寛 治
株式会社日立製作所中央研究所
須 賀 長 市
スガ試験機株式会社
菅 泉 実
株式会社日本紙パルプ研究所技術センター
杉 山 正 実
ミノルタカメラ株式会社計測機器事業部
(1987年12月から)
鈴 鹿 正 和
株式会社住化分析センター
○ 網 沢 義 夫
株式会社島津製作所第一科学計測事業部
(1987年10月から)
○ 中 川 靖 夫
埼玉大学工学部
○ 納 谷 嘉 信
大阪電気通信大学工学部
南 條 基
工業技術院電子技術総合研究所大阪支所
○ 西 師 毅
工業技術院電子技術総合研究所
西 山 英 夫
松下電器産業株式会社照明研究所
○ 馬 場 護 郎
日立那珂精器株式会社
平 井 敏 夫
財団法人日本色彩研究所
福 田 保
大妻女子大学家政学部
宮 原 貞 泰
シンロイヒ株式会社技術生産部
○ 村 田 幸 男
株式会社村上色彩技術研究所
(幹事)
○ 一 條 隆
株式会社東芝総合研究所
(幹事)
○ 小松原 仁
財団法人日本色彩研究所色彩工学研究室
(○印は小委員会委員)