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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

Z 8713-1995 

再帰性反射体−光学的特性−用語 

Retroreflectors−Optical properties−Vocabulary 

1. 適用範囲 この規格は,再帰性反射体の光学的特性に関する用語について規定する。 

備考 この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS Z 8113 照明用語 

2. 分類 用語の分類は次による。 

(1) 一般的概念を表す用語 

(2) 主に測光に関する用語 

(3) 主に幾何条件に関する用語 

3. 用語及び定義 用語及び定義は,次のとおりとする。 

備考1. 定義欄に用いる基本的用語は,JIS Z 8113による。 

2. 定義欄で,用語の後の ( ) の数字は,この規格における用語番号を示す。 

(1) 一般的概念を表す用語 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

101 

再帰反射 

広い照射角(310)にわたって,入射光の光路にほぼ沿う方向に,選
択的に反射光が戻るような反射。 

retroreflection 

102 

再帰性反射体 

その反射光のほとんどが再帰反射である面又は器具。 

retroreflector 

103 

再帰反射性能 

再帰性反射体(102)が,ある方向から照射されたとき,入射光の方
向にほぼ沿うように,選択的に戻る反射光の測光的性能。 

備考 再帰反射性能は,再帰反射光度係数,再帰反射係数又

は再帰反射輝度係数で表す。 

retroreflective 

properties 

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Z 8713-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(2) 主に測光に関する用語 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

201 

再帰反射光度係

数 

再帰性反射体(102)による観測方向への光度Iを,入射光の方向に
垂直に置かれた再帰性反射体が受ける照度Enで割って得られる
商。 

量記号:R 

n

E

I

R=

単位:

1

lx

cd

coefficient of 

luminous 
intensity of 
retroreflection 

202 

再帰反射係数 

平面の再帰性反射体(102)の再帰反射光度係数R(201)を,その面積

Aで割って得られる商。 

量記号:R' 

A

R

R=′ 

A

E

I

n

単位:

2

1

m

lx

cd

coefficient of 

retroreflection 

203 

再帰反射輝度係

数 

再帰性反射体(102)による観測方向への輝度Lを,入射光の方向に
垂直に置かれた再帰性反射体が受ける照度Enで割って得られる
商。 

量記号:Rn 

n

n

E

L

R=

単位:

1

2

lx

m

cd

備考 照射角が大きな場合の表示に適している。 

coefficient of 

retroreflected 
luminance 

204 

光度分光係数 

ある波長において,再帰性反射体(102)による観測方向への分光放
射強度を,入射光の方向に垂直に置かれた再帰性反射体が受ける
分光放射照度で割って得られる商。 
量記号:R (λ)  

spectral coefficient 

of luminous 
intensity 

205 

再帰反射分光係

数 

平面の再帰性反射体(102)の光度分光係数(204)を,その面積で割
って得られる商。 
量記号:R′ (λ)  

spectral coefficient 

of retroreflection 

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Z 8713-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(3) 主に幾何条件に関する用語 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

301 

CIE角度基準系 

再帰性反射体(102)を,規定・測定するための角度基準系(図1参
照)。 

The CIE angular 

reference system 
(for specifying 
and measuring 
retroreflectors)  

302 

基準標点 

再帰性反射体(102)の性能を規定するための中心とみなせる再帰
性反射体上の点。 

reference centre 

303 

照射軸 

再帰性反射体(102)の基準標点(302)とそれを照射する光源の中心
とを結ぶ軸。 

illumination axis 

304 

観測軸 

再帰性反射体(102)の基準標点(302)と測光器の中心とを結ぶ軸。 

observation axis 

305 

観測角 

照射軸(303)と観測軸(304)とがなす角。 
量記号:α 

備考 観測角は常に正で0°と180°の間にある。 

observation angle 

306 

観測半平面 

照射軸(303)と観測軸(304)とを含む半平面。 

備考 半平面とは,直線できられた平面の片側をいう。 

observation 

half-plane 

307 

基準軸 

基準標点(302)を通り,再帰性反射体(102)の方向を表すのに用い
られる軸。 

reference axis 

308 

第一軸 

基準標点(302)を通り,観測半平面(306)に垂直な軸。 

first axis 

309 

第二軸 

基準標点(302)を通り,第一軸(308)及び基準軸(307)のそれぞれに
垂直な軸。 

second axis 

310 

照射角 

照射軸(303)と基準軸(307)とがなす角。 
量記号:β 

備考 照射軸の方向を空間的に規定するために,この角は,

第一成分と第二成分とで表す。 

entrance angle 

311 

照射角の第一成

分 

照射軸(303)と,基準軸(307)及び第一軸(308)を含む面とがなす角。 
量記号:β1 

first component of 

the entrance angle 

312 

照射角の第二成

分 

観測半平面(306)と基準軸(307)とがなす角。 
量記号:β2 

second component 

of the entrance 
angle 

313 

データムマーク 

再帰性反射体(102)を基準軸(307)の周りに回転させるとき,その
方位角を示すのに用いるマーク。 

datum mark 

314 

回転角 

基準軸(307)と第二軸(309)の正の部分とを含む面と,基準軸とデ
ータムマーク(313)を含む面とがなす角。 
量記号:ε 

rotation angle 

4. CIE角度基準系 CIE角度基準系を図1に示す。図1において,第一軸は,照射軸及び観測軸を含む

面に垂直である。第二軸は,第一軸及び基準軸に対し,それぞれ垂直である。図1では,すべての軸,角

度及び回転の方向は正の方向で示されている。 

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Z 8713-1995  

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図1 再帰性反射体を測定するときのCIE角度基準系 

関連規格 Publication CIE No.54 (1982)  Retroreflection−Definition and Measurement 

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Z 8713-1995  

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参考 再帰反射に関するCIE角度基準系 

この参考は,再帰反射に関するCIE角度基準系(本体の図1参照)について説明するものであり,規定の

一部ではない。 

1. この参考は,国際照明委員会出版物Publication CIE No.54 (1982) (Retroreflection−Definition and 

Measurement) のCIE角度基準系に関する部分を引用したものである。 

2. CIE角度基準系では,次のように約束する。 

(1) 再帰性反射体にデータムマークはあるが,回転角が規定されていないときは,ε=0とする。 

(2) 照射角の成分が規定されず,単に照射角βだけが示されているときは,β2=0,β1=βとする。 

(3) β2=±90°の場合には,基準軸と第一軸とは一致するので両軸に関する動きは同じとなる。このような

場合には,第二軸は観測半平面内にあって照射軸に垂直で,したがってβ1=0,反射体の方向は,回転

角εだけによって表される。 

(4) α=0の場合,観測軸と照射軸とは一致する。このような場合には,観測半平面は,もはや定義できな

い。この場合は,照射軸と基準軸とを含む面を観測半平面と約束する。 

また,この場合は,β1とβ2とを分けて考えるのは無意味で,α=0の場合は,β1だけが用いられ,そ

の範囲は,0≦β1≦180°,β2=0に限定される。 

(5) α=0,β=0の場合には,回転角は定義できないので,ε=0とする。 

3. CIE角度基準系に従って,再帰性反射体の測定に用いられるゴニオメータの構造の一例を,参考図1

に示す。 

参考図1 CIE角度基準系を実現するゴニオメータの構造の例 

Z 8713-1995  

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解説付表1原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

○ 馬 場 護 郎 

株式会社村上色彩技術研究所 

○ 荒 生   薫 

岡山県立大学 

伊 藤 恒 彦 

住友スリーエム株式会社 

上 田 卓 司 

紀和化学工業株式会社 

栗 岡   豊 

近畿大学 

児 玉   晃 

財団法人日本色彩研究所 

小松原   仁 

財団法人日本色彩研究所 

○ 須 賀   蓊 

スガ試験機株式会社 

杉 山 正 実 

ミノルタ株式会社 

高 木 譲 一 

工業技術院標準部 

高 沢 恒 士 

東京都工業技術センター 

広 瀬 秀 司 

ユニチカスパークライト株式会社 

水 落 久 之 

ニッカポリマ株式会社 

湊   秀 幸 

電子技術総合研究所 

○ 森   礼 於 

東芝ライテック株式会社 

矢 崎   秀 

日本車両検査協会 

山 中 俊 夫 

大阪芸術大学 

吉 田 豊 彦 

日本塗料検査協会 

(幹事) 

○ 小 林 信 治 

財団法人日本色彩研究所 

(○印は,小委員会委員を兼ねる。)