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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

Z 8703-1983 

試験場所の標準状態 

Standard Atmospheric Conditions for Testing 

1. 適用範囲 この規格は,鉱工業における試験(試験のためのならしを含む。)を実施する場所の温度,

湿度及び気圧に関する標準状態について規定する。ただし,特別の状態において試験する必要があるもの

の試験場所の状態は含まない。 

対応国際規格: 

ISO 554-1976 Standard atmospheres for conditioning and/or testing−Specifications 

IEC Publication 160-1963 Standard atmospheric conditions for test purposes 

2. 標準状態 

2.1 

標準状態の温度 標準状態の温度は,試験の目的に応じて20℃,23℃又は25℃のいずれかとする。 

2.2 

標準状態の湿度 標準状態の湿度は,相対湿度50%又は65%のいずれかとする。 

2.3 

標準状態の気圧 標準状態の気圧は,86kPa以上106kPa以下とする。 

2.4 

標準状態 標準状態は,標準状態の気圧のもとで標準状態の温度及び標準状態の湿度の各一つを組

み合わせた状態とする。 

備考 目的によって標準状態の温度だけを指定してもよい。その状態を標準温度状態という。 

参考1. ISO 554-1976によれば,試験のための標準状態を3種類定めている。そのうち推奨される標準

状態は,温度23℃,相対湿度50%,気圧86kPa以上106kPa以下としている。 

2. IEC Publication 160-1963によれば,測定を行う状態の推奨範囲を温度15〜35℃,相対湿度

45〜75%,気圧860〜1060mbarと定め,また相互の比較のための基準となる標準状態を温度

20℃,相対湿度65%,気圧1013mbarとしている。更に,ならし及び審査のための測定の標準

状態を3種類定めている。 

備考 1 013mbarは101.3kPaである。 

3. 標準状態の許容差 

3.1 

標準状態の温度の許容差 標準状態の温度の許容差は,試験の目的に応じて表1のように級別する。 

備考 表1は,標準温度状態にも適用する。 

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Z 8703-1983  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表1 

級別 

許容差℃ 

温度 0.5級 

± 0.5 

温度 1  級 

± 1 

温度 2  級 

± 2 

温度 5  級 

± 5 

温度 15  級 

±15 

備考 温度15級は標準状態の温度20℃に

対してだけ用いる。 

なお,5〜35℃の温度範囲を常温と

いう。 

3.2 

標準状態の湿度の許容差 標準状態の湿度の許容差は,試験の目的に応じて表2のように級別する。 

表2 

級別 

許容差% 

湿度 2級 

± 2 

湿度 5級 

± 5 

湿度 10級 

±10 

湿度 20級 

±20 

備考 湿度20級は標準状態の相対湿度65%

に対してだけ用いる。 

なお,45〜85%の湿度範囲を常湿

という。 

3.3 

標準状態の許容差 標準状態の許容差は,標準状態の温度の許容差及び標準状態の湿度の許容差の

各一つを組み合わせたものとする。 

4. 標準状態の表示 標準状態の表示は,標準状態の温度,湿度及び許容差による。許容差の表示を必要

としない場合は,その表示を省略する。 

例1: 標準状態の温度が23℃,その級別が温度1級,標準状態の湿度が50%,その級別が湿度5級の場

合 

23℃1級・50%5級,23±1℃・50±5%,又は23 (1) /50 (5)  

例2: 上記の場合において,級別を省略した場合 

23℃・50%又は23/50 

例3: 標準状態の温度が常温 (5〜35℃),標準状態の湿度が常湿 (45〜85%) の場合(*) 

20±15℃・65±20%,20 (15) /65 (20) 又は常温,常湿 

注(*) 常温又は常湿のいずれか一方の場合も例3に準じる。 

備考 標準温度状態の表示は,標準温度状態の温度及び許容差による。許容差の表示を必要としない

場合は,その表示を省略する。 

例1: 標準温度状態の温度が23℃,その級別が温度1級の場合 

23℃1級又は23±1℃ 

例2: 上記の場合において級別を省略した場合 

23℃ 

例3: 標準温度状態の温度が常温 (5〜35℃) の場合 

20±15℃,20 (15),又は常温 

Z 8703-1983  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

基本部会 試験場所の標準状態専門委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員会長) 

土 井 康 弘 

東京農工大学工学部 

飯 田   明 

財団法人日本紡績検査協会 

飯 塚 幸 三 

工業技術院計量研究所 

五十嵐 隆 士 

工業技術院電子技術総合研究所 

卯 木   稔 

工業技術院標準部 

江 口 和 男 

建設省建築研究所 

大 月 正 男 

科学技術庁航空宇宙技術研究所 

鎌 田 俊 雄 

工業技術院化学技術研究所 

亀 谷 正 郎 

社団法人自動車技術会(三菱自動車工業株式会社) 

岸 谷 孝 一 

社団法人日本建築学会(東京大学工学部) 

小 林 一 輔 

東京大学生産技術研究所 

酒 井 嘉 保 

東京都立工業技術センター 

清 水 逸 郎 

運輸省気象庁予報部 

新 鍋 秀 文 

プラスチック標準試験方法研究会 

竹 原   康 

工業技術院機械技術研究所 

塙   凡 夫 

社団法人日本鉄鋼協会(川崎製 株式会社) 

福 尾 信 平 

日本試験機工業会(明石製作所株式会社) 

福 多 健 二 

工業技術院繊維高分子材料研究所 

前 田 篤 哉 

社団法人日本電子機械工業会(松下通信工業株式会社) 

丸 山 弘 志 

社団法人日本機械学会(東京理科大学理工学部) 

渡 辺 成 一 

社団法人日本電気計測器工業会(山武ハネウェル株式会社) 

(事務局) 

藤 田 富 男 

工業技術院標準部材料規格課 

津 金 秀 幸 

工業技術院標準部材料規格課