Z 8617-10:2008 (ISO 14617-10:2002)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲 ························································································································· 1
2 引用規格 ························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 2
4 機械的なエネルギー変換機器 ······························································································ 2
4.1 基本的性質の記号 ·········································································································· 2
4.2 4.1の記号の適用方法 ······································································································ 4
4.3 補助記号 ······················································································································ 4
4.4 4.3の補助記号の適用方法 ································································································ 5
4.5 適用例 ························································································································· 5
5 特殊エネルギー変換機器 ···································································································· 9
5.1 基本的性質の記号 ·········································································································· 9
5.2 5.1の記号の適用方法 ······································································································ 9
5.3 補助記号 ······················································································································ 9
5.4 5.3の補助記号の適用方法 ································································································ 9
5.5 適用例 ························································································································· 9
6 直動形流体モータ,油圧・空気圧シリンダ ············································································ 9
6.1 基本的性質の記号 ········································································································· 10
6.2 6.1の記号の適用方法 ····································································································· 10
6.3 補助記号 ····················································································································· 10
6.4 6.3の補助記号の適用方法 ······························································································· 11
6.5 適用例 ························································································································ 11
参考文献 ···························································································································· 12
Z 8617-10:2008 (ISO 14617-10:2002)
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準
原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大
臣が制定した日本工業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は
もたない。
JIS Z 8617の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS Z 8617-1 第1部:一般事項及び索引
JIS Z 8617-2 第2部:一般用途
JIS Z 8617-3 第3部:接続及び関連装置
JIS Z 8617-4 第4部:アクチュエータ及び関連装置
JIS Z 8617-5 第5部:計測及び制御装置
JIS Z 8617-6 第6部:計測及び制御機能
JIS Z 8617-7 第7部:基本的機械部品
JIS Z 8617-8 第8部:バルブ及びダンパ
JIS Z 8617-9 第9部:ポンプ,コンプレッサ及びファン
JIS Z 8617-10 第10部:フルードパワー変換器
JIS Z 8617-11 第11部:熱輸送及び熱機関用の装置
JIS Z 8617-12 第12部:分離,清浄及び混合用の装置
JIS Z 8617-13 第13部:材料加工用装置
JIS Z 8617-14 第14部:材料の輸送及び取扱い用の装置
JIS Z 8617-15 第15部:据付け線図及びネットワークマップ
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
Z 8617-10:2008
(ISO 14617-10:2002)
ダイヤグラム用図記号−
第10部:フルードパワー変換器
Graphical symbols for diagrams−Part 10 : Fluid power converters
序文
この規格は,2002年に第1版として発行されたISO 14617-10を基に,技術的内容及び対応国際規格の
構成を変更することなく作成した日本工業規格である。
1
適用範囲
この規格は,フルードパワー変換器などで用いるエネルギー変換用ポンプ及びモータのダイヤグラム用
図記号(以下,図記号という。)について規定する(主として輸送に用いるポンプについては,JIS Z 8617-9
を参照。)。
図記号を作成及び適用するときの基本規則については,JIS Z 8222-1を参照。
JIS Z 8617規格群の概要,図記号を特定するための登録番号の構成方法及び使用方法に関する情報,そ
れらの図記号の表示方法及び適用方法,適用例などについては,JIS Z 8617-1を参照。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 14617-10:2002,Graphical symbols for diagrams−Part 10 : Fluid power converters (IDT)
なお,対応の程度を表す記号 (IDT) は,ISO/IEC Guide 21に基づき,一致していることを示
す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)
は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS Z 8222-1 製品技術文書に用いる図記号のデザイン−第1部:基本通則
注記 対応国際規格:ISO 81714-1:1999, Design of graphical symbols for use in the technical
documentation of products−Part 1 : Basic rules (IDT)
JIS Z 8617-1 ダイヤグラム用図記号−第1部:一般事項及び索引
注記 対応国際規格:ISO 14617-1:2005, Graphical symbols for diagrams−Part 1 : General information
and indexes (IDT)
JIS Z 8617-2 ダイヤグラム用図記号−第2部:一般用途
注記 対応国際規格:ISO 14617-2:2002, Graphical symbols for diagrams−Part 2 : Symbols having
general application (IDT)
ISO 5598:1985,Fluid power systems and components−Vocabulary
2
Z 8617-10:2008 (ISO 14617-10:2002)
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3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
注記 次の用語を定義するに当たっては,JIS,ISO及びIECの規格に定義するものを用いた。括弧
内の規格を参照。
3.1
容積形ポンプ[(positive) displacement pump]
体積が増減する作動室によって流体のエネルギーを増加するポンプ。
[ISO 5598]
3.2
回転式ポンプ (rotodynamic pump)
回転翼によって流体のエネルギーを増加させて,移送するポンプ。
[ISO 5598]
注記 “渦巻きポンプ”と呼ばれることもあるが,渦巻きポンプは半径方向の流れを伴う回転式ポン
プをいう。
3.3
容量 (capacity)
排出量 (displacement)
行程容積 (swept volume)
一行程又は一サイクル中に吸い込む,又は排除する体積。
[ISO 5598]
3.4
オーバーセンタポンプ (over-centre pump)
駆動軸の回転方向を変えることなく流れ方向が反対になるポンプ。
[ISO 5598]
3.5
ユニフローポンプ (uni-flow pump)
流れ方向が駆動軸の回転方向に依存しないポンプ。
[ISO 5598]
4
機械的なエネルギー変換機器
4.1
基本的性質の記号
4.1.1
2401
油圧ポンプ
4.1.2
2402
空気圧ポンプ,コンプレッサ
3
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4.1.3
2403
両方向吐出形油圧ポンプ
4.1.4
2404
両方向吐出形空気圧ポンプ,又は空気圧縮機
4.1.5
2405
油圧モータ
4.1.6
2406
空気圧モータ
4.1.7
2407
両方向回転形油圧モータ
4.1.8
2408
両方向回転形空気圧モータ
4.1.9
2409
油圧ポンプ/モータ
ポンプ又はモータとして作動できる機器
4.1.10
2410
空気圧ポンプ/モータ
同じ流れ方向でポンプ又はモータとして作動できる機器
4.1.11
2411
一方向流れでポンプとして,又は反対方向流れでモータとし
て作動する油圧ポンプ又はモータ
4
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
4.1.12
2412
一方向流れでポンプとして,又は反対方向流れでモータとし
て作動する空気圧ポンプ又はモータ
4.1.13
2413
両方向流れのポンプとして,又は両方向流れのモータとして
作動する油圧ポンプ又はモータ
4.1.14
2414
両方向流れのポンプとして,又は両方向流れのモータとして
作動する空気圧ポンプ又はモータ
4.1.15
2415
油圧揺動形アクチュエータ
4.1.16
2416
空気圧揺動形アクチュエータ
4.2
4.1の記号の適用方法
なし。
4.3
補助記号
4.3.1
201
可変機能
R201 (4.4.1) 及びR2311 (4.4.3) 参照。
4.3.2
203
プリセット機能
R201 (4.4.1) 及びR2311 (4.4.3) 参照。
4.3.3
221
様式 1
一定した力,動作又は流れ
R221 (4.4.2) 参照。
4.3.4
222
様式 2
4.3.5
224
正弦波状の力,動作又は流れ
4.3.6
225
く(矩)形波(パルス)状の力,動作又は流れ
5
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
4.3.7
233
ステッピング機能
4.3.8
2321
容積式
4.3.9
2322
回転式
注記 渦巻き式又はターボ式ともいう。
4.4
4.3の補助記号の適用方法
4.4.1
R201
この記号は,これを加えた記号の中心と交差するのがよい。例えば,X201 (2-5.5.1)〜X206
(2-5.5.6) 並びにX2401 (4.5.1) 及びX2402 (4.5.2)。
この記号が四角形,長方形又は円の外形にある場合及び要素を示す内部記号にある場合に
は,他の位置に付けることもできる。例えば,X207 (2-5.5.7) 参照。
4.4.2
R221
混乱のおそれがなければ,様式2を用いてもよい。
4.4.3
R2311
ポンプ及びコンプレッサにこの記号を用いるとき,特記以外はISO 5598に規定した可変容
量形を示す。
4.5
適用例
4.5.1
X2401
201, 402, 2321, 2401
可変容量形容積式油圧ポンプ
4.5.2
X2402
201, 402, 403, 721, 2321, 2401
可変操作機能付き可変容量形容積式油圧ポンプ
可変機能機構表示
4.5.3
X2403
402, 2061, 2401
油圧ターボポンプ
外部ドレン配管表示
6
Z 8617-10:2008 (ISO 14617-10:2002)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
4.5.4
X2404
201, 402, 2401
可変回転速度機能付き軸による駆動の油圧ポンプ
4.5.5
X2405
255, 402, 2401
軸端から見て時計方向回転の油圧ポンプ
矢印の説明は,R249 (2-7.2.8) 参照。
4.5.6
X2406
255, 402, 2401
4.5.7
X2407
201, 255, 402, 2403
可変容量形両方向油圧ポンプ
時計方向回転を表示。
4.5.8
X2408
256, 263, 402, 2403
両方向回転油圧ポンプ
回転方向及び流れ方向は黒点で符合することを表示。
4.5.9
X2409
256, 402, 2401
回転方向に無関係に一方向流れの油圧ポンプ,単一方向
流れポンプ
4.5.10
X2410
225, 402, 2321, 2401
く(矩)パルス流れ形容積式油圧ポンプ
7
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
4.5.11
X2411
224, 402, 2321, 2401
正弦波流れ形容積式油圧ポンプ
4.5.12
X2412
256, 261, 402, 2405
油圧揺動形アクチュエータ
幾つかの記号で構成される2415 (4.1.15) とどちらか
を選択。
4.5.13
X2413
201, 402, 2321, 2405
可変容量形容積式油圧モータ
4.5.14
X2414
402, 2322, 2405
流体ターボモータ
例 水タービン
4.5.15
X2415
201, 402, 2405
流量定格の調整によって回転速度が決まる油圧モータ
4.5.16
X2416
255, 402, 2405
軸端から見て,反時計方向回転の油圧モータ
矢印の説明については,R249 (2-7.2.8) 参照。
4.5.17
X2417
255, 402, 2405
8
Z 8617-10:2008 (ISO 14617-10:2002)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
4.5.18
X2418
256, 402, 2405
組込み装置によって正逆回転する油圧モータ
4.5.19
X2419
255, 402, 2407
流れの方向と無関係に反時計方向回転の油圧モータ
4.5.20
X2420
256, 263, 402, 2407
流れの方向を変えることによって正逆回転する油圧モ
ータ
回転方向及び流れ方向は,黒点で符合することを表
示。
4.5.21
X2421
233, 402, 2405
ステッピング油圧モータ
4.5.22
X2422
255, 402, 2409
軸端から見て反時計方向回転の油圧ポンプ又はモータ
矢印の説明については,R249 (2-7.2.8) 参照。
4.5.23
X2423
255, 402, 2409
4.5.24
X2424
402, 2322, 2406
空気圧ターボモータ
例 風力タービン
9
Z 8617-10:2008 (ISO 14617-10:2002)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
4.5.25
X2425
2401, IEC
ビルトインモータ(油浸ロータ)式油圧ポンプ
5
特殊エネルギー変換機器
5.1
基本的性質の記号
5.1.1
2431
単動形空油圧変換器
5.1.2
2435
連続形空油圧変換器
5.1.3
2432
単動形空油圧増圧器
5.1.4
2436
連続形空油圧増圧器
5.1.5
2434
油圧回転トルク変換器
5.2
5.1の記号の適用方法
なし。
5.3
補助記号
5.3.1
201
可変又は可調整機能
5.4
5.3の補助記号の適用方法
なし。
5.5
適用例
5.5.1
X2431
201, 243, 402, 2434
可変油圧回転トルク変換器
6
直動形流体モータ,油圧・空気圧シリンダ
10
Z 8617-10:2008 (ISO 14617-10:2002)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
6.1
基本的性質の記号
6.1.1
2441
単動片ロッド押出し形油圧シリンダ
6.1.2
2445
単動片ロッド押出し形空気圧シリンダ
6.1.3
2446
単動片ロッド引込み形油圧シリンダ
6.1.4
2447
単動片ロッド引込み形空気圧シリンダ
6.1.5
2442
複動片ロッド形油圧シリンダ
6.1.6
2448
複動片ロッド形空気圧シリンダ
6.1.7
2443
単動テレスコープ形油圧シリンダ
6.1.8
2449
単動テレスコープ形空気圧シリンダ
6.1.9
2450
複動テレスコープ形油圧シリンダ
6.1.10
2451
複動テレスコープ形空気圧シリンダ
6.1.11
2444
クッション
6.2
6.1の記号の適用方法
なし。
6.3
補助記号
なし。
11
Z 8617-10:2008 (ISO 14617-10:2002)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
6.4
6.3の補助記号の適用方法
なし。
6.5
適用例
6.5.1
X2441
2441
単動片ロッドドレン付き押出し形油圧シリンダ
6.5.2
X2442
2002, 2446
単動片ロッド引込み形スプリングリターン式油圧シリ
ンダ
6.5.3
X2443
402, 2448
複動両ロッド形空気圧シリンダ
6.5.4
X2444
201, 2442, 2444
複動片ロッド両クッション調整式油圧シリンダ,ピス
トン
面積比2:1
12
Z 8617-10:2008 (ISO 14617-10:2002)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
参考文献
[1] JIS Z 8617-9 ダイヤグラム用図記号−第9部:ポンプ,コンプレッサ及びファン
注記 対応国際規格:ISO 14617-9:2002,Graphical symbols for diagrams−Part 9 : Pumps, compressors
and fans (IDT)