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Z 8311 : 1998 (ISO 5457 : 1980) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによってJIS Z 8311 : 1995は改正され,この規格に置き換えられる。 

今回の改正によって,この規格は対応国際規格であるISO 5457 : 1980, Technical drawings−Sizes and 

layout of drawing sheetsに一致したものとなった。 

この規格には,次に示す附属書がある。この附属書には対応する国際規格はない。 

附属書(参考) 図面の折り方 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

Z 8311 : 1998 

(ISO 5457 : 1980) 

製図−製図用紙のサイズ 

及び図面の様式 

Technical drawings−Sizes and layout of drawing sheets 

序文 この規格は,1980年に第1版として発行されたISO 5457を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式

を変更することなく作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で,点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。また,原国際規格

にないが,標準的な図面の折り方を附属書(参考)として示した。 

この規格は,マイクロフィルム撮影,自動裁断などの最近の手法はもとより,図面の複写及び取扱いの従

来の手法にも応じられるように作成されている。 

備考 この規格では,図は,説明のためだけのものである。図は,原則だけを示すために単純化して

いる。また,図は,比例尺でない。 

1. 適用範囲 この規格は,すべての工業分野の図面に使用する白紙,及び印刷された製図用紙のサイズ

を規定する。 

この規格は,また,図面の様式について,次の事項を規定する。 

a) 表題欄の位置及び寸法1) 

b) 輪郭及び輪郭線 

c) 中心マーク 

d) 方向マーク 

e) 比較目盛 

f) 

図面の区域表示方式 

g) 裁断マーク 

一般に,この規格は,原図に適用するが,第1章の規定は複写図にも適用する。 

備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。 

ISO 5457 : 1980, Technical drawings−Sizes and layout of drawing sheets 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。 

JIS Z 8312 製図に用いる線 

備考 ISO 128, Technical drawings−General principles of presentationからの引用事項は,この規格の

                                                        

1) この規格は,図面の理解に必要な指示事項の位置を決めた表題欄の完全な様式を規定するものでない

ことに注意するのがよい。 

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Z 8311 : 1998 (ISO 5457 : 1980) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

該当事項と同等である。 

JIS P 0138 紙加工仕上寸法 

備考 ISO 216, Writing paper and certain classes of printed matter−Trimmed sizes−A and B seriesから

の引用事項は,この規格の該当事項と同等である。 

JIS Z 8313-1 製図−文字−第1部:ローマ字,数字及び記号 

備考 ISO 3098-1, Technical drawings−Lettering−Part 1 : Currently used charactersが,この規格と一致

している。 

第1章 用紙のサイズ及び寸法許容差 

3. 用紙のサイズの選び方・呼び方 原図には,必要とする明りょうさ及び細かさを保つことができる最

小の用紙を用いるのがよい。 

原図及びその複写図のサイズは,3.1,3.2及び3.3に示すシリーズから,この順に選ぶ。 

製図用紙は,長辺を横方向(図1及び図4参照),又は縦方向(図2及び図3参照)のいずれにしてもよ

い。 

3.1 

A列サイズ(第1優先) 裁断された用紙の第1優先サイズを,表1に示す。これはJIS P 0138に

規定するA列から選んだものである。 

参考 JIS P 0138のA列は,ISO 216のISO-Aシリーズと同等である。 

表1 

単位 mm 

呼び方 

寸法 

A0 

841× 1 189 

A1 

594× 841 

A2 

420× 594 

A3 

297× 420 

A4 

210× 297 

3.2 

特別延長サイズ(第2優先) 特に長い用紙が必要な場合には,表2に示すサイズの用紙を用いる

のがよい。 

これらのサイズは,それぞれの基礎であるA列の版の短辺(表1参照)を正数倍した長さに延長して長

辺とすることによって得られる。 

表2 

単位mm 

呼び方 

寸法 

A3×3 

420× 891 

A3×4 

420× 1 189 

A4×3 

297× 630 

A4×4 

297× 841 

A4×5 

297× 1 051 

3.3 

例外延長サイズ(第3優先) 非常に大きな用紙,又は例外的に延長した用紙が必要な場合には,

表3に示すサイズの用紙を用いるのがよい。 

これらのサイズは,それぞれの基礎であるA列の判の短辺(表1参照)を正数倍した長さに延長して長

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Z 8311 : 1998 (ISO 5457 : 1980) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

辺とすることによって得られる。 

表3 

単位mm 

呼び方 

寸法 

A0×21)   1 189×1 682 

A0×3 

 1 189×2 523 2) 

A1×3 

 841×1 783 

A1×4 

 841×2 378 2) 

A2×3 

 594×1 261 

A2×4 

 594×1 682 

A2×5 

 594×2 102 

A3×5 

 420×1 486 

A3×6 

 420×1 783 

A3×7 

 420×2 080 

A4×6 

 297×1 261 

A4×7 

 297×1 471 

A4×8 

 297×1 682 

A4×9 

 297×1 892 

注1) このサイズは,A列の2A0

に等しい。 

2) このサイズは,取扱い上

の理由で使用を推奨でき
ない。 

4. 寸法の許容差 裁断された用紙の寸法許容差は,JIS P 0138による。 

参考 この寸法許容差は,ISO 216の規定と一致する。 

第2章 図面の様式 

5. 表題欄 

5.1 

表題欄の位置 表題欄の位置は,表題欄の図面を特定する事項(図面番号,図名,作成元など)を

記入する部分が,用紙の長辺を横方向にしたX形(図1参照),又は長辺を縦方向にしたY形(図2参照)

のいずれにおいても,図を描く領域(6.参照)内の右下隅にくるようにするのがよい。 

表題欄を見る向きは,通常,図面の向きに一致するようにするのがよい。 

ただし,印刷された製図用紙では,用紙の節約のために,X形用紙を縦に(図3参照),Y形用紙を横に

(図4参照)用いてもよい。 

この場合には,表題欄の図面を特定する事項の部分は図面の右上隅となり,表題欄を右側から見て読め

る向きになる。 

便宜上,図面番号は,他の場所に追加記入してもよい(7.参照)。 

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Z 8311 : 1998 (ISO 5457 : 1980) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図1 長辺を横方向に 

したX形用紙 

図2 長辺を縦方向に 

したY形用紙 

図3 長辺を縦方 

向にしたX形用紙 

図4 長辺を横方向に 

したY形用紙 

5.2 

寸法 表題欄の図面を特定する事項の部分は,その部分を正常な向きから見たときに表題欄の右下

隅にあり,かつ,その長さが170mm以下でなければならない。 

6. 輪郭及び輪郭線 

6.1 

輪郭 裁断された用紙の縁と,図を描く領域を限定する枠とによって囲まれた輪郭は,すべてのサ

イズの図面に設けなければならない。 

これらの輪郭の幅は,A0及びA1サイズに対して最小20mm,A2,A3及びA4サイズに対して最小10mm

であることが望ましい(図5参照)。 

ほとんどの場合に,この値は複写の際のつかみ代として十分であり,複写機によっては,A0及びA1サ

イズに対して10mmまで,A4サイズに対して7mmまで狭められる。 

図5 輪郭 

6.2 

とじ代 穴あけのためのとじ代を設けてもよい。 

このとじ代は,最小幅20mm(輪郭を含む。)で,表題欄から最も離れた左の端に置く。 

6.3 

輪郭線 図を描く領域を限定するための輪郭線は,最小0.5mmの太さの実線で描くのがよい。0.5mm

以外の太さの線を用いる場合には,線の太さは,JIS Z 8312による。 

参考 JIS Z 8312に規定する線の太さは,ISO 128と同等である。 

7. 中心マーク 複写又はマイクロフィルム撮影の際の図面の位置決めに便利なように,第1及び第2優

先のサイズのすべての図面に,4個の中心マークを設けなければならない。 

中心マークは,裁断された用紙の2本の対称軸線の両端に,用紙の端から輪郭線の内側約5mmまで,

最小0.5mmの太さの直線を用いて施す。中心マークの位置の許容差は,±0.5mmとするのがよい(図6参

照)。 

第3優先のサイズの図面は,1こま(駒)でマイクロフィルム撮影するためには大き過ぎるので,図面

の長辺上で,マイクロフィルム撮影する各分割画面の中央位置に中心マークを追加する必要がある。分割

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

画面からの図面の復元を容易にするために,分割するこま(駒)の数は,分割画面に十分な重なりを生じ

るように選ぶのがよい。図面番号は各分割画面に現れるようにし,必要に応じて,分割画面の番号をその

後に続ける。 

8. 方向マーク 製図板上の製図用紙の向きを示すために,2個の方向マークを設けてもよい。 

方向マークには矢印を用い(図7参照),製図用紙の一つの長辺側に1個,一つの短辺側に1個,をそれ

ぞれの中心マークに一致させて,輪郭線を横切って置くのがよい。方向マークの一つが,常に製図者を指

すようにする(図8〜11参照)。 

図6 中心マーク 

図7 方向マーク 

図8 X形用紙 

図9 X形用紙 

図10 Y形用紙 

図11 Y形用紙 

9. 比較目盛 すべての図面上に,長さが最小100mmで,10mm間隔に目盛をした,数字の記載がない比

較目盛を設けることが望ましい(図12参照)。 

比較目盛は,輪郭内で輪郭線に近く,なるべく中心マークに対称に,幅は最大5mmにして配置する。

また,目盛の線は,太さが最小0.5mmの直線とする。 

二つ以上の分割画面でマイクロフィルム撮影すると考えられる図面では,各分割画面に比較目盛を配置

する(7.参照)。 

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図12 比較目盛 

10. 格子参照方式 詳細図示の部分,追記,修正などの,図面上の場所を容易に示すために,すべてのサ

イズの図面に格子参照方式を設けることが望ましい。 

分割の数は,偶数とし,図面の複雑さに応じて選ぶのがよい。格子を形成する長方形の各辺の長さは,

25mm〜75mmにするのがよい。 

格子参照方式の線は,太さが最小0.5mmの実線とする。 

格子の長方形は,用紙の一つの辺に沿ってローマ字の大文字,他の辺に沿って数字を用いて参照するの

がよい。記入する文字・数字の順番は,表題欄の反対側の隅から始まるようにし,対辺にも同じ記入をす

る。 

文字及び数字は,輪郭の中に,裁断された用紙の縁から最小5mmあけて輪郭線の近くに,JIS Z 8313-1

に規定する直立体のローマ字・数字で記入する(図13参照)。 

文字記入の区域の数がアルファベットの数を超える場合には,超えた部分の参照文字は二重文字とする

のがよい(AA, BB, CCなど)。 

図13 格子参照方式 

11. 裁断マーク 複写図の裁断に便利なように,裁断された用紙の4隅の輪郭内に裁断マークを付けても

よい。 

裁断マークは,2辺の長さが約10mmの直角二等辺三角形にしてもよい(図14参照)。 

しかし,多くの自動裁断機では三角形では不都合が生じるかもしれないので,その場合には,マークは,

太さ2mmの2本の短い直線にするのがよい(図15参照)。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図14 裁断マーク 

図15 裁断マーク(代わりの方法) 

12. 印刷された製図用紙 印刷された製図用紙には,すべての場合に次の事項が示されているのがよい。 

− 表題欄 

− 図を描く領域を限定する輪郭線 

− 中心マーク 

次の事項は,任意である。 

− 方向マーク 

− 比較目盛 

− 格子参照方式 

− 裁断マーク 

製図用紙は,透明,半透明,不透明のいずれでもよいが,表面はつや消しされたものが望ましい。 

印刷は,表面又は裏面(透明又は半透明の用紙)のいずれでもよい。 

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附属書(参考) 図面の折り方 

この附属書(参考)は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。 

1. 適用範囲 この附属書は,JIS P 0138に規定するA0〜A3の大きさの複写した図面及び関連文書(以

下,複写図という。)を,A4の大きさに折りたたむときの標準的な折り方について示す。 

長手方向に延長した図面(本体の3.2及び3.3参照)についても,この折り方に準じる。 

備考 この附属書に対応する国際規格はない。 

2. 折り方の種類・呼び方 

2.1 

折り方の種類 折り方の種類は,次に示す3種類とする。 

a) 基本折り 複写図を,一般的に折りたたむ方法で,その大きさは,A4の大きさとする(附属書付図1

参照)。 

b) ファイル折り 複写図を,とじ代を設けて折りたたむ方法で,その大きさは,A4の大きさとする(附

属書付図2参照)。 

c) 図面袋折り 複写図を,主にとじ穴のあるA4の袋の大きさに入るように折りたたむ方法で,その大

きさは,A4の大きさ(幅はA4の幅−40mm)とする(附属書付図3参照)。 

2.2 

折り方の呼び方 折り方の呼び方は,“JIS”の文字,折り方の種類及び用紙のサイズの呼び方を用

いて表す。 

例 この附属書に従って,基本折りで,A0の用紙の場合の呼び方 

3. 折りたたみの寸法許容差 最終的に折りたたんだときの寸法許容差は,附属書図1による。 

附属書図1 折りたたみの寸法許容差 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

4. とじ穴 とじ穴は,附属書図2に示す3種類とする。 

備考 とじ穴の寸法は,JIS Z 8303(帳票の設計基準)の10.2(とじ穴)(1)を参照。 

附属書図2 とじ穴の寸法 

5. 注意書項 注意事項を,次に示す。 

a) 図面の表題欄は,すべての折り方について,最上面の右下に位置して読めるようにしなければならな

い。 

b) 折りの手順は,特に定めない。 

c) 基本折りに,とじ代の部分(みみ)を付け加える場合には,とじ代の部分の幅を含み,最大230mm×

297mm(A4の幅+20mm)とする。 

備考 原図は,折りたたまないのが普通である。原図を巻いて保管する場合には,その内径は40mm

以上にするのがよい。 

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Z 8311 : 1998 (ISO 5457 : 1980) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

備考 実線は山折り,破線は谷折りを示す。 

附属書付図1 基本折り 

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11 

Z 8311 : 1998 (ISO 5457 : 1980) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

備考 (次のページに示す。) 

附属書付図2 ファイル折り 

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Z 8311 : 1998 (ISO 5457 : 1980) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

備考1. 実線は山折り,破線は谷折りを示す。 

2. とり代は一般に切り取るが,製本しない場合,又はとり代部分を図面の一部として使用して

いる場合には,図中の“(折り込み)”のように,折り込んでもよい。 

3. A1の場合には,210mm以外の部分を4等分に折ってもよい。 

4. A2の場合には,調整の折りがないことがある。 

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13 

Z 8311 : 1998 (ISO 5457 : 1980) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

備考 実線は山折り,破線は谷折りを示す。 

附属書付図3 図面袋折り 

関連規格 JIS Z 8310 製図総則