Z 8123-1:2013
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 表記法···························································································································· 1
2.1 用語の番号 ··················································································································· 1
2.2 用語の表記 ··················································································································· 1
2.3 ISO番号の表記 ············································································································· 1
2.4 対応英語の表記 ············································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 2
附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 7
Z 8123-1:2013
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本印刷産業連合会(JFPI)及び一
般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,
日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
印刷産業への情報技術の導入によって従来から印刷で使用している用語の概念も変化しつつあり,印刷
産業内部と他業界とのコミュニケーションにおいて混乱を招くようになった。このような状況に対応する
ため,1995年にJIS Z 8123(印刷用語−基本用語)が制定されていたが,その後,国際規格(ISO規格)
の制定が進み,“terminology”(印刷用語)としてISO 12637-1〜ISO 12637-4が2009年までに順次制定さ
れた。これによって印刷用語に関して,基本用語,プリプレス用語,プリンティング用語及びポストプレ
ス用語の4分野がそろ(揃)って制定されたこととなり,これらをJISに反映させるために,新たに国際
規格(ISO規格)に対応したJISを4部構成で制定した。
これによって,JIS Z 8123:1995は廃止され,その一部を分割して制定したこの規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS Z 8123(印刷技術用語)の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS Z 8123-1 第1部:基本用語
JIS Z 8123-2 第2部:プリプレス用語
JIS Z 8123-3 第3部:プリンティング用語
JIS Z 8123-4 第4部:ポストプレス用語
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
Z 8123-1:2013
印刷技術用語−第1部:基本用語
Graphic technology-Vocabulary-Part 1: Fundamental terms
序文
この規格は,2006年に第1版として発行されたISO 12637-1を基に,対応する用語については対応国際
規格を翻訳し,技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格であるが,対応国際規格には規定さ
れていない用語を日本工業規格として追加している。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更した事項である。変更の一覧表
にその説明を付けて,附属書JAに示す。
1
適用範囲
この規格は,印刷に関する基本的な用語及び定義について規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 12637-1:2006,Graphic technology−Vocabulary−Part 1: Fundamental terms(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
表記法
2.1
用語の番号
用語の番号は,4桁の数字で表す。千の位の桁は,この規格の部番号“1”を付け,続けて3桁の連続番
号で表す。この3桁の連続番号は,この規格で規定する用語の五十音順の番号である。
2.2
用語の表記
定義が同一の用語が複数ある場合には,それらの用語を“,”で区切って表す。ただし,最も使用されて
いる用語を最初に記載している。用語の読みが紛らわしいものについては,その用語の直後に両括弧で囲
んだ平仮名読みを表す。
2.3
ISO番号の表記
ISO番号欄は,対応国際規格に規定されている用語には,対応国際規格の部番号“1”を最初の1桁とし,
続いて“-”とし,さらに続いて対応国際規格の用語の番号で表す。対応国際規格に規定されていない用語
は,“−”とする。
2.4
対応英語の表記
対応英語は,参考として示す。同じ用語に対して複数の対応英語が参考として示される場合には,それ
らの対応英語を“,”で区切って表す。対応英語に該当分野の特定が必要な場合には,その後に両括弧で囲
んだ該当分野を付す。
2
Z 8123-1:2013
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3
用語及び定義
この規格で規定する用語及び定義は,次による。
番号
用語
定義
参考
ISO
番号
対応英語
1001
アナログ技術
描画物,フィルム,写真画像などの連続階調状態の視覚データ
を表示,変換,再現する技術。
1-1
analog technology
1002
イオン堆積印刷
デジタル制御されたイオン流によって誘電性イメージドラムの
表面に潜像部を形成する印刷方法。
注記 潜像部は,被印刷物上に転写され,低温融解で定着する
トナーによって可視化される。
1-44
ion-deposition
printing
1003
インクジェット
印刷
熱又は圧電技術によって,微細なインク滴をデジタル制御して
噴射し,連続,ドロップオンデマンドなどで被印刷物上に画像
を描画するシステム。
1-41
ink-jet printing
1004
印刷技術
印刷物を製造する一連の作業工程(プリプレス,プリンティン
グ,ポストプレス)を実行するための技術,システム,工程又
は方法。
1-29
graphic technology,
graphic arts
1005
印刷物
有版印刷,無版印刷又は無インキ印刷技術によって,原稿を被
印刷物上に再現し,可視記録したもの。
1-59
printed material
1006
印刷物加工
非印刷又は印刷物を商品として仕上げるため,型抜き,のり(糊)
付け,と(綴)じなどを行う加工工程。
1-9
converting
1007
印刷物製造
一般消費者向け商品を含む印刷物生産に関連する産業技術の分
野。
1-28
graphic production
1008
エルコグラフ印
刷
デジタル制御された電界メカニズムによって,ポリマーインキ
を凝集させて版胴に原画像を形成し,低温加圧によって被印刷
物上に転写する無版印刷。
1-16
elcographic printing
1009
凹版印刷(おう
はんいんさつ)
画像部をへこ(凹)ませた版を使用し,被印刷物上に画像を再
現する有版印刷方法。
注記 グラビア,彫刻凹版,パッド転写などの方法がある。
1-63
recess printing
1010
オフセット平版
印刷
画像を被印刷物上に間接的に再現する平版印刷方法。
1-50
offset lithographic
printing
1011
オリジナル,
原稿
印刷技術によって再現される,画像再現工程の元となるもの。
注記 ハードコピー画像及びソフトコピー画像は共にオリジナ
ルに含まれる。
1-51
original
1012
画素
色又は輝度を独立に割り当てることができる,画像を構成する
最小要素。
−
pixel,
picture element,
PEL
1013
画像
人間の目に見える写真,絵,イラスト,図,文字などで,オリ
ジナルの形,色,遠近感を適切に表現するもの。
1-31
image
1014
画像再現
アナログ分野では,写真製版技術によって,フィルム集版用の
カラー及び白黒の線画及び連続階調原稿の写真ネガ又はポジを
作成するアナログプリプレス工程。
1-38
image reproduction
(analog),
デジタル分野では,保存,処理,出力表示及び再現の目的で,
アナログ画像情報をデジタルデータに変換するデジタルプリプ
レス工程。
1-39
image reproduction
(digital)
1015
画像集版
校正又は印刷の前に,ページ内の様々な画像要素の組合せ及び
位置決めする一連の作業工程。
1-32
image assembly
3
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番号
用語
定義
参考
ISO
番号
対応英語
1016
画像処理
アナログプリプレス工程において,レタッチ,オペーク,見当
合わせ,色修正などの作業によって,印刷版作成用の写真ネガ
又はポジの品質を変更又は改善すること。
1-36
image processing
(analog),
デジタルプリプレス工程において,専用のハードウエア装置及
びソフトウエアプログラムを使ってレタッチ,強調などの処理
を行い,画像の品質を変更又は改善すること。
1-37
image processing
(digital)
1017
画像伝達媒体
印刷するために原画像の視覚情報を運搬する物理的媒体。
注記 画像伝達媒体には,印刷版,中間媒体,電子メディア,
フィルムなどがある。
1-33
image carrier
1018
画像前処理
アナログプリプレス工程又は方法において,原稿の文字及び画
像を処理し,統合し及び集版し,指定の印刷技術及び印刷物の
ポストプレス製品に適したフィルムを作成する版下工程又は大
貼(おおばり)工程。
注記 アート,アートワーク,コピー前処理ともいう。
1-34
image preparation
(analog),
デジタルプリプレス工程において,原稿の文字及びイラストを
処理し,統合し及び集版し,指定の印刷技術及び印刷物のポス
トプレス製品に適したマスタコピーと呼ばれる印刷用電子ファ
イルを作成すること。
1-35
image preparation
(digital)
1019
活版印刷
硬質の凸版を使用する有版印刷方法。
注記 凸部のインキ付着部が被印刷物上に,直接画像を再現す
る。
1-45
letterpress printing
1020
間接印刷
中間媒体を介して,画像伝達媒体から被印刷物に画像を転移す
る印刷方法。
1-40
indirect printing
1021
感熱印刷
デジタル制御されたサーマルプリントヘッドを使って感熱性の
被印刷物上に画像を再現する無インキの熱化学的印刷方法。
1-71
thermal printing
1022
感熱昇華転写印
刷
デジタル制御されたサーマルプリントヘッドと,熱によって昇
華する染料色素を塗布したリボンとを使って,被印刷物上に画
像を再現する無版印刷方法。
1-70
thermal dye-transfer
printing
1023
銀塩印刷
連続階調のオリジナルを,デジタル制御された変調光線によっ
て印画紙又はフィルム上に直接再現するか,又は露光した銀塩
コートのドナー材料によって画像を間接的に被印刷物上に転写
して定着させる無インキの光化学印刷方法。
1-67
silver halide
printing
1024
グラビア印刷
めっきされたシリンダ版又はラップアラウンド版を用いる有版
印刷方法。
注記 グラビア印刷は凹版印刷方法の一種で,セルの幅,深さ,
及び線数を様々に変化させる。画像部は非画像部より低
く彫られて微小セルを形成し,それらのセルからインキ
が被印刷物上に直接転写される。
1-30
gravure printing
1025
校正
光化学印刷,静電印刷などのアナログ技法によって,最終画像
再現を模擬試行する印刷工程。
注記 校正用印刷機を使用するオンプレス校正と校正用印刷機
を使用しないオフプレス校正とがある。
1-61
proofing (analog),
インクジェット,熱転写,静電法などのデジタル技法によって,
最終画像再現を模擬試行する印刷工程。
注記 カラーモニタから直接校正する“ソフト校正”も含む。
1-62
proofing (digital)
1026
孔版印刷(こう
はんいんさつ)
インキを透過しない非画像部とインキを透過する画像部とをも
つ孔版を使って画像を被印刷物上に再現する印刷法。
注記 スクリーン印刷及びステンシル印刷がある。
1-53
permeographic
printing
4
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
参考
ISO
番号
対応英語
1027
ジアゾ印刷
非銀系感光性化合物を塗布した感光材を使用し,非画像領域を
透過した紫外光で露光し,熱又はアンモニア蒸気によって現像
する光化学的画像形成方法。
1-11
diazo printing
1028
直刷り(じかず
り)
版から被印刷物に直接印刷する方法。
1-13
direct printing
1029
直刷平版印刷
平版を使用する有版印刷方法。
注記 インキ受容性(親油性)の画像部分とインキはつ(撥)
油性(疎油性)の非画像部分とをもつ版を使って,被印
刷物上に直接画像を再現する。
1-47
lithographic
printing
1030
磁気印刷
デジタル制御された記録ヘッドを使用する無版印刷方法。記録
ヘッドによって磁気ドラムの表面に潜像部を形成し,磁性トナ
ーで可視化し,被印刷物上に転写して定着させる。
1-48
magnetographic
printing
1031
集版(しゅうは
ん)
有版印刷技術で画像を再現するため,レイアウト指示に従って
個別の画像要素の写真ネガ又はポジをフィルム原板に仕上げる
プリプレスでのアナログ処理。
1-2
assembly (analog),
有版印刷,無版印刷又は無インキ印刷で画像を再現するため,
レイアウト指示に従って全ての原稿テキスト,写真及び図をデ
ジタルページファイル内で正しく配置するプリプレスでのデジ
タル処理。
1-3
assembly (digital)
1032
スクリーン印刷
枠に張った布製,プラスチック又は鋼製のメッシュを用いてス
テンシル(型紙)に透過性の開口部を形成し,開口部を通して
インキを圧力で押し出し,対応する画像部を被印刷物上に再現
する有版印刷法。
1-66
screen printing
1033
ステンシル印刷
開口部からインキを押し出して被印刷物上に画像を再現する有
版の透過印刷方法。
1-69
stencil printing
1034
静電印刷
帯電画像伝達媒体又は特殊コートした被印刷物を使用する印刷
方法。
注記 電子写真印刷,イオン堆積印刷,磁気印刷などの方法を
用いて,電子写真用トナーを使って潜像部を可視化する。
1-20
electrostatic
printing
1035
製版
印刷方式,原稿の特徴,印刷機の種類,インキの特性,被印刷
物の品質及び印刷部数に適合した印刷版を作成するプリプレス
の作業工程。
注記 版の画像形成は,従来の写真製版,電子ページデータ,
両者の組合せなどの様々な技術を使って行われる。
1-27
forme making
1036
彫刻凹版印刷
硬質の版又はラップアラウンド版を使用する凹版印刷。
注記 画像部は非画像部より低くエッチング又は彫刻されて線
又は線影となり,そこからインキが被印刷物上に直接転
写される。
1-43
intaglio printing
1037
直接画像伝達媒
体出力
被印刷物上での再現のために,コンピュータから画像伝達媒体
へ原画像データを出力する方法。
1-6
computer to image
carrier
1038
直接電子媒体出
力
任意の種類の電子媒体へ再現用原画像データをコンピュータか
ら保存する方法。
1-4
computer to
electronic media
1039
直接版出力
被印刷物上での再現のために,コンピュータから版に原画像デ
ータを出力する方法。
1-5
computer to forme
1040
直接被印刷物出
力
被印刷物上での再現のために,コンピュータから原画像データ
を被印刷物に直接出力する方法。
1-7
computer to
substrate
1041
デザインコンセ
プト
指示書及び印刷製造要件に従って消費者に対する視覚メッセー
ジを原稿に加工する考え方。
1-10
design concept
5
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番号
用語
定義
参考
ISO
番号
対応英語
1042
デジタル技術
網点描画物,フィルム,写真画像などを2進数によって表され
るデータに変換し,その離散階調状態の視覚データを表示,変
換,再現する技術。
1-12
digital technology
1043
電気化学印刷
デジタル制御された電気エネルギーによって誘起される化学反
応を利用する印刷システム。
注記 放電印刷などによって,特殊塗装した被印刷物上にデジ
タルデータから画像を再現する。
1-17
electrochemical
printing
1044
電子写真印刷
光伝導性の帯電画像伝達媒体を使用する無版印刷方法。
注記 アナログ又はデジタルデータに基づく露光によって形成
された潜像を電子写真用トナーで可視化し,被印刷物上
に転写し,溶融定着させる。
1-19
electrophotographic
printing
1045
電子彫刻
デジタル制御によって,レーザ又は機械的手段で版上に画像部
又は非画像部を生成し,凸版又は凹版を形成する方法。
1-18
electronic
engraving
1046
凸版
画像部を非画像部より高くし,画像部だけに選択的にインクを
供給し,紙などに転移させる版。
−
relief printing plate
1047
凸版印刷
非画像部を構成する表面をへこ(凹)ませて画像部を高くした
版を使用し,被印刷物上に画像を再現する有版印刷方法。
注記 フレキソ印刷,活版印刷,レターセット印刷などの方法
がある。
1-64
relief printing
1048
ドロップオンデ
マンド印刷
デジタル制御された機構によって,被印刷物に画像を再現する
ために必要なインキ滴だけを吐出するインクジェット無版印
刷。
1-15
drop-on-demand
printing
1049
熱化学印刷
デジタル制御された電気エネルギーによって生じる吸熱化学反
応によって,特殊コートされた被印刷物上に画像を再現する方
法。
1-74
thermochemical
printing
1050
熱転写印刷
ワックス系インキ又は着色染料を塗布したドナーシート又はリ
ボンを使用する印刷方法。
注記 熱ワックス転写,熱染料転写などの方法によって,イン
キ又は染料は,サーマルプリントヘッドの熱と圧力とで
転写され,コートされた被印刷物上に画像を再現する。
1-72
thermal-transfer
printing
1051
熱ワックス転写
印刷
デジタル制御されたサーマルプリントヘッドと,溶けて圧力で
転写される顔料系着色ワックスを塗布したドナーリボンとを使
って,被印刷物上に画像を再現する無版印刷方法。
1-73
thermal
wax-transfer
printing
1052
配送
オンライン又はオフラインで,印刷物を包装し,ラベル付けし
目的地へ送る作業工程。
1-14
distributing
1053
パッド転写印刷
対象物の表面形状に適合できる柔軟なパッドを使用し,凹版版
面のインキ画像部を被印刷物上に転写する有版印刷方法。
1-52
pad-transfer
printing
1054
版
原稿の画像部だけを再現するための,有版印刷の物理的画像伝
達媒体。
注記 版の例として,グラビアシリンダ,平版,凸版などがあ
る。
1-24
forme
1055
光化学印刷
光誘起化学反応を利用する印刷方法。
注記 ハロゲン化銀(銀塩)又はジアゾ印刷法を使って感光性
の被印刷物上に画像を再現する。
1-55
photochemical
printing
1056
光化学製版
光誘起化学反応を利用して画像部及び非画像部を形成する方
法。
注記 この方法は写真製版とも呼ばれる。
1-54
photochemical
forme making
6
Z 8123-1:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
参考
ISO
番号
対応英語
1057
ファイル転送
デジタルデータファイルを様々な方法によって場所間で移動さ
せるための情報転送。
1-21
file transmission
1058
フィニッシング,
仕上げ加工
裁断,トリミング,型押しなどのシステムを使用し,無地及び
印刷済みの被印刷物の触感及び視覚的な表面品質を生成・強
化・保護し,それらの形状及び寸法の決定に関わる技術。
1-22
finishing
1059
複製
原稿と同一の可視的再現物を1枚又は複数枚作成する処理。
1-65
reproduction
1060
プリプレス
プリンティングの前に位置する印刷技術での第1作業工程。
注記 画像及び画像伝達媒体の作成に必要な全ての作業を含
む。
1-58
prepress
1061
プリンティング,
印刷
有版印刷,無版印刷又は無インキ印刷技術を用いて画像の可視
記録であるハードコピー複製物を作成する,プリプレスに続く
印刷技術での第2作業工程。
注記 このハードコピー複製物は,1部だけの場合も大量生産の
場合も含む。
1-60
printing
1062
フレキソ印刷
高粘度又は低粘度の溶剤形インキ又は水性インキを柔軟な凸版
に用いて,凸部のインキ領域を被印刷物上に再現する有版印刷。
1-23
flexographic
printing
1063
平版(へいはん) 画像部と非画像部とが,ほぼ同一平面上に形成されている版。
注記 この版を用い非画像部は親水性,又ははつ(撥)油性と
し,親油性の画像部だけに選択的にインキを供給し,被
印刷物に転移させる。
−
planographic plate,
lithography
1064
平版印刷
画像部と非画像部とが同一平面上にある版を使用する有版印刷
方法。
注記 直刷平版印刷,オフセット平版印刷などがある。
1-56
planographic
printing
1065
放電印刷
デジタル制御の電気腐食技術を使用して,3層コートの被印刷物
の最上層のアルミニウムめっき表面を溶かし,黒色の中間層を
露出させて画像を再現する無インキの直接的電気化学印刷方
法。
1-68
spark discharge
printing
1066
ポストプレス
消費者向け最終製品を作成するためのフィニッシング,印刷物
加工,配送などのシステムを含む,印刷技術での第3作業工程。
1-57
postpress
1067
無インキ印刷
光化学,熱化学又は電気化学印刷方法によって原稿を再現する
技術。
注記 潜像部に光,熱,電気などのエネルギーを加えて化学反
応又は物理反応によって,特殊加工した被印刷物上で可
視化する。
1-42
inkless printing
1068
無版印刷
版を使用せずに直接又は間接的に被印刷物上に画像を再現し,
オリジナルを再現する技術。
注記 インクジェット,熱転写,静電印刷などがある。
1-26
formeless printing
1069
メカニカル製版
手動又は自動機械を用いて,凸版又は凹版状に画像部と非画像
部とを形成する製版方法。
1-49
mechanical forme
making
1070
有版印刷
直接又は間接的に版から被印刷物上にインキ画像を転写し,原
稿を再現する技術。
注記 凸版,平版,凹版,孔版印刷などがある。
1-25
forme-based
printing
1071
レターセット印
刷
硬質の凸版を使用してその版の凸部のインキ付着部が被印刷物
上に,間接的に画像を再現する有版印刷方法。
1-46
letterset printing
1072
連続式インクジ
ェット印刷
液体インクの流れを高周波振動によって帯電粒子に細分化し,
各インク粒子をデジタル制御された電界によって偏向及び位置
決めし,画像を被印刷物上で直接再現する無版印刷方法。
1-8
continuous ink-jet
printing
7
Z 8123-1:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS Z 8123-1:2013 印刷技術用語−第1部:基本用語
ISO 12637-1:2006 Graphic technology−Vocabulary−Part 1: Fundamental terms
(I)JISの規定
(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
3 用語及び
定義
1012 画素
−
−
追加
我が国における汎用語として採用
した。
基本用語の範囲を拡大した。国際
規格の関連の用語とは内容的に整
合がとれている。
1046 凸版
−
−
追加
我が国における汎用語として採用
した。
基本用語の範囲を拡大した。国際
規格の関連の用語とは内容的に整
合がとれている。
1063 平版
−
−
追加
我が国における汎用語として採用
した。
基本用語の範囲を拡大した。国際
規格の関連の用語とは内容的に整
合がとれている。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 12637-1:2006,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD ··············· 国際規格を修正している。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。