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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

Z 8110-1995 

色の表示方法−光源色の色名 

Colour specification−Names 

of light-source colour 

1. 適用範囲 この規格は,光源から発する光の色で,発光しているように知覚される色の名称[以下,

色名(しきめいと読む。)という。]について規定する。 

備考1. ここでいう光源とは,光を発するもので,照明光源,発光ディスプレイデバイスなどを含む。 

2. この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS C 7615 ネオン管 

JIS E 3303 鉄道信号保安用燈器のレンズ,フィルタ,反射鏡及びセミシールドユニット 

JIS Z 8102 物体色の色名 

JIS Z 8105 色に関する用語 

JIS Z 9112 蛍光ランプの光源色及び演色性による区分 

関連規格 JIS D 5500 自動車用ランプ類 

JIS W 8301 航空標識の色 

JIS Z 8701 色の表示方法−XYZ表色系及びX10Y10Z10表色系 

JIS Z 8724 光源色の測定方法 

JIS Z 9104 安全色光使用通則 

2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS Z 8105による。 

3. 色名の区別及び用い方 

3.1 

色名の区別 色名は,次のように区別する。 

(1) 系統色名 

(2) 慣用色名 

3.2 

色名の用い方 色名は,系統色名による。ただし,系統色名によりにくい場合には,慣用色名を用

いる。 

4. 系統色名 

4.1 

系統色名の構成 系統色名は4.2に示す基本色名,及びその基本色名の前に4.3に示す修飾語を付け

たもので構成する。 

4.2 

基本色名 基本色名は,表1による。 

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Z 8110-1995 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表1 基本色名 

基本色名 

読み方 

対応英語(参考) 

略号(参考) 

赤 

あか 

red 

黄赤 
だいだい(橙) 

きあか 

yellow red, orange 

YR 

黄 

き 

yellow 

黄緑 

きみどり 

green yellow, yellow green 

GY 

緑 

みどり 

green 

青緑 

あおみどり 

blue green 

BG 

青 

あお 

blue 

青紫 

あおむらさき 

purple blue 

PB 

紫 

むらさき 

purple 

赤紫 

あかむらさき 

red purple 

RP 

ピンク 

pink 

Pk 

白 

しろ 

white 

4.3 

修飾語 修飾語は表2によって,色名を細分するときに用いる。2個の修飾語を付ける場合には,基

本色名の前に鮮やかさに関する修飾語,色相に関する修飾語の順に付ける。 

例 紫みのピンク (pPk),鮮やかな赤 (vv. R),うすいピンク (pl. Pk),うすい紫みのピンク (pl. pPk) 

表2 基本色名に用いる修飾語 

修飾語 

読み方 

適用する基本色名 

対応英語 
(参考) 

略号 

(参考) 

(1) 色相に関する修飾語 

赤みの 

あかみの 

黄赤,だいだい,紫(1) 

reddish 

黄みの 

きみの 

白,黄赤,だいだい,紫(1) 

yellowish 

緑みの 

みどりみの 

白,黄,青(1) 

greenish 

青みの 

あおみの 

白,緑,紫(1) 

bluish 

紫みの 

むらさきみの 

白,ピンク,青(1) 

purplish 

オレンジ 

ピンク 

orange 

(2) 鮮やかさに関する修飾語 

うす(い)(2) 

黄赤,だいだい,黄,黄緑,緑, pale 

pl. 

青緑,青,青紫,紫,ピンク 

鮮やかな(3) 

あざやかな 

赤,黄赤,だいだい,黄,黄緑, vivid 

vv. 

緑,青緑,青,青紫,紫,赤紫 

注(1) 参考付図1では,下線の基本色名に修飾語を付けて細分した場合の区分を省略してある。 

(2) 括弧内の文字は省略してもよい。 
(3) 純度が高い色であることを強調するための修飾語。しかし,参考付図1では修飾語を付けて細

分した場合の区分を省略してある。 

参考 系統色名の一般的な色度区分を参考付図1に示す。 

5. 慣用色名 慣用色名は表3による。必要がある場合には,表2に示す修飾語を用いても差し支えない。 

例 赤みのオレンジ(色),黄みのオレンジ(色) 

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Z 8110-1995 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表3 慣用色名 

慣用色名 

読み方 

慣用色名 

読み方 

(1) 無彩色の色名 

(4) 特に鮮やかなことを示す色名 

白色 

はくしょく 

純赤色 

じゅんせきしょく 

(2) 有彩色の色名 

純黄色 

じゅんおうしょく 

赤色 

せきしょく(4) 

純緑色 

じゅんりょくしょく 

あかいろ(5) 

純青色 

じゅんせいしょく 

黄色 

おうしょく(4) 

深赤色 

しんせきしょく 

きいろ 

(5) 白色を細分して示す色名 

緑色 

りょくしょく(4) 

電球色(8) 

でんきゅうしょく 

みどりいろ(5) 

温白色(8) 

おんぱくしょく 

青色 

せいしょく(4) 

白色(狭義の)(8) 

はくしょく 

あおいろ(5) 

昼白色(8) 

ちゅうはくしょく 

紫色 

むらさきいろ(5) 

昼光色(8) 

ちゅうこうしょく 

オレンジ(色)(2)(6) 

おれんじ(いろ) 

月光色(9) 

げっこうしょく 

だいだい色 

だいだいいろ 

昼光白色(10) 

ちゅうこうはくしょく 

黄緑色 

おうりょくしょく 

(6) その他の色名(11) 

きみどりいろ(5) 

紅赤色(10) 

べにあかいろ 

青緑色 

せいりょくしょく 

シアン 

あおみどりいろ(5) 

マゼンタ 

(3) 特にうすいことを示す色名 

桃色(7) 

ももいろ 

黄白色 

おうはくしょく 

緑白色 

りょくはくしょく 

青白色 

せいはくしょく 

注(2) 括弧内の文字は省略してもよい。 

(4) 音読みは,例えば,“赤色光”,“緑色発光ダイオード”,“青色発光体”のように用いる。 
(5) 単独で用いるときは,主として訓読みとする。 
(6) 系統色名の黄赤,だいだいにほぼ相当する。 
(7) 系統色名のピンクにほぼ相当する。 
(8) JIS Z 9112参照。 
(9) JIS E 3303参照。 
(10) JIS C 7615参照。 
(11) この区分に示した色名は,JIS Z 8102の慣用色名から転用されているものである。 

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Z 8110-1995 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

参考付図1 系統色名の一般的な色度区分 

備考1. この図でx,yはJIS Z 8701によるXYZ表色系の色度座標を示す。 

なお,だいだいの範囲は黄赤の範囲に一致する。 

2. 参考付図1は,およそ視角が1〜4°,輝度が10〜104cd/m2であって,周囲の輝度がその15分の1以下である

ような光源色に適用する。 

なお,上記の条件をはずれるおそれがある製品分野,使用分野及び厳密な区分が必要な分野では,個々の分

野ごとに用いる色名の色度範囲を取り決めることが望ましい。 

3. 図の実線は基本色名のおよその区分を示し,破線は修飾語を用いる場合のおよその区分を示す。