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Z 8101-2 : 1999

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日

本工業規格である。これによって JIS Z 8101 : 1981 は廃止され,この規格に置き換えられる。

今回の制定では,1993 年に第 1 版として発行された ISO 3534-2 を基礎として用いた。

JIS Z 8101-2 : 1999

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(規定)  JIS Z 8101-2 で用いられる記号

JIS Z 8101 : 1999

は,一般名称を“統計−用語と記号−”として,次の各部によって構成される。

第 1 部:確率及び一般統計用語    (Part1 : Probability and general statistical terms)

第 2 部:統計的品質管理用語    (Part2 : Statistical quality control terms)

第 3 部:実験計画法    (Part3 : Design of experiments)


日本工業規格

JIS

 Z

8101-2

: 1999

統計−用語と記号−

第 2 部:統計的品質管理用語

Statistics

−Vocabulary and symbols

Part 2 : Statistical quality control terms

序文  この規格は,1993 年に第 1 版として発行された ISO 3534-2,Statistics−Vocabulary and symbols−Part2 :

Statistical quality control terms

を基礎として作成した日本工業規格である。ただし現在進行中の ISO/TC 

69/SC 1/WG 2

による ISO 3534-1の改訂作業方針で ISO 3534-1 : 1993 の Section 3,4 の技術的内容を第

2

部に移動することが決定されているため,この規格に ISO 3534-1 : 1993 の Section 3,4 の技術的内容を

含めてある。

適用範囲  この規格は,日本工業規格を作成する際に用いられている統計的品質管理用語を規定する。一

部の用語に関する記号も規定する。

用語は,

−  統計的品質管理一般用語

−  観測値・試験値に関する用語

−  サンプリング用語

−  抜取検査用語

−  統計的工程管理用語

に分類されている。

1.

統計的品質管理一般用語

1.1

工程,プロセス  こうてい,ぷろせす 

process 

製品又はサービスを作り出す源泉。

1.2

工程管理  こうていかんり 

process quality control ; process control

工程の出力である製品又はサービスの特性のばらつきを低減し,維持する活動。その活動過程で,工程

の改善,標準化,及び技術蓄積を進めていく。

1.3

検査  けんさ 

inspection 

品物またはサービスの一つ以上の特性値に対して,測定,試験,検定,ゲージ合わせなどを行って,規

定要求事項と比較して,適合しているかどうかを判定する活動。


2

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1.4

全数検査  ぜんすうけんさ 

100 % inspection 

製品またはサービスのすべてのアイテムに対して行う検査。

1.5

間接検査  かんせつけんさ 

indirect inspection 

購入検査で,供給者が行った検査結果を必要に応じて確認することによって,購入者の試験を省略する

検査。

1.6

単位体,アイテム  たんいたい,あいてむ 

item, entity 

個数で数えることができるように,一つ一つが明瞭に分かれているもの。

備考  バルクマテリアルのサンプリングでは,アイテムは通常,定められた物質の量,すなわち粉末

のスコップ一杯,一定質量,一定体積となる。したがって,ロット中のこれらの相当数がロッ

トの大きさとなる。

1.7

ロット  ろっと 

lot, batch 

等しい条件下で生産され,又は生産されたと思われる品物の集まり。

備考  サービスについても,等しい条件下のひとまとまりをロットとすることができる。

1.8

ロットサイズ,ロットの大きさ  ろっとさいず,ろっとのおおきさ 

lot size

一つのロットに含まれる個数。

1.9

コンサインメント  こんさいんめんと 

consignmem

一時に引き渡される品物の集まり。

備考  コンサインメントは,複数のロットから成ることも,一つのロットの部分であることもある。

1.10

合理的な群  ごうりてきなぐん 

rational subgroup 

ブロック内の変動は,偶然原因のみによるものであり,ブロック間の変動に,検出可能であり,かつ重

要な突き止められる原因によるものが想定できる工程のブロック。ここで,ブロックとは,その内部では

比較的均一な条件になるように工程を時間的に分割したものである。

1.11

群のサイズ,群の大きさ  ぐんのさいず,ぐんのおおきさ 

size of subgroup 

群の内に含まれる観測値の数。ここで,群は合理的な群を意味する。

1.12

許容限界,公差の限界,仕様限界  きょようげんかい,こうさのげんかい,しようげんかい 

tolerance limits, limiting values, specification limits 

特性の許容される上限,及び/又は下限として定められた値。

1.13

許容差,公差  きょようさ,こうさ 

tolerance 

許容限界の上限と下限の差。

1.14

不適合  ふてきごう 

nonconformity 


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規定要求事項を満たしていないこと。

1.15

不適合品  ふてきごうひん 

nonconforming item, nonconforming unit 

一つ以上不適合のあるアイテム。

1.16

ロット品質  ろっとひんしつ 

lot quality 

ロットの集団としての良さの程度。ロット品質は,平均値,不適合品率,単位当たり不適合数などで表

す。

1.17

工程の平均品質  こうていのへいきんひんしつ 

process average 

製品の検査結果から推定した工程平均の推定値。

1.18

特性要因図  とくせいよういんず 

cause and effect diagram 

特定の結果と原因系の関係を系統的に表した図(

図 参照)。

図 1  特性要因図の例

1.19

パレート図  ぱれーとず 

Pareto diagram 

項目別に層別して,出現頻度の大きさの順に並べるとともに,累積和を示した図。例えば,不適合品を

不適合の内容の別に分類し,不適合品数の順に並べてパレート図を作ると不適合の重点順位がわかる(

2

参照)

図 2  パレート図の例


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2.

観測値・試験値に関する用語

2.1

真の値  しんのあたい 

true value 

ある与えられた特定の量の定義と合致する量。

備考  これは理想化された完全な測定によってのみ得られる値である。

2.2

取決めによる真の値,合意値  とりきめによるしんのあたい,ごういち 

conventional true value 

真の値の代用として,所与の目的に合った値。

備考  取決めによる真の値は,通常,その目的のために十分な程度に真の値に近いとみなされる。

例  ある機関によって標準物質に付与された値は,その標準物質の合意値となる。

2.3

(採択された)参照値  (さいたくされた)さんしょうち 

accepted reference value 

次のようにして得られた,比較のために容認された標準として役立つ値。

a)

科学的原理に基づく理論値,又は確定値。

b)

ある国家又は国際機関の実験研究に基づく付与値。又は認証値。

c)

科学又は技術集団の主催する共同実験研究に基づく合意値,又は認証値。

d)  a)

b)c)のいずれにも拠ることができないときは,その量の期待値,すなわち観測値の分布の平均値。

2.4

測定結果,試験値  そくていけっか,しけんち 

test result 

規定された測定方法の実施によって得られる特性の値。

備考  測定方法には,単一の観測値,複数個の観測値の平均,又は複数個の観測値の適切な関数(例

えば,メディアンや標準偏差など)のいずれを測定結果とするのかを規定するのがよい。また

気体体積の標準状態への換算のような補正が規定されることがある。したがって複数の観測値

から計算された結果が一個の測定結果になり得る。単純な場合には単一の観測値そのものが測

定結果となる。

2.5

誤差  ごさ 

error of result 

観測値・測定結果から真の値を引いた値。

備考1.  現実には真の値の代用として参照値又は合意値が用いられる。

2.

誤差は偶然誤差と系統誤差から成る。

偶然誤差 (random error) は誤差の一つの成分で,同

一の特性についての複数の観測値・測定結果の間に予測できない変化を生じさせる。偶然誤

差を補正することは不可能である。

系統誤差 (systematic error) も誤差の一つの成分で,同

一の特性についての複数の測定結果の間に予測できる変化や一定の変化を生じさせる。系統

誤差やその原因には既知,未知の両方の場合がある。

2.6

かたより 

bias 

観測値・測定結果の期待値から真の値を引いた差。

備考  現実には真の値の代用として参照値又は合意値が用いられる。

2.7

真度,正確さ  しんど,せいかくさ 

trueness 


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真の値からのかたよりの程度。かたよりが小さい方が,より真度が良い又は高いという。

備考  現実には真の値の代用として参照値又は合意値が用いられる。

2.8

ばらつき 

dispersion, imprecision 

観測値・測定結果の大きさがそろっていないこと。又は不ぞろいの程度。ばらつきの大きさを表すには,

標準偏差などを用いる。

2.9

精度,精密度,精密さ  せいど,せいみつど,せいみつさ 

precision 

同一試料に対し,定められた条件の下で得られる独立な観測値・測定結果のばらつきの程度。ばらつき

が小さい方が,より精度が良い又は高いという。

備考1.  精度は偶然誤差の分布にだけ依存し,真の値や特定の値には関係しない。

2.

独立な観測値とは,同一若しくは類似した測定対象物の過去の観測値の影響を受けない観測

値のことをいう。独立な測定結果も同様である。精度の大きさは繰返しに関する条件に依存

する。併行条件,

(室間)再現条件は繰返しに関する条件の例となる。

備考  同一試料 (identical test items) とは測定の目的に照らして同一とみなすことができる試料をい

う。同一試料は,それぞれの分析・試験の方法規格において具体的に定義しなければならない。

2.10

精確さ,総合精度  せいかくさ,そうごうせいど 

accuracy 

観測値・測定結果と真の値との一致の程度。真度と精度を総合的に表したもの。

備考1.  現実には真の値の代用として参照値又は合意値が用いられる。

2.

総合精度を,JIS Z 8103(計測用語)では精度という。

2.11

許容差  きょようさ 

permissible tolerance, critical range, critical difference 

a)

同一試料について,定められた測定条件の下で観測値・測定結果の誤差に関する性能。精確さ,真度,

精度などによって表される。 (permissible tolerance)

b)

同一試料について,定められた測定条件の下で得られた 個の観測値・測定結果の範囲が,所定の確

率で含まれる限界。 (critical range,critical difference)

c)

標準物質,認証標準物質について,定められた測定条件の下で得られた観測値・測定結果と認証値と

の差が,所定の確率で含まれる限界。 (critical difference)

2.12

併行条件  へいこうじょうけん 

repeatability conditions 

同一試料の測定において,人・日時・装置のすべてが同一とみなされる繰返しに関する条件。

2.13

併行精度,繰返し精度,繰返し性  へいこうせいど,くりかえしせいど,くりかえしせい 

repeatability 

併行条件による観測値・測定結果の精度。標準偏差で表した場合には併行標準偏差,分散で表した場合

には併行分散という。

備考  概念を表す場合には,併行精度を併行性,繰返し性という。

2.14

併行許容差  へいこうきょようさ 

repeatability limit 

併行条件による許容差。


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備考1.  通常は確率0.95を用いる。

2.

二つの測定結果についての併行許容差の記号に を用いる。

2.15

(室間)再現条件  (しつかん)さいげんじょうけん 

reproducibility conditions 

同一試料の測定において,試験室・人・日時・装置のすべてが異なっているという繰返しに関する条件。

2.16

(室間)再現精度,再現性  (しつかん)さいげんせいど,さいげんせい 

reproducibility 

室間再現条件による測定結果の精度。標準偏差で表した場合には(室間)再現標準偏差,分散で表した

場合には(室間)再現分散という。室間再現精度を室間精度ともいう。

備考  概念を表す場合には,再現精度を再現性という。

2.17

(室間)再現許容差  (しつかん)さいげんきょようさ 

reproducibility limit 

室間再現条件による許容差。

備考1.  通常は確率0.95を用いる。

2.

二つの測定結果についての室間再現許容差の記号に を用いる。

2.18

不確かさ  ふたしかさ 

uncertainty 

測定結果に付与される,真の値が含まれる範囲の推定値。

備考1.  一般に,測定の不確かさはたくさんの成分から成る。これらの成分の一部は一連の測定結果

の統計的な分布に基づいて標準偏差の形で推定することができる。しかし残りの成分は経験

やその他の情報に基づいた推定しか行うことができない。

2.

不確かさと,測定結果に付与されるその期待値が含まれる範囲の推定値とは区別することが

望ましい。後者は精確さの尺度ではなく精度の尺度であり,真の値が定義されない場合を除

いて用いないことが望ましい。真の値の代わりに期待値を用いた場合には,

“不確かさの偶然

成分”と表現することが望ましい。

3.

サンプリング用語

3.1

サンプリング単位  さんぷりんぐたんい 

sampling unit 

(1)

母集団を構成する単位。

(2)

一つの場所から一度に取られサンプルを構成するもので,製品,材料,サービスのひとまとまり。

備考1.  サンプリング単位には試験の対象となる単位を複数個含んでいてもよい。

2.

製品のサンプリング単位は一つの製品でも,複数の製品でもよい。材料のサンプリング単位

はその材料の一定量,例えば黄銅の丸棒の一定の長さ,ペンキの一定体積,石炭の一定質量

でもよい。サンプリング単位は購入,供給,出荷の単位と同じでなくてよい。

3.2

サンプル,試料,標本  さんぷる,しりょう,ひょうほん 

sample 

母集団の情報を得るために,母集団から取られた一つ以上のサンプリング単位。

3.3

サンプルサイズ,サンプルの大きさ  さんぷるさいず,さんぷるのおおきさ 

sample size 


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そのサンプルに含まれるサンプリング単位の数。

備考  多段サンプリングの場合にはサンプリングの最終段階まで終わったときの最終サンプルに含ま

れるサンプリング単位の総数がサンプルの大きさである。

3.4

母集団の大きさ  ぼしゅうだんのおおきさ 

size of population 

母集団に含まれるサンプリング単位の数。

3.5

無限母集団  むげんぼしゅうだん 

infinite population 

大きさが無限大であると考えられる母集団。

3.6

有限母集団  ゆうげんぼしゅうだん 

finite population 

大きさが有限である母集団。

3.7

有限(母集団)修正  ゆうげん(ぼしゅうだん)しゅうせい 

finite population correction 

有限母集団からサンプルを取った場合,その統計量についての理論式が無限母集団の場合の理論式にあ

る係数が掛かったものになるとき,このような修正を行うこと,又はこの係数。

3.8

サンプリング  さんぷりんぐ 

sampling 

母集団からサンプルを取ること。

備考  サンプリングを,抽出,標本抽出,抜取,試料採取ともいう。

3.9

復元サンプリング  ふくげんさんぷりんぐ 

sampling with replacement

一つのサンプリング単位が取られ,測定され,次のサンプリング単位が取られる前に母集団に戻される

サンプリング。

備考  この場合,一つのサンプルの中に同一のサンプリング単位が複数回含まれることが可能である。

3.10

非復元サンプリング  ひふくげんさんぷりんぐ 

sampling without replacement 

必要な数のサンプリング単位が母集団から一度に取られるサンプリング,又は母集団に戻すことなく

次々と取られるサンプリング。

3.11

ランダムサンプル  らんだむさんぷる 

random sample 

無限母集団又は復元サンプリングの場合には,独立で同一な分布からの確率変数によって構成されるサ

ンプル。有限母集団からの非復元サンプリングの場合には,母集団を構成するどのサンプリング単位につ

いても,サンプルに取られる確率が 0 でないようにして得られたサンプル。この確率はサンプリングの前

に値が定まっていなければならない。

備考1.  有限母集団からの非復元サンプリングの場合は,どのサンプリング単位についても等確率に

なることが望ましい。

2.

ランダムサンプルを

無作為標本ともいう。

3.12

単純ランダムサンプル  たんじゅんらんだむさんぷる 

simple random sample 


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無限母集団又は復元サンプリングの場合には,独立で同一な分布からの確率変数によって構成されるサ

ンプル。有限母集団からの非復元サンプリングの場合には,サンプルサイズを とするとき,母集団から

n

個のサンプリング単位を取り出すすべての組合せが等確率になるようにして得られたサンプル。

備考  無限母集団又は復元サンプリングの場合は,単純ランダムサンプルとランダムサンプルは同義

語である。

3.13

層別  そうべつ 

stratification 

母集団をいくつかの層に分割すること。層は部分母集団の一種で,相互に共通部分を持たず,それぞれ

の層を合わせたものが母集団に一致する。目的とする特性に関して,層内がより均一になるように層を設

定する。

備考  層別を層化ともいう。

3.14

層別サンプリング  そうべつさんぷりんぐ 

stratified sampling 

母集団を層別し,各層から一つ以上のサンプリング単位をランダムに取るサンプリング。

3.15

系統サンプリング  けいとうさんぷりんぐ 

systematic sampling 

母集団中のサンプリング単位が,生産順のような何らかの順序で並んでいるとき,一定の間隔でサンプ

リング単位を取ること。この間隔を

抜取り間隔 (sampling interval) という。この場合,最初のサンプリン

グ単位は最初の抜取り間隔の中からランダムに選ぶ。これを

ランダムスタート (random start) という。

備考  サンプリング単位の順序と独立な特性については,系統サンプリングによって得られたサンプ

ルは,通常ランダムサンプルとして扱われる。

3.16

集落サンプリング  しゅうらくさんぷりんぐ 

cluster sampling 

母集団をいくつかの集落に分割し,全集落からいくつかの集落をランダムに選び,選んだ集落に含まれ

るサンプリング単位をすべて取るサンプリング。集落は部分母集団の一種で,相互に共通部分を持たず,

集落を合わせたものが母集団に一致する。目的とする特性に関して,集落間の差が小さくなるように,集

落内のばらつきは大きくなるように集落を設定する。

3.17

二段サンプリング  にだんさんぷりんぐ 

two-stage sampling 

二段階に分けてサンプリングすること。第一段階は,母集団を幾つかの

一次サンプリング単位 (primary 

sampling unit) 

に分け,その中からいくつかをランダムに

一次サンプル (primary sample) としてサンプリ

ングする。第二段階は,取られた一次サンプルをいくつかの

二次サンプリング単位 (secondary sampling 

unit) 

に分け,この中からいくつかをランダムに

二次サンプル (secondary sample) としてサンプリングす

る。

備考  三段階以上に分けてサンプリングすることを多段サンプリング (multi-stage sampling) という。

多段サンプリングの最終段階のサンプルを特に

最終サンプル (final sample) ということがある。

3.18

抜取り比  ぬきとりひ 

sampling fraction 

(1)

サンプルの大きさと,サンプルが取られた母集団又は副母集団の大きさとの比。

(2)

バルクマテリアルのサンプリングの場合,サンプルの量(質量,体積,面積など)と,そのサンプル


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が取られた母集団又は副母集団の総量との比。

3.19

インクリメント  いんくりめんと 

increment 

バルクマテリアルの場合のサンプリング単位であり,試料採取器によって一度に一動作で取られる量。

3.20

バルクマテリアル,集合体  ばるくまてりある,しゅうごうたい 

bulk material 

個数では数えられないものの集まり。これには,粉塊混合物(例えば,石炭・鉱石)

,泥状体(例えば,

工場廃棄物)

,液体(例えば,原油・アルコール)

,気体(例えば,塩素・水素)

,線状体(例えば,針金・

繊維)

,帯状体(例えば,薄鋼板・プラスチックフィルム)などがある。

3.21

大口試料  おおぐちしりょう 

gross sample 

コンサインメント又はロットから採集したバルクマテリアルのサンプリング単位の全部を集めたもの。

3.22

試料調製  しりょうちょうせい 

sample preparation 

バルクマテリアルにおいて大口試料から試験室試料を得るために必要な一切の操作。これには粒径の縮

小,混合,分割などの操作が含まれる。

4.

抜取検査用語

4.1

抜取検査  ぬきとりけんさ 

sampling inspection 

製品またはサービスのサンプルを用いる検査。全数検査と異なる。

4.2

不適合品率  ふてきごうひんりつ 

proportion of nonconforming items 

(1)

サンプルに関して,

不適合アイテムの数を,検査したアイテムの総数で除したもの,つまり

検査したアイテムの数

不適合アイテムの数

不適合品率=

(2)

ロットに関して,

母集団またはロット中の不適合アイテムの数を,母集団またはロットの総数で除したもの,つまり

のアイテムの数

母集団またはロット中

の不適合アイテムの数

母集団またはロット中

不適合品率=

である。

不適合品率を 100 倍したものを

パーセント不適合品率  (percentages of nonconforming items) 

という。

備考1.  欠陥品率  (proportion of defective items)  も同じように定義される。

2.

補足用語として,

適合品率  (proportion of conforming items),有効品率 (proportion of effective 

items)

がある。

4.3

単位当たりの不適合数  たんいあたりのふてきごうすう 

nonconformities per item 

ある量の製品についての単位(アイテム)当たりの不適合の数であり,不適合の数を製品の単位(アイ

テム)数で除したもの。


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備考  アイテム当たりの欠陥数  (defects per item)  も同様に定義される。

4.4

100

単位当たりの不適合数  ひゃくたんいあたりのふてきごうすう 

nonconformities per hundred items 

単位(アイテム)当たりの不適合数を 100 倍したもの。

4.5

抜取検査手順  ぬきとりけんさてじゅん 

sampling procedure 

所定の抜取検査方式を用いる場合の指示及び/又は操作要求事項。つまり,ロットについての情報を得

るためのサンプルの選定,取り出し,サンプルの準備,方法。

4.6

抜取検査方式  ぬきとりけんさほうしき 

sampling plan 

定められたサンプルの大きさ,及びロットの合格の判定基準を含んだ規定の方式。

備考1.  判定基準は例えば,“不適合アイテムは合格判定個数以下であるこど”,などである。

2.

抜取検査方式には,どのようにサンプルを取り出すかというサンプリング・ルールは含まな

い。

4.7

抜取検査スキーム  ぬきとりけんさすきーむ 

sampling scheme 

抜取検査方式と,方式を変えるルールを合わせたもの。

備考  スキームには,“きつい検査”や“ゆるい検査”への移行ルール,さらに“全数検査”への移行

などへ自動的に変える切り替えルールを含むものがある。

4.8

合格  ごうかく 

acceptance 

バッチ,ロット,製品やサービスが合格基準を満足するという判定。

4.9

不合格  ふごうかく 

non-acceptance, rejection 

バッチ,ロット,製品やサービスが合格判定基準を満足しないという判定。

4.10

合格判定個数  ごうかくはんていこすう 

acceptance number, Ac 

計数値抜取検査において,所定の抜取検査方式において合格を許可するサンプル中に発見される不適合

アイテムまたは不適合数の最大値。

4.11

不合格判定個数  ふごうかくはんていこすう 

rejection number, non-acceptance number, Re 

計数値抜取検査において,所定の抜取検査方式において不合格と判定するサンプル中に発見される不適

合品または不適合数の最小値。

4.12

合否判定係数  ごうひはんていけいすう 

acceptability constant, acceptance constant, k

計量値抜取検査において,合格基準に用いられるサンプルの大きさと,合格品質水準規定値を与える係

数。

4.13

合否判定値  ごうひはんていち 

acceptance value 

計量値抜取検査において,合格基準を満足するサンプルの平均値の限界値。


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4.14

一回抜取検査  いっかいぬきとりけんさ 

single sampling inspection 

ロットの合格・不合格をあらかじめ定められた数 の大きさの一回のサンプルの結果から判定する抜取

検査。

4.15

二回抜取検査  にかいぬきとりけんさ 

double sampling inspection 

サイズ n

1

の第一サンプルの検査でロットの合格または不合格あるいは大きさ n

2

の第二サンプルをさら

に検査するかを判定する検査。判定は定められたルールに従って行われる。

4.16

多回抜取検査  たかいぬきとりけんさ 

multiple sampling inspection 

それぞれのサンプルが検査され,定められたルールに従って,合格,不合格又はサンプルの追加が判定

される抜取検査。判定ルールは累積されたサンプルによって行われる。

備考  ほとんどの多回抜取検査では合格・不合格を判定するまでのサンプルの最大抜取り回数が規定

されている。

4.17

逐次抜取検査  ちくじぬきとりけんさ 

sequential sampling inspection 

それぞれのアイテムが検査され,定められたルールに従って,合格,不合格又はアイテムの追加が判定

される抜取検査。判定ルールは累積されたサンプルによって行われる。

参考  検査個数は前もって固定していないが,最大個数を設定することが多い。

4.18

連続式抜取検査  れんぞくしきぬきとりけんさ 

continuous sampling inspection 

製品の個々のアイテムが連続した流れになっている場合に適用するための抜取検査。

a)

アイテムごとの,適合,不適合を基本とし,

b)

観測された製品の品質に応じて一定期間の全数検査または抜取検査が行われる。

4.19

スキップロット抜取検査  すきっぷろっとぬきとりけんさ 

skip-lot sampling inspection 

定められた数のロットが,規定された基準を満たした場合に適用する,連続するロットのうちのいくつ

かのものは検査なしに合格とする抜取検査。

4.20

なみ検査  なみけんさ 

normal inspection 

製品の品質水準が,合格品質水準と違っていると考える特段の理由がないときに用いる検査。

4.21

きつい検査  きついけんさ 

tightened inspection 

なみ検査よりもきびしい検査。規定された数のロットに対する検査の結果が,規定されたものよりも悪

い製品の品質水準を示した以降に切り替える。

4.22

ゆるい検査  ゆるいけんさ 

reduced inspection 

なみ検査よりもきびしくない検査。規定された数のロットに対する検査の結果が,規定されたものより

もよい製品の品質水準を示した以降に切り替える。

4.23

検査特性曲線,OC 曲線  けんさとくせいきょくせん,おーしーきょくせん 


12

Z 8101-2 : 1999

operating characteristic curve, OC curve 

検査特性曲線には次の 3 タイプがある。

(1)  A

タイプ

所定の抜取検査方式について,ロットの品質水準に対してロットが合格判定基準を満足する確率の

関係を示す曲線。

(2)  B

タイプ

所定の抜取検査方式について,ロットを生産した工程の品質水準に対して,この工程から生産され

たロットが合格となる確率の関係を示す曲線。また,所定の抜取検査方式について,ロットまたは製

品が合格と判定される期待値のパーセンテージを示す曲線。

(3)  C

タイプ

所定の連続式抜取検査について,工程の品質水準に対して,抜取検査の期間に製品が合格するパー

センテージの長期間の平均値を示す曲線。

4.24

消費者危険,CR  しょうひしゃきけん,しーあーる 

consumer’s risk (CR)   

所定の抜取検査方式において,ロット又は工程の品質水準(例えば,不適合品率)がその抜取検査方式

では不合格と指定された値[例えば,限界品質水準 (LQL)]のときに,合格となる確率。

図 3,図 参照。

4.25

消費者危険点,CRP  しょうひしゃきけんてん,しーあーるぴー 

consumer's risk point (CRP)   

OC

曲線において,あらかじめ定められた(通常低い)合格の確率(消費者危険)に対応する点。

図 3

図 参照。

備考1.  この合格の確率は消費者危険と呼ばれ,その消費者危険に対応して CRP で示されるロットの

品質が消費者危険品質 CRQ である。

2. OC

曲線のタイプは明記するのがよい。

4.26

消費者危険品質,CRQ  しょうひしゃきけんひんしつ,しーあーるきゅー 

consumer’s risk quality (CRQ)   

抜取検査方式において,ロットまたは工程の規定された消費者危険に対応する品質水準。

図 参照。

備考1. OC 曲線のタイプは明記するのがよい。

2.

この特別な例が,B タイプの OC 曲線の限界品質水準 LQL である。

図 3  生産者危険品質 PRQ と消費者危険品質 CRQ によって規定される OC 曲線


13

Z 8101-2 : 1999

図 4  合格品質水準 AQL と限界品質水準 LQL によって規定される OC 曲線

4.27

生産者危険,PR  せいさんしゃきけん,ぴーあーる 

producer’s risk (PR)   

所定の抜取検査方式において,ロット又は工程の品質水準(例えば,不適合品率)がその抜取検査方式

では合格と指定された値[例えば,合格品質水準 (AQL)]のときに,ロット又は工程が不合格となる確率。

図 3,図 参照。

4.28

生産者危険点,PRP  せいさんしゃきけんてん,ぴーあーるぴー 

producer’s risk point (PRP)   

生産者危険に対応する OC 曲線上の点。

備考 OC 曲線のタイプは明記するのがよい。

4.29

生産者危険品質,PRQ  せいさんしゃきけんひんしつ,ぴーあーるきゅー 

producer's risk quality (PRQ)   

抜取検査方式のもとで,規定された生産者危険に対応するロットまたは工程の品質水準。

図 参照。

備考1. OC 曲線のタイプは明記するのがよい。

2.

この特別な例は,OC 曲線が B タイプのときの合格品質水準である。

4.30  OC

曲線の傾き  おーしーきょくせんのかたむき 

slope of the OC curve 

所定の抜取検査方式の OC 曲線において,生産者危険点から消費者危険点を結ぶ直線の傾き。

備考  傾きが垂直に近いほど,識別力が大きいことになる。

4.31

識別比  しきべつひ 

discrimination ratio 

品質水準の比。CRQ/PRQ。

4.32

合否等分点品質  ごうひとうぶんてんひんしつ 

indifference point, point of control (of the OC curve)   

OC

曲線上で,合格および不合格の確率が 0.5 になる点。

4.33

合否等分点品質水準  ごうひとうぶんてんひんしつすいじゅん 

indifference quality level (IQL)   

一連のロットを考えたとき,所定の抜取検査方式で合格の確率が 0.5 になる品質水準。

4.34

合格品質水準,AQL  ごうかくひんしつすいじゅん,えいきゅーえる 


14

Z 8101-2 : 1999

acceptable quality level (AQL)   

一連の継続的ロットを考えたとき,抜取検査の目的では工程の満足な平均品質の限界と考えられる品質

水準。

図 参照。

備考 AQL の値は通常は物理的・経済的制約条件等に基づいて選ぶ。例えば,“自然な工程限界(い

ろいろな技術的特性値の公差がこれによって決まる)

”や不適合品による不具合のコストと釣り

合うような検査コストなどである。

4.35

限界品質水準,LQL  げんかいひんしつすいじゅん,えるきゅーえる 

limiting quality level (LQL)   

一連の継続的ロットを考えたとき,

抜取検査の目的では不満足な工程平均の限界と考えられる品質水準。

図 参照。

4.36

限界品質,LQ  げんかいひんしつ,えるきゅー 

limiting quality (LQ)   

ロットが孤立であると考えられる場合に,抜取検査の目的では不満足な品質水準。

備考1.  特定の抜取検査システムでは,それぞれのロットの合格の確率は設定された範囲内にある。

2.

“限界品質”という用語は適切な用語ではないが,広く用いられている。厳密には“孤立ロ

ット限界品質水準”がより満足できる用語である。

4.37

平均出検品質,AOQ  へいきんしゅっけんひんしつ,えいおーきゅー 

average outgoing quality (AOQ)   

検査に入ってくる製品の品質(入検品質)が所定の値のときに,検査から出力される製品の平均的な不

適合品率または不適合数の期待値。

備考1.  実際の場合には,不合格となったロットに対する全数検査で不適合品を適合品と交換するか

しないかによって,異なった AOQ の定義を使用することがある。

2.

特に指定がなければ,AOQ は合格ロットのすべてと,いったん不合格となって全数検査で不

適合品の適合品への交換を済ませたロットのすべてを足し合わせたものについて計算する。

3.

一般に次の計算式が用いられる。

AOQ

=入検工程品質×合格の確率

4.38

平均出検品質限界,AOQL  へいきんしゅっけんひんしつげんかい,えいおーきゅーえる 

average outgoing quality limit (AOQL)   

所定の合否判定抜取検査方式とすべての不合格ロットの全数選別が行われるとき,可能性のあるすべて

の入検品質に対して得られる平均出検品質のうちの最大値。

4.39

平均検査個数,ASN  へいきんけんさこすう,えいえすえぬ 

average sample number (ASN)   

所定の抜取検査方式を使用しているときに,ロットの合格・不合格の判定に到達するまでに検査するア

イテムのロット当たりの平均個数。またこのときに,不合格ロットの場合の全数検査の分も含めて,検査

するアイテムのロット当たりの平均個数を

平均全検査個数  (average total inspected, ATI)  という。

備考  平均検査個数は提出されるロットの実際の品質水準によって変わる。

5.

統計的工程管理用語

5.1

ロット内変動  ろっとないへんどう 

within- lot variation, within-batch variation 


15

Z 8101-2 : 1999

あるロット内における観測値もしくは試験値のばらつき。

5.2

ロット間変動  ろっとかんへんどう 

between-lot variation, between-batch variation 

数ロット間における観測値あるいは試験値のロット平均のばらつき。

備考  ロット間変動は,ロット内サンプル数を増やすことによって減少させることが可能なロット内

変動成分を含む。

5.3

群内変動  ぐんないへんどう 

within subgroup variation 

群の内での観測値のばらつき。

5.4

群間変動  ぐんかんへんどう 

between subgroup variation 

群の間の工程のばらつき。

備考1.  多くの群について観測値を集めると,そのばらつきの中には群内変動と群間変動の両方が含

まれる。この全変動から群内変動を除去したものを群間変動という。

2.

ロット間変動がロット内変動成分を含んだものとして定義されるのに対して,群間変動は群

内変動成分を含まないものとして定義されることを注意するとよい。

5.5

管理水準  かんりすいじゅん 

control level 

安定した工程の状態を表す値。例えば, , , などで表すことができる。

5.6

偶然原因  ぐうぜんげんいん 

chance causes 

変動の原因となり,一般には数多くあるが比較的重要度の低い因子。必ずしも同定されてはいない。同

定されたとしても取り除くことが技術的あるいは経済的に困難な因子。

5.7

突き止められる原因,見逃せない原因  つきとめられるげんいん,みのがせないげんいん 

assignable cause

品質特性もしくは工程水準の変化の原因として検出され,同定され得る因子。

備考  多くの小さな変動原因は,突き止められるかもしれないが,それらを考慮するか,もしくは管

理することが経済的でないかもしれない。このような場合,それらは偶然原因として処理する

ことが望ましい。

5.8

統計的管理状態  とうけいてきかんりじょうたい 

state of statistical control 

時系列データの変動が時間的に安定した偶然原因によって引き起こされた状態。

備考1.  このような偶然原因による変動は,一般には,その結果が同一母集団からのランダムサンプ

ルであるかのように振舞う。

2.

統計的管理状態は,通常,管理図を用いて評価される。

3.

管理図が統計的管理状態を示さないとき,管理外れという。

5.9

工程能力  こうていのうりょく 

process capability 

安定した工程の持つ特定の成果に対する合理的に到達可能な工程変動を表す統計的測度。通常は工程の

アウトプットである品質特性を対象とし,品質特性の分布が正規分布であるとみなされるとき,平均値±


16

Z 8101-2 : 1999

3

σ

で表すことが多いが,6

σ

で表すこともある。また,ヒストグラム,グラフ,管理図などによって図示す

ることもある。工程能力を表すために主として時間的順序で品質特性の観測値を打点した図を

工程能力図 

(process capability chart) 

という。

備考  “合理的に到達可能”とは,経済的・技術的にみて到達可能であることを意味する。

5.10

工程能力指数  こうていのうりょくしすう 

process capability index (PCI)   

特性の規定された公差を工程能力 (6

σ

)

で除した値。

備考  製品規格が片側にしかない場合,平均値と規格値の隔たりを 3

σ

で除した値で表現することもあ

る。

5.11

管理図  かんりず 

control chart 

連続した観測値もしくは群のある統計量の値を,通常は時間順またはサンプル番号順に打点した,上側

管理限界線,及び/又は,下側管理限界線をもつ図。打点した値の片方の管理限界方向への傾向の検出を

補助するために,中心線が示される。

5.12

シューハート管理図  しゅーはーとかんりず 

Shewhart control chart 

工程が統計的管理状態であるかどうかを評価するための管理図。

備考  3 シグマ限界を管理限界として用いることが多い。

5.13

解析用管理図  かいせきようかんりず 

control chart for analyzing data 

既に集められた観測値によって,工程が統計的管理状態であるかどうかを評価するための管理図。

備考  JIS Z 9021‘シューハート管理図’では,標準値が与えられていない場合の管理図に対応する。

5.14

管理用管理図  かんりようかんりず 

control chart for controlling process 

工程を管理状態に保持するための管理図。

備考  JIS Z 9021‘シューハート管理図’では,標準値が与えられている場合の管理図に対応する。

5.15

管理図  えっくすばーかんりず 

 chart

群の平均値を用いて群間の違いを評価するための管理図。

備考  平均値の管理図ともいう。

5.16

メディアン管理図  めでぃあんかんりず 

median chart 

群のメディアンを用いて群間の違いを評価するための管理図。

5.17  X

管理図  えっくすかんりず 

individual observation chart, original data chart 

サンプルの個々の観測値を用いて工程を評価するための管理図。

備考  個々のデータの管理図ともいう。

5.18  R

管理図  あーるかんりず 

range chart, R chart 

群の範囲を用いて工程の分散を評価するための管理図。


17

Z 8101-2 : 1999

備考  範囲の管理図ともいう。

5.19  s

管理図  えすかんりず 

sample standard deviation chart, s chart 

群の標準偏差を用いて工程の分散を評価するための管理図。

備考  標準偏差の管理図ともいう。

5.20

移動範囲管理図  いどうはんいかんりず 

moving range control chart 

現時点の観測値と 時点前の観測値を置き換えながら,最新の 時点までの観測値の範囲を用いること

によって工程内の変動を評価するための管理図。n=2 で用いられることが多い。

5.21  p

管理図  ぴーかんりず 

proportion chart, fraction chart 

群の大きさに対する不適合品数の割合を用いて工程を評価するための管理図。

備考  不適合品率の管理図ともいう。従来は,不良率の管理図と呼ばれていた。

5.22  np

管理図  えぬぴーかんりず 

number of nonconforming items chart 

不適合品数を用いて工程を評価するための管理図。群の大きさが一定の場合に用いる。

備考  不適合品数の管理図ともいう。従来は,不良個数の管理図と呼ばれていた。

5.23  c

管理図  しーかんりず 

count chart, c chart 

サンプルに生起した不適合数を用いて工程を評価するための管理図。

群の大きさが一定の場合に用いる。

備考  不適合数の管理図ともいう。従来は,欠点数の管理図と呼ばれていた。

5.24  u

管理図  ゆーかんりず 

count per unit chart 

サンプルの単位当たりに生起した不適合数を用いて工程を評価するための管理図。

備考  単位当たりの不適合数の管理図ともいう。従来は,単位当たりの欠点数の管理図と呼ばれてい

た。

5.25

多変量管理図  たへんりょうかんりず 

multivariate control chart 

互いに相関をもつ,二つ以上の特性を用いることによって工程を評価するための管理図。

5.26

累積和管理図  るいせきわかんりず 

cumulative sum chart, cusum chart 

連続するサンプルの統計量とあらかじめ設定した参照値との偏差の累積和を打点する管理図。工程平均

がステップ状にシフトする変化に対して検出が早い。また,シフトした時点及びシフトした量の推定を容

易に行うことができる特長をもつ。

5.27

移動平均管理図  いどうへいきんかんりず 

moving average control chart 

現時点の観測値と 時点前の観測値を置き換えながら,最新の 時点までの観測値の算術平均を用いる

ことによって工程水準を評価するための管理図。

5.28  EWMA

管理図,指数型重みつき移動平均管理図  いーだぶりゅーえむえいかんりず,しすうがたお

もみつきいどうへいきんかんりず 


18

Z 8101-2 : 1999

exponentially weighted moving average control chart 

指数平滑移動平均を用いることによって工程水準を評価するための管理図。

5.29

平均連長  へいきんれんちょう 

average run length (ARL)   

(1)

サンプルの意味で用いられる場合

ある工程水準が管理外れであることが指示されるまでの管理図への平均打点数。

(2)

製品の意味で用いられる場合

ある工程水準が管理外れであることが指示されるまでに製造された平均製品数。

備考  不必要な原因追求もしくは修正アクションの要求を最小にするために,工程が規定された水準

にあるときは,できるだけ大きな平均連長が望まれる。迅速な修正アクションを要求するため

に,工程がある要求されない水準に変化したときは,できるだけ小さい平均連長が望まれる。

平均連長曲線は変化量に対する種々の管理図法の検出の相対的な早さを記述するために用いら

れる。

5.30

管理線  かんりせん 

control line 

中心線と管理限界線の総称。

5.31

管理限界(上方管理限界,下方管理限界)  かんりげんかい(じょうほうかんりげんかい,かほう

かんりげんかい) 

control limits (upper and/or lower)   

工程が統計的管理状態にあるとき,

管理図上で統計量の値がかなり高い確率で存在する範囲を示す限界。

5.32  3

シグマ限界  しぐまげんかい 

three sigma limits, Shewhart control limits 

シューハート管理図に用いる統計量の標準偏差の 3 倍の幅をもつ管理限界。

5.33

確率限界  かくりつげんかい 

probability limits 

工程が統計的管理状態にあるとき,管理図上で統計量の値が前もって設定したかなり高い確率で存在す

る範囲を示す限界。

5.34

警戒限界  けいかいげんかい 

warning limits 

工程が統計的管理状態にあるとき,管理図上で統計量の値が高い確率で存在する範囲を示す限界。

備考1.  統計量の値が警戒限界の外側であるが処置限界の内側であるとき,一般的には,工程の監視

を増やすことが必要である。また,特別な工程ではアクションをとることをルール化しても

よい。

2.

警戒限界は,工程が異常状態である可能性を示唆するものであるが,必ずしも,それ以上の

アクションを要求するものではない。

3.

警戒限界は常に処置限界の内側にある。

5.35

中心線  ちゅうしんせん 

central line 

打点された統計量の長期にわたる平均値か,若しくは,その統計量に対する前もって規定した値を表す

管理図上の線。


19

Z 8101-2 : 1999

附属書 A(規定)  JIS Z 8101-2 で用いられる記号

適用範囲 

この附属書は,この規格のこの部で用いられる記号について規定する。

Ac

合格判定個数

AOQ

平均出検品質

AOQL

平均出検品質限界

AQL

合格品質水準

ARL

平均連長

ASN

平均検査個数

ATI

平均全検査個数

CR

消費者危険

CRP

消費者危険点

CRQ

消費者危険品質

IQL

合否等分点品質水準

k

合否判定係数

LQ

限界品質

LQL

限界品質水準

N

母集団の大きさ,あるいはロットサイズ

OC

(曲線)  検査特性(曲線)

PCI

工程能力指数

PR

生産者危険

PRP

生産者危険点

PRQ

生産者危険品質

R

(室間)再現許容差

r

併行許容差

Re

不合格判定個数

s

標本の標準偏差

用語分科会  構成表

主査

石  田  保  士

東京芝浦電気株式会社

幹事

東      秀  彦

工業技術院標準部

委員

相  羽  弘  一

工業技術院標準部

石  川      馨

東京大学工学部

茅  野      健

電気通信省電気通信研究所

桑  原  善  一

電気通信省電気通信研究所

坂  元  平  八

神戸大学経済学部

園  部      進

日本電気株式会社玉川事業本部

田  口  玄  一

電気通信省電気通信研究所

中  岡  幸  男

早稲田大学工学部

松  島  康  夫

通商産業省機械局


20

Z 8101-2 : 1999

事務局

白  崎  文  雄

日本規格協会

蒔  田  満  一

日本規格協会

上  山  忠  夫

日本規格協会

尾  上  清治郎

日本規格協会

品質管理用語専門委員会  構成表

委員長

石  田  保  士

東京芝浦電気株式会社

委員

石  川      馨

東京大学(サンプリング担当)

奥  津      晋

富士フイルム株式会社(実験計画担当)

金  岡  幸  二

東光電気株式会社(検査担当)

木  暮  正  夫

東京工業大学(一般担当)

小  柳  賢  一

日本科学技術連盟

園  部      進

日本電気株式会社

高  山  敏  夫

日本規格協会

田  口  玄  一

日本電信電話公社

田  中  輝  臣

工業技術院

古  川      光

早稲田大学

三  浦      新

三井化学工業株式会社(管理図担当)

三  浦  光  男

いすゞ自動車株式会社

森  口  繁  一

東京大学(数理担当〉

山  内  二  郎

東京大学

事務局

東      秀  彦

工業技術院

松  川  安  一

工業技術院

加  島  良  一

工業技術院

日本規格協会管理方式研究会 JIS Z 8101 改正原案作成委員会

委員長

三  浦      新

玉川大学工学部

委員

大  場  興  一

東京理科大学工学部

尾  関  和  夫

日本精工株式会社

岸      暁  男

武蔵工業大学

佐々木      脩

玉川大学工学部

廣  津  千  尋

東京大学工学部

藤  田      董

川崎製鉄株式会社

藤  森  利  美

東京理科大学工学部

宮  津      隆

日本鋼管株式会社

山  本  太  郎

日本電信電話公社

横  尾  恒  雄

東洋カーボン株式会社

鷲  尾  泰  俊

慶応義塾大学工学部

吉  枝  正  明

工業技術院標準部

事務局

川  村  正  信

日本規格協会

竹  下  正  生

日本規格協会

若  園  叔  邦

日本規格協会

日本工業標準調査会  基本部会  品質管理専門委員会

委員会長

朝  香  鐵  一

東京理科大学工学部

委員

石  川      馨

武蔵工業大学

奥  野  忠  一

東京大学工学部

尾  関  和  夫

日本精工株式会社


21

Z 8101-2 : 1999

川  村  正  信

財団法人日本規格協会

木  暮  正  夫

玉川大学工学部

瀬  倉  久  男

防衛庁装備局

田  口  玄  一

青山学院大学理工学部

角  田  克  彦

日本電信電話公社検査部

中  村  晴  佳

日産自動車株式会社

林      俊  太

工業技術院標準部

東      秀  彦

財団法人日本規格協会

藤  田      董

川鐵コンティナー株式会社

藤  森  利  美

東京理科大学工学部

真  壁      肇

東京工業大学

升  山  義  久

日本国有鉄道資材局

三  浦      新

玉川大学工学部

宮  津      隆

日本鋼管株式会社

森      秀太郎

東京芝浦電気株式会社

森  口  繁  一

電気通信大学工学部

山  口  啓  一

新日本製鉄株式会社

山  本  太  郎

日本電気株式会社

横  尾  恒  雄

東洋カーボン株式会社

鷲  尾  泰  俊

慶応義塾大学理工学部

事務局

藤  田  富  男

工業技術院標準部材料規格課

津  金  秀  幸

工業技術院標準部材料規格課

品質管理分野国際整合化分科会

(主査)

尾  島  善  一

東京理科大学理工学部

(委員)

青  木  茂  雄

財団法人日本科学技術連盟

今  井  秀  孝

工業技術院計量研究所

柿  田  和  俊

社団法人日本鉄鋼連盟

加  藤  洋  一

日本電信電話株式会社

門  山      允

東京国際大学

兼  子      毅

武蔵工業大学工学部

椿      広  計

筑波大学社会工学系

仁  科      健

名古屋工業大学工学部

野  澤  昌  弘

東京理科大学経営学部

三佐尾  武  雄 QC コンサルタント

宮  津      隆

帝京科学大学理工学部

山  田      秀

東京都立科学技術大学工学部

横  尾  恒  雄 QC コンサルタント

大  嶋  清  治

工業技術院標準部

(事務局)

竹  下  正  生

財団法人日本規格協会

安  田  順  子

財団法人日本規格協会

備考  ○印は用語 JIS 原案作成 WG の委員を兼ねる。

JIS Z 8101

“品質管理用語”改正原案委員会 WG1

(主査)

廣  津  千  尋

東京大学工学部

(委員)

尾  島  善  一

東京理科大学理工学部

加  藤  洋  一

日本電信電話株式会社

椿      広  計

慶應義塾大学理工学部

仁  科      健

名古屋工業大学工学部

大  嶋  清  治

工業技術院標準部


22

Z 8101-2 : 1999

(事務局)

竹  下  正  生

財団法人日本規格協会

小野寺      勉

財団法人日本規格協会

JIS Z 8101-3

原案作成委員会

(主査)

尾  島  善  一

東京理科大学理工学部

(委員)

飯  田  孝  久

慶應義塾大学理工学部

小  池  昌  義

工業技術院計量研究所

椿      広  計

筑波大学社会工学系

野  澤  昌  弘

東京理科大学経営学部

三  輪  哲  久

農業環境技術研究所

山  田      秀

東京理科大学工学部

浅  川  敏  郎

工業技術院標準部

(事務局)

橋  本      進

財団法人日本規格協会

安  田  順  子

財団法人日本規格協会