Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
0.1 表の配列 ······················································································································ 1
0.2 量の表 ························································································································· 1
0.3 単位の表 ······················································································································ 1
0.4 この規格における数値の記述 ··························································································· 2
0.5 特記事項 ······················································································································ 2
1 適用範囲························································································································· 3
2 引用規格························································································································· 3
3 名称,記号及び定義 ·········································································································· 3
附属書A(規定)化学元素の原子番号,名称及び記号 ································································ 36
附属書B(規定)化学元素及び核種の記号················································································ 38
附属書C(規定)pH ············································································································ 39
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本計量振興協会(JAMP)及
び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出が
あり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
これによって,JIS Z 8202-8:2000は廃止され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS Z 8000の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS Z 8000-1 第1部:一般
JIS Z 8000-3 第3部:空間及び時間
JIS Z 8000-4 第4部:力学
JIS Z 8000-5 第5部:熱力学
JIS Z 8000-6 第6部:電磁気
JIS Z 8000-7 第7部:光
JIS Z 8000-8 第8部:音
JIS Z 8000-9 第9部:物理化学及び分子物理学
JIS Z 8000-10 第10部:原子物理学及び核物理学
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
Z 8000-9:2015
(ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
量及び単位−第9部:物理化学及び分子物理学
Quantities and units-Part 9: Physical chemistry and molecular physics
序文
この規格は,2009年に第1版として発行されたISO 80000-9及びAmendment 1(2011)を基に,技術的
内容及び構成を変更することなく作成した日本工業規格である。ただし,追補(amendment)については,
編集し,一体とした。
なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。
0.1
表の配列
この規格の量及び単位の表は,量を左側のページに配列し,単位を対応する右側のページに配列する。
右のページの2本の横実線の間にある全ての単位は,左側のページの対応する実線の間の量に属する。
左側のページの量を表す番号の下には,括弧を付けて旧規格(JIS Z 8202-8)で規定した項目の番号を示
す。
なお,旧規格にその項目がなかった場合には,“−(ダッシュ)”でそのことを示す。
0.2
量の表
この規格で扱う分野において最も重要な量について,その名称及び記号を示すとともに,ほとんどの場
合に,その定義を併せて示す。これらの名称及び記号は,推奨である。これらの定義は,国際量体系(ISQ)
における量の識別のためであり,左側のページに列挙している。これらの定義は,必ずしも完全なもので
はない。
量のスカラー文字,ベクトル文字又はテンソル文字は,特に定義のために必要な場合に示している。
多くの場合,ある量に対しては一つの名称と一つの記号とを示す。一つの量に対して二つ以上の名称又
は二つ以上の記号を併記し,特に区別をしていない場合には,互いに対等な関係にある。斜体の文字に2
種類の字体がある場合(例えば,ϑ及びθ,φ及びφ,a及びa,g及びg),いずれか一方だけを示している
が,他方は対等に使用できないという意味ではない。このような異なる字体にそれぞれ異なる意味を与え
ることは推奨しない。括弧内の記号は,予備の記号である。したがって,特別の関係の下で主要記号を異
なる意味で用いる場合には,これら予備の記号を用いる。
0.3
単位の表
0.3.1
一般
量に対する単位の名称を,記号及び定義とともに示す。これらの単位の名称は言語によって異なるが,
記号は国際的なものであり,また,全ての言語において同一である。詳細情報については,国際度量衡局
(BIPM:Bureau International des Poids et Mesures)から発行されているSI文書(2006年第8版)及びJIS Z
8000-1を参照する。
単位は,次のように配列している。
a) 一貫性のある国際単位系(SI:Système International d'Unités)を最初に示す。SI単位は,国際度量衡総
2
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
会(CGPM:Conférence Générale des Poids et Mesures)で採択されたものである。一貫性のあるSI単位
の使用を推奨する。明示的に記載していない場合であっても,SI接頭語を付した10進の倍量及び分
量を推奨する。
b) 次に,国際度量衡委員会(CIPM:Comité International des Poids et Mesures)若しくは国際法定計量機関
(OIML:Organisation Internationale de Métrologie Légale),又はISO及びIECがSI単位と併用するこ
とを認めている,一部の非SI単位を示す。
これらの非SI単位は,項目内を点線で区切って,SI単位と区別している。
0.3.2
次元1又は無次元量に関する注意事項
無次元量とも呼ばれる次元1のいかなる量に対しても一貫性のある単位は,数の1,記号は1である。
このような量の値を表すときには,一般に,単位の記号1は明示しない。
例1 屈折率 n=1.53×1=1.53
この単位の記号1の倍量又は分量を示すために接頭語を用いてはならない。接頭語の代わりに,10のべ
き乗を用いることが望ましい。
例2 レイノルズ数 Re=1.32×103
通常,平面角は二つの長さの比として,立体角は二つの面積の比として表されることを考慮して,CGPM
は1995年,SI単位においてラジアン(rad)及びステラジアン(sr)を無次元の組立単位とすることを規
定した。これは,平面角及び立体角という量は,次元1の組立量とみなせることを意味する。したがって,
ラジアン及びステラジアンの単位は次元1に等しい。これらは省略してもよいし,又は種類が異なるが同
じ次元をもつ量を区別しやすくするために,組立単位の表現に用いてもよい。
0.4
この規格における数値の記述
記号“=”は“〜に完全に等しい”ことを,記号“≈”は“〜にほぼ等しい”ことを,また,記号“:=”
は“〜に定義上等しい”ことを表している。
注記 国際規格では“≈”を用いることになっているが,我が国では,“≒”を使用してもよい。
実験的に決定された物理量の数値は,常に測定の不確かさを伴っている。この不確かさは,常に明示す
ることが望ましい。この規格では,不確かさの度合いを次の例のように表している。
例 l=2.347 82 (32) m
この例では,l=a (b) m,すなわち,括弧書きで示した不確かさbの数値は,長さlの数値aの最終(及
び最下位)桁に当てはまるものと仮定している。この表し方は,bがaの最終桁の標準不確かさ(標準偏
差の推定値)を表している場合に用いる。上に示した数値の例は,長さl(lをメートル単位で表す場合)
の最良の推定数値が2.347 82であること,及び未知のlの値は,標準不確かさである0.000 32 mとl値の
確率分布によって決まる確率とによって,(2.347 82−0.000 32) mと (2.347 82+0.000 32) mとの間にあると
信じられることを意味すると解してよい。
0.5
特記事項
この規格では,物質の記号は,下付き添字で表示している(例 cB,wB,pB)。
一般的に,主記号と同じ行の括弧内に,物質及びその状態を表す記号を配置することが望ましい。
例 c (H2SO4)
上付き添字“ * ”は,“純粋”を意味するために使用され,上付き添字“ ”は,“標準”を意味するた
めに使用する。
3
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
例1 モル体積の場合:Vm(K2SO4,0.1 mol・dm−3水溶液,25 ℃)
例2 定圧での標準モル熱容量の場合: (H2O,g,298.15 K)=33.58 J・K−1・mol−1
∑
=
*
m,
*
B
m,
B
B
/
i
iV
x
V
x
ϕ
のような表記では,φBは,物質A,B,C,...,の混合物内の特定の物質Bの体積
分率を表し,xiは,物質iの物質量分率を表し,
*
m,i
Vは,純物質iのモル体積を表し,全てのモル体積
*
A
m,
V
,
*
B
m,
V
,
*
C
m,
V
などは,同じ温度と同じ圧力で規定する。式の右辺の総和の項は,混合物を構成する全ての物
質A,B,C,...,の合計で,したがって,∑
=1
ix
となる。
量記号に関する追加情報は,下付き添字,上付き添字又は記号の後の括弧で加えてもよい。
化学元素の原子番号,名称及び記号に関する詳細な規定は,附属書Aに示す。
化学元素及び核種の記号に関する詳細な規定は,附属書Bに示す。
pHに関する詳細な規定は,附属書Cに示す。
注記 JIS Z 8000-9における基礎物理定数は,“2010年CODATA推奨値”に記載された基礎物理定数
から引用。CODATAウェブサイト参照:http://physics.nist.gov/cuu/constants/index.html
1
適用範囲
この規格は,物理化学及び分子物理学の量及び単位に関する,名称,記号及び定義について規定する。
また,この規格は,必要に応じて換算率についても規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 80000-9:2009,Quantities and units−Part 9: Physical chemistry and molecular physics及び
Amendment 1:2011(IDT)
なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ
とを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS Z 8000-3 量及び単位−第3部:空間及び時間
注記 対応国際規格:ISO 80000-3,Quantities and units−Part 3: Space and time(IDT)
JIS Z 8000-4 量及び単位−第4部:力学
注記 対応国際規格:ISO 80000-4,Quantities and units−Part 4: Mechanics(IDT)
JIS Z 8000-5 量及び単位−第5部:熱力学
注記 対応国際規格:ISO 80000-5,Quantities and units−Part 5: Thermodynamics(IDT)
JIS Z 8000-6 量及び単位−第6部:電磁気
注記 対応国際規格:IEC 80000-6,Quantities and units−Part 6: Electromagnetism(IDT)
3
名称,記号及び定義
物理化学及び分子物理学の量及び単位に関する,名称,記号及び定義は,次による。
p
C,
m
4
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
物理化学及び分子物理学
量
番号
名称
記号
定義
説明
9-1
(8-3)
物質量
(amount of
substance)
n
物質量は,国際量体系(ISQ)の基
本量の一つである。
純粋な試料の物質量は,多くの
場合,その質量を測定し,試料
のモル質量で除して得られる
量である。
物質量は,試料中の特定対象粒
子の数に比例すると定義され
る。比例定数は,全ての試料に
共通する普遍的な定数である。
“モル数”という名称は,“物
質量”として使用されることが
ある。量の名称と単位の名称と
は区別するのがよいので“モル
数”は使用しないほうがよい。
名称“物質量”では,簡単にす
るために,“物質”という言葉
をどんな特定用途でも当該物
質を指定する単語に置き換え
ることができる,例えば,“塩
化水素(HCl)の量”,又は“ベ
ンゼン(C6H6)の量”と表記す
る。
(9-1.a“換算率及び説明”欄の1
番目の文で強調しているよう
に,)常に関係する対象の正確
な仕様を明らかにすることが,
重要である。
そのためには,その物質の分子
化学式を明らかにすることが
望ましい。
5
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位
物理化学及び分子物理学
番号
名称
単位記号
定義
換算率及び説明
9-1.a
モル (mole)
mol
モルは,0.012キログラムの炭素12
の中に存在する原子の数と等しい
数の対象粒子を含む系の物質量で
ある。
[第14回CGPM(1971)]
モルを用いるときには,対象粒
子が指定されなければならな
いが,それは原子,分子,イオ
ン,電子,その他の粒子又はこ
れらの集合体であってもよい。
この定義は,束縛されておら
ず,静止しており,かつ,基底
状態にある炭素12の原子に適
用される。
モルは正孔,他の準粒子,二重
結合などの対象にも使用する。
6
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
物理化学及び分子物理学
量
番号
名称
記号
定義
説明
9-2.1
(8-1.1)
相対原子質量
(relative atomic
mass)
Ar
ある元素を構成する原子の平均質
量[JIS Z 8000-4(番号4-1)]と,
核種12Cの原子質量の1/12との比。
例 Ar (Cl) ≈ 35.453
相対原子質量又は相対分子質
量は核構成に依存する。
9-2.2
(8-1.2)
相対分子質量
(relative molecular
mass)
Mr
ある物質を構成する分子又は特定
粒子の平均質量と,核種12Cの原子
質量の1/12との比。
国際純正応用化学連合
(IUPAC)では,“相対原子質量”
及び“相対分子質量”について,
それぞれ“原子量”及び“分子
量”という特別の名称を用いる
ことを認めているが,これらの
伝統的な名称の使用は推奨し
ない。
9-3
(8-2)
粒子数
(number of particles)
NB
NBは系内の粒子数に等しい。
種々の対象が粒子として扱わ
れることがある。例えば,分子
数,原子数。
この記号に付加された下付き
添字は,特定の対象を示す。例
えば,NBは物質Bの分子数を
表す。
9-4
(8-4)
アボガドロ定数
(Avogadro constant)
L,NA
純粋試料において,
L=N/n
ここに, N: 粒子数(番号9-3)
n: 物質量(番号9-1)
L=6.022 141 29 (27)×
1023 mol−1
[2010年CODATA推奨値]
9-5
(8-5)
モル質量
(molar mass)
M
純粋試料において,
M=m/n
ここに, m: 質量[JIS Z 8000-4(番
号4-1)]
n: 物質量(番号9-1)
9-6
(8-6)
モル体積
(molar volume)
Vm
純粋試料において,
Vm=V/n
ここに, V: 体積[JIS Z 8000-3(番
号3-4)]
n: 物質量(番号9-1)
標準状態(273.15 K,101.325
kPa)での理想気体のモル体積
は,
Vm=22.413 968 (20)×10−3
m3/mol,
標準状態(273.15 K,100 kPa)
のモル体積は,
Vm=22.710 953 (21)×10−3
m3/mol
[2010年CODATA推奨値]
7
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
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単位
物理化学及び分子物理学
番号
名称
単位記号
定義
換算率及び説明
9-2.a
(数の)1 (one)
1
0.3.2参照。
9-3.a
(数の)1 (one)
1
0.3.2参照。
9-4.a
毎モル
(mole to the power
minus one)
mol−1
9-5.a
キログラム毎モル
(kilogram per mole)
kg/mol
一般的に,モル質量のために使
用される単位は,キログラム毎
モル(kg/mol)より,グラム毎
モル(g/mol)である。
9-6.a
立方メートル毎モ
ル
(cubic metre per
mole)
m3/mol
8
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
物理化学及び分子物理学
量
番号
名称
記号
定義
説明
9-7
(8-7)
モル内部エネルギー
(molar internal
energy)
Um
Um=U/n
ここに, U: 内部エネルギー[JIS Z
8000-5(番号5-20.2)]
n: 物質量(番号9-1)
同様の定義は他の熱力学関数,
例えば,モルエンタルピー
(Hm),モルヘルムホルツエネ
ルギー(Am),モルギブズエネ
ルギー(Gm),にも適用する。
これらの量は,通常,純物質に
関してだけ使用される。
モル熱容量は定圧状態Cm,p又
は定積状態Cm,Vで定義する。
9-8
(8-8)
モル熱容量
(molar heat capacity)
Cm
Cm=C/n
ここに, C: 熱容量[JIS Z 8000-5
(番号5-15)]
n: 物質量(番号9-1)
9-9
(8-9)
モルエントロピー
(molar entropy)
Sm
Sm=S/n
ここに, S: エントロピー[JIS Z
8000-5(番号5-18)]
n: 物質量(番号9-1)
9-10.1
(8-10.1)
体積分子数,
体積粒子数
(volumic number of
molecules or other
elementary entities),
分子数密度,
粒子数密度
(number density of
molecules or other
elementary entities)
n,(C)
n=N/V
ここに, N: 粒子数(番号9-3),
V: 体積[JIS Z 8000-3(番
号3-4)]
9-10.2
(8-10.2)
物質Bの分子数濃
度
(molecular
concentration of
substance B)
CB
CB=NB/V
ここに, NB: Bの分子数
V: 混合物の体積[JIS Z
8000-3(番号3-4)]
9
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位
物理化学及び分子物理学
番号
名称
単位記号
定義
換算率及び説明
9-7.a
ジュール毎モル
(joule per mole)
J/mol
9-8.a
ジュール毎モル毎
ケルビン
(joule per mole
kelvin)
J/(mol・K)
9-9.a
ジュール毎モル毎
ケルビン
(joule per mole
kelvin)
J/(mol・K)
9-10.a
毎立方メートル
(metre to the power
minus three)
m−3
10
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
物理化学及び分子物理学
量
番号
名称
記号
定義
説明
9-11.1
(8-11.1)
密度
(mass density),
(density)
ρ,(γ)
ρ=m/V
ここに, m: 質量[JIS Z 8000-4(番
号4-1)]
V: 体積[JIS Z 8000-3(番
号3-4)]
9-11.2
(8-11.2)
物質Bの質量濃度
(mass concentration
of substance B)
ρB,(γB)
ρB=mB/V
ここに,mB: 物質Bの質量[JIS Z
8000-4(番号4-1)]
V: 混合物の体積[JIS Z
8000-3(番号3-4)]
物質Bの質量濃度,物質Bの
質量分率,Bのモル濃度,Bの
物質量濃度,物質Bの体積分率
及びpHの各量は濃度として括
ることができる。また,これら
他の種類の濃度と誤解される
おそれがない場合に限り便宜
のため,質量濃度を濃度によっ
て置き換えることができる。
ただし,特段の根拠がない場
合に濃度を上記のうちの特定
の量で置き換えてはならない。
9-12
(8-12)
物質Bの質量分率
(mass fraction of
substance B)
wB
wB=mB/m
ここに,mB: 物質Bの質量[JIS Z
8000-4(番号4-1)]
m: 混合物の全質量
9-13
(8-13)
Bのモル濃度,
Bの物質量濃度
(amount-of-
substance
concentration of B)
cB
cB=nB/V
ここに, nB: Bの物質量(番号9-1)
V: 溶液の体積[JIS Z
8000-3(番号3-4)]
物質Bの質量濃度,物質Bの
質量分率,Bのモル濃度,Bの
物質量濃度,物質Bの体積分率
及びpHの各量は濃度として括
ることができる。また,これら
他の種類の濃度と誤解される
おそれがない場合に限り便宜
のため,モル濃度を濃度によっ
て置き換えることができる。
ただし,特段の根拠がない場
合に濃度を上記のうちの特定
の量で置き換えてはならない。
標準濃度,1 mol/dm3をc−eと表
す。
9-14
(8-14.1)
Bの物質量分率
(amount-of-
substance fraction of
B)
xB,yB
xB=nB/n
ここに, nB: Bの物質量(番号9-1)
n: 混合系の全物質量(番
号9-1)
液相及び固相では,xBを用い,
混合した気相では,yBを用いる
ことがある。
“モル分率”という非系統的な
名称が依然として使用されて
いる。しかし,この名称を使用
しないほうがよい。
この量のために,物質量を定義
するのに使用される対象は,常
に混合物の各成分に対し単一
の分子であることが望ましい。
11
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位
物理化学及び分子物理学
番号
名称
単位記号
定義
換算率及び説明
9-11.1.a
キログラム毎立方
メートル
(kilogram per cubic
metre)
kg/m3
9-11.2.a
グラム毎リットル
(gram per litre)
g/l
g/L
1 g/L=1 g/dm3=1 kg/m3
“リットル”の単位記号として
小文字の“l”及び大文字の“L”
の使用が認められている。
9-12.a
(数の)1 (one)
1
0.3.2参照。
9-13.a
モル毎立方メート
ル
(mole per cubic
metre)
mol/m3
9-13.b
モル毎リットル
(mole per litre)
mol/l
mol/L
1 mol/L=1 mol/dm3
=103 mol/m3
9-14.a
(数の)1 (one)
1
0.3.2参照。
12
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
物理化学及び分子物理学
量
番号
名称
記号
定義
説明
9-15
(8-15)
物質Bの体積分率
(volume fraction of
substance B)
φB
∑
=
*
,
m
*
B
m,
B
B
i
iV
x
V
x
ϕ
ここに,
*
m,i
V: 同じ温度と圧力での
純物質iのモル体積
(番号9-6)
xi: 物質iの物質量分率
(番号9-14)
総和(Σ): 全ての物質iについ
ての総和
φBは温度に依存する。
9-16
(8-16)
溶質Bの質量モル
濃度
(molality of solute B)
bB,mB
bB=nB/mA
ここに, nB: 溶質Bの物質量(番
号9-1)
mA: 溶媒Aの質量[JIS Z
8000-4(番号4-1)]
溶質Bの質量モル濃度の記号
mBと溶媒Bの質量の記号mB
との間に誤解のおそれがある
場合には,記号mBを前者のた
めに使用しないほうがよい。し
かし,このような混乱の可能性
があるにもかかわらず,質量モ
ル濃度について,記号bよりも
記号mが広く用いられている。
9-17
(8-17)
物質Bの化学ポテ
ンシャル
(chemical potential of
substance B)
µB
物質iの混合系について
(
)
in
p
T
n
G
,
,
B
B
/∂
∂
=
μ
ここに, G: ギブズエネルギー
[JIS Z 8000-5(番号
5-20.5)]
nB: 物質Bの物質量(番
号9-1)
純物質については,
µ=G/n=Gm
ここに,Gm: モルギブズエネ
ルギー
混合系においては,µBは,部分
モルギブズエネルギー。
9-18
(8-18)
物質Bの絶対活量
(absolute activity of
substance B)
λB
λB=exp(µB/RT)
ここに, µB: 物質Bの化学ポテン
シャル(番号9-17)
R: モル気体定数(番号
9-42)
T: 熱力学温度[JIS Z
8000-5(番号5-1)]
9-19
(8-19)
物質Bの分圧
(partial pressure of
substance B)
pB
気相混合系では,
pB=xB・p
ここに, xB: 物質Bの物質量分率
(番号9-14)
p: 全圧[JIS Z 8000-4(番
号4-15.1)]
13
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位
物理化学及び分子物理学
番号
名称
単位記号
定義
換算率及び説明
9-15.a
(数の)1 (one)
1
0.3.2参照。
9-16.a
モル毎キログラム
ム
(mole per kilogram)
mol/kg
9-17.a
ジュール毎モル
(joule per mol)
J/mol
9-18.a
(数の)1 (one)
1
0.3.2参照。
9-19.a
パスカル (pascal)
Pa
14
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
物理化学及び分子物理学
量
番号
名称
記号
定義
説明
9-20
(8-20)
気相混合系での物
質Bのフガシティ
ー
(fugacity of
substance B in a
gaseous mixture)
B
~p,(fB) 気相混合系では,
B
~pは絶対活量λB
(番号9-18)に比例する。この比例係
数は,温度だけの関数であり,一定
温度,一定組成において,pB/
B
~pが無
限希釈気体に対し,1になるという
条件から定められる。
(
)
B
B
0
B
B
/
lim
~
λ
λ
p
p
p→
=
ここに,p:全圧
9-21
(−)
物質Bの標準化学
ポテンシャル
(standard chemical
potential of substance
B)
標準状態における化学ポテンシャル
(番号9-17)の値。
標準化学ポテンシャル, は
標準圧力p=p における温度
Tの関数で標準の状態の選択
に依存するため指定しなけれ
ばならない。
プリムソル記号“ ”は,一般
に,標準状態を表す。また,度
記号“ °”を使用できる。
液相又は固溶相では,標準状態
は溶質(物質B)の理想希釈状
態に関連する。
9-22.1
(−)
溶媒,混合系又は純
粋相の物質Bの標
準化学ポテンシャ
ル
(standard chemical
potential of substance
B in a pure phase or a
mixture or a solvent)
溶媒,混合系又は純粋相において,
標準圧力の下の純物質Bの化学ポテ
ンシャル(番号9-17)。
9-22.2
(−)
溶液中の物質Bの
標準化学ポテンシ
ャル
(standard chemical
potential of substance
B in a solution)
溶液中の特定の溶質の化学ポテンシ
ャル,ただし,無限に希釈された(仮
想的な)溶質Bの標準モル濃度
(番号9-16)及び標準圧力 [JIS Z
8000-4(番号4-15.1)]の状態下にあ
ると標準を定めて,次の式で表され
る。
ここに,yB:物質量分率(番号9-14)
λ
μ
ln
RT
=
(
)
p
p
y
RT
p
/
ln
lim
B
B
0
B
−
=
→μ
μ
B
μ
B
μ
p
b
B
μ
B
μ
15
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位
物理化学及び分子物理学
番号
名称
単位記号
定義
換算率及び説明
9-20.a
パスカル (pascal)
Pa
9-21.a
ジュール毎モル
(joule per mole)
J/mol
9-22.a
ジュール毎モル
(joule per mole)
J/mol
16
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
物理化学及び分子物理学
量
番号
名称
記号
定義
説明
9-23
(8-22.1)
液相又は固相混合
系でのBの活量因
子
(activity factor of
substance B in a
liquid or a solid
mixture,
activity coefficient of
substance B in a
liquid or a solid
mixture)
fB
(
)
B
*
B
B
B
x
f
λ
λ
=
ここに, λB: 物質Bの絶対活量
(番号9-18)
*
B
λ: 同温度,同圧力にお
ける純物質Bの絶対
活量(番号9-18)
xB: 物質Bの物質量分率
(番号9-14)
系統的な名称は“活量因子”で
あるが,“活量係数”も一般的
に用いられる。
9-24.1
(−)
ラウルの法則に関
連する活量因子
(activity factor
referenced to Raoult's
law)
fB
fB=aB/xB
ここに, aB: 溶質Bの活量(番号
9-26)
xB: 物質Bの物質量分率
(番号9-14)
9-24.2
(−)
ヘンリーの法則に
関連する活量因子
(activity factor
referenced to Henry's
law)
γm,γc,γx
ヘンリーの法則に関連する活量因子
は,3種類ある。
質量モル濃度準拠 γm
濃度準拠 γc
物質量準拠 γx
B
B
,
B
,
x
ax
x=
γ
9-25
(8-22.2)
液相又は固相混合
系での物質Bの標
準絶対活量
(standard absolute
activity of substance
B in a liquid or a
solid mixture)
ここに, *B
λ: 同温度,同圧力におけ
る純物質Bの絶対活
量(番号9-18)
: 標準圧力[JIS Z
8000-4(番号4-15.1)]
この量は,温度だけの関数であ
る。
標準圧力は105 Paである。
()
p
*
B
B
λ
λ=
B
λ
b
b
am
m
/
B
B
,
B
,=
γ
c
c
ac
c
/
B
B
,
B
,=
γ
p
17
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位
物理化学及び分子物理学
番号
名称
単位記号
定義
換算率及び説明
9-23.a
(数の)1 (one)
1
0.3.2参照。
9-24.a
(数の)1 (one)
1
0.3.2参照。
9-25.a
(数の)1 (one)
1
0.3.2参照。
18
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
物理化学及び分子物理学
量
番号
名称
記号
定義
説明
9-26
(8-23)
溶質Bの活量
(activity of solute
B),
溶質Bの相対活量
(relative activity of
solute B)
aB,am,B
液体中の溶質Bについては,aBは絶
対活量λB(番号9-18)に比例する。
この比例因子は,温度及び圧力だけ
の関数であり,一定温度及び一定圧
力において,aBを質量モル濃度の比
で除した量が無限希釈に対し
て1になるという条件によって定め
られる。bBは,溶質Bのモル濃度(番
号9-16)である。 は,標準質量モ
ル濃度であり,通常,1 mol/kgであ
る。
量ac,Bは,モル濃度の比
の観点でも同様に定義され,溶
質Bの活量又は相対活量とも
呼ばれる。 は標準モル濃度
であり,通常は,1 mol/dm3で
ある。すなわち,
ここに,総和(Σ):全ての溶質
成分につい
ての総和
これは,特に,希薄な溶液のた
めに使用する。
9-27
(8-24.1)
溶質Bの活量係数
(activity coefficient
of solute B)
γB
溶液中の溶質について,
ここに, aB: 溶質Bの活量(番号
9-26)
bB: 物質Bの質量モル濃度
: 標準質量モル濃度
名称“溶質Bの活量係数”は,
で定義される量γBにも用いら
れる。
番号9-26参照。
9-28
(8-24.2)
溶質Bの標準絶対
活量係数
(standard absolute
activity of solute B)
溶液中の溶質Bについて,
ここに, 総和(Σ): 全ての溶質に
ついての総和
: 標準圧力[JIS Z
8000-4(番号
4-15.1)]
: 標準質量モル
濃度
bB: 物質Bの質量モ
ル濃度(番号
9-16)
この量は,温度だけの関数。
特に希薄な溶液に適用される。
標準圧力は105 Paである。
B
B
0
B
B
,
/
lim
B
λ
λ
c
c
a
c
c
∑
→
=
B
λ
b
b
a
/
B
B
B=
γ
()
[
]
B
B
0
B
/
lim
B
b
b
p
b
λ
λ
∑
→
=
B
B
0
B
B
/
lim
B
λ
λ
b
b
a
b
∑
→
=
c
c
ac
/
B
B,
B=
γ
b
b
b/
B
b
p
c
c/
B
c
b
19
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位
物理化学及び分子物理学
番号
名称
単位記号
定義
換算率及び説明
9-26.a
(数の)1 (one)
1
0.3.2参照。
9-27.a
(数の)1 (one)
1
0.3.2参照。
9-28.a
(数の)1 (one)
1
0.3.2参照。
20
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
物理化学及び分子物理学
量
番号
名称
記号
定義
説明
9-29.1
(8-25.1)
溶媒Aの活量
(activity of solvent A),
溶媒Aの相対活量
(relative activity of
solvent A)
aA
溶液中の溶媒Aについて,物資Aの
絶対活量,λA(番号9-18)の同じ温
度及び圧力下での純粋な溶媒の絶対
活量,
*
A
λの比。
*
A
A
A
/λ
λ
=
a
9-29.2
(8-25.2)
溶媒Aの浸透因子
(osmotic factor of
solvent A),
溶媒Aの浸透係数
(osmotic coefficient
of solvent A)
φ
(
)
A
1
B
A
lna
b
M
−
∑
−
=
ϕ
ここに,
MA: 溶媒Aのモル質
量(番号9-5)
総和(Σ): 全ての溶質につ
いての総和
bB: 溶質Bの質量モ
ル濃度(番号
9-16)
aA: 溶媒Aの活量
(番号9-29.1)
名称“活量因子”は,より系統
的であるにもかかわらず,“活
量係数”が一般的に使用され
る。これは希薄な溶液に特に適
用される。
9-29.3
(8-25.3)
溶媒Aの標準絶対
活量(特に希薄溶
液)
[standard absolute
activity of solvent A
(especially in a dilute
liquid solution)]
溶液中の溶媒Aについて,同温度,
標準圧力[JIS Z 8000-4(番号4-15.1)]
での純物質Aの絶対活量(番号
9-18)。
標準圧力は,105 Paである。
9-30
(8-26)
浸透圧
(osmotic pressure)
Π
溶媒だけが浸透可能な膜で分離した
溶液と純溶媒とが浸透平衡を維持す
るのに必要な過剰圧力。
9-31
(8-27)
物質Bの化学量論
数
(stoichiometric
number of substance
B)
vB
化学反応を表す式(0=ΣvBB)に含ま
れる整数値又は単純な分数値。記号
Bは,反応にあずかる反応物及び生
成物を表す。
例
(1/2)N2+(3/2)H2=NH3
v(N2)=−1/2,
v(H2)=−3/2,
v(NH3)=+1
反応物の化学量論数は負数,生
成物のそれは正数で表す。
p
*
A
A
λ
λ=
A
λ
21
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位
物理化学及び分子物理学
番号
名称
単位記号
定義
換算率及び説明
9-29.a
(数の)1 (one)
1
0.3.2参照。
9-30.a
パスカル (pascal)
Pa
9-31.a
(数の)1 (one)
1
0.3.2参照。
22
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
物理化学及び分子物理学
量
番号
名称
記号
定義
説明
9-32
(8-28)
化学反応の親和力
(affinity of a
chemical reaction)
A
A=−ΣvBµB
ここに, vB: 物質Bの化学量論数
(番号9-31)
µB: 物質Bの化学ポテン
シャル(番号9-17)
総和(Σ)は,物質Bの全てについ
て行う。
反応の親和力は反応の“原動
力”の指標である。それが正数
であるときに,反応は反応物か
ら生成物まで自然に行われる。
それが負数であるときに,反応
は逆方向に動く。
定義を別の方法で記すと,
A=−(∂G/∂ξ)p,T
ここに, G: ギブズエネルギ
ー[JIS Z 8000-5
(番号5-20.5)],
ξ: 反応進行度(番
号9-33)
vBは,反応物に対し負数,生成
物に対し正数である。
9-33
(8-29)
反応進行度
(extent of reaction)
ξ
dnB=vB dξ
ここに, nB: 物質Bの物質量(番号
9-1)
vB: 物質Bの化学量論数
(番号9-31)
番号9-31の説明を参照。
9-34
(8-30)
標準平衡定数,
(standard equilibrium
constant)
熱力学平衡定数
(thermodynamic
equilibrium constant)
化学反応について,
ここに, ΠB: 全物質Bの求積
: 物質Bの標準絶対活
量(番号9-25)
vB: 物質Bの化学量論数
(番号9-31)
この量は,温度だけの関数であ
る。
他の平衡定数は,次に示すよう
に,温度,圧力及び組成に依存
する。
類似の方法で,フガシティーに
よる平衡定数,Kf,質量モル濃
度による平衡定数,Kmなどを
定義することができる。
9-35
(−)
圧力での平衡定数
(equilibrium constant
on a pressure basis)
Kp
気体について,
()B
B
B
v
p
p
K
Π
=
()
B
B
B
v
K
−
Π
=
λ
K
Bλ
23
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位
物理化学及び分子物理学
番号
名称
単位記号
定義
換算率及び説明
9-32.a
ジュール毎モル
(joule per mole)
J/mol
9-33.a
モル (mole)
mol
9-34.a
(数の)1 (one)
1
0.3.2参照。
9-35.a
パスカルの化学量
論数の総和乗
(pascal to the power
sum of stoichiometric
numbers)
B
Pav
Σ
24
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
物理化学及び分子物理学
量
番号
名称
記号
定義
説明
9-36
(−)
物質量濃度による
平衡定数
(equilibrium constant
on a concentration
basis)
Kc
溶液について
()B
B
B
v
c
c
K
Π
=
9-37
(8-32)
分子の電子双極子
モーメント
(electric dipole
moment of a
molecule)
p,(µ)
Ep=−p・E
ここに,Ep:電子双極子モーメント
pの分子と電界強度E
[JIS Z 8000-6(番号
6-10)]の電界との相互
作用エネルギー[JIS Z
8000-5(番号5-20.1)]
電界Eで双極子モーメントp
の(電気的に)中立な系に作用
するモーメント力Mは,次の
とおり。
M=p×E
9-38
(−)
分子の磁気双極子
モーメント
(magnetic dipole
moment of a
molecule)
m,µ
Em=−m・B
ここに,Em:磁気双極子モーメント
mの分子と磁束密度B
[JIS Z 8000-6(番号
6-21)]の磁界との相互
作用エネルギー[JIS Z
8000-5(番号5-20.1)]
磁束密度Bで双極子モーメン
トmの(電気的な)中立な系
に作用するモーメント力Mは,
次のとおり。
M=m×B
9-39
(8-33)
分子の電気分極率
(electric
polarizability of a
molecule)
α
αij=∂pi/∂Ej
ここに, pi: 分子に作用する電界
強度[JIS Z 8000-6(番
号6-10)]によって誘
導された電子双極子
モーメント(番号
9-37)のi軸に沿った
デカルト座標成分
Ej: 電界強度のj軸成分
25
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位
物理化学及び分子物理学
番号
名称
単位記号
定義
換算率及び説明
9-36.a
モル毎立方メート
ルの化学量論数の
総和乗
(mole per cubic
metre to the power
sum of stoichiometric
numbers)
(
)
B
3
m
mol
v
Σ
−
9-37.a
クーロンメートル
(coulomb metre)
C・m
9-38.a
ジュール毎テスラ
(joule per tesla)
J/T
アンペアメートル2
乗
(ampere metre
squared)
A・m2
9-39.a
クーロンメートル2
乗毎ボルト
(coulomb metre
squared per volt)
C・m2/V
26
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
物理化学及び分子物理学
量
番号
名称
記号
定義
説明
9-40.1
(8-34.1)
ミクロ正準分配関
数
(microcanonical
partition function)
Ω
Ω=Σr 1
ここに,総和(Σ):与えられたエネ
ルギー,体積,
外部場及び含
有量と一致す
る全ての量子
状態について
の総和
S=k ln Ω
ここに, S: エントロピー
[JIS Z 8000-5(番
号5-18)]
k: ボルツマン定数
(番号9-43)
9-40.2
(8-34.2)
正準分配関数
(canonical partition
function)
Z,Q
kT
E
r
r
e
Z
/
−
Σ
=
ここに, 総和(Σ): 与えられたエ
ネルギー,体
積,外部場及
び含有量と一
致する全ての
量子状態につ
いての総和
Er: r番目の量子
状態のエネル
ギー[JIS Z
8000-5(番号
5-20.1)]
k: ボルツマン定
数(番号9-43)
T: 熱力学温度
[JIS Z 8000-5
(番号5-1)]
A=−kT ln Z
ここに,A:ヘルムホルツ自由
エネルギー[JIS Z
8000-5(番号
5-20.4)]
9-40.3
(8-34.3)
(系全体の)正準大
分配関数
(grand-canonical
partition function),
大分配関数
(grand partition
function)
Ξ
(
)
Κ
Κ
Κ
=∑
B
A
B
A
B
A
,
,
B
A
,
,
N
N
N
N
N
N
Z
Ξ
λ
λ
ここに, Z (NA,NB,…): 粒子A,B,
…の粒子数
の正準分配
関数
λA,λB,…: 粒子A,B,
…の絶対活
量
A−ΣμBnB=−kT lnΞ
ここに, μB: 物質Bの化学ポ
テンシャル
nB: 物質Bの物質量
k: ボルツマン定数
T: 熱力学温度
9-40.4
(8-34.4)
分子分配関数
(molecular partition
function,
partition function of a
molecule)
q
q=Σi exp(−εi/kT)
ここに, εi: 与えられた体積及び外
部場と一致する分子の
i番目の許容量子状態
のエネルギー[JIS Z
8000-5(番号5-20.1)]
k: ボルツマン定数(番号
9-43)
T: 熱力学温度[JIS Z
8000-5(番号5-1)]
27
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位
物理化学及び分子物理学
番号
名称
単位記号
定義
換算率及び説明
9-40.a
(数の)1 (one)
1
0.3.2参照。
28
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
物理化学及び分子物理学
量
番号
名称
記号
定義
説明
9-41
(8-35)
統計的重率
(statistical weight)
g
量子エネルギー準位の多重度。
多重度は“縮退度”ともいう。
9-42
(8-36)
モル気体定数
(molar gas constant)
R
理想気体において,
pVm=RT
ここに, p: 圧力[JIS Z 8000-4(番
号4-15.1)]
Vm: モル体積(番号9-6)
T: 熱力学温度[JIS Z
8000-5(番号5-1)]
R=8.314 462 1 (75) J/(mol・K)
[2010年CODATA推奨値]
29
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位
物理化学及び分子物理学
番号
名称
単位記号
定義
換算率及び説明
9-41.a
(数の)1 (one)
1
0.3.2参照。
9-42.a
ジュール毎モル毎
ケルビン
(joule per mole
kelvin)
J/(mol・K)
30
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
物理化学及び分子物理学
量
番号
名称
記号
定義
説明
9-43
(8-37)
ボルツマン定数
(Boltzmann constant)
k
k=R/NA
ここに, R: モル気体定数(番号
9-42)
NA: アボガドロ定数(番号
9-4)
k=1.380 648 8 (13)×10−23 J/K
[2010年CODATA推奨値]
9-44
(8-38)
平均自由行程
(mean free path)
l,λ
一つの分子についての,他の分子と
2回の引き続く衝突の間の平均距
離。
9-45
(8-39)
拡散係数
(diffusion coefficient)
D
CB<vB>=−D grad CB
ここに, CB: 混合物中の物質Bの
局所分子数濃度(番
号9-10.2)
<vB>: その分子Bの局所平
均速度[JIS Z 8000-3
(番号3-8.1)]
9-46.1
(8-40.1)
熱拡散比
(thermal diffusion
ratio)
kT
熱拡散が起こる2成分系混合物の定
常状態では,
grad xB=−(kT/T) grad T
が成立する。
ここに, xB: より重い成分Bの物
質量分率(番号9-14)
T: 局所熱力学温度[JIS
Z 8000-5(番号5-1)]
9-46.2
(8-40.2)
熱拡散率
(thermal diffusion
factor)
αT
αT=kT/(xA xB)
ここに, kT: 熱拡散比(番号9-46.1)
xA: 成分Aの局所物質量分
率(番号9-14)
xB: 成分Bの局所物質量分
率(番号9-14)
9-47
(8-41)
熱拡散係数
(thermal diffusion
coefficient)
DT
DT=kT・D
ここに, kT: 熱拡散比(番号9-46.1)
D: 拡散係数(番号9-45)
9-48
(8-42)
陽子数
(proton number),
原子数
(atomic number)
Z
原子核中の陽子の数。
周期表中の原子番号は陽子数
に等しい。
31
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位
物理化学及び分子物理学
番号
名称
単位記号
定義
換算率及び説明
9-43.a
ジュール毎ケルビ
ン
(joule per kelvin)
J/K
9-44.a
メートル (metre)
m
9-45.a
メートル2乗毎秒
(metre squared per
second)
m2/s
9-46.a
(数の)1 (one)
1
0.3.2参照。
9-47.a
メートル2乗毎秒
(metre squared per
second)
m2/s
9-48.a
(数の)1 (one)
1
0.3.2参照。
32
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
物理化学及び分子物理学
量
番号
名称
記号
定義
説明
9-49
(8-43)
電気素量
(elementary charge)
e
陽子の電荷[JIS Z 8000-6(番号
6-2)]。
e=1.602 176 565 (35)×10−19 C
[2010年CODATA推奨値]
電子の電荷は,−e
9-50
(8-44)
イオンの電荷数
(charge number of
ion)
z
電気素量(番号9-49)に対するイオ
ンの電荷[JIS Z 8000-6(番号6-2)]
の比。
9-51
(8-45)
ファラデー定数
(Faraday constant)
F
F=NA e
ここに, NA: アボガドロ定数(番号
9-4)
e: 電気素量(番号9-49)
F=96 485.336 5 (21) C/mol
[2010年CODATA推奨値]
9-52
(8-46)
イオン強度
(ionic strength)
I
∑
=
i
ib
z
I
2
2
1
ここに,総和(Σ):質量モル濃度mi
(番号9-16)及び
イオンの電荷数
zi(番号9-50)の
全てのイオンに
ついての総和
9-53
(8-47)
解離度
(degree of
dissociation)
α
全分子数に対する解離分子数の比。 この量に対する代替名は,“解
離分率”である。
9-54
(8-48)
電解導電率
(electrolytic
conductivity)
,σ
=J/E
ここに, J: 電流密度[JIS Z 8000-6
(番号6-8)]
E: 電界強度[JIS Z 8000-6
(番号6-10)]
9-55
(8-49)
モル導電率
(molar conductivity)
Λm
Λm= /cB
ここに,
: 電解導電率(番号9-54)
cB: 物質量濃度(番号9-13)
33
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位
物理化学及び分子物理学
番号
名称
単位記号
定義
換算率及び説明
9-49.a
クーロン
(coulomb)
C
9-50.a
(数の)1 (one)
1
0.3.2参照。
9-51.a
クーロン毎モル
(coulomb per mole)
C/mol
9-52.a
モル毎キログラム
(mole per kilogram)
mol/kg
9-53.a
(数の)1 (one)
1
0.3.2参照。
9-54.a
ジーメンス毎メー
トル
(siemens per metre)
S/m
9-55.a
ジーメンスメート
ル2乗毎モル
(siemens metre
squared per mole)
S・m2/mol
34
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
物理化学及び分子物理学
量
番号
名称
記号
定義
説明
9-56
(8-50)
イオンBの輸率
(transport number of
the ion B, current
fraction of the ion B)
tB
tB=iB/i
ここに, iB: イオンBによる電流
[JIS Z 8000-6(番号
6-1)]
i: 全電流
9-57
(8-51)
旋光角
(angle of optical
rotation)
α
光学活性媒質を平面偏光が通過する
とき,光源に向かって見て時計回り
に回転する角度。
9-58
(8-52)
モル旋光度
(molar optical
rotatory power)
αn
αn=αA/n
ここに, α: 旋光角(番号9-57)
n: 断面積[JIS Z 8000-3
(番号3-3)]Aの直線偏
光束の行路にある光学
活性成分の物質量(番
号9-1)
9-59
(8-53)
比旋光度
(specific optical
rotatory power)
αm
αm=αA/m
ここに, α: 旋光角(番号9-57)
m: 断面積[JIS Z 8000-3
(番号3-3)]Aの直線偏
光束の行路にある光学
活性成分の質量[JIS Z
8000-4(番号4-1)]
35
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位
物理化学及び分子物理学
番号
名称
単位記号
定義
換算率及び説明
9-56.a
(数の)1 (one)
1
0.3.2参照。
9-57.a
ラジアン (radian)
rad
9-58.a
ラジアン平方メー
トル毎モル
(radian square metre
per mole)
rad・m2/mol
0.3.2参照。
9-59.a
ラジアン平方メー
トル毎キログラム
(radian square metre
per kilogram)
rad・m2/kg
36
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書A
(規定)
化学元素の原子番号,名称及び記号
原子番号
名称
記号
1
水素
H
2
ヘリウム
He
3
リチウム
Li
4
ベリリウム
Be
5
ほう素
B
6
炭素
C
7
窒素
N
8
酸素
O
9
ふっ素
F
10
ネオン
Ne
11
ナトリウム
Na
12
マグネシウム
Mg
13
アルミニウム
Al
14
けい素
Si
15
りん
P
16
硫黄
S
17
塩素
Cl
18
アルゴン
Ar
19
カリウム
K
20
カルシウム
Ca
21
スカンジウム
Sc
22
チタン
Ti
23
バナジウム
V
24
クロム
Cr
25
マンガン
Mn
26
鉄
Fe
27
コバルト
Co
28
ニッケル
Ni
29
銅
Cu
30
亜鉛
Zn
31
ガリウム
Ga
32
ゲルマニウム
Ge
33
ひ素
As
34
セレン
Se
原子番号
名称
記号
35
臭素
Br
36
クリプトン
Kr
37
ルビジウム
Rb
38
ストロンチウム
Sr
39
イットリウム
Y
40
ジルコニウム
Zr
41
ニオブ
Nb
42
43
モリブデン
テクネチウム
Mo
Tc
44
ルテニウム
Ru
45
ロジウム
Rh
46
パラジウム
Pd
47
銀
Ag
48
カドミウム
Cd
49
インジウム
In
50
すず
Sn
51
アンチモン
Sb
52
テルル
Te
53
よう素
I
54
キセノン
Xe
55
セシウム
Cs
56
バリウム
Ba
57
ランタン
La
58
セリウム
Ce
59
プラセオジム
Pr
60
ネオジム
Nd
61
プロメチウム
Pm
62
サマリウム
Sm
63
ユウロピウム
Eu
64
ガドリニウム
Gd
65
テルビウム
Tb
66
ジスプロシウム
Dy
67
ホルミウム
Ho
68
エルビウム
Er
37
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
原子番号
名称
記号
69
ツリウム
Tm
70
イッテルビウム
Yb
71
ルテチウム
Lu
72
ハフニウム
Hf
73
タンタル
Ta
74
タングステン
W
75
レニウム
Re
76
オスミウム
Os
77
イリジウム
Ir
78
白金
Pt
79
金
Au
80
水銀
Hg
81
タリウム
Tl
82
鉛
Pb
83
ビスマス
Bi
84
ポロニウム
Po
85
アスタチン
At
86
ラドン
Rn
87
フランシウム
Fr
88
ラジウム
Ra
89
アクチニウム
Ac
90
トリウム
Th
91
プロトアクチニウム
Pa
92
ウラン
U
93
ネプツニウム
Np
94
プルトニウム
Pu
原子番号
名称
記号
95
アメリシウム
Am
96
キュリウム
Cm
97
バークリウム
Bk
98
カリホルニウム
Cf
99
アインスタイニウム
Es
100
フェルミウム
Fm
101
メンデレビウム
Md
102
ノーベリウム
No
103
ローレンシウム
Lr
104
ラザホージウム
Rf
105
ドブニウム
Db
106
シーボーギウム
Sg
107
ボーリウム
Bh
108
ハッシウム
Hs
109
マイトネリウム
Mt
110
ダームスタチウム
Ds
111
レントゲニウム
Rg
38
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書B
(規定)
化学元素及び核種の記号
化学元素の記号は,大文字又は後ろに小文字を伴った大文字を用いて,ローマン体(立体)で表さなけ
ればならない。
例
H As Th
核種又は分子を示す下付き又は上付き添字は,次に示す意味と配置場所をもち,物理表示は,全て記号
の左に,化学表示は,全て記号の右に配置しなければならない。
核種の核粒子数(質量数)は,左上付き添字で示す。
例えば,14N
分子内の核種の原子数は,右下付き添字で示す。
例えば,14N2
原子番号(陽子番号)は,左下付き添字で示す。
例えば,64Gd
イオン化状態は,右上付き添字で示す。
例えば,Na+,PO43−,(PO4)3−
電子の励起状態は,右上付き添字で示す。
例えば,He*,NO*
核励起状態は,“ * ”の記号を左上付き添字で示す。準安定核は,(ローマン体で)mの文字を各々の質
量数に添える。
例えば,137*Xe又は準安定状態では,133mXe
39
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書C
(規定)
pH
pHの次の定義は,IUPACの許可によって,IUPAC Green Book[Quantities,Units and Symbols in Physical
Chemistry]第3版2007から引用する[4]。
pHは,溶液中の1+価の水素イオンの活量によって定義される。
ここに,
+
H
a: 溶液,H+(aq),における水素(1+)(水素イオン)の活量
+
H
m,
γ
: H+(aq) のモル濃度mH+におけるモル濃度準拠の活量係数
注記 一般的に“活量係数”と呼ばれているが,“活動度係数”とも呼ばれる。
例外的な記号であるpHのpは,演算子(px=−lg x)と解釈される。また,pHは物理量の記号及び量
の規則からも外れている。
標準質量モル濃度 は,1 mol・kg−1とする。pHは独立には測定できない量によって定義されているの
で,上の式は,ただ概念を与える式であると考えるべきである。
pHの一次標準を設定するためには,“一次測定法”(primary method of measurement)にある概念を適用
することが必要である。すなわち,全ての測定値とそれらの不確かさについて,完全なトレーサビリティ
が保証されていなければならない。決定された値の不確かさの評価の中には,理論及び実験値の決め方に
よる限界の全てを考えておかなければならない。
pHの一次測定では,“ハーンド電池”(Harned cell)として知られる液間電位差のない(without transference)
電池が用いられる。
Pt(s)|H2(g)|Buffer S, Cl−(aq)|AgCl(s)|Ag(s)
これにネルンスト式を適用すると,次の関係式が得られる。
の関係式が得られる。ここで,Eは電池の電位差, はAgCl|Ag電極の標準電位である。この式を書
き直すと,
となる。Eを測定すれば,量
(
)
−
+
−
Cl
Hγ
a
lg
は, をゼロに外挿することによって求められる。
−
Cl
γの値は,デバイ・ヒュッケルの理論に基づいたベイツ・グッゲンハイムの慣用式から計算される。
そして
()
+
−
H
a
lg
がpH(PS)として算出される。ここで,PSは一次標準(primary standard)の意味である。
この二つの量の不確かさは,一般に では±0.001(k=2とした拡張不確かさ),pHでは±0.003
(k=2とした拡張不確かさ)である。
(
)(
)
[
]
m
m
m
m
F
RT
E
E
/
/
/
10
Cl
Cl
H
H
−
−
+
+
−
=
γ
γ
lg
ln
()
(
)
m
m
a
a
/
p
pH
H
m,
H
H
H
+
+
+
+
−
=
−
=
=
γ
lg
lg
(
)(
)(
)
[
](
)
m
m
F
RT
E
E
a
/
/
10
/
Cl
Cl
H
−
−
+
+
−
=
−
lg
ln
lg
γ
m
E
0
/
Cl
=
−m
m
(
)
−
+
−
Cl
Hγ
a
lg
40
Z 8000-9:2015 (ISO 80000-9:2009,Amd.1:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
pHの一次標準緩衝液の材料は,標準物質として必要な化学的純度及び安定性とともに,“
()
−
−
Cl
γ
lg
の評
価にベイツ・グッゲンハイムの慣用式が使える”という要請も満足していなければならない。この慣用式
を適用するには,イオン強度が0.1 mol・kg−1以下という条件が成立していなければならない。
一次標準緩衝液は,液接合系をもつ電池に使われた場合に,液間電位差が十分小さいことも必要である,
pHの二次標準pH(SS)(SSはsecondary standard)も存在するが,測定値の不確かさがはるかに大きい。
実際のpHの測定には,液接合系をもった電池が使われるので,液間電位差Ejが存在することになる。
pHの測定には,いつもPt│H2電極が使われるわけではなく,むしろガラス(又はほかのH+選択性)電極
が使われる。しかし,その応答係数(dE/dpH)は,ネルンスト勾配から通常かなり外れている。したがっ
て,これに付随する不確かさはハーンド電池を使った一次測定での不確かさよりはるかに大きくなる。し
かし,一次法自体とその実験に伴う不確かさを合わせれば,一次標準につながる全ての手順を合計した不
確かさが,一連のとぎれない比較によって見積もれる。
D2Oと有機溶媒との混合物の標準に対する参照データは存在する。
参考文献
[1] JIS Z 8000-1 量及び単位−第1部:一般
注記 対応国際規格:ISO 80000-1,Quantities and units−Part 1: General(MOD)
[2] JIS Z 8000-10 量及び単位−第10部:原子物理学及び核物理学
注記 対応国際規格:ISO 80000-10,Quantities and units−Part 10: Atomic and nuclear physics(IDT)
[3] CODATA2010,http://physics.nist.gov/cuu/Constants/bibliography.html
[4] IUPAC, Quantities, Units and Symbols in Physical Chemistry, 3rd ed., 2007. Prepared by: R.Cohen,T.Cvita,
J.Frey, B.Holmström, K.Kuchitsu, R.Marquardt, I.Mills, F.Pavese, M.Quack, J.Stohner,H.Strauss, M.Takami,
A.Thor