Z 6015:2016
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 分類······························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 1
附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 9
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,公益社団法人日本
文書情報マネジメント協会(JIIMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して
日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した
日本工業規格である。
これによって,JIS Z 6015:2010は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
Z 6015:2016
文書情報マネジメント用語
Document information management-Vocabulary
序文
この規格は,2012年に第1版として発行されたISO 12651-1を基とし,我が国の実態に即して技術的内
容を変更して作成した日本工業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。また,太
字の対応英語は,対応国際規格に規定されている。変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。
1
適用範囲
この規格は,文書情報マネジメントに関する用語及び定義について規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 12651-1:2012,Electronic document management−Vocabulary−Part 1: Electronic document
imaging(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
分類
この規格における用語の分類は,次による。
a) 管理規準
b) 運用規準
c) 技術規準
1) 共通
2) スキャン技術
3) 画像技術,機器
4) 保存媒体,媒体品質
5) 保存技術,機器
3
用語及び定義
用語及び定義は,次による。
注記1 対応英語を参考として示す。
注記2 二つの用語を記載しているものは,記載の順を優先する。
2
Z 6015:2016
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a) 管理規準
番号
用語
定義
対応英語(参考)
01.00.01
文書情報
組織が職務上,作成又は取得した文書。
document
information
01.00.02
文書情報マネ
ジメント
文書情報を真正に維持,保存,廃棄及び長期保存する組織的な運
用。
document
information
management
01.00.03
統合文書情報
マネジメン
ト
個々の文書情報マネジメント運用での整合性を保ち,一貫した運
用を実現する組織的活動。
integrated document
information
management
01.00.04
説明責任の維
持
文書情報を使用して経営及び業務を説明できるように組織及び文
書を維持している状態。
accountability
01.00.05
真正性
文書情報を取り扱う組織が,組織活動の目的,権限及び業務によ
って作成された文書情報を,作成時から運用維持されていること
が説明できる状態。
authenticity
01.00.06
見読性
文書情報が作成されてから人が継続的に理解できるように維持さ
れている状態。
readability
01.00.07
アプレイザル 文書情報の重要性を判断する作業。
注記 重要性を判断するための基準をアプレイザルポリシという。
appraisal value
01.00.08
リテンション
スケジュー
ル
文書情報の保存時の取扱方法を示す情報。
注記 保存期間,利用方法などの記載を含む。
retention schedule
01.00.09
文書情報管理
台帳
文書情報を運用するために必要となる情報をまとめた台帳。レジ
ストリともいう。
注記 リテンションスケジュールに示された取扱いに対する証跡
を含む場合がある。
metadata registry
01.00.10
レポジトリ
文書情報の保存庫を表す。
注記 文書情報の所在,運用状況などは文書情報管理台帳(レジス
トリ)に記載される。
repository
01.00.11
アーカイブ
業務などで生み出された情報のうち継続的に利用できるように維
持されている情報。
注記1 文書情報マネジメントを通して文書情報をい(活)かして
運用されている情報及び長期にわたり維持されている情
報を含む。
注記2 アーカイブを維持する責任を負う組織をアーカイブ機関,
又はアーカイブ組織と呼ぶ。
archive
01.00.12
監査証跡
文書情報を運用していることを説明するために取得される運用の
記録。
注記 監査証跡は,作成,登録,保存,保存時の取扱い,廃棄など
の文書情報に対する運用情報を表す。文書情報マネジメント
を運用する組織は,運用証跡を監査することで,文書情報マ
ネジメント運用を改善していく。
audit trail
b) 運用規準
番号
用語
定義
対応英語(参考)
02.00.01
キャプチャ
作成された文書情報を受け取り,運用及び保存に必要な台帳生成
の後,保存環境に登録するまでの一連の作業。
注記 組織の規程などによって業務上の文書情報として承認され
る過程を含む。
capture
3
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
02.00.02
スキャニング 紙文書又はマイクロフィルム文書を,スキャナなどを用いて電子
画像化(ビットマップ)する作業又はその一連の作業。
scanning
02.00.03
登録
作成又は取得した文書情報を保存するための機器に組み込む作
業。
注記 登録は,作業の際に文書情報管理台帳へ情報を記録する。
registration
02.00.04
台帳作成
キャプチャの対象とする文書情報の文書情報管理台帳を作成する
作業。
registry generation
02.00.05
保存
作成又は取得した文書を活用可能となるように運用する作業。
注記 保存は,真正な状態に保つ作業及び見読性を維持する作業が
含まれる。
storage
02.00.06
アクセス制御 文書情報マネジメントシステムに保存されている文書情報の利用
を制限する作業。
注記 アクセス制御は,リテンションスケジュールに基づき,利用
者及び利用目的に従って利用を制限する。
access control
02.00.07
移行,
マイグレーシ
ョン
文書情報の保存中,媒体又は使用する機器が維持できなくなった
場合に,媒体又は機器を更新する作業。
migration
02.00.08
変換
文書情報を他の仕組みで利用できるようにする作業。
conversion
02.00.09
媒体変換
媒体に保存された情報を他の媒体に保存する作業。
media conversion
02.00.10
文書保存サー
ビス
文書情報のキャプチャ,保存及びディスポーザルに必要な一連の
機能を提供する作業役務。
document service
02.00.11
ディスポーザ
ル
保存期限に達した文書情報に対する作業。
注記 ディスポーザルには,文書情報を廃棄する作業及び長期保存
する作業が含まれる。
disposal
02.00.12
廃棄
文書情報を文書情報マネジメントシステムの運用から取り除く作
業。
注記 廃棄する際には,リテンションスケジュールに基づいて除去
後のデータの取扱い方法を選択する。
destruction
02.00.13
移管
文書情報の保存責任部門を移動する作業。
注記 移管は,保存活用部門から長期保存部門への移動などを含
む。
transfer
02.00.14
長期保存
業務上の要求される保存期間を超えて保存する作業。
注記 長期と呼ばれる期間は,管理システム又は媒体によって異な
っている。JIS Z 6017の光ディスクでは10年〜30年程度,
JIS Z 6018のマイクロフィルムでは100年以上を長期と定義
している。
long-term
preservation
c) 技術基準
1) 共通
番号
用語
定義
対応英語(参考)
03.01.01
スキャン文書,
電子化文書
スキャナなど文書読取り装置を利用して書面を画像情報として電
子化した文書情報。
scanned document
03.01.02
ボーンデジタ
ル,
電子文書
電子的な手段によって作成された文書情報。
digital document
03.01.03
複合文書
複数のデータ形式又は手段によって作成された文書情報を一つに
まとめた文書情報。
compound document
03.01.04
メタデータ
文書情報を特定するために使用する情報。
注記 文書情報管理台帳は,メタデータを集合したデータ。
metadata
4
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
03.01.05
登録票
スキャニングの際,文書情報を文書情報管理台帳に登録するため
に必要なメタデータを記載した用紙。
indexing card
03.01.06
ダブリンコア ダブリン コア メタデータ イニシアティブ(Dublin Core Metadata
Initiative)が制定した文書情報を特定するためのメタデータの標準
仕様。
dublin core
03.01.07
電子署名
文書情報に作成者及び/又は承認者の承認情報を与える仕組み。
注記 文書情報に認証情報を与えることによって,意図しない変更
を検知することが可能になる。
digital signature
03.01.08
タイムスタン
プ
文書情報がその時刻に存在したことを確認できる時刻情報。
注記 文書の作成又は取得の際に,この時刻情報を付与することに
よって,作成又は取得時以降の意図しない改変の有無を検知
することができる。
time stamp
03.01.09
統合文書情報
マネジメン
トシステム,
ECM
統合文書情報マネジメントを実現するための情報システム機能を
提供するシステム。
enterprise content
management
system (ECM)
2) スキャン技術
番号
用語
定義
対応英語(参考)
03.02.01
色再現性
元の文書の色の再現度合。
color reproduction
03.02.02
直線性
入力と出力との間の直線的な関係の程度。
注記 入力された画像と出力された画像との幾何学的なずれ又は
光学濃度のずれの程度。
linearity
03.02.03
解像度
画像の細かさを走査する能力及び画像の細かさを再生する能力。
注記 例えば,スキャナのセンサ画素ピッチ,液晶表示器の画素ピ
ッチを指す。
resolution
03.02.04
解像力
光学式又は写真システムにおける隣接した二つのライン又は文字
の区別又は分離の程度を数値で表した能力。
resolving power
03.02.05
ポイント
活字の大きさを示す単位。
注記 活字の基準寸法は,JIS Z 8305に規定されている。1ポイン
トは0.351 4 mm。印刷などでは1/72 in(インチ)が使われ
ることが多い。
point character
03.02.06
ドット/イン
チ,
dpi
入出力機器の解像度を表す単位で1 in当たりの画素数。
dots per inch (dpi)
03.02.07
モアレ
二つの規則的な模様の重なりによって生じる粗い模様。
moire
03.02.08
裏写り
両面に情報のある文書において裏面の情報が表面に透けて現れる
状態。
bleed-through
03.02.09
スキュー
文書の物理的状態又は電子化したときに,文書のひずみ(歪)に
よって,傾斜された状態で文書が読み取られること。
注記 これらの原因によって,傾斜した状態で文書が読み取られ,
生成された画像データのことをスキュー画像という。
skewing
03.02.10
スキャナ評価
用テストチ
ャート
紙文書又はマイクロフィルム文書を電子化するシステムの品質を
評価するために使用する各種試験図票を配置した試験標板。
注記 紙文書用として,ISO 12653-3に規定するスキャナ評価用チ
ャートがある。また,紙文書及びマイクロフィルム文書用と
して,JIS Z 6014で規定するデジタル試験標板がある。
test target
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
3) 画像技術,機器
番号
用語
定義
対応英語(参考)
03.03.01
画素
画像データを構成する最小単位。
pixel,
pel
03.03.02
ビットマップ
画像
個々の画素に応じた電子データからなる画像。
注記 ビットマップ画像には,個々の画素を1ビット(0又は1)
で表すモノクロ2値画像,個々の画素を複数ビットで表して
階調を表現するモノクロ多値画像,カラー画像などがある。
bit-mapped image
03.03.03
グレイスケー
ル画像
各画素が,白,黒及びその中間のグレイの濃淡によって表現され
る画像。
grey scale image
03.03.04
2値画像
各画素が1ビット,すなわち白及び黒のような2色で表現される
画像。
bitonal image,
1 bit image
03.03.05
ハーフトーン 2値画像において,ディザリング,誤差拡散などによって生成され
る中間調。
halftone
03.03.06
濃度階調
画像の明部から暗部までの明るさの段階。
gradation of optical
03.03.07
連続階調
画像の濃度及び明暗の変化が連続的である状態。
continuous-tone
03.03.08
スケーリング あらかじめ定められた手順に従って,見た目に濃度変化を起こさ
ないように画像の拡大又は縮小を行うデジタル変換技術。
scaling
03.03.09
ディザリング 多数のセルからなる画像において,黒,白又は色の異なる組合せ
によって構成されるセルを用いて濃淡又は色を表現する方法。
dithering
03.03.10
疑似ライン
連続的な線がデジタル化されることによってできた不連続な階段
状の線。
aliasing
03.03.11
ドロップアウ
トカラー
人間の目には認識できるが,スキャナで読み取ると背景色と同化
して識別できなくなる色。
注記 OCRにおけるけい(罫)線除去などに用いられる。
dropout color
03.03.12
圧縮
あらかじめ定められた手順に従って,画像データのビット数(情
報量)を減らす処理。
注記1 カラーの画像データに使用される主な圧縮方式として,
JPEG[JIS X 4301(ISO/IEC 10918,ITU-T T.81)],JPEG2000
(ISO/IEC 15444-1)などがある。
注記2 2値画像データを圧縮する方式として,JBIG(ISO/IEC
11544,ITU-T T.82)がある。
image compression
03.03.13
可逆圧縮
処理による情報の欠落がなく,処理前の状態を完全に復元可能な
圧縮方法。
lossless compression
03.03.14
非可逆圧縮
処理によって情報の一部が欠落し,処理前の状態を完全には復元
することができない圧縮方法。
lossy compression
03.03.15
圧縮比
画像データを圧縮する前と後とのビット数の比率。
compression ratio
03.03.16
画像補正
電子化文書の画像品質を維持向上するために行う階調補正,エッ
ジ強調などの画質の改善。
image enhancement
03.03.17
エッジ強調
電子画像においてラインエッジの見え方をシャープにする技術。
edge enhancement
03.03.18
電子文書のファイル形式の一つ。
注記 PDFは,ポータブル ドキュメント フォーマット(Portable
Document Format)の略で,2007年にISO 32000としてISO
国際標準化された。
portable document
format
03.03.19
PDF/A
長期保存に適したPDFファイル形式。
注記 ISO 19005として規定されている。
portable document
format/archive
03.03.20
TIFF
画像データのファイル形式の一つ。
注記 TIFFは,タグ付きイメージ ファイル フォーマット(Tagged
Image File Format)の略で,ISO 12639で規定されている。
tagged image file
format (TIFF)
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
03.03.21
光学的文字認
識方式,
OCR
文字を光学的に読み取り,キャラクター・コードに変換する技術。 optical character
recognition
(OCR)
03.03.22
インテリジェ
ント文字認
識,ICR
実行した文字認識結果をフィードバックとして利用し,文字認識
率を向上させる技術を採用したOCR技術及び同技術を採用して手
書き文字の認識を可能としたOCR技術。
intelligent character
recognition (ICR)
03.03.23
スキャナ
走査によってアナログ信号又はデジタル信号を出力する装置。
注記 主にマイクロフィルムを走査するものをマイクロフィルム
スキャナ,主に紙文書を走査するものをドキュメントスキャ
ナという。
scanner
03.03.24
ppm
1分間に処理されるページ数。
pages per minute
(ppm)
03.03.25
スキャナのい
き値
画素を白又は黒に決める設定値。
注記 分かりにくい場合は,“スキャナのいき(閾)値”と記載し
てもよい。“しきい値”と記載される場合もある。
scanner threshold
03.03.26
走査
文書及び/又は図形などの画像を画素の時系列に分解しその光学
濃度に応じた信号を出力する処理。
scan
03.03.27
主走査
紙又はフィルムの送り方向に直角な方向の走査。
horizontal scanning
03.03.28
副走査
紙又はフィルムの送り方向と同じ方向の走査。
vertical scanning
03.03.29
走査領域
文書,図形などを走査する領域(長さ及び幅)。
scan area
03.03.30
走査時間
走査によって,文書,図形などの走査領域を電子形態に変換する
ときに要する時間。
scan time
03.03.31
バッチスキャ
ン
複数の類似したデータ又は処理を集めて一括して行う処理。
batch processing
4) 保存媒体,媒体品質
番号
用語
定義
対応英語(参考)
03.04.01
記録媒体
文書を記録する媒体。記録メディアともいう。
注記 記録媒体には,紙,マイクロフィルム,磁気テープ,光ディ
スクなどがある。磁気テープ,光ディスク,磁気ディスクな
どは,電磁気的記録媒体(電子的な方法,磁気的な方法など
人の知覚によって認識することができない方法で記録する
媒体)ともいう。
recording media
03.04.02
光ディスク
記録層内にマークの形で情報を記録され,かつ,保持又はあらか
じめ記録されたマークをもつ光ビームで再生可能なディスク。
optical memory
03.04.03
追記形光ディ
スク
決められた領域にデータが非可逆的に記録され,かつ,そのデー
タを光ビームで多数回読み取ることができる光ディスク。
注記 代表的な追記形光ディスクとしてJIS X 6282に適合した
CD-R,JIS X 6249に適合したDVD-R,ISO/IEC 30190に適
合したブルーレイ レコーダブル ディスク(BD Recordable
disk)がある。
write-once-read-
many optical
disk (WORM)
03.04.04
書換え形光デ
ィスク
データの繰返し記録及び消去ができる光ディスク。
注記 代表的な書換え形光ディスクとしてJIS X 6283に適合した
CD-RW,JIS X 6248に適合したDVD-RW,JIS X 6246に適
合したDVD-RAM,ISO/IEC 30192に適合したブルーレイ リ
ライタブル ディスク(BD Rewritable disk)がある。
rewritable optical
disk
03.04.05
保護層
記録層を物理的に守る層。
protective layer
03.04.06
記録層
情報が記録される層。
recording layer
03.04.07
フォーマッテ
ィング
媒体にデータを記憶した後で,その媒体からデータを取り出せる
ようにするためにデータ媒体を初期化する処理。
formatting
7
Z 6015:2016
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
03.04.08
光磁気ディス
ク
光ビーム及び磁場を用いてデータの磁気記録を行い,データの繰
返し記録及び消去ができるディスク。
magneto-optic
recording,
MO recording
03.04.09
磁気ディスク 磁気化された層で被覆し,データの記録を可能とする平板状のデ
ィスク。
magnetic disk
03.04.10
磁気テープ
プラスチック材を用い,その上を磁気化された層で被覆し,デー
タの記録を可能とするテープ。
magnetic tape
03.04.11
SSD
半導体メモリ及び電気回路からなる記録装置。
注記 SSDは,可動パーツをもたず,データは不揮発性の半導体
メモリに記録される。
solid state drive
(SSD)
03.04.12
フラッシュメ
モリ
書換え及び消去が可能な不揮発性の半導体メモリ。
flash memory
03.04.13
マイクロフィ
ルム
文書又は図面をマイクロ像として,極微粒子かつ高解像力のロー
ル状フィルム又はシート状フィルムに記録したもの。
注記 記録方法として,例えば,デジタル文書を直接マイクロフィ
ルムに記録して500年以上保存できる技術もある(JIS Z
6018参照)。
microfilm
03.04.14
エラーレート 伝送又は転送されたデータの総量に対する検知された誤りの総数
の割合。
error rate
03.04.15
期待寿命
適切な保存条件の下,情報読出しが可能であると予測される期間。 life expectancy (LE)
03.04.16
期待寿命推定
試験
適切な保存条件の下,情報読出しが可能であると予測される期間
を評価する試験。
test method for the
estimation of
lifetime
5) 保存技術,機器
番号
用語
定義
対応英語(参考)
03.05.01
コンピュータ
アウトプッ
トレーザデ
ィスク,
COLD
コンピュータの出力をオンライン又はオフラインで光ディスク上
に構成する技術。
computer output
laser disc
(COLD)
03.05.02
コンピュータ
アウトプッ
トマイクロ
フォーム,
COM
コンピュータの出力からオンライン又はオフラインで直接マイク
ロフォームに構成する技術。
注記 マイクロフォームは,マイクロフィルム形式及びマイクロフ
ィッシュ形式の総称。
computer output
microform
(COM)
03.05.03
COM/COLD
コンピュータの出力からオンライン又はオフラインのいずれかで
直接マイクロフォーム及び光ディスクを並行して構成する技術。
COM-COLD dual
recording
03.05.04
オートチェン
ジャ
多数の光ディスクの中から任意の1枚を自動的に選択できる装置。 auto changer
03.05.05
オートローダ
ー
多数の磁気テープの中から任意の1本を自動的に選択できる装置。 auto loader
03.05.06
階層型ストレ
ージ管理,
HSM
文書情報を保存する媒体を選択する際に,その運用状況から媒体
及び位置を選択するように運用すること。
注記 即時に利用する文書情報には高速なハードディスクを使用
し,利用頻度が少なくなった文書情報は光ディスクに移行さ
せ,利用頻度は少ないが長期の保存が求められる文書情報は
磁気テープ又はマイクロフィルムに移行させるというよう
な統合した管理手段のことをいう。
hierarchical storage
management
(HSM)
8
Z 6015:2016
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
03.05.07
レイド,
RAID
複数の磁気ディスク装置を組み合わせて仮想的に1台として利用
する技術。
注記 レイドは,主に信頼性の向上を目的として利用する。
redundant arrays of
independent disks
(RAID)
03.05.08
保存環境
様々な媒体を保存するための温度,湿度,空気,器具などの条件。 storage environment
参考文献
JIS X 0002:1987 情報処理用語(算術演算及び論理演算)
JIS X 4301 連続階調静止画像のディジタル圧縮及び符号処理−第1部 要件及び指針
JIS X 6246 120 mm(4.7 GB/面)及び80 mm(1.46 GB/面)DVD-書換形ディスク(DVD-RAM)
JIS X 6248 80 mm(1.46 GB/面)及び120 mm(4.70 GB/面)DVDリレコーダブルディスク(DVD-RW)
JIS X 6249 80 mm(1.46 GB/面)及び120 mm(4.70 GB/面)DVDレコーダブルディスク(DVD-R)
JIS X 6282 情報交換用120 mm追記形光ディスク(CD-R)
JIS X 6283 情報交換用120 mmリライタブル光ディスク(CD-RW)
JIS Z 6014 電子化文書のデジタル用試験標板−仕様及び使用方法
JIS Z 6016 紙文書及びマイクロフィルム文書の電子化プロセス
JIS Z 6017 電子化文書の長期保存方法
JIS Z 6018 文書管理アプリケーション−電子データのアーカイビング−コンピュータアウトプットマ
イクロフォーム(COM)/コンピュータアウトプットレーザディスク(COLD)
JIS Z 8305 活字の基準寸法
ISO 19005,Document management−Electronic document file format for long-term preservation
ISO 12639,Graphic technology−Prepress digital data exchange−Tag image file format for image technology
(TIFF/IT)
ISO 12653-3,Electronic imaging−Test target for scanning of office documents−Part 3: Test target for use in
lower resolution applications
ISO/IEC 10918,Information technology−Digital compression and coding of continuous-tone still images:
Requirements and guidelines
ISO/IEC 11544,Information technology−Coded representation of picture and audio information−Progressive
bi-level image compression
ISO/IEC 15444-1,Information technology−JPEG 2000 image coding system−Part 1: Core coding system
ISO/IEC 30190,Information technology−Digitally recorded media for information interchange and storage−
120 mm Single Layer (25,0 Gbytes per disk) and Dual Layer (50,0 Gbytes per disk) BD Recordable disk
ISO/IEC 30192,Information technology−Digitally recorded media for information interchange and storage−
120 mm Single Layer (25,0 Gbytes per disk) and Dual Layer (50,0 Gbytes per disk) BD Rewritable disk
ISO 32000,Document management−Portable document format
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Z 6015:2016
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS Z 6015:2016 文書情報マネジメント用語
ISO 12651-1:2012,Electronic document management−Vocabulary−Part 1: Electronic
document imaging
(I)JISの規定
(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の
箇条ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差異の理由及
び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
1 適用範囲 文書情報マネジメ
ントに関する用語
及び定義について
規定。
1 適用範囲 エレクトロニック
イメージングに関
する用語及び定義
について規定。
追加
イメージング作業から文書
情報マネジメント用語へ拡
大。
単一な文書情報の真正性を担保するための
イメージングの範囲だけでなく,イメージン
グの過程を含めた文書情報マネジメントに
よる文書情報の運用の真正性を説明するこ
とを考慮した。
2 分類
概念及び用語を体
系化。
3 原則及び
慣例
英国つづ(綴)りの
採用を宣言。
変更
内容の差替え
英語固有の慣例に関する記述を削除し,収録
用語の拡大に伴う概念及び用語の体系を提
示した。
3 用語及び
定義
収録用語数:100
4 用語及び
定義
収録用語数:146語
追加
削除
・ 追加した用語数:71語
・ マネージング用語に関
連しない用語を削除し
た。
収録用語について:
インターフェースがハイレベル化し技術の
詳細を意識する必要がなくなったので,ISO
規格から採用する用語を絞り,組織的な管理
及び運用が重要視されることから,新たにマ
ネジメント・運用系用語を追加した。
用語の定義の一部変更:
日本における運用に合わせて,一部の用語の
定義を変更した。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 12651-1:2012,MOD
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Z
6
0
1
5
:
2
0
1
6
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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Z 6015:2016
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 削除 ················ 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD ··············· 国際規格を修正している。
1
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。