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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

Z 6000-1996 

マイクログラフィックス用語 

Micrographics−Vocabulary 

1. 適用範囲 この規格は,マイクログラフィックスに関する主な用語及びその定義について規定する。 

備考1. この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS K 7652 写真−濃度測定−第2部 透過濃度の幾何条件 

JIS K 7653 写真−濃度測定−第3部 分光条件 

JIS K 7654 写真−濃度測定−第4部 反射濃度の幾何条件 

JIS Z 8120 光学用語 

2. この規格の対応国際規格を,次に示す。 

ISO 6196-1 Micrographics−Vocabulary−Part 01:General terms 

ISO 6196-2 Micrographics−Vocabulary−Part 02:Image positions and methods of recording 

ISO/DIS 6196-3 Micrographics Vocabulary−Part 03:Film processing 

ISO 6196-4 Micrographics−Vocabulary−Part 04:Materials and packaging 

ISO 6196-5 Micrographics−Vocabulary−Part 05:Quality of image, legibilit, inspection 

ISO 6196-6 Micrographics−Vocabulary−Part 06:Equipment 

ISO 6196-7 Micrographics−Vocabulary−Part 07:Computer micrographics 

ISO/DIS 6196-8 Micrographics−Vocabulary−Part 08:Application 

2. 分類 用語は,次のように分類する。 

(1) 一般 

(2) 画像の配置及び撮影方法 

(3) フィルムの処理 

(4) 材料及び包装 

(5) 画像の品質,可読性及び検査 

(6) 機器 

(a) 機器一般 

(b) 撮影機 

(c) 処理機 

(d) フィルム装てん(填)機器 

(e) 複製装置 

(f) 検査装置 

(g) 投影及びハードコピー作製装置 

(7) コンピュータマイクログラフィックス 

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Z 6000-1996  

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(8) 応用 

(a) 応用 

(b) 焼付け 

(c) 投影 

(d) ハードコピー 

(e) 検索 

(f) 検索コード方式 

3. 用語,定義及び対応英語 用語,定義及び対応英語は,次のとおりとする。 

なお,番号の右肩の*印は,その用語がISO 6196-1〜8に規定されていないものであることを示す。 

また,対応英語の中には,参考として示してあるものがあり,これには英語の後に“(参考)”と付記し

てある。 

備考1. 用語欄で,二つ以上の用語が“,”で区切って併記してある場合,その順位に従って優先使用

する。 

2. 用語及び対応英語で,丸括弧が付いている部分は,紛らわしくない場合は省略することがで

きる。この場合は,丸括弧内を省略したときと省略しないときの間に優先順位はない。 

例“(フィルム)処理”は,“処理”又は“フィルム処理”を表す(03.01参照)。 

3. 用語で,誤読のおそれがあるものについては,用語欄で,その用語の1行下に丸括弧を付け

て平仮名書きで“読み方”を示す。 

4. 使用分野を限定する用語及び対応英語については,用語に続く角括弧内にそのことを示す。 

5. 定義の文章で,太字で示してある用語は,この規格の中に規定されている用語である。 

参考(1) 分類の(1)〜(5)及び(7)の番号は,4個の数字によって表す。 

最初の2けたの数字は分類(例えば,01は一般,02は画像の配置及び撮影方法,03はフィルム

の処理)を,次の2けたの数字は,同一分類内の一連番号を意味する。 

(2) 分類の(6)及び(8)の番号は,6個の数字によって表す。 

最初の2けたの数字は分類(06は機器)を,次の2けたの数字は同一分類内の区分(例えば,

01は機器一般,02は撮影機)を,最後の2けたは,同一分類同一区分内の一連番号を意味す

る。 

(1) 一般 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

01.01 

マイクログラフィッ
クス 

マイクロフォームの作成,保管,保存及び活用にかか
わる技術。 

micrographics 

01.02 

マイクロフォーム 

マイクロ像を収めた情報媒体の総称。通常,フィルム
形態のものが多い。 

例 ロール状又はストリップ状のマイクロフ

ィルム,シート状のマイクロフィッシュ,
アパーチュアカード,ジャケット。 

microform 

01.03 

マイクロ像 

光学的手段によって得られる画像で,肉眼で直接視読
できないほど微細なもの。 

備考 通常,フィルムのこま内に撮影した画

像をいう。 

microimage 

background image

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番号 

用語 

定義 

対応英語 

01.04 

被写資料 

撮影される文書,図面など。 

例 被写(体)文書,被写(体)図面 
備考 被写体ともいう。 

original source document 

01.05 

画像 

1被写資料を光学的手段によって,スクリーン又は感
光面上に目に見える形に再現したもの(01.06*を参照)。 
2被写資料を電磁的手段によって,表示器上で目に見
える形に再現したもの。 

image 

01.06* 

写真画像 

連続した階調をもつ画像。 

photographic image(参考) 

01.07 

潜像 

露光その他によって写真乳剤層に作られた現像可能
の目に見えない像。 

latent image 

01.08 

ネガ状画像 

黒い背景に線・文字が白く表された画像。 

negative-appearing image 

01.09 

ポジ状画像 

白い背景に線・文字が黒く表された画像。 

positive-appearing image 

01.10 

極性 

被写資料又は画像での背景に対する文字,線の明暗の
関係。 

備考 被写資料又は前世代の画像に対して,画

像の明暗の関係が変化したか,しなかった
かを表すときに使う。例えば,第一世代の
ネガ状画像が,第二世代でポジ状画像に
なるのを,画像の極性が逆になったといい
第一世代のネガ状画像が,第二世代でネ
ガ状画像になるのを,画像の極性が変わ
らないという。 

polarity 

01.11 

露光 

画像を得るために,感光材料が光,レーザビーム,電
子ビームなどで照射されること。 

exposure 

01.12 

露光時間 

感光材料が光,レーザビーム,電子ビームなどで照射
される時間。 

exposure time 

01.13 

露光量 

感光材料に照射される光,レーザビーム,電子ビーム
などの時間の積分値。 

light exposure 

01.14 

こま 

1回の露光で撮影されたフィルムの区域。 

備考 フレームともいう(01.29*及び01.30*を参

照)。 

frame 

01.15 

画像域 

フィルムのこま内に撮影されたマイクロ像の区域。 

備考 その区域は被写資料の大きさ及び縮小率

で決まる。 

image area 

01.16 

画像ブロック 

マイクロフィッシュでマイクロ像が占有できる区
域。 

image block 

01.17 

こまピッチ 

連続して隣り合う二つのこま上の対応する点と点との
間の距離。 

備考 プルダウンともいう。 

(英)frame pitch, 
(米)pull down 

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番号 

用語 

定義 

対応英語 

01.18 

世代 

撮影したフィルム(第一世代フィルム)を基準とし,
それから系統的に複製を重ねていくときの呼び。 

備考 第一世代フィルムは,オリジナルフィル

ムともいう。 

generation 

01.19 

マイクロフォームの
第n世代 

第一世代フィルムを1番とし,第一世代からn番目
の世代。 

nth generation of a 

microform 

01.20 

マスタ 

複製又は複製専用マスタの製作に使用するマイクロ
フォーム。 

master 

01.21 

(複製)専用マスタ 

大量の複製を作るために特別に作られた複製による
マイクロフォーム。 

intermediate 

01.22 

複製 

密着又は光学的手段による焼付けによってマイクロ
フォームを複写すること,又は複写したマイクロフ
ォーム。 

備考 通常,その比は1 : 1である。 

duplicate 

01.23 

ハードコピー 

光学機器を用いないで直接目で読むことができるよう
に,マイクロ像を主として紙に拡大したもの。 

hard-copy 

01.24 

拡大 

主として紙又はスクリーン上へ,マイクロ像をより大
きく投影すること。又は投影した画像。 

enlargement 

01.25 

コピー 

マイクロ像を複製又は復元すること。 

copy 

01.26 

縮小率 

マイクロ像の大きさ(長さ)と,被写資料の大きさ
(長さ)との比。 

例 縮小率は,1 : 24のように表す。 
備考 縮率ともいう。 

reduction ratio 

01.27 

拡大率 

拡大による画像の大きさ(長さ)と,マイクロ像の大
きさ(長さ)との比。 

例 拡大率は,24 : 1のように表す。 

enlargement ratio 

01.28 

復元倍率 

マイクロ像からのハードコピーの大きさ(長さ)と,
被写資料の大きさ(長さ)との比。 

例 1/2復元(A0判図面のマイクロ像から,A2

判のハードコピー) 

reproduction ratio 

01.29* 

単こま 

こまの最小単位。 

備考 シングルフレームともいう。 

single frame(参考) 

01.30* 

倍こま 

横に隣接した二つの単こまが組み合わさったもの。 

備考 ダブルフレームともいう。 

double frame(参考) 

01.31* 

表読み 
(おもてよみ) 

文字,文書及び図を表面から読む状態。それらの向き
が横又は逆さの状態を含む。 

備考1. 表読みを表現する代表的文字は“F”

で表示する。 

2. 文字,文書及び図を裏面から読む状態

を裏読み (reverse reading) という。そ
れらの向きが横又は逆さの状態を含
む。 

3. 裏読みを表現する代表的文字は“

で表示する。 

right reading(参考) 

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(2) 画像の配置及び撮影方法 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

02.01 

コミックモード 

マイクロフィルムの画像配置の一つの方法で,左書
き文書の場合,文章の行がフィルムの長さ方向に対し
て平行であるマイクロ像の配置。 
また,右書き文書の場合,文章の行がフィルムの長さ
方向に対して垂直であるマイクロ像の配置。 

comic mode, 
(英)horizontal mode, 
(米)orientation B 

02.02 

横モード 

マイクロフィッシュの画像配置の一つの方法で,左
書き文書の場合,画像ブロックのマイクロ像が順に
左から右へ,上の行から下の行へと続く配置。 
また,右書き文書の場合,画像ブロックのマイクロ
像が順に右から左へ,上の行から下の行へと続く配置。 
 

(英)horizontal 

microfiche, 

(米)horizontal mode 

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番号 

用語 

定義 

対応英語 

02.03 

シネモード 

マイクロフィルムの画像配置の一つの方法で,左書
き文書の場合,文章の行がフィルムの長さ方向に対し
て垂直であるマイクロ像の配置。 
また,右書き文書の場合,文章の行がフィルムの長さ
方向に対して平行であるマイクロ像の配置。 

cine mode, 
(英)vertical mode, 
(米)orientation A 

02.04 

縦モード 

マイクロフィッシュの画像配置の一つの方法で,画
像ブロックのマイクロ像が順に上から下へ,左の列
から右の列へと続く配置。 
 

(英)vertical microfiche, 
(米)vertical mode 

02.05 

格子図形 

格子線で構成された碁盤目状の図形。通常,マイクロ
フィッシュの画像ブロックは,これらを仮想線とし
て分割した長方形から成り立つ(02.13*を参照)。 

grid pattern 

02.06 

画像配置 

マイクロフォームにおけるマイクロ像の向き及び位
置。 

image arrangement 

02.07 

シンプレックス 

フィルムの長さ方向に1列に撮影する方法,又はその
画像配置。 

simplex 

background image

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番号 

用語 

定義 

対応英語 

02.08 

デュープレックス 

1回の露光で原稿の表裏をフィルムの幅方向に2列に
撮影する方法,又はその画像配置。 
 

duplex 

02.09 

デュオ 

フィルムの片側半分に連続してシンプレックス又は
デュープレックスの方法で撮影した後,残り半分に最
初とは逆の方向に連続して撮影する方法。又はその画
像配置。 
 

duo 

02.10 

平床式撮影 
(へいしょうしきさ
つえい) 

被写資料とマイクロフィルムとを,ともに静止した
状態で撮影する方法。 

planetary filming 

02.11 

輪転式撮影 

被写資料の投影された像とマイクロフィルムとを,
同期状態(投影された像とマイクロフィルムとが同一
速度を保つ。)で移動しながら撮影する方法。 

rotary filming 

02.12 

ステップアンドリピ
ート式撮影 

マイクロフィッシュ上の格子図形に従って順次被
写資料を撮影する方法。平床式撮影の一種。 

備考 露光中は被写資料及びフィルムは静止し

ている。 

step-and-repeat filming 

02.13* 

格子線 

マイクロフィッシュ上を長方形に分割する仮想の縦
及び横の線。 

grid line(参考) 

02.14* 

(マイクロフィッシ
ュの)列 

マイクロフィッシュ上の縦に並んだこまの列。 

microfiche column(参考) 

02.15* 

(マイクロフィッシ
ュの)行 

マイクロフィッシュ上の横に並んだこまの列。 

microfiche row(参考) 

(3) フィルムの処理 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

03.01 

(フィルム)処理 

露光された写真感光材料を,化学的又は物理的方法に
よって潜像を可視像とし,最終的に利用できるよう仕
上げる一連の工程又は操作の総称。 

備考 現像処理ともいう。 

(film) processing 

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番号 

用語 

定義 

対応英語 

03.02 

普通(現像)処理 

感光材料に対してフィルム製造業者が指定する処理の
総称。主な処理を次に示す。 
(a) 銀−ゼラチンフィルム:現像,定着,水洗及

び乾燥からなる一連の処理で,通常,被写資
料と逆の極性が得られる。 

また,複製用の直接反転銀塩フィルムは,

マスタと同じ極性が得られる。 

(b) 熱現像銀フィルム及びベシキュラフィルム:

現像を熱で行う一連の処理。 

(c) ジアゾフィルム:現像をアルカリ(例えば,

アンモニア)雰囲気中又は熱で行う一連の処
理。 

conventional processing 

03.03 

反転(現像)処理 

被写資料又はマスタと同じ極性が得られる銀−ゼラ
チンフィルムの処理。反転処理には完全反転処理及
びハライド(簡易)反転処理がある。 

備考1. 完全反転処理は,第2露光及び第2現像

又はかぶり剤を含む第2現像を行う処
理。 

2. ハライド(簡易)反転処理は,第2

露光及び第2現像又はかぶり剤を含
む第2現像を行わない処理。画像の耐
久性は低下する。 

reversal processing 

03.04 

湿式処理 

液状又は噴霧状の化学薬品を用いる方式。 

wet processing 

03.05 

乾式処理 

フィルム中に加えられている化学薬品が,ガス又は熱
若しくはガス及び熱と反応して行われる方式。 

dry processing 

03.06 

溶液 

湿式処理に用いる化学薬品を溶解した液。 

bath 

03.07 

停止液 

進行中の現像作用を停止させる酸性溶液。 

stop bath 

03.08 

現像 

潜像を可視像に変えること。 

development 

03.09 

現像液 

現像のための溶液。 

developer 

03.10 

現像主薬 

現像液の主な働きをする薬剤。 

developing agent 

03.11 

アクチベータ 

感光層中に現像主薬が内蔵された写真感光材料の場
合,その主薬の作用を開始又は加速させる薬剤。 

activator 

03.12 

定着 

銀−ゼラチンフィルムの感光性を除去して,現像さ
れた画像を安定にするための処理。現像されずに残っ
ているハロゲン化銀を水溶性のチオ硫酸銀錯塩に変え
る。 

fixing 

03.13 

定着液 

定着のための溶液。 

fixer 

03.14 

安定化 

(1) 銀−ゼラチンフィルム 定着・水洗の代わり

に用いられる方式で,残留ハロゲン化銀を比
較的光に対して安定な無色の化合物に変換す
る方法。 
備考 この方法は迅速処理が可能になるが,未露

光部にはこの化合物が残留するので,画像
の耐久性は低下する。 

(2) ベシキュラフィルム 現像に引き続き,全面露

光を施す方法。 
備考 この方法は,残留ジアゾニウム塩の感光性

を除去して,現像された画像を安定にす
る。 

stabilization 

background image

Z 6000-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

03.15 

清浄 

白黒反転処理又はカラー処理で,汚染が生じないよう
にすること。 

clearing 

03.16 

一浴現像定着液 

現像と定着との作用を併せもった溶液。 

備考 銀−ゼラチンフィルムに使用する。 

monobath 

03.17 

水洗 

写真感光材料から,不要な溶解化学薬品及びチオ硫酸
銀錯塩を除去するため,水で洗浄すること。 

washing 

03.18 

乾燥 

写真感光材料から不要な水分を除去すること。 

drying 

03.19* 

残留チオ硫酸塩 

水洗後,写真感光材料中に残っている溶解化学薬品及
びチオ硫酸銀錯塩など。 

residual tiosulfate 

(4) 材料及び包装 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

04.01 

支持体 

感光層を塗布する基材。 

例 ポリエステルフィルム,紙,ガラス 

base 

04.02 

感光層 

光,レーザビーム,電子ビームなどによって露光され
る材料で,支持体に塗布されているもの。 

photosensitive layer 

04.03 

(写真)フィルム 

柔軟で透明な支持体と一層以上の感光層とから構成
されたロール状又はシート状のもの。 

(photographic) film 

04.04 

銀塩フィルム 

感光性のある銀の化合物を感光主体としたフィルム
の総称。 

例 銀−ゼラチンフィルム(04.56*を参照),熱

現像フィルム(04.57*を参照)。 

silver film 

04.05 

直接反転銀塩フィル
ム 

普通現像処理で,画像の極性が変わらない銀−ゼラ
チンフィルム。 

direct positive silver film 

04.06 

ジアゾフィルム 

重合体材料中にジアゾニウム塩を分散した一層以上の
感光層をもち,色素画像を形成するフィルム。このジ
アゾニウム塩は,現像処理で,発色剤と反応してアゾ
色素を形成する。発色剤は感光層中か又は処理液中に
含有する。画像の色は,ジアゾニウム化合物の組成及
び発色剤によって決まる。ジアゾフィルムで得られる
画像の極性は,マスタと変わらない。 

diazo film 

04.07 

ベシキュラフィルム 

熱可塑性材料中にジアゾニウム塩を分散した一層以上
の感光層をもち,気泡の画像を形成するフィルム。
露光で,そのジアゾニウム塩は分解し窒素の微少気泡
を発生し,潜像を形成する。潜像は熱現像処理によっ
て気泡を形成し,可視像となる。ベシキュラフィルム
で得られる画像の極性は,一般にマスタの極性と逆
になる。 

vesicular film 
 

04.08 

反転(銀塩)フィル
ム 

反転現像処理のために作られた銀−ゼラチンフィ
ルム。 

備考 処理後の画像は被写資料と同じ極性。 

reversal film 

04.09 

(生)マイクロフィ
ルム 

マイクロ像を記録するのに用いる微粒子,高解像力フ
ィルム。 

(rawstock) microfilm 

04.10 

マイクロフィルム 

マイクロフォームの一つで,ロール状又はストリップ
状のもの。 

備考 保持具,容器をもたないロール状,ストリ

ップ状又はシート状のマイクロフォーム
をいう。 

microfilm 

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10 

Z 6000-1996  

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番号 

用語 

定義 

対応英語 

04.11 

マイクロフィッシュ 

マイクロフォームの一つで,複数のマイクロ像が格
子図形を形成するように配置し,上部に見出し欄をも
つ長方形のフィルム。 

備考 特殊なものとして,見出し欄を除く全体で

一こまのマイクロ像を形成する場合もあ
る。 

microfiche 

04.12 

エッジノッチ 

シート状フィルム又はマイクロフィッシュの短辺上
で,隅に近い位置に付けた切込み。 

備考 フィルムの感光面又は膜面の識別に使用

する。 

edge notch 

04.13 

検索ノッチ 

自動検索に使用するため,マイクロフォームの一辺に
沿って付けられたコード化(符号化)された切込み。 

retrieval notch 

04.14 

隅切り 

シート状フィルム,マイクロフィッシュ又はアパー
チュアカードの一つの角を斜め方向に切り落とすこ
と。 

備考1. コーナカットともいう。 

2. シート状フィルム又はマイクロフィ

ッシュでは,感光面又は膜面の識別に
使用する。 

3. アパーチュアカードでは,世代の区

別,カードの向きをそろえることなど
に使われる。 

corner cut 

04.15 

裁断マーク 

自動裁断するために,あらかじめ露光時にフィルム上
又は複写紙上に作られるマーク。 

備考 ロールフィルムから裁断してマイクロフ

ィッシュを,又はロール状複写紙から裁断
してシート状コピーを作るのに使われる。 

cut mark 

04.16 

リーダ(フィルム) 

ロールフィルムのマイクロ像のない最初の一定の長
さの部分,又は接着したほかのフィルムを含む一定の
長さの空白の部分。 

備考 マイクロ像の保護及びマイクログラフ

ィックス装置への装てんに使用する。 

leader 

04.17 

トレーラ(フィルム) ロールフィルムの最後のマイクロ像から終端までの

一定の長さの空白の部分,又は装着したほかのフィル
ムを含む一定の長さの空白の部分。 

trailer 
 

04.18 

見出し欄 

マイクロフィッシュ又はジャケットの上部に,見出
しを表示するために設けられた領域。 

heading area 

04.19 

見出し 

マイクロフィッシュ又はジャケットの内容を容易
に識別し,かつ,その管理及び利用の便を図る目的で,
見出し欄に必要な諸事項を,肉眼で読める大きさの文
字などで表示したもの。 

heading 

04.20 

余白[マイクロフォ
ームの] 

マイクロフォームにおいて,マイクロ像を記録しな
い領域。 

margins 

04.21 

カラーストライプ 

検索又は識別の目的で,見出し欄の全面若しくは上
部,又はアパーチュアカードの上部に施した色の帯。 

colour stripe 

04.22 

見出し欄被膜 

見出し欄に文字が書けるように,その表面全体に施し
た半透明の被膜。 

heading area coating 

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11 

Z 6000-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

04.23 

フォトオペーク被膜 

ジアゾフィルム又はベシキュラフィルムへの複製
を防止するため,マイクロフィッシュの全面に施し
た透明の被膜。 

備考 この透明の被膜が紫外線を吸収する。 

photo-opaque coating 

04.24 

配布用マイクロフォ
ーム 

活用を意図とした複製。 

備考 マスタ・複製専用マスタとは異なる。 

distribution microform, 
distribution copy 

04.25 

マガジン 

生マイクロフィルムを入れる遮光性の容器。 

備考 マイクロフィルムの作製機器への装てん

及び取出しを容易にするもの。 

magazine 

04.26 

カートリッジ 

(1) ロールフィルムを収納する単心の容器。 

備考 この容器の装置からの取出しは,完全にフ

ィルムを巻き戻してから行う。 

(2) マイクロフィッシュ又はストリップを収納す

る容器。 
備考 これは検索装置への挿入を容易にするも

の。 

cartridge 

04.27 

カセット 

ロールフィルムを収納する複心の容器。 

備考 この容器の装置からの取出しは,フィルム

を完全に巻き戻さなくてもよい。 

cassette 

04.28* 

保持具 

生マイクロフィルム又はマイクロフィルムを物理
的損傷から保護するための開放状の器具。通常,保持
具はフィルムと接触した状態で用いる。 

例 巻心,リール,ジャケット,アパーチュア

カード,袋。 

open enclosure(参考) 

04.29 

巻心 

(1) リール又はスプールの中心部。 
(2) カートリッジ,マガジン又はカセットのフィル

ムを巻き付ける軸。 

(3) ロールフィルムを巻き付ける心棒。 

core 

04.30 

スプール 

生マイクロフィルムを巻き付けるための,巻心に遮
光性があるフランジを付けた保持具。 

備考 これは,カメラ又は現像処理装置への挿入

を容易にする。 

spool 

04.31 

リール 

処理済みロールフィルムを巻くための,巻心にフラン
ジを取り付けた保持具。 

備考 これは,手動及び自動検索装置への挿入を

容易にする。 

reel 

04.32 

(マイクロフィル
ム)ジャケット 

(1) 一こま以上のマイクロフィルムを保持するよう

に作られた,平らで透明な柔軟性がある保持具。 
備考 上部には見出し欄をもち,支持シートと

イメージシートとの間にフィルムを保持
し,一つ以上のフィルムチャネルを形成
する。 

(2) (1)の保持具で,フィルムを保持した状態のもの。 

(microfilm) jacket 

04.33 

(ジャケット)支持
シート 

透明なシート状の材料でできたジャケットの基材。 

(jacket) support sheet 

background image

12 

Z 6000-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

04.34 

イメージシート 

フィルムチャネルを作るため,支持シートにはり付
ける,薄く透明なフィルム状の基材。 

備考 イメージシートは,マイクロフィルムの

画像(乳剤面)側と対向する。 

emulsion sheet 

04.35 

チャネルのり代 

フィルムチャネルを形成するために,支持シートに
イメージシートをはり付けた部分。 

channel separation area 

04.36 

フィルムチャネル 

マイクロフィルムを挿入するジャケット内の空間。 film channel 

04.37 

(ジャケット)挿入
口 

マイクロフィルムをジャケットに挿入するための
フィルムチャネルの開口部。 

(英)slot, 
(米)insertion opening 

04.38 

リベート 

支持シート側又はイメージシート側でのフィルム
チャネルの一端に,フィルムの挿入を容易にするため
に設けられた切込み。 

rebate 

04.39 

(ジャケット)位置
決めあな 

ジャケットの見出し欄に設けられた小さなあな。 

備考 これはマイクロフィルムをジャケット

に挿入するときに,フィルム挿入機でのジ
ャケットの位置を,精度よく合わせるのに
用いる。 

(jacket) registration holes 

04.40 

アパーチュアカード 

一つ以上のアパーチュアをもった紙カード。 

備考 これに生マイクロフィルム若しくはマイ

クロフィルムをはり付け,又はマイクロ
フィルムを挿入する。 

aperture card 

04.41 

アパーチュア[アパ
ーチュアカードの] 

特定の大きさのマイクロフィルムを保持するように
作られたアパーチュアカードの開口部。 

aperture [of aperture card] 

04.42 

アパーチュア粘着剤 

アパーチュアにマイクロフィルムを保持するため
の接着剤。 

aperture adhesive 

04.43 

粘着テープ式(アパ
ーチュア)カード 

マイクロフィルムを保持するために,カードの表面
又は裏面に,アパーチュアの周辺から内側にわたって
粘着テープが付いているアパーチュアカード。 

(英)tape-type card, 
(米)adhesive card 

04.44 

表面粘着テープ式
(アパーチュア)カ
ード 

粘着テープがカードの表面に付いているアパーチュ
アカード。 

備考 これは,奇数の世代に使われる。 

(英)tape-face card, 
(米)adhesive face card 

04.45 

裏面粘着テープ式
(アパーチュア)カ
ード 

粘着テープがカードの裏面に付いているアパーチュ
アカード。 

備考 これは,偶数の世代に使われる。 

(英)tape-back card, 
(米)adhesive back card 

04.46 

袋式アパーチュアカ
ード 

アパーチュアが2枚の透明なシートで覆われており,
その間にマイクロフィルムを保持するアパーチュ
アカード。 

備考 マイクロフィルムを挿入するため,2枚の

シートのうち1枚のシートの一辺は接着さ
れていない。 

(英)jacket-type aperture 

card, 

(米)suspension-type 

aperture card 

04.47 

保持面[アパーチュ
アカードの] 

マイクロフィルムを保持するアパーチュア周辺の,
アパーチュアカード自身より厚い部分。 

buildup area 

background image

13 

Z 6000-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

04.48 

保持面の厚み[アパ
ーチュアカードの] 

アパーチュアカードの保持面での最大の厚さとカー
ド自身の厚さとの差。 

buildup thickness 

04.49 

カメラカード 

アパーチュアに生マイクロフィルムを保持したア
パーチュアカード。 

備考 生マイクロフィルムは保持された状態で

露光及び現像処理される。 

camera card 

04.50 

イメージカード 

処理済みマイクロフィルムを保持したアパーチュ
アカード。 

image card 

04.51 

コピーカード 

複製用の生マイクロフィルムを保持したアパーチ
ュアカード。 

備考 通常,ジアゾフィルム,ベシキュラフィ

ルムなどが用いられる。 

copy card 

04.52 

(カードの)列 

アパーチュアカードの短辺に平行な1列のせん孔位
置。 

card column 

04.53 

(カードの)行 

アパーチュアカードの長辺に平行な1列のせん孔位
置。 

card row 

04.54 

アパーチュアカード
せん孔範囲 

アパーチュアカードのせん孔に使う範囲。 

備考 通常,コーディング域に等しい。 

aperture card punch field 

04.55 

コーディング域 

コード化されたデータ(例えば,光学コード)を記録
するアパーチュアカード内の区域。 

備考 これにはアパーチュア及びマイクロフィ

ルムの保持面を含まない。 

coding area 

04.56* 

銀−ゼラチンフィル
ム 

ゼラチン中にハロゲン化銀を分散した感光層をもつ
フィルム。 

備考 現像処理による画像は,金属銀又は色素で

形成される。 

silver-gelatin film(参考) 

04.57* 

熱現像銀フィルム 

樹脂(結合剤)中に有機酸銀を分散した感光層をもつ
フィルム。 

備考 熱処理による画像は,金属銀で形成され

る。 

thermally processed silver 

film(参考) 

04.58* 

(フィルム)容器 

生マイクロフィルム又はマイクロフィルムをほこ
り,汚れなどの物理的,化学的及び光化学的損傷から
保護するのに用いる収納器。 

例 マガジン,カートリッジ,カセット。 

(film) container(参考) 

04.59* 

識別マーク 

リールのフランジに付けたマーク。 

備考 フィルムを角穴リールに巻くとき,巻く方

向の識別に使う。 

reference mark(参考) 

background image

14 

Z 6000-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

04.60* 

カードの表面 

アパーチュアカードに保持する又は保持したマイク
ロ像を,表読みになるようにした場合に,観察者側に
向いたアパーチュアカードの面。 

face of card(参考) 

(5) 画像の品質,可読性及び検査 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

05.01 

解像度[マイクログ
ラフィックスの] 

(1) 写真系(装置,光学系,感光材料及び処理)に

おける微細な部分を記録する能力。 

(2) 光学系における微細な部分を表示する能力。 

resolution [of 

micrographics] 

05.02 

解像力 

光学系又は写真系の解像度の限界を数値で表示したも
の。解像力は試験図票を用いて測定し,1mm当たりの
黒白の一対の条線の数で表す。 

備考 収差がない光学系はないので,画像の全体が,

一定の解像力を保持するものとは限らない。 

resolving power 

05.03 

アキュータンス 

写真画像の,明部と暗部との二つの隣接した部分の境界
線の鋭さを示す能力を,客観的に測定したもの(物理量)。 

acutance 

05.04 

鮮鋭さ 

写真画像の,異なった濃度の二つの隣接部の境界が鮮鋭
に見える度合い。 

備考 この能力は,主観的かつ感覚的なものである。 

sharpness 

05.05 

粒子 

画像を形成する,ごく微細な金属銀の集まり。 

grain 

05.06 

粒状性 

粒子の大きさの分布むらによって起こる,画像の粒状構
造の不均一性の主観的な知覚。 

graininess 

05.07 

粒状度 

画像の粒状構造の不均一性の客観的尺度。均一に露光し
た面を測定して数値で表す。 

granularity 

05.08 

可読性 

画像における文字・線の,読みやすさの程度。 

legibility 

05.09 

コントラスト[画像
の] 

画像の最高濃度と最低濃度との差。 

contrast [of an image] 

05.10 

正味濃度[画像の] 

普通現像処理後の画像の濃度から,支持体の濃度及び
かぶり濃度を引いた値。 

net density [of an image] 

05.11 

かぶり 

写真感光材料を現像したとき,露光しない部分に生じた
濃度。 

fog 

05.12 

かぶり濃度 

最小濃度(未露光部)と支持体の濃度との差。 

fog level 

05.13 

試験図票 

写真系の解像力及び画像の可読性を評価するために作
られたもの。これは図形若しくは文字,又は図形と文字
とで構成される。 

test chart 

05.14 

ISO図形文字 

正八角形の中に2本の平行線をもった次に示す図形。 
 

ISO character 

background image

15 

Z 6000-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

05.15 

ISO図形言語 

ランダムに配置された同じ大きさの,少なくとも四つの
ISO図形文字からなる図票。 
 

ISO word 

05.16 

ISO No.1試験図票 

一定の様式の間隔で配置された複数のISO図形言語で
構成した試験図票。 

備考 各言語の高さは100

1mmの単位で表示され,そ

の数値は,標準数R20の数列に適合する順序
で配置されている。 

ISO No.1 test chart 

05.17 

ISO No.2 解像力試
験図形 

平行に並べた5本の一対の条線からなる二組を,直角に
配置したもの。 
 

ISO No.2 test pattern 

05.18 

一対の条線 

黒線とそれに隣接する線幅に等しいすきまとの組合せ
(05.17の図を参照)。 

line pair 

background image

16 

Z 6000-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

05.19 

ISO No.2解像力試験
図票 

一対の条線の1 mm当たりの本数を表示してあるISO 
No.2解像力試験図形で構成した試験図票。 

備考1. 各図形の数値は,標準数R20の数列に

適合する順序で配置されている。 

2. JIS解像力試験で,図票Bともいう。 

ISO No.2 test chart 

05.20 

マイクロ試験図票 

マイクロフォームの機器(リーダ,プリンタ,デュープ
リケータなど)における画像の品質を評価するための,
ISO図形言語又はISO No.2解像力試験図形を縮小し
た大きさの試験図票。 

microtest chart 

05.21 

試験標板 

マイクログラフィックスにおけるシステムの品質を評
価するために使用する試験図票,定規,反射板などを配
置したもの。 

test target 

05.22 

特性曲線[写真感光
材料の] 

写真感光材料における露光量の常用対数と濃度との関係
を示す曲線。 
 

characteristic curve, 
sensitometric curve 

05.23 

ガンマ 

特性曲線の直線部分のこう配。 

備考 量記号γで表す。 

γ=tan α 

gamma 

05.24 

平均階調度 

特性曲線上の特定の2点を結ぶ直線のこう配。 

備考 マイクログラフィックスの場合には,特定

の2点は,通常,最小濃度に0.1を加えた点と
1.2を加えた点である。 

average gradient 

background image

17 

Z 6000-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

05.25 

現像不足 

感光材料に対する不十分な現像。 

備考 これは短かすぎる現像時間,劣化した現像液

の使用,不十分なかくはん,低すぎる現像温
度などに起因する。この結果,画像のコント
ラストが不十分になる。 

underdevelopment 

05.26 

現像過多 

感光材料に対する過大な現像。 

備考 これは長すぎる現像時間,強すぎる現像液の

使用,強すぎるかくはん,高すぎる現像温度
などに起因する。この結果,画像のコントラ
ストが不十分になる。 

overdevelopment 

05.27 

露光不足 

感光材料に対する不十分な露光。 

備考 これは短かすぎる露光時間,レンズ絞りの絞

りすぎなどに起因する。この結果,画像のコ
ントラストが不十分になる。 

underexposure 

05.28 

露光過多 

感光材料に対する過大な露光。 

備考 これは長すぎる露光時間,レンズ絞りの開け

すぎなどに起因する。この結果,画像のコン
トラストが不十分になる。 

overexposure 

05.29 

焦点合わせ 

被写資料,レンズ及びフィルムの相対位置を調節して,
鮮鋭な画像を感光面又は投影面上に結像させること。 

focusing 

05.30 

被写界深度 

一定の焦点距離と絞り設定のもとで,感光面上に許容で
きる程度の鮮鋭な画像が得られる(カメラからの)最も
近い点と最も遠い点との2点間の距離。 

depth of field 

05.31 

残留チオ硫酸塩試験 

水洗後,銀−ゼラチンフィルム中に残留するチオ硫酸
塩の量を測定する目的で行われる化学分析試験法。 

備考 水洗後,残留チオ硫酸塩の量が多すぎると,

画像の保存寿命を縮め,変色を引き起こすこ
とになる。 

residual thiosulfate ion 

test 

05.32* 

実用品位数 

マイクロ像の可読性の目安となる数値。 

備考 実用品位数Pは,次の式で表される。 

R

M

H

p=

ここに, H:文書における文字の高さ (mm) 

M:縮小率1 : MのときのM 
R:解像力(本/mm) 

quality index value(参

考) 

05.33* 

背景濃度 

被写資料のマイクロ像において,文字及び画線が描かれ
ていないところの濃度。 

備考 バックグラウンド濃度ともいう。 

background density(参

考) 

05.34* 

(JIS解像力試験)図
票A[マイクログラ
フィックスの] 

ISO No.2解像力試験図形とピッチは同じであるが,配
置が異なる試験図票。 
 

JIS resolution test chart 

A(参考) 

background image

18 

Z 6000-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

05.35* 

可読性試験図票 

マイクロ像の文字の可読性を知るために用いる試験図
票。 

備考 この図票は,文字の種類,書体及び大きさの

異なるものの組合せで構成される。 

legibility chart(参考) 

可読性試験図票の例 

05.36* 

同期性試験図形 

被写資料と撮影フィルムとの同期ずれを試験するために
用いる,多数の一対の条線を平行に配置した図形。 
 

ladder pattern(参考) 

(6) 機器 

(a) 機器一般 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

06.01.01 

(結像)レンズ 

感光面に記録又はスクリーン上に観察できるような
画像を形成するように設計され,結像を目的とした光
学系(JIS Z 8120のB 69を参照)。 

lens 

06.01.02 

コーティングレンズ 

構成する光学ガラスと空気との界面に反射防止膜を設
けたレンズ(JIS Z 8120のI 39を参照)。 

coated lens 

06.01.03 

焦点距離[レンズの] 無限遠にある被写体が鮮鋭に結像されるとき,レンズ

の後側主点と結像面との距離。被写体の距離が一定で
あれば,画像の大きさはこの焦点距離によって決まる
(JIS Z 8120のB 26を参照)。 

(equivalent) focal length 

[of a lens] 

06.01.04 

レンズマウント 

カメラ,リーダ,プリンタなどの光学装置本体に,
一つ又は複数個のレンズを所定の正確な位置に固定す
るレンズの支持具。 

lens mount 

06.01.05 

ターレット式レンズ
マウント 

取り付けた複数個のレンズのいずれか一つを所定の正
確な位置に回転して設定できるレンズマウント。 

lens turret 

06.01.06 

スライディング式レ
ンズマウント 

取り付けた複数個のレンズのいずれか一つを所定の正
確な位置に直線的に移動して設定できるレンズマウ
ント。 

sliding lens mount 

06.01.07 

交換式レンズマウン
ト 

レンズの取外し又は交換ができる単独のレンズマウ
ント。 

interchangeable lens 

06.01.08 

ドープ処理水銀ラン
プ, 
メタルハライドラン
プ 

ある波長域−通常近紫外波長 (>400nm) −の発光を著
しく高める物質を含む放電ランプ。 

備考 これはジアゾフィルム及びベシキュラ

フィルムを複製するときの光源として
用いる(JIS Z 8120のM 17を参照)。 

doped mercury lamp, 
metal halide lamp(参考) 

background image

19 

Z 6000-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

06.01.09 

(光)フィルタ 

入射する光の強度,分光分布などを変化させる光学素
子(JIS Z 8120のI 30を参照)。 

(light) filter 

06.01.10 

ダイクロイックフィ
ルタ 

入射する光の一部の波長範囲を透過し,他の波長範囲
は反射するフィルタ(JIS Z 8120のI 38を参照)。 

dichroic filter 

06.01.11 

アンチカロリックミ
ラー 

赤外線を透過し,可視光は反射するダイクロイックフ
ィルタ。 

anticaloric mirror 

06.01.12 

防熱フィルタ 

マイクロフォームに損傷を与える赤外線だけを吸収
し,可視光は透過するフィルタ。 

catathermic filter, 
heat-absorbing filter(参考) 

06.01.13 

ニュートラルフィル
タ 

近紫外から近赤外までの全域にわたる光を均一に吸収
するフィルタ。これによって,分光分布を変えずに光
の強度を減じることができる。 

備考 NDフィルタともいう。 

neutral density filter 

06.01.14 

波長フィルタ 

近紫外から近赤外の範囲の,ある波長の光を部分的に
吸収するフィルタ。 

備考 色フィルタともいう。 
例 色温度交換フィルタ,色補正フィルタな

ど。 

colour filter 

06.01.15 

色温度変換フィルタ 

カラーフィルムに到達する光の色温度を,使用するフ
ィルムの特性に合わせて変換する波長フィルタ(JIS 
Z 8120のI 32参照)。 

(colour) conversion filter 

06.01.16 

色補正フィルタ 

カラーフィルムの一つ又は二つの原色を選択的に修正
する低濃度の波長フィルタ。 

備考 CCフィルタともいう。 

(colour) compensating 

filter 

06.01.17 

安全光フィルタ 

感光面に作用する特定の光を吸収する波長フィルタ。
これは暗室内での作業を容易にし,フィルムの好まし
くない感光を防止するもの(JIS Z 8120のR 32を参
照)。 

safelight filter 

06.01.18 

フィルム圧板, 
フィルムクランプ 

(1) (生)マイクロフィルムでの撮影又はマイク

ロフォームの読取り若しくは引伸しにおける
露光時に平面性を保持する機構。 

(2) 複製での露光時にマスタと(生)マイクロフィ

ルムとを密着保持する機構。 

film platen, 
film clamp 

06.01.19 

駆動ローラ 

装置内のマイクロフィルム又は紙を搬送するための
スリップ防止を施した動力伝達用のローラ。 

driving roller 

06.01.20 

アイドルローラ 

装置内のマイクロフィルム又は紙を,案内するか,常
に張力を保つための回転自在なローラ。 

idle roller 

06.01.21 

プレッシャローラ 

駆動ローラに,マイクロフィルム又は紙を押し付け
るローラ。 

備考 ピンチローラともいう。 

pressure roller 

06.01.22 

フィルムゲート, 
アパーチュア板 

マイクロフィルムカメラ,リーダ又はプリンタにお
いて,露光又は投影のときにマイクロフィルムを正
しく平面状に保持し,露光又は投影の範囲を限定する
開口部をもつ機構。 

film gate, 
aperture plate 

06.01.23 

アパーチュア[光学
系の] 

光学系において,光が通過することができる開口(JIS 
Z 8120のL 10を参照)。 

aperture [of an optical 

system] 

06.01.24 

オドメータ 

マイクロフォーム機器において,ある一点を基準にし
て,そこを通過するフィルムの長さを測定する器具。 

備考 例えば,ロールフィルムのマイクロ像を検

出するための位置出しに用いる。 

odometer 

background image

20 

Z 6000-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(b) 撮影機 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

06.02.01 

(マイクロフォー
ム)カメラ 

被写資料を光学的に縮小し,フィルムに潜像を記録
するように作られた装置(JIS Z 8120のK 1を参照)。 

(microform) camera 

06.02.02 

平床式(マイクロフ
ォーム)カメラ 

平床式撮影をするカメラ。 

planetary camera, 
flatbed camera 

06.02.03 

輪転式(マイクロフ
ォーム)カメラ 

輪転式撮影をするカメラ。 

rotary camera 

06.02.04 

ステップアンドリピ
ート式(マイクロフ
ォーム)カメラ, 
マイクロフィッシュ
カメラ 

自動的にステップアンドリピート式撮影をするカ
メラ。 

step-and-repeat camera, 
microfiche camera 

06.02.05 

カメラプロセッサ 

カメラとフィルム自動現像機の機能とを併せもつ装
置。 

camera processor 

06.02.06 

二本撮り(マイクロ
フォーム)カメラ 

同一の被写資料を2本の(生)マイクロフィルムに
同時に撮影する平床式カメラ又は輪転式カメラ。 

dual camera 

06.02.07 

連続用紙(マイクロ
フォーム)カメラ 

連続する用紙の撮影のために作られた,又はそれに適
した輪転式カメラ。 

(米)continuous form 

canmera, 

(英)continuous stationery 

camera 

06.02.08 

カメラヘッド 

平床式カメラにおいて,レンズ,シャッタ,フィル
ム送り機構,マガジンなどからなる遮光された装置。 

camera head 

06.02.09 

資料保持機構 

被写資料を正しい位置で撮影するために一時的に固
定させる機構。 

document holder 

06.02.10 

背面照明装置 

半透明の被写資料の撮影のときに使う装置で,被写資
料に対して背面から拡散光を均一に全面に分散照射す
るようにした装置。 

備考 バックライト装置ともいう。 

subsurface illuminator 

06.02.11 

押さえ器具 

露光の間,被写資料を平らに保持する棒。 

hold-down bar 

06.02.12 

自動文書送込み装置 

所定の場所にセットされた被写資料を自動的に1枚ず
つ順次カメラに送り込む装置。 

備考 オートフィーダともいう。 

automatic document feeder 

06.02.13 

見出し撮影機構 

マイクロフィッシュに見出しを撮影する機構。カメ
ラの一部分を構成する場合もある。 

titling unit 

06.02.14 

自動露光調整機構 

撮影のとき,露光量を自動的に調節するカメラの機
構。 

automatic exposure control 

06.02.15 

自動こま送り機構
[ステップアンドリ
ピート式の] 

ステップアンドリピート式カメラにおいて,格子図
形に従ってフィルムを自動的に移動させる機構。 

備考 ステッパ (stepper) ともいう。 

(仏)chariot, 
stepper(参考) 

06.02.16 

搬送機構 

フィルムを決められた方式で移動させる機構。 

transport mechanism 

06.02.17 

ガラスガイド 

輪転式カメラにおいて,被写資料を撮影位置に案内
するためのガラス板。 

glass-guide 

06.02.18 

重送防止機構 

自動文書送込み装置において,同時に複数枚の被写
資料が送られるのを防ぐ機構。 

document stop 

06.02.19 

番号付け器械 

マイクロフィルムの撮影のとき,マイクロ像及び/
又は被写資料に自動的に番号付けを行う器械。 

numbering device 

06.02.20 

コーディング機構 

ドキュメントマークなどの情報コードをフィルムに
記録するカメラの機構の一部。 

coding device 

background image

21 

Z 6000-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(c) 処理機 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

06.03.01 

フィルム現像機 

フィルムを現像処理する装置。 

film processor 

(d) フィルム装てん(填)機器 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

06.04.01 

(アパーチュア)カ
ードマウンタ 

マイクロフィルムを所定の位置で切断し,アパー
チュアカードのアパーチュア部に固定する器械。
通常,固定する位置を確認するスクリーンを装備
している。 

aperture card mounter 

06.04.02 

カートリッジローダ 

ロールフィルムをカートリッジに装てんする器
具。 

cartridge loader 

06.04.03 

ジャケットフィラー 

ロールフィルムをストリップ状に切り,ジャケッ
トのフィルムチャネルに挿入する器械。通常,挿
入位置を確認するスクリーンを装備している。 

jacket filler 

06.04.04 

フィルム巻返し器 

リール,スプール又は巻心に巻かれたロールフィ
ルムを,他のリール,スプール又は巻心に巻取る
器具。 

film rewind 

(e) 複製装置 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

06.05.01 

(マイクロフォー
ム)複製装置 

マイクロフォームを複製する装置。 

(microform) duplicator 

06.05.02 

ループ機構 

先端と後端とを接合した環状のマスタから,連続
的にマイクロフォームを複製するための,ロール
のフィルム複製装置の附属機構。 

loop printer 

(f) 検査装置 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

06.06.01 

ライトボックス 

観察面が半透明の材料で作られた背面照明器具。
フィルムの検査に用いる。 

light box 

06.06.02 

検査ステーション 

ライトボックス,濃度計,フィルム巻返し器など
の各種機能を併せ備えたマイクロフォームの検査
装置。 

inspection station 

06.06.03 

濃度計 

透過光又は反射光によって光学濃度を測定する器
械(JIS K 7652,JIS K 7653及びJIS K 7654を参
照)。 

densitometer 

06.06.04 

マイクロデンシトメ
ータ 

微小部分の光学濃度を測定する濃度計。 

備考 ミクロデンシトメータともいう。 

microdensitometer 

06.06.05 

輝度計 

輝度を測定する器械。 

lightmeter, 
luminance meter 

06.06.06 

照度計 

照度を測定する器械。 

luxmeter 

(g) 投影及びハードコピー作製装置 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

06.07.01 

リーダ 

マイクロ像を肉眼で読めるように光学的手段によ
って拡大投影する装置。 

reader 

06.07.02 

スクリーン 

マイクロ像を投影する面。光学特性をもつもの。 

screen 

06.07.03 

透過スクリーン 

マイクロ像を背面から投影して読み取るスクリー
ン。片面が光を拡散するように半透明材料からな
る。 

translucent screen 

06.07.04 

反射スクリーン 

マイクロ像を前面から投影して読み取るスクリー
ン。加工した面をもつ不透明材料からなる。 

opaque screen 

background image

22 

Z 6000-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

06.07.05 

マイクロフォーム搬
送機構 

一つのマイクロ像から他のマイクロ像へと移動で
きるようにした機構。通常,押さえガラスを含む。 

microform carrier 

06.07.06 

押さえガラス[マイ
クロフォーム搬送機
構の] 

マイクロフォーム搬送機構でマイクロフォームを
固定保持する透明なガラス板。 

microform carrier flat 

06.07.07 

コンデンサレンズ 

リーダ又はプリンタのアパーチュア部分に光線を
集め,マイクロ像に十分な照明が得られるように
した光学素子。 

condensing lens 

06.07.08 

光源装置 

リーダ又はプリンタにおける,光源及び関連する
光学素子から構成された装置。 

lighting system 

06.07.09 

フローティングレン
ズ 

マイクロフォーム搬送機構が移動中でも一定の焦
点を維持するように,レンズ鏡筒が押さえガラス
上に載っているか又はマイクロフォームと接触し
た状態にあるレンズ。 

floating lens 

06.07.10 

画像回転機構 

リーダ又はプリンタにおいて画像の向きを回転調
節する機構。 

image rotating device 

06.07.11 

プリンタ 

定められた拡大率でマイクロ像のハードコピーを
作製する装置。この種の装置にはモニタ用スクリ
ーンが設けられたものもある。 

printer 

06.07.12 

リーダプリンタ 

リーダとプリンタとの両機能を併せもつ装置。 

reader-printer 

06.07.13 

検索装置 

蓄積されたマイクロフォームの中から必要とする
マイクロ像を探し出す装置。 

retrieval device 

06.07.14 

自動検索装置 

必要とするマイクロ像の選択,位置合わせ,投影
などすべての操作を自動的に行う検索装置。マイ
クロ像の検索はコンピュータに登録されているイ
ンデックスによる。 

automated retrieval 

06.07.15 

半自動検索装置 

操作のうち一部を自動化した検索装置。 

semiautomated retrieval 

device 

06.07.16 

製版機[マイクロフ
ォームの] 

マイクロフォームからオフセット印刷版を作る装
置。 

plate maker 

06.07.17 

ハンドビューア 

マイクロ像を見るのに用いる単眼又は双眼の拡大
鏡。 

hand viewer 

(7) コンピュータマイクログラフィックス 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

07.01 

コンピュータマイク
ログラフィックス 

マイクログラフィックスの分野において,コンピ
ュータ利用技術によってマイクロフォームの作
製,保管及び検索の一連の処理作業を行うこと。 

computer micrographics 

07.02 

コンピュータ出力マ
イクロフィルミン
グ, 
COM 

コンピュータの出力からオンライン又はオフライ
ンのいずれかで直接マイクロフォームを作製する
技術。 

computer output 

microfilming, 

COM (abbr.) 

07.03 

COM装置 

コンピュータ出力マイクロフィルミングのための
装置。 

COM recorder 

07.04 

アルファニューメリ
ックCOM装置 

英数字及び特殊記号だけを発生するCOM装置。 

alphanumeric COM 

recorder 

07.05 

グラフィックCOM
装置 

文字及び図形を発生するCOM装置。 

graphic COM recorder 

07.06 

ラスタCOM装置 

画素描画手法を用いてマイクロ像を形成する
COM装置。 

raster COM recorder 

07.07 

ベクトルCOM装置 

ベクトル描画手法を用いてマイクロ像を形成する
COM装置。 

vector COM recorder 

background image

23 

Z 6000-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

07.08 

COMストリート 

COM装置,フィルム現像機,複製装置及び仕分
け・丁合い機として各機能を併せもち,一連の作
業を自動的に行う装置。 

COM street 

07.09 

CRT COM装置 

CRT(陰極線管)上に形成された画像を撮影する
ことによって,マイクロ像を形成するCOM装置。 

cathode ray tube COM 

recorder 

07.10 

レーザCOM装置 

レーザを用いて直接フィルムに画像を形成する
COM装置。 

laser-beam COM recorder 

07.11 

電子ビームCOM装
置 

電子ビームを用いて直接フィルムに画像を形成す
るCOM装置。 

electron beam COM 

recorder 

07.12 

漢字COM装置 

仮名,漢字及び英数字を発生するCOM装置。 

kanji COM recorder 

07.13 

インテリジェント
COM装置 

コンピュータを内蔵し,見出し及び索引の作成,
カメラの操作などを自動的に行うCOM装置。 

(英)front-end COM 

recorder, 

(米)intelligent COM 

recorder 

07.14 

ベーシックCOM装
置 

コンピュータを内蔵せず,入力データはあらかじ
め一定のフォーマットに編集しておかねばならな
いCOM装置。 

(英)dumb COM recorder, 
(米)basic COM recorder 

07.15 

オンラインCOM装
置 

外部のコンピュータから直接,データの入力を受
けるCOM装置。 

on-line COM recorder 

07.16 

オフラインCOM装
置 

コンピュータから直接ではなく,中間記憶媒体か
らデータの入力を受けるCOM装置。 

off-line COM recorder 

07.17 

COMカメラヘッド 

COM装置の一部で,光学機構とフィルムの搬送機
構とからなる装置。 

COM camera head 

07.18 

データ入力装置 

COM装置の一部で,コンピュータからオンライン
で又はオフラインでデータを受ける装置。 

data input unit 

07.19 

COM画像発生装置 

COM装置の一部で,データ入力装置からデータを
受け,そのデータを画像に変換する装置。 

COM image generator 

07.20 

フォームスライド 

COM画像発生装置からの各種画像に合成させる
定形画像(線,文字,ロゴなど)が描かれたガラ
ス又はフィルム。一般に,これらは枠に取り付け
られている。 

form slide 

07.21 

ソフトフォーム 

フォームスライドと同じ機能を果たすようにソフ
トウェアによって作製されたデータ。 

soft form 

07.22 

フォームフラッシュ 

露光のためにフォームスライドを証明する装置。 

form flash 

07.23 

COMマイクロフォ
ーム 

COM装置によって作製されたマイクロフォーム。 COM microform 

07.24 

コンピュータ支援検
索[マイクロフォー
ム/マイクロ像の], 
CAR 

コンピュータを用いてマイクロ像の検索,表示な
どを行う技術。 

computer aided retrieval 

[of 
microforms/microimages
],computer assisted 
retrieval [of 
microforms/microimages
],CAR (abbr.) 

07.25 

ディジタル化[マイ
クロ像の] 

マイクロ像を画素に分解し,数値化する変換技術。 digitization [of 

microimages] 

07.26 

コンピュータ入力
[マイクロフォーム
からの] 

コンピュータに入力できるようにマイクロ像の文
字を光学的文字認識技術を用いてコード化(符号
化)表現に変換する技術。 

computer input [from 

microimages] 

07.27 

マイクロ像走査器, 
マイクロ像スキャナ 

マイクロ像をアナログ化又はディジタル化する機
構。 

microimage scanner 

background image

24 

Z 6000-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(8) 応用 

(a) 応用 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

08.01.01 

応用[マイクログラ
フィックスの] 

マイクロフォームの配布(流通)及び使用のため
に必要なプロセスと技術。これには,投影,焼付
け,検索などが含まれる。 

application [for 

micrographics] 

(b) 焼付け 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

08.02.01 

焼付け 

マイクロフォームからマイクロフォーム又はハー
ドコピーを作製すること。 

printing 

08.02.02 

密着焼付け 

マスタの画像面と,生マイクロフィルム又は印画
紙の感光面とを密着して行う焼付け。 

contact printing 

08.02.03 

投影焼付け 

マスタの画像を,生マイクロフィルム又は印画紙
の感光面に投影して行う焼付け。 

projection printing 

08.02.04 

連続焼付け 

マスタと生マイクロフィルム又はマスタと印画紙
を同期移動させながら連続的に行う密着焼付け又
は投影焼付け。 

continuous printing 

08.02.05 

ステップ焼付け 

マスタと生マイクロフィルム又はマスタと印画紙
を同時に間欠移動させ,こまごとに静止露光を行
う密着焼付け又は投影焼付け。 

step printing 

08.02.06 

シート焼付け 

マイクロフィッシュ又はジャケットからそれと同
サイズのシートフィルムへの焼付け。 

fiche-to-fiche printing 

08.02.07 

シートツーロール焼
付け 

マイクロフィッシュ又はジャケットからロールフ
ィルムへの焼付け。 

fiche-to-roll printing 

08.02.08* 

ロールツーシート焼
付け 

ロールフィルムからシートフィルムへの焼付け。 

roll-to-fiche printing 

08.02.09* 

ロール焼付け 

ロールフィルムからロールフィルムへの焼付け。 

roll-to-roll printing 

08.02.10 

ループ焼付け 

ループ機構をもつ複製装置で繰り返し行う焼付
け。 

loop printing 

(c) 投影 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

08.03.01 

投影[スクリーンへ
の] 

マイクロ像を光学的手段を用いてスクリーン面上
に拡大し,結像すること。 

projection [onto screen] 

08.03.02 

透過投影 

マイクロ像を,透過スクリーンに結像し,スクリ
ーンを通して観察するように構成した投影方式。 
 

rear projection 

background image

25 

Z 6000-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

08.03.03 

反射投影 

マイクロ像を,反射スクリーンに結像し,スクリ
ーンからの反射光を観察するように構成した投影
方式。 
 

front projection 

08.03.04 

フレア 

像のコントラストを低下させる,画像形成に寄与
しない光。 

flare 

08.03.05 

外部フレア 

外光が原因で起こるフレア。 

external flare 

08.03.06 

内部フレア 

レンズの表面,内壁面及び取付け具,装置の内壁
面などの反射に起因するフレア。 

internal flare 

(d) ハードコピー 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

08.04.01* 

銀−ゼラチン方式 

銀−ゼラチンの複写用印画紙にマイクロ像を投影
し,潜像を作り,普通現像処理を行い,ハードコ
ピーを作製する方式。 

silver gelatin process(参

考) 

08.04.02* 

熱現像銀方式 

樹脂(結合剤)中に有機酸銀を分散した感光層を
もつ印画紙にマイクロ像を投影し,潜像を作り熱
処理を行い,ハードコピーを作製する方式。 

備考 ドライシルバー方式ともいう。 

thermally processed silver 

process(参考) 

08.04.03* 

銀塩安定化方式 

乳剤層にハロゲン化銀と現像主薬を混合塗布した
印画紙にマイクロ像を投影し潜像を作り,アルカ
リ性の液で現像し,ロダン塩を主剤とした液によ
って安定化処理を行い,ハードコピーを作製する
方式。一般写真処理のような水洗処理は不要。 

備考 03.14,03.15参照 

silver stabilization process

(参考) 

08.04.04* 

電子写真間接方式 

普通紙又はフィルムベース上にマイクロ像のハー
ドコピーを作製する方法の総称。 
帯電させた半導体感光層にマイクロ像を投影し潜
像を作り,トナーで現像し,普通紙に静電転写さ
せ定着することによってハードコピーを作製する
電子写真間接法。 

備考 PPC方式ともいう。 

plain paper copying 

process(参考) 

background image

26 

Z 6000-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

08.04.05* 

電子写真直接方式 

マイクロ像を帯電した専用感光紙上に投影しハー
ドコピーを作製する方法の総称。 
帯電させた専用感光紙にマイクロ像を投影し潜像
を作り,トナーで現像し定着することによってハ
ードコピーを作製する電子写真直接法。 

備考 エレクトロファックス方式ともいう。 

electrofax process(参考) 

(e) 検索 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

08.05.01 

直接検索 

(1) 1枚のマイクロフィッシュ又は複数のマイク

ロ像が納められたアパーチュアカードの中の
特定のマイクロ像を求める検索方式。 

(2) 多数枚のマイクロフォームの中から特定のマ

イクロフォームを直接求める検索方式。 

(3) 一般に多数枚のマイクロフィッシュ又はアパ

ーチュアカードの中から特定のマイクロ像を
求める検索方式。 
備考 ランダム検索ともいう。 

direct retrieval 

08.05.02 

逐次検索 

フィルム上のマイクロ像への検索を,最初のマイ
クロ像からこまを移動させながら特定のマイクロ
像を求める検索方式。 

備考 一般にロールフィルムの検索方法をい

う。 

sequential retrieval 

08.05.03 

イメージカウント検
索 

ロールフィルム上に検索コードのないマイクロ像
の検索方法で,マイクロ像の先端部を数える検索
方式。 

備考 マイクロ像の先端部とは,フィルムが

前進するとき,フィルムゲートに入っ
てくるマイクロ像の最初の縁をいう。 

image count retrieval 

08.05.04 

こま番号検索 

ロールフィルム上に順次増加する連続番号がマイ
クロ像とともに撮り込まれており,この番号を手
掛かりに特定のマイクロ像を求める検索方式。 
 

sequential numbering 

retrieval 

08.05.05 

フラッシュターゲッ
ト検索 

ロールフィルム上のマイクロ像の連なりを区切る
ために標板が撮り込まれており,これを手掛かり
に特定のマイクロ像を求める検索方式。 
ロールフィルムの走行中にこれらの像(標板)に
よって,容易に区切りを感知できる。 
 

flash target retrieval 

background image

27 

Z 6000-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

08.05.06 

オドメータ検索 

ロールフィルム上の特定のマイクロ像を求めるた
めにオドメータを使用する検索方式。 

備考 06.01.24参照 

odometer retrieval 

(f) 検索コード方式 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

08.06.01 

コード方式[検索の
ための] 

各種のコード構成によってマイクロフィルム上の
マイクロ像にコード付けを行う方法。 

coding for retrieval 

08.06.02 

光学コード方式 

画像と一緒に撮り込まれたバー又はイメージマー
クを用いるコード方式。 

備考 このイメージマークは,画像のこまと

こまの間又はマイクロフィルムの縁に
沿って設ける。この技術にはデコード
が必要。 

binary photo-optical coding 

08.06.03 

ラインコード方式 

画像のこまとこまとの間に,ロールフィルムの縁
と平行に縁から距離を変えて撮り込まれた線を用
いるコード方式。 

備考 フィルムの走行中に,コード付けされ

た線は,スクリーン上の基準目盛に対
応して連続して現れ,その線の位置の
変化を目安として検索を行う。 

line coding 

08.06.04 

チェックパターンコ
ード方式 

マイクロ像のこまとこまとの間,黒白のチェック
パターンを撮り込む光学コード方式。 
 

check pattern coding 

08.06.05 

バーコード方式 

マイクロ像のこまとこまとの間,又はロールフィ
ルムの縁に沿って,太さと頻度の変化する多数の
平行線を撮り込む光学コード方式。 
 

bar coding 

background image

28 

Z 6000-1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

08.06.06 

検索マークコード方
式 

ロールフィルムの画像の上又は下にイメージマー
クを撮り込む光学コード方式。 
 

retrieval-mark coding 

08.06.07 

イメージマーク, 
ドキュメントマー
ク,ブリップ 

マイクロ像の自動計数及び検索を容易にするため
のイメージマークチャネルに設けられた長方形の
マーク。 

備考 イメージマークの長さは,大,中及び

小の3種類がある。 

image mark, 
document mark, 
blip 

08.06.08 

イメージマークチャ
ネル 

ロールフィルムの画像の上又は下にイメージマー
クを撮り込む場所として設けられた領域。 

image mark channel 

JIS Z 6000 改正委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

○ 鳥 海 史 郎 

社団法人日本画像情報マネジメント協会(顧問) 

(副委員長) 

○ 設 楽 真 一 

富士写真フイルム株式会社 

藤 野 達 夫 

通商産業省機械情報産業局 

山 村 修 蔵 

工業技術院標準部 

加 山 英 男 

財団法人日本規格協会 

木 村 政 夫 

東京工芸大学 

清 藤 智 樹 

株式会社コダック 

大 橋 一 雄 

国立国会図書館 

西 田 英 司 

中央光学出版株式会社 

千 徳 憲 夫 

明治生命保険相互会社 

河 合 孝 二 

株式会社マイクロサービスセンター 

小 林  実 

株式会社れいめい 

島 野 元 弥 

日本マイクロ写真株式会社 

水 上 延 彦 

富士写真フイルム株式会社 

小 林 秀 行 

株式会社ジェイ・アイ・エム 

大 月   肇 

ミノルタカメラ株式会社 

村 田 慎 二 

キヤノン株式会社 

鹿 野 正 美 

ケイ・アイ・ピー・イメージインテグレーション株式会社 

(事務局) 

岡 田 俊 郎 

社団法人日本画像情報マネジメント協会