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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

Z 4915 : 1974 

胸・腹部用X線水ファントム 

X-ray Water Phantom for Chest and Abdomen 

1. 適用範囲 この規格は,X線装置又は関連機器の調整,試験及びX線測定などに使用するX線吸収体,

X線散乱体として人体の胸部,腹部にそれぞれ相当するX線水ファントム(以下,ファントムという。)

について規定する。 

引用規格: 

JIS K 6718 一般用メタクリル樹脂板 

2. 用語の意味 この規格に用いる主な用語の意味は次による。 

X線水ファントム 人体のX線吸収及びX線散乱にほぼ近似する効果を示す水を主体に構成され物体。 

3. 性能 ファントムに水を満たしたとき,水漏れがあってはならず,また著しい変形があってはならい。 

4. 構造,形状及び寸法 構造,形状及び寸法は,JIS K 6718(一般用メタクリル樹脂板)による無色透

明なメタクリル樹脂板を材料とし,図に示すように二重の長円筒形の水そうとし,上部のふたには内筒,

外筒それぞれに水の出入口を設けた構造とする。胸部用として使用する場合には外筒のみに水を満たし,

また,腹部用として使用する場合には,更に内筒にも水を満たす。 

5. 試験方法 

(1) 構造,形状及び寸法が,4.に適合しているかどうかを調べる。 

(2) 外筒のみに水を満たし,側面を水平にして24時間放置し,水漏れ及び変形の有無を調べる。次いで内

筒部分にも水を満たし,同様のことを調べる。 

6. 表示 ファントムには次の事項を表示しなければならない。 

(1) 名称 

(2) 人体の厚さ 19〜20cm 

(3) 使用管電圧範囲 60〜150kV 

(4) 製造業者名又はその略号 

background image

Z 4915 : 1974  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図 

※水出入せんの寸法,構造は規定しない。 
 ただし,なるべく大きくし,閉じたとき,水漏れのない構造とする。 

7. 取扱上の注意事項 

(1) このファントムの人体の胸部及び腹部に相当する厚さは,胸部用,腹部用共に19〜20cmとする。 

(2) ファントムに使帯する水は飲料水とする。 

(3) 使用X線管電圧範囲は,60〜150kVとする。 

(4) 測定に際しては,他の物体からの散乱X線の影響を受けないよう注意しなければならない。 

Z 4915 : 1974  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

原子力部会 X線用高電圧発生装置専門委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員会長) 

山 下 久 雄 

社団法人日本医学放射線学会(慶応義塾大学医学部) 

加 藤   朗 

電子技術総合研究所量子技術部 

黒 沢 保 雄 

放射線医学総合研究所技術部 

藤 本 和 男 

通商産業省機械情報産業局 

松 田   正 

厚生省薬務局 

宮 沢 和 夫 

工業技術院標準部 

大 出 良 平 

自衛隊中央病院 

川 崎 幸 槌 

日本放射線技術学会(財団法人結核予防会結核研究所) 

桜 木 四 郎 

国立東京第一病院 

田 坂   晧 

東京大学医学部 

中 村   実 

社団法人日本放射線技師会(三重県立大学医学部附属塩浜病院) 

野辺地 篤 郎 

聖路加国際病院 

福 田   隆 

国家公務員共済組合連合会虎の門病院 

岡 部 美 夫 

肥田電機工業株式会社 

勝 部   弥 

株式会社近畿レントゲン工業社 

田 中 栄 一 

東芝医療用品株式会社 

遠 山 重 雄 

株式会社精光社技術部 

鳥 山 英 明 

株式会社島津製作所放射線事業部 

牧 野 純 夫 

東京芝浦電気株式会社医用機器技術部 

山 根   巌 

株式会社日立メディコ柏工場 

(事務局) 

村 田 照 夫 

工業技術院標準部電気規格課 

釜 土 祐 一 

工業技術院標準部電気規格課