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Z 3341 : 1999  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによってJIS Z 3341 : 1993は改正され,この規格に置き換えられる。 

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。通商産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任をもたない。 

今回の改正では,寸法,許容差,製品の状態,表示及び包装について規定したJIS Z 3200の制定に伴い,

これを引用規格として用いた。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

Z 3341 : 1999 

銅及び銅合金イナートガスアーク 

溶加棒及びソリッドワイヤ  

Copper and copper alloy rods and solid wires for inert gas shielded arc 

welding 

1. 適用範囲 この規格は,ティグ溶接,ミグ溶接などのイナートガスアーク溶接に用いる銅及び銅合金

溶加棒並びにソリッドワイヤ(以下,棒及びワイヤという。)について規定する。 

2. 引用規格 付表1に示す規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成

する。これらの引用規格は,その最新版を適用する。 

3. 種類 棒及びワイヤの種類は,棒及びワイヤの化学成分によって区分し,表1のとおりとする。 

表1 棒及びワイヤの種類 

棒及びワイヤの種類 

成分系 

YCu 

銅 

YCuSi A 

けい素青銅 

YCuSi B 

YCuSn A 

りん青銅 

YCuSn B 

YCuAl 

アルミニウム青銅 

YCuAlNi A 

特殊アルミニウム青銅 

YCuAlNi B 

YCuAlNi C 

YCuNi-1 

白銅 

YCuNi-3 

備考 棒及びワイヤの種類を示す記号の付け方は,

次による。 

4. 品質 

4.1 

棒及びワイヤの外観 棒及びワイヤの外観は,JIS Z 3200の3.(製品の状態)による。 

4.2 

化学成分 棒及びワイヤの化学成分は,製品において7.の方法によって試験を行ったとき,表2に

適合しなければならない。 

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Z 3341 : 1999  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表2 棒及びワイヤの化学成分 

単位 % 

棒及びワイ

ヤの種類 

化学成分 % 

Cu 

(含Ag) 

Sn 

Si 

Mn 

Pb 

Al 

Fe 

Ni 

Zn 

Ti 

*の成分 

の合計 

YCu 

98.0 

1.0 

0.5 

0.5 

0.15 

*0.02 *0.01 

− 

− 

0.50 

以上 

以下 

以下 

以下 

以下 

以下 

以下 

以下 

YCuSi A 

94.0 

1.5 

2.0 

1.5 

*0.02 *0.01 

0.5 

1.5 

− 

− 

0.50 

以上 

以下 

〜2.8 

以下 

以下 

以下 

以下 

以下 

以下 

YCuSi B 

93.0 

1.5 

2.8 

1.5 

*0.02 *0.01 

0.5 

1.5 

− 

− 

0.50 

以上 

以下 

〜4.0 

以下 

以下 

以下 

以下 

以下 

以下 

YCuSn A 

残部 

4.0 

0.10 

*0.02 *0.01 

− 

− 

0.50 

〜6.0 

〜0.35 以下 

以下 

以下 

YCuSn B 

残部 

6.0 

0.10 

*0.02 *0.01 

− 

− 

0.50 

〜9.0 

〜0.35 以下 

以下 

以下 

YCuAl 

残部 

− 

0.10 

− 

− 

*0.02 

9.0 

1.5 

*0.02 

− 

− 

0.50 

以下 

以下 〜11.0 以下 

以下 

以下 

YCuAlNi A 

残部 

− 

0.10 

0.5 

*0.02 

7.0 

2.0 

0.5 

*0.10 

− 

− 

0.50 

以下 

〜3.0 

以下 〜11.0 以下 

〜3.0 

以下 

以下 

YCuAlNi B 

残部 

− 

0.10 

0.5 

*0.02 

7.0 

2.0 

0.5 

*0.10 

− 

− 

0.50 

以下 

〜3.0 

以下 

〜9.0 〜5.0 〜3.0 

以下 

以下 

YCuAlNi C 

残部 

− 

0.10 

0.6 

*0.02 

8.5 

3.0 

4.0 

*0.10 

− 

− 

0.50 

以下 

〜3.5 

以下 

〜9.5 〜5.0 〜5.5 

以下 

以下 

YCuNi-1 

残部 

0.20 

0.5 

0.02 

*0.02 

− 

0.5 

9.0 

0.1 

0.01 

0.50 

以下 

〜1.5 

以下 

以下 

〜1.5 〜11.0 

〜0.5 

以下 

以下 

YCuNi-3 

残部 

0.15 

1.0 

0.02 

*0.02 

− 

0.40 

29.0 

0.2 

0.01 

0.50 

以下 

以下 

以下 

以下 

〜0.75 〜32.0 

〜0.5 

以下 

以下 

5. 寸法及び許容差 寸法及び許容差は,次による。 

a) 棒の寸法及び許容差は,JIS Z 3200の2.(寸法及び許容差)による。 

代表的な棒の寸法は,表3に示す。 

表3 代表的な棒の寸法 

単位 mm 

径 

1.6,2.0,2.4,3.2,4.0,4.8,5.0,6.4 

長さ 

1 000 

b) ワイヤの径及び許容差は,JIS Z 3200の2.による。 

代表的なワイヤの径は,表4に示す。 

表4 代表的なワイヤの径 

単位 mm 

径 

0.8,1.0,1.2,1.6,2.0,2.4 

6. 製品の状態 製品の状態は,JIS Z 3200の3.による。 

棒は,直棒とし単位質量ごとに包装する。 

7. 分析試験 分析試験は,次による。 

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Z 3341 : 1999  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

a) 分析試験を行う棒及びワイヤの径は,それぞれの種類ごとにその代表した径とする。 

b) 分析方法は,次のいずれかによる。 

JIS G 1223,JIS H 1012,JIS H 1292 

8. 検査 棒及びワイヤは,品質,寸法及び製品の状態が,4.,5.及び6.の規定に適合しなければならない。 

9. 包装 包装は,JIS Z 3200の5.(包装)による。 

10. 製品の呼び方 製品の呼び方は,棒については,棒の種類,径及び長さによって,ワイヤについては,

ワイヤの種類,径及び質量による。 

例1. 

例2. 

11. 表示 表示は,JIS Z 3200の4.(表示)による。 

なお,棒の種類の表示は,端面又は端面から50mm以内に表5に示す彩色を施すか種類を示す表示を行

わなければならない。 

表5 棒の彩色表示 

棒の種類 

端面彩色 

YCu 

桃 

YCuSi A 

黄 

YCuSi B 

黄緑 

YCuSn A 

青 

YCuSn B 

空 

YCuAl 

赤 

YCuAlNi A 

褐 

YCuAlNi B 

黒 

YCuAlNi C 

緑 

YCuNi-1 

だいだい 

YCuNi-3 

茶 

付表1 引用規格 

JIS G 1223 鉄及び鋼−チタン定量方法 

JIS H 1012 銅及び銅合金の分析方法通則 

JIS H 1292 銅及び銅合金の蛍光X線分析方法 

JIS Z 3200 溶接材料−寸法,許容差,製品の状態,表示及び包装 

Z 3341 : 1999  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

桑 名   武 

東北大学名誉教授 

(幹事) 

和 田   豊 

日鐵溶接工業株式会社技術本部 

(委員) 

林   明 夫 

通商産業省基礎産業局 

大 嶋 清 治 

通商産業省工業技術院標準部 

中 原 征 治 

通商産業省工業技術院機械研究所 

山 村 修 蔵 

財団法人日本規格協会 

中 川 昌 俊 

財団法人日本規格協会 

堀 田 東 男 

社団法人軽金属溶接構造協会 

池 原 康 允 

ステンレス協会 

鈴 木   宏 

千代田プロテック株式会社川崎工場 

二 村 幸 作 

株式会社巴コーポレーション技術開発部 

小見山 輝 彦 

日本鋼管工事株式会社技術開発センター 

森   三 郎 

日本鋼管工事株式会社 

中 村   稔 

日本油脂株式会社技術部 

佐 藤 千 年 

日本ウェルディング・ロッド株式会社浜北製造所 

中 井 洋 二 

株式会社神戸製鋼所溶接事業部 

松 本 剛 郎 

川崎製鉄株式会社溶接棒営業部 

松 本   茂 

住金溶接工業株式会社技術部 

宮 尾 信 昭 

四国溶材株式会社 

(事務局) 

池 原 平 晋 

社団法人日本溶接協会