2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
Z 1622-1974
国際大形フラットラックコンテナ
Flat Rack Containers for International Trade with Certain Limitation
1. 適用範囲 この規格は,国際流通を目的として,協同一貫輸送(自動車,鉄道車両及び船舶相互間)
に用いられる国際大形フラットラックコンテナ(以下,コンテナという。)について規定する。
引用規格:
JIS Z 1613 国際大形コンテナの用語
JIS Z 1614 国際大形コンテナの寸法及び最大総重量
JIS Z 1615 国際大形コンテナの表示方法
JIS Z 1616 国際大形コンテナのすみ金具
JIS Z 1618 国際大形コンテナ
関連規格:JIS Z 1617 国際大形コンテナ用上部つり上げ金具及び緊締金具
JIS Z 1621 国際大形オープントップコンテナ
2. 用語
2.1
この規格に示すもの以外は,JIS Z 1613(国際大形コンテナの用語)による。
2.2
部材
番号
用語
読み方
意味
英語
4401
さし板
さしいた
壁面に使用される
着脱可能な木製な
どの板。
shifting board
(end board)
4402
ラッシング装置 らっしんぐそうち 貨物を固縛するた
めの装置。
lashing device
4403
スタンション
すたんしょん
貨物の落下防止用
として使用される
着脱可能な支柱。
stanchion
3. 寸法及び最大総重量
3.1
コンテナの大きさによる種類,外のり寸法及び最大総重量は,JIS Z 1614(国際大形コンテナの寸法
及び最大総重量)による。
3.2
コンテナの内のり寸法は,表1による。
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Z 1622-1974
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表1
大きさによる種類
最小内のり寸法 mm
最小内容積 m3
高さ (h)
幅 (w)
長さ (l)
(参考)
1A
1680
2240
12000
45
1AA
1830
49
1C
1880
5860
24
1D
2080
2800
13
備考(1) 内のり寸法のとりかたは,つぎによる。
内のり高さは,床上面から上部すみ金具上面までの寸法から6mm減じた寸法
とする。ただし,屋根はりなどがある場合の内のり高さは,床上面からその屋根
はり下面までの寸法とする。また,下けたに上ぞりがある場合の内のり高さは,
上ぞりを避けた箇所の最大寸法とする。
内のり幅は,床面の横手方向の長さとし,両側にスタンションなどのある場合
は,その内側間の寸法とする。
内のり長さは,床面の長手方向の長さとし,端部に壁,さし板などのある場合
は,その内側間の寸法とする。
(2) 最小内容積は,最小内のり寸法の高さ,幅,長さの相乗積であるので参考とした。
4. 構造
4.1
コンテナの上部及び下部すみには,JIS Z 1616(国際大形コンテナのすみ金具)のすみ金具を付けな
ければならない。
4.2
コンテナには,その外のり寸法を超えて外側に突出するものを付けてはならない。なお,屋根にカ
バーなどを付ける場合,その最上面は上部すみ金具の上面から少なくとも6mm内側になければならない。
また,その内のり寸法から内側に,貨物の積み付けを妨げるような突起物を不必要に取り付けてはならな
い。
4.3
床構造の最下部は,最大積載重量に等しい等分布荷重を受けたときに,下部すみ金具の下面から出
てはならない。また,1A,1AA及び1Cコンテナは空の状態のとき,下けたを除く床構造の最下面が,下
部すみ金具の下面より上方12.555.1
+−
mmに位置することが望ましい。
4.4
コンテナには,積載貨物を床面に固縛するために必要なラッシング装置を設けなければならない。
4.5
コンテナの構造用金属材料は,耐食性のもの,又は適当な防食処理をしたものでなければならない。
4.6
1C及び1Dコンテナにフォークポケットを付ける場合,その寸法は図1及び表2による。
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Z 1622-1974
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図1
表 2
大きさによる
種類
寸法及び公差 mm
A
B
C
D
1C
2050±50
355以上
115以上
20以上
1D
900±50
305以上
102以上
20以上
5. 強度 コンテナの強度は,JIS Z 1618(国際大形コンテナ)による。ただし,側壁荷重及び屋根荷重
にはこれを適用しない。
端壁荷重は,端壁及びこれに相当するものがある場合に,これを適用する。
6. 試験方法
6.1
コンテナの試験方法は,表3による端壁試験及び剛性試験以外はJIS Z 1618(国際大形コンテナ)
による。ただし,側壁試験,屋根試験及び漏水試験は除く。
なお,端壁試験は,端壁及びこれに相当するものについて行う。
6.2
表3の試験方法は,これと同等のものに代えることができる。
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Z 1622-1974
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表 3
試験名
試験方法
端壁試験 供試コンテナを強固で水平な台上に置き,4個の下部すみ金具で支持する。端壁全体に均一に分布
するよう0.4Pに等しい荷重を加える。
剛性試験
1A,1AA及び1Cコンテナについて行う。
空の供試コンテナを水平な台上に置き,4個の下部すみ金具の下穴を用いて垂直方向に緊締する。
横手方向の緊締は荷重を加える上部すみ金具と対角線上の下部すみ金具で行う。
片側面の上部すみ金具に1個当たり15240kgの押し及び引張荷重を横手方向に別個又は同時に加える。又は上
部すみ金具を積み重ねの実用状態にかなうような強固なジグで連結し,この試験を行ってもよい。
端面がその垂直中心線に対し非対称の場合は,左右いずれについてもこの試験を行うものとし,対
称の場合には,その一方を省略できる。
なお,前後の端面が異なる場合は,上記の試験を前後各々の端面について,行わなければならない。
7. 検査 コンテナは,次の各項目について検査を行い,これに適合しなければならない。
(1) 寸法及び各部構造が3.及び4.の各項を満足すること。
(2) 試験を行った場合は,試験後使用上妨げとなる変形又は損傷を認めないこと。
8. 表示方法
8.1
コンテナの表示方法は,JIS Z 1615(国際大形コンテナの表示方法)による。
8.2
所定の位置に所有者の記号及び番号,国籍並びに重量が表示できない場合は,所定の位置近くに横
書き又は縦書きでこれを表示する。
8.3
コンテナは,その構造上前後の識別が明りょうでない場合は,前後が識別できる文字を表記するこ
とが望ましい。
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Z 1622-1974
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国際大形コンテナ専門委員会 構成表
氏名
所属
(委員会長)
川 嶋 栄 一
川崎重工業株式会社
(委員)
西 堀 義 治
日本トレールモービル株式会社
原 主一郎
日本フルハーフ株式会社
渡 辺 逸 郎
三菱重工業株式会社
小 林 保 一
日本車両株式会社
井 出 公 平
東急車両株式会社
手 塚 芳 明
富士重工業株式会社
岩 沢 信 夫
日本郵船株式会社
浜 口 寿 志
山下新日本汽船株式会社
山 崎 勉
川崎汽船株式会社
佐々田 喜 正
大阪商船三井船舶株式会社
浜 田 定 二
ジャパンライン株式会社
谷 本 昭 夫
昭和海運株式会社
中 山 武 男
日通総合研究所
山 下 昭
社団法人日本海事検定協会
浅 野 順 一
財団法人日本海事協会
小 林 正 治
社団法人日本鉄道車両工業協会
高 橋 久 夫
社団法人日本海上コンテナ協会
中 村 友 弥
社団法人日本トラック協会
灘 波 猪 一
日本パレット協会
尾 花 皓
運輸省船舶局
杉 山 和 男
通商産業省機械情報産業局
菊 地 邦 雄
工業技術院標準部
(事務局)
竹 森 文 夫
工業技術院標準部繊維化学規格課