サイトトップへこのカテゴリの一覧へ

background image

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

Z 1533-1995 

ポリオレフィンクロス用 

フラットヤーン 

Polyolefine flat yarn for woven cloth 

1. 適用範囲 この規格は,ポリオレフィン(1)クロス用フラットヤーンの種類,品質及び試験方法につい

て規定する。 

注(1) ここでいうポリオレフィンとは,高密度ポリエチレン,ポリプロピレン,並びにエチレン系重

合物及びプロピレン系重合物を主体としたものをいう。 

備考 この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

JIS Z 8703 試験場所の標準状態 

2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。 

(1) フラットヤーン ポリオレフィンを主原料としたフィルムをスリットして,延伸して作ったへん平な

もの。筋入りフィルムからのものも含む。 

(2) 正量 絶乾質量に公定水分率に相当する質量を加えたもの。 

(3) 繊度 (tex)  フラットヤーンの太さを表す単位。1texは,長さ1 000mでその質量が1gであるもの。 

3. 種類 フラットヤーンの種類は,ポリオレフィンの主原料の種類と呼び繊度 (tex) によって表1のよ

うに区分する。 

表1 種類 

種類 

主原料 

呼び繊度 

tex 

1種 (PE)  

ポリエチレン系 

34 
45 
95 

112 
134 
167 
200 
223 
278 

2種 (PP)  

ポリプロピレン系 

background image

Z 1533-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

備考1. 呼び繊度 (tex) は,表2の正量繊度によって規

定し,表示に用いる。 

2. フラットヤーンの呼び方 フラットヤーンの

呼び方は,種類及び呼び繊度による。 

例 フラットヤーン 1種 (PE) 112tex 
  フラットヤーン 2種 (PP) 200tex 

4. 品質 フラットヤーンの品質は使用上支障となる割れ,毛羽立ちなどがなく,5.及び6.によって試験

したとき,表2の規定に適合しなければならない。 

表2 品質 

種類 

正量繊度 

tex 

正量繊度texの

許容差 

% 

引張強さ 

1種 (PE) 

及び 

2種 (PP)  

 34 
 45 
 95 
112 
134 
167 
200 
223 
278 

±10 

10以上 
13以上 
29以上 
34以上 
41以上 
51以上 
61以上 
68以上 
85以上 

5. 試験条件 試験は,JIS Z 8703に規定する標準温度2級(温度20±2℃),標準湿度10級[相対湿度 (65

±10) %]において行う。 

6. 試験方法 

6.1 

正量繊度 1巻の試料から約11mの試験片を切り取り,初荷重(2)を加えて正確に長さ10.00mに切り

取り,その質量を0.01gまで正しく量り,正量繊度texを次の式によって算出する。正量繊度の許容差は,

3個の試験片の平均値とし,JIS Z 8401によって整数位に丸める。 

L

W

T

×

000

 1

ここに, 

T: 正量繊度 (tex)  

L: 試験片の長さ (m)  

W: 試験片の質量 (g)  

注(2) 初荷重とは、フラットヤーンが伸長せずに真っすぐに引っ張られる程度の荷重を意味し,呼び

繊度1tex当たり0.003Nとする。 

備考 試験片の長さ10.00mは,分割採取してもよい。ただし,分割する長さは,1m以上とする。 

参考 初荷重を確認する計器は,当分の間,荷重が従来単位によって表示されたものを使用してもよ

い。この場合,初荷重は,1tex当たり0.3gfとする。 

Z 1533-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

6.2 

引張強さ 引張試験機を用い,初荷重を加えて,つかみ間隔30cmの場合,引張速度毎分30±2cm,

又はつかみ間隔50cmの場合,呼び繊度45tex以下は荷重速度30N/30s,若しくは呼び繊度95tex以上は荷

重速度100N/30sで試験を行い,切断するまでの最大荷重 (N) を測定する。試験の際,フラットヤーンが

つかみ部で切断した場合は,その数値を除き,不足分を追加測定する。引張強さは,試験片10個の平均値

を,0.1Nまで求め,JIS Z 8401によって整数位に丸める。 

参考 引張強さに用いる試験機は,当分の間,引張強さが従来単位によって表示されたものを使用し

てよい。この場合各測定値を,1kgf=9.806 65Nの換算率でSI単位に換算し,JIS Z 8401によ

って整数位に丸める。 

7. 検査方法 

7.1 

6.の試験方法によって試験を行い,4.の規定に適合しなければならない。 

7.2 

フラットヤーンのロットの検査は,合理的な抜取検査方法によって行う。 

8. 表示 フラットヤーンの包装外面に,次の事項を表示する。 

(1) 種類及び呼び繊度又はそれらの略号 

例  1種 (PE)  112tex 

PE  112tex 

(2) 製造業者名又はその略号 

JIS Z 1533改正原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

藤 重 昇 永 

東京家政大学 

石 毛 博 行 

通商産業省生活産業局 

岡 林 哲 夫 

工業技術院標準部 

高 野 忠 夫 

財団法人高分子素材センター 

加 山 英 男 

財団法人日本規格協会 

前 田 寛 治 

丸紅株式会社 

藤 本 泰 郎 

株式会社テザック 

山 本 史 郎 

藤森工業株式会社 

阿 部 敏 昭 

昭和パックス株式会社 

清 水   明 

谷山化学工業株式会社 

平 野   透 

ダイヤテックス株式会社 

藤 原 克 彦 

森下化学工業株式会社 

浅 部 仁 志 

萩原工業株式会社 

(事務局) 

倉 持 信 男 

日本フラットヤーン工業組合