Z 0601 : 2001
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによってJIS Z 0601 : 1990は改正され,この規格に置き換えられる。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
Z 0601 : 2001
プールパレット−一貫輸送用平パレット
Pool pallets−Flat pallets for through transit
1. 適用範囲
この規格は,広範囲の業種及び各輸送機関において相互に共通して使用され,互換性
のある木製プールパレット及びプラスチック製プールパレット(以下,パレットという。)について規定す
る。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS A 5508 くぎ
JIS Z 0106 パレット用語
JIS Z 0602 平パレット試験方法
JIS Z 0604 木製平パレット
3. 定義 この規格で用いる用語の定義は,JIS Z 0106による。
4. 大きさ,形式,種類,記号及び最大積載質量
4.1
大きさ,形式,種類及び記号 パレットの大きさ,形式,種類及び記号は,表1のとおりとする。
表1 パレットの大きさ,形式,種類及び記号
大きさ(長さ×幅×高さ)mm
形式
種類
記号
1 100×1 100×144
両面使用形二方差し 木製A形
T11W-A
木製B形
T11W-B
プラスチック製 T11P
4.2
最大積載質量 パレットの最大積載質量は,1tとする。
5. 強度 パレットの強度は,JIS Z 0602によって試験を行い,表2のとおりとする。
表2 強度基準値
項目
基準値
木製
プラスチック製
圧縮強度
ひずみ量 mm
2.0以下
4.0以下
曲げ強度
たわみ率 %
1.25以下
1.5以下
残留たわみ率 %
0.5以下
0.5以下
下面デッキボード強度 たわみ率 %
1.0以下
2.5以下
落下強度
対角線の長さの変化率 %
3.0以下
1.0以下
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6. 構造・品質 パレットの構造・品質は,次のとおりとする。
a) パレットは,繰り返し使用に耐えるもので,凹凸,反り,きず,割れ,その他使用上有害な欠点がな
いものとする。
b) パレットは,直方形の積載面,フォークなどの差込口をもち,積載面は原則として接地面と平行なも
のとする。
c) パレットの積載面は,積荷が容易に滑りを生じないものとする。
d) 木製プールパレットの四隅には角落としをするものとする。
e) 木製プールパレットにおける含水率は,使用上差し支えないものとする。
f)
木製プールパレットの外観は,JIS Z 0604の9.2(外観)による。
g) 木製プールパレットを構成する部材の接合は,JIS Z 0604の6(3)に規定するスクリューくぎによって
行う。
h) 木製プールパレットに使用するスクリューくぎの寸法は,長さ65mm以上とする。許容差は,JIS A 5508
に規定する鉄丸くぎによることが望ましい。
なお,胴部,頭部については,JIS A 5508に規定する鉄丸くぎ,又はこれらと同等以上の強度をも
つものとする。
i)
木製プールパレットでのスクリューくぎの配列は,図1のとおりとする。
なお,接合部にはすき間がなく,スクリューくぎの頭部は,デッキボードの面から約1mm沈める
ものとし,スクリューくぎとデッキボード周辺との距離は,原則として胴部の直径の5倍以上,相互
間の距離は,胴部の直径の10倍以上とする。
j)
プラスチック製プールパレットにおいては,パレットとフォークとが,容易に滑りを生じないものと
する。
k) プラスチック製プールパレットの積載面に空間を設ける場合は,その空間の長さの短辺は50mm以下
とする。
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図1 スクリューくぎの配列
7. 寸法
7.1
木製プールパレット 木製プールパレットの各部の寸法,差込口の高さ及び寸法許容差は,次によ
る。
a) 各部の寸法 パレットの各部の寸法は,図2及び図3による。
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図2 木製プールパレット両面使用形二方差し A形
図3 木製プールパレット両面使用形二方差し B形
b) 差込口の高さ パレットの差込口の高さは,100±1mmとする。
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c) 寸法許容差 製作時のパレットの寸法許容差は,長さ12
+
−mm,幅及び高さは±2mmとし,各部材の寸
法許容差は,表3のとおりとする。
表3 各部材の寸法許容差
項目
寸法許容差
デッキボード
長さ mm
12
+
−
幅 mm
23
+
−
厚み mm
±1
けた
長さ mm
12
+
−
幅 mm
±2
高さ mm
12
+
−
d) 両対角線の長さの差 パレットの両対角線の長さの差は,長い方の対角線に対し8mm以下とする。
7.2
プラスチック製プールパレット プラスチック製プールパレットの各部の寸法,差込口の高さ及び
寸法許容差は次による。
a) 各部の寸法 パレットの各部の寸法は,図4による。
図4 プラスチック製プールパレット両面使用形二方差し
b) 差込口の高さ パレットの差込口の高さは,74mm以上とする。
c) 寸法許容差 製作時のパレットの寸法許容差は,長さ及び幅は±3mmとし,高さは±2mmとする。
8. 材料
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8.1
木製プールパレット パレットに使用する樹種は,次のもの又はこれらと同等以上の強度をもつも
のを使用する。
あかまつ,くろまつ,ダグラスファー,からまつ,つが,ぶな,クルイン,カプール,タウン,カロフ
ィラム
8.2 プラスチック製プールパレット プラスチック製プールパレットに使用するプラスチックの素材は,
再生資源として利用できるもので,ポリエチレン,ポリプロピレン及び不飽和ポリエステルか又はこれら
と同等以上の品質をもつものとする。
9. 検査 パレットの検査は,大きさ,強度,構造,品質,寸法及び使用材料について行い,3.〜8.の規定
に適合しなければならない。
なお,プラスチック製プールパレットにおける寸法の検査においては,温度23±2℃の条件に48時間以
上放置した後,計測するものとする。
10. 製品の呼び方 製品の呼び方は,種類又は規格番号及び,形式又は記号による。
例 木製プールパレット 両面使用形二方差しA形又はJIS Z 0601 T11W-A
プラスチック製プールパレット 両面使用形二方差し又はJIS Z 0601 T11P
11. 表示 パレットには見やすい箇所に容易に消えない方法で,次の事項を表示する。
a) 大きさ及び種類又はその記号
b) 製造業者名又はその略号
c) 製造年月又はその略号
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JIS Z 0601(プールパレット−一貫輸送用平パレット)改正原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
○ 高 森 秀 夫
株式会社日通総合研究所
(委員)
吉 本 孝 一
通商産業省生活産業局
前 川 武 也
工業技術院標準部
山 本 幸 宏
運輸省複合貨物流通課
藤 井 毅
森林総合研究所木材利用部
岩 橋 俊 彦
社団法人日本産業車両協会
因 幸二郎
財団法人日本規格協会
○ 岩 岡 真三郎
株式会社岩岡工作所
岡 田 和 夫
岡田工業株式会社
○ 相 楽 政 彦
大日本インキ化学工業株式会社
星 野 健 史
日石シートパレットシステム株式会社
大 掛 宏
日本紙業株式会社
西 村 精 一
線材製品協会
田 中 喬
ライオン流通サービス株式会社
大久保 喜 市
合同酒精株式会社
奥 平 大 生
富士フィルムロジスティックス株式会社
鈴 木 章 夫
味の素株式会社
小 谷 泰 三
東芝物流株式会社
坂 井 健 二
日本パレットレンタル株式会社
及 川 武 夫
日本パレットプール株式会社
○ 濱 本 哲 司
社団法人日本パレット協会
(事務局)
福 本 博 二
社団法人日本パレット協会
備考 ○印は,分科会委員を兼ねる。