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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

Z 0216-1991 

包装貨物及び容器の散水試験方法 

Water spray test for packages and containers 

1. 適用範囲 この規格は,散水による包装貨物及び容器の耐水性並びに内容品の保護性の試験方法につ

いて規定する。 

また,散水を受けた場合の強度低下を調べるための他の試験方法の予備処理としても利用できる 

備考 この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS Z 0201 試験容器の記号表示方法 

JIS Z 0202 包装貨物の落下試験方法 

JIS Z 0205 包装貨物及び容器の傾斜衝撃試験方法 

JIS Z 0209 包装貨物及び容器の回転六角ドラム試験方法 

JIS Z 0212 包装貨物及び容器の圧縮試験方法 

2. 装置 散水試験装置(1)は,供試品を載せるすのこ床,雨状の水が供試品に均等に当たるようにするノ

ズル,これに必要な水量,圧力を供給する給水系及び散水後の水を十分に排水できる排水系からなり,次

の条件を備えていなければならない。 

注(1) 必要に応じて,温度調整が可能な断熱外壁をもつ試験室とすることもできる。 

(1) ノズルは,高さの調整ができ,ノズルと供試品の最短距離を最低2 mに保つようにし,水滴はほぼ,

垂直に落下するようにする。 

(2) ノズルの噴水量は,ノズル下2 mの水平面上に1 m2当たり100±20l/hの割合となるようにする。 

(3) 供試品を載せるすのこ床は,供試品が散水後の水に接することのないようにする。 

(4) 試験用区域の床寸法は,供試品の平面最大寸法の1.5倍以上とする。 

(5) 水温は,原則として5〜30 ℃の範囲とする。 

3. 供試品 供試品は,次による。 

(1) 試験容器の記号表示方法は,JIS Z 0201によって行う。 

(2) 供試品の数は,3個以上が望ましい。 

(3) 供試品は,実際と同じように密閉する。内容品を入れる場合は,実際の内容品又はこれと類似の内容

品を入れるものとする。 

(4) 試験目的によっては,この試験の前後にJIS Z 0202による落下,JIS Z 0205による傾斜衝撃,JIS Z 0209

による回転六角ドラム試験,JIS Z 0212による圧縮試験などを行ってもよいが,報告にはその方法を

記載する。 

Z 0216-1991  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

4. 調整 試験を行う前に,散水試験装置が正確に所定の散水量で機能するように次の調整を行う。 

(1) ノズルを床面から2 mの高さになるよう設置する。 

(2) 上面の開いた同一容器(2)を床面上に整然と置く。容器の開口面積の合計は,試験用区域の少なくとも

25%の面積を占めるようにする。 

注(2) 開口面積0.25〜0.5 m2,高さ0.25〜0.5 m 

(3) 散水を開始して,一番目に満たされる容器と最後に満たされる容器のそれぞれについて,満たされる

までの時間を測定し,最初の容器への流量が開口面積1m2当たり120l/hを超えず,最後の容器への流

量が開口面積1m2当たり80l/hの割合を下回らないようにする。 

5. 試験方法 

5.1 

供試品の処置 供試品の処置は,次による。 

(1) 供試品を試験用区域の中央のすのこ床の上に置く。 

(2) ノズルと供試品との最短距離が最低2mあるようにノズルを設置し,散水が全体に均一になるように

調整する。 

(3) 複数の供試品を同時に試験するときは,すのこ床上に15 cm以上の間隔をおいて静置する。 

また,必要があれば,上下などを転倒して試験を継続する。 

5.2 

散水 設置した位置から所定流量の水を散水する。散水時間は,試験の目的に応じて定める。 

5.3 

その他 必要な場合には,散水試験の前後に3.(4)の試験を行う。 

6. 報告 報告には,原則として次の事項を記載する。 

(1) 試験年月日及び気温 

(2) 試験方法及び試験記録 

(3) 試験前の供試品の状態 

(3.1) 容器の場合 

(a) 質量 

(b) 寸法 

(c) 構造 

(d) 材料 

(3.2) 包装貨物の場合 

(a) 総質量及び正味質量 

(b) 内容品の明細 

(c) 容器の質量,寸法,構造及び材料 

(d) 防水及び防湿包装方法 

(e) 緩衝包装方法 

(f) 固定包装方法 

(3.3) 封かん方法 

(4) 試験後の供試品の状態 

(4.1) 容器の場合 

(a) 質量,寸法,構造及び材料に対する変化 

(b) 防水及び防湿包装材料内部への漏水(又は浸水)の有無,漏水があったときは,そのおおよその量

Z 0216-1991  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

及び漏水箇所 

(4.2) 包装貨物の場合 

(a) 総質量及び正味質量に対する変化 

(b) 内容品に対する変化 

(c) 容器の質量,寸法,構造及び材料に対する変化 

(d) 防水及び防湿包装方法に対する変化 

(e) 緩衝包装方法に対する変化 

(f) 固定包装方法に対する変化 

(g) 防水及び防湿材料内部への漏水(又は浸水)の有無,漏水があったときは,そのおおよその量及び

漏水箇所 

(5) 散水試験前後に供試品に加える試験の記録(3) 

(6) 試験結果に対する総合意見 

注(3) 3.(4)を参照。 

関連規格 JIS Z 0301 防湿包装方法 

JIS Z 0302 防水包装 

改正原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属      (順不同,敬称略) 

(委員長) 

高 森 秀 夫 

株式会社日通総合研究所 

森 田 光 俊 

通商産業省生活産業局 

伊 東   厚 

工業技術院標準部 

尾 藤   明 

通商産業省通商産業検査所 

五十嵐 清 一 

レンゴー株式会社 

斉 藤 英 夫 

日本段ボール工業会 

豊 田   栄 

全日本輸出梱包工業組合 

茂 木 俊 男 

日本包装管理士会 

角     明 

株式会社東芝 

林 田 洋 一 

松下通信工業株式会社 

坂 井 孝 次 

三洋電機株式会社 

伊勢田   信 

富士ゼロックス株式会社 

菊 地   靖 

アサヒビール株式会社 

進 藤 宣 詔 

ライオン株式会社 

豊 田   実 

吉田精機株式会社 

西 村 昌 幸 

株式会社東京包装試験所 

越 山 了 一 

社団法人包装技術協会 

(事務局) 

阿 部   要 

社団法人包装技術協会