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Z 0203 : 2000 (ISO 2233 : 1994) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本包装

技術協会 (JPI) /財団法人日本規格協会 (JSA) から工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきと

の申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日本工業規格である。これに

よってJIS Z 0203 : 1987は改正され,この規格に置き換えられる。 

JIS Z 0203には,次に示す附属書がある。 

附属書A(規定) 温度及び相対湿度の測定 

附属書B(参考) JISと対応する国際規格との対比表 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

Z 0203 : 2000 

(ISO 2233 : 1994) 

包装貨物−試験の前処置 

Packaged freights−Conditioning for testing 

序文 この規格は,1994年に第3版として発行されたISO 2233, Packaging−Complete, filled transport 

packages−Conditioning for testingを翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日

本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。 

1. 適用範囲 この規格は,包装貨物の落下試験,圧縮試験,振動試験などの試験に先立って行う前処置

方法について規定する。 

参考 この前処置は,包装貨物を構成する物品の試験又は包装材料の試験に先立って行う前処置に適

用してもよい。 

2. 原理 包装貨物は,所定の期間,所定の温湿度条件下におくものとする。 

3. 温湿度条件 表1に示す温湿度条件のうちから,適切な温湿度条件を一つ又は二つ以上選ぶものとす

る。 

表1 前処置の温湿度条件 

温湿度条件 

温度 

相対湿度 

℃ 

−55 

218 

− 

−35 

238 

− 

−18 

255 

− 

+5 

278 

85 

+20 

293 

65 

+20 

293 

90 

+23 

296 

50 

+27 

300 

65 

+30 

303 

90 

+40 

313 

− 

+40 

313 

90 

+55 

328 

30 

4. 許容値(附属書A参照) 

4.1 

温度 

Z 0203 : 2000 (ISO 2233 : 1994) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

4.1.1 

ピーク値間の偏差 温湿度条件A, B, C, Kについては,少なくとも1時間にわたって規定温度近く

に連続して分布する10個の温度測定値の最大許容範囲は,±3℃とする。また,他の温湿度条件について

は,最大許容範囲は±2℃とする。 

4.1.2 

平均値の偏差 すべての温湿度条件について,平均値は,表1から選んだ規定温度の±2℃以内と

する。 

備考1. 温湿度条件Dを使う場合,露点に達しないようにする。 

2. 最大許容温度範囲は,必ずしも所要相対湿度範囲を維持するのに必要な温度範囲ではない。

したがって,相対湿度の許容範囲に適合するためには,温度範囲を更に小さくすることが必

要になる。 

4.2 

相対湿度 

4.2.1 

ピーク値間の偏差 湿度を規定している温湿度条件については,少なくとも1時間にわたって規定

相対湿度近くに連続して分布する10個の相対湿度測定値の最大許容範囲は,±5%とする。 

4.2.2 

平均値の偏差 すべての温湿度条件について,平均値は,表1から選んだ規定相対湿度の±2%以

内とする。 

備考3. 相対湿度の平均値は,1時間に最低10回測定した値から求めるか,又は計器の連続記録値から

求めてもよい。 

4. 前処置室内の相対湿度のピーク値についての最大変動は,±5%としているが,現在の優れた

設計の前処置室では,±2%を維持することができる。 

ほとんどの包装貨物の場合,外気の湿度変化による反応は,前処置室内の相対湿度の変動

に比べて遅い。また,前処置室のドアを開けたときに大きな湿度変動が生じても,試験期間

中のいずれかの1時間にわたって測定した作業空間内の平均相対湿度が,規定相対湿度の±

5%以内にあるならば,包装材料の含水率にほとんど影響を与えないと考えてよい。 

5. 装置 

5.1 

前処置室 前処置室は,その作業空間の温度と湿度が連続的に記録され,4.に示す制御範囲内の規定

条件を維持しなければならない。作業空間は,前処置室の内部が規定の制御条件に維持される部分であり,

この空間は前処置室ごとに定める。 

5.2 

乾燥室 乾燥室は,前処置によって包装貨物に使用する包装材料の含水率を,必要な値以下に下げ

ることができなければならない。 

5.3 

測定及び記録装置 測定及び記録装置は,温度を精度0.1℃,相対湿度を精度1%で測定できるだけ

の十分な感度と安定性を備えなければならない。この規格では,個々の測定値の読取り間隔が5分以内で

あるならば,その測定記録は連続的であるとみなす。 

記録装置は,正確に記録するため,上記の精度を満たし,4℃/分の温度変化,及び5%/分の相対湿度

変化に対し,十分迅速に応答しなければならない。 

6. 手順 供試包装貨物の輸送と保管に最もふさわしい温度及び相対湿度条件を選ぶ。包装貨物を前処置

室の作業空間内に置き,最低期間として4時間,8時間,16時間,24時間,48時間,72時間,1週間,2

週間,3週間又は4週間から選んだ期間,規定条件下におくものとする。包装貨物の上部・側部の全面及

び底部の75%以上に前処置室の雰囲気が自由に接触するような方法で,包装貨物を保持する。 

包装貨物を設置後,前処置室内の規定条件に復帰して1時間後に,前処置期間は開始するものとする。 

Z 0203 : 2000 (ISO 2233 : 1994) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

含水率特性にヒステリシスを示すことが分かっている紙・板紙などの包装材料を使用している場合,前

処置前にその包装貨物をあらかじめ乾燥することが必要な場合がある。この事前乾燥は,包装貨物を乾燥

室に24時間以上入れ,前処置条件に移行したとき包装貨物が吸湿して平衡に近づくような条件で行う。事

前乾燥は,規定の相対湿度が40%以下のときは必要ない。 

7. 試験の報告 この規格の規定によって前処置された包装貨物について行われる落下試験,圧縮試験,

振動試験などの試験の報告には,次の事項を記載する。 

a) 日本工業規格の番号及び/又は国際規格の番号 

b) 前処置に用いた温湿度条件(表1参照)及び前処置に要した時間 

c) 試験時における試験場所の温度と相対湿度 

d) その他,特に記録すべき事項 

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Z 0203 : 2000 (ISO 2233 : 1994) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書A(規定) 温度及び相対湿度の測定 

温度及び相対湿度を連続的に記録すると,周期的変動となって表される。したがって,これら特性のレ

ベルと変動を明示する正確な値を求めることが必要であり,代表的な記録例を附属書A図1に示す。 

附属書A図1 温度又は相対湿度の時間的変動例 

ピーク値はすべて,規定の最大許容範囲内とする。また,測定値のピーク値の平均値も,平均値につい

て定めた範囲内とする。 

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5

Z

 0

2

0

3

 : 

2

0

0

0

 (I

S

O

 2

2

3

3

 : 

1

9

9

4

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書B(参考) JISと対応する国際規格との対比表 

JIS Z 0203 : 2000 包装貨物−試験の前処置 

ISO 2233 : 1994 包装−包装貨物試験方法−試験の前処置 

(Ⅰ) JISの規定 

(Ⅱ) 国際規格

番号 

(Ⅲ) 国際規格の規定 

(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差異の

項目ごとの評価及びその内容 
表示箇所: 
表示方法: 

(Ⅴ) JISと国際規格との技術的差異

の理由及び今後の対策 

項目番号 

内容 

項目番号 

内容 

項目ごとの評価 

技術的差異の内容 

1.適用範囲 試験の前処置方法につ

いて規定。 

ISO 2233 

1. 

JISと同じ 

MOD/追加 

落下試験などの試験
方法を明確に追加し
た。 

分かりやすくするため,日本で主に
用いられている試験方法を記載し
ただけであり,技術的差異はない。 

2.原理 

包装貨物を所定期間,所
定温湿度条件下におく
ことを規定。 

同上 

2. 

JISと同じ 

IDT 

− 

− 

3.温湿度条

件 

1種類の温湿度条件を規
定。 

同上 

3. 

JISと同じ 

IDT 

− 

− 

4.許容値 

同上 

4. 

4.1温度 

ピーク値間及び平均値
の偏差を規定。 

4.1 

JISと同じ 

IDT 

− 

− 

4.2相対湿

度 

ピーク値間及び平均値
の偏差を規定。 

同上 

4.2 

JISと同じ 

IDT 

− 

− 

5.装置 

同上 

5. 

5.1前処置

室 

規定条件が保たれる作
業空間を定めることを
規定。 

5.1 

JISと同じ 

IDT 

− 

− 

5.2乾燥室 

乾燥室の能力を規定。 

同上 

5.2 

JISと同じ 

IDT 

− 

− 

5.3測定及

び記録
装置 

測定及び記録装置の精
度を規定。 

同上 

5.3 

JISと同じ 

IDT 

− 

− 

background image

 
 

6

Z

 0

2

0

3

 : 

2

0

0

0

 (I

S

O

 2

2

3

3

 : 

1

9

9

4

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(Ⅰ) JISの規定 

(Ⅱ) 国際規格

番号 

(Ⅲ) 国際規格の規定 

(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差異の

項目ごとの評価及びその内容 
表示箇所: 
表示方法: 

(Ⅴ) JISと国際規格との技術的差異

の理由及び今後の対策 

項目番号 

内容 

項目番号 

内容 

項目ごとの評価 

技術的差異の内容 

6.手順 

前処置の時間,室内の雰
囲気に接触可能な包装
貨物の表面積,実施手順
を規定。 

同上 

6. 

JISと同じ 

IDT 

− 

− 

7.試験の報

告 

報告書の記載事項を規
定。 

同上 

7. 

JISと同じ 

MOD/追加 

規格番号にJISを追加  

附属書 
(規定) 

温湿度の時間的変動を
例示。 

同上 

附属書 
(規定) 

JISと同じ 

IDT 

− 

− 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD 

備考1. 項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。 

  −IDT ·················· 技術的差異がない。 
  −MOD/削除 ········ 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
  −MOD/追加 ········ 国際規格にはない規定項目又は規定内容を追加している。 

2. JISと国際規格との対応の程度の全体評価の記号の意味は,次のとおりである。 

  −MOD ················ 国際規格と一致している。 

Z 0203 : 2000 (ISO 2233 : 1994) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JIS Z 0203(包装貨物−試験の前処置)改正原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

尾 鍋 史 彦 

東京大学大学院農学生命科学研究科 

(副委員長) 

佐々木 春 夫 

社団法人日本包装技術協会 

(副委員長) 

○ 高 森 秀 夫 

日本包装学会 

生 田 章 一 

通商産業省生活産業局 

○ 穐 山 貞 治 

通商産業省工業技術院標準部 

橋 本   進 

財団法人日本規格協会 

松 本 宏 一 

株式会社住重プラテック 

唐 牛 正 夫 

旭化成工業株式会社 

佐久間   強 

株式会社川島製作所 

鎌 田 茂 生 

富士フイルムロジスティックス株式会社 

○ 豊 田   實 

吉田精機株式会社 

○ 山 崎 次 朗 

日本試験機工業会 

○ 牧 村 隆 雄 

日本段ボール工業会 

○ 天 城 竹 治 

ライオン株式会社 

○ 松 田 孝 司 

株式会社日立物流 

○ 三 浦 美 次 

株式会社日通総合研究所 

(事務局) 

○ 阿 部   要 

社団法人日本包装技術協会 

備考 ○印は,小委員会委員を兼ねる。