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Z 0109:2015  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 分類······························································································································· 1 

3 用語及び定義··················································································································· 1 

3.1 一般 ···························································································································· 1 

3.2 材料 ···························································································································· 2 

3.3 加工 ···························································································································· 3 

3.4 性能 ···························································································································· 4 

3.5 試験装置 ······················································································································ 6 

3.6 現象 ···························································································································· 7 

Z 0109:2015  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本粘着テープ工

業会(JATMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正

すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS Z 0109:1992は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

Z 0109:2015 

粘着テープ・粘着シート用語 

Glossary of terms used in pressure sensitive adhesive tapes and sheets 

序文 

この規格は,1981年に制定され,その後2回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は1992年に

行われたが,その後の我が国の使用実態及び品質向上に対応するために改正した。 

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。 

適用範囲 

この規格は,粘着テープ及び粘着シートに関する用語及びその定義を規定する。 

分類 

この規格で定義する粘着テープ及び粘着シートの用語を,次のとおり分類する。 

a) 一般 

b) 材料 

c) 加工 

d) 性能 

e) 試験装置 

f) 

現象 

用語及び定義 

用語及び定義は,次による。 

なお,用語には番号を付け,参考のために対応英語を示している。 

用語の定義をできるだけ平易に示すことを目的としたため,粘着テープ単独,又は粘着テープ及び粘着

シートの両方に適用される事象については,定義の中で単に“粘着テープ”と表記している。また,対応

英語で“pressure sensitive adhesive”を“PSA”と表記している。 

3.1 

一般 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

1001 

粘着 

高粘度液体に一般的に見られる現象で,態の変化を起こさず短
時間僅かな圧力を加えるだけで接着する現象。 

pressure sensitive 

adhesion 

1002 

接着 

同種又は異種のものが一体化すること又はその状態。 

adhesion 

1003 

被着体 

粘着テープが接着されるもの。 

adherend 

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Z 0109:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

1004 

粘着テープ 

基材の片面又は両面に粘着剤層を設け,ロール状に巻いたもの
の総称(図1参照)。 
注記 ガムテープは,基材に水溶性接着剤を塗布し,乾燥して

テープ状に巻いたものである。水で湿らせて使用するも
のであって,粘着テープではない(JIS Z 0218及びJIS Z 
1511参照)。 

pressure sensitive 

adhesive tape,  

PSA tape 

1005 

両面粘着テープ 

基材の両面に粘着剤層を設けた粘着テープ(図2参照)。両面テ
ープともいう。 

PSA double coated tape,  
double coated tape,  
double faced tape,  
double sided tape 

1006 

基材なし両面テ

ープ 

基材がなく粘着剤だけの粘着テープ。基材レス両面テープ,転
写テープともいう。 

transfer tape,  
adhesive transfer tape 

1007 

粘着シート 

基材の片面又は両面に粘着剤層を設けた板状のもので,かつ,
剝離ライナーが貼り合わされたものの総称。 

PSA sheet 

1008 

粘着ラベル 

装飾,表示又は封かんを目的として,粘着シートに印刷し,任
意の形状に打ち抜いたもの。 

PSA label 

1009 

粘着面 

粘着テープの粘着性のある面(図1参照)。 

adhesive face 

1010 

第1粘着面 

両面粘着テープを剝離ライナーとともに巻き戻したとき,剝離
ライナーに接していない面。 
剝離ライナーが2枚ある場合には,外側の剝離ライナーに接し
ていない面(図2参照)。 

1st adhesive face 

1011 

第2粘着面 

両面粘着テープの第1粘着面とは反対側の粘着面(図2参照)。 2nd adhesive face 

1012 

自背面 

片面粘着テープの粘着剤を塗工していない面。背面ともいう(図
1参照)。 

backside 

1013 

側面 

粘着テープの両脇の面(図1参照)。 

side face,  
roll side 

3.2 

材料 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

2001 

基材 

粘着テープの粘着剤を保持する役割をもたせる目的で使用する
材料。支持体ともいう。 

backing,  
base material,  
face stock 

2002 

剝離剤 

粘着テープの剝離を容易にするための材料。離型剤ともいう。 

release agent,  
release coating agent 

2003 

下塗剤 

基材と粘着剤との接着を良くするための材料。アンカーコート
剤,プライマーともいう。 

anchor coating agent,  
primer 

2004 

粘着剤 

接着剤の一種で,室温において粘着性をもつ材料。 

pressure sensitive 

adhesive,  

PSA 

2005 

溶剤系粘着剤 

溶剤に溶解された粘着剤。 

solvent PSA,  
solvent type adhesive 

2006 

水系粘着剤 

エマルション粘着剤。水に分散又は溶解された粘着剤。 

water borne PSA,  
water borne adhesive 

2007 

ホットメルト型

粘着剤 

熱によって溶融して塗工可能となる粘着剤。 

hot melt PSA 

2008 

無溶剤型粘着剤 

溶剤を用いず塗布される粘着剤。 

solvent free PSA,  
non-solvent PSA,  
solventless PSA 

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番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

2009 

背面処理剤 

片面粘着テープの背面側に塗工される材料。剝離性を調整する
のに用いられる。 

backside coating agent 

2010 

カレンダー型粘

着剤 

熱と圧力とによって塗工可能となる粘着剤。 

calendared PSA 

2011 

ゴム系粘着剤 

天然ゴム及び/又は合成ゴムを主体とした粘着剤。 

rubber PSA 

2012 

アクリル系粘着

剤 

アクリルポリマーを主体とした粘着剤。 

acrylic PSA 

2013 

シリコーン系粘

着剤 

シリコーンポリマーを主体とした粘着剤。 

silicone PSA 

2014 

架橋剤 

架橋させるための材料[3007(架橋)参照]。 

crosslinking agent 

2015 

エラストマー 

粘着剤の主要成分で,常温でゴム弾性をもつ高分子材料。 

elastomer 

2016 

粘着付与剤 

粘着剤の粘着性を調整するために配合する材料。タッキファイ
ヤーともいう。 

tackifier 

2017 

軟化剤 

粘着剤の軟らかさを調整するために配合する材料。軟和剤とも
いう。 

softener 

2018 

充塡剤 

粘着剤の硬さの向上,増量及び/又は着色を主な目的に配合す
る材料。 

filler 

2019 

老化防止剤 

粘着剤が光,熱,酸化などによって劣化するのを防止するため
に添加される材料。 

antioxidant 

2020 

剝離ライナー 

粘着面の粘着性を維持及び保護し,容易に剝離可能な材料。 

release liner 

2021 

口取り紙 

粘着テープの端末を明示し,かつ,剝がしやすくするため,端
末に貼られる紙又はプラスチックフィルム(図3参照)。 

lead tape,  
tab 

2022 

巻心(芯) 

紙,プラスチックなどでできた粘着テープが巻き取られる円筒
状のもの(図3参照)。コアともいう。 

core 

3.3 

加工 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

3001 

塗工 

基材又は剝離ライナーに,コーティング材料を塗布すること。
またその工程。 

coating 

3002 

継ぎ(つぎ) 

面状のものを接続すること。つなぎ(繋ぎ)ともいう。継ぎの
方式としては,a) 突き合わせ方式とb) 重ね合わせ方式とがあ
る(図4参照)。 

splicing 

3003 

継ぎ目 

粘着テープの一巻中で接続されている箇所。 

joint 

3004 

切れ目 

粘着テープの一巻中で切れている箇所。 

cut line 

3005 

直接塗工 

基材に直接粘着剤を塗工する一般的な塗工方法。ダイレクト塗
工ともいう。 

direct coating 

3006 

転写塗工 

剝離ライナーに塗工した粘着剤を加熱乾燥後,基材に貼り合わ
せて粘着剤を転写する塗工方法。 

transfer coating 

3007 

架橋 

粘着剤の性能向上及び/又は性質変更のために,鎖状の高分子
間を化学結合でつなぐ(橋かけ構造を与える)こと。 

crosslinking,  
cross link 

3008 

加硫 

架橋の一種。ゴム系粘着剤に橋かけ構造を与えること。主に硫
黄を使う。 

vulcanization 

3009 

ログロール 

粘着テープを原反幅で所定の長さに巻き取ったもの。 

log roll 

3010 

ジャンボロール 

粘着テープを原反幅で一旦大巻きの状態で巻き取ったもの。巻
替工程又はスリット工程を経て最終製品となる。 

jumbo roll 

3011 

ログカット 

ログロールを回転させながら,所定の幅に切断すること。 

lathe slitting,  
lathe cut 

3012 

スリッターカッ

ト 

粘着テープを巻き戻しながら,所定の幅に切断すること。 

rewind cut slitting,  
rewind slitting 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

3013 

表面巻取り 

粘着テープを,巻き取られる製品に接するロールを駆動して巻
き取る方式(図5参照)。 

surface winding 

3014 

センター巻取り 

粘着テープを,巻取り軸を直接駆動して巻き取る方式。軸巻取
りともいう(図6参照)。 

center winding 

3015 

逆巻き 

粘着テープの粘着面を外側にして巻き取る方式。 

reverse winding 

3016 

エージング 

粘着剤を塗工後,巻き取った粘着テープを粘着剤の特性などを
安定させるため一定時間,調温及び/又は調湿した環境に放置
すること。熟成ともいう。 

aging,  
maturation 

3017 

切断 

粘着テープのログロール又はジャンボロールを所定の幅に切る
こと。裁断,スリットともいう。 

cutting,  
slicing,  
lathe slitting,  
slitting 

3018 

断裁 

粘着テープを所定の長さに切ること。 

sheet cutting 

3019 

打抜き 

粘着シートを種々の形状に打ち抜くこと。ダイカットともいう。 die cutting 

3020 

フルカット 

粘着シートを打ち抜く際,剝離ライナーごと打ち抜くこと。全
抜きともいう。 

full die cutting 

3021 

ハーフカット 

粘着シートを打ち抜く際,剝離ライナーを残して打ち抜くこと。
半抜きともいう。 

kiss cutting,  
half die cutting 

3022 

カス上げ 

粘着テープをハーフカット加工した後,不要部分を取り除くこ
と。 

weeding 

3023 

背割り 

打抜き加工した粘着製品を剝離ライナーから剝がしやすいよう
に,剝離ライナーに切れ目を入れること。 

back split 

3024 

ラベラー 

粘着ラベルを貼り付ける装置。 

labeler 

3025 

ディスペンサー 

粘着テープを取り付け,使用時に巻き戻して切断する器具。 

dispenser 

3026 

テープカッター 

粘着テープに取り付け,切断するために使う簡便な器具(図7
参照)。 

tape cutter 

3027 

テープシーラ 

粘着テープを用いて,缶,箱,段ボール箱,袋などの封をする
機器。 

tape sealer 

3.4 

性能 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

4001 

粘着力 

粘着テープを被着体に貼り付け圧着後,引き剝がすのに要する
力。引剝し粘着強さ,引剝し粘着力ともいう(JIS Z 0237参照)。 

peel adhesion,  
peel strength 

4002 

自背面粘着力 

粘着テープの自背面に対する粘着力(JIS Z 0237参照)。 

adhesion to backing 

4003 

せん(剪)断接

着強さ 

粘着テープを試験板に貼り付け,圧着後,長さ方向に引っ張り,
破壊に要する力。両面テープの場合は2枚の試験板の間に挟み,
圧着後粘着面に並行に引っ張り,破壊に要する力。せん(剪)
断接着力ともいう。 

shear adhesion 

4004 

自背面せん(剪)

断接着強さ 

粘着テープを背面に重ね合わせ,圧着後,長さ方向に引っ張り,
破壊に要する力。自背面せん(剪)断粘着力,重ね合わせ粘着
力ともいう。 

lap joint adhesion 

4005 

保持力 

粘着テープを被着体に貼り,長さ方向に静荷重をかけたとき粘
着剤がずれに耐える特性。一般に一定時間にずれる距離,又は
被着体から落下する時間で表す(JIS Z 0237参照)。 

holding power,  
static shear adhesion 

4006 

凝集力 

粘着テープの粘着剤層が内部破壊に耐える力。 

cohesion,  
cohesive strength 

4007 

タック 

軽い力で短時間に被着体に接着する特性(JIS Z 0237参照)。 

tack,  
quick stick 

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Z 0109:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

4008 

巻戻し強さ 

粘着テープを規定条件でロールから引き出すのに要する力。巻
戻し力ともいう(JIS Z 0237参照)。 

unwinding force 

4009 

剝離強さ 

剝離ライナーを粘着テープから引き剝がすのに要する力。粘着
テープを剝離ライナーから引き剝がす場合もある。剝離力とも
いう。 

release force 

4010 

剝離性 

剝離ライナーを,破れ,のり剝がれなどを発生することなく,
粘着テープから剝がすことができる性質(JIS Z 1528,JIS Z 1529
及びJIS Z 1538参照)。 

release property 

4011 

再剝離性 

被着体に貼り付けた粘着テープを剝がすとき,基材を破壊せず,
粘着剤を被着体面に残さないで剝がすことができる性質。 

removability 

4012 

破断強さ 

粘着テープを規定条件で引っ張り,破断したときに要する力。
引張強さともいう(JIS Z 0237参照)。 

tensile strength at break,  
tensile strength 

4013 

破断伸び 

粘着テープを規定条件で引っ張り,破断したときの変形量。伸
びともいう(JIS Z 0237参照)。 

elongation at break,  
elongation 

4014 

引裂強さ 

粘着テープを引き裂くのに要する力(JIS Z 0237参照)。 

tearing strength,  
tear resistance 

4015 

保存安定性 

粘着テープが使用を開始するまでの間,当初の性能を維持でき
る性質。保存性ともいう(JIS Z 0237の附属書JB参照)。 

storage stability 

4016 

耐熱性 

粘着テープが所定の高温下でも使用に耐える性能。 

heat resistance 

4017 

耐候性 

粘着テープが光,熱,雨などの環境下にさらされたときに劣化
しにくい性質。屋外暴露,促進試験機などによる評価法がある。 

weathering resistance,  
weatherability 

4018 

耐光性 

粘着テープが日光などの光にさらされたときに劣化しにくい性
質。 

light resistance,  
light resistant,  
light stability,  
light fastness 

4019 

再帰反射性 

粘着テープの基材に光が当たったとき,照射方向へ光を反射す
る性質(JIS Z 9117参照)。 

retroreflective ability 

4020 

耐電圧 

一定時間加電しても,粘着テープが破壊されない電圧(JIS C 
2110-1参照)。 

withstand voltage 

4021 

絶縁破壊電圧 

厚さ方向に加電したとき,粘着テープが破壊される最小の電圧
(JIS C 2110-1参照)。 

dielectric breakdown 

voltage 

4022 

絶縁破壊の強さ 

絶縁破壊電圧を粘着テープの厚さで除した値(JIS C 2110-1参
照)。 

dielectric breakdown 

strength 

4023 

体積抵抗率 

粘着テープの1 cm3当たりの電気抵抗(JIS K 6911参照)。 

volume resistivity 

4024 

表面抵抗率 

粘着テープの単位面積当たりの電気抵抗(JIS K 6911参照)。 

sheet resistance,  
sheet resistivity 

4025 

誘電特性 

単位面積当たりの粘着テープに蓄積される静電エネルギーの大
きさの程度を表す性質。誘電率,誘電正接などがある。 

dielectric property 

4026 

耐アーク性 

粘着テープがアーク放電による劣化に耐える性質。 

arc resistance 

4027 

耐トラッキング

性 

粘着テープの表面に沿う高電界の中で,その表面付近の気体が
放電を起こすことによって表面に導電路を生じることに耐える
性質。 

tracking resistance 

4028 

電食性 

粘着テープが導電体などを電解腐食させる性質。 

electrolytic corrosion 

4029 

透湿度 

粘着テープを水蒸気が通過する度合い(JIS Z 0237及びJIS Z 
1524参照)。 

water vapor permeability,  
water vapor permission 

rate 

4030 

透水度 

粘着テープを水が通過する度合い(JIS Z 1524参照)。 

water penetration rate,  
water permeability 

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Z 0109:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

4031 

ぬれ指数 

粘着テープの基材及び/又は被着体の表面が液体によってぬれ
る性質の程度を表す指数。 

wetting index 

4032 

pHの変化 

粘着テープなどの試験片を蒸留水又はイオン交換水の沸騰水で
抽出したもののpHと,試験片を入れずに蒸留水又はイオン交換
水を沸騰させたもののpHとの差(JIS Z 1901参照)。 

change of pH 

4033 

打抜き加工性 

粘着テープを所定の形状に打ち抜いたときの評価基準。粘着剤
が刃に付着する,打ち抜いたもの同士がくっつくなどの現象が
ある。ダイカット性ともいう。 

die-cutting property 

4034 

自着性 

天然ゴムに見られるように,同じもの同士が一体となる性質。 
粘着テープの場合,粘着面同士を貼り合わせたときに強く接着
する性質。 

autohesion capability 

4035 

重ね貼り性 

粘着テープを自背面に重ねて貼ったときに接着して剝がれにく
い性質。 

over-taping property,  
ability to lap joint 

4036 

残留接着率 

剝離剤の移行を確認するための指標。通常,粘着テープを剝離
剤塗工面などに貼って剝がしたあとの粘着力を,初期の粘着力
で除した比率で表示する。 

retention of peeling 

strength to adhesive 
tape 

4037 

手切れ性 

カッターなどの器具を使わずに粘着テープを容易に指で切るこ
とのできる性質。 

hand tearability,  
tear tape ability 

4038 

追従性 

a) 粘着テープを段差,凹凸,又は曲面に貼ったとき,浮き又

は隙間を生じることなくきれいに貼ることができる性質。
段差追従性ともいう。 

b) 被着体の伸縮に合わせて,粘着テープが伸び縮みする性質。 

conformability,  
ability to fit 

3.5 

試験装置 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

5001 

試験片 

各種試験に適した寸法に加工した粘着テープ。 

test piece,  
test sample,  
test specimen 

5002 

試験板 

各種試験の被着体として使われる板(JIS Z 0237参照)。 

test panel,  
panel,  
test plate,  
plate 

5003 

BA板 

光輝焼鈍処理された鏡面に近い表面をもつステンレス板(JIS G 
4305参照)。 

bright anneal SUS panel,  
BA SUS panel,  
BA panel,  
bright anneal SUS plate,  
BA SUS plate,  
BA plate 

5004 

研磨板 

#360耐水研磨紙で研磨したステンレス板。 

grinded test panel 

5005 

圧着装置 

試験片を試験板に一定の力で圧着するのに用いられる装置。 

tape applicator,  
application device 

5006 

保持力試験装置 

保持力の測定に用いられる試験装置。支柱,試験板,及びおも
りからなる(JIS Z 0237参照)。 

holding power tester 

5007 

タック試験装置 

タックの測定のために用いられる装置。試験の方法としては,
ボールタック法(JIS Z 0237参照),プローブタック法,ループ
タック法などがある。 

tack tester 

5008 

引張試験機 

粘着力,破断強さ,破断伸び,巻戻し強さなどの測定に用いら
れる試験機(JIS Z 0237参照)。 

tensile tester 

5009 

引裂試験機 

引裂強さの測定に用いられる試験機。引裂強さ試験機ともいう
(JIS P 8116参照)。 

tearing tester 

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Z 0109:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

5010 

再帰反射性試験

装置 

光を粘着テープの基材に照射したとき,光源方向に光が反射す
る再帰反射性能を評価するために用いられる試験装置(JIS Z 
9117参照)。 

retroreflective intensity 

tester 

5011 

促進耐候性試験

機 

光,熱,雨などの自然環境にさらしたときの劣化を人工的に促
進するために用いられる試験機(JIS Z 0237の附属書JA参照)。 

weather meter 

5012 

耐光性試験機 

日光などの光にさらしたときの劣化を人工的に促進するために
用いられる試験機(JIS Z 0237の附属書JA参照)。 

fade meter,  
light fast testing machine 

5013 

電気絶縁耐力試

験装置 

耐電圧,絶縁破壊電圧,絶縁破壊の強さなどの測定に用いられ
る試験装置(JIS C 2107参照)。 

electrical withstand 

voltage tester 

5014 

電気絶縁抵抗試

験装置 

体積固有抵抗,表面固有抵抗などの測定に用いられる試験装置
(JIS Z 1901参照)。 

electrical insulating 

resistance tester 

5015 

誘電特性試験装

置 

誘電率,誘電正接などの測定に用いられる試験装置(JIS K 6911
参照)。 

dielectric property tester 

5016 

耐アーク性試験

装置 

耐アーク性の測定に用いられる試験装置(JIS K 6911参照)。 

arc resistance tester 

5017 

耐トラッキング

性試験装置 

耐トラッキング性の測定に用いられる試験装置。 

tracking resistance tester 

5018 

電食試験装置 

電食性の測定に用いられる試験装置(JIS C 2107参照)。 

electrolytic corrosion tester 

5019 

燃焼性試験装置 

燃焼に対する耐性を評価するために用いられる試験装置(JIS C 
2107参照)。 

flammability tester 

3.6 

現象 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

6001 

移行 

二つの面が接しているとき,ある成分が一方の側から他方の側
に拡散・浸透・ブリード・転移すること。粘着テープの構成層
間又は被着体との間で起こる現象。 

migration,  
bleed,  
transfer 

6002 

剝離剤の移行 

粘着テープをロールから巻き戻す又は剝離ライナーから剝がす
ときに,剝離剤が粘着面側に転移する現象。この結果,粘着性
の低下を引き起こす場合がある。 

release coat transfer 

6003 

気泡 

粘着テープに空気が包含されたもの。 

air bubble 

6004 

発泡 

粘着テープで,粘着剤又は剝離ライナーに含まれる溶剤,水分,
空気などが加熱によって膨張して泡となる現象。 

blister 

6005 

ピンホール 

粘着テープに存在する貫通した微細な孔。 

pin hole 

6006 

フィッシュアイ 

基材又は粘着剤中に不溶解物が混在し,魚の目のように見える
現象。 

fish eye 

6007 

のりはみ出し 

粘着テープの粘着剤が,切断した側面からはみ出す現象。 

oozing 

6008 

ギヤ状変形 

粘着テープの巻き層が円形でなく,歯車状に変形した状態(図8
参照)。 

gearing,  
fluting 

6009 

テレスコープ 

粘着テープの巻き層が一層ずつずれて椀(わん)状に変形した
状態(図9参照)。 

telescoping,  
dishing 

6010 

巻き巣 

粘着テープの巻かれている層の間に隙間がある状態(図10参
照)。 

gapping 

6011 

ピーキング 

巻き巣が1か所に集中し,大きな隙間がある状態(図11参照)。 peaking 

6012 

トンネリング 

剝離ライナー付き粘着テープで,剝離ライナーから粘着テープ
が部分的に浮き上がり,トンネル状の隙間が生じた状態。トン
ネルともいう(図12参照)。 

tunneling 

6013 

巻きずれ 

主に基材,ジャンボロールなどの各層の側面がそろわないで,
凹凸に巻かれた状態。 

weaving 

background image

Z 0109:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

6014 

巻心ずれ 

粘着テープのロールで片側の巻心が側面に出て,反対側は巻心
がない状態(図13参照)。コアずれともいう。 

off-core 

6015 

のり剝がれ 

粘着テープを巻き戻すときに粘着剤が自背面又は剝離ライナー
側に移行すること(図14参照)。 

adhesive transfer when 

unwinding 

6016 

層間剝離 

粘着テープの基材が多層の場合,その層が分離して二つに分か
れること(図15 ①参照)。 

delamination 

6017 

層間破壊 

粘着テープの基材が破壊して二つに分離すること。層間割れと
もいう(図15 ①参照)。 

base material failure 

6018 

投びょう(錨)

破壊 

外部からの力によって基材と粘着剤との間で破壊が生じる現象
(図15 ②参照)。 

anchor failure,  
adhesive transfer 

6019 

凝集破壊 

外部からの力によって粘着剤層内部で破壊が生じる現象(図15 
③参照)。 

cohesive failure 

6020 

界面剝離 

外部からの力によって粘着剤面と被着体との間で剝離する現象
(図15 ④参照)。界面破壊ともいう。 

interfacial failure 

6021 

糸ひ(曳)き 

粘着テープを巻き戻したり,被着体から剝がそうとしたりする
ときに,粘着剤が伸びて糸状になる現象(図16参照)。 

stringiness,  
fingering 

6022 

カール 

粘着テープのロールを巻き戻したときに反り返ること,又は平
板製品が反り返ること(図17参照)。 

curling 

6023 

ねじれ 

粘着テープを巻き戻して垂れ下がる状態にしたとき,ねじれる
こと(図18参照)。 

twisting 

6024 

カッピング 

粘着テープを巻き戻した後,張力を緩めたとき,幅方向に反る
現象(図19参照)。 

cupping 

6025 

浮き 

被着体面に貼り付けた粘着テープが,端面などから剝がれてく
る現象。 

lifting 

6026 

端末剝がれ 

粘着テープをら旋状又は多重巻きにしたとき,粘着テープの巻
き終わりの部分が剝がれてくる現象(図20参照)。 

flagging 

6027 

見切り線 

粘着テープで被覆した面と塗装又は他の処理した面との境界
線。 

paint line 

6028 

フェザリング 

粘着テープで被覆した部分に塗料が入り込み,不規則な見切り
線になる現象(図21参照)。 

feathering 

6029 

のり残り 

粘着テープを被着体から剝がすとき,被着体表面に粘着剤が残
る現象(図22参照)。 

adhesive deposit,  
adhesive residue 

6030 

被着体汚染 

粘着テープを貼った被着体表面が変色及び/又は変質する現
象。 

stain 

6031 

切れ 

粘着テープを巻き戻す又は被着体面から剝がすときに,長さ方
向又は斜めに粘着テープが切れること。 

slivering,  
tearing 

6032 

エッジカール 

曲線に沿って貼った粘着テープの外周部が剝がれたり持ち上が
ったりする現象(図23参照)。 

edge curl 

6033 

樹脂化 

ゴム系粘着剤を用いた粘着テープを長期間使用したとき,粘着
剤が硬くなること。 

freezing 

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Z 0109:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図1−粘着テープ 

a) 剝離ライナー1枚のとき 

b) 剝離ライナー2枚のとき 

図2−両面粘着テープ 

図3−口取り紙 

a) 突き合わせ方式 

b) 重ね合わせ方式 

図4−継ぎ 

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10 

Z 0109:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図5−表面巻取り 

図6−センター巻取り 

図7−テープカッター 

図8−ギヤ状変形 

図9−テレスコープ 

図10−巻き巣 

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11 

Z 0109:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図11−ピーキング 

図12−トンネリング 

図13−巻心ずれ 

図14−のり剝がれ 

図15−粘着テープの破壊モード 

図16−糸ひ(曳)き 

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12 

Z 0109:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図17−カール 

図18−ねじれ 

図19−カッピング 

図20−端末剝がれ 

図21−フェザリング 

図22−のり残り 

図23−エッジカール 

13 

Z 0109:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

参考文献 JIS C 2107 電気絶縁用粘着テープ試験方法 

JIS C 2110-1 固体電気絶縁材料−絶縁破壊の強さの試験方法−第1部:商用周波数交流電圧印

加による試験 

JIS G 4305 冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯 

JIS K 6911 熱硬化性プラスチック一般試験方法 

JIS P 8116 紙−引裂強さ試験方法−エルメンドルフ形引裂試験機法 

JIS Z 0218 ガムテープ−接着力試験方法 

JIS Z 0237 粘着テープ・粘着シート試験方法 

JIS Z 1511 紙ガムテープ(包装用) 

JIS Z 1524 包装用布粘着テープ 

JIS Z 1528 両面粘着テープ 

JIS Z 1529 印刷用粘着フィルム 

JIS Z 1538 印刷用粘着紙 

JIS Z 1901 防食用ポリ塩化ビニル粘着テープ 

JIS Z 9117 再帰性反射材