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X 9304-2:2020  

(1) 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 2 

3 適合性···························································································································· 2 

4 用語及び定義 ··················································································································· 2 

5 考慮すべき基本事項 ·········································································································· 3 

5.1 人間工学的側面 ············································································································· 3 

5.2 提示の設計(表示画面,聴覚提示装置及び触覚提示装置) ····················································· 4 

6 ラダーメニューの推奨する構造及び操作 ··············································································· 5 

6.1 ラダーメニューの構造 ···································································································· 5 

6.2 階層ラダーメニューの推奨する操作型················································································ 5 

7 タイルメニューの推奨する構造及び操作 ··············································································· 7 

7.1 タイルメニューの構造 ···································································································· 7 

7.2 メニュー項目を選択するためのナビゲーション ···································································· 8 

7.3 階層タイルメニューの推奨する操作型················································································ 9 

附属書A(参考)操作型の長所及び短所 ·················································································· 11 

附属書B(規定)操作型に関する推奨事項················································································ 13 

参考文献 ···························································································································· 14 

附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 15 

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(2) 

まえがき 

この規格は,産業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人ビジネス機械・情報システム産

業協会(JBMIA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,産業標準原案を添えて日本産業規格を制

定すべきとの申出があり,日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本産業規格であ

る。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS X 9304の規格群には,次に示す部構成がある。 

JIS X 9304-1 第1部:枠組み(予定) 

JIS X 9304-2 第2部:4方向デバイスによるナビゲーション 

JIS X 9304-3 第3部:1方向デバイスによるナビゲーション(予定) 

日本産業規格          JIS 

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情報技術−メニューナビゲーションに関する 

ユーザインタフェース指針− 

第2部:4方向デバイスによるナビゲーション 

Information technology-User interface guidelines on menu navigation- 

Part 2: Navigation with 4-direction devices 

序文 

この規格は,2015年に第1版として発行されたISO/IEC 17549-2を基に,技術的内容を変更することな

く作成した日本産業規格であるが,対応国際規格の附属書Bを削除した。 

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。 

表示領域を4方向デバイスに関連付けた最近の情報機器には,高度で複雑な機能をもつものがある。 

このような情報機器は,省略時の設定を変更して操作する又は個々のユーザの目的に応じてカスタマイ

ズする必要がある。このような場面では,4方向デバイスを使用して,通常は構造化されている表示領域

のメニューのナビゲーションを行う。 

この規格は,メニュー構造の設計及び使用のための指針に加えて,4方向デバイスを使用したナビゲー

ションの推奨型を提供することを意図している。 

この規格の図には,ISO/IEC TS 20071-11で規定する代替テキストを含めている。これらの代替テキス

トは単なる参考情報である。 

適用範囲 

この規格は,4方向デバイスを用いたメニューナビゲーション1)の方法の設計に関する指針を規定する。

4方向キーは4方向デバイスの一例である。この指針は,4方向デバイスと関連する表示領域をもつ任意の

情報機器に適用可能である。この規格は,表示画面の設定,文字集合及び使用言語に関するパラメータの

推奨事項を規定する。この規格は,メニューナビゲーションの安全性に関連する用途には適用しない。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO/IEC 17549-2:2015,Information technology−User interface guidelines on menu navigation−Part 

2: Navigation with 4-direction devices(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

注1) メニューナビゲーションとは,閲覧及び選択によってメニュー項目間を移動することである。 

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引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS Z 8907 空間的方向性及び運動方向−人間工学的要求事項 

注記 対応国際規格:ISO 1503,Spatial orientation and direction of movement−Ergonomic requirements 

ISO/IEC Guide 37,Instructions for use of products by consumers 

IEC/IEEE 82079-1,Preparation of information for use (instructions for use) of products−Part 1: Principles 

and general requirements 

適合性 

ナビゲーションの方法は,それがこの規格の箇条5及び7.1の要求事項を全て満たしているとき,この

規格に適合している。 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。 

4.1 

4方向デバイス(4-direction device) 

対応する機能に応じて,上,下,左及び右の方向のうち任意の時点で一つの方向だけを起動するための,

普通はキーである物理的な一組の制御機構。 

4.2 

ラダーメニュー(ladder menu) 

一つの項目を選択するための,1次元で縦方向に表示した項目の一覧。 

4.3 

メニューバー(menu bar) 

メニュー階層の最上位であって常時表示されている1列に並べたメニュー項目の集合。 

注記 メニューバーは,見出しラベルの機能を提供するものであり,“循環メニュー”とは異なる。 

4.4 

フォーカス(focus)(4方向デバイスにおける) 

ユーザが入力デバイスによって行った動作結果の強調提示。 

注記 フォーカスを移動するキーの個数が一つの場合,キー押下によるフォーカス移動は“次へ”で

ある。キーの個数が二つの場合,キー押下によるフォーカス移動は“前へ”及び“次へ”であ

る。キー押下によって次の項目を視覚的,触覚的,聴覚的の一つ以上で強調提示し,起動でき

る動作を示す。 

4.5 

起動(activating) 

フォーカス又は指示した項目の動作を開始するために,確認キーによってユーザが行う動作。 

4.6 

ナビゲーション履歴のフィードバック(navigation history feedback) 

ユーザが既に訪問した経路を知ることができるように,ユーザのナビゲーション後に提示する視覚的,

触覚的,聴覚的な一つ以上の出力。 

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注記 例えば,ユーザが既に訪問した項目で,そこを閲覧していれば,異なる色で強調表示する。 

4.7 

分離バー(separator bar) 

分類した項目群又は一覧の開始若しくは終了を容易に認識するために提示した,視覚的,触覚的,聴覚

的な一つ以上の出力。 

4.8 

サブメニュー標識(sub-menu indicator) 

項目に副次項目一覧があって,かつ,ユーザがそのナビゲーション項目を扱っているかどうかを明示し,

ナビゲーションできるようにするために提示する視覚的,触覚的,聴覚的な一つ以上の出力。 

4.9 

タイルメニュー(tile menu) 

一つの項目を選択するために複数の行及び列で表示した選択肢の集合。 

考慮すべき基本事項 

5.1 

人間工学的側面 

4方向デバイスを用いたナビゲーションによるユーザインタフェースの設計を行う場合,次の基本的な

人間工学的側面を考慮する。 

a) ユーザがメニュー階層の最上位レベルでメニューの言語を変更できることが望ましい。 

b) 操作は,JIS Z 8907の要求事項を満たすことを含めて,設計及び操作方法の両方において一貫してい

なければならない。 

c) メニュー項目は適用可能な限りプレーンテキスト又は分かりやすいアイコンで表現し,ISO/IEC 

Guide 37及びIEC/IEEE 82079-1の関連する規定に適合していることが望ましい。 

d) 操作は双方向であるとともに,ユーザが前の操作手順に戻ることができなければならない。 

e) ユーザが一覧の最後及び最初に到達したときは,明確なフィードバックがあることが望ましく,かつ,

最後と最初とのフィードバックは異なることが望ましい。 

f) 

項目の個数が多く,かつ,深い階層のメニュー一覧では,ナビゲーション履歴のフィードバックを提

供しなければならない。 

g) 重要で最も頻繁に使用するメニュー項目は,単純で理解しやすいものとし,かつ,一覧の先頭に配置

することが望ましい。 

h) ラダーメニューで,ユーザが論理的に最初に選択する項目は短いことが望ましく,かつ,そのメニュ

ー項目は一覧の最初の項目として配置しなければならない。 

i) 

ラダーメニューの項目に多数の選択肢が必要な場合には,最も頻繁に選択する選択肢を省略時の選択

とすることが望ましい。 

j) 

機能性に依存した項目の分類をユーザに(分離バー,音などで)示すことが望ましい。サブメニュー

には,上位メニューに関連した意味の表題を表示し,かつ,選択した全ての階層を可能な限りユーザ

に示すことが望ましい。 

k) ユーザインタフェースは,ナビゲーション機能(変更なしの項目の閲覧)及びアクション機能(例え

ば,追加,削除,呼出し,起動などのシステムの変更)を明確に区別することが望ましい。そのため,

ナビゲーションのための項目と,アクションのための項目とは異なる表示とすることが望ましい。 

l) 

可能ならば,メニューの階層は深くするよりも幅を広くするように構成しなければならない。2段階

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の階層メニュー(第1段階で32項目,及び第2段階で16項目ずつ)の方が,3段階の階層メニュー

(8×8×8)よりも優れていることが示されている2)。さらに,32×16の方が16×32よりも優れてい

る。 

注2) Miller, D. P. (1981). The depth/breadth tradeoff in hierarchical computer menus, Proceedings of the 

Human Factors Society, 296-300. 

Parkinson, S.R., Sisson, N., & Snowberry, K. (1985). Organization of broad computer menu displays, 

International Journal of Man-Machine Studies, 23, 289-297. 

m) 3個を超える項目からなる一覧では,循環操作を可能にすることが望ましい。例えば,一覧の最後を

超えてスクロールすると同じ一覧の先頭に戻る,又はその先頭の項目を提示することが望ましい(こ

の提示画面は6.2を参照)。 

n) フォーカスの提示は,視覚及び聴覚の情報として利用可能で,並びに必要に応じて触覚情報として利

用可能であることが望ましい。 

o) 分離バーの提示は,視覚及び聴覚の情報として利用可能であることが望ましい。 

p) 一覧の開始及び終了の提示は,触覚の情報として利用可能であることが望ましい。 

q) 少なくとも,開始及び終了のフィードバック並びに項目の確認のために,触覚ディスプレイが利用可

能であることが望ましい。 

r) 一覧の要素(項目,フィードバック,分離バー,サブメニュー標識,フォーカス標識など)は,視覚

表示装置,聴覚提示装置,及び可能な場合は触覚提示装置を利用できなければならない。 

s) 

ナビゲーションのための項目は,テキスト又はアイコンで表示し,これに別の図記号(例えば,IEC 

60417-5107Bで規定している“4”,又はIEC 60417-5022で規定している“→”)並びに音声での代替

(例えば,“ビーッ”,“サブメニュー”,“リンク”などの特定の音声)を付けることが望ましい。 

t) 

属性の項目の一覧及び対応する値の項目の一覧は,同じ一覧に含めないことが望ましい。 

u) 直前に選択したサブメニュー項目の作業からユーザが階層メニューに戻ったときには,そのサブメニ

ュー項目の直接の上位メニューの項目が選択された状態でなければならない。 

5.2 

提示の設計(表示画面,聴覚提示装置及び触覚提示装置) 

5.2.1 

ラダーメニューの提示の設計 

5.1の規定を適用する。 

5.2.2 

タイルメニューの提示の設計 

4方向デバイスで画面上のタイルメニューを操作する場合,タイルメニューのナビゲーションの設計が

重要である。この規格が提供する指針は,タイルメニューを介したフォーカス操作の設計に限定し,メニ

ュー及びリモートコントローラの設計には言及しない。画面に表示したタイルメニューのナビゲーション

の設計上の課題(例えば,メニュー間におけるフォーカスの移動)は,ユーザ操作の人間工学的な課題だ

けを取り上げている。 

タイルメニュー内でのナビゲーションには,次の一般的な規則を適用する。 

a) 循環操作は,ユーザがリモートコントローラ(以下,リモコンという。)の1方向キーを押し続けるこ

とによって,任意のメニューの項目まで継続して移動できるようにしなければならない。 

b) 左から右への移動は,ユーザが右方向キーを押すことによって,メニュー内のフォーカスが左から右

へ移動できるようにしなければならない。 

c) 上から下への移動は,ユーザが下方向キーを押すことによって,メニュー内のフォーカスが上から下

へ移動できるようにしなければならない。 

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d) ジグザグ移動は,ユーザがフォーカスを,メニューの開始項目から最短経路で目標項目へ移動できる

ようにしなければならない。 

ラダーメニューの推奨する構造及び操作 

6.1 

ラダーメニューの構造 

ラダーメニューは,図1に例示した構造にすることが望ましい。図中で上下方向の項目一覧は,各階層

に対応するラダーメニューである。メニュー項目の中の強調表示された項目を選択すると,多くの場合,

ラダーメニューが起動され,画面に表示される。 

ラダーメニューを起動するメニューバー内のメニュー項目のうちの一つに合わせたフォーカスは,上若

しくは下,又は左若しくは右の方向キーによって移動することができる。ラダーメニュー内の項目のうち

の一つに合わせたフォーカスは,左又は右の方向キーによって,階層間を移動することができる。同じ階

層内のラダーメニューの中では,フォーカスは上又は下の方向キーで移動することができる。 

図1の例では,“項目2”を上又は下の方向キーでフォーカスしたとき,“項目2”に関連付けたラダーメ

ニュー(“項目2.1”,“項目2.2”,“項目2.3”及び“項目2.4”)が表示待ちになる。“項目2”を選択又は起

動し,表示されたラダーメニュー内の“項目2.2”を選択又は起動したとき,その下位階層のラダーメニュ

ー(“項目2.2.1”,“項目2.2.2”,“項目2.2.3”及び“項目2.2.4”)の表示という動作が繰り返される。 

代替テキスト1 ラダーメニューの論理構造の木構造図。 
代替テキスト2 階層構造は3レベルの項目一覧を含んでいる[(1,2,3及び4),(2.1,2.2,2.3及び2.4)

並びに(2.2.1,2.2.2,2.2.3及び2.2.4)]。 

図1−ラダーメニューの構造の例 

6.2 

階層ラダーメニューの推奨する操作型 

推奨する操作型は,次の3種類である。 

1型:フォーカスは,ラダーメニュー内で上又は下の方向キーによって,それぞれ上方又は下方に際限な

く移動する。フォーカスはまた,図2に示すように,ラダーメニューの下位階層と上位階層との間をそれ

ぞれ左又は右の方向キーによって移動できる。 

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代替テキスト1 1型のラダーメニューの木構造及び携帯電話上の階層の第1レベルの表示画面。 
代替テキスト2 左側は,3レベルの項目一覧を含む1型のラダーメニューの木構造である。各レベルにお

いて,上と下とを結ぶ両方向矢印で,項目一覧が循環していること(循環メニュー)を示
している。右側は,携帯電話の画面の例で,上下方向に並んだ項目の一覧を示している。
七つの項目を縦に表示している。上と下とを結ぶ両方向矢印で,循環メニューであること
を示している。 

図2−左右ナビゲーションキーをもつ循環メニュー(1型) 

2型:フォーカスは,ラダーメニュー内で上又は下の方向キーによって,それぞれ上又は下に移動し,ラ

ダーメニューの先頭又は最後で停止する。フォーカスはまた,図3に示すように,右又は左の方向キーに

よって,それぞれ,下位階層と上位階層との間で移動できる。 

代替テキスト1 2型のラダーメニューの木構造及び携帯電話上の階層の第1レベルの表示画面。 
代替テキスト2 左側は,3レベルの項目一覧を含む2型のラダーメニューの木構造である。これら一覧は,

循環メニューではない。右側は,携帯電話の画面の例で上下方向に並んだ項目の一覧を示
している。七つの項目が縦に表示されている。上と下とを結ぶ両方向矢印が記載されてお
らず,循環メニューではないことを示している。 

図3−左右方向キーでナビゲーションする上下端で停止するメニュー(2型) 

3型:フォーカスは,ラダーメニュー内で上又は下の方向キーによって,それぞれ上方又は下方に際限な

く移動する。フォーカスはまた,図4に示すように,右又は左の方向キーによって,それぞれメニューバ

ー内の右又は左側のメニューに切り替えることができる。 

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代替テキスト1 3型のラダーメニューの木構造及び携帯電話の画面に二つの階層を表示した図。 
代替テキスト2 左側は,3レベルの項目一覧を含む1型のラダーメニューの木構造である。各レベルにお

いて,上と下とを結ぶ両方向矢印で,項目一覧が循環していること(循環メニュー)を示
している。右側は,携帯電話の画面の例で,上端のメニューバーに四つの項目及びその下
に上下方向に並んだ六つの項目の一覧を示している。メニューバーは左右の方向キーによ
って第1レベルの項目の移動が可能であることを示している。 

図4−上下方向の循環メニュー及びメニューバーによる第1レベルのナビゲーション(3型) 

表1に各型特有の機能を要約する。 

表1−推奨する操作型の概要 

キー操作 

上 

下 

左 

右 

OK 

戻り/取消し 

フォーカス 1型 上方向に移

動し,循環
する。 

下方向に移
動し,循環
する。 

上位レベル
の階層に戻
る。 

下位レベル
の階層に移
動する。 

このキーがある場
合は,下位の階層レ
ベルに移動又は選
択項目を実行する。 

このキーがある場
合は,上位の階層レ
ベルに戻る又は選
択を解除する。 

2型 上方向に移

動し,上端
の項目で停
止する。 

下方向に移
動し,下端
の項目で停
止する。 

上位レベル
の階層に戻
る。 

下位レベル
の階層に移
動する。 

このキーがある場
合は,下位の階層レ
ベルに移動又は選
択項目を実行する。 

このキーがある場
合は,上位の階層レ
ベルに戻る又は選
択を解除する。 

3型 上方向に移

動し,循環
する。 

下方向に移
動し,循環
する。 

メニューバ
ー内の左側
の項目に移
動する。 

メニューバ
ー内の右側
の項目に移
動する。 

下位の階層レベル
に移動又は選択項
目を実行する。 

上位の階層レベル
に戻る又は選択を
解除する。 

表1の各型の長所及び短所については,附属書Aを参照する。 

タイルメニューの推奨する構造及び操作 

7.1 

タイルメニューの構造 

タイルメニューは,図5に例示した構造にすることが望ましい。この例では,そのうちの一つを選択す

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る選択肢の集合が複数の行及び列で構成されている。方向キーを押下して強調表示した項目が,選択項目

となる。強調表示したメニュー項目を起動すると,それに対応する処理を開始する,又は次のステップの

メニュー項目に移動する。 

代替テキスト1 タイルメニューの提示。 
代替テキスト2 メニュー項目を複数の行及び列からなる表で示している。 

図5−タイルメニューの構造の例 

7.3に示した例は左から右へ,及び上から下へのナビゲーションに対応する構造に基づいているが,文化

が異なる場合は,タイルメニューの構造をその文化に合わせて設計しなければならない。例えば,右から

左へ,及び下から上へなどの構造である。 

7.2 

メニュー項目を選択するためのナビゲーション 

画面に表示したタイルメニューのナビゲーションは,通常,リモコンの4方向デバイスで行う。各方向

キーには,図6に例示するナビゲーション用の矢印形状の図記号IEC 60417-5107B“4”又はIEC 60417-5022

“→”を付ける。 

キーの形状は,その機能と一致しており,キーの押下(例えば,クリック)を確認するための簡単なフ

ィードバック機構を備えている。 

メニュー内の強調表示した項目を選択するには,ユーザは,“選択”又は“OK”キーを押下する。この

キーは,図記号ISO 7000-1326又はISO 7000-1940で示す。“アクセス”,“メニュー”又は“ガイド”キー

は,画面上のタイルメニューを表示するか又は終了するために使用する。このキーは,図記号IEC 

60417-6089又はISO 7000-2814で示す。さらに,“テレビ”,“退出”,“戻る”又は“終了”キー(そのキー

がある場合)を押下してタイルメニュー画面を終了し,例えば,テレビ視聴に戻ることができる。 

リモコンの各ラベルは,文化的及び言語的背景に基づいて決めることが望ましい。4方向デバイスを組

み込んだリモコンのラベルはこの規格の一部ではないが,図6にその例を示す。 

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機能 

推奨ラベル 

推奨図記号 

右に移動 

--- 

左に移動 

--- 

上に移動 

--- 

下に移動 

--- 

強調表示した項目の選択 

“選択”又は“OK” 

メニューの表示又は終了 

“メニュー” 

注記1 ラベルは様々な文化的及び言語的背景に対応するため,推奨ラベルは規格の一部ではない。 
注記2 図記号は,文化的及び言語的背景にかかわらずいずれかを選択する。 
代替テキスト1 表の各行は,機能,ラベル,及びその図記号である。 
代替テキスト2 “右に移動”,“左に移動”,“上に移動”及び“下に移動”の機能はそれぞれ,塗り

潰された矢頭又は矢印の図記号で示している。“強調表示した項目の選択”の機能
は,“OK”又は“選択”のラベルの付いたキーとともに,チェック(レ点)の図記
号で示している。“メニューの表示又は終了”の機能は,“メニュー”のラベルの付
いたキーとともに,“指示矢印の付いたメニュー”の図記号で示している。 

図6−リモコンのキー(参考) 

7.3 

階層タイルメニューの推奨する操作型 

推奨する操作型の概要を表2に示す。 

表2−推奨型の概要 

キー操作 

下へ 

右へ 

フォーカス 

1型 

任意のメニュー項目上で,下,上,右又は左のメニュー項目に移動する。 

2型 

下のメニュー項目に移動し,メニュー項目
の一番下から次の列の先頭行に移動する。 

3型 

右のメニュー項目に移動し,メニュー項目
の右端で左端の列の次の行に移動する。 

注記1 “下へ”を垂直方向(“下へ”又は“上へ”のいずれか)に置き換え,“右へ”を水平方向(“右へ”又は“左

へ”のいずれか)に置き換える。 

注記2 “下へ”,“右へ”の列見出しは言語に依存して変更する。 

注記 2型及び3型は,視覚障害又は運動障害をもつユーザのためのインタフェースとしても使う。 

1型の機能を画面イメージとして図7に例示する。 

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注記 この例示では,最短経路でターゲット項目に到達しているが,必ずしも最短経路である必要はない。 
代替テキスト 3行4列の項目から成るメニューで,左上のメニュー項目から開始して,フォーカスを下,

下,右,右,右の順に移動して,ターゲット項目で終了する。又は,フォーカスを,右,下,
右,右,下の順に移動して,ターゲット項目で終了する。 

図7−1型の例 

2型の機能を画面イメージとして図8に例示する。 

代替テキスト 3行4列の項目から成るメニューで,左上のメニュー項目から開始して,フォーカスを下,

下の順に移動する。フォーカスを下へ移動できなくなると,2列目の上端の項目へ移動し,
さらに下,下へ移動する。この操作を繰り返し,フォーカスを最後の4列目の上端から,下,
下の順に移動し,ターゲット項目で終了する。 

図8−2型の例 

3型の機能を画面イメージとして図9に例示する。 

代替テキスト 3行4列の項目から成るメニューで,左上のメニュー項目から開始して,フォーカスを右,

右,右の順に移動する。フォーカスを右へ移動できなくなると,2行目の左端の項目へ移動
し,さらに右,右,右へ移動する。この操作を繰り返し,フォーカスを最後の3行目の左端
から,右,右の順に移動し,ターゲット項目で終了する。 

図9−3型の例 

11 

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附属書A 

(参考) 

操作型の長所及び短所 

A.1 一般 

この附属書に示す長所及び短所はラダーメニューナビゲーションに関するものである。各操作型は,6.2

の表1に示す。 

A.2 1型 

A.2.1 長所 

− 1型は完全に逐次的である。そのため,視覚障害又は運動障害をもつユーザにとってアクセスしやす

くすることが容易である。 

− 全ての階層で構造と操作方法とが同一である。 

− 一覧の上端から下端に,又は下端から上端へ移動するのが容易なので,目的のメニュー項目へ効率的

に移動することができる。 

− キャンセルキーは必要ない。 

A.2.2 短所 

− 第1レベルとそのサブメニューである第2レベルとを同時表示していないため,選択候補の探索はよ

り困難であり,かつ,階層の把握がより困難である。 

− “前へ進む”のナビゲーションキー(右方向キー)と確認キー(OKキー)との間,また,“戻る”の

ナビゲーションキー(左方向キー)とキャンセルキー(戻り/取消しキー)との間に明確な区別がな

いため,意図した結果と操作結果が異なる可能性がある。 

− 循環したときの明確なフィードバックがないと,障害をもつ一部の人には使用しづらい。したがって,

1型を使用する場合は,このフィードバックは極めて重要である。 

A.3 2型 

A.3.1 長所 

− 2型は完全に逐次的である。したがって,視覚障害又は運動障害をもつユーザのためのアクセシビリ

ティの要求事項に合わせて調整することが容易である。 

− 全ての階層で構造と操作方法とが同一である。 

A.3.2 短所 

− 第1レベルとそのサブメニューである第2レベルとを同時表示していないため,選択候補の探索はよ

り困難であり,かつ,階層の把握がより困難である。 

− “前へ進む”のナビゲーションキー(右方向キー)と確認キー(OKキー)との間,また,“戻る”の

ナビゲーションキー(左方向キー)とキャンセルキー(戻り/取消しキー)との間に明確な区別がな

いため,意図した結果と操作結果が異なる可能性がある。 

− 一覧が長い場合には,一覧の下端から上端に移動する負担が大きくなるため,効率的ではない。 

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X 9304-2:2020  

A.4 3型 

A.4.1 長所 

− 第1レベルとそのサブメニューである第2レベルとを同時に表示するため,選択候補の探索が比較的

容易であり,また,ユーザは階層を把握しやすくなる。 

− ナビゲーションキーがアクションキー(OKキー又は戻り/取消しキー)と明確に区別されている。

左右方向のナビゲーションキーは,メニュータブの移動のためのものであり,実行のためのアクショ

ンキー(OKキー)は“選択項目の実行”(サブメニューに進む,及び機能の実行)だけを行う。 

A.4.2 短所 

− 第3レベルの階層については,キャンセルキーがない限り,“戻る”又は“取消し”を実行できない。

そのため,キャンセルキーが必要である。 

− 第3レベルでの“戻る(後方移動)”の困難さを,左方向移動キーを“戻る(後方移動)”機能に関連

付けることによって解決することは,ユーザにとって分かりにくいかもしれない。横方向のナビゲー

ション(左のタブへのアクセス),及び階層的ナビゲーション(上部メニューへのアクセス)に同じキ

ーを使用することは混乱を招きやすい。 

− 障害をもつユーザがアクセスしやすいようにするためには,明確なフィードバックが必要である。 

− ユーザは,階層的及び横方向のナビゲーションを含めた二つのモードの心的モデルを構築することが

必要になる。それは何らかの認知障害をもつユーザにとっては困難な場合がある。 

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X 9304-2:2020  

附属書B 

(規定) 

操作型に関する推奨事項 

(対応国際規格の規定を不採用とした。) 

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X 9304-2:2020  

参考文献 

[1] JIS Z 8071:2017 規格におけるアクセシビリティ配慮のための指針 

注記 原国際規格では,ISO/IEC Guide 71,Guide for addressing accessibility in standardsを記載して

いる。 

[2] JIS X 25010 システム及びソフトウェア製品の品質要求及び評価(SQuaRE)−システム及びソフト

ウェア品質モデル 

注記 原国際規格では,ISO/IEC 9126-1,Software engineering−Product quality−Part 1: Quality model 

を記載しているが,これは廃止となり,ISO/IEC 25010:2011,Systems and software engineering

−Systems and software Quality Requirements and Evaluation (SQuaRE)−System and software 

quality modelsに置き換えられた。 

[3] JIS Z 8521:1999 人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−使用性についての手引 

注記 原国際規格では,ISO 9241-11:1998,Ergonomic requirements for office work with visual display 

terminals (VDTs)−Part 11: Guidance on usabilityを記載している。 

[4] ISO/IEC 9995-4,Information technology−Keyboard layouts for text and office systems−Part 4: Numeric 

section 

[5] JIS Z 8531-2 人間工学−マルチメディアを用いるユーザインタフェースのソフトウェア−第2部:マ

ルチメディアナビゲーション及び制御 

注記 原国際規格では,ISO 14915-2,Software ergonomics for multimedia user interfaces−Part 2: 

Multimedia navigation and controlを記載している。 

[6] IEC 60417,Graphical symbols for use on equipment 

[7] ISO 7000,Graphical symbols for use on equipment−Registered symbols 

[8] ISO/IEC TS 20071-11,Information technology−User interface component accessibility−Part 11: Guidance 

for alternative text for images 

background image

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X 9304-2:2020  

附属書JA 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS X 9304-2:2020 情報技術−メニューナビゲーションに関するユーザインタ
フェース指針−第2部:4方向デバイスによるナビゲーション 

ISO/IEC 17549-2:2015,Information technology−User interface guidelines on menu 
navigation−Part 2: Navigation with 4-direction devices 

(I)JISの規定 

(II) 
国際 
規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

− 

− 

附属書B 
(規定) 

操作型に関する推奨事項 

削除 

国際規格の附属書Bの規定項目を
削除した。 

本文との関連が希薄であるため,
この附属書を不採用とした。
ISO/IEC JTC 1/SC 35に国際規格の
修正を要請した。 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO/IEC 17549-2:2015,MOD 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

− 削除 ················ 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

− MOD ··············· 国際規格を修正している。 

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