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X 9303-2:2006 (ISO/IEC 11581-2:2000) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,社団法人ビジネス機械・情報システム産業協

会(JBMIA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出

があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO/IEC 11581-2:2000,Information 

technology−User system interfaces and symbols−Icon symbols and functions−Part 2: Object iconsを基礎として

用いた。 

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。 

JIS X 9303-2には,次に示す附属書がある。 

附属書A(参考)アイコン提出時に提示する必要のある最小限の情報 

JIS X 9303の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS X 9303-1 第1部:アイコン一般 

JIS X 9303-2 第2部:オブジェクトアイコン 

JIS X 9303-3 第3部:ポインタアイコン 

JIS X 9303-6 第6部:動作アイコン 

X 9303-2:2006 (ISO/IEC 11581-2:2000) 

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1. 適用範囲 ························································································································ 2 

2. 適合性 ··························································································································· 3 

3. 引用規格 ························································································································ 3 

4. 定義 ······························································································································ 3 

5. オブジェクトアイコンの概念的構成 ···················································································· 3 

5.1 比ゆ(喩) ··················································································································· 3 

5.2 機能 ···························································································································· 3 

5.3 抽象オブジェクト ·········································································································· 4 

5.4 総称オブジェクト ·········································································································· 4 

5.5 具体オブジェクト ·········································································································· 4 

5.6 基本単位 ······················································································································ 5 

5.7 構成要素 ······················································································································ 5 

5.8 グラフィック ················································································································ 5 

5.9 表示されたアイコン ······································································································· 5 

6. オブジェクトアイコンに対する要求事項及び推奨事項 ···························································· 5 

6.1 要求事項 ······················································································································ 5 

6.2 推奨事項 ······················································································································ 6 

7. アイコン仕様 ·················································································································· 6 

7.1 中核オブジェクトアイコン ······························································································ 7 

7.2 二次オブジェクトアイコン ····························································································· 13 

附属書A(参考)アイコン提出時に提示する必要のある最小限の情報 ············································ 18 

X 9303-2:2006 (ISO/IEC 11581-2:2000) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

X 9303-2:2006 

(ISO/IEC 11581-2:2000) 

情報技術−ユーザシステムインタフェース 

及びシンボル−アイコン及び機能− 

第2部:オブジェクトアイコン 

Information technology - User system interfaces and symbols -  

Icon symbols and functions - Part 2: Object icons 

序文 この規格は,2000年に第1版として発行されたISO/IEC 11581-2,Information technology−User system 

interfaces and symbols−Icon symbols and functions−Part 2: Object iconsを翻訳し,技術的内容及び規格票の様

式を変更することなく作成した日本工業規格である。 

オブジェクトアイコンは,システム又はアプリケーション領域を形作っているオブジェクトを表現し,

使用者が作業を行うときに操作するアイコンのサブセットである。オブジェクトアイコンは,使用者とソ

フトウェアアプリケーションとの対話の仲立ちをするという点で他のアイコンとは区別されており,使用

者が移動させたり開いたりすることができる。オブジェクトアイコンは,同様な物理オブジェクトとの関

連性を利用することによって機能を表す表象である。 

オブジェクトアイコンは,機能を表現することとは別に,同様な物理オブジェクトを表現することがで

きる。例えば,プリンタアイコンの図柄は,印刷という一般的概念よりは,具体的なプリンタを表すこと

ができる。図1は,画面上のアイコンに関係するモデル,使用者がそれを解釈する方法,及びそれが表し

ているアプリケーション概念を示している。 

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X 9303-2:2006 (ISO/IEC 11581-2:2000) 

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図 1 オブジェクトアイコンの使用者視点からの概念解釈 

1. 適用範囲 この規格群は,画面上に表示されるアイコンに適用する。アイコンは,使用者が操作した

り対話したりできる対象であり,データ及びコンピュータシステムの機能を表している。この規格は,オ

ブジェクトアイコンについて規定する。“オブジェクトアイコン”は,この規格群で用いられている用語で,

オブジェクトとの関連によって機能を表現したり,移動したり,開いたりすることのできるアイコンを記

述するために用いられる。他の種類のアイコンは,まえがきに示したこの規格群の他の部で規定している。 

附属書A(参考)は,新しいオブジェクトアイコンを規格に追加する場合,提出が必要な情報について

記述している。 

備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。 

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD

(修正している),NEQ(同等でない)とする。 

ISO/IEC 11581-2:2000,Information technology−User system interfaces and symbols−Icon symbols 

and functions−Part 2: Object icons (IDT) 

暗示された概念 

文書の印刷 

解釈されたオブジェクト 

機能 

文書の印刷 

物理オブジェクト 

アイコングラフィック 

X 9303-2:2006 (ISO/IEC 11581-2:2000) 

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2. 適合性 システム,アプリケーション,又はアイコン群(一個以上のアイコン)がこの規格へ適合す

るには,そのシステム,アプリケーション又はアイコン群で使用者が利用できるすべてのアイコンが,JIS 

X 9303-1の5.及び6.1に適合し,かつ,そのシステム,アプリケーション,又はアイコン群によって実装

されるすべてのオブジェクトアイコンが6.1に適合しなければならない。 

3. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発効年を付記していない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用

する。 

JIS X 9303-1 情報技術−ユーザシステムインタフェース及びシンボル−アイコン及び機能−第1

部:アイコン一般 

備考 ISO/IEC 11581-1:2000,Information technology−User system interfaces and symbols−Icon 

symbols and functions−Part 1: Icons−Generalが,この規格と一致している。 

4. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS X 9303-1の4.による。 

5. オブジェクトアイコンの概念的構成 図2は,この規格のオブジェクトアイコンの概念的構成を示し

ている。この枠組みは,オブジェクトアイコンの開発に適している。図2は,使用者が,比ゆ(喩)を補

助として,実装されているオブジェクトアイコンをどのように解釈してその機能を推測するかを示してい

る。しかし,アイコンの目的が(総称的機能を表すのではなく)物理装置を表現することである場合は,

図2の抽象オブジェクトは必ずしも関係しない。 

この節では,オブジェクトアイコンに適用される枠組みの要素について規定し,その例を示す。 

5.1 

比ゆ(喩) オブジェクトアイコンは,それ自体が比ゆ(喩)環境にあるオブジェクトの比ゆ(喩)

である。この規格で示すアイコンの多くは,オフィス比ゆ(喩)を反映している。 

5.2 

機能 機能を比ゆ(喩)オブジェクトによって表現できるときは,それは,そのオブジェクトを描

写するオブジェクトアイコンを使って,GUI(グラフィカルユーザインタフェース)上で表すことができ

る。オブジェクトアイコンは,コンピュータの機能を表現し,かつ,独自の振る舞いをもつ。 

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図 2 オブジェクトアイコンの指定に用いる枠組み 

5.3 

抽象オブジェクト 抽象オブジェクトの例には,次のものがある。 

− 印刷するもの 

− 不要オブジェクトを処分する手段 

5.4 

総称オブジェクト 総称オブジェクトは,抽象オブジェクトのサブクラスであり,例えば,次のも

のがある。 

− パーソナルコンピュータ用のプリンタ 

− ごみを入れるために使用するオブジェクト 

5.5 

具体オブジェクト 具体オブジェクトは,総称オブジェクトの特定の実現であり,何らかの物理オ

ブジェクトに対応している。例えば,次のものがある。 

− 用紙が出てきている具体的電気機械式プリンタ 

− ごみを入れるために使用するオブジェクトの具体例 

抽象オブジェクト 

例:印刷機器 

総称オブジェクト 
例:パーソナルコンピュ

ータ用プリンタ 

比ゆ(喩) 

例:オフィス 

 の机上 

比ゆ(喩)の実装 

 
機能 

例:印刷機能 

グラフィック 

例: 

具体オブジェクト 
例:利用者の机上にあ

るインクジェット
プリンタ 

グラフィック要素 

例: 

基本単位 

例:プリンタ及び 

  プリンタ用紙 

表示されたアイコン 

例: 

利用者が認識する 

オブジェクト 

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備考 この規格では,左端の例だけを使用している。 

図 3 ごみを入れるのに使うオブジェクトの様々な具体例に基づいたアイコンの例 

5.6 

基本単位 基本単位は,具体オブジェクトの必す(須)要素である。各概念的基本単位は,それ自

体で意味あるオブジェクトになることが望ましい。例えば,次のものがある。 

− プリンタと用紙との組合せ 

− ごみ箱 

5.7 

構成要素 構成要素の例には,次のものがある。 

− プリンタ本体(高さが幅より短く,辺に触れていない水平の溝が中央にある長方形) 

− 用紙(高さが幅より大きく,シートの一隅が三角形に用紙の内側へ折り畳まれている長方形) 

5.8 

グラフィック 構成要素から形成されるオブジェクトの図式表現。グラフィックは,具体例の図式

表現である(5.5参照)。 

5.9 

表示されたアイコン 画面上に表示されたときのオブジェクトアイコンのグラフィック。 

6. オブジェクトアイコンに対する要求事項及び推奨事項  

6.1 

要求事項  

6.1.1 グラフィック及び機能 システム又はアプリケーションが,オブジェクトアイコンを使用する場合,

そのグラフィックの外観が7.で規定している具体的変形の範囲内であり,かつ,JIS X 9303-1で規定して

いる包括的変形の範囲内であるならば,そのオブジェクトアイコンは,7.で規定している主機能を果たさ

なければならない。 

6.1.2 

向き 別段の指定がない限り,この規格で表現しているすべてのオブジェクトアイコンは,7.に示

している向きで使用しなければならない。オブジェクトアイコンの意味の解釈はその向きに応じて変わる

場合があり,あいまい性を避けるために注意を払うことが望ましい。例えば,画面上で逆さまに描写した

(フォルダなどの)オブジェクトの表現は,立った向きで描写したときとは異なる意味(“空き”など)を

もつと解釈される可能性がある。 

6.1.3 不透明性 アイコンのグラフィックの外形線に囲まれた内側の領域は,不透明でなければならない。

枠の全体領域内でアイコンの外形線の外側に残された領域は,不透明でも又は透明でもよい。 

6.1.4 

オブジェクトアイコンを開く オブジェクトアイコンを開くことは,アイコンの関連する機能又は

情報が利用できるようになること,及び/又はアイコンによって表現されるオブジェクトを参照できるよ

うになることでなければならない。 

6.1.5 

状態変化 オブジェクトアイコンで想定される状態変化を表すための規約は,適合性を主張するオ

ブジェクトアイコン群すべてに一貫して適用しなければならない。 

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基本オブジェクトアイコン 

異なる状態の例 

図 4 状態表示の例 

6.1.6 

感受領域 オブジェクトアイコンは,感受領域をもっていなければならない。一般的に,感受領域

は,図的シンボルの上に目に見えない形で重ねておく。その目的は,各アイコンに関連して,使用者によ

る操作と他のアイコンとの相互作用の両方を可能にする領域を提供することにある。 

6.2 

推奨事項  

6.2.1 

機能及びグラフィック システム又はアプリケーションが7.で規定している主機能を果たすオブ

ジェクトアイコンを使用する場合は,そのグラフィックの外観が,7.で規定した具体的変形の範囲内にあ

り,かつ,JIS X 9303-1の6.3で規定されている包括的変形の範囲内にあることが望ましい。 

6.2.2 

一貫した動作 画面上でのオブジェクトアイコンの動作方法は,システムにあるすべてのオブジェ

クトアイコンで一貫していることが望ましい。例えば,オブジェクトアイコンを動かす場合に,アイコン

の移動経路及び元の位置を示す方法は,すべてのオブジェクトアイコンで一貫していることが望ましい。 

6.2.3 

比ゆ(喩) オブジェクトアイコンによって表される比ゆ(喩)は,オブジェクトアイコンが表し

ている機能に直接関係していることが望ましい。 

6.2.4 

書体 英字,数字,句読点及び算術記号をオブジェクトアイコンの組込み要素として使用する場合

は,複雑でない書体を採用することが望ましい。 

6.2.5 

可視性 使用者の制御によって,アイコンの連続移動を伴う動作が行われている間は,アイコンの

元の位置及び瞬間的な現在位置の両方が画面上で見えることが望ましい。 

6.2.6 

層化したオブジェクトアイコン 複数のオブジェクトアイコンが重なる場合は,一番上の感受領域

を優先することが望ましい。一般的には,一番上のアイコンのすき間からその下にあるアイコンと直接対

話することはできない。 

7. アイコン仕様 ここでのアイコンの仕様は,5.の枠組みに沿っている。示された図は,そのオブジェ

クトアイコンに対する基本的なグラフィックであり,包括的変形(JIS X 9303-1の6.3参照)及び具体的変

形の対象となる。それぞれのアイコンについて,具体的変形が当てはまるものがあれば,並べて規定する。  

ここで規定しているオブジェクトアイコンは,次のように分類される。 

− 他のオブジェクトを,入力として受け取ることができる中核オブジェクトアイコン(7.1)。 

− 他のオブジェクトを,入力として受け取ることができない二次オブジェクトアイコン(7.2)。二次オブ

ジェクトアイコンは,更に二つの分類に分かれる。 

− 附属品オブジェクトアイコン(7.2.1参照) 

− システム環境オブジェクトアイコン(7.2.2参照) 

どの分類のグラフィックも灰色の枠で囲んで示してある。この枠の大きさ及びその枠内でのアイコンの

位置は,例示してあるにすぎず,いずれも実装に応じて変わる。灰色の領域は透明でも又は不透明でもよ

く,白色の内側の領域は常に不透明とすることが望ましい。 

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7.1 

中核オブジェクトアイコン  

7.1.1 

文書  

主機能 使用者に表示できる情報をもち,使用者への最低単位の情報格納域を提供する。 

備考 文書は,表示される特定文書様式を反映するように意図されている。文書は,テキスト,グラ

フィック,スプレッドシート情報,ビデオ,他の文書及びデータを含んでもよい。通常は,文

書アイコンを開くと,一般的には,使用者が文書を編集することができる(例えば,テキスト

の編集又はスプレッドシートの編集)。 

具体例 オフィスで一般的に用いられている用紙。 

構成要素 

− 用紙。高さが幅より長い長方形。 

− 隅の折り畳み。用紙内の三角形。 

グラフィック 

7.1.2 

フォルダ  

主機能 文書,他のフォルダ,アプリケーションなどのオブジェクトを保持する。ファイルキャビネット

は保持できない。 

備考 フォルダアイコンを開くと,一般的には,そのフォルダの内容を利用できるようになる。フォ

ルダは,開いた状態と閉じた状態との両方で,他のオブジェクトをフォルダへ移動及びコピー

することができる。 

具体例 フォルダ。 

構成要素 

− 裏表紙。高さが幅より短く,上端に沿ってタブのある長方形。 

− 表表紙。高さが幅より短く,裏表紙の前に置かれた長方形。 

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グラフィック 

7.1.3 

ファイルキャビネット  

主機能 文書,フォルダ,他のファイルキャビネットなどのオブジェクトを入れ,フォルダより高い格納

階層のレベルを提供する。 

備考 ファイルキャビネットのアイコンを開くと,一般的にはファイルキャビネットの内容を利用で

きるようになる。ファイルキャビネットを開いた状態と閉じた状態との両方で,他のオブジェ

クトをファイルキャビネットへ移動及びコピーすることができる。 

具体例 二つの引出しのあるファイルキャビネット。 

構成要素 

− ケース。高さが幅より長い長方形。 

− 引出し。高さが幅より短く,ケースの上に重なっている長方形。 

− 取っ手。中心に置かれ,引出しごとに一つ。 

グラフィック 

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7.1.4 

メール メールアイコンを用いる場合,受信トレイ及び送信トレイがアプリケーションの一部であ

るならば,メールアイコンを親コンテナとすることが望ましい。総称メールアイコン又は受信トレイと送

信トレイとのペアを一定のメールサービスに用いなければならない。使用者がメールアイコンを開くと,

受信トレイと送信トレイとが現れるようにしたインタフェースを用いてもよい。システムが複数のメール

サービスを提供している場合は,メールアイコンと複数の受信トレイアイコンとが同時に表示されてもよ

い。 

7.1.4.1 

封筒  

主機能 メール機能を利用できるようにする。 

具体例 紙の郵便に用いられるような封筒。 

構成要素 

− 封筒後部。高さが幅より短い長方形。 

− 上側折込み。封筒の上部から畳まれた三角形。 

− 下側折込み。上側折込みの下に中心を置いた,下隅からの二本の斜線。 

グラフィック 

7.1.4.2 

受信トレイ  

主機能 受信メール機能を利用できるようにする。 

具体例 オフィスの未決書類入れ。 

構成要素 

− トレイ。高さが幅より短い長方形。上端を対称的に下げて切取りを作り出しておく。 

− 矢印。下向きの方向標識。 

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10 

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グラフィック 

7.1.4.3 

送信トレイ  

主機能 送信メール機能を利用できるようにする。 

具体例 オフィスの既決書類入れ。 

構成要素 

− トレイ。高さが幅より短い長方形。上端を対称的に下げて切取りを作り出しておく。 

− 矢印。上向きの方向標識。 

グラフィック 

7.1.5 

プリンタ  

主機能 印刷機能を利用できるようにする。 

備考 プリンタアイコンを開くと,印刷の実行待ち順,プリンタの状態など,プリンタの内容を利用

できることが望ましい。直接一枚印刷してもよいし,又は印刷枚数など更に多くの情報の入力

を使用者に促すダイアログを表示してもよい。 

具体例 文書を印刷中の電気機械式プリンタ。 

構成要素 

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11 

X 9303-2:2006 (ISO/IEC 11581-2:2000) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

− プリンタ。高さが幅より短く,辺に触れていない水平な溝が中央にある長方形。 

− 紙。溝から上向き方向に出ている部分的文書(7.1.1参照)。 

グラフィック 

7.1.6 

電話  

主機能 電気通信ベースの設備を利用できるようにする。 

具体例 伝統的な電話器。 

構成要素 

− 本体。押しボタンのある伝統的な電話器本体。 

− ボタン。表示の下にある3×3配列のボタン。 

− 受話器。伝統的な受話器。 

グラフィック 

具体的変形 回転式ダイヤル又は押しボタンのいずれを使用してもよい。解像度が許容する場合は追加の

ボタンを含めてもよい。それらのボタンはアウトラインでも又は塗りつぶしでもよい。 

7.1.7 

ファクシミリ  

主機能 ファクシミリ電気通信を利用できるようにする。 

備考 ファクシミリアイコンを開くと,ファクシミリの実行待ち順,ファクシミリの状態などファク

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12 

X 9303-2:2006 (ISO/IEC 11581-2:2000) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

シミリ機の内容を利用できることが望ましい。直接一枚印刷してもよいし,印刷枚数など更に

多くの情報の入力を使用者に促すダイアログを表示してもよい。 

具体例 データを送信又は受信しているファクシミリ機。 

構成要素 

− 基本装置。プリンタ(7.1.5参照)。 

− 電話の受話器。プリンタ本体の上に重ねられた受話器(7.1.6参照)。 

グラフィック 

具体的変形 送信の方向を示すために矢印を用いてもよい。 

7.1.8 

フロッピーディスク  

主機能 文書,フォルダ,アプリケーションなどのオブジェクトを取り外し可能媒体に格納する。 

備考 フロッピーディスクアイコンを開くと,そのフロッピーディスクの内容を利用できなければな

らない。 

具体例 保護ケースに入った3.5型のフロッピーディスク。 

構成要素 

− ケース。右上隅が斜めになった正方形。 

− スライドカバー。高さが幅より短く,ケースの上の中央に置かれ,右側に孔のある小さい長方形。 

グラフィック 

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13 

X 9303-2:2006 (ISO/IEC 11581-2:2000) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

7.1.9 

ごみ箱  

主機能 オブジェクトの処分のための容器を利用できるようにする。最終的な消去の前なら復旧できる。 

参考 ごみ箱は,そのごみ箱を空にしない限りは,他のオブジェクトを格納しておくことができる。

ごみ箱を開くと,その内容が利用できるようになる。使用者に確認を求めずにオブジェクトを

削除しないことが望ましい。使用者には,そのような確認をオフにする選択肢を与えてもよい。

ごみ箱アイコンは,空か又は空でないかに基づいて異なった外観をもつようにして,状態表示

を行ってもよい。 

具体例 ごみ箱。 

構成要素 

− 缶。高さが幅より長く,上の縁部が重なっている長方形。 

− 取っ手。缶の上の中央にある。 

グラフィック 

7.2 

二次オブジェクトアイコン  

7.2.1 

附属品オブジェクトアイコン  

7.2.1.1 

カレンダ  

主機能 イベントの記録及び日程設定を行う機能を利用できるようにする。 

具体例 紙のカレンダ。 

構成要素 

− カレンダ本体。二つの重なってずらされた長方形。両方とも幅が高さより長い。上側の長方形は,右

下が折り畳まれて示され,シート内で三角形を形成している。 

− 月の詳細。上のシートに重ねられ,一番上にある塗りつぶしの水平の棒は月名を表し,一連の小さい

ブロックは日を表す。 

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14 

X 9303-2:2006 (ISO/IEC 11581-2:2000) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

グラフィック 

具体的変形 ディスプレイの解像度が許容するなら,日のブロックを増やす。 

7.2.1.2 

計算機  

主機能 計算機機能を利用できるようにする。 

具体例 電卓。 

構成要素 

− ケース。高さが幅より長い長方形。 

− 画面。高さが幅より短く,ケース上部の中に置かれた長方形。 

− ボタン。画面の下にある3×3配列のボタン。 

グラフィック 

具体的変形 解像度が許す場合は,追加のボタンを含めてもよい。それらのボタンは,外形線だけでも又

は塗りつぶしで示してもよい。 

7.2.2 

システム環境オブジェクトアイコン  

7.2.2.1 

時計  

主機能 時間機能を利用できるようにする。例えば,時計を開くと,システムクロックを設定する機能を

利用できるようになる。 

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15 

X 9303-2:2006 (ISO/IEC 11581-2:2000) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

具体例 アナログの時計。 

構成要素 

− 文字盤。円。 

− 針。円の中心で重なる二本の直線。 

グラフィック 

具体的変形 アイコンは,動的であって現在の時刻を示すようにしてもよい。 

7.2.2.2 

ディスプレイ  

主機能 ディスプレイパラメタの設定を可能にする。 

具体例 陰極線管ディスプレイ。 

構成要素 

− ケース。高さが幅より短い長方形。 

− 画面。辺が曲線であり,高さが幅より短く,ケースの中に置かれた長方形。 

グラフィック 

7.2.2.3 

キーボード  

主機能 キーボードの設定可能なパラメタ及びマッピングを利用できるようにする。 

具体例 テキスト入力用キーボード。 

構成要素 

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16 

X 9303-2:2006 (ISO/IEC 11581-2:2000) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

− ケース。高さが幅より短い長方形。 

− キー。ケース内に置かれた通常フォーマットの18の正方形キー及び一つの長方形キー(スペースバー

を表している。)の配列。 

グラフィック 

具体的変形 キー配列を市松模様に配置してもよく,キーの数を増やしてもよい。 

7.2.2.4 

マウス  

主機能 マウスのパラメタの設定を可能にする。 

具体例 二つボタンのコンピュータマウス。 

構成要素 

− ケース。高さが幅より長く,下側の隅が曲線である長方形。 

− ボタン。ケースの上部に置かれた二つのボタン。 

グラフィック 

具体的変形 ボタンの数を1〜3の範囲で変えてもよく,その形は円形,長方形又は正方形であってよい。 

7.2.2.5 

ネットワーク  

主機能 ネットワークに固有な管理機能を利用できるようにする。 

具体例 ネットワークにバス接続された3台のワークステーション。 

構成要素 

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17 

X 9303-2:2006 (ISO/IEC 11581-2:2000) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

− 3台のワークステーション。長方形の上に置かれた正方形。長方形の高さは,その幅より短い。ワー

クステーションは,三角形を形成するように配置する。 

− ネットワーク。ワークステーションを接続する垂直の突き出しのある水平線。 

グラフィック 

具体的変形 一台又は二台のワークステーションを他の適切な装置(例えば,プリンタ)で置き換えても

よい。それらの装置がこの規格群にある場合は,その単純化されたアイコンを使うことが望ましい。 

7.2.2.6 

オーディオ装置  

主機能 オーディオ機能の設定可能なパラメタを利用できるようにする。 

具体例 スピーカ 

構成要素 

− 高さが幅より長い長方形。 

− 短い左側に沿って長方形の垂直辺に垂直辺を結合した台形。 

グラフィック 

具体的変形 音量を示すのに,スピーカから発する円弧を用いてもよい。

18 

X 9303-2:2006 (ISO/IEC 11581-2:2000) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書A(参考)アイコン提出時に提示する必要のある最小限の情報 

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。 

ISO/IEC 11581に含めるための新しいアイコンを,各加盟国の代表団体(日本工業標準調査会)を経由

してISO/IEC JTC1/SC35/WG 2に提出することができる。この附属書の主な目的は,次の二つである。本

体の5.で規定している枠組みに従って,新機能用のアイコンの提出を促進すること,及びコンピュータシ

ステム全体を通して共通する,又はそうなる可能性のある機能についてだけアイコンを規格に追加するこ

とである。ISO/IEC 11581に追加するためにISOに提出するアイコンは,次の情報を備えていなければな

らない。 

備考1. この書式におけるアイコン仕様例については,ISO/IEC 11581の適切な部を参照されたい。 

2. ISO/IEC 11581へのアイコンの追加は,ISO/IEC 11581の関連する部の改訂プロセスによる。

各国のコメント又は承認のプロセスは,結果として原案の改訂,又は拒否をもたらす可能性

がある。 

A.1 識別名 アイコンを参照するための名称を指定する。 

A.2 主機能 アイコンによって表現される,もととなるコンピュータシステムの機能を記述する。 

A.3 具体的なオブジェクト 機能を表現するための具体的なオブジェクトを記述する。 

備考 オブジェクトによって機能を表現することができない場合,適切な図記号を使用してもよい(例

えば,平方根の記号を使用して平方根機能を表現することができる。)。 

具体的なオブジェクト(又はシンボル)が,主機能(本体の5.の枠組みに基づいた)の適切な表現であ

る理由を説明する。 

A.4 追加情報 動作面,使用者との対話,カスタマイズなどの追加情報があれば付加する。 

A.5 グラフィック例 具体的なオブジェクト(又は図記号)に対する一つ以上のアイコンのグラフィック

を用意する。