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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

X 9008-1981 

光学式文字認識のための手書き文字 

(記号) 

Handprinted Symbols for Optical Character Recognition 

1. 適用範囲 この規格は,光学式文字認識(以下,OCRという。)に使用する手書き記号の字形及びこ

れに関連する仕様を規定する。 

2. 用語の意味 この規格で用いる主な用語の意味は,次のとおりとする。 

(1) 記号 

の33種。 

(2) 文字 情報を表記するためのまとまりを持ったパターン。 

(3) 字形 個々の記号。 

(4) 字体 一群の記号に対し規範として定められた字形の一組。 

(5) 線素 個々の字形を構成する幅を持った線。 

(6) 線幅 字形を構成する線素の幅。 

(7) 空げき(隙) 字形で故意に保った線素間のすき間。これは

などに見られる。 

(8) 突出し 長い線素にほぼ直交して伸びている短い線素。これは

などに見られる。 

(9) かぎ(鉤) 長い線素の始め又は終わりに,その線素とほぼ直交するように付ける短い線素。これは

などに見られる。 

(10) 点 外周が円形となる線素。これは?!.,;などに見られる。 

(11) おう(凹)部の深さ かぎ(鉤)のある線素などで保つべきおう(凹)部の水平又は垂直に測った深

さ(付図1参照)。 

(12) 帳票基準辺 機械読取りの際に基準となる辺(付図2参照)。 

(13) 記入わく 帳票基準辺に平行及び垂直な辺を有する一つの記号を書く場所を示す長方形(内側)(付図

2参照)。 

(14) 記入わくの幅 記入わくを構成する垂直線間の水平距離(付図2参照)。 

(15) 記入わくの高さ 記入わくを構成する水平線間の垂直距離(付図2参照)。 

(16) 記入帯 帳票基準辺に平行及び垂直な辺を有する1行中の一組の連続した記入わくをすべて含む最小

の長方形領域(付図3参照)。 

(17) 記入わく間隔 同一記入帯内の隣接する二つの記入わくの幅の垂直二等分線間の水平距離。 

(18) 行間隔 列方向に隣接する二つの記入わくの高さの垂直二等分線間の垂直距離。 

(19) 記入わく間余白 同一記入帯内で相互に隣接する二つの記入わくの水平距離。 

(20) 文字境界 帳票基準辺に平行及び垂直な辺を有する一つの字形のすべての線素をその内部に含む最小

の長方形。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(21) 線素境界 ある文字を構成する一つの線素を字形とみなしたときにできる文字境界。 

(22) 垂直線素の傾き 字形を構成する垂直線素の線素境界における水平の辺と垂直の辺との比。 

(23) 水平線素の傾き 字形を構成する水平線素の線素境界における垂直の辺と水平の辺との比。 

(24) クリアエリア 帳票基準辺に平行又は垂直な辺を有する記入帯及びその周りの余白部を含む長方形領

域。 

(25) ドロップアウトカラー 人間の眼には周囲の余白部とはっきり区別できるが,当該OCR装置にはほ

とんど感知し得ない色相と濃さを持った色。 

3. 字体の種類と呼び 字体の種類は1種類とし,その呼びはOCR-HSとする。 

4. 字形 字形は,次のとおりとする。 

5. 記号の名称 各記号の名称は,附属書2に示すとおりとする。 

6. 記号の水準 記号は,OCRにおける使用ひん度や,数字,英字,片仮名との組合せを考慮して,次の

四つの水準を定める。 

共  通 

の1種 

第1水準 

の6種 

第2水準 

の15種 

第3水準 

の11種 

7. 記入要項 

7.1 

一般的注意 一つの記号は,一つの記入わく内に4.に示された字形で書かなければならない。 

7.2 

空げき(隙) 4.の字形に示されている空げき(隙)は,1mm以上でなければならない。 

また,4.の字形に示されている空げき(隙)以外の箇所に空げき(隙)ができるように書いてはならな

い。 

7.3 

突出し,かぎ(鉤),輪,飾り 4.に示されている箇所以外に余分な突出し,かぎ(鉤),輪,飾りな

どを付加して書いてはならない。 

7.4 

字形に関する注釈 字形相互間の差異を明確にするために,特に注意して書くべき文字について,

その変動許容範囲を附属書1に示す。 

7.5 

字形の大きさ 文字境界の幅と高さとの許容値は,それぞれ32W〜W, 32H〜Hとする。幅の最小値は

2.5mm,高さの最小値は4mmとする。ただし,これらの許容値は

には適用しない。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

また,幅の許容値は

には適用しない。 

また,高さの許容値は

には適用しない。 

なお,ここでWとHは,それぞれ記入わくの幅と高さを示す。 

例外文字については,附属書1を参照のこと。 

7.6 

垂直,水平線素の傾き 垂直線素の傾きは51まで,水平線素の傾きは81までとする。 

7.7 

線幅 線幅の許容範囲は,0.25mmから0.65mmまでとする。 

備考 記入わくとその行配置の種類が表2のI号の場合,線幅の最大値は0.55mmとする。 

7.8 

字形の使用についての注 

は特に片仮名と紛らわしいので,混用は避ける方がよい。しかし,

特に厳密に規格を守る場合にはこの限りでない。 

7.9 

代替字形 以下の記号については特に紛らわしいので,表1に示す代替字形を本来の字形に代えて

使ってもよい。 

表1 代替字形 

8. 記入わくとその行配置 

8.1 

種類 記入わくとその行配置の種類は,表2の3種類に分類し,記入わくの幅,記入わく間隔の値

は,表2のとおりとするのが望ましい。 

表2 記入わくとその行配置 

単位 mm 

種類 

I号 

II号 

III号 

記入わくの幅 (W)  

4>W≧3.4 

5>W≧4.0 

W≧5.0 

記入わく間隔 (P)  

P≧3.9 

P≧4.5 

P≧5.5 

備考1. 記入わくの幅の最小値は,3.4mmとする。 

2. 記入わく間余白の最小値は,0.5mmとする。 
3. 記入わくの高さ (H) は,幅 (W) の1.1〜1.4倍とする。 

8.2 

分光特性 記入わくは,ドロップアウトカラーで印刷するものとする。 

9. 記入帯 記入帯は,記入わくを一まとめにして1行ごとに定めなければならない。ただし,1行を幾

つかの認識対象記号の組に分割して,それぞれ別の記入帯としてもよい。 

また,記入帯の行間隔は,表3のとおりとする。 

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表3 記入帯の行間隔 

単位 mm 

種類 

I号 

II号 

III号 

行間隔 (LS)  

LS≧8.5 

LS≧12.7 

備考 クリアエリアが他の行の記入帯のわく内に入らないことを条件とする。 

10. クリアエリア クリアエリアの上下の境界と記入帯の上下の境界との垂直距離は,4mm以上とする。

クリアエリアの左右の境界と記入帯の左右の境界との水平距離は,6mm以上とする。 

クリアエリア内には,記入わく及び認識対象記号しか存在してはならない。クリアエリアは,隣接する

記入帯のクリアエリアと重なってもよいが,他の記入帯と重なってはならない。 

備考 ドロップアウトカラーで印刷された文字は,クリアエリア内にあってもよい。 

付図1 おう(凹)部の深さの測り方 

付図2 帳票基準辺,記入わく,文字境界 

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付図3 記入帯,クリアエリア 

付図4 垂直,水平線素の傾き 

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附属書1 字形に関する注釈 

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附属書2 記号の名称 

10 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

情報部会 OCR手書き文字専門委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員会長) 

平 松 啓 二 

東京電機大学 

石 井 信 行 

日本アイ・ビー・エム株式会社 

石 黒 栄 一 

株式会社三越 

上 田 陸奥夫 

社会保険庁社会保険大学校 

小 出 嘉 保 

郵政省郵務局 

小 松   仁 

株式会社日立製作所 

坂 井 邦 夫 

東京芝浦電気株式会社 

瀬 川   彰 

労働省職業安定局 

田 中 達 雄 

通商産業省機械情報産業局 

田 村 修 二 

工業技術院標準部 

中 西 道 明 

富士通株式会社 

長 沢 彦 士 

沖電気工業株式会社 

南 部   元 

三菱電機株式会社 

星 野 幸 夫 

日本電気株式会社 

森   俊 二 

工業技術院電子技術総合研究所 

山 田 康 宏 

日本電信電話公社横須賀電気通信研究所 

(事務局) 

伊 東   厚 

工業技術院標準部電気規格課 

西 本 光 徳 

工業技術院標準部電気規格課