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目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 適合性···························································································································· 1
3 引用規格························································································································· 1
4 用語,定義及び略語 ·········································································································· 1
4.1 用語及び定義 ················································································································ 1
4.2 略語 ···························································································································· 3
5 構成······························································································································· 3
6 表記法···························································································································· 4
7 PI参照モデル ·················································································································· 6
7.1 PI参照モデルの概要及び構成 ··························································································· 6
7.2 PIプラットフォーム ······································································································· 8
7.3 PIインタフェース ········································································································· 11
7.4 PI符号化 ····················································································································· 14
附属書A(規定)適合性 ······································································································· 16
附属書B(参考)PI設計書 ···································································································· 19
附属書C(参考)PIの符号化································································································· 73
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まえがき
この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣及び国土交通大
臣が制定した日本工業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣,国土交通大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の
特許出願及び実用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
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日本工業規格 JIS
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地理情報−場所識別子(PI)アーキテクチャ
Geographic information-Place Identifier (PI) Architecture
序文
場所は,主体及び目的によって様々な名前を用いて識別される。結果として,同じ場所を示す異なる識
別子が存在する。この規格は,同じ場所を示す異なる場所の識別子を相互に変換する仕組を規定する。こ
の規格は,WWW(World Wide Web)空間上の複数の名前空間において,場所の識別子を介して様々な場
所情報を結び付けることができ,情報の流通性を向上させることができる。
なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。
1
適用範囲
この規格は,場所識別子の概念,及び構造を規定するアーキテクチャを定義する。この規格は,場所の
識別子を作成,登録,管理,検索・取得(変換)及び利用するための概念的な構造を規定するとともに,
この構造を具現化する要素技術の位置付けを規定する。この規格は,同じ場所を示す異なる識別子を相互
変換するための仕組を実現するのに必要となる参照モデルを規定する。この規格は,どのような特定の場
所の表現を作り出すものでもなく,ある一つの住所表記方式のような場所を表現する単一で標準的な記述
方式を定義するものでもない。
2
適合性
この規格に適合するためには,この規格に基づく実装は,附属書Aの要件を満たさなければならない。
3
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)
は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS X 4170:2009 オープン分散処理−統一モデル化言語(UML)1.4.2版
JIS X 7111 地理情報−座標による空間参照
JIS X 7112 地理情報−地理識別子による空間参照
JIS X 7115 地理情報−メタデータ
4
用語,定義及び略語
4.1
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
2
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4.1.1
PI(place identifier),場所識別子
場所を表現している広義の識別子。地理識別子,座標などがある。
4.1.2
PIプラットフォーム(PI platform)
PI変換に必要となるデータを登録及び管理するとともに,変換の操作を実行する情報システム(レジス
トリ)の群。各情報システムでは,目録(アイテムに割り当てられた識別子及び関連するアイテムについ
ての記述を含むファイルの集合)が維持される。
4.1.3
PIアプリケーション(PI application)
PIを使ってエンドユーザ又は他のアプリケーションに対してサービスを提供するアプリケーション。
注記 アプリケーションとは,利用者の要求を支援するデータ操作及びデータ処理をいう(ISO 19101
参照)。
4.1.4
PI変換(PI conversion)
ある場所識別方法に基づくPIを,同じ場所を示す,別の場所識別方法に基づくPIに変換すること。
例 数寄屋橋という地名を緯度経度座標に変換する。
戦前の淀橋区yy町という地名を,現在の地名(新宿区zzn丁目)に変換する。
東京タワーというランドマーク名を,住所に変換する。
4.1.5
座標(coordinate)
n次元空間内の点の位置を示すためのn個の数値の列(JIS X 7111参照)。
注記 座標演算は,元の系の座標に対して行い,目的とする系での座標値を得る。
4.1.6
座標参照系(coordinate reference system)
原子によって実世界に関連付けた座標系(JIS X 7111参照)。
注記 座標参照系は,数値に単位を付けなければならない。
4.1.7
座標演算(coordinate operation)
ある座標参照系から他の座標参照系への1対1の関係に基づく座標の変更(JIS X 7111参照)。
4.1.8
空間参照(spatial reference)
実世界における位置の記述(JIS X 7111参照)。
注記1 これは,ラベル,コード又は座標の形態をとってもよい。
注記2 位置の記述の形態は,PIの応用スキーマ及び符号化規則によって定義される。
4.1.9
空間参照系(spatial reference system)
実世界における位置を識別するための体系(JIS X 7112参照)。
4.1.10
地名辞典(gazetteer)
3
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位置に関する何らかの情報を含む地物のクラスのインスタンスの要覧(JIS X 7112参照)。
注記 位置の情報は,必ずしも座標である必要はなく,記述的なものでもよい。
4.1.11
地理識別子(geographic identifier)
場所の識別のための,ラベル又はコードの形式による空間参照(JIS X 7112参照)。
例 “日本”は,国名の例である。“102-0083”は,郵便番号の例である。
4.1.12
登録(registration)
ある項目に対して永続的で,固有かつ明白な識別子を割り当てること(ISO 19135参照)。
4.1.13
ユーザ(user)
システムに対し,サービスへの要求を起動する動作中のオブジェクト(ISO 19132参照)。
注記1 この規格におけるPIプラットフォームを利用するユーザ。PIのデータ作成者,空間参照系の
データ作成者,PIアプリケーションのことを指す。
注記2 動作中のオブジェクトとは,機械処理するときのプログラムなどのことをいう。
4.1.14
サービス(service)
インタフェース経由で実体によって提供される他と明確に区分される機能の一部(ISO 19119参照)。
注記 PIプラットフォームの外部のユーザに対して機能を提供するシステム。
4.1.15
サービスメタデータ(service metadata)
サーバで利用可能な操作及び地理情報を記述するメタデータ(ISO 19128参照)。
4.1.16
インタフェース(interface)
要素の振る舞いを特徴付ける,名付けられた操作の集合(ISO 19119参照)。
4.1.17
IRI(Internationalized Resource Identifiers)
国際化URI。IRIはURI全体の文字列の国際化方式を規定するもの(RFC 3987参照)。
4.2
略語
HTTP
ハイパーテキスト転送プロトコル(Hyper Text Transfer Protocol)
PI
場所の識別子。地理識別子,座標,URI,ISBNなど,様々な識別子のうち,場所の識別に用
いることが可能な識別子。
UML
統一モデル化言語(Unified Modeling Language)
URI
統一資源識別子(Uniform Resource Identifier)
XML
拡張可能マークアップ言語(eXtensible Markup Language)
5
構成
この規格は,PIを相互変換するために必要となる仕組を次の細分箇条に規定する。
7.1 PI参照モデル
図1にPI参照モデルを示す。
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7.2 PIプラットフォーム
7.3 PIインタフェース
7.4 PI符号化
PIアプリケーション
PI符号化
PIインタフェース
PIプラットフォーム
図1−PI参照モデル
7.1では,PI変換に必要となる仕組の,PIの参照モデルと概念構造とを規定する。7.2では,PI変換に必
要となるデータ及びサービスの構造について規定する。7.3では,PIプラットフォーム内でのデータのや
り取り及びPIプラットフォームを利用したPI変換を行うためのインタフェースについて規定する。7.4で
はインタフェースを通じてやり取りするPIの符号化法について規定する。
6
表記法
この規格に記載するUML図は,JIS X 4170に規定する統一モデル化言語(UML: Unified Modeling
Language)の静的構造図及び概念スキーマ言語としてUMLオブジェクト制約言語(OCL: Object Constraint
Language)を使用して表す。この規格の中で使用するUMLの表記法は,図2に示す。
UMLクラスには,属性,操作及び関連の三つの基本的な特性がある。この規格では,その三つの全ての
特性を使用する。また,この規格では五つのステレオタイプを使用する。
5
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図2−UML表記法
関連
依存
汎化
合成
集約
関連名
クラス#1
クラス#2
役割-1
役割-2
クラス間の関連
関連の基数
1
クラス
一つだけ
0..*
クラス
0以上
0..1
クラス
任意選択(0又は1)
1..*
クラス
1以上
n
クラス
特定の数
ノート
クラスのステレオタイプ
<<ステレオタイプ>>
クラス
<<Data>>
クラス#1
データを定義する型に使用する。
サービスを定義する型に使用する。
インタフェースを定義する型に使用する。
規約を定義する型に使用する。
ユーザを定義する型に使用する。
<<Service>>
クラス#2
<<Interface>>
クラス#3
<<Rule>>
クラス#4
<<User>>
クラス#5
6
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7
PI参照モデル
7.1
PI参照モデルの概要及び構成
7.1.1
概要
PI参照モデルでは,PI,PIを変換する仕組,PIの変換を利用する仕組及びそれらの関係によって構成さ
れる参照モデルを示す。このモデルは,抽象モデルであり,ある実装がこの規格に適合するためには,抽
象モデルにおけるそれぞれの要素で記述した内容を実現することができなければならないが,実装方法を
規定するものではない。
PI参照モデルで規定する各要素間でのやり取りを図3に示す。
なお,これは論理的な構成であり,物理的な構成を示した図ではない。例えば,PI変換サービスが複数
あり,各々が管理するデータを横断的に用いてPI変換を行ってもよい。
図3−PI参照モデルによるPIの登録管理及び変換の仕組
a) PIの登録の流れ
・ PIの作成者は,作成したPIをPI変換サービスへ登録する。また,PIの作成者は,PI変換サービ
スに対して現在登録されているPIのリストの取得を要求する(図3の1.1の流れ)。
・ PI変換サービスは,PIの作成者の要求に含まれるPIの新規登録,更新,又は該当するPIのリス
ト取得を行う(図3の2.2の流れ)。
・ PI変換サービスは要求結果を応答する。
b) PI変換の流れ
・ ユーザは,PI変換サービスに対して,PI変換の要求又はPIの検索・取得要求を行う(図3の2.1
の流れ)。
・ PI変換サービスは,PIを検索・取得する(図3の2.2の流れ)。
・ PI変換サービスは,ユーザの要求に応答する。
c) 空間参照系の登録の流れ
・ 空間参照系のデータ作成者は,作成した空間参照系を空間参照系管理サービスに登録したり,又
は現在登録されている空間参照系のリストを要求したりする。空間参照系管理サービスは,これ
らの要求に対して応答する(図3の1.2の流れ)。
・ 空間参照系管理サービスはデータ作成者からの要求に応答するため,空間参照系の新規登録,更
PI及び空間参照系の
データ作成者
ユーザ
空間参照系管理サービス
PI変換サービス
空間参照系
PI
2.2:PIの検索・取得()
2.1:PIの変換・検索()
3.2:空間参照系データ取得()
3.1:空間参照系
データ取得()
1.3:空間参照系データの
登録更新検索()
1.2: 空間参照系データ登録()
1.1:PIの登録・取得()
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新処理,又は該当する空間参照系のリストの取得を行う(図3の1.3の流れ)。
d) 空間参照系取得の流れ
・ ユーザは,PIの構造を理解するため,必要に応じて空間参照系管理サービスに対し,PIの空間参
照系を要求する。空間参照系管理サービスは,このような要求に対し,応答する(図3の3.1の
流れ)。
・ PI変換サービスは,PI変換を行うために必要となる空間参照系を空間参照系管理サービスに要求
する。空間参照系管理サービスは,このような要求に対し,応答する(図3の3.2の流れ)。
注記 PI参照モデルについての理解を助けるため,PI参照モデルに基づいた設計結果の例を,附属書
Bに示す。
7.1.2
構成
参照モデルの構成は,図4に示す四つのパッケージからなる。
各パッケージに定義する要素は,表1による。
表1−各パッケージに定義する要素
パッケージ名
定義する要素
PI変換サービス(PI Conversion Service)
PIを変換するサービス
空間参照系管理サービス(Spatial Reference
System Service)
空間参照系を管理,提供するために必要となるサービス
空間参照系(Spatial Reference System)
PIの内容及び構造を規定するための,空間参照系のデー
タスキーマ
PI(PI)
PIのデータスキーマ
各々のパッケージに定義される要素は,依存関係をもつ。依存関係はパッケージ図において,該当する
要素を含むパッケージ同士を図4に示すように,依存する側からされる側に向かうよう破線で結ぶ。
PI変換サービスパッケージは,PIの変換に必要となる空間参照系及び座標演算に必要となる情報を空間
参照系管理サービスパッケージから取得するため,これに対して依存関係をもつ。
PI変換サービスパッケージ,空間参照系管理サービスパッケージ,空間参照系パッケージ及びPIパッ
ケージは,PIの変換を行うための基盤となる仕組の定義であり,これらを併せてPIプラットフォームと
する。
8
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図4−参照モデルの構成
ユーザは,PI変換サービスパッケージを使ってPI変換を行ったり,空間参照系管理サービスパッケー
ジを介して空間参照系のデータを取得したり,PIアプリケーションを構築する。したがって,ユーザは他
の二つのパッケージに対して,依存関係をもつ。
地理情報シリーズで定義するUMLクラス名は,特定の規格を識別するため,2文字の英字及び1文字の
下線からなる接頭辞から開始する。この規格で定義するクラスを識別する接頭辞はPI̲とする。
7.2
PIプラットフォーム
PIプラットフォームは,PIデータ,サービス,及びサービスとアプリケーションを接続するインタフェ
ースから構成する。また,PIプラットフォームの中にPI構造の一部である空間参照系のデータを登録し,
管理し,及び提供するサービスがある。PIデータの交換を促進するために,PIデータ構造,管理・交換構
造の両方が必要である。
サービスの利用及びデータの取得を行うには,インタフェースが必要となるが,インタフェースについ
ては7.3において規定する。
7.2.1
PI変換サービス(PI̲ConversionService)
7.2.1.1
全体像
PI変換を行う。
PI変換に必要となる情報を登録管理し,ユーザからの要求に対して適切なPI応答をするサービスであ
る。
PI変換サービスは,自身がもつPIを検索することができなければならないが,他のPI変換サービスが
もつPIに対する検索・変換要求に対応してもよい。また,PI変換サービスは,空間参照系管理サービス
に対して,PIが参照している空間参照系を要求することができる。さらに,座標演算に必要となる座標参
照系の変換パラメタを要求することができる。
図5にこれらのクラスの関係を示す。
<<actor>>
ユーザ
(User)
PI変換サービス
(PI Conversion
Service)
空間参照系管理サービス
(Spatial Reference
System Service)
PI
(PI)
空間参照系
(Spatial Reference
System)
PIのユーザーを
定義
PI変換サービス
を定義
空間参照系管理
サービスを定義
空間参照系のデー
タ構造を定義
PIのデータ構造
を定義
PIプラットフォーム
PIのユーザを
定義
9
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注記 サービスの運営主体は,PI変換サービスが提供しなければならない操作,管理しなければなら
ない情報及び他のPI変換サービスとPIのやり取りを行う場合に,相互のサービス間で決定す
る推奨事項を,PI̲ConversionServiceRuleに示すのが望ましい。PI変換サービスはサービスを提
供するとき,この規則に従うのがよい。
7.2.1.2
PI̲Gazetteer
PI̲LocationInstanceを集成したもの。JIS X 7112に規定するSI̲Gazetteer(地名辞典)を継承する。
7.2.1.3
PI̲LocationInstance
PIを記述するための型。PIそのものだけではなく,同じ場所を示す他のPIとの対応付けを記述するこ
とができる。JIS X 7112に規定するSI̲LocationInstanceを継承する。PI̲LocationInstanceは場所の識別子で
あるPIをもつ。
異なるPIとの対応付けは,PI̲LocationInstanceの関連によって記述するが,異なるPI̲Gazetteerに含ま
れるPI̲LocationInstanceと対応付けてよい。
subset
SI̲Gazetteer
(from JIS X 7112)
<<Type>>
SI̲LocationInstance
(from JIS X 7112)
<<Type>>
0..*
1..*
PI̲LocationInstance
<<Data>>
PI̲Gazetteer
<<Data>>
1..*
0..*
1..*
0..*
PI̲ConversionServiceRule
<<Rule>>
PI̲ConversionService
<<Service>>
0..*
+source
+target
0..*
Equivalent
0..*
0..*
Nesting
+parent
+child
図5−PI変換サービスの構成
7.2.2
空間参照系管理サービス(PI̲SpatialReferenceSystemService)
7.2.2.1
全体像
PIの定義に必要となる空間参照系を登録管理し,ユーザ又はPI変換サービスからの要求に対して適切
な情報を応答するサービスである。
空間参照系管理サービスは,PI変換サービスに対し,PIが参照する空間参照系を提供する。また,座標
演算に必要となる座標参照系の変換パラメタを要求される。
空間参照系管理サービスが提供しなければならない操作,管理しなければならない情報及びPI変換サー
ビスとのやり取りを行う場合に相互のサービス間で決定すべき事項を,PI̲SpatialReferenceSystemService-
Ruleに規則として規定する。空間参照系管理サービスは,サービスを提供するとき,この規則に従わなけ
ればならない。
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図6にこれらのクラスの関係を示す。
7.2.2.2
PI̲ReferenceSystem
空間参照系の基底となる抽象型。JIS X 7115に規定するRS̲ReferenceSystemを継承する。
PI̲ReferenceSystemは,下位に座標参照系を記述するための型であるPI̲CRS及びPI̲LRSの二つの具象型
をもつ。
7.2.2.3
PI̲CRS
PIが座標の場合に,座標の意味を定義するための座標参照系を記述するための型。JIS X 7111に規定す
るSC̲CoordinateReferenceSystemを継承する。PI̲CRSを用いて,地理空間上の座標参照系だけでなく,各
建物内の座標参照系などを記述してもよい。
7.2.2.4
PI̲LRS
PIが座標以外の場合に,PIの意味を定義するための空間参照系を記述するための型。JIS X 7112に規定
するSI̲SpatialReferenceSystemUsingGeographicIdentifiersを継承する。
7.2.2.5
PI̲LocationType
PIの内容及び構造を記述するための型。JIS X 7112に規定するSI̲LocationTypeを継承する。
7.2.2.6
PI̲CoordinateOperation
あるPI̲CRSから別のPI̲CRSにPIを変換するために必要となる情報を記述するための型。JIS X 7111
に規定するCC̲Operationを継承する。
PI変換サービスは,PIを変換する場合にこのPI̲CoordinateOperationによって記述された変換パラメタ
を使うことで座標演算を行うことができる。
RS̲ReferenceSystem
(from JIS X 7115)
CC̲Operation
(from JIS X 7111)
SI̲SpatialReferenceSystemUsingGeographicIdentifiers
(from JIS X 7112)
SI̲LocationType
(from JIS X 7112)
<<Data>>
0..*
0..*
1..*
PI̲LocationType
(from Spatial Reference System)
<<Data>>
PI̲LRS
(from Spatial Reference System)
<<Data>>
1..*
0..*
1..*
0..*
PI̲CRS
<<Data>>
SC̲CRS
(from JIS X 7111)
SC̲CoordinateReferenceSystem
(from JIS X 7111)
subset
PI̲SpatialReferenceSystemService
<<Service>>
PI̲SpatialReferenceSystemServiceRule
<<Rule>>
PI̲CoordinateOperation
<<Data>>
PI̲ReferenceSystem
<<Data>>
+referenceSystem
+locationTypes
+locationTypes
図6−空間参照系管理サービスの構成
11
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7.3
PIインタフェース
PIプラットフォームとユーザとがやり取りを行う,PIプラットフォームにおいてPI変換サービス同士
がやり取りを行う,又はサービスとデータとの間でのやり取りを行うためのインタフェースとして,次の
六つのインタフェースを規定する。
・ 登録インタフェース
・ PI変換インタフェース
・ PI検索インタフェース
・ 空間参照系検索インタフェース
・ ユーザ管理インタフェース
・ サービスメタデータ取得インタフェース
なお,ここでのインタフェースは必ずしも機械処理によって実装されるものだけを指すものではなく,
ユーザインタフェース及び人による処理も含む。また,実装方法について規定するものではない。
7.3.1
登録インタフェース(PI̲Transaction)
登録インタフェースには,次の四つの側面がある。
− PIを登録するため,PI作成者であるPI̲PIProviderがPI変換サービスに対して登録要求を行い,PI変
換サービスが応答するためのインタフェース。
− 空間参照系を登録するため,空間参照系作成者であるPI̲RSProviderが空間参照系管理サービスに対
して要求を行い,空間参照系管理サービスが応答するためのインタフェース。
なお,登録とは新規にデータを追加するだけではなく,編集,削除などの更新処理も含む。
図7にこれらのクラスの関係を示す。
PI̲ConversionService
<<Service>>
PI̲Transaction
<<Interface>>
PI̲PIProvider
<<Actor>>
PI̲Gazetteer
<<Data>>
PI̲CoordinateOperation
<<Data>>
PI̲ReferenceSystem
<<Data>>
PI̲SpatialReferenceSystemService
<<Service>>
<<Interface>>
PI̲Transaction
PI̲RSProvider
<<Actor>>
図7−登録インタフェース
7.3.2
PI変換インタフェース(PI̲Conversion)
PI変換を行うため,PI̲ApplicationがPI̲ConversionServiceに対して要求を行い,PI̲ConversionServiceが
応答するためのインタフェース。PI̲ConversionServiceが他のPI̲ConversionServiceに対して要求を行うと
きにも用いる。
図8にこれらのクラスの関係を示す。
12
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<<Actor>>
PI̲Application
<<Interface>>
PI̲Conversion
<<Service>>
PI̲ConversionService
<<Interface>>
PI̲Conversion
図8−PI変換インタフェース
7.3.3
PI検索インタフェース(PI̲SearchPI)
PI変換を行う場合に,PI変換サービスがデータベースを検索し,該当するPIを取得するためのインタ
フェース。また,ユーザがある条件に合致したPIのリストを要求する場合にも用いる。
図9にこれらのクラスの関係を示す。
PI̲ConversionService
<<Service>>
PI̲SearchPI
<<Interface>>
PI̲PIProvider
<<Actor>>
PI̲Application
<<Actor>>
PI̲Gazetteer
<<Data>>
図9−PI検索インタフェース
7.3.4
空間参照系検索インタフェース(PI̲SearchRS)
空間参照系,場所型,PIの内容,及びPIの構造の型のデータを検索・取得するため,PI̲Application,
PI̲RSProvider又はPI̲ConversionServiceがPI̲SpatialReferenceSystemServiceに対して要求を行い,
PI̲SpatialReferenceSystemServiceが応答するためのインタフェース。
空間参照系管理サービスが,空間参照系又は座標演算パラメタをデータベースから検索・取得するため
のインタフェース。
図10にこれらのクラスの関係を示す。
13
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PI̲ReferenceSystem
<<Data>>
PI̲CoordinateOperation
<<Data>>
PI̲SpatialReferenceSystemService
<<Service>>
PI̲SearchRS
<<Interface>>
<<Service>>
PI̲ConversionService
(from PI Conversion Service)
PI̲RSProvider
<<Actor>>
PI̲Application
<<Actor>>
図10−空間参照系検索インタフェース
7.3.5
ユーザ管理インタフェース(PI̲UserManagement)
サービスがユーザを管理するためのインタフェース(図11参照)。PI変換の技術上は必須ではないが,
誰がデータを取得・登録したかを管理することによって,サービスの信頼性又は利便性を向上させること
も可能となる。
PI̲RSProvider
<<Actor>>
PI̲UserManagement
<<Interface>>
PI̲SpatialReferenceSystemService
<<Service>>
PI̲Application
<<Actor>>
PI̲UserManagement
<<Interface>>
PI̲ConversionService
<<Service>>
PI̲PIProvider
<<Actor>>
図11−ユーザ管理インタフェース
7.3.6
サービスメタデータ取得インタフェース(PI̲ServiceMetadata)
各サービスに対して,どのようなサービスを提供しているのかをユーザが問い合わせ,それに対して応
答するインタフェース(図12参照)。PI変換の技術上必須となるインタフェースではない。しかしながら,
固定かつ限定されたサービスだけを提供・利用するのではなく,Webサービスのように様々な主体がサー
ビスを提供するような状況下においては,利用者がこれらを利用するときに必須となる。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
PI̲ServiceMetadata
<<Interface>>
PI̲SpatialReferenceSystemService
<<Service>>
PI̲Application
<<Actor>>
PI̲ConversionService
<<Service>>
PI̲ServiceMetadata
<<Interface>>
PI̲PIProvider
<<Actor>>
PI̲RSProvider
<<Actor>>
図12−サービスメタデータ取得インタフェース
7.4
PI符号化
PIプラットフォーム及びPIアプリケーションがインタフェースを介して符号化されたPIをやり取りす
る場合の符号化法及びPIアプリケーション間で符号化されたPIをやり取りする場合の符号化法について
規定する。
7.4.1
PI̲Rule
PIの内容及び構造を規定するための型。PIを機械処理するためには,その内容及び構造が明らかでなけ
ればならない。PIの内容及び構造はPI̲Ruleによって記述する。PI̲Ruleは次の三つの属性によって,符号
化されたPIの内容及び構造を明らかにする。PI̲Ruleは,PI̲LocationTypeが上位であるSI̲LocationType
から継承する属性identificationの型となる。応用スキーマ,符号化規則,又は変換規則の識別子若しくは
所在を用いて記載する場合,これらによって,その内容が特定され,取得できなければならない。
PI̲Ruleの属性を,次に示す。
a) 属性applicationSchema には,PIの内容及び構造を示す応用スキーマ,又は応用スキーマの識別子若
しくは所在を記述する。
b) 属性encodingRule には,応用スキーマに従ってPIを符号化するときの符号化規則,又は符号化規則
の識別子若しくは所在を記述する。
c) 属性mappingRule には,応用スキーマから符号化規則に変換するときの変換規則,又は変換規則の
識別子若しくは所在を記述する。
注記1 変換規則の例としては,ISO 19118のAnnex Aに示す変換規則が挙げられる。
注記2 この規格では,応用スキーマ及び変換規則を記述するためのスキーマ言語は規定しない。
注記3 応用スキーマ及び変換規則を記述するためのスキーマ言語によって,これらは機械可読とな
る。
7.4.2
PI̲PlaceIdentifier
場所の識別子。PI̲PlaceIdentifierの属性を,次に示す。
a) 属性value には,PIの値(場所を表現した値)を記述する。この値は,属性referenceSystemによっ
て参照するPI̲Ruleが規定するPIの応用スキーマに従い,符号化された値でなければならない。
図13にPIの構造体を示す。
b) 属性referenceSystem には,PI̲Ruleを特定するための空間参照系のURIを記述する。
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PI̲PlaceIdentifier
+ value
+ referenceSystem
valueはPI̲Ruleの
encodingRuleに従って記
述されなければならない
図13−PIの構造体
PI̲PlaceIdentifierのインスタンスだけが符号化され,流通される場合には,属性value及び属性
referenceSystemによって構成されるため,属性referenceSystemに記述するURIでPI̲Ruleが特定できる。
一方,PI̲LocationInstanceのインスタンス(PI̲LocationInstanceはPI̲PlaceIdentifier型の属性
geographicIdentifierをもつ)が符号化され,流通される場合は,PI̲LocationInstanceから関連役割locationTypes
でPI̲LocationTypeを参照することで,PI̲LocationTypeがもつ属性PI̲Ruleを特定できる(図14参照)。
PI̲LocationInstance
<<Data>>
PI̲Gazetteer
<<Data>>
1..*
0..*
1..*
0..*
+ geographicIdentifier : PI̲PlaceIdentifier
+ geographicExtent[0..1] : EX̲GeographicExtent
PI̲LocationType
<<Data>>
PI̲LRS
<<Data>>
1..*
0..*
+ name: URI
+ identification: PI̲Rule
+locationTypes
+llrs
図14−PI̲LocationInstanceとPI̲Ruleとの関係
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附属書A
(規定)
適合性
A.1 サービスに格納するデータ
A.1.1 PI変換サービスに格納するデータ
A.1.1.1 PI̲PlaceIdentifier
a) 試験目的 PI̲PlaceIdentifierのインスタンスがこの規格で規定する要件に基づき,PI変換サービスに
格納されていることを検査する。
b) 試験方法 PI変換サービスに格納されているPI̲PlaceIdentifierのインスタンスを検査する。
c) 参照 7.4
d) 試験の種類 基本
A.1.1.2 PI̲Gazetteer
a) 試験目的 PI̲Gazetteerのインスタンスがこの規格で規定する要件に基づき,PI変換サービスに格納
されていることを検査する。
b) 試験方法 PI変換サービスに格納されているPI̲Gazetteerのインスタンスを検査する。
c) 参照 7.2.1
d) 試験の種類 基本
A.1.1.3 PI̲LocationInstance
a) 試験目的 PI̲LocationInstanceのインスタンスがこの規格で規定する要件に基づき,PI変換サービス
に格納されていることを検査する。
b) 試験方法 PI変換サービスに格納されているPI̲LocationInstanceのインスタンスを検査する。
c) 参照 7.2.1
d) 試験の種類 基本
A.1.2 空間参照系管理サービスに格納するデータ
A.1.2.1 PI̲CRS
a) 試験目的 PI̲CRSのインスタンスがこの規格で規定する要件に基づき,空間参照系管理サービスに
格納されていることを検査する。
b) 試験方法 空間参照系管理サービスに格納されているPI̲CRSのインスタンスを検査する。
c) 参照 7.2.2
d) 試験の種類 基本
A.1.2.2 PI̲LRS
a) 試験目的 PI̲LRSのインスタンスがこの規格で規定する要件に基づき,空間参照系管理サービスに格
納されていることを検査する。
b) 試験方法 空間参照系管理サービスに格納されているPI̲LRSのインスタンスを検査する。
c) 参照 7.2.2
d) 試験の種類 基本
A.1.2.3 PI̲LocationType
a) 試験目的 PI̲LocationTypeのインスタンスがこの規格で規定する要件に基づき,空間参照系管理サー
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ビスに格納されていることを検査する。
b) 試験方法 空間参照系管理サービスに格納されているPI̲LocationTypeのインスタンスを検査する。
c) 参照 7.2.2
d) 試験の種類 基本
A.1.2.4 PI̲CoordinateOperation
a) 試験目的 PI̲CoordinateOperationのインスタンスがこの規格で規定する要件に基づき,空間参照系管
理サービスに格納されていることを検査する。
b) 試験方法 空間参照系管理サービスに格納されているPI̲CoordinateOperationのインスタンスを検査
する。
c) 参照 7.2.2
d) 試験の種類 基本
A.1.2.5 PI̲Rule
a) 試験目的 PI̲Ruleのインスタンスがこの規格で規定する要件に基づき,PIの構造を明らかにし,
PI̲PlaceIdentifierから参照されていることを検査する。
b) 試験方法 PI̲PlaceIdentifierが参照するPI̲Ruleのインスタンスを検査する。
c) 参照 7.4
d) 試験の種類 基本
A.2 サービスとインタフェース
A.2.1 PI変換サービスが実装するインタフェース
A.2.1.1 登録インタフェース
a) 試験目的 PI変換サービスが登録インタフェースを実装する場合,この規格で規定する要件に基づき
実装されていることを検査する。
b) 試験方法 PI̲PIProviderがPI変換サービスに対してPIの登録要求を行い,PI変換サービスが応答す
るインタフェースであることを検査する。
c) 参照 7.3.1
d) 試験の種類 基本
A.2.1.2 PI変換インタフェース
a) 試験目的 PI変換サービスがPI変換インタフェースを実装する場合,この規格で規定する要件に基
づき実装されていることを検査する。
b) 試験方法 PI̲ApplicationがPI̲ConversionServiceに対してPI変換の要求を行い,PI̲ConversionService
が応答するインタフェースであることを検査する。PI̲ConversionServiceが他のPI̲ConversionService
に対してPI変換の要求を行い,PI̲ConversionServiceが応答するインタフェースであることを検査す
る。
c) 参照 7.3.2
d) 試験の種類 基本
A.2.1.3 PI検索インタフェース
a) 試験目的 PI変換サービスがPI検索インタフェースを実装する場合,この規格で規定する要件に基
づき実装されていることを検査する。
b) 試験方法 PI̲PIProvider及びPI̲ApplicationがPI検索の要求を行い,PI̲ConversionServiceが応答する
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インタフェースであることを検査する。
c) 参照 7.3.3
d) 試験の種類 基本
A.2.2 空間参照系管理サービスが実装するインタフェース
A.2.2.1 登録インタフェース
a) 試験目的 空間参照系管理サービスが登録インタフェースを実装する場合,この規格で規定する要件
に基づき実装されていることを検査する。
b) 試験方法 PI̲RSProviderが空間参照系管理サービスに対して空間参照系の登録要求を行い,空間参照
系管理サービスが応答するインタフェースであることを検査する。
c) 参照 7.3.1
d) 試験の種類 基本
A.2.2.2 空間参照系検索インタフェース
a) 試験目的 空間参照系管理サービスが空間参照系検索インタフェースを実装する場合,この規格で規
定する要件に基づき実装されていることを検査する。
b) 試験方法 PI̲RSProvider,PI̲Application,及びPI̲ConversionServiceが空間参照系の検索要求を行い,
PI̲SpatialReferenceSystemServiceが応答するインタフェースであることを検査する。
c) 参照 7.3.4
d) 試験の種類 基本
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附属書B
(参考)
PI設計書
B.1
背景及び目的
この附属書は,PI参照モデルに基づいた設計結果の例である。この設計結果は実装によって検証された
ものである。
WWW空間に存在する情報の多くはその中に場所の識別子を含むことが多く,この場所の識別子を用い
て検索することで,情報が見つけやすくなり,情報流通が促進される。一方,座標,住所,施設名など,
場所の識別子には様々な種類のものが用いられており,結果として同じ場所を示す様々な識別子が存在す
る。これらの識別子を人間が同じ場所であると判断することは容易であるが,機械的に判断することは困
難である。このため,場所の識別子を用いた情報検索が実現できない。
同じ場所を示す異なる場所の識別子を相互に変換する仕組を実現することによって,この課題を解決し,
情報流通を促進することが可能となる。
そこで,この附属書では,参照モデルに従った場所の識別子を変換するための仕組及びインタフェース
で用いる構造体について示す。
この附属書の構成を次に示す。
a) PIプラットフォーム(B.2)
− 概要(B.2.1) PIプラットフォームの概要を示す。
− 構成(B.2.2) PIプラットフォームの構成図及びPIプラットフォームの要素の一覧を示す。
− データ(B.2.3) PI変換に必要となるデータの構造について定義する。
− サービス(B.2.4) B.2.3に示した構造に基づくデータを用い,登録管理及び検索提供を行うサー
ビスについて定義する。
− 規約(B.2.5) B.2.3に示した構造に基づくデータをデータ作成者が作成し,B.2.4に示したサービ
スによって登録管理及び提供を行う上で,データ作成者及びサービスが守るべき規約を示す。
b) PIインタフェース(B.3)
− 登録インタフェース(B.3.1) PI及び空間参照系の登録,管理を行うために必要なインタフェース
を示す。
− PI変換インタフェース(B.3.2) PI変換を行うために必要なインタフェースを示す。
− PI検索インタフェース(B.3.3) PIを検索・提供するために必要なインタフェースを示す。
− 空間参照系検索インタフェース(B.3.4) 空間参照系及び場所型を検索及び取得し,提供するため
のインタフェースを示す。
− ユーザ管理インタフェース(B.3.5) ユーザ登録の受付及びユーザ認証をするときに必要なインタ
フェースを示す。
− サービスメタデータ取得インタフェース(B.3.6) PI変換サービスがもつサービスメタデータを取
得するためのインタフェース,及び空間参照系管理サービスがもつサービスメタデータを取得する
インタフェースを示す。
− 構造体(B.3.7) B.3.1〜B.3.6で示したインタフェースで用いる構造体を示す。
− 例外(B.3.8) B.3.1〜B.3.6で示したインタフェースで用いる例外処理を示す。
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B.2
PIプラットフォーム
B.2.1 概要
PIを活用した情報流通を促進するためには,PIのデータ構造だけではなく,データを管理し,提供する
ための仕組が必要となる。この仕組をPIプラットフォームと呼ぶ(箇条7参照)。PIプラットフォームで
は次を定義している。
a) データ構造
b) サービス
c) データを作成するとき,サービスを提供・利用するときに守る規則
d) PIプラットフォームを運用するときに必要となるインタフェース
なお,d)のインタフェースは,箇条7に規定するインタフェースに基づく。インタフェースの実装に必
要となる関数の仕様などは,B.3に示す。
B.2.2 構成
参照モデルに基づくPIプラットフォーム設計の構成例を図B.1に示す。また,PIプラットフォーム設計
例に示す各要素と以降の細分箇条との対応を表B.1に示す。
なお,図B.1及び表B.1に示す要素では,参照モデルと同じ名前を用いたが,具体化のために属性など
を加えている。
図B.1−参照モデルに基づくプラットフォームの構成例
PI̲CRS
<<Data>>
PI̲LocationType
<<Data>>
PI̲ReferenceSystem
<<Data>>
PI̲CoordinateOperation
<<Data>>
PI̲SpatialReferenceSystemServiceRule
<<Rule>>
PI̲Transaction
<<Interface>>
PI̲ProviderRule
<<Rule>>
PI̲UserManagement
<<Interface>>
PI̲SearchRS
<<Interface>>
PI̲ProviderRule
<<Rule>>
PI̲LocationInstance
<<Data>>
1
+locationType
1
PI̲LRS
<<Data>>
1..*
0..*
1..*
0..*
PI̲Conversion
<<Interface>>
PI̲Conversion
<<Interface>>
PI̲Gazetteer
<<Data>>
1..*
0..*
1..*
0..*
11
PI̲ConversionServiceRule
<<Rule>>
PI̲Transaction
<<Interface>>
PI̲SearchRS
<<Interface>>
PI̲UserManagement
<<Interface>>
PI̲SpatialReferenceSystemService
<<Service>>
1..*
1..*
0..*
0..*
PI̲RSProvider
<<actor>>
PI̲ConversionService
<<Service>>
1..*
1..*
PI̲Application
<<actor>>
PI̲PIProvider
<<actor>>
PI̲SearchPI
<<Interface>>
PI̲ServiceMetadata
<<Interface>>
PI̲ServiceMetadata
<<Interface>>
1..*
2
X
7
1
5
5
:
2
0
11
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表B.1−要素の一覧
要素名
型の説明
対応する細分箇条
PI̲PlaceIdentifier
場所の識別子
B.2.3.1
PI̲Rule
PIの内容及び構造を規定するための型
B.2.3.2
PI̲Gazetteer
PIの要覧のための型
B.2.3.3
PI̲LocationInstance
PIを記述するための型
B.2.3.4
PI̲ReferenceSystem
空間参照系の基底となる抽象型
B.2.3.5
PI̲CRS
座標参照系の型
B.2.3.6
PI̲LRS
地理識別子による空間参照の型
B.2.3.7
PI̲LocationType
PIの内容及び構造を記述するための型
B.2.3.8
PI̲CoordinateOperation
座標演算パラメタ
B.2.3.9
PI̲ConversionService
PIの登録・管理及びPI変換を行うサービス
B.2.4.1
PI̲SpatialReferenceSystemService
空間参照系の登録・管理及び提供を行うサービス
B.2.4.2
PI̲ConversionServiceRule
PI変換サービスのための規約
B.2.5.1
PI̲SpatialReferenceSystemServiceRule
空間参照系管理サービスのための規約
B.2.5.2
PI̲ProviderRule
データ作成のための規約
B.2.5.3
PI̲Application
PIを活用するアプリケーション
B.2.6.1
PI̲PIProvider
PIを作成し,PI変換サービスに登録するユーザ
B.2.6.2
PI̲RSProvider
空間参照系を作成し,空間参照系管理サービスに登
録するユーザ
B.2.6.3
PI̲Transaction
登録インタフェース
B.3.1
PI̲Conversion
PI変換インタフェース
B.3.2
PI̲SearchPI
PI検索・提供インタフェース
B.3.3
PI̲SearchRS
空間参照系検索・提供インタフェース
B.3.4
PI̲UserManagement
ユーザ管理インタフェース
B.3.5
PI̲ServiceMetadata
サービスメタデータ取得インタフェース
B.3.6
B.2.3 データの構造体
ここでは,PI変換に必要となるデータの構造体を示す。
PI変換に必要となるデータの構造体を規定する型は,大きく次の三つに分かれる。
a) PIの構造を規定する型(B.2.3.1及びB.2.3.2)
b) PIの要覧及びPIを記述する型(B.2.3.3及びB.2.3.4)
c) 空間参照系を規定する型(B.2.3.5〜B.2.3.9)
なお,ここで示すデータの構造体は,概念構造であり,実装を規定するものではない。ただし,ユーザ
からの要求に対して,ここに示すデータの構造体を満たすデータを応答できるとよい。また,データをや
り取りするときのインタフェースはB.3,データの符号化については附属書Cに示す。
B.2.3.1 PI̲PlaceIdentifier
場所の識別子(この細分箇条は,7.4.2の規定を基にしたPI̲PlaceIdentifierの設計例であるが,設計の内
容は7.4.2と同様である。)。
PI̲PlaceIdentifierの属性を,次に示す。
a) 属性value には,PIの値(場所を表現した値)を記述する。この値は,属性referenceSystemによっ
て参照するPI̲Ruleが規定するPIの応用スキーマに従い,符号化規則に従って符号化された値である
とよい。
b) 属性referenceSystemには,PI̲Ruleを特定するための空間参照系のURIを記述する。
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PIのインスタンスだけが符号化され,流通される場合には,識別子及び空間参照系への参照によって構
成されるが,PI̲LocationInstanceとして流通される場合は,空間参照系への参照は,PI̲LocationInstanceか
らPI̲Ruleへの参照として符号化してもよい。図B.2にPI̲PlaceIdentifierの構造体について示す。
PI̲PlaceIdentifier
+ value
+ referenceSystem
valueはPI̲Ruleの
encodingRuleに従って記
述されなければならない
図B.2−PI̲PlaceIdentifierの構造体
PI̲PlaceIdentifierのインスタンスだけが符号化され,流通される場合には,属性value及び属性
referenceSystemによって構成されるため,属性referenceSystemに記述するURIでPI̲Ruleが特定できる。
一方,PI̲LocationInstanceのインスタンス(PI̲LocationInstanceはPI̲PlaceIdentifier型の属性
geographicIdentifierをもつ)が符号化され,流通される場合は,PI̲LocationInstanceから関連役割locationTypes
でPI̲LocationTypeを参照することで,PI̲LocationTypeがもつ属性PI̲Ruleを特定できる(図B.3参照)。
PI̲LocationInstance
<<Data>>
PI̲Gazetteer
<<Data>>
1..*
0..*
1..*
0..*
+ geographicIdentifier : PI̲PlaceIdentifier
+ geographicExtent[0..1] : EX̲GeographicExtent
PI̲LocationType
<<Data>>
PI̲LRS
<<Data>>
1..*
0..*
+ name: URI
+ identification: PI̲Rule
+locationTypes
+llrs
図B.3−PI̲LocationInstanceとPI̲Ruleとの関係
B.2.3.2 PI̲Rule
PIの内容及び構造を規定するための型(この細分箇条は,7.4.1の規定を基にしたPI̲Ruleの設計例であ
るが,設計の内容は7.4.1と同様である。)。
PIを機械処理するためには,その内容及び構造が明らかでなければならない。PIの内容及び構造は
PI̲Ruleによって記述する。PI̲Ruleは次の三つの属性によって,符号化されたPIの内容及び構造を明らか
にする。PI̲Ruleは,PI̲LocationTypeが上位であるSI̲LocationTypeから継承する属性identificationの型と
なる。応用スキーマ,符号化規則,又は変換規則の識別子若しくは所在を用いて記載する場合,これらに
よって,その内容が特定され,取得できなければならない。PI̲Ruleの属性を,次に示す。
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a) 属性applicationSchemaには,PIの内容及び構造体を示す応用スキーマ,又は応用スキーマの識別子若
しくは所在を記述する。
b) 属性encodingRuleには,応用スキーマに従ってPIを符号化するときの符号化規則,又は符号化規則の
識別子若しくは所在を記述する。
c) 属性mappingRuleには,応用スキーマから符号化規則に変換するときの変換規則,又は変換規則の識
別子若しくは所在を記述する。
注記1 変換規則の例としては,ISO 19118のAnnex Aに示す変換規則が挙げられる。
注記2 この規格では,応用スキーマ及び変換規則を記述するためのスキーマ言語は規定しない。
注記3 応用スキーマ及び変換規則を記述するためのスキーマ言語によって,これらは機械可読とな
る。
B.2.3.3 PI̲Gazetteer
JIS X 7112に規定するSI̲Gazetteerを継承したPIを格納する地名辞典。PI̲Gazetteerの属性及び関連役割
についてa)〜h)に示す。
a) 属性nameは,この要覧を識別する名前を,URIを用いて記述する。上位となるSI̲Gazetteerのname
属性をオーバーライドする。
b) 属性scopeは,この要覧の目的を記述する。この属性は任意とする。
c) 属性territoryOfUseは,この要覧が対象とする地域を記述する。関連役割lrsによって参照する空間参
照系が指定する地域と等しいかそれに含まれる。
d) 属性custodianは,地名辞典の維持管理に責任をもつ組織の名称を記述する。
e) 属性coordinateSystemは,この要覧に含まれる座標が参照する座標参照系を記述する。座標が座標参
照系の情報をもっている場合は記述しなくてよい。
f)
属性aliasには,この要覧の別名を記載する。
g) 関連役割locationInstanceは,この要覧に含まれるPI̲LocationInstanceへの参照を記述する。
h) 関連役割lrsは,この要覧を作成する基となる空間参照系(PI̲LRS)への参照である。
なお,JIS X 7112では,SI̲GazetteerからSI̲LocationTypeへの参照として,関連役割locationTypeを定義
している。ここでは,PI̲GazetteerからPI̲LocationTypeへの関連役割locationTypeを定義しない。なぜな
らば,当該PI̲Gazetteerが関連役割locationInstanceによって参照するPI̲LocationInstanceは,PI̲LocationType
への参照をもつ(関連役割locationType)。そのため,間接的ではあるが,PI̲GazetteerがどのPI̲LocationType
を参照するかが分かるからである。一方,JIS X 7112では,SI̲GazetteerがSI̲SpatialReferenceSystem-
UsingGeographicIdentifiersを参照しないため,地名辞典を見てもどの空間参照系を参照しているかを識別す
ることができない。ここでは関連役割lrsを追加することで,この問題を解決している。図B.4にPI̲Gazetteer
及びPI̲LocationInstanceの構造体について示す。
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図B.4−PI̲Gazetteer及びPI̲LocationInstanceの構造体
B.2.3.4 PI̲LocationInstance
PIを記述するための型。PIそのものだけではなく,同じ場所を示す他のPIとの対応付けを記述する。
JIS X 7112に規定されるSI̲LocationInstanceを継承する。PI̲LocationInstanceは場所の識別子であるPIを
もつ。
異なるPIとの対応付けは,PI̲LocationInstanceの関連によって記述するが,異なるPI̲Gazetteerに含ま
れるPI̲LocationInstanceと対応付けてよい。
a)〜k)に,PI̲LocationInstanceの属性及び関連役割について示す。
a) 属性geographicIdentifierは,場所を識別する名前を,PI̲PlaceIdentifierを用いて記述する。上位となる
SI̲LocationInstanceのgeographicIdentifier属性をオーバーライドする。
注記 JIS X 7112では,地理識別子として場所の識別子を文字列型(CharacterString)によって記述
する。しかし,同じ意味をもつ地理識別子であっても,様々な表記がなされる可能性がある。
そこで,文字列型を制限し,PI̲PlaceIdentifier型を用いることとした。PI̲PlaceIdentifier型は,
PI̲Rule型によってその内容,構造及び符号化規則が規定されるため,PI̲Rule型を理解する
ことによってPI̲PlaceIdentifier型のインスタンスを解読することが可能となる。
b) 属性alternativeGeographicIdentifierは,場所の識別子の別名を複数記述してよい。
注記 別名となる場所の識別子は,任意の文字列型であり,PI̲PlaceIdentifier型を用いなくてもよい。
c) 属性geographicExtentは,PIが指す空間範囲を記述する。
注記 属性positionによって対応する座標が記述されている場合,又はEquivalent関連によって対応
付けられる別のSI̲LocationInstanceに空間範囲若しくは座標が記述されている場合は,省略
してよい。
d) 属性temporalExtentは,このPIの存続期間を記述できる。
e) 属性administratorは,このPIの特性に対し,責任をもつ組織を説明する情報を記載する。
f)
属性positionには,このPIが指す場所の代表点を記述してよい。
注記 属性geographicExtentによって空間範囲が記述されている場合は省略してよい。
g) 関連役割gazetteerは,このPIをもつPI̲LocationInstanceを含むPI̲Gazetteerへの参照を記述する。
h) 関連役割parentは,このPIを含むPIをもつPI̲LocationInstanceへの参照を記述してよい。
例 千代田区というPIをもつPI̲LocationInstanceのインスタンスが存在した場合,東京都というPI
subset
SI̲Gazetteer
+ name : CharacterString
+ scope[0..1] : CharacterString
+ territoryOfUse : EX̲GeographicExtent
+ custodian : CI̲ResponsibleParty
+ coordinateSystem[0..1] : SC̲CRS
(from JIS X 7112)
<<Type>>
SI̲LocationInstance
+ geographicIdentifier : CharacterString
+ alternativeGeographicIdentifier[0..*] : CharacterString
+ geographicExtent : EX̲GeographicExtent
+ temporalExtent[0..1] : EX̲TemporalExtent
+ administrator : CI̲ResponsibleParty
+ position[0..1] : GM̲Point
(from JIS X 7112)
<<Type>>
+parent
0..*
Nesting
+child
0..*
0..*
1..*
+gazetteer
+locationInstances
Aggregation
PI̲LocationType
(from Spatial Reference System Service)
<<Data>>
PI̲LRS
(from Spatial Reference System Service)
<<Data>>
0..*
1..*
PI̲Gazetteer
+ name : URI
+ date : TM̲Instant
+ alias[0..*] : CharacterString
<<Data>>
+lrs
1
PI̲LocationInstance
+ geographicIdentifier : PI̲PlaceIdentifier
+ geographicExtent[0..1] : EX̲GeographicExtent
<<Data>>
1..*
0..*
0..*
0..*
+target
Equivalent
+source
1
+locationType
+locationInstance
<<Data>>
PI̲LocationInstance
+ geographicIdentifier : PI̲PlaceIdentifier
+ geographicExtent [0..1] : EX̲GgeographicExtent
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X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
をもつPI̲LocationInstanceのインスタンスを,関連役割parentを参照することによって,千代
田区が東京都に包含されることを示すことができる。
i)
関連役割childは,このPIに含まれるPIをもつPI̲LocationInstanceへの参照を複数記述してよい。
例 東京都というPIをもつPI̲LocationInstanceのインスタンスが存在した場合,千代田区というPI
をもつPI̲LocationInstanceのインスタンスを,関連役割childを参照することによって,東京都
が千代田区を包含することを示すことができる。
j)
関連役割targetは,このPIと同じ場所を示す別のPIをもつPI̲LocationInstanceへの参照を複数記述し
てよい。
注記 Nesting関連は,包含関係を記述する関連であり,Equivalent関連は同値関係を記述する関連
である。例えば,東京都と千代田区との関係はNesting関連によって記述できるが,千代田
区六番町という住所と102-0085という郵便番号との関係は,Equivalent関連を用いて記述す
ることができる。
k) 関連役割sourceは,関連役割targetによって別のPI̲LocationInstanceと結び付く場合の基となる
PI̲LocationInstanceを示す。
注記 Equivalent関連は,関連役割target及びsourceをもつ双方向の関連である。しかしながら,こ
の関連のインスタンス一つに対し,必ずしも両方が対で存在することは規定しない。target
を作成する場合に,必ずしもsourceを作成する必要はない。例えば,二つのPI̲LocationInstance
の関連を記述したい場合に,互いを関連役割targetで参照する二つの関連のインスタンスで
双方向の関連を表現することもできる。
B.2.3.5 PI̲ReferenceSystem
空間参照系の基底となる抽象型。JIS X 7115に規定するRS̲ReferenceSystemを継承する。
PI̲ReferenceSystemは,下位に二つの具象型をもつ。
PI̲ReferenceSystemは,次の三つの属性をもつ。
a) 属性nameは,空間参照系の識別子(RS̲Identifier)を記載する。
注記 識別子は,URIによって記述する。
b) 属性domainOfValidityは,空間参照系が有効となる地理的範囲を記載する。
c) 属性aliasは,空間参照系の別名を任意に記述してよい。
図B.5にPI̲ReferenceSystemの構造体について示す。
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X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
RS̲ReferenceSystem
+ name : RS̲Identifier
+ domainOfValidity[0..*] : EX̲GeographicExtent
(from JIS X 7115)
SC̲CoordinateReferenceSystem
+ CRSID : RS̲Identifier
+ alias[0..*] : CharacterString
+ validArea[0..1] : EX̲Extent
+ scope[0..*] : CharacterString
(from JIS X 7111)
PI̲CRS
+ image[0..1] : URI
<<Data>>
SC̲CRS
(from JIS X 7111)
PI̲ReferenceSystem
+ alias[0..*] : CharacterString
+ domainOfValidity : EX̲GeographicExtent
<<Data>>
SI̲SpatialReferenceSystemUsingGeographicIdentifiers
+ theme : CharacterString
+ overallOwner : CI̲ResponsibleParty
(from JIS X 7112)
SI̲LocationType
(from JIS X 7112)
<<Data>>
0..*
1..*
PI̲LocationType
<<Data>>
PI̲LRS
<<Data>>
1..*
0..*
subset
+referenceSystem
+locationTypes
+locationTypes
図B.5−PI̲ReferenceSystemの構造体
B.2.3.6 PI̲CRS
PIが座標の場合に,座標の意味を定義するための座標参照系を記述するための型。JIS X 7111に規定す
るSC̲CoordinateReferenceSystemを継承する。PI̲CRSを用いて,地理空間上の座標参照系だけでなく,間
取り図などの画像における座標参照系を記述してもよい。
a)〜j)にPI̲CRSの属性及び関連役割について示す。
注記1 PI̲CRSにおいては,JIS X 7111に規定する座標参照系スキーマを採用するが,JIS X 7111の
対応国際規格であるISO 19111の改正作業が進行中であり,大幅な変更が予定されている。
そのため,今後の実装に当たっては国際化動向に注意する必要がある。ただし,記載される
内容に大きな矛盾はないため,対応は可能と考える。
注記2 PI̲CRSは,JIS X 7111に規定するSC̲CoordinateReferenceSystemを拡張するクラスである。
一方,より上位の空間参照系のクラスであるPI̲ReferenceSystemの特性を継承するため,こ
れら二つのクラスを多重継承することになる。実装に当たっては,PI̲ReferenceSystemを継
承し,SC̲CoordinateReferenceSystemに定義された属性をPI̲CRSの属性としてもつことによ
ってこれを実現する。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
a) 属性nameは,RS̲ReferenceSystemから継承する属性であり,空間参照系の識別子(RS̲Identifier)を
記載する。
注記 識別子は,URIによって記述する。
b) 属性domainOfValidityは,RS̲ReferenceSystemから継承する属性であり,空間参照系が有効となる地
理的範囲。
c) 属性aliasは,PI̲ReferenceSystemから継承する属性であり,空間参照系の別名を記述してよい。
d) 属性typeCodeは,SC̲CRSから継承する属性であり,座標参照系の型を示すコード。この規格では単
一座標参照系を意味する値“1”を記述する(値については,JIS X 7111を参照)。
e) 属性remarkは,SC̲CRSから継承する属性であり,座標参照系の出典に関する情報を含むコメントを
記述してよい。
f)
属性validAreaは,SC̲CoordinateReferenceSystemから継承する属性であり,この座標参照系が有効と
なる地域を記述する。
g) 属性scopeは,SC̲CoordinateReferenceSystemから継承する属性であり,この座標参照系が有効な応用
分野を記述することができる。
注記 SC̲CoordinateReferenceSystemから継承する属性CRSIDは,name属性によって代替し,alias
属性は,PI̲ReferenceSystemから継承するalias属性によって代替する。
h) 属性imageは,PI̲CRSが間取り図などの画像から作成された座標参照系の場合に,画像の所在をURI
によって記述する。
i)
関連役割datumは,SC̲CoordinateReferenceSystemから継承する関連役割であり,この座標参照系の原
子を参照する。原子の構造は表B.2に示す。
j)
関連役割coordinateSystemは,SC̲CoordinateReferenceSystemから継承する関連役割であり,この座標
参照系の参照系を参照する。参照系の構造は,表B.3に示す。
図B.6にSC̲CoordinateReferenceSystemの構造体について示す。
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X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図B.6−SC̲CoordinateReferenceSystemの構造体
<<Abstract>>
RS̲ReferenceSystem
(from メタデータ)
+ name : RS̲Identifier
+ domainOfValidity[0..*] : EX̲GeographicExtent
+ typeCode : SC̲TypeCode
+ remarks[0..1] : CharacterString
<<Abstract>>
SC̲CRS
cartesian
geodestic
projected
polar
gravityRelated
<<Enumeration>>
SC̲CoordinateSystemType
generalClass
compound
<<Enumeration>>
SC̲TypeCode
SC̲EngineeringDatum
SC̲VerticalDatum
+ inverseFlattening : Real
+ isInfinite : Boolean = true
<<Union>>
SC̲InverseFlattening
SC̲PrimeMeridian
SC̲CompoundSystem
+ CCRSID : RS̲Identifier
+ alias[0..*] : CharacterString
+ validArea[0..1] : EX̲Extent
+ scope[0..*] : CharacterString
SC̲Datum
+ datumID : RS̲Identifier
+ alias[0..*] : CharacterString
+ type[0..1] : CharacterString
+ point[0..1] : CharacterString
+ realizationEpoch[0..1] : Date
+ validArea[0..1] : EX̲Extent
+ scope[0..*] : CharacterString
+ remarks[0..1] : CharacterString
SC̲GeodeticDatum
+primeMerdian
1
SC̲CoordinateSystemAxis
+ axixName : CharacterString
+ axisDirection : CharacterString
+ axisUnitId : UnitOfMeasure
SC̲CoordinateReferenceSystem
+ CRSID : RS̲Identifier
+ alias[0..*] : CharacterString
+ validArea[0..1] : EX̲Extent
+ scope[0..*] : CharacterString
2
typeCode
+datum 0..1
+crs
requires
SC̲Ellipsoid
+ ellipsoidID : RS̲Identifier
+ alias[0..*] : CharacterString
+ semiMajorAxis : Length
+ ellipsoidShape : Boolean
+ inversFlattening[0..1] : SC̲InverseFlattening
+ remarks[0..1] : CharacterString
+ellipsoid
1
SC̲CoordinateSystem
+ CSID : RS̲Identifier
+ type : SC̲CoordinateSystemType
+ dimension : Integer
+ remarks[0..1] : CharacterString
+axis
1..3
+has
{ordered}
+coordinateSystem
requires
+ellipsoid
0..1
+ meridianID : RS̲Identifier
+ GreenwichLongtitude : Angle
+ remarks[0..1] : CharacterString
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表B.2−原子の構造
要素/属性/関連役割名
説明
注記
SC̲Datum
原子。下位の三つの型のいずれかを用いる。
datumId
識別子
必須
alias
別名
任意
type
種類(施工SC̲EngineeringDatum,垂直SC̲VerticalDatum又は測
地SC̲GeodeticDatum)のいずれかを用いる。
必須
point
原子を地球に固定するために使用する点の座標を含む記述
任意
realizationEpoch
原子の実現の時期
任意
validArea
その原子が有効である地域
任意
scope
その原子が有効な応用分野
remarks
出典に関する情報を含む,原子に関するコメント。
任意
SC̲EngineeringDatum
施工基準の場合の原子
SC̲VerticalDatum
垂直の場合の原子
SC̲GeodeticDatum
測地の場合の原子。上位から継承する属性に加え,次をもつ。
primeMeridian
本初子午線:測地の場合だけ。
必須
meridianId
識別子
必須
GreenwichLongitude
グリニッジ子午線から測定した本初子午線の経度で東向きを正
(プラス)とする。
必須
remarks
注釈
ellipsoid
だ(楕)円体:測地の場合だけ。
必須
ellipsoidID
識別子
必須
alias
別名
必須
semiMajorAxis
長半径
必須
ellipsoidShape
基準面がだ(楕)円体であれば真,基準面が球であれば偽。
必須
inverseFlattening
逆へん(扁)平率
Remarks
注釈
表B.3−参照系の構造
要素/属性/関連役割名
説明
注記
SC̲CoordinateSystem
参照系
CSID
識別子
必須
type
直交,測地,投影,極,又は重力に関するいずれか
必須
dimension
一組の座標の数
必須
remarks
出典に関する情報を含む,座標系に関するコメント。
任意
SC̲CoordinateSystemAxis
座標参照系に加え,次元の数だけ軸の情報をもつ。
axisName
軸の名称
必須
axisDirection
座標系の軸の方向(又は,直交座標又は投影座標の場合,原点
での座標系の軸の方向)
例:北,東,上
必須
axisUnitId
座標系の軸に対する単位の識別子
必須
座標参照系が測地の場合は,本初子午線及びだ(楕)円体を規定する必要がある。一方,座標参照系が
施工の場合は,原子及び参照系を規定するだけでよい。
B.2.3.7 PI̲LRS
PIが座標以外の場合に,PIの内容及び構造体を定義するための空間参照系を記述するための型。JIS X
7112に規定するSI̲SpatialReferenceSystemUsingGeographicIdentifiersを継承する。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
a)〜f)にPI̲LRSの属性及び関連役割について示す。
a) 属性nameは,RS̲ReferenceSystemから継承する属性であり,空間参照系の識別子(RS̲Identifier)を
記載する。
注記 識別子は,URIによって記述する。
b) 属性domainOfValidityは,RS̲ReferenceSystemから継承する属性であり,空間参照系が有効となる地
理的範囲。
c) 属性aliasは,PI̲ReferenceSystemから継承する属性であり,空間参照系の別名を任意に記述してよい。
d) 属性themeは,SI̲SpatialReferenceSystemUsingGeographicIdentifiersから継承する属性であり,空間参
照系の特性を分類として記述することができる。
e) 属性overallOwnerは,SI̲SpatialReferenceSystemUsingGeographicIdentifiersから継承する属性であり,
空間参照系に対し,全面的に責任をもつ組織を記述する。
f)
関連役割locationTypesは,SI̲SpatialReferenceSystemUsingGeographicIdentifiersから継承する関連役割
であり,この空間参照系に属するPI̲LocationTypeへの参照を一つ以上記述する。
注記1 PI̲LRSは,JIS X 7112に規定するSI̲SpatialReferenceSystemUsingGeographicIdentifiersを拡
張するクラスである。一方,より上位の空間参照系のクラスであるPI̲ReferenceSystemの
特性を継承するため,これら二つのクラスを多重継承することになる。実装に当たっては,
PI̲ReferenceSystemを継承し,SI̲SpatialReferenceSystemUsingGeographicIdentifiersに定義さ
れた属性をPI̲LRSの属性としてもつことによってこれを実現する。
注記2 JIS X 7112に規定するSI̲LocationTypeは
SI̲SpatialReferenceSystemUsingGeographicIdentifiersへの参照referenceSystemをもつ。一方,
SI̲LocationTypeから継承するクラスであるPI̲LocationTypeは,PI̲LRSへの参照を必要と
しないため,図B.5で示すとおりPI̲LRSからPI̲LocationTypeへ向かう関連となる。
B.2.3.8 PI̲LocationType
PIの内容及びPIの構造を記述するための型。JIS X 7112に規定するSI̲LocationTypeを継承する。
PI̲LocationInstanceがPI̲LocationTypeを参照することによって,PIの内容及び構造体が明らかとなる(図
B.7)。
a)〜j)にPI̲LocationTypeの属性及び関連役割について示す。
a) 属性nameは,SI̲LocationTypeから継承する属性であり,識別子を記載する。
注記 識別子は,URIによって記述する。
b) 属性themeは,SI̲LocationTypeから継承する属性であり,この型を利用するときに参考となる主題を
記述する。
注記 この属性は,PI̲LocationTypeの検索を行うときに有効と考えられる。
c) 属性identificationは,SI̲LocationTypeから継承する属性であり,PIの構造をPI̲Ruleによって記述す
る。
注記 JIS X 7112では,この属性の型は文字列型であり,コード,名前など任意の文字列によって
地理識別子の識別の方法を規定している。この規格ではより厳密にPIの内容及び構造体を規
定することが可能となるよう,PI̲Ruleを定義し,これをこの属性の型として用いることとし
ている。
d) 属性definitionは,SI̲LocationTypeから継承する属性であり,定義を記載する。定義は,単一の地物
(例:道路),境界の集合で定義される領域(例:国境で定義される国),又は地物の集まり(例:都
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道府県から構成される地方)でなければならない。
e) 属性territoryOfUseは,SI̲LocationTypeから継承する属性であり,この型が使用可能な地域。
f)
属性ownerは,SI̲LocationTypeから継承する属性であり,この型を作成又は破棄することができる組
織を記述する。
g) 関連役割parentは,SI̲LocationTypeから継承する関連役割であり,この型を含む型への参照を記述す
る。例えば,市町村を含む都道府県。
h) 関連役割childは,SI̲LocationTypeから継承する関連役割であり,この型が含む型への参照を記述す
る。例えば,都道府県に含まれる市町村。
i)
関連役割targetは,同じ場所を指し得る型同士の関連である。例えば住所及び電話番号。
注記1 Nesting関連は型レベルの包含関係を記述するための関連であり,Equivalent関連は型レベ
ルの同値関係を記述するための関連である。
注記2 型レベルの関連があり初めてインスタンスレベルの関連(PI̲LocationInstance間のNesting
関連及びEquivalent関連)が実装可能となる。
j)
関連役割sourceは,同じ場所を指し得る型同士の関連において,基となる型への参照。例えば,住所
から電話番号への変換の場合は,住所。
注記 Equivalent関連は,関連役割target及びsourceをもつ双方向の関連である。しかしながら,この
関連のインスタンスの一つに対し,必ずしも両方が対で存在することは規定しない。targetを作
成する場合に,必ずしもsourceを作成する必要はない。例えば,二つのPI̲LocationTypeの関連
を記述したい場合に,互いを関連役割targetで参照する二つの関連のインスタンスで双方向の
関連を表現することもできる。
図B.7−PI̲LRS及びPI̲LocationTypeの構造体
PI̲LocationType
+ name : URI
+ identification[1] : PI̲ Rule
<<Data>>
+target
0..*
+source
0..*
Equivalent
PI̲LRS
<<Data>>
0..*
1..*
SI̲LocationType
+ name : CharacterString
+ theme : CharacterString
+ identification[0..*] : CharacterString
+ definition : CharacterString
+ territoryOfUse : EX̲GeographicExtent
+ owner : CI̲ResponsibleParty
(from JIS X 7112)
<<Data>>
+parent
0..*
+child
0..*
Nesting
+referenceSystem
0..*
+locationTypes
1..*
Comprises
SI̲SpatialRefereneSystemUsingGeographicIdentifiers
(from JIS X 7112)
+ theme : CharacterString
+ overallOwner : CI̲ResponsibleParty
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
B.2.3.9 PI̲CoordinateOperation
あるPI̲CRSから別のPI̲CRSにPIを変換するために必要となる情報を記述するための型。JIS X 7111
に規定されるCC̲Operationを継承する。
PI変換サービスは,PI変換する場合にこのPI̲CoordinateOperationによって記述された変換パラメタを
使うことで座標演算を行うことができる。
座標演算に必要となる要素は,JIS X 7111の表9(座標演算及び関連用語を記述するための要件)及び
表10(座標演算パラメタを記述するための要件)による(表B.4に,その構造を示す。)。
図B.8にPI̲CoordinateOperationの構造体,及び図B.9にCC̲Operationの構造体について示す。
表B.4−座標演算の構造
要素/属性/関連役割名
説明
注記
CC̲Operation
座標演算
CoordinateOperationID
識別子
必須
validArea
座標演算が有効である地域
任意
scope
座標演算が有効である応用分野
任意
sourceID
座標演算元の座標参照系の識別子
必須
targetID
座標演算先の座標参照系の識別子
必須
version
座標演算元の座標参照系と座標演算先の座標参照系との間の
座標演算のバージョン
必須
methodName
座標演算に使用するアルゴリズムの名称
必須
methodNameAlias
座標演算に使用するアルゴリズムの別名
任意
formula
座標演算手法で使用する公式
必須
numberOfParameters
この座標演算手法で必要なパラメタの数
必須
remarks
座標演算手法に関するコメント又は情報
例を含めることが有用であることが多い。ここで,時期などの
時間従属パラメタを定義してもよい。
任意
CC̲OperationParameter
変換パラメタ
必須
name
座標演算パラメタの識別子
必須
value
座標演算のパラメタの値
必須
remarks
座標演算のパラメタに関するコメント
任意
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
SC̲CRS
(from JIS X 7111)
CC̲Operation
+ coordinateOperationID : RS̲Identifier
+ validArea[0..1] : EX̲Extent
+ scope[0..*] : CharacterString
+ sourceID[0..1] : RS̲Identifier
+ targetID[0..1] : RS̲Identifier
+ version[0..1] : CharacterString
+ methodName[0..1] : CharacterString
+ methodNameAlias[0..*] : CharacterString
+ formula : CharacterString
+ numberOfParameters : Integer
+ remarks[0..1] : CharacterString
(from JIS X 7111)
1
+target
1
1
+source
1
SC̲CoordinateReferenceSystem
(from JIS X 7111)
PI̲CoordinateOperation
<<Data>>
PI̲CRS
+ image[0..1] : URI
<<Data>>
+target
+source
図B.8−PI̲CoordinateOperationの構造体
CC̲Transformation
CC̲Conversion
CC̲ConcatenatedOperation
+ concatOpID : RS̲Identifier
+ numberOfSteps : Integer
+ stepID : Sequence<RS̲Identifier>
+ validArea[0..1] : EX̲Extent
+ scope[0..*] : CharacterString
+ remarks[0..1] : CharacterString
SC̲CRS
<<Abstract>>
CC̲OperationParameters
+ name : CharacterString
+ value : Measure
+ remarks[0..1] : CharacterString
CC̲Operation
+ coordinateOperationID : RS̲Identifier
+ validArea[0..1] : EX̲Extent
+ scope[0..*] : CharacterString
+ sourceID[0..1] : RS̲Identifier
+ targetID[0..1] : RS̲Identifier
+ version[0..1] : CharacterString
+ methodName[0..1] : CharacterString
+ methodNameAlias[0..*] : CharacterString
+ formula : CharacterString
+ numberOfParameters : Integer
+ remarks[0..1] : CharacterString
1..*
0..*
+step
1..*
+sequence
0..*
Has
{ordered}
1
+target
1
1
+source
1
1..*
+parameters
1..*
Has
図B.9−CC̲Operationの構造体
B.2.4 サービス
B.2.4では,B.2.3に示した構造に基づくデータを用い,登録管理及び検索提供を行うサービスについて
定義する。
サービスは,大きく次の二つに分かれる。
a) PIの登録管理及び変換を行うサービス(B.2.4.1参照)
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X 7155:2011
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b) 空間参照系の登録管理及び提供を行うサービス(B.2.4.2参照)
B.2.4.1 PI変換サービス (PI̲ConversionService)
PI変換サービスは,PIの登録・管理を行い,PIを相互に変換する仕組である(図B.10参照)。
PI変換サービスは,一つ以上のPI̲Gazetteerに基づくデータ集合を用い,ユーザからの要求に対して応
答する。
図B.10に示すのは概念構造であり,物理構造を規定するものではない。すなわち,PI変換サービスは
複数存在し,他のPI変換サービスが管理するPIを使って変換してもよい。PI変換に特化したサービス(PI
のデータを管理せず,他のPI変換サービスが提供するデータを用いてPI変換を行う。)を提供してもよい
し,データの管理に特化したPI変換サービスがあってもよい。
PI̲LocationInstance
<<Data>>
PI̲Gazetteer
<<Data>>
PI̲Conversion
<<Interface>>
PI̲Conversion
<<Interface>>
PI̲ConversionServiceRule
<<Rule>>
PI̲SearchRS
<<Interface>>
PI̲ProviderRule
<<Rule>>
PI̲Transaction
<<Interface>>
PI̲UserManagement
<<Interface>>
PI̲SearchPI
<<Interface>>
PI̲Application
<<actor>>
PI̲ConversionService
<<Service>>
PI̲ServiceMetadata
<<Interface>>
PI̲PIProvider
<<actor>>
PI̲SpatialReferenceSystemService
<<Service>>
1..*
0..*
1..*
0..*
1..*
図B.10−PI変換サービス
PI変換サービスは,B.2.3に示すデータの構造体に基づくデータを扱い,次の操作を実現する。また,
サービスを提供するに当たっては,PI̲ConversionServiceRuleに示される規約を守るとよい。
a) PIの変換 インプットとなるPIに対し,指定された空間参照系に基づくPI,又は対応付けられる全
てのPIを検索・取得する。
注記1 PI変換は,自身が管理するPI̲Gazetteerに含まれるPIだけでなく,他のPI変換サービス
が管理するPI̲Gazetteerに含まれるPIを用いることができる。
注記2 PI変換サービスは,分散環境下に複数存在し得る。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
b) PI̲Gazetteerの更新 PI̲Gazetteerを更新する。
c) PI̲Gazetteerの登録 PI̲Gazetteerを新規登録する。
d) PI̲Gazetteerの提供 サービスが扱う全てのPI̲Gazetteerを提供する。
e) PI登録者の管理 PI̲LocationInstance又はPI̲Gazetteerを登録するユーザ(PI̲PIProvider)の管理を行
う。
f)
PI利用者の管理 PI変換及びPI̲Gazetteerの提供を利用するユーザ(PI̲Application及びPI̲PIProvider)
の管理を行う。
B.2.4.2 空間参照系管理サービス(PI̲SpatialReferenceSystemService)
空間参照系管理サービスは,空間参照系の登録・管理を行い,PIを相互に変換するときに必要となる情
報を提供する仕組である(図B.11参照)。
空間参照系管理サービスは,一つ以上のPI̲ReferenceSystem及びPI̲CoordinateOperationに基づくデータ
を管理し,ユーザからの要求に対して応答する。
図B.11に示すのは概念構造であり,物理構造を規定するものではない。
PI̲CRS
<<Data>>
PI̲LocationType
<<Data>>
PI̲LRS
<<Data>>
PI̲CoordinateOperation
<<Data>>
PI̲ReferenceSystem
<<Data>>
PI̲SpatialReferenceSystemServiceRule
<<Rule>>
PI̲SpatialReferenceSystemService
<<Service>>
PI̲ServiceMetadata
<<Interface>>
PI̲UserManagement
<<Interface>>
PI̲ProviderRule
<<Rule>>
PI̲Transaction
<<Interface>>
PI̲RSProvider
<<actor>>
PI̲SearchRS
<<Interface>>
PI̲Application
<<actor>>
PI̲SearchRS
<<Interface>>
PI̲ConversionService
<<Service>>
1..*
0..*
1..*
0..*
図B.11−空間参照系管理サービス
空間参照系管理サービスは,B.2.3に示すデータの構造体に基づくデータを扱い,次の操作を実現する。
また,サービスを提供するに当たっては,PI̲SpatialReferenceSystemServiceRuleの規則に従わなければなら
ない。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
a) 空間参照系登録の確認 空間参照系の作成者(PI̲RSProvider)によって登録・更新される空間参照系
を,空間参照系管理がもつ空間参照系として登録・更新してもよいかを確認するための操作。戻り値
として,可否を返す。新規の空間参照系である場合は“空間参照系の登録”操作を起動し,空間参照
系同士の関連付けなどを行い,空間参照系を更新する場合は,“空間参照系の更新”操作を起動する。
b) 空間参照系の提供 指定された検索条件に合致した情報を返す。
c) 空間参照系の登録 空間参照系を新規登録する。
d) 空間参照系の更新 空間参照系を更新する操作。更新には次の二つがある。
・ 既に登録されている空間参照系に,新規のPI̲LocationTypeを関連付ける。
・ 空間参照系同士の関連付けを行う。
地理識別子による空間参照系同士の関連付けを行う場合は,PI̲LocationTypeをNesting関連又は
Equivalent関連によって関連付ける。
座標による空間参照系同士の関連付けを行う場合は,座標演算の情報(PI̲CoordinateOperation)を
登録する。
e) 登録者の管理 空間参照系を登録するユーザ(PI̲RSProvider)の管理を行う。
B.2.5 規約
B.2.5では,B.2.3に示したデータの構造に基づくデータをデータ作成者が作成し,B.2.4に示したサービ
スによって登録管理及び提供を行う上で,データ作成者及びサービスが守るべき規約を示す。
規約は,大きく次の三つに分かれる。
a) PI変換サービス規約(B.2.5.1)
b) 空間参照系管理サービス規約(B.2.5.2)
c) データ作成規約(B.2.5.3)
B.2.5.1 PI変換サービス規約(PI̲ConversionServiceRule)
PI変換サービスを提供する場合,サービスの運営主体は次の事項を守るとよい。
a) データの管理 PIを管理する場合は,B.2.3に示すデータの構造に従ったデータを実装できるとよい。
注記 必ずしも内部的なデータ構造をB.2.3に従って実装しなければならないのではなく,外部と
のデータ交換時にB.2.3に示すデータの構造に従ったデータを実装できるとよい。
PI及びPI̲LocationInstance,又はPI̲Gazetteerに対するユーザからの更新・削除要求がある場合にど
のような方策を採るか(上書き又は別インスタンスとして保存)を明確にし,管理するのがよい。
PI及びPI̲LocationInstanceを更新する場合は,PI̲LocationInstanceの時間属性(属性temporalExtent
の値)を用いた時間管理ができることが望ましい。
b) インタフェースの実装 PI変換サービスは,B.3に示すインタフェースを実装するのがよい。
c) 他のPI変換サービスとの提携 他のPI変換サービスが管理するPIを用いてPI変換を行う場合は,
PI変換サービスと提携を行い,データ利用の支障とならないようにするのがよい。提携を行うことに
よって,PI変換サービスは次の事項を管理するのがよい。
・ 提携する他のPI変換サービスの所在及びこれが管理するPI
・ 提携する他のPI変換サービスがデータを更新した場合の取扱い(データ更新通知の有無,時期及
び方法)
・ PI変換の経路
d) サービスメタデータの実装 PI変換サービスは,自身が管理するPI,自身が提供できるPI変換及び
自身が提携する他のPI変換サービスをサービスメタデータとして実装し,ユーザからの要求に応じて
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
応答できるとよい。
e) ユーザの管理 PI変換サービスは,PI̲Gazetteer及びPI̲LocationInstanceを登録するユーザを識別する
ことが望ましい。PI変換サービスは,識別不可能なユーザによるデータの更新及び削除は受け付けな
いほうがよい。PI変換サービスは,そのサービスに求められる信頼性によって,ユーザを管理し,デ
ータの登録管理を行うほうがよい。ただし,データの信頼性を問わずサービスを提供することが望ま
れる場合はこの限りではない。少なくとも,PI変換サービスはユーザの管理を行うか否かをユーザに
対して明示するのがよい。
B.2.5.2 空間参照系管理サービス規約(PI̲SpatialReferenceSystemServiceRule)
空間参照系管理サービス規約は,次による。
a) データの管理 空間参照系管理サービスは,B.2.3に示すデータの構造体に従ったデータを実装できる
とよい。
注記1 必ずしも内部的なデータの構造体をB.2.3に従って実装しなければならないのではなく,
外部とのデータ交換時にB.2.3に示すデータの構造体に従ったデータを実装できるとよい。
注記2 空間参照系は,これに基づき様々なPIが作成されることから,その内容に一定の信頼性が
求められる。一方,信頼性に問題があったとしても,それを使いたい,というユーザの要
求も少なくない。また,住所及び電話番号のように公共性が高い空間参照系に誤りがある
ことは問題があるが,個人宅の間取りなど,限定的に使用される空間参照系については,
それほど品質が要求されない場合もある。これに対しては,必ずしも合格となる空間参照
系だけを提供するのではなく,ユーザが取得した空間参照系が合格しているものか不合格
なものであるのかが分かるようにするという方法が考えられる。これは,扱う空間参照系
及び利用場面によって様々な要求があることから,より慎重に運用方法を検討する必要が
ある。
b) インタフェースの実装 空間参照系管理サービスは,B.3に示すインタフェースを実装するのがよい。
c) サービスメタデータの実装 空間参照系管理サービスは,自身が管理する空間参照系及び座標演算パ
ラメタ,自身が提供可能なサービスをサービスメタデータとして実装し,ユーザからの要求に応じて
応答できるとよい。
d) ユーザの管理 空間参照系管理サービスは,空間参照系を登録するユーザを識別できるとよい。空間
参照系管理サービスは,識別不可能なユーザによるデータの更新及び削除は受け付けないほうがよい。
B.2.5.3 データ作成規約(PI̲ProviderRule)
データ作成規約は,PI及び空間参照系の二つに大きく分かれる。PIを作成する場合の規約をa)〜f),空
間参照系を作成する場合の規約をg)〜j)に示す。データを作成,更新又は削除する場合は次の事項を守る
とよい。
a) PI及びPI̲LocationInstanceの作成
・ PIは,PI̲Ruleに定義された応用スキーマ及び符号化規則に従って作成するのがよい。
・ PIは,これをもつPI̲LocationInstanceが含まれるPI̲Gazetteerの中で一意であるとよい。
注記1 例えば,“総武線駅名空間参照系”という空間参照系に基づき作成されるPIとして“市
ヶ谷”が考えられる。これは,この空間参照系において唯一存在し得る値である。こ
のPIを含むPI̲Gazetteerを複数の人が作成した場合,PI̲Gazetteerの中で“市ヶ谷”
が一意であるだけではなく,同じ場所を指す場合には,必ず“市ヶ谷”を用いるもの
とし,結果として複数のPI̲Gazetteer間で等しくなるとよい。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
・ PI̲LocationInstanceは,B.2.3で示すデータの構造体に従って作成するのがよい。
・ PI̲LocationInstanceは,自身が参照するPI̲LocationTypeを指定するのがよい。
・ PI̲LocationInstanceが参照するPI̲LocationTypeは,このPI̲LocationInstanceを登録するPI̲Gazetteer
が参照する空間参照系に含まれるとよい。
・ 異なるPI̲LocationInstanceのインスタンスを関連付ける場合には,Nesting関連又はEquivalent関
連を用いるとよい。
注記2 包含関係を示す場合はNesting関連,同値関係を示す場合はEquivalent関連を用いる。
・ 異なるPI̲LocationInstanceのインスタンスを関連付ける場合には,これらのPI̲LocationInstance
が参照するPI̲LocationTypeがNesting関連又はEquivalent関連をもつとよい。
注記3 該当する関連がない場合は,PI̲LocationTypeを更新する必要がある。更新できない場
合は,別途PI̲LocationTypeを作成する必要がある。
・ PI̲LocationInstanceの空間範囲又は位置を座標を用いて記述する場合は,その座標が参照する座標
参照系が空間参照系管理サービスに登録されているとよい。
注記4 間取り図のような任意の座標参照系を定義し,その座標参照系による座標を用いてPI
と座標との対応付けを行う場合には,座標参照系を空間参照系管理サービスに登録し
なければ,他者が座標を取得した場合に,その意味を知ることができない。
b) PI̲Gazetteerの作成
・ PI̲Gazetteerは,B.2.3で示すデータ構造体に従って作成するのがよい。
・ PI̲Gazetteerの識別子(属性nameの値)は,これを管理するPI変換サービスの中で一意であると
よい。
c) PI及びPI̲LocationInstanceの更新
・ PI及びPI̲LocationInstanceの更新は,そのPI̲LocationInstanceの管理者(属性administratorの値)
だけが行うことができる。
d) PI̲Gazetteerの更新
・ PI̲Gazetteerの更新は,そのPI̲Gazetteerの管理者(属性custodianの値)だけが行うことができる。
e) PI及びPI̲LocationInstanceの削除
・ PI及びPI̲LocationInstanceの削除は,そのPI̲LocationInstanceの管理者(属性administratorの値)
だけが行うことができる。
f)
PI̲Gazetteerの削除
・ PI̲Gazetteerの削除は,そのPI̲Gazetteerの管理者(属性custodianの値)だけが行うことができる。
注記 インスタンスの更新・削除は,インスタンスを参照する別のインスタンスへの影響もあ
ることから,PI変換サービスでは,その更新・削除方法を決定する必要がある。
g) 空間参照系の作成
・ 空間参照系は,B.2.3で示すデータの構造体に従って作成するのがよい。
・ 空間参照系は,ドメインをもつとよい。
・ 空間参照系の名称にはドメイン名を記述し,他の空間参照系と識別できるとよい。
h) PI̲LocationTypeの作成
・ PI̲LocationTypeは,B.2.3で示すデータの構造体に従って作成しなければならない。
・ PI̲LocationTypeの識別子(属性nameの値)は,空間参照系管理サービスの中で一意でなければ
ならない。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
・ PI̲LocationTypeの中に含まれるPI̲Ruleは,B.2.3で示すデータの構造体に従って作成するのがよ
い。
・ PI̲LocationType同士を関連付ける場合には,PI̲LocationTypeのNesting関連又はEquivalent関連
を用いるとよい。
i)
空間参照系の更新・削除
・ 空間参照系の更新は,その空間参照系の管理者(属性overallOwnerの値)だけが行うことができ
る。
注記1 空間参照系を参照してPI̲Gazetterを作成するため,空間参照系の更新・削除は慎重に
行う必要がある。
注記2 削除は行わず,更新でバージョン管理を行うことが望ましい。
注記3 建物内の空間参照系を定義した場合,建物が壊されるタイミングで空間参照系を削除
することが考えられるが,歴史的建造物内部のウォーキングシミュレーションなど,
過去の図面などを用いて提供するサービスも考えられる。
j)
PI̲Rule及びPI̲LocationTypeの更新・削除
・ PI̲Rule及びPI̲LocationTypeの更新は,そのPI̲LocationTypeの管理者(属性ownerの値)だけが
行うことができる。
注記1 PI̲Rule及びPI̲LocationTypeを用いてPI及びPI̲LocationInstanceを作成するため,
PI̲Rule及びPI̲LocationTypeの更新・削除は慎重に行う必要がある。
注記2 削除は行わず,更新でバージョン管理を行うことが望ましい。
注記3 郵便番号のように,3桁から7桁に変更があった場合,3桁の数値の列として登録され
たPI̲Ruleを削除すると,これに基づいて作成されている過去の資料などの場所を識
別することが不可能になる。
B.2.6 PIユーザ
PIユーザとは,PIプラットフォームを利用するユーザである。PIのデータ作成者,空間参照系のデータ
作成者及びPIアプリケーションが該当する。
B.2.6.1 PI̲Application
PI変換,空間参照系及び座標演算に必要となる情報をPIプラットフォームから取得し,これらの情報
を活用するアプリケーションを構築し,人及び他のアプリケーションにサービスを提供するユーザ。
注記 PI̲Applicationの例として,PIを活用した情報検索アプリケーション,経路案内サービスなどが
考えられる。
B.2.6.2 PI̲PIProvider
PIを作成し,PI変換サービスに登録するユーザ。
インスタンスを作成し,PIプラットフォームに提供するためには,データ作成規則(PI̲ProviderRule)
に従うとよい。
B.2.6.3 PI̲RSProvider
空間参照系を作成し,空間参照系管理サービスに登録するユーザ。インスタンスを作成し,PIプラット
フォームに提供するためには,データ作成規則(PI̲ProviderRule)に従うとよい。
B.3
PIインタフェース
PI変換サービス及び空間参照系管理サービスは,この箇条に示すインタフェースを実装するのがよい。
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PIを運用するために必要なインタフェースは,次に分類することができる。
− 登録インタフェース
− PI変換インタフェース
− PI検索インタフェース
− 空間参照系検索インタフェース
− ユーザ管理インタフェース
− サービスメタデータ取得インタフェース
B.3.1 登録インタフェース(PI̲Transaction)
登録インタフェースのうち,空間参照系に関するものは,空間参照系及び場所型を登録,更新及び削除
するためのインタフェースである。空間参照系管理サービスは,B.3.1.1〜B.3.1.13に示すインタフェース
を介して,利用者に空間参照系及び場所型の情報を提供するのがよい。また,空間参照系の座標参照系変
換情報を登録するためのインタフェースもこれらに含む。
登録インタフェースのうち,PIに関するものは,場所インスタンス及び地名辞典をPI変換サービスに
登録,更新及び削除をするときに必要なインタフェースである。また,場所インスタンス関連の登録及び
削除もこれらに含む。PI変換サービスは,B.3.1.14〜B.3.1.21に示すインタフェースを実装して,場所イン
スタンス及び地名辞典の登録,更新及び削除を行うとよい。
B.3.1.1 地理識別子による空間参照系登録(AddLRS)
地理識別子による空間参照系を空間参照系管理サービスに登録するためのインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.5に示す。
表B.5−地理識別子による空間参照系登録(AddLRS)
機能
地理識別子による空間参照系を新規登録する。
引数
型
名前
説明
LRS
lrs
登録対象
String[]
locationType
関連する場所型の名称
登録済みの場所型でなければならない。
AuthResult
authResult
認証結果
SRSExamResult
examResult
審査結果
戻り値の型
boolean
説明
登録対象の空間参照系が地理的境界又はポリゴンをもつ場合,その空間参照系は登録済み空間
参照系の名称でなければならない。
処理に失敗した場合,空間参照系データベースをこの関数呼出し前の状態に戻す。
関連項目
LRS構造体,AuthResult構造体,及びSRSExamResult構造体
B.3.1.2 座標による空間参照系登録(AddCRS)
座標による空間参照系を空間参照系管理サービスに登録するためのインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.6に示す。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表B.6−座標による空間参照系登録(AddCRS)
機能
座標による空間参照系を新規登録する。
引数
型
名前
説明
CRS
crs
登録対象
AuthResult
authResult
認証結果
SRSExamResult
examResult
審査結果
戻り値の型
boolean
説明
登録対象の空間参照系が地理的境界又はポリゴンをもつ場合,その空間参照系は自身の名称又
は登録済み空間参照系の名称である必要がある。
処理に失敗した場合,空間参照系データベースをこの関数呼出し前の状態に戻す。
関連項目
CRS構造体,AuthResult構造体,及びSRSExamResult構造体
B.3.1.3 地理識別子による空間参照系更新(UpdateLRS)
空間参照系管理サービスに登録されている地理識別子による空間参照系を更新するインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.7に示す。
表B.7−地理識別子による空間参照系更新(UpdateLRS)
機能
登録されている地理識別子による空間参照系を更新する。
引数
型
名前
説明
LRS
lrs
登録対象
String[]
locationType
関連する場所型の名称
登録済みの場所型でなければならない。
AuthResult
authResult
認証結果
SRSExamResult
examResult
審査結果
戻り値の型
boolean
説明
更新対象の空間参照系が地理的境界又はポリゴンをもつ場合,その空間参照系は登録済み空間
参照系の名称である必要がある。
処理に失敗した場合,空間参照系データベースをこの関数呼出し前の状態に戻す。
関連項目
LRS構造体,AuthResult構造体,及びSRSExamResult構造体
B.3.1.4 座標による空間参照系更新(UpdateCRS)
空間参照系管理サービスに登録されている座標による空間参照系を更新するインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.8に示す。
表B.8−座標による空間参照系更新(UpdateCRS)
機能
登録されている座標による空間参照系を更新する。
引数
型
名前
説明
CRS
crs
登録対象
AuthResult
authResult
認証結果
SRSExamResult
examResult
審査結果
戻り値の型
boolean
説明
更新対象の空間参照系が地理的境界又はポリゴンをもつ場合,その空間参照系は自身の名称
又は登録済み空間参照系の名称である必要がある。
処理に失敗した場合,空間参照系データベースをこの関数呼出し前の状態に戻す。
関連項目
CRS構造体,AuthResult構造体,及びSRSExamResult構造体
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
B.3.1.5 地理識別子による空間参照系削除(DeleteLRS)
空間参照系管理サービスに登録されている地理識別子による空間参照系を削除するインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.9に示す。
表B.9−地理識別子による空間参照系削除(DeleteLRS)
機能
登録されている地理識別子による空間参照系を削除する。
引数
型
名前
説明
String[]
lrs
削除対象の空間参照系の名称
AuthResult
authResult
認証結果
戻り値の型
boolean
説明
1件でも空間参照系の削除に失敗した場合,falseを返す。
処理に失敗した場合,空間参照系データベースをこの関数呼出し前の状態に戻す。
関連項目
AuthResult構造体
B.3.1.6 座標による空間参照系削除(DeleteCRS)
空間参照系管理サービスに登録されている座標による空間参照系を削除するインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.10に示す。
表B.10−座標による空間参照系削除(DeleteCRS)
機能
登録されている座標による空間参照系を削除する。
引数
型
名前
説明
String[]
crs
削除対象の空間参照系の名称
AuthResult
authResult
認証結果
戻り値の型
boolean
説明
1件でも空間参照系の削除に失敗した場合,falseを返す。
処理に失敗した場合,空間参照系データベースをこの関数呼出し前の状態に戻す。
関連項目
AuthResult構造体
B.3.1.7 場所型登録(AddLocationType)
場所型を空間参照系管理サービスに登録するためのインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.11に示す。
表B.11−場所型登録(AddLocationType)
機能
場所型を新規登録する。
引数
型
名前
説明
LocationType
locationType
登録対象
null 指定不可
AuthResult
authResult
認証結果
LocationType-ExamResult
examResult
審査結果
戻り値の型
boolean
説明
処理に失敗した場合,空間参照系データベースをこの関数呼出し前の状態に戻す。
関連項目
LocationType構造体,AuthResult構造体,及びLocationType-ExamResult構造体
B.3.1.8 場所型更新(UpdateLocationType)
空間参照系管理サービスに登録されている場所型を更新するインタフェース。
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このインタフェースの関数の仕様を,表B.12に示す。
表B.12−場所型更新(UpdateLocationType)
機能
登録されている場所型を更新する。
引数
型
名前
説明
LocationType
locationType
更新対象
登録済みの場所型でなければならな
い。
null 指定不可
AuthResult
authResult
認証結果
LocationType-ExamResult
examResult
審査結果
戻り値の型
boolean
説明
処理に失敗した場合,空間参照系データベースをこの関数呼出し前の状態に戻す。
関連項目
LocationType構造体,AuthResult構造体,及びLocationType-ExamResult構造体
B.3.1.9 場所型削除(DeleteLocationType)
空間参照系管理サービスに登録されている場所型を削除するインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.13に示す。
表B.13−場所型削除(DeleteLocationType)
機能
登録されている場所型を削除する。
引数
型
名前
説明
String[]
name
削除対象の場所型の名称
登録済みの場所型でなければならな
い。
AuthResult
authResult
認証結果
戻り値の型
boolean
説明
処理に失敗した場合,空間参照系データベースをこの関数呼出し前の状態に戻す。
関連項目
AuthResult構造体
B.3.1.10 場所型関連登録(AddLocationTypeAssociation)
場所型関連を登録するインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.14に示す。
表B.14−場所型関連登録(AddLocationTypeAssociation)
機能
場所型関連を新規に登録する。
引数
型
名前
説明
LocationTypeAssociation[]
association
登録対象
AuthResult
authResult
認証結果
ユーザ認証を必要としないサービス
の場合はnullを指定する。
戻り値の型
boolean
説明
1件でも登録に失敗した場合,例外UpdateFailureを発生する。
処理に失敗した場合,空間参照系データベースをこの関数呼出し前の状態に戻す。
関連項目
LocationTypeAssociation構造体及びAuthResult構造体
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
B.3.1.11 場所型関連削除(DeleteLocationTypeAssociation)
場所型関連を削除するインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.15に示す。
表B.15−場所型関連削除(DeleteLocationTypeAssociation)
機能
場所型関連を削除する。
引数
型
名前
説明
LocationTypeAssociation
association
削除対象
AuthResult
authResult
認証結果
ユーザ認証を必要としないサービス
の場合はnullを指定する。
戻り値の型
boolean
説明
削除に失敗した場合,falseを返す。
削除に失敗した場合,空間参照系データベースをこの関数呼出し前の状態に戻す。
関連項目
LocationTypeAssociation構造体及びAuthResult構造体
B.3.1.12 座標参照系変換情報登録(AddCoordinateConversionInfo)
座標による空間参照系変換情報を空間参照系管理サービスに登録するためのインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.16に示す。
表B.16−座標参照系変換情報登録(AddCoordinateConversionInfo)
機能
座標による空間参照系の変換情報を新規登録する。
引数
型
名前
説明
CRSConversionInfo
conversionInfo
登録対象
変換元及び変換先の座標参照系登録済
みの名称でなければならない。
AuthResult
authResult
認証結果
戻り値の型
boolean
説明
処理に失敗した場合,空間参照系データベースをこの関数呼出し前の状態に戻す。
関連項目
CRSConversionInfo 構造体及びAuthResult構造体
B.3.1.13 座標参照系変換情報削除(DeleteCoordinateConversionInfo)
空間参照系管理サービスに登録されている座標参照系変換情報を削除するインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.17に示す。
表B.17−座標参照系変換情報削除(DeleteCoordinateConversionInfo)
機能
座標参照系の変換情報を削除する。
引数
型
名前
説明
String
sourceRS
変換元座標参照系の名称
String
targetRS
変換先座標参照系の名称
AuthResult
authResult
認証結果
戻り値の型
boolean
説明
条件に合致する座標参照系変換情報が存在しない場合,falseを返す。
処理に失敗した場合,空間参照系データベースをこの関数呼出し前の状態に戻す。
関連項目
AuthResult構造体
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B.3.1.14 地名辞典登録(AddGazetteer)
地名辞典をPI変換サービスに登録するためのインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.18に示す。
表B.18−地名辞典登録(AddGazetteer)
機能
地名辞典を新規登録する。
引数
型
名前
説明
Gazetteer
gazetteer
登録対象
座標参照系は登録済みのものでな
ければならない。
String
lrs
参照する空間参照系の名称
登録済みの空間参照系でなければ
ならない。
AuthResult
authResult
認証結果
戻り値の型
boolean
説明
処理に成功した場合,地名辞典サービスメタデータの連番を更新する。
処理に失敗した場合,地名辞典データベースをこの関数呼出し前の状態に戻す。
関連項目
Gazetteer構造体及びAuthResult構造体
B.3.1.15 地名辞典更新(UpdateGazetteer)
PI変換サービスに登録されている地名辞典を更新するインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.19に示す。
表B.19−地名辞典更新(UpdateGazetteer)
機能
登録されている地名辞典を更新する。
引数
型
名前
説明
Gazetteer
gazetteer
更新対象
座標参照系は登録済みのものでな
ければならない。
AuthResult
authResult
認証結果
戻り値の型
boolean
説明
処理に成功した場合,地名辞典サービスメタデータの連番を更新する。
処理に失敗した場合,地名辞典データベースをこの関数呼出し前の状態に戻す。
関連項目
Gazetteer構造体及びAuthResult構造体
B.3.1.16 地名辞典削除(DeleteGazetteer)
PI変換サービスに登録されている地名辞典を削除するインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.20に示す。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表B.20−地名辞典削除(DeleteGazetteer)
機能
登録されている地名辞典を削除する。
引数
型
名前
説明
String[]
name
削除対象の地名辞典の名称
AuthResult
authResult
認証結果
戻り値の型
boolean
説明
1件でも削除に失敗した場合,falseを返す。
処理に失敗した場合,地名辞典データベースをこの関数呼出し前の状態に戻す。
関連項目
AuthResult構造体
B.3.1.17 場所インスタンス登録(AddLocationInstance)
場所インスタンスをPI変換サービスに登録するためのインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.21に示す。
表B.21−場所インスタンス登録(AddLocationInstance)
機能
場所インスタンスを新規登録する。
引数
型
名前
説明
String
gazetteer
地名辞典の名称
LocationInstance[]
locationInstance
場所インスタンス
代表点,地理的境界,又はポリゴンのいず
れかをもつ場合,座標参照系は登録済みの
ものである必要がある。
AuthResult
authResult
認証結果
戻り値の型
boolean
説明
1件でも登録に失敗した場合,例外UpdateFailureを発生する。
処理に失敗した場合,地名辞典データベースをこの関数呼出し前の状態に戻す。
関連項目
LocationInstance構造体及びAuthResult構造体
B.3.1.18 場所インスタンス更新(UpdateLocationInstance)
PI変換サービスに登録されている場所インスタンスを更新するインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.22に示す。
表B.22−場所インスタンス更新(UpdateLocationInstance)
機能
登録されている場所インスタンスを更新する。
引数
型
名前
説明
String
gazetteer
地名辞典の名称
LocationInstance[]
locationInstance
場所インスタンス
代表点,地理的境界,又はポリゴンのいず
れかをもつ場合,座標参照系は登録済みの
ものである必要がある。
AuthResult
authResult
認証結果
戻り値の型
boolean
説明
1件でも更新に失敗した場合,falseを返す。
処理に失敗した場合,地名辞典データベースをこの関数呼出し前の状態に戻す。
関連項目
LocationInstance構造体及びAuthResult構造体
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
B.3.1.19 場所インスタンス削除(DeleteLocationInstance)
PI変換サービスに登録されている場所インスタンスを削除するインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.23に示す。
表B.23−場所インスタンス削除(DeleteLocationInstance)
機能
登録されている場所インスタンスを削除する。
引数
型
名前
説明
String
name
地名辞典の名称
String[]
geographicIdentifier
削除対象場所インスタンスの地理識別子
AuthResult
authResult
認証結果
戻り値の型
boolean
説明
1件でも削除に失敗した場合,falseを返す。
処理に失敗した場合,地名辞典データベースをこの関数呼出し前の状態に戻す。
関連項目
AuthResult構造体
B.3.1.20 場所インスタンス関連登録(AddLocationInstanceAssociation)
場所インスタンス関連をPI変換サービスに登録するためのインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.24に示す。
表B.24−場所インスタンス関連登録(AddLocationInstanceAssociation)
機能
場所インスタンス関連を新規登録する。
引数
型
名前
説明
LocationInstanceAssociation[]
association
登録対象
親及び子の場所インスタンスは登録
済みのものであることが望ましい。
AuthResult
authResult
認証結果
戻り値の型
boolean
説明
1件でも登録に失敗した場合,falseを返す。
処理に失敗した場合,地名辞典データベースをこの関数呼出し前の状態に戻す。
関連項目
LocationInstanceAssociation構造体及びAuthResult構造体
B.3.1.21 場所インスタンス関連削除(DeleteLocationInstanceAssociation)
PI変換サービスに登録されている場所インスタンス関連を削除するインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.25に示す。
表B.25−場所インスタンス関連削除(DeleteLocationInstanceAssociation)
機能
登録されている場所インスタンス関連を削除する。
引数
型
名前
説明
LocationInstanceAssociation
association
削除対象
AuthResult
authResult
認証結果
戻り値の型
boolean
説明
1件でも削除に失敗した場合,falseを返す。
処理に失敗した場合,地名辞典データベースをこの関数呼出し前の状態に戻す。
関連項目
LocationInstanceAssociation構造体及びAuthResult構造体
49
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
B.3.2 PI変換インタフェース(PI̲Conversion)
B.3.2.1 PI変換(ConvertPI)
PI変換サービスがPIを変換するときに用いるインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.26に示す。
表B.26−PI変換(ConvertPI)
機能
PIをそれに関連する他のPIに変換する。
引数
型
名前
説明
RouteCondition
routeCondition
他サービス呼出し条件
String
gazetteer
変換元PIが格納されている地名辞典の
名称
地名辞典を特定しない場合はnullを指定
する。
PI
pi
変換元のPI
null指定不可
String[]
targetLRS
変換先PIの空間参照系
String
phase
位相の名称
地理的範囲を限定しない場合はnullを指
定する。
AuthResult
authResult
認証結果
ユーザ認証を必要としない場合はnullを
指定する。
戻り値の型
PI[]
説明
変換元のPIと変換先のPIの空間参照系とを指定してPIを変換する。変換元PIは地名辞典を
変換の付加情報として関連の位相を指定することができる。位相に指定できる値は“Nesting”
又は“Equivalent”である。
条件に合致するPIが存在しない場合,サイズ0の配列を返す。
a) routeCondition.cascadingLevel>0の場合 他のPI変換サービスのConvertPI関数を呼び
出す場合は
routeCondition.cascadingLevel
の値を1
だけ減じ,かつ,
routeCondition.routeHistoryの末尾に自サーバを追加するのがよい。また,
routeCondition.routeHistoryで指定された呼出し経路に自サービスが含まれている場合,サ
イズ0の配列を返す。
b) routeCondition.cascadingLevel=0の場合 他のPI変換サービスのConvertPI関数を呼び
出すことはできない。また,routeCondition.routeHistoryで指定された呼出し経路に自サー
ビスが含まれている場合,サイズ0の配列を返す。
c) routeCondition.cascadingLevel<0の場合 他のPI変換サービスのConvertPI関数は
routeCondition.routeDefinitionの順に呼び出すとよい。
関連項目
PI構造体,RouteCondition構造体,及びAuthResult構造体
B.3.3 PI検索インタフェース(PI̲SearchPI)
PI検索インタフェースは,PI変換サービスがPIを検索・提供するために必要なインタフェースである。
また,場所インスタンスを取得するためのインタフェース,及び場所インスタンス間の関連を検索するた
めのインタフェースも,これらに含む。PI変換サービスは,B.3.3.1〜B.3.3.3に示すインタフェースを実装
して,PIの検索及び提供を行うとよい。
B.3.3.1 PI検索(SearchPI)
PI変換サービスがPIを検索するときに用いるインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.27に示す。
50
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表B.27−PI検索(SearchPI)
機能
登録されている場所インスタンスのPI部分を検索する。
引数
型
名前
説明
RouteCondition
routeCondition
他サービス呼出し条件
String
gazetteer
地名辞典の名称
地名辞典を特定しない場合はnullを指定する。
String
locationType
場所型の名称
場所型を特定しない場合はnullを指定する。
String[]
geographicIdentifier
地理識別子
地理識別子を特定しない場合は null を指定
する。
GeographicExtent
geographicExtent
地理的範囲
地理的範囲を限定しない場合はnullを指定す
る。
TemporalExtent
temporalExtent
時間範囲
時間範囲を限定しない場合はnull を指定す
る。
String
administrator
管理者
管理者を特定しない場合はnullを指定する。
String[]
searchWord
検索語句
場所インスタンスのPIの値又は代替地理識別
子を対象とした全文検索用フリーワード。
語句が複数指定された場合は,地理識別子,
又は代替地理識別子のいずれかが全ての検索
語句を含むものを検索する。
検索語句を設定しない場合はnullを指定する。
AuthResult
authResult
認証結果
ユーザ認証を必要としない場合はnullを指定
する。
戻り値の型
PI[]
説明
指定した条件に合致するPIを検索する。
地理的範囲で地理的境界又はポリゴンを指定した場合は,一部でも地理的範囲が交差するPIを
検索する。
条件に合致するPIが存在しない場合,サイズ0の配列を返す。
a) routeCondition.cascadingLevel>0の場合 他のPI変換サービスのSearchPI関数を呼び出す
場合はrouteCondition.cascadingLevelの値を1だけ減じ,かつ,routeCondition.routeHistoryの
末尾に自サーバを追加するのがよい。また,routeCondition.routeHistoryで指定された呼出し
経路に自サービスが含まれている場合,サイズ0の配列を返す。
b) routeCondition.cascadingLevel=0の場合 他のPI変換サービスの SearchPI関数を呼び出す
ことはできない。また,routeCondition.routeHistoryで指定された呼出し経路に自サービスが
含まれている場合,サイズ0の配列を返す。
c) routeCondition.cascadingLevel<0の場合 他のPI変換サービスのSearchPI関数は
routeCondition.routeDefinition の順に呼び出すとよい。
関連項目
GeographicExtent構造体,TemporalExtent構造体,PI構造体,RouteCondition構造体,及びAuthResult
構造体
B.3.3.2 場所インスタンス取得(GetLocationInstance)
PI変換サービスに登録されている場所インスタンスを取得するインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.28に示す。
51
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表B.28−場所インスタンス取得(GetLocationInstance)
機能
登録されている場所インスタンスを取得する。
引数
型
名前
説明
RouteCondition
routeCondition
他サービス呼出し条件
String
gazetteer
地名辞典の名称
地名辞典を特定しない場合はnullを指定す
る。
PI[]
pi
PI
PIを特定しない場合はnullを指定する。
AuthResult
authResult
認証結果
ユーザ認証を必要としない場合はnullを指
定する。
戻り値の型
LocationInstance[]
説明
指定したPIに合致する場所インスタンスを取得する。
地名辞典を特定して場所インスタンスを取得することもできる。
PIが複数指定された場合は,指定された順に対応する場所インスタンスを返す。PIに対応す
る場所インスタンスが存在しない場合は,配列中の当該要素にnullを格納して返す。
条件に合致する場所インスタンスが存在しない場合,サイズ0の配列を返す。
a) routeCondition.cascadingLevel>0の場合 他のPI変換サービスのGetLocationInstance関
数を呼び出す場合はrouteCondition.cascadingLevelの値を1だけ減じ,かつ,
routeCondition.routeHistoryの末尾に自サーバを追加するのがよい。また,
routeCondition.routeHistoryで指定された呼出し経路に自サービスが含まれている場合,
サイズ0の配列を返す。
b) routeCondition.cascadingLevel=0の場合 他のPI変換サービスのGetLocationInstance関
数を呼び出すことはできない。また,routeCondition.routeHistoryで指定された呼出し経
路に自サービスが含まれている場合,サイズ0の配列を返す。
c) routeCondition.cascadingLevel<0の場合 他のPI変換サービスのGetLocationInstance関
数はrouteCondition.routeDefinitionの順に呼び出すとよい。
関連項目
PI構造体,LocationInstance構造体,RouteCondition構造体,及びAuthResult構造体
B.3.3.3 場所インスタンス関連検索(SearchLocationInstanceAssociation)
PI変換サービスに登録されている場所インスタンス関連を検索するインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.29に示す。
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X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表B.29−場所インスタンス関連検索(SearchLocationInstanceAssociation)
機能
複数場所インスタンス関連を検索する。
引数
型
名前
説明
RouteCondition
routeCondition
他サービス呼出し条件
String
sourceGazetteer
関連元場所インスタンスの地名辞典
の名称
関連元場所インスタンスの地名辞典
を特定しない場合はnullを指定する。
String
sourceGeographicIdentifier
関連元場所インスタンスの識別子
関連元場所インスタンスを特定しな
い場合はnullを指定する。
String
targetGazetteer
関連先場所インスタンスの地名辞典
の名称
関連先場所インスタンスの地名辞典
を特定しない場合はnullを指定する。
String
targetGeographicIdentifier
関連先場所インスタンスの地理識別
子
関連先場所インスタンスを特定しな
い場合はnullを指定する。
String[]
phase
位相の名称
個々の値には“Nesting”又は
“Equivalent”を指定する。
複数指定した場合はOR検索を行う。
AuthResult
authResult
認証結果
ユーザ認証を必要としない場合は
nullを指定する。
戻り値の型
LocationInstanceAssociation[]
説明
条件に合致する場所インスタンス関連が存在しない場合,サイズ0の配列を返す。
a) routeCondition.cascadingLevel>0の場合 他のPI変換サービスのSearchLocationInstance-
Association関数を呼び出す場合はrouteCondition.cascadingLevelの値を1だけ減じ,かつ,
routeCondition.routeHistoryの末尾に自サーバを追加するのがよい。また,
routeCondition.routeHistoryで指定された呼出し経路に自サービスが含まれている場合,サ
イズ0の配列を返す。
b) routeCondition.cascadingLevel=0の場合 他のPI変換サービスのSearchLocationInstance-
Association関数を呼び出すことはできない。また,routeCondition.routeHistoryで指定され
た呼出し経路に自サービスが含まれている場合,サイズ0の配列を返す。
c) routeCondition.cascadingLevel<0の場合 他のPI変換サービスのSearchLocationInstance-
Association関数はrouteCondition.routeDefinitionの順に呼び出すとよい。
Nesting関連を検索する場合はsourceをchildに,targetをparentに読み替える。
関連項目
LocationInstanceAssociation構造体,RouteCondition構造体,及びAuthResult構造体
B.3.4 空間参照系検索インタフェース(PI̲SearchRS)
空間参照系検索インタフェースは,空間参照系及び場所型を検索及び取得し,提供するためのインタフ
ェースである。空間参照系管理サービスは,B.3.4.1〜B.3.4.8に示すインタフェースを介して,利用者に空
間参照系及び場所型の情報を提供するのがよい。また,空間参照系の座標変換情報を検索及び取得するた
めのインタフェースもこれらに含む。
53
X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
B.3.4.1 地理識別子による空間参照系検索(SearchLRS)
空間参照系管理サービスに登録されている地理識別子による空間参照系を検索するインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.30に示す。
表B.30−地理識別子による空間参照系検索(SearchLRS)
機能
登録されている地理識別子による空間参照系を検索する。
引数
型
名前
説明
String
name
名称
GeographicExtent
domainOfValidity
地理的範囲
String
theme
分類
String
overallOwner
管理者
String[]
locationType
関連する場所型の名称
複数指定された場合はAND検索を
行う。
AuthResult
authResult
認証結果
ユーザ認証を必要としない場合は
nullを指定する。
戻り値の型
LRS[ ]
説明
空間参照系が1件もヒットしなかった場合,要素数0の配列を返す。
関連項目
GeographicExtent構造体,LRS構造体,及びAuthResult構造体
B.3.4.2 座標による空間参照系検索(SearchCRS)
空間参照系管理サービスに登録されている座標による空間参照系を検索するインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.31に示す。
表B.31−座標による空間参照系検索(SearchCRS)
機能
登録されている座標による空間参照系を検索する。
引数
型
名前
説明
String
name
名称
GeographicExtent
domainOfValidity
地理的範囲
String
type
分類
String
remark
注釈
AuthResult
authResult
認証結果
ユーザ認証を必要としない場合は
nullを指定する。
戻り値の型
CRS[]
説明
空間参照系が1件もヒットしなかった場合,要素数0の配列を返す。
関連項目
GeographicExtent構造体,CRS構造体,及びAuthResult構造体
B.3.4.3 地理識別子による空間参照系取得(GetLRS)
空間参照系管理サービスに登録されている地理識別子による空間参照系を取得するインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.32に示す。
54
X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表B.32−地理識別子による空間参照系取得(GetLRS)
機能
登録されている地理識別子による空間参照系を取得する。
引数
型
名前
説明
String
name
名称
AuthResult
authResult
認証結果
ユーザ認証を必要としない場合
はnullを指定する。
戻り値の型
LRS
説明
指定した名称の空間参照系が存在しない場合,nullを返す。
関連項目
LRS構造体及びAuthResult構造体
B.3.4.4 座標による空間参照系取得(GetCRS)
空間参照系管理サービスに登録されている座標による空間参照系を取得するインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.33に示す。
表B.33−座標による空間参照系取得(GetCRS)
機能
登録されている座標による空間参照系を取得する。
引数
型
名前
説明
String
name
名称
AuthResult
authResult
認証結果
ユーザ認証を必要としない場合
はnullを指定する。
戻り値の型
CRS
説明
指定した名称の空間参照系が存在しない場合,nullを返す。
関連項目
CRS構造体及びAuthResult構造体
B.3.4.5 場所型検索(SearchLocationType)
空間参照系管理サービスに登録されている場所型を検索するインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.34に示す。
55
X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表B.34−場所型検索(SearchLocationType)
機能
登録されている場所型を検索する。
引数
型
名前
説明
String
name
名称
場所型の名称を指定する。一部だけの指
定も可能である。名称を特定しない場合
はnullを指定する。
String
theme
分類
一部だけの指定も可能である。分類を特
定しない場合はnullを指定する。
PIType
identification
PIタイプ
PIタイプの各要素の値は一部だけの指
定が可能。
GeographicExtent
territoryOfUse
地理的範囲
String
owner
管理者
String[]
lrs
関連する空間参照系の名称
空間参照系を限定しない場合はnullを指
定する。
指定した場合はOR検索を行う。
String[]
parentType
親の場所型の名称
親関連の条件を指定しない場合はnullを
指定する。
String[]
childType
子の場所型の名称
子関連の条件を指定しない場合はnullを
指定する。
AuthResult
authResult
認証結果
ユーザ認証を必要としない場合はnullを
指定する。
戻り値の型
LocationType[]
説明
lrsに地理識別子による空間参照系の名称を指定することで,特定の空間参照系に関連する場
所型を検索することが可能である。
また,場所型のNesting 関連の条件を指定する場合は,parentType又はchildTypeに関連する
場所型の名称を指定する。
地理的範囲が指定された場合は,場所型がもつ地理的範囲と一部でも重なるものを返す。
条件に合致する場所型が存在しない場合,サイズ0の配列を返す。
関連項目
PIType構造体,GeographicExtent構造体,LocationType構造体,及びAuthResult構造体
B.3.4.6 場所型取得(GetLocationType)
空間参照系管理サービスに登録されている場所型を取得するインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.35に示す。
56
X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表B.35−場所型取得(GetLocationType)
機能
登録されている場所型を取得する。
引数
型
名前
説明
String[]
name
名称
AuthResult
authResult
認証結果
ユーザ認証を必要としない場合はnull
を指定する。
戻り値の型
LocationType[]
説明
条件に合致する場所型が存在しない場合,サイズ0の配列を返す。
関連項目
LocationType構造体及びAuthResult構造体
B.3.4.7 場所型関連検索(SearchLocationTypeAssociation)
場所型関連情報を検索するインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.36に示す。
表B.36−場所型関連検索(SearchLocationTypeAssociation)
機能
登録されている場所型関連を検索する。
引数
型
名前
説明
String
childLocationType
子の場所型の名称
String
parentLocationType
親の場所型の名称
AuthResult
authResult
認証結果
ユーザ認証を必要としないサービスの
場合はnullを指定する。
戻り値の型
LocationTypeAssociation[]
説明
子の場所型を指定しない場合,親の場所型で指定された場所型の全ての子の場所型を返す。
親の場所型を指定しない場合,子の場所型で指定された場所型の全ての親の場所型を返す。
関連項目
LocationTypeAssociation構造体及びAuthResult構造体
B.3.4.8 座標による空間参照系変換情報検索(SearchCoordinateConversionInfo)
空間参照系管理サービスに登録されている座標による空間参照系変換情報を検索するインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.37に示す。
57
X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表B.37−座標による空間参照系変換情報検索(SearchCoordinateConversionInfo)
機能
座標による空間参照系の変換情報を検索する。
引数
型
名前
説明
String
sourceRS
変換元空間参照系の名称
nullを指定した場合,変換先空間参照系
に関する全ての変換情報を返す。
String
targetRS
変換先空間参照系の名称
nullを指定した場合,変換元空間参照系
に関する全ての変換情報を返す。
AuthResult
authResult
認証結果
ユーザ認証を必要としない場合はnull
を指定する。
戻り値の型
CRSConversionInfo[]
説明
sourceRS及び targetRS共にnullを指定した場合は,サービスが管理する全ての空間参照系変
換情報を返す。
条件に合致する座標による空間参照系変換情報が存在しない場合,サイズ0の配列を返す。
この関数で取得できる情報を基に座標系の変換を完全に機械的に行うことは困難であり,こ
の関数で取得できる情報を基に開発者が座標変換アルゴリズムを実装することを想定して
いる。
関連項目
CRSConversionInfo構造体及びAuthResult構造体
B.3.5 ユーザ管理インタフェース(PI̲UserManagement)
ユーザ管理インタフェースは,空間参照系管理サービス又はPI変換サービスがユーザ登録の受付及びユ
ーザ認証をするときに必要なインタフェースである。空間参照系管理サービス又はPI変換サービスは,
B.3.5.1及びB.3.5.2に示すインタフェースを介して,ユーザ登録の受付及びユーザ認証を行うことができ
る。
B.3.5.1 ユーザ登録(AddUser)
空間参照系管理サービス又はPI変換サービスが,新規にユーザ登録を受け付けるときに用いるインタフ
ェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.38に示す。
表B.38−ユーザ登録(AddUser)
機能
新規ユーザを登録する。
引数
型
名前
説明
UserInfo
userInfo
ユーザ情報
AuthResult
authResult
認証結果
ユーザ認証を必要としない場合はnull
を指定する。
戻り値の型
boolean
関連項目
UserInfo構造体及びAuthResult構造体
B.3.5.2 ユーザ認証(Login)
空間参照系管理サービス又はPI変換サービスが,新規にユーザ認証を行うときに用いるインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.39に示す。
58
X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表B.39−ユーザ認証(Login)
機能
サービス利用ユーザを認証する。
引数
型
名前
説明
String
userId
ユーザ名
String
password
パスワード
戻り値の型
AuthResult
関連項目
AuthResult構造体
B.3.6 サービスメタデータ取得インタフェース(PI̲ServiceMetadata)
サービスメタデータ提供インタフェースは,PI変換サービスがもつサービスメタデータを取得するため
のインタフェースと,空間参照系管理サービスがもつサービスメタデータを取得するインタフェースとで
構成される。PI変換サービスは,B.3.6.1に示すインタフェースを実装して,このPI変換サービスがもつ
サービスメタデータを提供するのがよい。空間参照系管理サービスは,B.3.6.2に示すインタフェースを実
装して,この空間参照系管理サービスがもつサービスメタデータを提供するのがよい。
B.3.6.1 PI変換サービスのサービスメタデータ取得(GetCapabilities)
PI変換サービスがもつサービスメタデータを取得するインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.40に示す。
表B.40−PI変換サービスのサービスメタデータ取得(GetCapabilities)
機能
PI変換サービスのメタデータを取得する。
引数
型
名前
説明
String
version
適合しているインタフェースのバージョ
ン。この仕様によるサービスメタデータを
取得する場合は1.0を指定する。
nullを指定した場合はサービスが提供す
る最新バージョンのサービスメタデータ
を取得する。
String
updateSequence
更新連番
リクエスタがキャッシュしているサービ
スメタデータの連番を指定する。
nullを指定した場合はサービスが提供す
る最新のサービスメタデータを取得する。
戻り値の型
PIConversionServiceMetadata
説明
PI変換サービスが実際に提供するサービスの内容を取得する。
更新連番は任意の文字列であるが,サービスが更新連番の値の大小を判断できなければなら
ない。引数で指定された更新連番及びサービスが保持する更新連番の条件に応じた呼出し結
果は次のとおりとする。
引数及びサービスが保持する値の条件
結果
(引数)<(サービス保持)
サービスが保持する最新のサ
ービスメタデータを返す。
(引数)=(サービス保持)
nullを返す。
(引数)>(サービス保持) 又は
引数が比較できない値の場合
例外を発生する。
“InvalidUpdateSequence”
関連項目
PIConversionServiceMetadata構造体
59
X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
B.3.6.2 空間参照系管理サービスのサービスメタデータ取得(GetCapabilities)
空間参照系管理サービスのサービスメタデータを取得するインタフェース。
このインタフェースの関数の仕様を,表B.41に示す。
表B.41−空間参照系管理サービスのサービスメタデータ取得(GetCapabilities)
機能
空間参照系管理サービスのメタデータを取得する。
引数
型
名前
説明
String
version
適合しているインタフェースのバージョ
ン。この仕様によるサービスメタデータを
取得する場合は1.0を指定する。
nullを指定した場合はサービスが提供する
最新バージョンのサービスメタデータを
取得する。
String
updateSequence
更新連番
リクエスタがキャッシュしているサービ
スメタデータの連番を指定する。
nullを指定した場合はサービスが提供する
最新のサービスメタデータを取得する。
戻り値の型
SRSServiceMetadata
説明
空間参照系管理サービスが実際に提供するサービスの内容を取得する。
更新連番は任意の文字列であるが,サービスが更新連番の値の大小を判断できなければなら
ない。引数で指定された更新連番及びサービスが保持する更新連番の条件に応じた呼出し結
果は次のとおりとする。
引数及びサービスが保持する値の条件
結果
(引数)<(サービス保持)
サービスが保持する最新のサ
ービスメタデータを返す。
(引数)=(サービス保持)
nullを返す。
(引数)>(サービス保持) 又は
引数が比較できない値の場合
例外を発生する。
“InvalidUpdateSequence”
関連項目
SRSServiceMetadata構造体
B.3.7 構造体
B.3.1〜B.3.6で示したインタフェースで用いる構造体を,B.3.7.1〜B.3.7.38に示す。
B.3.7.1 CRS構造体
CRS構造体の仕様を,表B.42に示す。
60
X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表B.42−CRS構造体
用途
座標参照系
要素
型
名前
説明
String
name
名称
String[]
alias
別名
GeographicExtent
domainOfValidity
地理的範囲
String
type
分類(単一座標参照系又は複合
座標参照系)
String[]
remark
注釈
CoordinateReference-
System
coordinateReference-
System
単一座標参照系情報
CompoundSystem
compoundSystem
複合座標参照系情報
関連項目
GeographicExtent構造体,CoordinateReferenceSystem構造体,及びCompoundSystem構造体
B.3.7.2 CoordinateReferenceSystem構造体
CoordinateReferenceSystem構造体の仕様を,表B.43に示す。
表B.43−CoordinateReferenceSystem構造体
用途
単一座標参照系
要素
型
名前
説明
String
crsid
座標参照系の識別子
String[]
alias
座標参照系の別名
Extent
validArea
座標参照系が有効な地域
String[]
scope
座標参照系が有効な応用分野
Datum
datum
原子
CoordinateSystem
coordinateSystem
座標系
関連項目
Extent構造体,Datum構造体,及びCoordinateSystem構造体
B.3.7.3 CompoundSystem構造体
CompoundSystem構造体の仕様を,表B.44に示す。
表B.44−CompoundSystem構造体
用途
複合座標参照系
要素
型
名前
説明
String
crsid
座標参照系の識別子
String[]
alias
座標参照系の別名
Extent
validArea
座標参照系が有効な地域
String[]
scope
座標参照系が有効な応用分野
CoordinateReference-
System[]
coordinateReference-
System
単一座標参照系情報(2要素をも
つ)
関連項目
Extent構造体及びCoordinateReferenceSystem構造体
B.3.7.4 CoordinateSystem構造体
CoordinateSystem構造体の仕様を,表B.45に示す。
61
X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表B.45−CoordinateSystem構造体
用途
座標系
要素
型
名前
説明
String
csid
座標系の識別子
String
type
座標系の型
int
dimension
一組の座標の数
String[]
remark
注釈
CoordinateSystemAxis[]
axis
軸(1〜3要素)
Ellipsoid
ellipsoid
だ(楕)円体
関連項目
CoordinateSystemAxis構造体及びEllipsoid構造体
B.3.7.5 CoordinateSystemAxis構造体
CoordinateSystemAxis構造体の仕様を,表B.46に示す。
表B.46−CoordinateSystemAxis構造体
用途
軸
要素
型
名前
説明
String
axisName
座標系の軸の名称
String
axisDirection
座標系の軸の方向
String
axisUnitId
座標系の軸に対する単位の識別子
B.3.7.6 Ellipsoid構造体
Ellipsoid構造体の仕様を,表B.47に示す。
表B.47−Ellipsoid構造体
用途
だ(楕)円体
要素
型
名前
説明
String
ellipsoidID
原子に対するだ(楕)円体の識別
子
String[]
alias
別名
Double
semiMajorAxis
だ(楕)円体の長半径の長さ
boolean
ellipsoidShape
だ(楕)円体の形状
InverseFlattening
inverseFlattening
だ(楕)円体の逆へん(扁)平率
String
remark
注釈
関連項目
InverseFlattening構造体
B.3.7.7 InverseFlattening構造体
InverseFlattening構造体の仕様を,表B.48に示す。
表B.48−InverseFlattening構造体
用途
だ(楕)円体の逆へん(扁)平率
要素
型
名前
説明
Double
inverseFlattening
逆へん(扁)平率
boolean
isInfinite
62
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
B.3.7.8 Datum構造体
Datum構造体の仕様を,表B.49に示す。
表B.49−Datum構造体
用途
原子
要素
型
名前
説明
String
datumID
原子の識別子
String[]
alias
原子の別名
String
type
原子の型
String
point
地球に固定するために使用する点
DateTime
realizationEpoch
原子の実現時期
Extent
validArea
有効な地域
String
scope
有効な応用分野
String
remark
注釈
PrimeMeridian
primeMeridian
本初子午線情報
Ellipsoid
ellipsoid
だ(楕)円体情報
関連項目
Extent構造体,PrimeMeridian構造体及びEllipsoid構造体
B.3.7.9 PrimeMeridian構造体
PrimeMeridian構造体の仕様を,表B.50に示す。
表B.50−PrimeMeridian構造体
用途
本初子午線情報
要素
型
名前
説明
String
meridianID
本初子午線の識別子
Double
GreenwichLongtitude
本初子午線グリニッジ経度
String
remark
注釈
関連項目
B.3.7.10 Extent構造体
Extent構造体の仕様を,表B.51に示す。
表B.51−Extent構造体
用途
地域情報
要素
型
名前
説明
String
description
記述
GeographicExtent[]
geographicElement
地理的範囲
TemporalExtent[]
temporalElement
時間範囲
VerticalExtent[]
verticalElement
鉛直範囲
関連項目
GeographicExtent構造体,TemporalExtent構造体及びVerticalExtent構造体
B.3.7.11 VerticalExtent構造体
VerticalExtent構造体の仕様を,表B.52に示す。
63
X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表B.52−VerticalExtent構造体
用途
鉛直範囲
要素
型
名前
説明
Double
minimumValue
最低値
Double
maximumValue
最大値
String
unitOfMeasure
測定単位
Datum
verticalDatum
鉛直原子
関連項目
Datum構造体
B.3.7.12 LRS構造体
LRS構造体の仕様を,表B.53に示す。
表B.53−LRS構造体
用途
地理識別子による空間参照系
要素
型
名前
説明
String
name
名称
GeographicExtent
domainOfValidity
地理的範囲
String
theme
分類
String
overallOwner
管理者
関連項目
GeographicExtent構造体
B.3.7.13 CRSOperation構造体
CRSOperation構造体の仕様を,表B.54に示す。
表B.54−CRSOperation構造体
用途
座標演算
要素
型
名前
説明
String
coordinateOperationID
座標演算の識別子
String
implimentationType
座標演算の種類
Extent
validArea
有効地域
String
scope
有効である応用分野
String
sourceID
演算元の座標参照系の識別子
String
targetID
演算先の座標参照系の識別子
String
version
座標演算のバージョン
String
methodName
座標演算のアルゴリズムの名称
String
methodNameAlias
座標演算手法の識別子の別名
String
formula
座標演算手法で使用する公式
int
numberOfParameters
座標演算手法で必要なパラメタ数
String
remark
注釈
CRSOperation-
Parameters[]
parameter
座標演算のパラメタ
関連項目
Extent構造体及びCRSOperationParameters構造体
64
X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
B.3.7.14 CRSOperationParameters構造体
CRSOperationParameters構造体の仕様を,表B.55に示す。
表B.55−CRSOperationParameters構造体
用途
座標演算パラメタ
要素
型
名前
説明
String
name
座標演算パラメタの識別子
Double
value
座標演算パラメタの値
String
remark
注釈
関連項目
B.3.7.15 CRSConcatenatedOperation構造体
CRSConcatenatedOperation構造体の仕様を,表B.56に示す。
表B.56−CRSConcatenatedOperation構造体
用途
連結座標演算
要素
型
名前
説明
String
concatOpID
連結座標演算の識別子
int
numberOfSteps
連結座標演算ステップ数
String
stepID
各ステップの識別子
Extent
validArea
有効地域
String
scope
有効である応用分野
String
remark
注釈
CRSOperation[]
step
座標演算
関連項目
Extent 構造体及びCRSOperation構造体
B.3.7.16 CRSConversionInfo構造体
CRSConversionInfo構造体の仕様を,表B.57に示す。
表B.57−CRSConversionInfo構造体
用途
座標参照系変換情報
要素
型
名前
説明
String
name
座標参照系変換情報名称(識別子)
String
sourceRS
変換元座標参照系の名称
nullを指定しないほうがよい。
String
targetRS
変換先座標参照系の名称
nullを指定しないほうがよい。
CRSConcatenatedOperation[]
concatenatedOperation
連結座標演算
CRSOperation []
operation
座標演算
String
remark
注釈
関連項目
CRSConcatenatedOperation 構造体及びCRSOperation 構造体
B.3.7.17 SRSExamResult構造体
SRSExamResult構造体の仕様を,表B.58に示す。
65
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表B.58−SRSExamResult構造体
用途
空間参照系審査結果
要素
型
名前
説明
String
name
空間参照系の名称
String
examNo
審査結果番号
B.3.7.18 PIType構造体
PIType構造体の仕様を,表B.59に示す。
表B.59−PIType構造体
用途
PIタイプ
要素
型
名前
説明
String
schemaUrl
PIスキーマ文書のURL
String
encodingRuleUrl
PI符号化規則文書のURL
String
generationRuleUrl
PI符号化規則作成規則文書のURL
B.3.7.19 LocationType構造体
LocationType構造体の仕様を,表B.60に示す。
表B.60−LocationType構造体
用途
場所型
要素
型
名前
説明
String
name
名称
String
theme
分類
PIType
identification
PIタイプ
String
definition
定義
GeographicExtent
territoryOfUse
地理的範囲
String
owner
管理者
String
name
名称
String
theme
分類
関連項目
PIType構造体及びGeographicExtent構造体
B.3.7.20 LocationTypeAssociation構造体
LocationTypeAssociation構造体の仕様を,表B.61に示す。
表B.61−LocationTypeAssociation構造体
用途
場所型関連
要素
型
名前
説明
String
childLocationType
子の場所型の名称
null指定不可
String
parentLocationType
親の場所型の名称
null指定不可
B.3.7.21 LocationTypeExamResult構造体
LocationTypeExamResult構造体の仕様を,表B.62に示す。
66
X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表B.62−LocationTypeExamResult構造体
用途
場所型審査結果
要素
型
名前
説明
String
name
場所型の名称
String
examNo
審査結果番号
B.3.7.22 PIConversionServiceMetadata構造体
PIConversionServiceMetadata構造体の仕様を,表B.63に示す。
表B.63−PIConversionServiceMetadata構造体
用途
PI変換サービスメタデータ
要素
型
名前
説明
String
version
PI変換サービスのバージョン
この仕様によるサービスメタデータ
では1.0を指定する。
Gazetteer[]
gazetteer
地名辞典情報
GazetteerStatistics[]
gazetteerStatistics
地名辞典統計情報
boolean
canUpdateLocationInstance
場所インスタンスの登録可否
boolean
canUpdateLocationInstance
Association
場所インスタンス関連の登録可否
String
updateSequence
連番
関連項目
Gazetteer構造体及びGazetteerStatistics構造体
B.3.7.23 GazetteerStatistics構造体
GazetteerStatistics構造体の仕様を,表B.64に示す。
表B.64−GazetteerStatistics構造体
用途
地名辞典統計情報
要素
型
名前
説明
String
gazetteer
地名辞典の名称
String
locationType
場所型の名称
long
count
総データ件数
B.3.7.24 Gazetteer構造体
Gazetteer構造体の仕様を,表B.65に示す。
表B.65−Gazetteer構造体
用途
地名辞典情報
要素
型
名前
説明
String
name
名称
String
scope
スコープ
GeographicExtent
territoryOfUse
地理的範囲
String
custodian
管理者
String
crs
座標参照系
TemporalExtent
date
時間範囲
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X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
B.3.7.25 PI構造体
PI構造体の仕様を,表B.66に示す。
表B.66−PI構造体
用途
PI
要素
型
名前
説明
String
value
地理識別子
nullは指定不可
String
lrs
地理識別子による空間参照系の名
称
null は指定不可
説明
現実世界のある場所を一意に識別するための識別子。
B.3.7.26 LocationInstance構造体
LocationInstance構造体の仕様を,表B.67に示す。
表B.67−LocationInstance構造体
用途
場所インスタンス
要素
型
名前
説明
PI
PI
PI
地理識別子及び空間参照系の組
nullは指定不可
String
locationType
場所型の名称
場所型の実体は空間参照系管理サ
ービスが保持する。
null は指定不可
String[]
alternative-GeographicIdentifier
代替地理識別子
地理識別子の別名
代替地理識別子がない場合はnullを
指定する。
GeographicExtent
geographicExtent
地理的範囲
nullは指定不可
Position
position
位置
代表点の座標
String
administrator
管理者
場所インスタンスの特質を定義す
る責任がある組織の名前
nullは指定不可
TemporalExtent
temporalExtent
時間範囲
時間範囲を限定しない場合はnullを
指定する。
String
gazetteer
地名辞典の名称
関連項目
PI構造体,GeographicExtent構造体,Position構造体及びTemporalExtent構造体
B.3.7.27 LocationInstanceAssociation構造体
LocationInstanceAssociation構造体の仕様を,表B.68に示す。
68
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表B.68−LocationInstanceAssociation構造体
用途
場所インスタンス関連
要素
型
名前
説明
String
sourceGazetteer
関連元場所インスタンスの地名辞
典の名称
String
sourceGeographicIdentifier
関連元場所インスタンスの地理識
別子
String
targetGazetteer
関連先場所インスタンスの地名辞
典の名称
String
targetGeographicIdentifier
関連先場所インスタンスの地理識
別子
String
phase
位相の名称
説明
phase には“Nesting”又は“Equivalent”を指定することができる。
B.3.7.28 RouteCondition構造体
RouteCondition構造体の仕様を,表B.69に示す。
表B.69−RouteCondition構造体
用途
PI変換サービス呼出し経路条件
要素
型
名前
説明
int
cascadingLevel
他サービス呼出し可能レベル
0以下:他サービスを呼び出さない。
1以上:他サービスを最大N段階呼
び出すことができる。
Route[ ]
routeHistory
他サービス呼出し経路履歴
Route[ ]
routeDefinition
他サービス呼出し経路定義
B.3.7.29 Route構造体
Route構造体の仕様を,表B.70に示す。
表B.70−Route構造体
用途
PI変換サービスの呼出し経路
要素
型
名前
説明
String
serviceName
PI変換サービスの名称
B.3.7.30 GeographicExtent構造体
GeographicExtent構造体の仕様を,表B.71に示す。
表B.71−GeographicExtent構造体
用途
地理的範囲
要素
型
名前
説明
Polygon
boundingPolygon
ポリゴン
GeographicBoundingBox
boundingBox
く(矩)形
String
description
記述
説明
boundingPolygon,boundingBox,又はdescriptionのいずれか一つだけnull以外の値を指定する。
関連項目
Polygon構造体及びGeographicBoundingBox構造体
69
X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
B.3.7.31 Polygon構造体
Polygon構造体の仕様を,表B.72に示す。
表B.72−Polygon構造体
用途
ポリゴン
要素
型
名前
説明
Ring
exterior
外周
null を指定しないほうがよい。
Ring[]
interior
内周
穴あきポリゴンを定義する場合
に指定する。穴あきポリゴンでな
い場合はnullを指定する。
説明
一つの外周と複数の内周とからなる多角形を定義する。
外周及び内周が内部でもつ座標参照系は全て同一のものであるとよい。
関連項目
Ring構造体
B.3.7.32 Ring構造体
Ring構造体の仕様を,表B.73に示す。
表B.73−Ring構造体
用途
リング
要素
型
名前
説明
Position[]
coords
座標列
説明
交差しない閉図形を定義する。始点及び終点は一致する必要がある。座標列は三つ以上の点を
含むとよい。
関連項目
Position構造体
B.3.7.33 Position構造体
Position構造体の仕様を,表B.74に示す。
表B.74−Position構造体
用途
座標列
要素
型
名前
説明
double[]
coord
座標
String
crs
座標による空間参照系
説明
座標配列には空間参照系で定義された順番で値を格納する。
B.3.7.34 GeographicBoundingBox構造体
GeographicBoundingBox構造体の仕様を,表B.75に示す。
70
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表B.75−GeographicBoundingBox構造体
用途
く(矩)形
要素
型
名前
説明
double[]
min
最小座標
double[]
max
最大座標
String
crs
座標参照系
説明
く(矩)形で領域を定義する。min及びmaxは下図で示す位置の座標を指定する。
座標配列には座標参照系で定義された順番で値を格納する。
各座標は次の条件を満たす必要がある。
min[i]≦max[i](i: 配列のインデックス)
B.3.7.35 TemporalExtent構造体
TemporalExtent構造体の仕様を,表B.76に示す。
表B.76−TemporalExtent構造体
用途
時間範囲
要素
型
名前
説明
DateTime
begin
開始時点
終了時点以前の全ての期間を指定する
場合はnullを指定する。
DateTime
end
終了時点
開始時点以後の全ての期間を指定する
場合はnullを指定する。
説明
begin又はend のいずれか一つはnullでない値を指定するのがよい。
また,begin及びendの両方に値を指定する場合は begin≦endであるとよい。
B.3.7.36 UserInfo構造体
UserInfo構造体の仕様を,表B.77に示す。
表B.77−UserInfo構造体
用途
ユーザ情報
要素
型
名前
説明
String
userId
ユーザ名
String
userName
氏名
String
password
パスワード
String
group
所属
String
tel
連絡先電話番号
String
連絡先電子メールアドレス
String
authority
権限
B.3.7.37 AuthResult構造体
AuthResult構造体の仕様を,表B.78に示す。
min
max
71
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表B.78−AuthResult構造体
用途
ユーザ認証結果
要素
型
名前
説明
String
token
認証トークン
説明
サービスが発行する,ユーザ認証の結果を一意に特定する文字列を保持する。この文字列を認証
トークンと呼ぶ。
関数呼出しのときにユーザ認証結果を受け取ることで,サービスは利用ユーザを特定でき,ユー
ザごとに機能の利用を制限することができる。
B.3.7.38 SRSServiceMetadata構造体
SRSServiceMetadata構造体の仕様を,表B.79に示す。
表B.79−SRSServiceMetadata構造体
用途
空間参照系管理サービスのメタデータ
要素
型
名前
説明
String
version
空間参照系管理サービスのバージョン
この仕様によるサービスメタデータで
は1.0を指定する。
boolean
canUpdateLRS
地理識別子による空間参照系の登録可
否
boolean
canUpdateCRS
空間参照系の登録可否
boolean
canUpdateConversionInfo
空間参照系変換情報の登録可否
boolean
canUpdateLocationType
場所型の登録可否
boolean
needsExam
登録審査の必要性
String
updateSequence
更新連番
説明
更新連番は任意の文字列であるが,キャッシュ機能を実現するために,サービスは更新連番の
値の大小を判断できることが必要である。
B.3.8 例外
B.3.1〜B.3.6で示したインタフェースで用いる例外処理を,B.3.8.1〜B.3.8.4に示す。
B.3.8.1 InvalidUpdateSequence
InvalidUpdateSequenceの仕様を,表B.80に示す。
表B.80−InvalidUpdateSequence
用途
サービスメタデータの更新連番の異常
説明
更新連番の大小関係が異常な場合又は大小関係を評価できない場合に発生する。
例外の表現方法は処理系ごとに定義する共通仕様に従う。
関連項目
GetCapabilities関数
B.3.8.2 InvalidArgument
InvalidArgumentの仕様を,表B.81に示す。
表B.81−InvalidArgument
用途
関数の引数に不正な値が指定された場合の例外
説明
null を許可しない引数に,nullが指定された場合に発生する。
例外の表現方法は処理系ごとに定義する共通仕様に従う。
72
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
B.3.8.3 InvalidValue
InvalidValueの仕様を,表B.82に示す。
表B.82−InvalidValue
用途
構造体に不正な値が指定された場合の例外
説明
nullを許可しない構造体要素に,nullが指定された場合に発生する。ただし,関数の引数に指
定された構造体の場合はInvalidArgumentを発生する。
例外の表現方法は処理系ごとに定義する共通仕様に従う。
B.3.8.4 UpdateFailure
UpdateFailureの仕様を,表B.83に示す。
表B.83−UpdateFailure
用途
データベースの追加,更新,又は削除に失敗した場合の例外
説明
各種更新系の処理で失敗した場合に発生する。
例外の表現方法は処理系ごとに定義する共通仕様に従う。
73
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附属書C
(参考)
PIの符号化
C.1 PIの符号化
この箇条では,B.2.3.2に従い作成したPI̲Ruleのインスタンス及びPI̲Ruleに示す符号化規則に従って
作成したPIの符号化例を示す。
C.1.1 住所
ここでは,UMLクラス図で記述したPIスキーマに対し,XML及びIRIによる符号化のための二つの符
号化規則を定義する。
C.1.1.1 応用スキーマ
住所の応用スキーマ(UMLクラス図及び定義文書)を図C.1及び表C.1に示す。
図C.1−住所の応用スキーマUMLクラス図
行政区
郡
市
区
詳細地名
住居番号
地番
住所
+ 名前 : CharacterString
0..1
都道府県
特別区
町
村
町字
街区符号
74
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図C.1−住所の応用スキーマUMLクラス図(続き)
都道府県
市
0..1
街区符号
特別区
0..1
区
0..1
町
郡
0..1
0..1
地番
+ 枝番[0..1] : CharacterString
0..1
0..1
住居番号
+ 道路名[0..1] : CharacterString
0..1
0..1
0..1
0..1
町字
+ 通称名[0..1] : CharacterString
0..1
0..1
0..1
0..1
0..1
0..1
村
0..1
0..1
0..1
0..1
75
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表C.1−住所の応用スキーマ定義文書
型
名前
住所
上位となる型
なし
定義
生活の本拠であって,法律関係を処理する場合の基準となる場所。
抽象/具象区分
具象
属性
属性名
名前
定義
住所を識別する値。
型
CharacterString
多重度
1
順序指標
なし
役割
役割名
要素
定義
住所を構成する行政区及び詳細地名。
型
住所
多重度
0..1
順序指標
なし
型
名前
行政区
上位となる型
住所
定義
行政上のまとまり。実体は下位の型のいずれかとなる。
抽象/具象区分
抽象
型
名前
都道府県
上位となる型
行政区
定義
日本における行政区分の一つで,地方自治法に定める普通地方公共団体であ
る都道府県。次の役割のいずれかをもつ。
抽象/具象区分
具象
役割
役割名
特別区
定義
東京都内の特別区への参照。都道府県の名前が“東京都”の場合にだけ用い
ることができる。
型
特別区
多重度
0..1
順序指標
なし
役割
役割名
郡
定義
都道府県内の郡。
型
郡
多重度
0..1
順序指標
なし
役割
役割名
市
定義
都道府県内の市。
型
市
多重度
0..1
順序指標
なし
型
名前
特別区
上位となる型
行政区
定義
地方自治法第281条第1項に規定する“都の区”。
抽象/具象区分
具象
役割
役割名
町字
定義
特別区を構成する町字。
型
町字
多重度
0..1
順序指標
なし
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表C.1−住所の応用スキーマ定義文書(続き)
型
名前
郡
上位となる型
行政区
定義
地方行政区画の一種。住所表記,広域連合体(広域行政圏)の範囲,都道府
県議会選挙区の区割などに用いられる。次のいずれかの役割をもつ。
抽象/具象区分
具象
役割
役割名
町
定義
郡内の町。
型
町
多重度
0..1
順序指標
なし
役割
役割名
村
定義
郡内の村。
型
村
多重度
0..1
順序指標
なし
型
名前
市
上位となる型
行政区
定義
地方自治法第8条に示される市。日本における基礎自治体の単位。区,地番,
町字,又は住居番号のいずれかをもつことができる。
抽象/具象区分
具象
役割
役割名
区
定義
区への参照。政令指定都市の場合に用いる。
型
区
多重度
0..1
順序指標
なし
役割
役割名
地番
定義
区内の地番。
型
地番
多重度
0..1
順序指標
なし
役割
役割名
町字
定義
区内の町字。
型
町字
多重度
0..1
順序指標
なし
役割
役割名
住居番号
定義
区内の住居番号。道路名を記述する。
型
住居番号
多重度
0..1
順序指標
なし
77
X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表C.1−住所の応用スキーマ定義文書(続き)
型
名前
町
上位となる型
行政区
定義
地方自治法第8条に示される町。日本における基礎自治体の単位。地番,町
字,又は住居番号のいずれかをもつことができる。
抽象/具象区分
具象
役割
役割名
地番
定義
町内の地番。
型
地番
多重度
0..1
順序指標
なし
役割
役割名
町字
定義
町内の町字。
型
町字
多重度
0..1
順序指標
なし
役割
役割名
住居番号
定義
町内の住居番号。道路名を記述する。
型
住居番号
多重度
0..1
順序指標
なし
型
名前
村
上位となる型
行政区
定義
地方自治法第8条に示される村。日本における基礎自治体の単位。地番,町
字,又は住居番号のいずれかをもつことができる。
抽象/具象区分
具象
役割
役割名
地番
定義
村内の地番。
型
地番
多重度
0..1
順序指標
なし
役割
役割名
町字
定義
村内の町字。
型
町字
多重度
0..1
順序指標
なし
役割
役割名
住居番号
定義
村内の住居番号への参照。道路名を記述する。
型
住居番号
多重度
0..1
順序指標
なし
78
X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表C.1−住所の応用スキーマ定義文書(続き)
型
名前
区
上位となる型
行政区
定義
地方行政区画の一種。住所表記,広域連合体(広域行政圏)の範囲,都道府
県議会選挙区の区割などに用いられる。地番,町字,又は住居番号のいずれ
かをもつことができる。
抽象/具象区分
具象
役割
役割名
地番
定義
区内の地番。
型
地番
多重度
0..1
順序指標
なし
役割
役割名
町字
定義
区内の町字。
型
町字
多重度
0..1
順序指標
なし
役割
役割名
住居番号
定義
区内の住居番号。道路名を記述する。
型
住居番号
多重度
0..1
順序指標
なし
型
名前
町字
上位となる型
詳細地名
定義
地方行政区画の一種。住所表記,広域連合体(広域行政圏)の範囲,都道府
県議会選挙区の区割などに用いられる。地番又は街区符号をもつことができ
る。
抽象/具象区分
具象
役割
役割名
地番
定義
町字内の地番。
型
地番
多重度
0..1
順序指標
なし
役割
役割名
街区符号
定義
町字内の街区符号。
型
街区符号
多重度
0..1
順序指標
なし
型
名前
地番
上位となる型
詳細地名
定義
明治32年に制定された不動産登記法によって定められた土地の番号。
抽象/具象区分
具象
属性
属性名
枝番
定義
分筆された場合の補助番号。
型
CharacterString
多重度
0..1
順序指標
なし
79
X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表C.1−住所の応用スキーマ定義文書(続き)
型
名前
街区符号
上位となる型
詳細地名
定義
道路,鉄道などの物理的な境界によって区切られた区画“街区”に割り当て
られた番号。
抽象/具象区分
具象
属性
属性名
通称名
定義
京都市において用いられる道路の名前に“東入る”,“西入る”,“上る”,又は
“下る”を付けたもの。
型
CharacterString
多重度
0..1
順序指標
なし
役割
役割名
住居番号
定義
街区内の住居番号。
型
住居番号
多重度
0..1
順序指標
なし
型
名前
住居番号
上位となる型
詳細地名
定義
建物の出入り口の位置に応じ,道路などに沿って10メートル間隔で付けた番
号。
抽象/具象区分
具象
属性
属性名
道路名
定義
市町村内の道路の名前,又は当該道路に接しているか若しくは当該道路に通
じる通路をもっている建物若しくはその他の工作物に付けられる住居番号を
用いて表示する方法によって住所が定められた場合の道路の名前。
型
CharacterString
多重度
0..1
順序指標
なし
C.1.1.2 XMLのための符号化規則
C.1.1.2.1 符号化規則作成規則
このPI̲Ruleの符号化規則は,ISO 19118のAnnex Aに適合している。
C.1.1.2.2 符号化規則のためのタグ一覧及び符号化規則
住所の応用スキーマのためのタグ一覧を,表C.2に示す。
80
X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表C.2−住所の応用スキーマのためのタグ一覧
クラス
属性
タグ
住所
Jusho
名前
name
行政区
Gyoseiku
都道府県
Todofuken
特別区
Tokubetsuku
郡
Gun
市
Shi
町
Machi
村
Mura
区
Ku
町字
Choaza
詳細地名
Shosaichimei
街区符号
Gaikufugo
住居番号
Jukyobango
道路名
doromei
地番
Chiban
枝番
edaban
表C.2のタグに基づいたXMLの符号化規則を次に示す。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<xs:schema xmlns:xs="http://www.w3.org/2001/XMLSchema">
<xs:element name="Jusho" type="Jusho"/>
<xs:element name="Todofuken" type="Todofuken" substitutionGroup="Jusho"/>
<xs:element name="Tokubetsuku" type="Tokubetsuku" substitutionGroup="Jusho"/>
<xs:element name="Shi" type="Shi" substitutionGroup="Jusho"/>
<xs:element name="Gun" type="Gun" substitutionGroup="Jusho"/>
<xs:element name="Ku" type="Ku" substitutionGroup="Jusho"/>
<xs:element name="Machi" type="Machi" substitutionGroup="Jusho"/>
<xs:element name="Mura" type="Mura" substitutionGroup="Jusho"/>
<xs:element name="Chiban" type="Chiban" substitutionGroup="Jusho"/>
<xs:element name="Choaza" type="Choaza" substitutionGroup="Jusho"/>
<xs:element name="Jukyobango" type="Jukyobango" substitutionGroup="Jusho"/>
<xs:element name="Gaikufugo" type="Gaikufugo" substitutionGroup="Jusho"/>
<xs:complexType name="Jusho">
<xs:sequence>
<xs:element ref="Jusho" minOccurs="0"/>
</xs:sequence>
<xs:attributeGroup ref="IM̲ObjectIdentification"/>
<xs:attribute name="name" type="CharacterString"/>
</xs:complexType>
81
X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
<xs:complexType name="Gyoseiku">
<xs:complexContent>
<xs:extension base="Jusho"/>
</xs:complexContent>
</xs:complexType>
<xs:complexType name="Shosaichimei">
<xs:complexContent>
<xs:extension base="Jusho"/>
</xs:complexContent>
</xs:complexType>
<xs:complexType name="Todofuken">
<xs:complexContent>
<xs:extension base="Gyoseiku">
<xs:sequence>
<xs:element name="Tokubetsuku" type="Tokubetsuku" minOccurs="0"/>
<xs:element name="Shi" type="Shi" minOccurs="0"/>
<xs:element name="Gun" type="Gun" minOccurs="0"/>
</xs:sequence>
</xs:extension>
</xs:complexContent>
</xs:complexType>
<xs:complexType name="Gun">
<xs:complexContent>
<xs:extension base="Gyoseiku">
<xs:sequence>
<xs:element name="Machi" type="Machi" minOccurs="0"/>
<xs:element name="Mura" type="Mura" minOccurs="0"/>
</xs:sequence>
</xs:extension>
</xs:complexContent>
</xs:complexType>
<xs:complexType name="Machi">
<xs:complexContent>
<xs:extension base="Gyoseiku">
<xs:sequence>
<xs:element name="Chiban" type="Chiban" minOccurs="0"/>
<xs:element name="Choaza" type="Choaza" minOccurs="0"/>
<xs:element name="Jukyobango" type="Jukyobango" minOccurs="0"/>
</xs:sequence>
</xs:extension>
82
X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
</xs:complexContent>
</xs:complexType>
<xs:complexType name="Mura">
<xs:complexContent>
<xs:extension base="Gyoseiku">
<xs:sequence>
<xs:element name="Chiban" type="Chiban" minOccurs="0"/>
<xs:element name="Choaza" type="Choaza" minOccurs="0"/>
<xs:element name="Jukyobango" type="Jukyobango" minOccurs="0"/>
</xs:sequence>
</xs:extension>
</xs:complexContent>
</xs:complexType>
<xs:complexType name="Shi">
<xs:complexContent>
<xs:extension base="Gyoseiku">
<xs:sequence>
<xs:element name="Ku" type="Ku" minOccurs="0"/>
<xs:element name="Chiban" type="Chiban" minOccurs="0"/>
<xs:element name="Choaza" type="Choaza" minOccurs="0"/>
<xs:element name="Jukyobango" type="Jukyobango" minOccurs="0"/>
</xs:sequence>
</xs:extension>
</xs:complexContent>
</xs:complexType>
<xs:complexType name="Ku">
<xs:complexContent>
<xs:extension base="Gyoseiku">
<xs:sequence>
<xs:element name="Chiban" type="Chiban" minOccurs="0"/>
<xs:element name="Choaza" type="Choaza" minOccurs="0"/>
<xs:element name="Jukyobango" type="Jukyobango" minOccurs="0"/>
</xs:sequence>
</xs:extension>
</xs:complexContent>
</xs:complexType>
<xs:complexType name="Tokubetsuku">
<xs:complexContent>
<xs:extension base="Gyoseiku">
<xs:sequence>
83
X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
<xs:element name="Chiban" type="Chiban" minOccurs="0"/>
<xs:element name="Choaza" type="Choaza" minOccurs="0"/>
<xs:element name="Jukyobango" type="Jukyobango" minOccurs="0"/>
</xs:sequence>
</xs:extension>
</xs:complexContent>
</xs:complexType>
<xs:complexType name="Choaza">
<xs:complexContent>
<xs:extension base="Gyoseiku">
<xs:sequence>
<xs:element name="Chiban" type="Chiban" minOccurs="0"/>
<xs:element name="Gaikufugo" type="Gaikufugo" minOccurs="0"/>
</xs:sequence>
</xs:extension>
</xs:complexContent>
</xs:complexType>
<xs:complexType name="Gaikufugo">
<xs:complexContent>
<xs:extension base="Shosaichimei">
<xs:sequence>
<xs:element name="Jukyobango"/>
</xs:sequence>
</xs:extension>
</xs:complexContent>
</xs:complexType>
<xs:complexType name="Jukyobango">
<xs:complexContent>
<xs:extension base="Shosaichimei">
<xs:attribute name="doromei" type="CharacterString" />
</xs:extension>
</xs:complexContent>
</xs:complexType>
<xs:complexType name="Chiban">
<xs:complexContent>
<xs:extension base="Shosaichimei">
<xs:attribute name="edaban" type="CharacterString"/>
</xs:extension>
</xs:complexContent>
</xs:complexType>
84
X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
<xs:attributeGroup name="IM̲ObjectIdentification">
<xs:attribute name="id" type="xs:ID"/>
<xs:attribute name="uuid" type="xs:string"/>
</xs:attributeGroup>
<xs:simpleType name="CharacterString">
<xs:restriction base="xs:string"/>
</xs:simpleType>
</xs:schema>
C.1.1.2.3 符号化規則に基づく符号化例
“東京都港区芝公園3丁目5番8号”をC.1.1.2.2に基づき表記すると,次のようになる。
<Jusho>
<Todofuken name="東京都">
<Tokubetsuku name="港区">
<Choaza name="芝公園3丁目">
<Gaikufugo name="5番">
<Jukyobango name="8号"/>
</Gaikufugo>
</Choaza>
</Tokubetsuku>
</Todofuken>
</Jusho>
また,“神奈川県藤沢市遠藤5322”をC.1.1.2.2に基づき表記すると,次のようになる。
<Jusho>
<Todofuken name="神奈川県">
<Shi name="藤沢市">
<Choaza name="遠藤">
<Chiban name="5322"/>
</Choaza>
</Shi>
</Todofuken>
</Jusho>
C.1.1.2.4 PIの符号化例
PIを運用させるには,C.1.1.2.3に示す値だけではなく,空間参照系の情報があるとよい。ここでは,住
所のための応用スキーマ及び符号化規則からなるPI̲Ruleによって定義される空間参照系の名称を
“addGxml3.dpc.jipdec.jp”とした場合の符号化例を示す。
例えば,“東京都港区芝公園3丁目5番8号”のPIの表記は,次のようになる。
<PI̲Instance rs=" addGxml3.dpc.jipdec.jp ">
<Jusho>
<Todofuken name="東京都">
85
X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
<Tokubetsuku name="港区">
<Choaza name="芝公園3丁目">
<Gaikufugo name="5番">
<Jukyobango name="8号"/>
</Gaikufugo>
</Choaza>
</Tokubetsuku>
</Todofuken>
</Jusho>
</ PI̲Instance >
C.1.1.3 IRIのための符号化規則
C.1.1.3.1 符号化規則作成規則
ここでは,BNF記法を採用し,次の五つの規則に従い記述する。
・ ʻ::=ʼは,“とは”(左辺は右辺で定義される。)を意味する。
・ | は,左右に区切られたいずれかの値しか記述しない。
・ ? は,0回又は1回記述することができる。
・ * は,0回以上繰り返し記述することができる。
・ ( )は,複数の値の列挙を示す。
C.1.1.3.2 符号化規則作成規則
符号化規則(データモデル)
[1] 住所::= Value
[2] Value::=都道府県.名前((特別区.名前((地番.名前 地番.枝番?)|(町字.名前((地番.名前 地番.枝番?)
|(街区番号.名前(住居番号.名前 住居番号.道路名?)|(住居番号.名前 住居番号.道路名?))|(市.名前 区.
名前?((町字.名前((地番.名前 地番.枝番?)|(街区番号.名前(住居番号.名前 住居番号.道路名?))|(住
居番号.名前 住居番号.道路名?))|(郡.名前(町.名前 | 村.名前)((地番.名前 地番.枝番?)|(町字.名前((地
番.名前 地番.枝番?)|(街区番号.名前(住居番号.名前 住居番号.道路名?))|(住居番号.名前 住居番号.道
路名?)))
注記 ここでの符号化規則はあくまでも都道府県から記載する場合の符号化規則であり,都道府県内
において都道府県を省略した住所表記を用いる場合には,上記符号化規則を制限し,用いる。
東京都以外の都道府県を省略した例
[1] 住所::= Value
[2] Value::=(市.名前 区.名前?((町字.名前((地番.名前 地番.枝番?)|(街区番号.名前(住居番号.名前 住
居番号.道路名?))|(住居番号.名前 住居番号.道路名?))|(郡.名前(町.名前 | 村.名前)((地番.名前 地番.
枝番?)|(町字.名前((地番.名前 地番.枝番?)|(街区番号.名前(住居番号.名前 住居番号.道路名?))|(住
居番号.名前 住居番号.道路名?))
符号化規則(インスタンス)
丁目,地番,街区符号,及び住居番号に含まれる“丁目”,“番地”,“番”,“号”などの単位名は,“−(半
角ハイフン)”で略記する。
最後の“番地”及び“号”は省略する。
86
X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
数値には半角アラビア数字を用いる。
C.1.1.3.3 符号化規則に基づく作成例
例えば,“東京都港区芝公園3丁目5番8号”をC.1.1.3.2に基づき表記すると,次のようになる。
− 東京都港区芝公園3-5-8
C.1.1.3.4 PIの符号化例
PI̲Instanceを流通させる場合は,C.1.1.3.3に示す値だけではなく,空間参照系の情報があるとよい。こ
こでは,住所のための応用スキーマ及び符号化規則からなるPI̲Ruleによって定義される空間参照系の名
前を“addBnf.dpc.jipdec.jp”とした場合の符号化例を示す。
例えば,“東京都港区芝公園3丁目5番8号”のPIの表記は,次のようになる。
− pi:addBnf(東京都港区芝公園3-5-8)
C.1.2 建物
建物についての標準的なスキーマは現存しないため,ここでは,建物の表記に関する調査結果を基に,
PIスキーマ及びPI符号化規則の作成を行った。
C.1.2.1 応用スキーマ
建物の応用スキーマ(UMLクラス図及び定義文書)を図C.2及び表C.3に示す。
棟
部屋
階
区画
建物
施設
+ 名称 : CharacterString
0..1
0..1
部屋
建物
0..1
0..1
棟
0..1
0..1
0..1
0..1
階
0..1
0..1
0..1
0..1
0..1
0..1
区画
0..1
0..1
0..1
0..1
0..1
0..1
0..1
0..1
0..1
0..1
0..1
0..1
図C.2−応用スキーマUMLクラス図
87
X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表C.3−応用スキーマ定義文書
型
名前
施設
上位となる型
なし
定義
ある目的のために,こしらえ設けられた建物,又はその設備。
抽象/具象区分
具象
属性
属性名
名前
定義
施設を識別する値。
型
CharacterString
多重度
1
順序指標
なし
役割
役割名
要素
定義
施設を構成する建物などの要素。
型
施設
多重度
0..1
順序指標
なし
型
名前
建物
上位となる型
施設
定義
建築基準法で定める建築物及び特殊建築物を示す。
抽象/具象区分
具象
役割
役割名
棟
定義
建物を構成する棟。
型
棟
多重度
0..1
順序指標
なし
役割
役割名
階
定義
建物を構成する階。
型
階
多重度
0..1
順序指標
なし
役割
役割名
部屋
定義
建物を構成する部屋。
型
部屋
多重度
0..1
順序指標
なし
役割
役割名
区画
定義
建物を構成する区画。
型
区画
多重度
0..1
順序指標
なし
型
名前
棟
上位となる型
施設
定義
棟の長い建物。大きい建物。
抽象/具象区分
具象
役割
役割名
階
定義
棟を構成する階。
型
階
多重度
0..1
順序指標
なし
役割
役割名
部屋
定義
棟を構成する部屋。
型
部屋
多重度
0..1
順序指標
なし
役割
役割名
区画
定義
棟を構成する区画。
型
区画
多重度
0..1
順序指標
なし
88
X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表C.3−応用スキーマ定義文書(続き)
型
名前
階
上位となる型
施設
定義
建物内部の階層構造の一つの層。
抽象/具象区分
具象
役割
役割名
部屋
定義
棟を構成する部屋。
型
部屋
多重度
0..1
順序指標
なし
役割
役割名
区画
定義
棟を構成する区画。
型
区画
多重度
0..1
順序指標
なし
型
名前
部屋
上位となる型
施設
定義
建築基準法で定める居室を示す。会社の事務所,商業店舗(ショッピング施
設の店舗),会社内の部屋(会議室など),学校の教室などを示す。
抽象/具象区分
具象
役割
役割名
区画
定義
部屋を構成する区画。
型
区画
多重度
0..1
順序指標
なし
型
名前
区画
上位となる型
施設
定義
空間(建築物,部屋など)を一定の基準で区切ったエリア。
階,エレベータホール,エントランス,玄関ホールなどを示す。
抽象/具象区分
具象
役割
役割名
部屋
定義
区画を構成する部屋。
型
部屋
多重度
0..1
順序指標
なし
役割
役割名
区画
定義
区画を構成する区画。
型
区画
多重度
0..1
順序指標
なし
C.1.2.2 XMLのための符号化規則
C.1.2.2.1 符号化規則作成規則
このPI̲Ruleの符号化規則は,ISO 19118のAnnex Aに適合している。
C.1.2.2.2 符号化規則のためのタグ一覧及び符号化規則
建物の応用スキーマのためのタグ一覧を,表C.4に示す。
表C.4−建物の応用スキーマのためのタグ一覧
クラス
属性
タグ
施設
Fc
名前
name
建物
Blg
棟
Rdg
階
Flr
部屋
Rm
区画
Lot
89
X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表C.4のタグに基づいたXMLの符号化規則を次に示す。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<xs:schema xmlns:xs="http://www.w3.org/2001/XMLSchema">
<xs:element name="Fc" type="Fc"/>
<xs:element name="Blg" type="Blg" substitutionGroup="Fc"/>
<xs:element name="Rdg" type="Rdg" substitutionGroup="Fc"/>
<xs:element name="Flr" type="Flr" substitutionGroup="Fc"/>
<xs:element name="Rm" type="Rm" substitutionGroup="Fc"/>
<xs:element name="Lot" type="Lot" substitutionGroup="Fc"/>
<xs:complexType name="Fc">
<xs:sequence>
<xs:element ref="Fc" minOccurs="0"/>
</xs:sequence>
<xs:attributeGroup ref="IM̲ObjectIdentification"/>
<xs:attribute name="name" type="CharacterString"/>
</xs:complexType>
<xs:complexType name="Blg">
<xs:complexContent>
<xs:extension base="Fc">
<xs:sequence>
<xs:element ref="Rdg" minOccurs="0"/>
<xs:element ref="Flr" minOccurs="0"/>
<xs:element ref="Rm" minOccurs="0"/>
<xs:element ref="Lot" minOccurs="0"/>
</xs:sequence>
</xs:extension>
</xs:complexContent>
</xs:complexType>
<xs:complexType name="Rdg">
<xs:complexContent>
<xs:extension base="Fc">
<xs:sequence>
<xs:element ref="Flr" minOccurs="0"/>
<xs:element ref="Rm" minOccurs="0"/>
<xs:element ref="Lot" minOccurs="0"/>
</xs:sequence>
</xs:extension>
</xs:complexContent>
</xs:complexType>
<xs:complexType name="Flr">
<xs:complexContent>
<xs:extension base="Fc">
<xs:sequence>
<xs:element ref="Rm" minOccurs="0"/>
<xs:element ref="Lot" minOccurs="0"/>
</xs:sequence>
</xs:extension>
</xs:complexContent>
</xs:complexType>
<xs:complexType name="Rm">
<xs:complexContent>
<xs:extension base="Fc">
<xs:sequence>
<xs:element ref="Lot" minOccurs="0"/>
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
</xs:sequence>
</xs:extension>
</xs:complexContent>
</xs:complexType>
<xs:complexType name="Lot">
<xs:complexContent>
<xs:extension base="Fc">
<xs:sequence>
<xs:element ref="Rm" minOccurs="0"/>
<xs:element ref="Lot" minOccurs="0"/>
</xs:sequence>
</xs:extension>
</xs:complexContent>
</xs:complexType>
<xs:attributeGroup name="IM̲ObjectIdentification">
<xs:attribute name="id" type="xs:ID"/>
<xs:attribute name="uuid" type="xs:string"/>
</xs:attributeGroup>
<xs:simpleType name="CharacterString">
<xs:restriction base="xs:string"/>
</xs:simpleType>
</xs:schema>
C.1.2.2.3 符号化規則に基づく符号化例
例えば,“六本木ヒルズ森タワー総合インフォメーション・六本木ヒルズツアーカウンター”をC.1.2.2.2
に基づき表記すると,以下のようになる。
<Fc>
<Blg name="六本木ヒルズ">
<Rdg name="森タワー">
<Lot name="総合インフォメーション">
<Rm name="六本木ヒルズツアーカウンター"/>
</Lot>
</Rdg>
</Blg>
</Fc>
また,川崎アゼリア北一番街○○ショップをC.1.2.2.2に基づき表記すると,以下のようになる。
<Fc>
<Blg name="川崎アゼリア">
<Lot name="北一番街">
<Rm name="○○ショップ"/>
</Lot>
</Blg>
</Fc>
また,慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスα棟404号室をC.1.2.2.2に基づき表記すると,次のようになる。
<Fc>
<Blg name="慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス">
<Lot name="α棟">
<Rm name="404号室"/>
</Lot>
</Blg>
</Fc>
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
C.1.2.2.4 PIの符号化例
PI̲Instanceを流通させる場合は,C.1.2.2.3に示す値だけではなく,空間参照系の情報があるとよい。こ
こでは,住所のための応用スキーマ及び符号化規則からなるPI̲Ruleによって定義される空間参照系の名
前を“fcDpc.dpc.jipdec.jp”とした場合の符号化例を示す。
六本木ヒルズ森タワー総合インフォメーション・六本木ヒルズツアーカウンター
<PI̲Instance rs="fcDpc.dpc.jipdec.jp ">
<Fc>
<Blg name="六本木ヒルズ">
<Rdg name="森タワー">
<Lot name="総合インフォメーション">
<Rm name="六本木ヒルズツアーカウンター"/>
</Lot>
</Rdg>
</Blg>
</Fc>
</PI̲Instance>
川崎アゼリア北一番街○○ショップ
<PI̲Instance rs="fcDpc.dpc.jipdec.jp">
<Fc>
<Blg name="川崎アゼリア">
<Lot name="北一番街">
<Rm name="○○ショップ"/>
</Lot>
</Blg>
</Fc>
</PI̲Instance>
慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスα棟404号室
<PI̲Instance rs="fcDpc">
<Fc>
<Blg name="慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス">
<Lot name="α棟">
<Rm name="404号室"/>
</Lot>
</Blg>
</Fc>
</PI̲Instance>
C.1.2.3 IRIのための符号化規則
C.1.2.3.1 符号化規則作成規則
ここでは,BNF記法を採用し,次の五つの規則に従い記述する。
・ ʻ::=ʼは,“とは”(左辺は右辺で定義される。)を意味する。
・ | は,左右に区切られたいずれかの値しか記述しない。
・ ? は,0回又は1回記述することができる。
・ * は,複数繰り返し記述することができる。
・ ( )は,複数の値の列挙を示す。
C.1.2.3.2 符号化規則
・ 符号化規則(データモデル)
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
[1] 建物::= Value
[2] Value::=建物.名前(棟.名前((区画.名前((階.名前 部屋.名前)| 部屋.名前))| 階.名前((区画.名前
部屋.名前)| 部屋.名前))| 区画. 名前((階.名前 部屋.名前)| 部屋.名前)| 階.名前((区画.名前 部屋.名
前)| 部屋.名前)| 区画. 名前((階.名前 部屋.名前)| 部屋.名前)| 部屋.名前)
・ 符号化規則(インスタンス)
棟及び階に含まれる“棟”,“階”,“部屋”,“号”,“室”などの単位名は,“−(半角ハイフン)”で略記
する。
最後の“部屋”及び“号”は省略する。
数値には半角アラビア数字を用いる。
C.1.2.3.3 符号化規則に基づくインスタンス例
六本木ヒルズ森タワー総合インフォメーション・六本木ヒルズツアーカウンター
− 六本木ヒルズ森タワー総合インフォメーション六本木ヒルズツアーカウンター
川崎アゼリア北一番街○○ショップ
− 川崎アゼリア北一番街○○ショップ
慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスα棟404号室
− 慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスα404
C.1.2.3.4 PI̲Instanceの符号化例
PI̲Instanceを流通させる場合は,C.1.2.3.3に示す値だけではなく,空間参照系の情報があるとよい。こ
こでは,住所のための応用スキーマ及び符号化規則からなるPI̲Ruleによって定義される空間参照系の名
前を“fcBnfDpc”とした場合の符号化例を示す。
pi:fcBnfDpc(六本木ヒルズ森タワー総合インフォメーション六本木ヒルズツアーカウンター)
pi:fcBnfDpc(川崎アゼリア北一番街○○ショップ)
pi:fcBnfDpc(慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスα404)
C.1.3 鉄道施設
鉄道施設についての標準的なスキーマは現存しないため,ここでは,鉄道施設に関する調査結果を基に,
PIスキーマ及びPI符号化規則の作成を行った。
C.1.3.1 応用スキーマ
建物の応用スキーマ(UMLクラス図及び定義文書)を図C.3及び表C.5に示す。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
鉄道会社
路線
駅
プラットフォーム
出入り口
改札口
通路
鉄道施設
+ 名前 : CharacterString
0..1
0..1
図C.3−応用スキーマUMLクラス図
鉄道会社
路線
プラットフォーム
通路
駅
改札口
出入り口
0..1
0..1
0..1
0..1
0..1
0..1
0..1
0..1
0..1
0..1
0..1
94
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表C.5−応用スキーマ定義文書
型
名前
鉄道施設
上位となる型
なし
定義
レールを敷いた線路上を汽車・電車などを走らせ,旅客・貨物を輸送する運
輸機関内の施設。ここでは主に旅客の利用に関わる施設をいう。
抽象/具象区分
具象
属性
属性名
名前
定義
施設を識別する値。
型
CharacterString
多重度
1
順序指標
なし
役割
役割名
要素
定義
鉄道施設を構成する要素。
型
鉄道施設
多重度
0..1
順序指標
なし
型
名前
鉄道会社
上位となる型
鉄道施設
定義
鉄道を管理し,旅客・貨物の輸送サービスを提供する会社。
抽象/具象区分
具象
役割
役割名
路線
定義
鉄道会社の路線。
型
路線
多重度
0..1
順序指標
なし
役割
役割名
駅
定義
鉄道会社の駅。
型
駅
多重度
0..1
順序指標
なし
型
名前
路線
上位となる型
鉄道施設
定義
鉄道が運行される経路を線として表示したもの。
抽象/具象区分
具象
役割
役割名
駅
定義
路線を構成する駅。
型
駅
多重度
0..1
順序指標
なし
役割
役割名
プラットフォーム
定義
旅客が利用するプラットフォーム。
型
プラットフォーム
多重度
0..1
順序指標
なし
95
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表C.5−応用スキーマ定義文書(続き)
型
名前
駅
上位となる型
鉄道施設
定義
汽車・電車などが停車し,旅客の乗降及び貨物の輸送を取り扱う場所。また,
その建物。停車場。
抽象/具象区分
具象
役割
役割名
路線
定義
駅を利用する路線。
型
路線
多重度
0..1
順序指標
なし
役割
役割名
プラットフォーム
定義
駅に存在するプラットフォーム。
型
プラットフォーム
多重度
0..1
順序指標
なし
役割
役割名
出入り口
定義
駅の構内と構外とを区切る場所。
型
出入り口
多重度
0..1
順序指標
なし
役割
役割名
改札口
定義
駅にある客の乗車券類を検査する場所。
型
改札口
多重度
0..1
順序指標
なし
役割
役割名
通路
定義
駅にある旅客が行き来する通路。
型
通路
多重度
0..1
順序指標
なし
型
名前
プラットフォーム
上位となる型
鉄道施設
定義
駅で,乗降に便利なように,線路に沿って適当な高さに築いた構築物。
抽象/具象区分
具象
型
名前
出入り口
上位となる型
鉄道施設
定義
駅の構内と構外とを区切る場所。
抽象/具象区分
具象
役割
役割名
出入り口
定義
駅の構内と構外とを区切る場所。
型
出入り口
多重度
0..1
順序指標
なし
型
名前
改札口
上位となる型
鉄道施設
定義
駅にある客の乗車券類を検査する場所。
抽象/具象区分
具象
役割
役割名
改札口
定義
駅にある客の乗車券類を検査する場所。
型
改札口
多重度
0..1
順序指標
なし
型
名前
通路
上位となる型
鉄道施設
定義
駅構内に存在する旅客が行き来する通路。
抽象/具象区分
具象
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
C.1.3.2 XMLのための符号化規則
C.1.3.2.1 符号化規則作成規則
符号化規則作成規則は,ISO 19118のAnnex Aに適合している。
C.1.3.2.2 符号化規則のためのタグ一覧及び符号化規則
鉄道の応用スキーマのためのタグ一覧を表C.6に示す。
表C.6−鉄道の応用スキーマのためのタグ一覧
クラス
属性
タグ
鉄道施設
RF
名前
name
鉄道会社
Co
路線
Ln
駅
St
プラットフォーム
Pf
出入り口
Ex
改札口
Tc
通路
Pt
表C.6のタグに基づいたXMLの符号化規則を次に示す。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<xs:schema xmlns:xs="http://www.w3.org/2001/XMLSchema">
<xs:element name="RF" type="RF"/>
<xs:element name="Co" type="Co" substitutionGroup="RF"/>
<xs:element name="Ln" type="Ln" substitutionGroup="RF"/>
<xs:element name="St" type="St" substitutionGroup="RF"/>
<xs:element name="Pf" type="Pf" substitutionGroup="RF"/>
<xs:element name="Ex" type="Ex" substitutionGroup="RF"/>
<xs:element name="Tc" type="Tc" substitutionGroup="RF"/>
<xs:element name="Pt" type="Pt" substitutionGroup="RF"/>
<xs:complexType name="RF">
<xs:sequence>
<xs:element ref="RF" minOccurs="0"/>
</xs:sequence>
<xs:attribute name="name" type="CharacterString"/>
</xs:complexType>
<xs:complexType name="Co">
<xs:complexContent>
<xs:extension base="RF">
<xs:sequence>
<xs:element ref="St" minOccurs="0"/>
<xs:element ref="Pf" minOccurs="0"/>
</xs:sequence>
</xs:extension>
</xs:complexContent>
</xs:complexType>
<xs:complexType name="Ln">
<xs:complexContent>
<xs:extension base="RF">
<xs:sequence>
<xs:element ref="Pf" minOccurs="0"/>
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
<xs:element ref="St" minOccurs="0"/>
</xs:sequence>
</xs:extension>
</xs:complexContent>
</xs:complexType>
<xs:complexType name="St">
<xs:complexContent>
<xs:extension base="RF">
<xs:sequence>
<xs:element ref="Ln" minOccurs="0"/>
<xs:element ref="Pf" minOccurs="0"/>
<xs:element ref="Ex" minOccurs="0"/>
<xs:element ref="Tc" minOccurs="0"/>
<xs:element ref="Pt" minOccurs="0"/>
</xs:sequence>
</xs:extension>
</xs:complexContent>
</xs:complexType>
<xs:complexType name="Pf">
<xs:complexContent>
<xs:extension base="RF">
</xs:extension>
</xs:complexContent>
</xs:complexType>
<xs:complexType name="Pt">
<xs:complexContent>
<xs:extension base="RF">
</xs:extension>
</xs:complexContent>
</xs:complexType>
<xs:complexType name="Ex">
<xs:complexContent>
<xs:extension base="RF">
<xs:sequence>
<xs:element ref="Tc" minOccurs="0"/>
</xs:sequence>
</xs:extension>
</xs:complexContent>
</xs:complexType>
<xs:complexType name="Tc">
<xs:complexContent>
<xs:extension base="RF">
<xs:sequence>
<xs:element ref="Ex" minOccurs="0"/>
</xs:sequence>
</xs:extension>
</xs:complexContent>
</xs:complexType>
<xs:attributeGroup name="IM̲ObjectIdentification">
<xs:attribute name="id" type="xs:ID"/>
<xs:attribute name="uuid" type="xs:string"/>
</xs:attributeGroup>
<xs:simpleType name="CharacterString">
<xs:restriction base="xs:string"/>
</xs:simpleType>
</xs:schema>
98
X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
C.1.3.2.3 符号化規則に基づく符号化例
JR東京駅山手線内回り
<Co name="JR">
<St name="東京駅">
<Ln name="山手線">
<Pf name="内回り"/>
</Ln>
</St>
</Co>
東京メトロ有楽町駅銀座側改札口B5番出口
<Co name="東京メトロ">
<St name="有楽町">
<Tc name="銀座側">
<Ex name="B5"/>
</Tc>
</St>
</Co>
C.1.3.2.4 PI̲Instanceの符号化例
PI̲Instanceを流通させる場合は,C.1.3.2.3に示す値だけではなく,空間参照系の情報があるとよい。こ
こでは,住所のための応用スキーマ及び符号化規則からなるPI̲Ruleによって定義される空間参照系の名
前を“rrXmlDpc”とした場合の符号化例を示す。
JR東京駅山手線内回り
<PI̲Instance rs="rrXmlDpc">
<Co name="JR">
<St name="東京駅">
<Ln name="山手線">
<Pf name="内回り"/>
</Ln>
</St>
</Co>
</PI̲Instance>
東京メトロ有楽町駅銀座側改札口B5番出口
<PI̲Instance rs="rrXmlDpc">
<Co name="東京メトロ">
<St name="有楽町">
<Tc name="銀座側">
<Ex name="B5"/>
</Tc>
</St>
</Co>
</PI̲Instance>
C.1.3.3 IRIのための符号化規則
C.1.3.3.1 符号化規則作成規則
ここでは,BNF記法を採用し,次の五つの規則に従い記述する。
・ ʻ::=ʼは,“とは”(左辺は右辺で定義される。)を意味する。
・ | は,左右に区切られたいずれかの値しか記述しない。
・ ? は,0回又は1回記述することができる。
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X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
・ * は,複数繰り返し記述することができる。
・ ( )は,複数の値の列挙を示す。
C.1.3.3.2 符号化規則
・ 符号化規則(データモデル)
[1] 鉄道施設::= Value
[2] Value::=鉄道会社.名前?(路線.名前 | 駅.名前)?(路線.名前 | 駅.名前)(プラットフォーム.名前 |(出
入り口.名前 改札口.名前?)|(改札口.名前 出入り口.名前)| 通路.名前)
・ 符号化規則(インスタンス)
路線には“線”を付け,駅には“駅”を付ける。
最後の“番線”及び“出口”は省略する。
数値には半角アラビア数字を用いる。
C.1.3.3.3 符号化規則に基づく符号化例
JR東京駅 山手線内回り
− JR東京駅山手線内回り
東京メトロ有楽町駅銀座側改札口B5番出口
− 東京メトロ有楽町駅銀座側改札口B5
C.1.3.3.4 PIの符号化例
PI̲Instanceを流通させる場合は,C.1.3.3.3に示す値だけではなく,空間参照系の情報があるとよい。こ
こでは,住所のための応用スキーマ及び符号化規則からなるPI̲Ruleによって定義される空間参照系の名
前を“rfBnfDpc”とした場合の符号化例を示す。
pi:rfBnfDpc(JR東京駅山手線内回り)
pi:rfBnfDpc(東京メトロ有楽町駅銀座側改札口B5)
C.2 RFC 4151に基づいたPIの表記
RFC 4151の仕様に基づいてPIを表記すると,図C.4のように示すことができる。
図C.4−RFC 4151を用いたPIの表記方法
図C.4に従ってPIを表記する場合の規則を次に示す。
− “①URIスキーム名”は,“tag:”で固定とする。
− “②空間参照系”は,空間参照系の名称を,ドメイン名で記述する。
− “③PIを参照したいとき”は,ここで記述するPIを参照したい年,年月又は年月日を記述する。
− “④PIの値”は,PI̲Ruleに基づくPIの値を記述する。
tag
tag::
tokyobldg.pi.dpc.jipdec.jp
tokyobldg.pi.dpc.jipdec.jp
::
③PIを参照したい時
②空間参照系
tagURI=
,2006
2006
①URI
スキーム名
ppii::機械振興会館
機械振興会館
④PIの値
tag
tag::
tokyobldg.pi.dpc.jipdec.jp
tokyobldg.pi.dpc.jipdec.jp
::
③PIを参照したい時
②空間参照系
tagURI=
,2006
2006
①URI
スキーム名
ppii::機械振興会館
機械振興会館
④PIの値
100
X 7155:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
参考文献
1) ISO 19101,Geographic information−Reference model
2) ISO 19118,Geographic information−Encoding
3) ISO 19119,Geographic information−Services
4) ISO 19128,Geographic information−Web map server interface
5) ISO 19132,Geographic information−Location-based services−Reference model
6) ISO 19135,Geographic information−Procedures for item registration
7) RFC 3987,Internationalized Resource Identifiers (IRIs)
8) RFC 4151,The 'tag' URI Scheme