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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

X 6314 - 1996 

プリペイドカード−買物用カード− 

磁気記録フォーマット 

Prepaid cards−Shopping use−Magnetic recording format 

1. 適用範囲 この規格は,JIS X 6311及びJIS X 6313に規定するプリペイドカード(以下,カードとい

う。)の磁気記録フォーマットについて規定する。 

備考 この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS X 0008 情報処理用語(規制,完全性及び安全保護) 

JIS X 0201 情報交換用符号 

JIS X 6310 プリペイドカード一般通則 

JIS X 6311 プリペイドカード−買物用カード−物理的特性及び形状・寸法 

JIS X 6313 プリペイドカード−買物用カード−磁気的特性及び情報記録様式 

2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS X 0008,JIS X 0201,JIS X 6310,JIS X 6311

及びJIS X 6313による。 

3. 使用するキャラクタセット及び符号 記録する情報のキャラクタと符号は,JIS X 0201に規定する8

単位符号による(付表1参照)。 

備考 安全保護上から8単位符号は暗号化することが望ましい。ただし,開始符号,カード発行者番

号,音声情報,終了符号及びCRC符号については,暗号化を行わない。 

4. ビット構成 トラック上の情報の各符号は,ビット1 (b1) からビット8 (b8) の順に記録する。ただし,

CRC符号については,ビット16 (b16) からビット1 (b1) の順に記録される。 

5. 磁気記録方法 

5.1 

トラックの使い方 トラックの数は,2本又は3本とし,その使い方は,次のとおりとする。 

なお,2本で使用のときは,第2及び第3トラックを使用する。 

(1) 第1トラック カード発行者が自由に使用できるトラック。このトラックは,読取り専用トラックで

ある。 

(2) 第2トラック カードに磁気記録された情報(以下,カード情報という。)の交換を行うためのトラッ

ク。このトラックは,読取り専用トラックである。 

(3) 第3トラック カード情報の交換及び記録を行うためのトラック。このトラックは,読取り用及び書

込み用トラックである。 

X 6314 - 1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

5.2 

磁気記録フォーマット 第1,第2及び第3トラックの磁気記録は,次のとおりとする。 

なお,これらに規定する主なカード情報を付表2に示す。 

(1) 第1トラック 第1トラックは,次による。 

(a) 開始符号(カラムNo.1) データの開始を示す符号で,付表1の15/15(全ビット1)で表す。 

(b) 任意データ領域(カラムNo.2以降で最大68キャラクタ) カード発行者が自由に使用してよい領

域。 

(c) 終了符号 データの終了を示す符号で,付表1の15/15(全ビット1)で表す。 

(d) CRC符号 データの読誤り検出のために付加する巡回冗長検査の符号。CRCの範囲は,開始符号

から終了符号までとする。CRC符号は2バイトとし,16ビットの送りレジスタを用いて次の生成多

項式で生成する(参考参照)。 

生成多項式:X16+X12+X5+1 

(2) 第2トラック 第2トラックは,次による。 

(a) 開始符号(カラムNo.1) データの開始を示す符号で,付表1の15/15(全ビット1)で表す。 

(b) カード発行者番号(カラムNo.2〜7) そのカードの発行者を識別する番号で,6けたの固定長とす

る。ただし,カラムNo.7を最下位けたとする。 

(c) 任意データ領域(カラムNo.8以降で最大62キャラクタ) カード発行者が,カード情報を把握す

るための基本項目を,記録する領域及びカード発行者が自由に使用してよい領域。 

(d) 終了符号 データの終了を示す符号で,付表1の15/15(全ビット1)で表す。 

(e) CRC符号 データの読誤り検出のために付加する巡回冗長検査の符号。CRCの範囲は,開始符号

から終了符号までとする。CRC符号は2バイトとし,16ビットの送りレジスタを用いて次の生成多

項式で生成する(参考参照)。 

生成多項式:X16+X12+X5+1 

(3) 第3トラック 第3トラックは,次による。 

(a) 開始符号(カラムNo.1) データの開始を示す符号で,付表1の15/15(全ビット1)で表す。 

(b) 音声情報(カラムNo.2) 音声情報出力のオン・オフを指定する符号で,初期値をオンにする。オ

ンは音声出力を示し,符号は付表1の00/7BELで表す。オフは,音声の出力の否定を示し,符号は

付表1の01/8CANで表す。 

(c) 任意データ領域(カラムNo.3以降で最大67キャラクタ) カード発行者が,カード情報を把握す

るための基本項目を記録する領域及びカード発行者が自由に使用してよい領域。 

(d) 終了符号 データの終了を示す符号で,付表1の15/15(全ビット1)で表す。 

(e) CRC符号 データの読誤り検出のために付加する巡回冗長検査の符号。CRCの範囲は,開始符号

から終了符号までとする。CRC符号は2バイトとし,16ビットの送りレジスタを用いて次の生成多

項式で生成する(参考参照)。 

生成多項式:X16+X12+X5+1 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

付表1 ローマ文字及び片仮名用8単位符号並びにその構成 

注* 

(SP) は,印字されない。 

備考 表中のb1〜b8は,8単位符号のビット組合せを表す。 

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付表2 カード情報 

項目 

情報 

定義 

区分** 

けた数 

読取り 

読書き 必す(須)項目 選択項目 

カード発行者番号 

カード発行者を識別する番号。 

○ 

○ 

音声情報 

音声情報のオン・オフを指定する符号。 

○ 

○ 

提携番号 

カード発行者が,利用可能な店舗又は業種を

区分する符号。 

例1. 

特定店舗の利用 

例2. 

複数店舗の利用 

例3. 

複数業種・店舗の利用 

○ 

○ 

カード発行年月日 

発行した年月日(西暦)。 

備考  データは,順に,年は下2けた,

月は2けた,日は2けたで表す。 

○ 

○ 

証票金額 

カード発行時のプレミアムを含む利用金額。 

○ 

○ 

額面金額 

カードの額面価格。 

○ 

○ 

カード有効期限 

カードの有効年月(西暦)。 

備考  データは,順に,年は下2けた,

月は2けた,日は2けたで表す。 

○ 

○ 

カード管理番号 

カード1枚ごとの管理番号。 

備考  番号は,英数字とし,目標の最大

数を超えたら初期値に戻る。 

○ 

○ 

16 

カード発行区分 

カード発行時の条件又は決済条件。 

例1. 

クレジットカードによる購入。 

例2. 

現金による購入。 

例3. 

プレミアムの有無。 

例4. 

つり銭積立カード。 

例5. 

その他 

○ 

○ 

10 

カード前残高 

決済前の残高(プレミアム含む。)。 

例  発行時  1000円 

○ 

○ 

1回使用時1000円(使用金額100円) 

2回使用時900円(使用金額×××

円) 

11 

カード新残高 

決済後の残高(プレミアム含む。)。 

○ 

○ 

12 

前回使用機器番号 

決済した機器番号。 

○ 

○ 

14 

13 

機器製造業者番号 

決済した機器の製造業者番号。 

○ 

○ 

14 

前回使用店舗 

決済した店舗番号(5けた)及び店舗に設置

した機器の店舗内の管理番号(3けた)。 

○ 

○ 

15 

カード使用可データ 

カード発行時に,カード使用可能を表すため

に書き込む符号。 

○ 

○ 

16 

カード発行機の機器番号 

カード発行機の管理番号。 

○ 

○ 

17 

残高表示位置番号 

印字可能カードの識別及び印字・パンチの現

在位置を示す。 

○ 

○ 

18 

パンチ・印字区分 

パンチ穴及び印字位置の機能を指定する。 

○ 

○ 

19 

暗証番号 

システムがカード利用者を登録した本人であ

ると確認するための番号。 

○ 

○ 

20 

会員番号 

カード発行者が,カード保有者と契約関係を

保ち,カード発行者がそのカード保有者を識

別するための番号。 

○ 

○ 

任意 

X 6314 - 1996  

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注** 読取り用か又は読取り−書込み用の使用区別と,その規定事項が必要又は選択の使用区別を表す。 
備考1. この表は,磁気上のデータ位置,順序及び磁気上のコード体系を示すものではない。 

2. この表は,カード及びシステムの互換のために,利用者がカードを購入した時点に記録されている主要な

磁気情報を示す。 

3. この表は,カード情報の定義に対する表現を,暗号化・特殊記号などを用いて表現したものではなく,通

常に使用される文字,数字などで表現するときの事項を表したものである。 

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X 6314 - 1996  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

参考 CRC符号の生成方法 

この参考は,CRC符号の生成方法について示すもので,規定の一部ではない。 

CRC符号を生成する送りレジスタのフィードバック接続を,参考図1に示す。 

動作前に,すべての送りレジスタを“0”にセットする。入力データは,15番目のレジスタ (C15) の出力

と排他的論理和されフィードバックの入力となる。このフィードバックは,C4, C11についてもC15と同様

に排他的論理和される。けた送りのとき,排他的論理和の出力は,それぞれC0, C5, C12に入力する。 

最後のデータビットが入力された後で,レジスタをもう1回けた送りする。このときのレジスタの内容

をCRC符号とする。 

CRC符号が出力(書込み)する間,けた送りされるが,この間,制御信号によって排他的論理和を禁止

する。 

読取りには,誤りを検出するために,データビットを書き込むときと全く同様な方法で送りレジスタに

入力する。 

データに続くCRC符号もデータと同様に送りレジスタに入力する。最後のけた送り後,レジスタの内容

は,データに誤りがない場合,すべて“0”となる。 

参考図1 送りレジスタによるCRCの発生例 

X 6314 - 1996  

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プリペイドカード標準化委員会 構成表 

(敬称略・順不同) 

氏名 

所属 

(委員長) 

木 澤   誠 

神奈川工科大学 

(小委員会長) 

磯 部 憲 寛 

日本電装株式会社 

(委員) 

浅 野 恭 右 

財団法人流通システム開発センター 

国 分 明 男 

財団法人ニューメディア開発協会 

河 野 秀 樹 

通商産業省機械情報産業局 

半 田   力 

通商産業省産業政策局 

山 村 修 蔵 

工業技術院標準部 

◎ 木 塚 泰 弘 

国立特殊教育総合研究所 

菊 地 慎 二 

日本百貨店協会 

笠 原 政 栄 

日本チェーンストア協会 

落 合 成 行 

社団法人日本フランチャイズチェーン協会 

牧 島 宏 和 

全国商店街振興組合連合会 

広 瀬 篁 治 

日本自動販売協会(富士ベンディング株式会社) 

小 林 弘 幸 

社団法人日本民営鉄道協会 

◎ 黒 沢 健 郎 

社団法人日本鉄道技術協会 

林   康 郎 

全国石油商業組合連合会 

神 田 康 孝 

石油連盟(日本石油株式会社) 

◎ 永 井 武 志 

E&C(株式会社プラナ) 

村 上 満 雄 

日本電信電話株式会社 

野々宮 恵 司 

オムロン株式会社 

松 村 克 彦 

株式会社東芝 

新 井 正 彬 

日本自動販売機工業会(富士電機冷機株式会社) 

◎ 林   義 昭 

社団法人日本印刷産業連合会(大日本印刷株式会社) 

財 津   博 

日立マクセル株式会社 

鈴 木 秀 文 

日本カードセンター株式会社 

砂 川 俊 英 

株式会社ジェーシービーカード 

◎ 渡 辺 俊 明 

株式会社ユーカード 

◎ 遠 藤 千 尋 

富士通株式会社 

○ 村 上 公 夫 

日本電信電話株式会社 

○ 村 越 英 二 

株式会社高島屋本社 

○ 西 村 眞 次 

日本電信電話株式会社 

○ 入 田 哲 郎 

大日本印刷株式会社 

○ 木 坂 高 教 

昌栄印刷株式会社 

○ 北 島 常 吉 

凸版印刷株式会社 

○ 小 林 茂 美 

アンリツ株式会社 

○ 水 野   守 

株式会社三協精機製作所 

○ 鎌 下 良 一 

アンリツ株式会社 

○ 堀 江 悦 郎 

株式会社東芝 

○ 上 田 秀 敏 

三菱電機株式会社 

○ 尾 島 克 彦 

オムロン株式会社 

○ 西 本   宏 

株式会社トーキン 

○ 古 川 久 夫 

財団法人流通システム開発センター 

○ 大 福 敏 彦 

工業技術院標準部 

(事務局) 

○ 加 山 英 男 

財団法人日本規格協会 

備考 ◎印は本委員会と小委員会との委員兼務,○印は小委員会委員を表す。