X 6301:2005 (ISO/IEC 7810:2003)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人ビジネス
機械・情報システム産業協会(JBMIA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業
規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業
規格である。
これによって,JIS X 6301:1998は改正され,この規格に置き換えられる。
改正に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO/IEC 7810:2003,Identification cards
−Physical characteristicsを基礎として用いた。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開
後の実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標
準調査会は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公
開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS X 6301には,次に示す附属書がある。
附属書A(規定) 耐熱性試験方法
附属書B(参考) ID-1カードに含まれたID-000カード
X 6301:2005 (ISO/IEC 7810:2003)
(2)
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目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 適合性 ·························································································································· 1
3. 引用規格 ······················································································································· 1
4. 定義 ······························································································································ 2
5. カードの形及びその外形寸法 ····························································································· 2
5.1 カードの外形寸法 ·········································································································· 2
6. カードの構造 ·················································································································· 3
7. カードの材質 ·················································································································· 4
8. カード特性 ····················································································································· 4
8.1 静的曲げ強さ ················································································································ 4
8.2 可燃性 ························································································································· 4
8.3 毒性 ···························································································································· 4
8.4 耐薬品性 ······················································································································ 4
8.5 温度及び湿度に対するカードの寸法安定性及び反り ······························································ 4
8.6 光 ······························································································································· 4
8.7 耐久性 ························································································································· 4
8.8 層間はく離 ··················································································································· 4
8.9 接着性又は粘着性 ·········································································································· 4
8.10 ID-1カードの不透過度 ·································································································· 5
8.11 カード全体の反り ········································································································· 5
8.12 耐熱性 ························································································································ 5
8.13 表面歪曲 ····················································································································· 5
8.14 カード構成要素の汚染及び相互作用 ················································································· 5
附属書A(規定) 耐熱性試験方法 ························································································· 6
附属書B(参考) ID-1カードに含まれたID-000カード ····························································· 8
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日本工業規格 JIS
X 6301:2005
(ISO/IEC 7810:2003)
識別カード−物理的特性
Identification cards-Physical characteristics
序文 この規格は,2003年に第3版として発行されたISO/IEC 7810, Identification cards―Physical
characteristicsを翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある“参考”は,原国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲 この規格は,カードの材質,構成,特性,寸法など,識別カード(以下,IDカード又は単
にカードという。)の物理的特性について規定する。この規格は,この規格の定義及び国際交換用カード
の用途で定義されるIDカードの特性について規定した一連の規格の一つである。
この規格で規定するパラメタに対する供試カードなどの試験方法は,JIS X 6305-1で規定している。
この規格は,IDカードが満たすべき物理的特性にかかる要求事項について規定する。それは,人的要素
及び機器的要素の双方を勘案した上での最低限の要求事項である。カードが満たすべき基準を示すことが,
この一連の規格の目的である。使用したことのあるカードの場合は,試験に先立ってカードがどの程度使
われた後であるかについて,この規格では考慮しない。規格の基準に不適合の場合は,関係する組織と協
議することが望ましい。
備考1. この規格のほかに薄形カードの国際規格がある。薄形カードはこの規格の適用範囲外である。
2. この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO/IEC 7810:2003,Identification cards―Physical characteristics (IDT)
2. 適合性 IDカードは,この規格で規定するすべての要求事項を満足するときに,この規格に適合する。
もし,規定されていない値がある場合には,既定値を適用する。
3. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,記載の年の版だけがこの規格の規定を構成するものであって,その後の改正版・
追補には適用しない。
JIS X 6302-1:2005 識別カード−記録技術−第1部:エンボス
備考 ISO/IEC 7811-1:2002,Identification cards―Recording technique―Part 1:Embossingが,この規
格と一致している。
参考 この規格は,原規格(ISO/IEC 7810:2003)の引用規格で記載されていないが,原規格でも
8.13で引用している。
JIS X 6305-1:2003 識別カードの試験方法−第1部:一般的特性の試験
2
X 6301:2005 (ISO/IEC 7810:2003)
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備考 ISO/IEC 10373-1:1998 Identification cards―Test methods―Part 1:General characteristics testsが,
この規格と一致している。
参考 ID-000カードの寸法は,EN(European Standards) 1375-1, Identification card systems―Intersector
integrated circuit(s) card additional formats―Part 1 : ID-000 card size and physical characteristicsに
よって最初に規定された。
4. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
4.1
IDカード (identification card) カードを使用するに当たって,取引処理のために必要な入力データ
を記録することが可能な,カードの保有者及び発行者を識別するカード。
4.2
署名部領域 (signature panel) カード保有者の署名ができるように表面加工を施した部分。
4.3 反り (warpage) カード平面性におけるゆがみ。カードが平面から逸脱している度合をいう。
4.4 通常の使用 (normal use) カード技術及び個人情報の記録媒体に適したカードリーダライタ側の処
理を含むIDカード (4.1参照) としての使用。
4.5 ID-1 公称値が幅85.60 mm,高さ53.98 mm及び厚さ0.76 mmの寸法。
4.6 ID-2 公称値が幅105 mm,高さ74 mm及び厚さ0.76 mmの寸法。
4.7 ID-3 公称値が幅125 mm,高さ88 mm及び厚さ0.76 mmの寸法。
4.8 盛り上がり領域 (raised area) ホログラム,署名部領域,磁気ストライプ,写真,IC外部端子及びエ
ンボスのような幾つかの素材を付加した箇所でカード面が周囲より盛り上がっている領域。
4.9 未使用カード (unused card) 個人情報の記録又は試験作業に使用されていないが,使用目的のために
要求されたすべての構成要素を備えたカード。このカードは温度衝撃なしで,温度5 ℃〜30 ℃,湿度10 %
〜90 %の清浄な環境で,48時間以上日光に当てないように保管する。
4.10 返却カード (returned card) カード保有者に発行され,試験のために返却された後に4.9に規定した
環境に保管されたカード。
4.11 ID-000 公称値が,幅25 mm,高さ15 mm及び厚さ0.76 mmの寸法。
5. カードの形及びその外形寸法
5.1 カードの外形寸法 次の寸法及び許容範囲は,温度23 ℃±3 ℃及び相対湿度40 %〜60 %の試験環
境による。
5.1.1 カードの寸法及び許容範囲 カードは,仕上られた状態で,四隅を除き,そのすべての端部が,図
1に示す最大高さ及び最大幅並びに最小高さ及び最小幅をもつ,中心と向きを同じにした二つの長方形の
間に入らなければならない。四隅は,図1に示す半径の丸みをつける。ID-000カードの一つの角は,図1
に示すような斜角をもつものとする。丸みを付けた角と直線の端辺とのつながりがずれてはならない。こ
こに示すカードの厚さは,盛り上がり領域を除く部分にだけ適用する。
3
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a(幅)
b(高さ)
c(角の丸み)
d(厚さ)
最大
最小
最大
最小
最大
最小
最大
最小
ID-000 未使用カード
25.10
24.90
15.10
14.90
1.1
0.9
0.84
0.68
ID-1 未使用カード
85.72
85.47
54.03
53.92
3.48
2.88
0.84
0.68
ID-1 返却カード
85.90
85.47
54.18
53.92
3.48
2.88
0.84
0.68
ID-2 未使用カード
105.2
104.8
74.2
73.8
5
3
0.84
0.68
ID-2 返却カード
105.3
104.8
74.3
73.7
5
3
0.84
0.68
ID-3 未使用カード
125.2
124.8
88.2
87.8
5
3
0.84
0.68
ID-3 返却カード
125.3
124.8
88.3
87.7
5
3
0.84
0.68
図1 カードの寸法
備考 カードのおもて面の定義は,カードに付加する技術に依存する。例えば,外部端子付きICカ
ードの外部端子又はエンボスは,常におもて面に位置し,磁気ストライプは,常に裏面に位置
する。すべてのカード技術が,カードのおもて面の定義を必要とするとは限らないことに注意
すべきである。
参考 この許容範囲は,非プラスチック材質には,適していない場合もある。
5.1.2
カードの端部 カードの面に対して直角をなす端部のばりは,カードの表面から0.08 mmを超え
てはならない。
6. カードの構造 カード基板は,単層,積層,又は張り合わせた構造で作製する。
単位 mm
4
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7. カードの材質 カード基板は,この規格の要求事項を満たす任意の材質で作る。カードインサート材
質(ICチップ・アンテナなど)を使用してもよい。カードインサート材質は特に規定しないが,定めてい
る他の要件に支障をきたしてはならない。
材質のなかには,ある種の軟質プラスチック素材に含まれる可塑剤に敏感に影響するものもある。その
ような軟質プラスチックと接触させておくと,IDカードの物理的特性が劣化することがある。
8. カード特性 カードの一般的特性を次に示す。ID-000(附属書B参照),ID-2及びID-3カードは,ID-1
カードと同じ材料特性をもつものとする。
8.1 静的曲げ強さ カードの静的曲げ強さは,通常の使用における変形(折れ目ではなく曲げ)によって,
カードの機能を損なうことなく,記録装置又は印字装置からカードを取り外せる範囲に収まる程度とする。
JIS X 6305-1に規定された試験での荷重によって生じる変形は,13 mm〜35 mmとする。カードは荷重を
外した後,1分以内に,その最初の平らな状態に対して1.5 mm以内に戻らなければならない。
8.2 可燃性 可燃性は,必要ならばIDカードの応用ごとの規格において規定する。
8.3 毒性 カードは,通常の使用によって,毒性を生じてはならない。
8.4 耐薬品性 カードは,溶液に短時間(1分間)浸した後,又は酸及びアルカリの人工汗液の中にそれ
ぞれ24時間浸した後,寸法及び反りに対する要求事項を満たさなければならない。また,はく離しては
ならない。
8.5 温度及び湿度に対するカードの寸法安定性及び反り ID-000カードを除いて,次の温度及び相対湿
度条件に放置した後に,構造上の信頼性が,5.及び8.11に規定する寸法及び反りに関しての要求事項を満
たしていなければならない。より広い温度範囲で利用する場合は,供給者とカード購入者の間の相互の合
意に基づくものとする。
温度:−35 ℃〜+50 ℃
相対湿度:5 %〜95 %RH
8.6 光 カード及びカードの印刷は,通常の使用においてさら(曝)される光によって劣化してはならな
い。
8.7 耐久性 カードの耐久性は,この規格においては規定しない。耐久性は,カード購入者と供給者との
相互合意による。
8.8 層間はく離 カードの構造を形成する素材の構成層は,0.35 N/mm以上のはく離強度をもつものとす
る。ただし,保護層がはがれず,試験ができない場合は,この規定を満足しているものとみなす。
備考 カードの発行者は,カードの意匠が層間接着力に直接的な影響をもつことに注意を要する。特
定の印刷インキは,この層間はく離に対する要求事項を満たさない可能性がある。JIS X 6305-1
で規定しているように,この測定のためのはく離角は,90度である。
8.9 接着性又は粘着性 完成カードが相互に積み重ねられたとき,カードに次のような悪影響が出てはい
けない。
a) 層間はく離
b) 退色又は変色
c) 表面の仕上げの変化
d) 1枚のカードから隣接するカードへの物質の転移
e) 変形
カードは,1枚ごとに手で容易に分離できなければならない。
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X 6301:2005 (ISO/IEC 7810:2003)
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8.10 ID-1カードの不透過度 すべての機械可読カードの光透過濃度は,図2に示すようにカード上の領
域c及び領域d以外のすべてにおいて,光の波長が450 nm〜950 nmの範囲では1.3より大きく,また,光
の波長が950 nm〜1 000 nmの範囲では,1.1より大きいものとする。 領域cと領域dでは図2に示すよう
に光学的に透明でもよく,光透過濃度は規定しない。
備考1. 光源とセンサとの間の光の減衰によってカードの存在を検出するアプリケーションにおいて,
この特徴が必要とされる。
2. 光の波長が450 nm〜850 nmの範囲の不透過度は,次の改正時に,要求事項ではなくなる見
込みである。その時点まで,一部の端末では450 nm〜850 nmの波長の範囲において,規定
の不透過度より小さいカードを検出することができない可能性がある。
3. 領域dが透明なカードは,正しくない方向で差し込まれると,端末で検出されないことがあ
る。
4. 機械読取りカードの不透過度領域の規定は,JIS X 6301(識別カード物理的特性):1998から
変更している。
図 2 不透過度が規定されていないID-1カードの領域
8.11 カード全体の反り ID-1カードの凸面のすべての部分において,定盤の平面からの最大距離が,そ
のカードの厚みを含めて1.5 mmを超えてはならない。
備考 エンボスカードの反りはJIS X 6302-1で規定する。
8.12 耐熱性 ID-1カードは,50 ℃±1 ℃及び相対湿度60 %未満の温度及び湿度にさら(曝)された後
で,10 mm以上の歪み,はく離又は変色があってはならない(附属書Aを参照)。
8.13 表面歪曲 JIS X 6302-1で定義されたエンボス文字を除き,盛り上がり領域がカードのどの部分で
も厚さを0.10 mm以上増加させてはならない。
備考 一部のカード処理装置においては,署名部領域を傷付けたり,汚したりすることがある。
8.14 カード構成要素の汚染及び相互作用 カード材質及びカード添加物は,書込み及び読取りにおいて,
カード処理装置を汚してはならない。カード材質は,カードの通常使用期間中に,その特性が一連の識別
カードのJISの規定に適合しなくなる程度にまで,他の構成要素の中に拡散し,変質させてはならない。
単位 mm
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X 6301:2005 (ISO/IEC 7810:2003)
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附属書A(規定) 耐熱性試験方法
JIS X 6305-1の次の改正では,この附属書で規定する試験方法に取って代わるものが規定される見込み
である。
A.1 適用範囲 この試験は,カードの構造が要求温度にさら(曝)されている間,基準規格の要求事項
内で安定しているかどうかを判断することを目的とする。カード完成体の耐熱性は,一定温度にさら(曝)
した後,そのカードの変形を測定することによって求める。
一定温度でのカードの変形(△h)は,試験装置にカードのおもて面を上向きに置いた場合の測定値(△hF)
と,裏面を上向きに置いた場合の測定値(△hB)のいずれか大きい値とする。
A.2 試験装置 つかみ力Fc = 0.9 N±0.1 Nで供試カードをつかむ装置(附属書A図1参照)並びに次に
記載する温度及び湿度に保持することが可能な恒温槽。
A.3 試験手順 試験前にJIS X 6305-1の4.2に従って供試カードを事前調整し,JIS X 6305-1の4.1に規
定する試験環境下で試験を実施する。供試カードのおもて面を上向きにし,短辺全体に沿ってつかむよう
に供試カードをつかみ装置にはめ込む。外部端子付きICカードについては,接点がつかみ装置と反対側
になるようにカードを置く。附属書A図1に示すようにh1を測定する。
附属書A図1 温度の影響を受ける前のつかみ装置内のカード
カードをセットしたつかみ装置を,本体の8.12に規定する温度及び湿度条件の恒温槽に4時間放置する。
50 ℃を超える温度では,恒温槽に技術的限界がある場合,湿度管理はしなくてもよい。供試カードが,
恒温槽内の気流の影響を受けないようにする。
試験の終わりに,カードを固定したつかみ装置を恒温槽から取り出す。JIS X 6305-1の4.1による試験
単位 mm
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環境下で30分以上放置した後,附属書A図2に示すようにh2を測定する。
附属書A図2 温度の影響を受けた後のつかみ装置内のカード
△hFを次の式で計算する。
△hF = h1−h2
品質の同じ別のカードを使って,裏面を上向きにして固定し,これまでの手順をすべて繰り返す。
△hBを次の式で計算する。
△hB = h1−h2
たわみの最大値△hを次の式で計算する。
△h = Maximum(|△hF|,|△hB|)
層間はく(剥)離や変色がないかカードを目視にて検査する。
A.4 試験報告書 試験報告書には,たわみの最大値△h,供試カードに層間はく(剥)離及び変色が見ら
れたかどうかを記録する。
8
X 6301:2005 (ISO/IEC 7810:2003)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書B(参考) ID-1カードに含まれたID-000カード
この附属書(参考)は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではな
い。
B.1 適用範囲 ID-000カードは,ID-1カードの一部であるとみなすことができる。
この場合,抜き機を使用しなくともID-1カードから取り出すための領域がID-000カードの周囲に設け
られている。
この附属書(参考)は,ID-1/000カードを含むID-1カードの物理的特性を表している。
B.2 適合性 ID-1/000カードは,ID-1カードと同じ材料から作られ,本体及び次に示す要求事項(B.4〜
B.7)に適合する。
取り出すための領域は,幾つもの試験結果に影響する。
B.3 定義
B.3.1 ID-1/000 ID-000カードを含むID-1カード。
B.4 位置 ID-000カードは,附属書B図1に示す位置とする。
附属書B図1 ID-1カードとID-000カードの関係
B.5 取り出すための領域 ID-000カードを囲む取り出すための領域の許容範囲を,附属書B図2に示す。
取り出すための領域の四隅は,直角であるか,丸みが付いているか,又は角を落としてある。
6.25
単位 mm
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X 6301:2005 (ISO/IEC 7810:2003)
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附属書B図2 取り出すための領域の許容範囲
備考 ID-000カードは,幾つかの場所(一般的には3か所)でID-1カードと繋がっている。
B.6 端部のばり カードの面に対して直角をなす端部のばりは,カードの表面から0.08 mmを超えては
ならない。
B.7 平面性 重ねたカードの中から一枚のカードをどの方向に滑らせても容易に取り出せなくてはなら
ない。
単位 mm