X 6127 - 1992
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目次
ページ
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 適合性 ··························································································································· 1
3. 関連規格 ························································································································ 2
4. 用語の定義 ····················································································································· 2
5. 環境条件及び安全性 ········································································································· 3
6. ケースの寸法及び機械的特性 ····························································································· 4
7. テープの機械的特性,物理的特性及び寸法 ·········································································· 21
8. 磁気記録特性 ················································································································· 24
9. フォーマット ················································································································· 25
10. 記録方式 ····················································································································· 46
11. トラック ····················································································································· 47
12. テープ上へのブロックの記録 ··························································································· 48
13. トラックのフォーマット································································································· 48
14. シングルパーティションテープの構成 ··············································································· 50
15. ダブルパーティションテープの構成 ·················································································· 56
16. ハウスキーピングフレーム······························································································ 59
附属書A(規定) プリズムの光透過率の測定法 ······································································· 60
附属書B(参考) 識別孔
附属書C(参考) 前ふたの開放方法
附属書D(規定) テープの光透過率の測定法·········································································· 61
附属書E(規定) 信号対雑音比 (S/N) 特性の測定法 ································································ 63
附属書F(規定) 記録レベルの公称値及び最大許容値の決定法 ·················································· 64
附属書G(規定) 8ビットバイトから10チャネルビットパターンヘの変換 ·································· 65
附属書H(規定) ビットシフトの測定法················································································ 72
附属書J(参考) 輸送条件 ·································································································· 74
附属書K(規定) トラックエッジの直線性の測定方法 ······························································ 75
附属書L(参考) 記録時再生 (RAW)····················································································· 76
附属書M(参考) 基本グループ番号0の内容の例 ··································································· 77
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日本工業規格 JIS
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3.81mm幅,ヘリカル走査記録
情報交換用磁気テープカートリッジ,
DDS様式
3.81 mm wide magnetic tape cartridge for
information interchange−Helical scan recording−DDS format
日本工業規格としてのまえがき
この規格は,1991年初版として発行されたISO/IEC 10777 (Information technology−3.81mm wide magnetic
tape cartridge for information interchange−Helical scan recording−DDS format) を翻訳し,原国際規格の様式
によって作成した日本工業規格であるが,規格の名称を“3.81mm幅,ヘリカル走査記録情報交換用磁気
テープカートリッジ,DDS様式”とし,規定内容の一部を我が国の実情に即して変更した。
なお,この規格で下線(波線)を施してある箇所は,原国際規格の規定内容を変更した事項又は原国際規
格にはない事項である。
1. 適用範囲 この規格は,電子計算機,関連周辺端末機器などの機器及びシステム間で情報交換用に用
いる磁気テープ長60mのAタイプ及び磁気テープ長90mのBタイプの2種類の3.81mm幅,ヘリカル走
査記録,DDS様式,磁気テープカートリッジ(以下,カートリッジという。)の構造・寸法,物理的特性・
機械的特性及び電気的特性・磁気的特性並びに情報交換記録様式について規定する。
2. 適合性
2.1
カートリッジ カートリッジは,この規格のすべての規定を満たすとき,この規格に適合する。デ
ータフォーマットは,シングルパーティションテープ又はダブルパーティションテープとする。
2.2
書込み装置 書込み装置は,作成されたテープ上の記録がすべてこの規格の規定を満足し,追記録,
又は重ね記録のいずれか一方又は両方が可能な場合,この規格に適合する。
また,次の任意機能の有無について明記する。
(1) 記録時再生によるチェックと不良フレームの再記録。
(2) 基本グループの多重記録。
(3) 誤り訂正用C3フレームの付加。
2.3
読出し装置 読出し装置は,この規格によって作成されたテープから,少なくとも次の処理を行っ
て読み出さなければならない。
(1) 再記録フレームを識別し,これらのフレームの中の一つだけからユーザデータ及びセパレータを取り
出す。
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(2) 基本グループの多重記録を識別し,これらのグループの一つだけからユーザデータ及びセパレータを
取り出す。
(3) 書込み禁止孔が書込み可能な状態では,システムログを更新する。
(4) オプションである誤り訂正用C3符号の復号機能がない場合は,誤り訂正用C3フレームを識別し,そ
れを使わずにテープ上の記録を読み出す。
また,誤り訂正用C3符号の復号機能の有無についても明記する。
3. 関連規格 この規格の関連規格は,次による。
ISO/R 527 : 1966 Plastics−Determination of tensile properties
ISO 1302 : 1978 Technical drawings−Method of indicating surface texture on drawings
IEC 950 : 1988 Safety of information technology equipment (ITE)
4. 用語の定義 この規格で用いる主な用語は,次による。
4.1
AFN (absolute frame number) フレームに付けた連続番号。
4.2
ATF (automatic track finding) トラックに記録した制御信号によってテープのトラック位置と磁
気ヘッドとの相対位置を検出すること。
4.3
ID領域 (area ID) テープの領域の定義及びフレームの形式を記述する識別子。
4.4
平均信号振幅 (average signal amplitude) 規定の記録密度で記録したテープ上のミッシングパル
スのない部分を7.8mm以上にわたって測定した読出しヘッドの平均せん頭 (P-P) 出力電圧。
4.5
アジマス (azimuth) 磁束反転とトラックの中心線に垂直な直線との角度。
4.6
裏面 (back surface) データの記録に使う磁性面の反対側のテープの面。
4.7
バイト (byte) 一単位として取り扱われるビット列。
4.8
カートリッジ (cartridge) 一組のハブに巻かれた磁気テープを収容したケース。
4.9
チャネルビット (channel bit) 8−10変換後のビット。
4.10 データフォーマットID (data format ID) データフォーマットの識別子。
4.11 EWP (early warning point) パーティションの境界又はPEOTに近づいたことを示す箇所。
4.12 EOD (end of data) 最後のユーザデータが含まれるグループの終端。
4.13 誤り訂正符号 (error correcting code) 誤りを自動訂正できるように設計された誤り訂正符号。
4.14 磁束反転位置 (flux transitio position) テープ表面に垂直の方向に磁束密度が最大となる点。
4.15 磁束反転間隔 (flux transition spacing) 一つのトラックに沿って連続する磁束反転位置の長さ。
4.16 フレーム (frame) 正のアジマスとこれに続く負のアジマスからなる一対のトラック。
4.17 ハウスキーピングフレーム (housekeeping frame) ユーザデータを含まないフレーム。
4.18 LBOT (logical beginning of tape) パーティション始端での記録開始位置。
4.19 磁気テープ (magnetic tape) 磁気記録によってデータを記憶できる磁性表面層をもつテープ(以下,
テープという。)。
4.20 信号振幅基準テープ (master standard amplitude calibration tape) 交流消去されたテープ上に正ア
ジマス,23.0μmのトラック幅,公称トラック間隔で標準信号振幅を記録し,信号振幅の校正の基準として
用いるテープ。
参考 テープには83.4ftpmm,333.6ftpmm,500.4ftpmm,1 001ftpmm及び1 501ftpmmの信号が記録さ
れている。
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参考 このテープは,ソニー株式会社によって管理されている。
4.21 標準テープ (master standard reference tape) 基準磁界,信号振幅,分解能,重ね書き,信号対雑
音比などの磁気特性のテープの標準として用いるもので,その特性値を国際標準化機構 (ISO) が規定する
テープ。
参考 このテープは,ソニー株式会社によって管理されている。
4.22 最適印加磁界 (optimum recording field) 記録密度3 002ftpmmで記録して,再生したとき,その平
均信号振幅が最大値を示す印加磁界。
4.23 パーティション境界 (partition boundary) パーティション1が終わりパーティション0が始まる
磁気テープの長さ方向に沿った点。
4.24 PBOT (physical beginning of tape) テープ始端でのリーダテープとの接合箇所。
4.25 PEOT (physical end of tape) テープ終端でのリーダテープとの接合箇所。
4.26 記録密度 (physical recording density) トラックの長さ1mm当たりに記録された磁束反転数
(ftpmm)。
4.27 削除
4.28 レコード (record) 情報の単位として扱うデータ。
4.29 基準磁界 (reference recording field) 標準テープの最適印加磁界。
4.30 信号振幅副基準テープ (secondary standard amplitude calibration tape) 信号振幅基準テープと同
じ種類の信号が記録され,そのテープの信号振幅と信号振幅基準テープのそれとの偏差を明示したテープ。
供試テープの信号振幅と信号振幅基準テープのそれと比較するために用い,供試テープの実測値を補正す
ることによって,間接的に供試テープと信号振幅基準テープとの特性の比較を行うことを可能にするテー
プ。
参考 信号振幅基準テープは,東京都港区高輪4-10-18,ソニー株式会社コンポーネント営業本部,オ
ーディオ営業部が,部品番号TY-7000Gで2000年まで供給する。
4.31 副標準テープ (secondary standard reference tape) テープの基準磁界,信号振幅,分解能,オーバ
ーライト及び信号対雑音比を標準テープのそれと比較するために用い,その特性と標準テープの特性との
偏差を明示して,実測値の偏差を補正することによって,間接的に供試テープと標準テープとの特性の比
較を行うことを可能にするテープ。
参考 副標準テープは,東京都品川区北品川6-7-35,ソニー株式会社記録メディア営業本部,メジャ
ーカストマー営業部が,部品番号RSD1079で2000年まで供給する。
4.32 セパレータ (separator) データの区切りに使用するユーザデータを記録しないレコード。
4.33 標準信号振幅 (standard reference amplitude) 標準信号振幅基準テープに記録された標準信号の平
均信号振幅。
4.34 テープ基準縁 (tape reference edge) PEOTが右側となるようにテープの記録面を見たときのテー
プの下縁。
4.35 試験記録電流 (test recording current) 標準テープに基準磁界を生じさせる記録電流。
4.36 トラック (track) 磁気信号が直列に記録されるテープ上の斜めの領域。
4.37 VEOT (virtual end of tape) パーティション1の終端。
5. 環境条件及び安全性
5.1
試験環境条件 カートリッジの試験環境条件は,規定がない限り,次による。
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温度
23±2℃
相対湿度
40〜60%
試験前放置時間
24時間
5.2
使用環境条件 使用環境条件は,カートリッジの近傍の大気中で測定し,次による。
温度
5〜45℃
相対湿度
20〜80%
湿球温度
26℃以下
カートリッジの内部及び表面は,結露してはならない。
カートリッジが保存時又は輸送時に使用環境条件を超えた場合は,使用環境条件以外の環境条件に放置
した時間と同等以上又は最大24時間,使用環境条件に放置してから使用しなければならない。
参考 急激な温度変化は,避けなければならない。
5.3
保存環境条件 保存環境条件は,次による。
温度
5〜32℃
相対湿度
20〜60%
湿球温度
26℃以下
周辺磁界は,カートリッジ面で4 000A/mを超えてはならない。
カートリッジの内部及び表面は,結露してはならない。
5.4
輸送 カートリッジの輸送条件及び輸送での損傷を最小限にするための参考情報は,附属書Jによ
る。
5.5
安全性 カートリッジ及びその構成部品は,IEC-950の要求を満足しなければならない。
5.6
燃焼性 カートリッジ及びその構成部品の材料は,マッチの炎によって着火してもよいが,二酸化
炭素中で燃焼し続けてはならない。
6. ケースの寸法及び機械的特性
6.1
概要 カートリッジのケースは,上ハーフ,下ハーフ,スライダ及び前ふたからなり,具体図は,
次による。
図1
上側から見たカートリッジの外観
図2
下側から見たカートリッジの外観
図3
後側から見た書込み禁止孔の外観
図4
基準面X,Y,Z
図5
前ふた(蓋)が閉じた状態の正面
図6
前ふたが閉じた状態の上面
図7
前ふたが閉じた状態の左側面
図8
前ふたが開いた状態の上面
図9
前ふたが開いた状態の左側面
図10
前ふた及びスライダが閉じた状態の底面
図11
前ふた及びスライダが開いた状態の底面
図12
上側から見た下ハーフ内側の見取図
図13
前ふた及びスライダが開いた状態の下ハーフ底面
図14
前ふた及びスライダが開いた状態の左側面
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図15
ハブの上面
図16
ハブの断面を含んだ側面
図17
ハブ,上下ハーフ及び磁気テープ装置スピンドルの接触領域断面図
図18
完全に開いた状態の前ふた詳細図
図19及び図20 前ふた及びハブロック機構の関係を示す詳細図
図21及び図22 上面及び背面のラベル領域
寸法は,三つの直交する基準面X,Y,Zに基づく(図4参照)。
6.2
全体の寸法(図6及び図7) 前ふたが閉じた状態のケース全体の寸法は,次による。
L1=73.0±0.3mm
L2=54.0±0.3mm
L3=10.5±0.2mm
ケース後側の左右の縁の半径は,次による。
R1≦1.5mm
前ふたの縁の半径は,次による。
R2≦0.5mm
6.3
装着用握り(図6) カートリッジを磁気テープ装置に挿入し,位置決めするための上面の装着用握
りの位置及び寸法は,次による。
L4=25.5±0.3mm
L5≧10mm
L6=5.0±0.2mm
L7≧2.0mm
装着用握りの上面からの深さは,
0.2
0
5.0
+mmとする。
6.4
保持領域(図6) 磁気テープ装置に挿入するときの保持領域は,図6の網掛け領域とし,その位置
及び寸法は,次による。
L8=6.0±0.1mm
L9=5.0±0.1mm
6.5
前ふたの切欠き(図5及び図8) 前ふたに二組の切欠きを設ける。外側の切欠きは,磁気テープ装
置に挿入するときにスライダのロック機構を解除するために設け,その位置及び寸法は,次による。
L10≦0.4mm
L11≧3.0mm
L12=1.2±0.1mm
L13=49.8±0.2mm
内側の切欠きは,磁気テープ装置に挿入するときにスライダを開けるために設け,その位置及び寸法は,
次による。
L11≧3.0mm
L14≧0.9mm
L15=7.5±0.1mm
L16=36.00±0.15mm
6.6
前ふたの寸法(図6〜図8) 前ふたの寸法は,次による。
L17=1.2±0.1mm
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L18=6.8±0.4mm
L19=1.1±0.1mm
L20=2.0±0.1mm
L21=6.4±0.2mm
L22=1.5±0.1mm
R3=6.8±0.4mm
前ふたは45°の面取りをし,その寸法は,次による。
L23=1.5±0.1mm
図7に示すL24は,スライダ底面から上ハーフの上面までの高さとし,L25は,前ふたの高さとする。上
ハーフに垂直に1Nの力を加えたときの寸法は,次による。
L24=10.5±0.2mm
L25≦L24
力を加えないときの寸法は,次による。
L24≦10.9mm
前ふたを開いたときの前ふたの縁から背面までの寸法は,次による(図8参照)。
L26=55.5±0.3mm
6.7
テープの始端及び終端の光学的検出(図9,図12及び図18) テープの始端及び終端の光学的検出
用に,ケースの両側に一組の光通過窓を設ける。
光通過窓の位置及び寸法は,次による。
L27=6.20±0.10mm
L28=7.65±0.10mm
L29=
0.20
0
50
.1
+
mm
L30=3.9±0.1mm
L31=1.8±0.1mm
L32=7.0±0.2mm
L33≧2.5mm
L32は,基準面Xから窓の後縁までの寸法とし,L33はこの後縁から前縁までの寸法とする。
この窓の使用方法は,二通りある。一つは,カートリッジの両側それぞれに光源及び検出器を設け,上
側の窓から光を入射し,ケース内のプリズムで反射させて,テープを通過した光を,下側の窓で検出する。
他方は,カートリッジを磁気テープ装置に装着するときに,カートリッジの中側に光源を挿入し,テープ
を通過した光を下側の窓で検出する。
カートリッジに設けたプリズムの光透過率は,基準プリズムの50%以上とする(附属書A参照)。
6.8
底面 前ふた及びスライダが閉じた状態の底面を図10に,前ふた及びスライダが開いた状態の底面
を図11に示す。
下ハーフの寸法 (L34),スライダの寸法 (L35) 及び前ふたの寸法 (L36) は,次による。
L34=73.0±0.3mm
L35≦L34
L36≦L34
6.8.1
スライダのロック機構 スライダを閉じた状態又は開いた状態にロックする機構を設ける。
スライダには,ロックが外れた状態で,スプリングによって閉じる方向の力が加わる。この力は,2Nを
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超えてはならない。
スライダには,2本の溝及びその端に開口部を設け,引っかけ爪がこの開口部を通して突き出ることに
よって,スライダを閉じた状態,又は開いた状態に保持する。図10の断面C−Cに引っかけ爪の機構例を
示す。
溝は,基準面Zに平行で,前ふたの切欠きと一致しなければならない。スライダが閉じた状態での,ロ
ック機構の溝及び開口部の位置並びに寸法は,次による。
L37=1.2±0.1mm
L38=49.8±0.2mm
L39=10.0±0.1mm
L40=
5.00
0.2
+
mm
L41≧3.0mm
L42≧1.5mm
L43=0.8±0.1mm
L44=
5.01.0
8.0
+−
mm
λ≧45°
L45=0.65±0.05mm
ここでL39,L40,L43及びL44は,スライダが開いた状態の引っかけ爪が突き出るための開口部の位置及
び寸法とする。
スライダが閉じた状態で,引っかけ爪を基準面Zに垂直に0.65mm以上動かす力は,0.5N以下とする
スライダを開いた状態に保持する力は,0.3N以上とする。
6.8.2
スライダ受け孔 スライダには,図10の断面B−Bに示す二つの円形の受け孔を設け,スライダ
が開いているとき,磁気テープ装置のスピンドルがこの受け孔を介してハブに突き出る。受け孔の直径は,
次による。
d1=10.0±0.2mm
d2≦12.0mm
6.8.3
識別孔,書込み禁止孔及び位置決め補助孔 識別孔,書込み禁止孔及び位置決め補助孔は,下ハー
フ底面の後側の縁に設ける。この縁及び孔の位置は,図11及び次による。
L46=45.2±0.2mm
L47=49.2±0.2mm
L48=47.2±0.2mm
6.8.3.1
識別孔 識別孔は,図10に示す(1)から(4)までの四つからなり,その位置及び寸法は,図11及び
次による。
d3=2.5±0.1mm
L49=1.0±01mm
L50=56.0±0.3mm
L51=4.0±0.1mm
L52=1.0±0.1mm
L53≧3.0mm
四つの識別孔は,図11の断面F−Fに示す断面構造をもち,開閉の状態は,0.5Nの力を加えても変化し
てはならない。
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この規格では,孔の開閉状態は,次による。
(1)及び(3)の孔は,閉じる。(2)の孔については,Aタイプは閉じBタイプは開く。(4)の孔については,
規定しない。
なお,(1)〜(4)までの孔の使用方法は,附属書Bによる。
6.8.3.2
書込み禁止孔 書込み禁止孔の位置及び寸法は,次による。
d4=2.5±0.1mm
L50=56.0±0.3mm
L52=1.0±0.1mm
L53≧3.0mm
書込み禁止孔が開いているときは書込み禁止,書込み禁止孔が閉じているときは書込み可能とする。
書込み禁止孔は,図11の断面F−Fに示す識別孔と同じ断面構造とする。書込み禁止孔は,片方はプラ
グによって開閉できる構造とし,各々の状態は,0.5Nの力を加えても変化してはならない。
書込み禁止孔に可動機構を設けてもよいが,図3に示すように,開閉の状態が容易に判別できなければ
ならない。可動機構は,0.5Nの力を加えても開閉状態が変化してはならない。
6.8.3.3
位置決め補助孔 下ハーフの後縁に二つの位置決め補助孔を設け,磁気テープ装置内で,カート
リッジの位置決めに用いる。
一方の位置決め補助孔は長円形,他方は円形とし,断面は,図11の断面E−Eに示す。書込み禁止孔の
下側にある長円形の孔の位置及び寸法は,次による。
L54=45.5±0.2mm
L55=
1.00
5.3
+
mm
L56=
05
.00
50
.2
+
mm
他方の位置決め補助孔の位置及び寸法は,次による。
D5=
05
.00
50
.2
+
mm
D6≧1.0mm
L57=5.5±0.1mm
L58≧2.0mm
L59≧1.2mm
位置決め補助孔の縁は,いずれも0.2±0.1mmの面取りをする。
6.8.4
位置決め孔 位置決め孔は,下ハーフの前縁にあって,磁気テープ装置内で,カートリッジの位置
決めに用いる二つの孔からなる。一方の位置決め孔は長円形,他方は円形とする。位置決め孔の位置及び
寸法は,図11の断面D−D及び次による。
L60=51.0±0.1mm
L61=
05
.00
80
.2
+
mm
L62=
1.00
5.3
+
mm
L63≧3.0mm
d7=
05
.00
80
.2
+
mm
位置決め孔の上側の縁は,0.2±0.1mmの面取りをする。
6.8.5
テープガイド可動空間 カートリッジを磁気テープ装置に挿入すると,テープガイドはテープを磁
気テープ装置のヘッドの方へ引き出す。この可動空間の位置及び寸法は,次による(6.8.7.5参照)。
L64≦3.1mm
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L65≧5.6mm
L66≦11.0mm
L67=
7.00
0.7
+
mm
L68≧6.7mm
α=45±1°
L69≧47.9mm
L70=
015
.0
30
.3
−
mm
6.8.6
ハブ受け孔 スライダが開いたときに,磁気テープ装置のスピンドルをハブに装着できるように,
下ハーフに二つのハブ受け孔を設け,その位置及び寸法は,図11及び次による。
d8=9.0±0.1mm
L71=29.00±0.15mm
L72=10.5±0.1mm
L73=30.0±0.1mm
6.8.7
下ハーフの内部構造(図12) 下ハーフに,前ふたが閉じた状態で,ハブが回転しないようにす
るロック機構を設ける。ロック機構の解放については6.13で規定するが,その構造については規定しない。
6.8.7.1
テープの巻き径 ハブに巻いたテープの直径は,次による。
d9≦36.5mm
6.8.7.2
テープの巻き方 テープの巻き方は,テープの磁性面を外側にする。
6.8.7.3
テープの走行方向 テープの走行方向は,カートリッジの左側から右側を順方向とする(図1及
び図2参照)。
6.8.7.4
ガイドポスト テープが通る二つのガイドポストの軸は,基準面Zに垂直で,位置決め孔の中心
とする。ガイドポストの位置は,位置決め孔の中心とする。
図12で示す角度ρの位置を始点とするテープ通路側の断面は,180°以上を円形とし,軸の直径及び角
度ρは,次による。
R4=3.0±0.1mm
ρ=45±1°
他の断面については,規定しない。
6.8.7.5
ケース内のテープの位置(図12) テープは,二つのガイドポストで,基準面Zに平行な二つの
面内を走行する。これらの面の基準面Zからの距離は,次による。
L74≧1.4mm
L75≦6.4mm
テープの中心線は,次による。
L76=3.9mm
6.8.5で規定したテープガイドの可動空間の高さは,次による。
L77=
6.00
0.8
+
mm
6.8.7.6
テープ走行領域 テープ走行領域は,図12及び次による。走行時に,テープは,ガイドポスト
に接触しない。
L78=5.5±0.1mm
L79=56.5±0.3mm
L80=8.0±0.2mm
10
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6.8.8
光通過経路(図12) 6.7で規定した光学的検出用の光路を確保するためのケース内の光通過経路
の寸法は,次による。
L81≦1.5mm
L82≧5.0mm
6.8.9
支持領域(図13) カートリッジを磁気テープ装置に挿入するとき,図13の網掛けで示す三つの
支持領域A´,B´及びC´で支持して位置決めする。これらの位置及び寸法は,次による(6.4参照)。
領域A'及びB'は,この規格で規定していない下ハーフの部品構造に依存するため,この規格では規定し
ない。
領域C´は,次による。
L83=1.0±0.1mm
L84=49.0±0.3mm
6.8.10 位置決め領域(図13) 中空円形の位置決め領域A及びB並びに円形の位置決め領域Cの三つの
領域は,基準面Z上に設ける。
位置決め領域Aは,基準面X,Y及びZの交点に設け,その内径 (d7) 及び外径 (d10) は,次による。
d7=
05
.00
80
.2
+
mm(6.8.4及び図11参照)
d10=5.0±0.1mm
位置決め領域Bの中心は,基準面X及び基準面Zが交わる線上で,位置決め領域Aの中心から距離 (L60)
に,内側の寸法 (L61, L62) 及び外径 (d10) を設ける(6.8.4及び図11参照)。
位置決め領域Cの直径は,d10,中心の位置は,次による。
L85=42.0±0.3mm
L86=25.5±0.3mm
6.8.11 支持領域,位置決め領域及び基準面Zの関係(図14) 支持領域A´は,位置決め領域Aの面か
ら0.1mm以内とする。
支持領域B´は,位置決め領域Bの面から0.1mm以内とする。
支持領域C´は,基準面Zに0.1mmの範囲で平行とし,支持領域C´の面と基準面Zからの距離は,次
による。
L87=1.10±0.05mm
6.9
ハブ(図15及び16) ハブの寸法は,次による。
d11=
08
.00
60
.6
+
mm
d12=
0
1.0
8.8
−
mm
d13=15.00±0.05mm
β=60±1°
γ=45±1°
L88=
1.00
5.2
+
mm
L89=
20
.00
60
.2
+
mm
直径d11及びd12の二つの円筒は,同軸で,中心のずれは,0.05mm以内とする。
テープの巻かれたハブを回転させるのに必要なトルクは,0.000 2Nm以内とする。
6.10 リーダテープ及びトレーラテープ リーダテープ及びトレーラテープをそれぞれハブ及びテープに
接続する部材に加わる力は,5N以下とする。
11
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6.11 ハブと磁気テープ装置のスピンドルとの接続 図17の断面図に示す,ハブと磁気テープ装置のスピ
ンドルとの関係は,次による。
1.0mm≦d15−d14≦1.2mm
L91−L90≦1.3mm
参考 磁気テープ装置のスピンドルの頭は,基準面Zからの距離が7.65mm以内に位置するので,ハ
ブから突き出ることはない。
6.12 前ふたの開放(図18) 前ふたを開けると,前ふたの下側の縁が弧を描いて回転し,その半径は,
次による。
R5=9.6±0.2mm
回転の中心は,L17及びL21で規定し,前ふたの最終位置,すなわち完全に開放したときの位置は,次に
よる。
L92=10.9±0.2mm
L93=0.3±0.1mm
L94=6.3±0.2mm
前ふたを開けるのに必要な力は,R5の回転の中心から基準面Zに平行なL95の位置で測定したとき,1.2N
未満とする(附属書C参照)。寸法L95は,次による。
L95=5.0±0.1mm
6.13 ハブのロック機構の開放(図19及び図20) 前ふたの回転位置によってハブを開閉するロック機構
と前ふたの関係は,次による。
前ふたを閉じた状態から(図19及び図20に示すように時計回りに)回転させて開くとき,図19に示す
ように,前ふたの縁が次の位置になるまでにハブは,ロック状態にならなければならない。
L96=7.0mm
L97=7.5±0.2mm
図20に示すように,前ふたの縁が次の位置になるまでにハブは,完全な開放状態になければならない。
L98=10.3mm
L99=6.6±0.2mm
6.14 ラベル領域(図21及び図22) ラベル領域は,ケースの上面及び後側に設け,その寸法は,次による。
L100≦28.9mm
L101≧5.2mm
L102≦43.4mm
L103≦39.4mm
L104≦8.8mm
R6≧05mm
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図1 上側から見たカートリッジの外観
図2 下側から見たカートリッジの外観
図3 後側から見た書込み禁止孔の外観
13
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図4 基準面X,Y,Z
図5 前ふたが閉じた状態の正面
図6 前ふたが閉じた状態の上面
14
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図7 前ふたが閉じた状態の左側面
図8 前ふたが開いた状態の上面
図9 前ふたが開いた状態の左側面
15
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図10 前ふた及びスライダが閉じた状態の底面
16
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図11 前ふた及びスライダが開いた状態の底面
17
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図12 上側から見た下ハーフ内側の見取図
18
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図13 前ふた及びスライダが開いた状態の下ハーフ底面
図14 前ふた及びスライダが開いた状態の左側面
19
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図15 ハブの上面
図16 ハブの断面を含んだ側面
図17 ハブ,上下ハーフ及び磁気テープ装置のスピンドルの接触領域断面図
20
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図18 完全に開いた状態の前ふた詳細図
図19 前ふた及びハブロック機構の関係を示す詳細
図
図20 前ふた及びハブロック機構の関係を示す詳細
図
21
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図21上面及び背面のラベル領域
図22 上面及び背面のラベル領域
7. テープの機械的特性,物理的特性及び寸法
7.1
材料 磁気テープは,ベース(例えば,延伸したポリエチレンテレフタレート)上の片面に強固で
柔軟性のあるバインダと適切な磁性材料を塗布したものとする。テープの裏面は,磁性材又は非磁性材を
塗布してもよい。
リーダ及びトレーラテープは,磁性材料の塗布及び裏面の塗布がない半透明の材料とする。
7.2
テープの長さ
7.2.1
テープの長さ PBOTとPEOT間のテープの長さは,Aタイプについては3.0m〜60.5m,Bタイプ
については3.0m〜92.0mとする。
7.2.2
リーダ及びトレーラテープの長さ リーダ及びトレーラテープの長さは,60±5mmとする。
7.3
テープ幅 磁気テープ,リーダテープ及びトレーラテープの幅は,
002
.0
81
.3
−
mmとする。テープ幅の
測定は,テープに0.18N以下の張力をかけて行う。
7.4
連続性 テープは,PBOTとPEOTの間に継目があってはならない。
22
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7.5
テープの厚さ 磁気テープの厚さは,いかなる点でもAタイプについては13±1μm,Bタイプにつ
いては9.0+0.8μmとする。
7.6
長手方向の湾曲 長手方向の湾曲は,曲率半径33m以上でなければならない。試験方法は,次によ
る。
長さ1mのテープを平面上に自然の状態で置く。1mの弦からの偏差を測定する。偏差は,3.8mm以下と
する。この偏差は,33mの曲率半径と一致する。
7.7
カッピング カッピングは,平面からテープ幅方向での浮き上がり量とし,0.5mm以下でなければ
ならない。試験方法は,次による。
テープを長さ1.0±0.1mに切り取る。塗布面を試験環境の雰囲気に露出するように垂らして3時間以上
放置する。このテープの中央部分から,長さ25mmの試験片を切り取る。この試験片を,一端を下にして
高さ25mm以上,内径4.1±0.2mmの円筒に立てる。この円筒を光学的コンパレータに立てて載せ,試験
片の両方の縁をコンパレータの十字線にそろえ,十字線から試験片の中心の表面までの距離を測定する。
7.8
塗布面の接着強度 塗布面をテープのベース材料からは(剥)がす力は,0.05N以上とする。試験方
法は,次による。
(1) 長さ約380mmのテープの試験片を取り,一方の端から125mmの位置でテープ幅方向にけがき線をベ
ース面に達するまで引く。
(2) 塗布面を下向きにして,両面接着テープで試験片を全幅にわたって滑らかな金属の板に貼り付ける。
(3) 試験片を180゚折り曲げ,金属の板と試験片の自由端とを引っ張り試験機に取り付けて,254mm/分
で引っ張る。
(4) 塗布面のいかなる部分でも,最初にベースから塗装面がはがれた時の力を記録する。この力が,0.05N
に達する前に両面接着テープが試験片からはがれた場合は,別の種類の両面接着テープを使用する。
(5) テープの裏面に塗布されている場合は,(1)〜(4)を繰り返し,裏面の測定を行う。
図23 塗布面の接着強度の測定法
7.9
層間の接着強度 層間の接着強度は,次の試験方法によって試験したとき,試験片に粘着及び塗布
面のはがれの兆候があってはならない。試験方法は,次による。
(1) 直径36mmのガラス管の表面に,長さ1mの試験片の端を付ける。
(2) 1.1Nの張力でガラス管にテープを巻く。
(3) 巻かれた試験片を温度45±3℃,相対湿度80%の環境の中に4時間放置する。
(4) 更に,試験環境条件に24時間放置する。
(5) 試験片の自由端に0.1Nの力をかけ,ゆっくりほどく。
23
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7.10 引張り強度 引張り強度は,ISO/R 527の測定法によって試験したとき,次による。
なお,試験片の長さは200m,引張り速度は,100mm/分とする (R527, Rate D)。
7.10.1 破断強度 破断強度は,試験片が破断するまで負荷をかけたとき,Aタイプについては9N以上,
Bタイプについては6N以上とする。
7.10.2 降伏強度 降伏強度は,テープが3%伸びるのに要する力とし,Aタイプについては1.4N以上,B
タイプについては0.9N以上とする。
7.11 残留伸び 残留伸びは,元のテープの長さの0.03%以下とする。試験方法は,次による。
(1) 0.05N以下の張力で,約1mの長さの試験片の初期の長さを測定する。
(2) 更に,Aタイプについては1.5N,Bタイプについては1.0Nの力を3分間加える。
(3) 付加した力を取除き,3分後にテープ長を測定する。
7.12 塗布面の電気抵抗 テープの塗布面の電気抵抗は,次による。
裏面が塗布されていないテープ
:105〜5×108Ω
裏面が塗布されているテープ
:105〜5×1012Ω
裏面が塗布されているテープの裏面
:9×108Ω以下
試験方法は,次による。
(1) テープ試験片を,試験環境条件に24時間放置する。
(2) 24カラットの金めっきした半径がR=10mmで,粗さをN4(ISO 1302参照)で仕上げてある二つの
半円の電極に,記録面が接するように置く。これらの電極は,水平で,中心間の距離d=3.81mmとな
るように平行に置く。
(3) 試験片の両端に0.25Nの力を加える。
(4) 電極に100±10Vの直流電圧を加えて,電流を測定する。この値から電気抵抗を求める。
この測定を一つのテープ試験片の5箇所について行い,算出した抵抗値を平均する。裏面が塗布さ
れているテープの場合は,裏面に電極を当ててこの測定を行う。試験片を電極に置くとき,電極間に
は試験片以外の導電性の物があってはならない。
参考 電極の表面は,清浄であること。
図24 塗布面の電気抵抗測定法
7.13 光透過率 テープの光透過率は,5%以下,リーダ及びトレーラテープの光透過率は,60%以上とす
る。測定方法は,附属書Dによる。
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8. 磁気記録特性 磁気記録特性の試験は,次による。
この試験を行うとき,出力又は残存信号の測定は,副標準テープ,供試テープともに同じ装置上の同じ
走行系(記録時再生をするか,記録時再生機能がない場合は,記録後の1回目再生時に読み出す。)を使用
する。記録時再生についての規定は,附属書Lによる。
磁気記録特性の試験条件は,次による。
テープの状態
:交流消去する
スキャナの直径
:
05
.00
00
.
30
+
mm
スキャナの回転速度
:2 000.0±0.2rpm
テープ速度
:8.15±0.04mm/秒
テープ張力
:0.10±0.01N,スキャナの入口で測定する
試験トラックのアジマス :正アジマス
書込みヘッドのギャップ長 :0.25±0.03μm
記録密度
:83.4ftpmm,750.6ftpmm,500.4ftpmm,1 001ftpmm,1 501
ftpmm及び3 002ftpmm(それぞれ試験で規定する。)
記録電流
:試験記録電流
記録波形
:矩形波
読取りトラック幅
:20±2μm
書込みトラック幅
:読取りトラック幅以上
読取り出力
:基本周波数で測定
8.1
最適印加磁界 最適印加磁界は,基準磁界の80〜126%とする。
8.2
信号振幅 記録密度3 002ftpmmの平均信号振幅は,標準テープの平均信号振幅の70〜160%とする。
記録密度83.4ftpmmの平均信号振幅は,標準テープの平均信号振幅の70〜160%とする。
8.3
分解能 記録密度3 002ftpmmの平均信号振幅を750.6ftpmmの平均信号振幅で除した値は,標準テ
ープのそれの80〜140%とする。
記録密度1 001ftpmmの平均信号振幅を83.4ftpmmの平均信号振幅で除した値は,標準テープのそれの
70〜126%とする。
8.4
重ね書き 重ね書きは,低記録密度の信号を記録した後に,高記録密度の信号を重ね書きし,消し
残った低記録密度の信号の平均信号振幅を元の低記録密度の信号の平均信号振幅で除した値とする。
8.4.1
記録密度750.6ftpmm及び3 002ftpmmの重ね書き
8.4.1.1
試験方法 交流消去されたテープを用いる。
記録密度750.6ftpmmの信号を記録し,平均信号振幅を測定する。
記録密度3 002ftpmmの信号を重ね書きし,消し残った記録密度750.6ftpmmの信号成分の平均信号振幅
を測定する。
同様に副標準テープについて測定する。
8.4.1.2
規定 記録密度750.6ftpmmの重ね書きは,次の比によって求め,標準テープの140%未満とする。
の信号の平均信号振幅
記録密度
の信号の平均信号振幅
録密度
重ね書き後に残った記
ftpmm
6.
750
ftpmm
6.
750
8.4.2
記録密度83.4ftpmm及び1 001ftpmmの重ね書き
8.4.2.1
試験方法 記録密度83.4ftpmm及び1 001ftpmmでそれぞれ8.4.1.1を繰り返す。
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8.4.2.2
規定 記録密度83.4ftpmmの重ね書きは,次の比によって求め,標準テープの126%未満とする。
の信号の平均信号振幅
記録密度
の信号の平均信号振幅
録密度
重ね書き後に残った記
ftpmm
4.
83
ftpmm
4.
83
記録密度1 001ftpmmの重ね書きは,次の比によって求め,標準テープの126%未満とする。
の信号の平均信号振幅
記録密度
の信号の平均信号振幅
録密度
重ね書き後に残った記
ftpmm
001
1
ftpmm
001
1
8.5
消去特性 消去特性は,次による。
試験記録電流で記録密度750.6ftpmmの信号を記録した後,テープの長手方向に198 900A/mの均一な磁
界中を通過したとき,残留した信号の信号振幅は,標準信号振幅の3%以下とする。消去磁界は,ソレノ
イドの中央部の磁界のように,均一でなければならない。
また,測定は,バンドパスフィルタを通し,少なくとも第3高調波まで行う。
8.6
テープの品質
8.6.1
ミッシングパルス ミッシングパルスは,読出し信号の尖頭値が,記録密度1 501ftpmmの信号の
平均信号振幅の半分の50%以下の場合とする。
8.6.2
ミッシングパルスゾーン ミッシングパルスゾーンは,次による。
同一トラック内で5個連続した磁束反転又はトラックの長さ0.120mmにわたって連続してミッシングパ
ルスが発生したとき,この部分をミッシングパルスゾーンとする。それ以後,ミッシングパルスが続いて
発生するとき,次のミッシングパルスゾーンとする。
ミッシングパルスゾーンの発生頻度は,7.2×104の磁束反転当たり1個以下とする。
8.7
信号対雑音比 (S/N) 特性 信号対雑音比は,読出し信号の平均信号振幅を,雑音の平均信号振幅で
除し,デシベル (dB) で表す。
S/N=20log
tape
tape
N
S
ここに,
S/N: 信号対雑音比 (dB)
Stape: 読出し信号の平均信号振幅
Ntape: 雑音の平均信号振幅
S/Nは,附属書Eの測定法で標準テープのS/N−3dBよりも良くなければならない。
9. フォーマット
9.1
概要 記録するデータは,データの論理的分離を示す2種類のセパレータマークとともに,ホスト
コンピュータから磁気テープ装置に送られる。ユーザデータ,セパレータマーク及び付随する情報は,複
数のグループを形成して,磁気テープに記録する。これらのグループは,複数のトラックに記録する。ユ
ーザデータ,セパレータマーク及び付随する情報を記録する部分をトラックのメインゾーンという。グル
ープの内容,トラックの位置及びその内容についての付加情報は,各トラックの二つのサブゾーンに記録
する。この二つのサブゾーンによってトラックのサブデータ領域を形成する。
9.〜16.にホストコンピュータから送られたデータの処理と誤り検出訂正符号の付加方法,テープへの記
録方式及びデータ割付けについて規定する。
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9.2
基本グループ 記録するデータは,126632バイトの基本グループに分ける。これらの基本グループ
は,0から始まる連続した番号によって識別する。これらの基本グループ内の各バイトは,1〜126632の番
号で識別する。
番号0の基本グループは,この規格では規定しない。このグループのデータは,磁気テープ装置(附属
書M参照)によって生成し,ベンダーグループ(14.5.1参照)として記録する。
ホストコンピュータから送られたデータ及びセパレータマークは,番号1で始まる複数の基本グループ
に記録する。これらの基本グループは,次による。
図25 基本グループの構造
ユーザデータは,図25に示すように,基本グループの左から右へ,インデックスは,右から左へ割り付
ける。
インデックスは,次の二つのテーブルで構成する。
− 基本グループの最後の32バイトで構成するグループ情報テーブル
− 可変長のブロックアクセステーブル
参考 この規格では,セパレータ1及びセパレータ2の2種類のセパレータマークを規定している。
磁気テープ装置とホストコンピュータ間のインタフェースを定義する他の規格では,セパレー
タマークとしてファイルマーク及びセットマークを使用している。この場合,セパレータ1を
ファイルマークとし,セパレータ2をセットマークとすることを推奨する。
9.2.1
グループ情報テーブル グループ情報テーブルは,表1による。
27
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表1 グループ情報テーブル
バイト番号
バイト長
フィールド名
126632〜126629
4
(すべて0に設定)
126628〜126627
2
前のセパレータ2のグループ番号
126626〜126625
2
セパレータ2のグループ内の総数
126624〜126623
2
前のセパレータ1のグループ番号
126622〜126621
2
セパレータ1のグループ内の総数
126620〜126619
2
前レコードのグループ番号
126618〜126617
2
レコードのグループ内の総数
126616〜126615
2
セパレータ2の総数
126614〜126613
2
(すべて0に設定)
126612〜126609
4
セパレータ1の総数
126608〜126605
4
レコードの総数
126604〜126603
2
ブロックアクセステーブルの総数
126602〜126601
2
グループ番号
各フィールド内の最上位バイトは,最小バイト番号とし,最下位バイトは,最大バイト番号とする。
9.2.1.1
前のセパレータ2のグループ番号 前のセパレータ2のグループ番号は,現在の基本グループ直
前の,セパレータ2を最後に記録した基本グループの番号を2進数で表す。該当する基本グループが存在
しないときは,このフィールドは,すべて0とする。
9.2.1.2
セパレータ2のグループ内の総数 セパレータ2のグループ内の総数は,現在の基本グループに
記録したセパレータ2の総数を,2進数で表す。
9.2.1.3
前のセパレータ1のグループ番号 前のセパレータ1のグループ番号は,現在の基本グループ直
前の,セパレータ1を最後に記録した基本グループの番号を2進数で表す。該当する基本グループが存在
しないときは,このフィールドは,すべて0とする。
9.2.1.4
セパレータ1のグループ内の総数 現在の基本グループに記録したセパレータ1の総数を2進数
で表す。
9.2.1.5
前のレコードのグループ番号 前のレコードのグループ番号は,現在の基本グループ直前の,セ
パレータ1,又はセパレータ2,又はユーザデータレコードの最初の部分を最後に記録した基本グループの
番号を2進数で表す。該当する基本グループが存在しないときは,このフィールドは,すべて0となる。
9.2.1.6
レコードのグループ内の総数 レコードのグループ内の総数は,現在の基本グループのブロック
アクセステーブルで,トータルカウントエントリ又はエンタイアエントリとして記録したレコードの総数,
並びに現在の基本グループに記録したセパレータ1及びセパレータ2の総数の合計を2進数で表す。
9.2.1.7
セパレータ2の総数 セパレータ2の総数は,現在の基本グループを含みLBOTから記録したセ
パレータ2の総数を2進数で表す。
9.2.1.8
セパレータ1の総数 セパレータ1の総数は,現在の基本グループを含みLBOTから記録したセ
パレータ1の総数を2進数で表す。
9.2.1.9
レコードの総数 レコードの総数は,LBOTから現在の基本グループまでのブロックアクセステ
ーブルで,トータルカウントエントリ又はエンタイアエントリとして記録したレコードの総数,並びにセ
パレータ1及びセパレータ2の総数の合計を2進数で表す。
9.2.1.10 ブロックアクセステーブルの総数 ブロックアクセステーブルの総数は,ブロックアクセステー
ブルのエントリの総数を2進数で表す。
9.2.1.11 グループ番号 グループ番号は,現在の基本グループの番号を2進数で表す。
28
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
9.2.2
ブロックアクセステーブル ブロックアクセステーブルは,基本グループに含まれるユーザデータ
レコード,セパレータ1及びセパレータ2に対応した情報を含み,一つ又は複数のエントリで構成する。
一つの基本グループに全部が含まれないレコードは,一つ又は複数のエントリで識別する。最初のエント
リは,グループ情報テーブルの直前のバイト位置,126597〜126600に記録する。各エントリは,図26に
示す4バイト構造とする。
図26 ブロックアクセステーブル
ブロックアクセステーブルのエントリ
フラグバイト
総数
第1バイト
第2バイト
(msb)
第3バイト
第4バイト
(lsb)
8
7
6
5
4
3
2
1
3バイトのカウントフィールドは,次のフラグバイトの設定によって224−1より小さい番号の2進数で
表す。ただし,この規格では次に示す七つのフラグバイトを設定し,他のフラグバイトの設定は,禁止す
る。
9.2.2.1
フラグバイトの設定
9.2.2.1.1
0000X001(トータルカウントエントリ) トータルカウントエントリは,次による。
(1) セパレータは,含まない。
(2) このエントリの前にラストパートエントリ(9.2.2.1.5参照)があるときレコードは,前の基本グルー
プで始まり,現在の基本グループで終わる。カウントフィールドは,レコードの総バイト数を表す。
(3) 前の基本グループのインデックスの最後の二つのエントリがラストパートエントリで,それにスキッ
プエントリ(9.2.2.1.7参照)が続くとき,このエントリは,現在の基本グループのインデックスの最
初のエントリとする。カウントフィールドは,前の基本グループのインデックスでのラストパートエ
ントリによって参照するレコードの総バイト数を表す。
9.2.2.1.2
0000X111(セパレータマークエントリ) セパレータマークエントリは,レコードがセパレー
タであることを規定する。カウントフィールドは,レコードがセパレータ1であるとき,番号0とし,レ
コードがセパレータ2のとき,番号1とする。
9.2.2.1.3
0100X000(ミドルパートエントリ) ミドルパートエントリは,レコードが前の基本グループ
で始まり,引き続く基本グループで終わることを規定する。カウントフィールドは,現在の基本グループ
に含まれるレコードの該当部分のバイト数を表す。
9.2.2.1.4
0100X010(スタートパートエントリ) スタートパートエントリは,レコードが現在の基本グ
ループで始まり,引き続く基本グループで終わることを規定する。カウントフィールドは,現在の基本グ
ループに含まれるレコードの該当部分のバイト数を表す。
9.2.2.1.5
0110X000(ラストパートエントリ) ラストパートエントリは,レコードが前の基本グループ
で始まり,現在の基本グループで終わることを規定する。カウントフィールドは,現在の基本グループに
含まれるレコードのバイト数を表す。
9.2.2.1.6
0110X011(エンタイアレコードエントリ) エンタイアレコードエントリは,レコードが現在
の基本グループで始まり,かつ終了することを規定する。カウントフィールドは,レコードのバイト数を
表す。
29
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
9.2.2.1.7
1000X000(スキップエントリ) スキップエントリは,各基本グループのブロックアクセステ
ーブルの最後に設ける。このエントリは,現在の基本グループのユーザデータが,最終バイトに達したこ
とを表示する。カウントフィールドは,基本グループの残りのバイト数を表す。したがって,カウントフ
ィールドで規定できる最小数は,インデックスのバイト数となる。
9.2.2.1.8
スキップ,エンタイアレコード,スタートパート,ミドルパート及びラストパートエントリの
カウントフィールド スキップ,エンタイアレコード,スタートパート,ミドルパート及びラストパート
エントリのカウントフィールドのブロックアクセステーブル内の総数は,126632とする。
9.2.2.1.9
ビットb4 (AEWP) ビットb4 (after early warning point) の設定は,9.2.2.1.1〜9.2.2.1.7に規定し
たエントリのそれぞれにつて,エントリには関係なく,次による。
(1) EWP(14.8及び15.1.2.4参照)の前では,0に設定する。
(2) EWPの後に続く現在の基本グループ内のエントリ及び続くすべての基本グループのエントリでは,1
に設定する。
9.2.2.2
ブロックアクセステーブルのエントリの有効な順番 ブロックアクセステーブルのエントリの
有効な順番は,表2による。このフローチャートでは,スパンドレコードは,ある基本グループで始まり,
引き続く一つ又は複数の基本グループに続くレコードを示す。
最初の基本グループでブロックアクセステーブルでの有効なエントリは,表2及び次による。
− スタートパートエントリ
− セパレータマークエントリ
− エンタイアレコードエントリ
− スキップエントリ
更に,これらの四つのエントリは,任意の基本グループのブロックアクセステーブルでのトータル
カウントエントリの後にだけ有効なエントリとなる。特別な場合として,レコードがある基本グルー
プで終了し,その基本グループのインデックスに残されたスペースが,そのレコードのトータルカウ
ントエントリを記録するのに不十分な場合,トータルカウントエントリは,次の基本グループのイン
デックスの最初に記録する。
表2以外の順番は,禁止する。
30
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表2 ブロックアクセステーブルのエントリの有効な順番
9.3
サブグループ
9.3.1
G1サブグループ G1サブグループは,基本グループを22に分割した,図27に示す0〜5755の番
号を付けた5756バイトとする。
図27 G1サブグループ
31
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9.3.2
G2サブグループ(ランダム化) G2サブグループは,各G1サブグループのバイトを,図28に
示すシフトレジスタの出力であるビット列によって,EXCLUSIVE−OR演算を行いランダム化して生成す
る。各G1サブグループの演算に先立って,シフトレジスタは,次のように設定する。
図28 シフトレジスタ
各バイトに対して,最下位ビット,すなわち,最初にビット番号1を入力する。論理演算子は,それぞ
れEXCLUSIVE−ORとする。この演算の結果は,すべてのバイトがD0〜D5755の番号をもつG2サブグ
ループになる。これらのバイトの順番は,ランダム化操作の前,すなわちG1サブグループと同じとする。
9.3.3
G3サブグループ G3サブグループは,5756バイトの各G2サブグループを再整列し,5824バイ
トとする。
G3サブグループは,G2サブグループの5756バイトを,ワードと呼ぶ4バイトの列に連続した順番に置
く。これらのワードは,1〜1439の連続した番号とする。ワード番号0は,4バイトのヘッダを設定し,16
個の4バイトワードからなるワード番号1440〜1455は,すべて0とする。
G2サブグループのバイトDkのうち,番号kが0又は1 (mod 4) になるバイトを,2バイトチャネルA
にグループ分けする。バイトDkのうち,番号kが2又は3 (mod 4) になるバイトを,2バイトチャネルB
にグループ分けする。
A及びBチャネルの下位バイト,又は上位バイトへのバイトDkの割当ては,次による。
k=0 (mod 4) の場合,チャネルAの下位バイト
k=1 (mod 4) の場合,チャネルAの上位バイト
k=2 (mod 4) の場合,チャネルBの下位バイト
k=3 (mod 4) の場合,チャネルBの上位バイト
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図29 G3サブグループ
9.3.3.1
ヘッダ ヘッダは,ワード番号0で,6フィールド構成とする。
9.3.3.1.1
データフォーマットID (DF-ID) データフォーマットIDは,両方のチャネルで0000とする。
9.3.3.1.2
両方のチャネルの下位バイトのビット番号5〜8 両方のチャネルの下位バイトのビット番号5
〜8は,0とする。
9.3.3.1.3
論理フレームID (LF-ID) 論理フレームIDは,両方のチャネルで8ビットとする。G1サブグ
ループの番号である論理フレーム番号は,次に示すビット番号6〜1によって2進数で表す。
− ビット番号6〜1が1〜21の範囲の番号を表す場合,ビット番号7及びビット番号8は,0とする。
− ビット番号6〜1が番号22を表す場合,ビット番号7は,0とし,ビット番号8は,次による。
C3符号(14.5.3参照)のチェックバイトを含む23番目のサブグループがあるときは,0とし,ない
ときは,1とする。
− ビット番号6〜1が番号23を表す場合,ビット番号7及びビット番号8は,1とする。
ビット番号7は,サブグループが誤り訂正符号C3のパリティバイトを含むことを示し,ビツト番
号8は,サブグループが最後のシーケンスであることを示す。
9.3.3.1.4
バイト識別 バイト識別は,次による。
− チャネル(A又はB)
− バイト名(下位又は上位)
− ワード番号 (0〜1455)
なお,次の記述方法を用いる。
Ail:i番目のワードのチャネルAの下位バイト
Aiu:i番目のワードのチャネルAの上位バイト
Bil:i番目のワードのチャネルBの下位バイト
33
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Biu:i番目のワードのチャネルBの上位バイト
9.3.4
G4サブグループ G4サブグループは,各G3サブグループを,図30に示す2組の配列によって
構成するサブグループに変換する。
配列の極性(正,負),ブロック番号及びシリアル番号は,次の式によって算出し,各バイトに割り当て
る。
AP= [−1] a+i
BN=i(mod 52)+75〔i(mod 2)〕+int832
i
SN=2
832
32int
2)
mod
(
52
int
52
int
i
i
i
u
−
−
+
ここに,
int: 係数の整数部
AP: 配列の極性
BN: ブロック番号
SN: シリアル番号
i: 0〜1455
a: Aiuバイト及びAilバイトでは0,Biuバイト及びBilバイトでは
1
u: Aiuバイト及びBiuバイトでは0,Ailバイト及びBilバイトでは
1
この方法によるG3サブグループの処理によって,図30に示すプラス配列及びマイナス配列を生成する。
これらの各バイトは,ブロック番号 (0〜127) 及びシリアル番号 (0〜31) で識別する。
34
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図30 C1符号及びC2符号算出前のG4サブグループの配列
この方法をG3サブグループのバイトに適用すると,両方の配列に割り当てられない位置が残る(図30
の斜線部)。これらの位置は,C1符号及びC2符号によって生成した誤り訂正用のC1パリティバイト及び
C2パリティバイトを次のように割り当てる。
− ブロック番号1〜51及び77〜127のすべての奇数番号でシリアル番号24〜31
− ブロック番号52〜75のすべてのブロック。
C2パリティバイトは,ブロック番号52〜74の偶数番号ブロックにあるすべてのシリアル番号,ブロッ
ク番号53〜75の奇数番号ブロックにあるシリアル番号0〜23及びその他のすべてのブロックでの同じシリ
アル番号をもつバイトに対して算出する。
次にC1パリティバイトを,すべての奇数番号ブロックのシリアル番号24〜31に対して,前の偶数番号
ブロックのバイト及び奇数番号ブロックのシリアル番号0〜23のバイトから算出する。ブロック番号53〜
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75のブロックのC1パリティバイトは,前に算出したC2パリティバイトから計算する。これらの二つの
算出によって,図30の二つの配列の斜線部分の位置に相応するバイトを生成する。
なお,C1符号は,GF (28)リードソロモン符号 (32, 28, 5) とし,C2符号は,GF (28) リードソロモン符
号 (32, 26, 7) とする。
GF (28) は,次の多項式によって算出する。
G (x) =x8+x4+x3+x2+1
GF (28) の原始元は,次による。
α=( 0
0
0
0
0
0
1
0 )
α7 α6 α5 α4 α3 α2 α1 α0
C1符号のインタリーブ深度は,2バイト,C2符号のインタリーブ深度は,4ブロックとする。訂正用パ
リティバイトは,次の式を満足する。
HP・VP=0
HQ・VQ=0
生成多項式は,次による。
GP(X)=∏
=
=
−
3
0
i
i
i
Xα
GQ(X)=∏
=
=
−
5
0
i
i
i
Xα
HP=
…
…
…
…
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
3
6
2
4
2
84
87
90
93
56
58
60
62
28
29
30
31
α
α
α
α
α
α
α
α
α
α
α
α
α
α
α
α
α
α
HQ=
…
…
…
…
…
…
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
5
4
3
10
8
6
140
112
84
145
116
87
150
120
90
155
124
93
2
4
56
58
60
62
2
28
29
30
31
α
α
α
α
α
α
α
α
α
α
α
α
α
α
α
α
α
α
α
α
α
α
α
α
α
α
α
α
α
α
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+
+
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+
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+
+
+
+
+
+
+
+
+
+
+
+
+
n
rm
n
rm
n
rm
n
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n
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rm
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rm
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n
rm
n
rm
n
rm
n
rm
n
rm
n
rm
n
rm
n
rm
n
rm
l
k
l
k
l
k
l
k
l
k
l
k
l
k
l
k
l
k
l
k
l
k
l
k
l
k
l
k
l
k
l
k
l
k
l
k
l
k
l
k
l
k
l
k
l
k
l
k
l
k
l
k
l
k
l
k
l
k
l
k
l
k
l
k
Q
V
P
,
124
,
120
,
116
,
112
,
108
,
104
,
100
,
96
,
92
,
88
,
84
,
80
,
76
,
72
,
68
,
64
,
60
,
56
,
52
,
48
,
44
,
40
,
36
,
32
,
28
,
24
,
20
,
16
,
12
,8
,4
,
Q
30
,1
2
28
,1
2
26
,1
2
24
,1
2
22
,1
2
20
,1
2
18
,1
2
16
,1
2
14
,1
2
12
,1
2
10
,1
2
8
,1
2
6
,1
2
4
,1
2
2
,1
2
,1
2
30
,
2
28
,
2
26
,
2
24
,
2
22
,
2
20
,
2
18
,
2
16
,
2
14
,
2
12
,
2
10
,
2
8
,
2
6
,
2
4
,
2
2
,
2
,
2
P
D
D
D
D
D
D
D
D
D
D
D
D
D
Q
Q
Q
Q
Q
Q
D
D
D
D
D
D
D
D
D
D
D
D
D
P
P
P
P
D
D
D
D
D
D
D
D
D
D
D
D
D
D
D
D
D
D
D
D
D
D
D
D
D
D
D
D
V
=
=
ここに,
Pij: C1パリティバイト
Qij: C2パリティバイト
i: ブロック番号
J: シリアル番号
なお,C1パリティバイトは,次による。
k=0, 1, …63
l=0, 1
k=26, 27, …37ではDijはQij
C2パリティバイトは,次による。
m=0又は2の場合,n=0, 1, …, 31
m=1又は3の場合,n=0, 1, …, 23
9.3.5
メインデータブロック メインデータブロックは,G4サブグループの各配列の各32バイトのブロ
ックに,次の三つの8ビットバイトのヘッダを前に追加して,35バイトとする。
− 2バイト:メインID W1及びメインID W2
− 1バイト:メインIDパリティ
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9.3.5.1
メインID メインIDは,W1及びW2バイトからなり,それぞれメインID W1及びメインID
W2とする。
9.3.5.1.1
メインID W1 メインID W1は,図31に示すように割り付ける。
図31 メインID W1バイト
ビット番号
8
7
6
5
4
3
2
1
偶数ブロック番号のブロック
フォーマットID
0
0
フレーム番号
奇数ブロック番号のブロック
0
0
0
0
0
0
0
0
G4サブグループの奇数ブロック番号のブロックに対する,メインID W1は,0とする。
G4サブグループの偶数ブロック番号のブロックに対する,メインID W1は,次による。
ビット番号8及び7: ブロック番号 (mod 8) が0の場合,呼び出されたフォーマットIDのビットは,
01とし,他の場合,00とする。
ビット番号6及び5: 00とする。
ビット番号4〜1 : フレーム番号は,2進数で表し,連続したフレームの間で一つずつ増加 (mod 16)
する。追記録点では,繰り返し又は不連続でもよい(14.5.6及び図48を参照)。
9.3.5.1.2
メインID W2 メインID W2は,図32に示すように割り付ける。
図32 メインID W2バイト
ビット番号
8
7
6
5
4
3
2
1
0
G4サブグループのブロックのブロック番号
ビット番号8 : ブロックがメインデータブロックであることを示し,0とする。
ビット番号7〜1: G4サブグループのブロックのブロック番号0〜127を2進数で表す。
9.3.5.2
メインIDパリティ メインIDパリティは, (W1⊕W2) とsする。この場合,⊕はEXCLUSIVE
−OR演算子を示す。
9.3.5.3
メインデータブロック構造の概要 メインデータブロック構造の概要を図33に示す。
38
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図33 メインデータブロック
9.3.5.4
基本グループの変換の概要 各基本グループは,最終的に22個のG4サブグループに変換する。
各G4サブグループは,128ブロックの二つの配列によって構成する。これらのブロックをメインデータブ
ロックに変換する。このようにして,基本グループをテープ上に記録する前に,5 632 (22×2×128) 個の
メインデータブロックに変換する。
9.4
サブデータ領域 サブデータ領域は,次に示す3種類の情報グループ(パックアイテム)で構成する。
− パックアイテム番号1及び2は,基本グループの情報とし,基本グループの番号,LBOTから書き込
まれたセパレータ1の総数,LBOTから書き込まれたセパレータ2の総数及びLBOTから書き込まれ
たレコードの総数とする。
− パックアイテム番号3及び4は,トラック内容の情報とする。
− パックアイテム番号5〜8は,テープ使用履歴のログデータとする。
各パックアイテムは,ビット番号8を最上位ビットとするバイト番号1〜8の8ビットバイトで構成する。
すべてのバックアイテムは,次による。
− バイト番号1のビット番号8〜5は,バックアイテム番号を2進数で表す。
− 複数バイトのフィールドは,最小のバイト番号を最上位とし,最大のバイト番号を最下位とする。
− バイト番号8は,パリティとする。各ビットは,バイト番号1〜7の対応するビットの合計 (mod 2) と
する。
9.4.1
バックアイテム番号1 バックアイテム番号1は,図34に示すように割り付ける。
39
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図34 パックアイテム番号1
ビット番号
8
7
6
5
4
3
2
1
バ
イ
ト
番
号
1
0
0
0
1
0
繰返し位置
2
グループ番号
3
グループ番号
4
セパレータ1の総数
5
セパレータ1の総数
6
セパレータ1の総数
7
セパレータ1の総数
8
パリティ
9.4.1.1
バイト番号1 バイト番号1は,次による。
− ビット番号8〜5は,パックアイテム番号1を表す。
− ビット番号4は,0とする。
− ビット番号3〜1は,この基本グループを連続した順番で多重記録する場合,現在の記録基本グループ
の位置を表す(14.5.4参照)。最初の記録基本グループは,000とし,2番目以降の基本グループは,
001,…とする。
9.4.1.2
バイト番号2及び3 バイト番号2及び3は,グループ情報テーブルに記録するグループ番号を
表す(9.2.1参照)。
9.4.1.3
バイト番号4〜7 バイト番号4〜7は,グループ情報テーブルに記録するセパレータ1の総数を
表す(9.2.1参照)。
9.4.2
パックアイテム番号2 パックアイテム番号2は,図35に示すように割り付ける。
図35 パックアイテム番号2
ビット番号
8
7
6
5
4
3
2
1
バ
イ
ト
番
号
1
0
0
1
0
0
繰返し回数
2
セパレータ2の総数
3
セパレータ2の総数
4
レコードの総数
5
レコードの総数
6
レコードの総数
7
レコードの総数
8
パリティ
9.4.2.1
バイト番号1 バイト番号1は,次による。
− ビット番号8〜5は,パックアイテム番号2を表す。
− ビット番号4は,0とする。
− ビット番号3〜1は,この基本グループを連続した順番で多重記録する場合,基本グループの繰返し回
数を表す。すなわち,この基本グループの全記録数から1を引いた数を表す(14.5.4参照)。
9.4.2.2
バイト番号2及び3 バイト番号2及び3は,グループ情報テーブルに記録するセパレータ2の
総数を表す(9.2.1参照)。
40
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9.4.2.3
バイト番号4〜7 バイト番号4〜7は,グループ情報テーブルに記録するレコードの総数を表す
(9.2.1参照)。
9.4.3
パックアイテム番号3 パックアイテム番号3は,図36に示すように割り付ける。
図36 パックアイテム番号3
ビット番号
8
7
6
5
4
3
2
1
バ
イ
ト
番
号
1
0
0
1
1
領域ID
2
絶対フレーム番号
3
絶対フレーム番号
4
絶対フレーム番号
5
チェックサム1
6
チェックサム2
7
LF-ID
8
パリティ
9.4.3.1
バイト番号1 バイト番号1は,次による。
− ビット番号8〜5は,パックアイテム番号3を表す。
− ビット番号4〜1は,テープ上の領域を示す領域IDで,9.4.9.1.1によって設定する。
9.4.3.2
バイト番号2〜4 バイト番号2〜4は,LBOTの後の最初のフレームが1で始まる絶対フレーム
番号で現在のフレーム番号を表す。
9.4.3.3
バイト番号5〜7
9.4.3.3.1
領域IDをX100に設定する領域(9.4.9.1.1参照)
9.4.3.3.1.1
バイト番号5(チェックサム1) バイト番号5の各ビットは,このパックアイテムのバイト
番号7 (LF-ID) 及びバイト番号7と同じLF-IDのG1サブグループのうち次に示すバイト番号のバイトの各
ビットの合計 (mod 2) とする。
D8i+3, D8i+5, …, D5755 i=0, 1, 2, …, 718
9.4.3.3.1.2
バイト番号6(チェックサム2) バイト番号6の各ビットは,このパックアイテムのバイト
番号7 (LF-ID) と同じLF-IDのG1サブグループのうち次に示すバイト番号のバイトの各ビットの合計
(mod 2) とする。
D8i+2, D8i+4, …, D5754 i=0, 1, 2, …, 718
9.4.3.3.1.3
バイト番号7 バイト番号7は,パックアイテム番号3が参照するG1サブグループのLF-ID
(9.3.3.1.3参照)と同じ内容を設定する。
9.4.3.3.2
領域IDを0010に設定する領域 領域IDを0010に設定する領域では,バイト番号5〜7は,ダ
ブルパーティションテープ(15.参照)のパーティション1の中の最大絶対フレーム番号を2進数で表す。
9.4.3.3.3
領域IDを1010に設定する領域 領域IDを1010に設定する領域では,バイト番号5〜7は,す
べてのビットを1とする。
9.4.3.3.4
領域IDをその他の組合せに設定する領域 領域IDをその他の組合せに設定する領域では,バ
イト番号5〜7は,すべてのビットを0とする。
9.4.4
パックアイテム番号4 パックアイテム番号4は,図37に示すように割り付ける。
41
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図37 パックアイテム番号4
ビット番号
8
7
6
5
4
3
2
1
バ
イ
ト
番
号
1
0
1
0
0
領域ID
2
絶対フレーム番号
3
絶対フレーム番号
4
絶対フレーム番号
5
チェックサム3
6
チェックサム4
7
LF-ID
8
パリティ
9.4.4.1
バイト番号1 バイト番号1は,次による。
− ビット番号8〜5は,パックアイテム番号4を表す。
− ビット番号4〜1は,テープ上の領域を示す領域IDで,9.4.9.1.1によって設定する。
9.4.4.2
バイト番号2〜4 バイト番号2〜4は,パックアイテム番号3のバイト番号2〜4で規定した番号
と同じとする。
9.4.4.3
バイト番号5〜7
9.4.4.3.1
領域IDをX100に設定する領域(9.4.9.1.1参照)
9.4.4.3.1.1
バイト番号5(チェックサム3) バイト番号5の各ビットは,このパックアイテムのバイト
番号7 (LF−ID) 及びバイト番号7と同じLF−IDをもつG1サブグループのうち次に示すバイト番号のバ
イトの各ビットの合計 (mod 2) とする。
D1, D8i-1, D8i+1,…,D5753 i=1, 2,…,719
9.4.4.3.1.2
バイト番号6(チェックサム4) バイト番号6の各ビットは,このパックアイテムのバイト
番号7 (LF−ID) と同じLF−IDをもつG1サブグループのうち次に示すバイト番号のバイトの各ビットの
合計 (mod 2) とする。
D0, D8i-2, D8i,…,D5752 i=1, 2,…,719
9.4.4.3.1.3
バイト番号7 バイト番号7は,パックアイテム番号4が参照するG1サブグループのLF−ID
(9.3.3.1.3参照)と同じ設定とする。
9.4.4.3.2
領域IDを0010に設定する領域 領域IDを0010に設定する領域では,バイト番号5〜7は,ダ
ブルパーティションテープ(15.参照)のパーティション1の中の最大絶対フレーム番号を2進数で表す。
9.4.4.3.3
領域IDを1010に設定する領域 領域IDを1010に設定する領域では,バイト番号5〜7は,す
べてのビットを1とする。
9.4.4.3.4
領域IDをその他の組合せに設定する領域 領域IDをその他の組合せに設定する領域では,バ
イト番号5〜7は,すべてのビットを0とする。
9.4.5
パックアイテム番号5 パックアイテム番号5は,図38に示すように割り付ける。
42
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図38 パックアイテム番号5
ビット番号
8
7
6
5
4
3
2
1
バ
イ
ト
番
号
1
0
1
0
1
ライトデータグループ
2
ライトデータグループ
3
ライトデータグループ
4
ライトデータグループの総数
5
ライトデータグループの総数
6
ライトデータグループの総数
7
ライトデータグループの総数
8
パリティ
9.4.5.1
バイト番号1 バイト番号1は,次による。
− ビット番号8〜5は,パックアイテム番号5を表す。
− ビット番号4〜1は,9.4.5.2による。
9.4.5.2
バイト番号2及び3 バイト番号2及び3は,バイト番号1のビット番号4〜1とともに,前回の
テープログ更新から今回のテープログ更新直前までに記録したデータグループ(14.5.2及び14.5.4参照)
の総数を20ビットで表す。バイト番号1のビット番号4は,最上位ビットとし,バイト番号3のビット番
号1は,最下位ビットとする。
9.4.5.3
バイト番号4〜7 バイト番号4〜7は,最後のテープ初期化(14.9及び15.5参照)から今回のロ
グ更新直前までに記録したデータグループ(14.5.2及び14.5.4参照)の総数を表す。
9.4.6
パックアイテム番号6 パックアイテム番号6は,図39に示すように割り付ける。
図39 パックアイテム番号6
ビット番号
8
7
6
5
4
3
2
1
バ
イ
ト
番
号
1
0
1
1
0
リードデータグループ
2
リードデータグループ
3
リードデータグループ
4
リードデータグループの総数
5
リードデータグループの総数
6
リードデータグループの総数
7
リードデータグループの総数
8
パリティ
9.4.6.1
バイト番号1 バイト番号1は,次による。
− ビット番号8〜5は,パックアイテム番号6を表す。
− ビット番号4〜1については,9.4.6.2による。
9.4.6.2
バイト番号2及び3 バイト番号2及び3は,バイト番号1のビット番号4〜1とともに,前回の
テープログ更新から今回のテープログ更新直前までに正常に読み出したデータグループ(14.5.2及び14.5.4
参照)の総数を20ビットで表す。バイト番号1のビット番号4は,最上位ビットとし,バイト番号3のビ
ット番号1は,最下位ビットとする。
9.4.6.3
バイト番号4〜7 バイト番号4〜7は,最後のテープ初期化(14.9及び15.5参照)から今回のロ
グ更新直前までに正常に読み出したデータグループ(14.5.2及び14.5.4参照)の総数を表す。
43
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9.4.7
パックアイテム番号7 パックアイテム番号7は,図40に示すように割り付ける。
図40 パックアイテム番号7
ビット番号
8
7
6
5
4
3
2
1
バ
イ
ト
番
号
1
0
1
1
1
0
0
0
0
2
ライトエラーフレームの総数
3
ライトエラーフレームの総数
4
ライトエラーフレームの総数
5
リードエラーグループの総数
6
リードエラーグループの総数
7
リードエラーグループの総数
8
パリティ
9.4.7.1
バイト番号1 バイト番号1は,次による。
− ビット番号8〜5は,パックアイテム番号7を表す。
− ビット番号4〜1は,0とする。
9.4.7.2
バイト番号2〜4 バイト番号2〜4は,最後のテープ初期化(14.9及び15.5参照)から,テープ
ログ更新直前までに記録したデータグループ(14.5.2及び14.5.4参照)のフレームについて,記録時再生
チェック(附属書L参照)で検出したライトエラーフレームの総数を表す。
この数には,元のフレームとその再記録フレーム(14.5.5参照)との間に記録するフレームは,含まな
い。
9.4.7.3
バイト番号5〜7 バイト番号5〜7は,最後のテープ初期化(14.9及び15.5参照)から,テープ
ログ更新直前までに読み出したデータグループ(14.5.2及び14.5.4参照)について,C1及びC2符号だけ
を用いて読み出しができなかった回数を表す。この数値は,リトライを含む。
9.4.8
パックアイテム番号8 パックアイテム番号8は,図41に示すように割り付ける。
図41 パックアイテム番号8
ビット番号
8
7
6
5
4
3
2
1
バ
イ
ト
番
号
1
1
0
0
0
0
0
0
0
2
ロードの総数
3
ロードの総数
4
ライトエラーフレーム数
5
ライトエラーフレーム数
6
リードエラーグループ数
7
リードエラーグループ数
8
パリティ
9.4.8.1
バイト番号1 バイト番号1は,次による。
− ビット番号8〜5は,パックアイテム番号8を表す。
− ビット番号4〜1は,0とする。
9.4.8.2
バイト番号2及び3 バイト番号2及び3は,最後のテープ初期化(14.9及び15.5参照)から,
テープログ更新の直前までのテープのロード回数を表す。ロードは,テープをカートリッジから引き出し,
ドラムの周囲に巻き付け,テープ走行状態とした後,再度カートリッジ内に取り入れるまでをいう。
44
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9.4.8.3
バイト番号4及び5 バイト番号4及び5は,テープログ更新から,テープログ更新直前までに
記録時再生チェック(附属書L参照)で検出したライトエラーフレームの総数を表す。この総数には,オ
リジナルフレームと,再記録フレームとの間に記録するフレームは,含まない。
9.4.8.4
バイト番号6及び7 バイト番号6及び7は,テープログ更新から,テープログ更新直前までに
読み出したすべてのデータグループ(14.5.2及び14.5.4参照)に関して,C1及びC2符号だけを用いて読
み出しができなかった回数を表す。この数値は,リトライを含む。
9.4.9
サブデータブロック サブデータブロックは,次に示す35個の8ビットバイトで構成する。
− 3バイトヘッダ,
− 3個の8バイトのパックアイテム,
− パックアイテム番号3若しくは4の8バイトすべてを0に設定した8バイト,又はC1パリティバイ
トの8バイト。
トラックごとに番号付けした16のサブデータブロックが存在する(表4参照)。ブロック番号は,各ト
ラック内の各サブデータブロックに順番に割り当て,トラックのサブゾーン1では,0〜7とし,サブゾー
ン2では,8〜15とする。
9.4.9.1
ヘッダ ヘッダは,次による。
− 2バイト:サブID SW1及びサブID SW2
− 1バイト:サブIDパリティ
9.4.9.1.1
サブID SW1 サブID SW1は,図42及び次による。
図42 サブID SW1
ビット番号
8
7
6
5
4
3
2
1
偶数ブロック番号
領域ID
1
0
0
0
奇数ブロック番号
0
0
0
0
0
0
0
0
領域IDは,テープの現在の領域を識別する(14.参照)。この規格では,次に示す設定だけを用いる。
0000:デバイス領域
X001:リファレンス領域
X010:システム領域
X100:データ領域
X101:EOD領域
シングルパーティションのテープでは,ビットXは,1とし,ダブルパーティションのテープでは,パ
ーティション0の場合ビットXは,0,パーティション1の場合ビットXは,1とする(14.及び15.参照)。
9.4.9.1.2
サブID SW2 サブID SW2は,図43及び次による。
図43 サブID SW2
ビット番号
8
7
6
5
4
3
2
1
偶数ブロック番号
1
パックID
ブロック番号
奇数ブロック番号
1
0
0
0
ブロック番号
− ビット番号8は,ブロックがサブデータブロックであることを示し,1とする。
− ビット番号7〜5は,次による。
偶数ブロック番号のブロックでのパックIDは,サブデータブロック及びその隣接の大きい番号の
サブデータブロックに含まれるパックアイテムの数を2進数で表す。この番号は,パックアイテムの
数によって,6又は7とする。
45
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奇数ブロック番号のブロックでは,000とする。
− ビット番号4〜1は,ブロック番号0〜15のブロック番号を2進数で表す。
9.4.9.1.3
サブIDパリティ サブIDパリティは, (SW1+SW2) とする。この場合,+はEXCLUSIVE
−OR演算子を示す。
9.4.9.2
サブデータブロックのデータ部 サブデータブロックのデータ部は,次による。
− 最初の24バイトは,3個の8バイトのパックアイテムとする。
− 最後の8バイトは,8バイトのパックアイテム,又はすべてを0に設定した8バイト,又はC1パリテ
ィバイトの8バイトとする。
偶数サブデータブロック番号のサブデータブロックは,最後の8バイトが次による。
− パックIDを6に設定するとき,すべて0とする。
− パックIDを7に設定するとき,パックアイテム番号3又は4とする。
奇数サブデータブロック番号のサブデータブロックは,最後の8バイトをC1パリティバイトとする。
これらは,直前の偶数番号サブデータブロック及び現在のサブデータブロックのバイト位置4〜27の24
バイトを用いて算出する(すなわち,C1パリティバイトは,ヘッダバイトからは算出しない。)。
9.4.9.3
サブデータブロック構造の概要 サブデータブロックの構造の概要を図44に示す。
図44 サブデータブロック
ビット番号
8
7
6
5
4
3
2
1
バ
イ
ト
位
置
1
サブID SW1
2
サブID SW2
3
サブIDパリティ
4
・
・
27
3パックアイテム
28
・
・
35
パックアイテム番号3若しくは4の8バイト
又はすべて0に設定した8バイト
又はC1パリティバイト
9.4.9.4
パックアイテム配置 パックアイテムは,サブゾーン1及び2(表4参照)の二つの領域にグル
ープ分けして記録する。パックアイテムのグループ分け及びグループの記録サブデータブロック(12.2参
照)への割当ては,表3に示すヘッダのパックID,領域ID,パックアイテム番号3及び4の絶対フレー
ム番号 (AFN) によって指示するテープ割付け上のトラック位置で決まる。
サブデータブロック番号0〜7に記録するパックアイテムは,サブゾーン1に割り当て,サブデータブロ
ック番号8〜15に記録するパックアイテムは,サブゾーン2に割り当てる。
表3の“内容”は,記録サブデータブロックのパックアイテム番号を示す。記録サブデータブロックの
最後の8バイトをすべて0に設定したときは,(00) で表し,C1パリティバイトのときは,(C1) で表す。
“テープ領域”は,記録サブデータブロックが記録するテープの領域を示す。
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表3 パックアイテムの配置
ブロック
番号
バック
ID
領域
ID
絶対フレーム番号
内容
テープ領域
奇数
6
X100
任意
1
2
3
(00)
データ領域
X010
70<n<96
5
7
3
(00)
システムログ
n<71又はn<95
3
3
3
(00)
リファレンス領域
EOD領域
システムプリアンプル
システムポストアンプル
X001
任意
X101
7
X100
任意
1
2
3
3又は4 データ領域
X010
70<n<96
5
7
3
3又は4 システムログ
n<71又はn<95
3
3
3
3又は4 リファレンス領域
EOD領域
システムプリアンプル
システムポストアンプル
X001
任意
X101
偶数
6
X100
任意
1
2
4
C1
データ領域
X010
70<n<96
6
8
4
C1
システムログ
n<71又はn<95
4
4
4
C1
リファレンス領域
EOD領域
システムプリアンプル
システムポストアンプル
X001
任意
X101
7
X100
任意
1
2
4
C1
データ領域
X010
70<n<96
6
8
4
C1
システムログ
n<71又はn<95
4
4
4
C1
リファレンス領域
EOD領域
システムプリアンプル
システムポストアンプル
X001
任意
X101
10. 記録方式 記録方式は,NRZ-1とし,“1”はビットセルの始めで磁束を反転し,“0”は,ビットセル
に磁束の反転が無いとする。
10.1 記録密度 最大記録密度は,3 002ftpmmとし,このとき公称ビットセル長は,0.333μmとする。
10.2 長周期平均ビットセル長 各トラックの長周期平均ビットセル長は,その128個の記録メインデー
タブロック(12.1参照)全体の平均とし,その公差は,公称ビットセル長の±0.2%とする。
10.3 短周期平均ビットセル長 任意のビットセルを基準とした短周期平均ビットセル長は,その前の20
のビットセルの平均とし,その公差は,同一アジマスのその前のトラックの長周期平均ビットセル長の±
0.35%とする。
10.4 短周期平均ビットセル長の変動率 短周期平均ビットセル長は,ビットセル当たり0.05%を超えて
変化してはならない。
10.5 ビットシフト 任意の“1”の零交差の最大位置誤差は,失われたパルスを除いて,短周期平均ビッ
トセル長による公称位置から28%を超えて偏移してはならない。測定法は,附属書Hによる。
10.6 情報交換時の再生信号振幅 情報交換時の再生信号振幅は,次による。
− 83.4ftpmm:公称記録レベル(附属書F参照)の60〜100%
− 333.6ftpmm,500.4ftpmm,1 001ftpmm及び1 501ftpmm:それぞれに対応する公称記録レベルの80〜
118.9%
10.7 最大の記録レベル 最大の記録レベルは,附属書Fによる。
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なお,記録された信号は,重ね書きによって消去できなければならない。
11. トラック
11.1 トラックの構成 トラックの構成は,次による。
トラックパターンは,テープ走行方向と一対の二つのヘッドの回転軸の相対関係で決まる。この一対の
ヘッドの一つは,正のアジマス角を,他のヘッドは,負のアジマス角をもつ。記録の方向は,テープの基
準縁から離れる方向とする。トラックの構成は,図45に示す。
図45 トラックの構成(記録面側を示す)
11.2 平均トラック間隔 任意の連続した30トラックの平均トラック間隔は,13.591±0.068μmとする。
ノンシームレス(継目あり)の追記録点(14.5.6.2参照)のトラック間隔は,規定しない。
11.3 トラック間隔の変化 連続したトラック間でのトラック間隔の変化は,2.0%を超えてはならない。
追記録操作(14.5.6参照)によるトラック間隔の変化は,規定しない。
11.4 トラック幅 公称トラック幅は,13.591μmとする。
測定されたトラック幅は,13.6±2.2μmの範囲内とする。
ノンシームレスの追記録点でのトラック幅は,規定しない。
11.5 トラック角 テープ基準縁に対する各トラックの角度は,6゚22ʼ59.5"±36.0"とする。
11.6 トラック直線性 各トラックの前縁の直線性は,附属書Kの規定に従って測定したとき,8μm以内
とする。
11.7 トラック長 トラック長は,23.501±0.047mmとする。
48
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11.8 理想テープ中心線 テープの理想テープ中心線は,テープ基準縁から1.905mmとする。
11.9 アジマス角 正のアジマス角は,20゚00ʼ59.5"±15ʼ0.0"とする。負のアジマス角は,19゚59ʼ0.5"±
15ʼ0.0"とする。
12. テープ上へのブロックの記録 メインデータブロック及びサブデータブロックの各8ビットバイトは,
附属書Gによって10ビットパターンに変換し,テープ上に記録する。変換後の10ビットパターンのビッ
トを,チャネルビットという。
すべての情報は,360個のチャネルビットからなる記録ブロックを単位としてテープ上に記録する。
テープ上のブロックの記録は,記録メインデータブロック,記録サブデータブロック,マージンブロッ
ク,プリアンブルブロック,ポストアンブルブロック及びスペーサブロックとする。
12.1 記録メインデータブロック 記録メインデータブロックは,次のa),b)いずれかのパターンをもつ
10チャネルビットの同期フィールド及びこれに続く35個の8ビットバイトからなるサブデータブロック
相当のチャネルビットの合計360個のチャネルビットで構成する。
a) 0100010001
b) 1100010001
パターンa)は,Qʼ=−1,DC=0,Q=1に用い,パターンb)は,Qʼ=1,DC=0,Q=1に用いる(附属
書G参照)。それ以前にパターンがないときは,Qʼの値がなく,a),b)いずれのパターンを使用してもよい。
12.2 記録サブデータブロック 記録サブデータブロックは,10チャネルビットの同期フィールド及びこ
れに続く35個の8ビットバイトからなるサブデータブロック相当のチャネルビットの合計360個のチャネ
ルビットで構成する。
この同期フィールドのチャネルビットのパターンは,12.1の規定による。
12.3 マージンブロック,プリアンブルブロック及びポストアンブルブロック マージンブロック,プリ
アンブルブロック及びポストアンブルブロックは,繰返しチャネルビットパターン111を記録し,360個
チャネルビットの長さとする。
12.4 スペーサブロック スペーサブロックは,繰返しチャネルビットパターン100で記録し,360個チャ
ネルビットの長さとする。
13. トラックのフォーマット
13.1 トラックの容量 トラック容量は,1トラック当たり196個の記録ブロックとする。ATF (automatic
track finding) は,13.3による。一つのトラックは,表4に示す七つのゾーンからなる。
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表4 トラックのフォーマット
13.2 トラックの位置精度 トラックの位置精度は,ブロックの開始位置を,そのトラックの中心線のブ
ロック上の最初のビットセルの位置として,テープ基準縁に対して直角方向に,すべてのトラックの99
番目のブロックの開始位置で,理想テープ中心線から0.026 7mm以内とする。これは,トラックに沿って
2ブロックの長さに相当する。
さらに,任意の一組の隣接トラックの99番目のブロックの開始位置のずれは,テープ基準縁に対して直
角方向に,9.33μmを超えてはならない。この値は,トラックに沿って0.7ブロックとなる。
13.3 トラッキング法 トラッキング法は,ATF (automatic track finding) 手法による。ATFブロックは,ト
ラックの二つのゾーンに配置する。これらのゾーンは,ATFゾーン1及びATFゾーン2とし,それぞれ,
メインゾーンの前と後に配置する。ATFブロックは,三つのスペーサブロックで囲まれ,各ブロックは,
360個のチャネルビットで構成する。
各ATFゾーンは,異なる記録密度で記録した異なるチャネルビットパターンをもつ四つの信号の組合せ
で構成する。これらの信号は,次による。
ATFパイロット信号f1
繰返しパターン:1及び35個の0
記録密度:83.4ftpmm
ATF同期信号f2又はf3
繰返しパターンf2:100000000
記録密度:333.4ftpmm
繰返しパターンf3:100000
記録密度:500.4ftpmm
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− ATF同期信号f2は,正のアジマストラック上に記録する。
− ATF同期信号f3は,負のアジマストラック上に記録する。
− ATF同期信号の長さは,f2又はf3にかかわらず,偶数番号フレーム上では180個のチャネルビット,
奇数番号フレーム上では360個のチャネルビットとする。
ATF空間信号f4
繰返しパターン:100
記録密度:1 001ftpmm
トラックに対するATF信号の割当てを図46に示す。図46で,スペーサは,三つのスペーサブロックを,
メインゾーンは,130個の記録ブロックを意味する。ATF信号の割当ては,4トラックごとに繰り返し,
フレーム番号による(9.3.5.1.1参照)。
参考 トラッキングエラー検知アルゴリズムの例を次に示す。
最初に,ATF同期信号をその周波数と長さによって検知し,次に,隣接トラックのうち片側
のATFパイロット信号からのクロストークをサンプリングする。一定の時間の後,同様に隣接
トラックの他の側のATFパイロット信号からのクロストークをサンプリングする。トラッキン
グエラーは,これらの二つのクロストーク信号の振幅の差になる。
図46 ATF信号の配置
14. シングルパーティションテープの構成 シングルパーティションテープの構成は,次による(図47
参照)。
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図47 シングルパーティションテープの構成
14.1 デバイス領域 デバイス領域は,磁気テープの最初の領域でPBOTからLBOTの範囲とし,情報交
換用のデータの記録に用いてはならない。PBOTからLBOTの最初のトラックの最初のブロックの最初の
ビットまでの長さは,テープの長手方向に,350±10mmとする。この領域は,スピンアップゾーン,試験
ゾーン及びガードゾーンの三つのゾーンからなる。デバイス領域の最初のゾーンは,スピンアップゾーン
とし,テープを磁気テープ装置に装着したとき,ドラムに巻き付ける部分とする。
スピンアップゾーンの後に,読出し又は書込み試験用の試験ゾーンが続く。これらの二つのゾーンの内
容は,この規格では規定しないが,試験ゾーンの任意のトラックが表4のトラックフォーマットに適合す
るとき,サブデータブロックの領域IDは,0000に設定する。
試験ゾーンには,最小9mmの長さのガードゾーンが続く。ガードゾーンには,記録してはならない。
14.2 リファレンス領域 リファレンス領域は,LBOTで始まり絶対フレーム番号1をもつ35個のテープ
管理フレーム(16.3参照)で構成する。リファレンス領域は,システムログを更新するときの物理的な位
置の基準に用いる。
14.3 ガードバンド1 ガードバンド1の標準的な長さは,5フレームとし,最小0フレーム,最大10フ
レーム長まで許容する。この領域は,システムログを更新するときの位置誤差を吸収するために用いる。
14.4 システム領域 システム領域は,システムプリアンブル,システムログ,システムポストアンブル,
ガードバンド2及びベンダーグループプリアンブルからなる。
14.4.1 システムプリアンブル システムプリアンブルは,絶対フレーム番号41〜70の30個のテープ管理
フレーム(16.3参照)からなる。
14.4.2 システムログ システムログは,絶対フレーム番号71〜95の25個のシステムログフレーム(16.2
参照)からなる。
参考 書込み禁止孔が開放のときは駆動装置によるログの変更が不可能なので,システムログの履歴
データが常に正確であるとは限らない。さらに,システムログの履歴データは,テープを初期
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化するとき,破壊されることがある(14.9参照)。
14.4.3 システムポストアンブル システムポストアンブルは,絶対フレーム番号96〜105の10個のテー
プ管理フレームからなる。
参考 システムログを更新するときは,システムプリアンブル,システムログ及びシステムポストア
ンブルの連続書込みを推奨する。
14.4.4 ガードバンド2 ガードバンド2の標準的な長さは,15フレームとする。この領域の長さは,ガー
ドバンド1の長さ及びベンダーグループプリアンブルの最初のフレームの実際の位置による。したがって,
0〜30フレームの間で長さが変化する。
14.4.5 ベンダーグループプリアンブル ベンダーグループプリアンブルは,絶対フレーム番号121〜150
の30個のテープ管理フレームからなる。ベンダーグループプリアンブルは,ベンダーグループの直前に置
き,ベンダーグループと連続していなければならない。
14.5 データ領域 データ領域は,ベンダーグループ及び一つ又は複数の記録データグループからなる。
データ領域の任意のフレームは,アンブルフレーム(16.1参照)又は各サブグループを記録した記録デー
タグループ内のフレームとし,論理フレーム番号を各フレームに割り当てる。アンブルフレームの論理フ
レーム番号は,0とする。記録データグループ内の任意のフレームの論理フレーム番号は,それが示すサ
ブグループの番号とする。これを,論理フレームID(9.3.3.1.3参照)のビット番号1〜6で表す。
EOD直前の最後の記録データグループの直後には,12個以上のアンブルフレームが続かなければなら
ない。
14.5.1 ベンダーグループ ベンダーグループは,基本グループ番号0とし,その内容は,この規格では規
定しない(附属書M参照)。ベンダーグループは,9.3及び9.4によるフレームを記録することによって,
その基本グループのバイトを形成する。これらのフレームの最初は,絶対フレーム番号151とする。
さらに,C3符号(14.5.3参照)及び再記録フレーム(14.5.5参照)の両方又は一方を新たに適用しても
よい。ベンダーグループ内では,未記録の空間,物理的不連続性,継目,絶対フレーム番号不連続性又は
繰返しが発生してはならない。
14.5.2 記録データグループ 記録データグループは,基本グループの内容を記録し,ホストコンピュータ
から送られるデータを,9.の規定によって形成し,その結果のフレームを記録する。
さらに新たな三つの処理,すなわちC3符号(14.5.3参照),基本グループの多重記録(14.5.4参照)及
び再記録フレーム(14.5.5参照)は,任意に適用できる。記録データグループ内では,未記録の空間,物
理的不連続性,継目,絶対フレーム番号不連続性又は繰返しが発生してはならない。
14.5.3 C3符号 誤り訂正用のC3符号は,記録データグループ内の任意の二つの不良トラックを訂正す
ることができる。C3パリティバイトは,22個の基本グループのG1サブグループから算出し,23番目の
C3 G1サブグループを構成する。C3符号は,GF (28) リードソロモン符号 (46, 44, 3) とする。
GF (28) は,次の多項式によって算出する。
g (x) =x8+x4+x3+x2+1
GF (28) の原始元は,次による。
α=
(
)
0
1
2
3
4
5
6
7
0
1
0
0
0
0
0
0
α
α
α
α
α
α
α
α
訂正用パリティバイトは,次式を満足する。
HR・VR=0
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生成多項式は,次による。
GR(X)=∏
=
=
−
1
0
i
i
Xα
…
…
1
1
1
1
1
1
1
H
2
43
44
45
R
α
α
α
α
α
=
+
+
+
+
+
+
+
+
+
+
+
+
+
+
+
+
+
23
,
L
6M
D8N
23
L,
1)
2(M
D8N
22
,
L
6M
D8N
2
,
L
6M
D8N
2
L,
1)
2(M
D8N
1,
L
6M
D8N
1
L,
1)
2(M
D8N
VR
=
Μ
ここに,
N: 0, 1, 2, …, 719
M: 0, 1 (N=0, …, 718)
M: 0 (N=719)
L: 0, 1
Dx, y, :xは,G1サブグループでのユーザデータバイト番号
Px, y, :xは,C3 G1サブグループでのパリティバイト番号 yは,G1サブグループ番号
Qx, y, :xは,C3 G1サブグループでのパリティバイト番号
C3 G1サブグループは,C3フレームの二つのトラックの記録メインデータブロックを形成するために,
9.3の方法によって変換する。この変換の結果,PパリティバイトのC3フレームを最初の(すなわち,正
アジマス)トラックに記録し,QパリティバイトのC3フレームを2番目(すなわち,負アジマス)トラ
ックに記録する。サブデータ領域に記録するデータは,9.4による。
14.5.4 多重記録 基本グループ番号0を除く各基本グループは,連続して8個まで多重記録できる。同じ
基本グループから得られた記録データグループの範囲内では,フレーム番号(9.3.5.1.1参照),繰返し位置
(9.4.1.1参照)及び絶対フレーム番号(9.4.3.2及び9.4.4.2参照)の値は,異なる。これらから算出したパ
リティバイトの値も異なる。さらに,記録データグループごとの再記録フレーム(14.5.5参照)の数も異
なってもよい。
14.5.5 再記録フレーム 再記録フレームは,次による。
データ領域で記録データグループ内の任意のフレームは,再記録によって繰り返すことができる。この
再記録フレームは,0〜5個の中間フレームを書き込んだ後に書き込むことができる。この動作(例えば,
元フレーム又は再記録フレーム,及びそれに引き続く0〜5個の中間フレーム)は,複数回繰り返すことに
よって,このテープの不良部分を回避することができる。繰返しの上限は,127とする。
元フレームとその再記録フレームとの間にある中間フレームは,通常の順番としてそれに続く論理フレ
ーム番号のフレームとなり,それ以降も正しい順番でなければならない。正しい順番とは,一つずつ増加
する論理フレーム番号をもつ連続したフレームをいう。記録データグループの最後のフレーム,又はC3
フレームが存在するときは,その後のフレームの論理フレーム番号は,0(アンブルフレームに対して)又
は1(次の記録データグループの最初のフレーム)で始まる。アンブルフレームは,中間フレームが5個
を超えない限り,この順番とし,最後の再記録フレームの後に,正しい順番で書いた中間フレームが続く。
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14.5.6 追記録と重ね書き テープ上に記録されているデータに新しいデータを追記録するとき又は現存
するデータを新しいデータによって重ね書きするとき,記録を開始する位置は,記録データグループの最
後のフレーム(図48のフレームA)を基準とする。最後のグループの多重記録が存在するときは,関連す
る記録データグループは,その順番の最後になる。再記録フレームが記録されたときは,関連するフレー
ムは,最後のフレームの最後の繰返しになる。追記録又は重ね書きの最小の単位は,記録データグループ
とする。
備考 重ね書きを開始した後は,現在の記録点とPEOTとの間のデータは,論理的に無効となる。
追記録及び重ね書きの規定は,同一とする。追記録に関する規定は,次による。
データは,テープ上にノンシームレス(継目あり)又はシームレス(継目なし)のいずれかの方法で追
記録できる。前のトラックに続く連続した順番となるように追記録トラックを構成するときだけ,シーム
レス追記録と定義する。読出しができないような部分的な重ね書きをしたトラックが存在したり,トラッ
クの間にギャップが残っていてはならない。
図48 追記録
図48では,フレームAまでのフレームは,保持するべき情報を含み,追記録は,アンブルフレームの
フレームBから始まり,情報は,フレームCから書き込む。
14.5.6.1 シームレス追記録 シームレス追記録は,次による。
(1) フレームAとフレームBの間には,一つのフレームが存在する。例えば,フレームAの絶対フレー
ム番号 (AFN) がnのとき,フレームBのAFNは,n+2でなければならない。
(2) フレームAとBの間に記録したフレームは,フレームAに連続とする。例えば,AとBの間に記録
されない空間,AFNの不連続や,AFNの繰返し,又は物理的な不連続があってはならない。このフレ
ームのグループ番号は,フレームAのグループ番号より大きい。ただし,そのフレームがアンブルフ
レーム(16.1参照)の場合,フレームAのグループ番号と同じグループ番号となり,このフレームの
内容は無視する。
(3) フレームBとCとの間には,最低,一つのアンブルフレームが存在する。例えば,フレームBのAFN
がn+2のとき,フレームCのAFNは,少なくともn+4となる。フレームBとCとの間には,未記
録の空間,物理的な不連続,AFNの不連続,又はAFNの繰返しがあってはならない。
(4) 図49に示すテープの長手方向で測定したフレームB (AFN=n+2) の最初のトラックの位置は,AFN
=n+1のフレームの最初のトラックからx=244.5±40.0μmとする。
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図49 シームレス追記録の公差
14.5.6.2 ノンシームレス追記録 ノンシームレス追記録は,次による。
(1) フレームAとBとの間の距離は,1〜11個のフレーム相当分とする。フレームAとBとの間に,記録
されない部分が存在してはならない。フレームAとBとの間の一つ又は複数のフレームは,誤った内
容でもよい。例えば,ある追記録点での部分的な重ね書きが複数回生じた場合が,これに該当する。
(2) AFNの不連続性及びAFNの繰返しは,フレームAのAFNがnの場合,フレームAとBとの間で,
すべてのフレームのAFNがnより大きく,かつ,フレームBのAFNが最低n+2で最高n+12の範
囲とする。
(3) フレームAとBとの間のアンブルフレーム(16.1参照)は,フレームAのグループ番号と同じグル
ープ番号の値とする。フレームAとBとの間のその他のフレームは,フレームAのグループ番号の
値よりも大きいグループ番号の値とする。
(4) フレームBとCとの間には,29個以上のフレームが存在する。例えば,フレームBのAFNがn+2
≦n´≦n+12のときは,フレームCのAFNは,n´+30以上とする。フレームBとCとの間には,未
記録の空間,物理的な不連続,物理的な継目,AFNの不連続,又はAFNの繰返しがあってはならな
い。
14.6 再記録フレーム EOD領域は,テープ管理フレームで構成する。EOD領域は,データ領域の最後の
アンブルフレームの後に始まり,最後のアンブルフレームとPEOTの間が300フレーム以上のときは,EOD
領域は,少なくとも300フレームとし,最後のアンブルフレームとPEOTの間が300フレーム未満のとき
は,その長さと同じとする。複数のEOD領域がテープ上に存在してもよい。LBOTに最も近いEOD領域
だけが情報交換に有効とする。
14.7 ポストEOD領域 ポストEOD領域は,EOD領域の最後がPEOTに一致しないとき,EOD領域の
後にPEOTまで続く領域とする。このポストEOD領域の内容は,規定しない。
14.8 アーリーワーニングポイント (EWP) アーリーワーニングポイントは,次による。
新しいテープ又はバルク消去されたテープでは,EWPの位置は,磁気テープ装置によって算出する。算
出したEWPの位置は,PEOTから500mm以上前としなければならない。EWPを越えてデータを記録する
までは,その位置表示は,テープ上には記録しない。EWPを越えて最初にデータを記録するときは,全体
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又は部分的にその点の前に記録した最後の基本グループでのAEWPビット(9.2.2.1.9参照)の設定を0か
ら1にする。この変化点は,テープを引き続き読み出すときに,EWPの位置として利用する。
データを含んでいるテープの重ね書きについては,重ね書きを開始した位置が,重ね書きの開始前に定
義されたEWPより前のときは,現在,テープを記録している磁気テープ装置が,EWPを算出する。算出
したEWPの位置は,少なくともPEOTから500mm以上前でなければならない。EWPを越えてデータを
記録するときは,全体又は部分的にその点の前に記録した最後の本グループでのAEWPビット(9.2.2.1.9
参照)の設定を0から1にする。この変化は,テープを引き続き読み出すときに,EWPの位置として利用
する。
データを含んでいるテープの重ね書きについて,新たな重ね書きを開始する位置より前にAEWPビット
が0から1に変化しているときは,その変化点がEWPの位置となる。したがって,それ以降のすべての
新しい重ね書きグループでは,AEWPビットは,1にする。
14.9 初期化 初期化は,最初にテープを使用する前に行う。ただし,任意に必要に応じて行うことがで
きる。初期化によって,LBOTとベンダーグループとの間に未記録の空間が生じてはならない。LBOTか
らベンダーグループの終わりまでは,連続して記録し,ガードバンド1のフレーム数の公称値は,5フレ
ーム,ガードバンド2のフレーム数の公称値は,15フレームとする。ガードバンド1で五つのテープ管理
フレームの領域IDは,リファレンス領域(9.4.9.1.1参照)に設定する。記録済みのテープを初期化すると
きは,システムログの履歴データを含むすべてのデータは,破壊される。
参考 テープ割付け上,最初の記録データグループの記録前に,新しいテープ又はバルク消去された
テープに対して初期化を別に行う必要はない。リファレンス領域,システム領域及びベンダー
グループは,最初の記録データグループの記録と同時に記録できる。
15. ダブルパーティションテープの構成 ダブルパーティションテープの構成は,次による(図50参照)。
ダブルパーティションテープは,一つのテープの上に二つの独立したパーティションをもつことができ
る。これらのパーティションは,それぞれシングルパーティションテープと同様な構造と特性をもつ。15.1
〜15.5の規定を除いて,すべての記録フォーマットに関する規定は,ダブルパーティションテープのそれ
ぞれのパーティションに適用する。
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図50 ダブルパーティションテープの構成
15.1 テープ上の配置 ダブルパーティションテープ上の配置は,PBOTからPEOTで次の順番で配置す
るデバイス領域,パーティション1及びパーティション0からなる。
15.1.1 デバイス領域 デバイス領域は,シングルパーティションテープと同じとする。
15.1.2 パーティション1
15.1.2.1 パーティション1の中のフレーム数 パーティション1の中のフレーム数の合計は,パーティシ
ョン1におけるシステム領域のパックアイテム番号3及び4のバイト番号5〜7に記録する。
15.1.2.2 システムログ システムログのパックアイテム番号5〜8のデータフィールドは,各パーティシ
ョンに必要なパラメータの値の合計を記録する。このログは,テープの使用の履歴になる。
15.1.2.3 テープの仮想EOT (VEOT) VEOTは,パーティション境界の前,300フレームに相当する距離
を基準点とする。この基準点は,シングルデータスペーステープのPEOTと同じ方法で使用する。例えば,
VEOTを越えたパーティション1の中では,初期化(15.5参照)の場合を除いて,記録してはならない。
VEOTとパーティション境界との間の空間は,パーティション1のEOD領域と同等のテープ管理フレー
ムを含むこととする。
備考 パーティション1で重ね書きを開始した後は(14.5.6参照),現在の記録点とVEOTの間にある
すべてのデータは,論理的に無効となる。パーティション0にあるデータは,影響されない。
15.1.2.4 パーティション1アーリーワーニングポイント (EWP) EWPは,空のパーティション1(15.4
参照)の中では,磁気テープ装置がその位置を算出する。算出したEWPの位置は,VEOTから2045フレ
ーム以上前としなければならない。EWPを越えてデータを記録するまでは,その位置表示は,テープ上に
記録しない。WPを越えて最初にデータを記録するときは,全体又は部分的にその点の前に記録した最後
の基本グループでのAEWPビット(2.2.1.9参照)の設定を0から1にする。この変化点は,テープが引き
続き読み出すときに,EWPの位置として利用する。
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データを含んでいるパーティション1の重ね書きについては,重ね書きを開始した位置が,重ね書きの
開始前に定義したEWPより前のときは,現在,テープを記録している磁気テープ装置がEWPを算出する。
算出したEWPの位置は,少なくともVEOTから2045フレーム以上前としなければならない。EWPを越
えてデータを記録するときは,全体又は部分的にその点の前に記録した最後の基本グループでのAEWPビ
ット(9.2.2.1.9参照)の設定を0から1にする。この変化点は,テープを引き続き読み出すときに,EWP
の位置として利用する。
データを含んでいるパーティション1で,新たに重ね書きを開始する位置より前にAEWPビットが0か
ら1に変化しているときは,その変化点がEWPの位置となる。したがって,それ以降のパーティション1
のすべての新しい重ね書きグループでは,AEWPビットは,1とする。
参考 2045フレーム相当のテープの長さは,約500mmとなる。
15.1.2.5 ポストEOD領域 ポストEOD領域は,VEOTの前にEOD領域の最後があるとき,EOD領域の
後にVEOTまで続く領域とする。ポストEOD領域は,領域ID(9.4.9.1.1参照)がパーティション1を示
す記録フレームで構成する。内容については,規定しない。
15.1.3 パーティション0
15.1.3.1 LBOT LBOTは,パーティションの境界とする。この位置の後の最初のフレームは,絶対フレ
ーム番号1とする。
15.1.3.2 システムログ システムログのロード総数(パックアイテム番号8のバイト番号2〜3)は,すべ
て0とする。
15.2 領域ID 領域ID(9.4.9.1.1参照)の最上位ビットは,パーティション0では1,パーティション1
では0とする。
15.3 システム領域でのパックアイテム番号3及び4 パーティション0のシステム領域のパックアイテム
番号3及び4のバイト番号5〜7は,すべてのビットを1とする。
15.4 空のパーティション 一つのパーティションだけが記録データグループを含むダブルパーティショ
ンテープ上では,他のパーティションは,空とみなす。
空のパーティション1は,次の内容とする。
− リファレンス領域
− システム領域
− 一つのベンダーグループ及び少なくとも35個のアンブルフレームで構成するデータ領域
− パーティション1のEOD領域にあるものと同じ,少なくとも2 345個のテープ管理フレーム
ベンダーグループプリアンブル,データ領域及びそれに続くテープ管理フレームは,パーティション境
界まで連続でなければならず,そこには未記録な空間,物理的な不連続,物理的な継目,AFNの不連続,
又はAFNの繰返しが存在してはならない。
空のパーティション0は,次の内容を含まなければならない。
− リファレンス領域
− システム領域
− 一つのベンダーグループ及び少なくとも35個のアンブルフレームで構成するデータ領域
− 300フレーム以上の長さのEOD領域
ベンダーグループプリアンブル,データ領域及びEOD領域には未記録な空間,物理的な不連続,物理
的な継目,AFNの不連続,又は繰返しが存在してはならない。
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15.5 ダブルパーティションテープの初期化 新しいテープ又バルク消去したテープをダブルパーティシ
ョンテープとして使用するときは,初期化を実行する。最初,一方のパーティションだけ記録が行われ,
他のパーティションは,空になる。パーティション境界の位置を定義し,空のパーティションが15.4の規
定に適合し,かつ効率的なテープ位置の管理を補助するために,最初の記録の前に初期化することを推奨
する。初期化するときは,空のパーティション1及び0を連続して書き込むことを推奨する。
記録済みテープを初期化するときは,システムログの履歴データを含むすべてのデータが破壊される可
能性がある。
16. ハウスキーピングフレーム ハウスキーピングフレームは,ユーザデータ,セパレータ又はインデッ
クスを含まない。データは,各トラックのサブデータ領域にだけ記録する。このデータは,ハウスキーピ
ングフレームを記録するテープの領域に影響される。各トラックの記録メインデータブロックは,各バイ
トをすべて0に設定するG1サブグループを形成すること及び9.3の方法を適用することによって生成する。
サブデータ領域に記録するデータは,9.4による。
ハウスキーピングフレームにはアンブルフレーム,システムログフレーム及びテープ管理フレームの3
種類がある。
16.1 アンブルフレーム アンブルフレームは,データ領域内にだけ存在可能である。論理フレーム番号
は,0とする。サブデータ領域内のデータは,直前の記録データグループ内の基本データを参照する。
アンブルフレームは,中間フレーム(14.5.5参照)として挿入した場合を除いて,記録データグループ
内又はベンダーグループの前に存在してはならない。
アンブルフレームの前には追記録点(14.5.6.1及び14.5.6.2参照)を除いて,他のアンブルフレーム又は
参照する記録データグループの最後のフレーム以外のフレームがあってはならない。
16.2 システムログフレーム システムログフレームは,システム領域内に71〜95のフレーム番号で記録
する。テープ使用履歴のログデータは,各システムログフレームのサブデータ領域に記録する。
16.3 テープ管理フレーム テープ管理フレームは,次の領域に記録する。
− リファレンス領域
− システムログ内を除くシステム領域
− EOD領域
− VEOTとパーティション境界との間。
テープ管理フレームのサブデータ領域は,パックアイテム番号3及び4のデータだけを含む。
60
X 6127 - 1992
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書A(規定) プリズムの光透過率の測定法
A.1. この附属書は,プリズムの光透過率の測定装置及び測定方法を示す。
光透過率は,測定装置で読み取ったカートリッジのプリズムの値と,基準プリズムの値の比とする。カ
ートリッジのプリズムの光透過率は,次の式による。
100
r
c×
P
P
P=
ここに,
P: カートリッジのプリズムの光透過率 (%)
Pc: カートリッジのプリズムの読み
Pr: 基準プリズムの読み
A.2. 光源 光源は,波長850±50nm,半値幅±50nmの赤外発光ダイオード (LED) を使用する。
A.3. 光検出部 光検出部は,シリコンフォトダイオードを用い,閉回路で動作する。
A.4. 光学系 光学系は,図A2による。すべての表面は黒のつや消し仕上げとする。両方の光学測定装置
は図A1で示す基準プリズムを用い校正する。
すべての測定装置は暗室に入れる。
図A1 基準プリズム
図A2 カートリッジプリズム
A.5. 基準プリズム 基準プリズムの仕様は,次による。
光透過率:波長850±50nmで95%
寸法 :図A3に示す。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書D(規定) テープの光透過率の測定法
D.1. 概要 この附属書は,テープの光透過率の測定装置及び測定法を示す。光透過率は,テープ試験片を
入れないときを100%とし,入れたときの比を百分率 (%) で表す。
D.2. 測定装置 測定装置の構成は,次による。
光源
光検出部
測定用マスク
光学系
測定回路
D.2.1 光源 光源は,波長850±50nm,半値幅±50nmの発光ダイオード (LED) を使用する。
D.2.2 光検出部 光検出部は,平らなシリコンフォトダイオードを用い,閉回路で動作する。
D.2.3 測定用マスク 測定用マスクは,厚さを2mm,孔の直径 (d) をフォトダイオードの受光領域の80
〜100%の大きさに設定する。表面は,黒のつや消しとし,試験片は,マスクの孔を覆い周りの光が漏れな
いようにマスクに固定する。
D.2.4 光学系 光学系は,図D1による。光は,マスクに垂直に入射し,光源からマスクまでの距離 (L) は,
次による。
α
tan
2
d
L=
光軸上の最大強度に対して,95%以上の強度がある領域にαを設定する。
図D1 光学系の構成
D.2.5 仕上げ 仕上げは,装置全体をつや消しの黒いケースで覆う。
D.2.6 測定回路(図D2) 測定回路の構成は,次による。
E: 出力電圧を変えられる定電圧電源
R: 電流を制限するための抵抗器
LED: 発光ダイオード
Di: シリコンフォトダイオード
A: 演算増幅器
Rf0, Rf1: 帰還用の抵抗器
S: 増幅率切替え用スイッチ
V: 電圧計
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
LEDに流れる電流,すなわち照射力は,供給電圧 (E) によって変えられ,Diは閉回路で動作する。演
算増幅器の出力は,V0=Ik×Rfによって求める。Ikは,Diの閉回路での電流とする。
ここで,Rf0及びRf1は,精度1%の温度変化特性の少ない抵抗とし,Rf1は,Rf0の20倍に設定する。
図D2 測定回路
D.3. 測定法 測定法は,次による。
D.3.1 スイッチSを位置0にする。
D.3.2 試験片を取り付けないで,電圧計Vの指示がフルスケール (100%) になるように供給電圧 (E) を設
定する。
D.3.3 リーダ又はトレーラテープをマスクに取り付ける。電圧計の指示は,60〜100%を示す。
D.3.4 磁気テープの試験片をマスクに取り付ける。スイッチSを位置1にする。電圧計のフルスケールは,
光透過率5%を示す。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書E(規定) 信号対雑音比 (S/N) 特性の測定法
信号対雑音比の測定は,分解能10kHzのスペクトラムアナライザを用い,試験条件は,本体8.による。
E.1. テープを交流消去する。
E.2. テープに記録密度3 002ftpmmで記録する。
E.3. 平均信号振幅 (Stape) を測定する。
E.4. 全雑音 (Ntotal) は,3.7MHzで測定する。
E.5. 再生系の雑音 (Namp) は,テープを装着しないでモータを回転させて3.7MHzで測定する。
テープ雑音:
2amp
2total
tape
N
N
N
−
=
tape
amp
N
N
は,70%未満とする。
信号対雑音比 (S/Ntape) は,20 log
tape
tape
N
S
で算出し,デシベル (dB) で表す。
E.6. 64回以上の測定平均による。
E.7. 副標準テープについてもE.1〜E.6の測定を行い,標準テープの信号対雑音比S/NMSRT (dB) を求める。
供試テープの信号対雑音比S/N (dB) は,次の式によって算出する。
S/N= (S/Ntape−S/NMSRT)
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書F(規定) 記録レベルの公称値及び最大許容値の決定法
記録レベルの公称値及び最大許容値の試験条件は,本体8.による。
F.1. 記録レベルの公称値の決定法
F.1.1 信号振幅副基準テープの記録密度1 501ftpmmの信号を再生し,読み出した値を信号振幅基準テープ
によって校正する。
F.1.2 交流消去した副標準テープに,記録密度1 501ftpmmの信号を記録電流が小さい値から徐々に増やし
ながら記録し,読み出した値がF.1.1で求めた校正後の値と等しくなるまで記録電流を増やす。
F.1.3 交流消去した供試テープに対し,F.1.2で求めた記録電流で記録密度1 501ftpmmの信号を記録する。
読み出した値を,記録密度1 501ftpmmでの記録レベルの公称値とする。
F.1.4 記録密度83.4ftpmm,333.6ftpmm,500.4ftpmm及び1 001ftpmmの値を求めるために,F.1.1〜F.1.3を
同様に繰り返す。
F.2. 記録レベルの最大許容値の決定法
F.2.1 交流消去した副標準テープに,記録密度1 501ftpmmの信号を記録電流が小さい値から徐々に増やし
ながら記録し,読み出した値を,F.1.1で求めた校正後の値の118.9%と等しくなるまで記録電流を増やす。
F.2.2 交流消去した供試テープに,F.2.1で求めた記録電流で記録密度1 501ftpmmの信号を記録する。読み
出した値を,記録密度1 501ftpmmでの記録レベルの最大許容値とする。
F.2.3 記録密度333.6ftpmm,500.4ftpmm及び1 001ftpmmの値を求めるために,F.2.1〜F.2.2を同様に繰り
返す。
F.3. 記録レベルの限界値 極端な記録レベルは,この規格を用いた記録システムの動作に支障を来すので,
互換性が得られる記録レベルの限界値を決める必要がある。限界値は,次による。
記録密度83.4ftpmmでは,記録レベルの公称値とする。
記録密度333.6ftpmm,500.4ftpmm,1 001ftpmm及び1 501ftpmmでは記録レベルの最大許容値とする。
参考 互換性確保のために,記録レベルは,記録密度333.6ftpmm,500.4ftpmm,1 001ftpmm及び1
501ftpmmで記録レベルの公称値を超えないことが望ましい。
65
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書G(規定) 8ビットバイトから10チャネルビットパターンヘの変
換
G.1. 8ビットバイトは,最上位ビットが左端,最下位ビットが右端とする。
10チャネルビットパターンは,最初に記録するビットを左端,最後に記録するビットを右端とする。
G.2. 使用する記録装置は,記録信号の直流成分を最小に維持する必要がある。すべての10チャネルビット
パターンは,0平衡か,6 : 4又は4 : 6の直流不平衡である。各10チャネルビットパターンには,直流成
分を最小にするために,次の10チャネルビットパターンの二つの代替パターンのいずれを選択するべきか
を変調器に指示するインジケータQが含まれる。
Q'は,前のパターンの直流情報である。
Qは,現在のパターンの直流情報である。
G.3. 左側の列には,8ビットバイトの16進数表記が記されている。
66
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
Q'=−1
Q'=1
16進表示
8ビットバイト
10チャネル
ビットパターン
直流
成分
Q
10チャネル
ビットパターン
直流
成分
Q
00
00000000
0101010101
0
1 0101010101
0
−1
01
00000001
0101010111
0
−1 0101010111
0
1
02
00000010
0101011101
0
−1 0101011101
0
1
03
00000011
0101011111
0
1 0101011111
0
−1
04
00000100
0101001001
0
−1 0101001001
0
1
05
00000101
0101001011
0
1 0101001011
0
−1
06
00000110
0101001110
0
1 0101001110
0
−1
07
00000111
0101011010
0
1 0101011010
0
−1
08
00001000
0101110101
0
−1 0101110101
0
1
09
00001001
0101110111
0
1 0101110111
0
−1
0A
00001010
0101111101
0
1 0101111101
0
−1
0B
00001011
0101111111
0
−1 0101111111
0
1
0C
00001100
0101101001
0
1 0101101001
0
−1
0D
00001101
0101101011
0
−1 0101101011
0
1
0E
00001110
0101101110
0
−1 0101101110
0
1
0F
00001111
0101111010
0
−1 0101111010
0
1
10
00010000
1101010010
0
1 1101010010
0
−1
11
00010001
0100010010
2
−1 1100010010
−2
−1
12
00010010
0101010010
0
−1 0101010010
0
1
13
00010011
0101110010
0
1 0101110010
0
−1
14
00010100
1101110001
2
1 0101110001
−2
1
15
00010101
1101110011
2
−1 0101110011
−2
−1
16
00010110
1101110110
2
−1 0101110110
−2
−1
17
00010111
1101110010
0
−1 1101110010
0
1
18
00011000
0101100101
2
−1 1101100101
−2
−1
19
00011001
0101100111
2
1 1101100111
−2
1
1A
00011010
0101101101
2
1 1101101101
−2
1
1B
00011011
0101101111
2
−1 1101101111
−2
−1
1C
00011100
0101111001
2
1 1101111001
−2
1
1D
00011101
0101111011
2
−1 1101111011
−2
−1
1E
00011110
0101111110
2
−1 1101111110
−2
−1
1F
00011111
0101101010
2
−1 1101101010
−2
−1
20
00100000
0111010101
0
−1 0111010101
0
1
21
00100001
0111010111
0
1 0111010111
0
−1
22
00100010
0111011101
0
1 0111011101
0
−1
23
00100011
0111011111
0
−1 0111011111
0
1
24
00100100
1111010001
2
1 0111010001
−2
1
25
00100101
1111010011
2
−1 0111010011
−2
−1
26
00100110
1111010110
2
−1 0111010110
−2
−1
27
00100111
0111011010
0
−1 0111011010
0
1
28
00101000
0111110101
0
1 0111110101
0
−1
29
00101001
0111110111
0
−1 0111110111
0
1
2A
00101010
0111111101
0
−1 0111111101
0
1
67
X 6127 - 1992
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
Q'=−1
Q'=1
16進表示
8ビットバイト
10チャネル
ビットパターン
直流
成分
Q
10チャネル
ビットパターン
直流
成分
Q
2B
00101011
0111111111
0
1 0111111111
0
−1
2C
00101100
0111101001
0
−1 0111101001
0
1
2D
00101101
0111101011
0
1 0111101011
0
−1
2E
00101110
0111101110
0
1 0111101110
0
−1
2F
00101111
0111111010
0
1 0111111010
0
−1
30
00110000
0111010010
0
1 0111010010
0
−1
31
00110001
1110010010
2
−1 0110010010
−2
−1
32
00110010
1111010010
0
−1 1111010010
0
1
33
00110011
1111110010
0
1 1111110010
0
−1
34
00110100
0111110001
2
1 1111110001
−2
1
35
00110101
0111110011
2
−1 1111110011
−2
−1
36
00110110
0111110110
2
−1 1111110110
−2
−1
37
00110111
0111110010
0
−1 0111110010
0
1
38
00111000
0111000101
2
−1 1111000101
−2
−1
39
00111001
0111000111
2
1 1111000111
−2
1
3A
00111010
0111001101
2
1 1111001101
−2
1
3B
00111011
0111001111
2
−1 1111001111
−2
−1
3C
00111100
0111011001
2
1 1111011001
−2
1
3D
00111101
0111011011
2
−1 1111011011
−2
−1
3E
00111110
0111011110
2
−1 1111011110
−2
−1
3F
00111111
0111001010
2
−1 1111001010
−2
−1
40
01000000
0100010101
2
1 1100010101
−2
1
41
01000001
0100010111
2
−1 1100010111
−2
−1
42
01000010
0100011101
2
−1 1100011101
−2
−1
43
01000011
0100011111
2
1 1100011111
−2
1
44
01000100
0101010001
2
1 1101010001
−2
1
45
01000101
0101010011
2
−1 1101010011
−2
−1
46
01000110
0101010110
2
−1 1101010110
−2
−1
47
01000111
0100011010
2
1 1100011010
−2
1
48
01001000
0100110101
2
−1 1100110101
−2
−1
49
01001001
0100110111
2
1 1100110111
−2
1
4A
01001010
0100111101
2
1 1100111101
−2
1
4B
01001011
0100111111
2
−1 1100111111
−2
−1
4C
01001100
0100101001
2
1 1100101001
−2
1
4D
01001101
0100101011
2
−1 1100101011
−2
−1
4E
01001110
0100101110
2
−1 1100101110
−2
−1
4F
01001111
0100111010
2
−1 1100111010
−2
−1
50
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X 6127 - 1992
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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−1
DA
11011010
1110101101
0
1 1110101101
0
−1
DB
11011011
1110101111
0
−1 1110101111
0
1
DC
11011100
1110111001
0
1 1110111001
0
−1
DD
11011101
1110111011
0
−1 1110111011
0
1
DE
11011110
1110111110
0
−1 1110111110
0
1
DF
11011111
1110101010
0
−1 1110101010
0
1
E0
11100000
1111010101
0
1 1111010101
0
−1
E1
11100001
1111010111
0
−1 1111010111
0
1
E2
11100010
1111011101
0
−1 1111011101
0
1
E3
11100011
1111011111
0
1 1111011111
0
−1
E4
11100100
1111001001
0
−1 1111001001
0
1
E5
11100101
1111001011
0
1 1111001011
0
−1
E6
11100110
1111001110
0
1 1111001110
0
−1
E7
11100111
1111011010
0
1 1111011010
0
−1
E8
11101000
1111110101
0
−1 1111110101
0
1
E9
11101001
1111110111
0
1 1111110111
0
−1
EA
11101010
1111111101
0
1 1111111101
0
−1
EB
11101011
1111111111
0
−1 1111111111
0
1
EC
11101100
1111101001
0
1 1111101001
0
−1
ED
11101101
1111101011
0
−1 1111101011
0
1
EE
11101110
1111101110
0
−1 1111101110
0
1
EF
11101111
1111111010
0
−1 1111111010
0
1
F0
11110000
1101010101
0
−1 1101010101
0
1
F1
11110001
1101010111
0
1 1101010111
0
−1
F2
11110010
1101011101
0
1 1101011101
0
−1
F3
11110011
1101011111
0
−1 1101011111
0
1
F4
11110100
1101001001
0
1 1101001001
0
−1
F5
11110101
1101001011
0
−1 1101001011
0
1
F6
11110110
1101001110
0
−1 1101001110
0
1
F7
11110111
1101011010
0
−1 1101011010
0
1
F8
11111000
1111100101
2
−1 0111100101
−2
−1
F9
11111001
1111100111
2
1 0111100111
−2
1
FA
11111010
1111101101
2
1 0111101101
−2
1
FB
11111011
1111101111
2
−1 0111101111
−2
−1
FC
11111100
1111111001
2
1 0111111001
−2
1
FD
11111101
1111111011
2
−1 0111111011
−2
−1
FE
11111110
1111111110
2
−1 0111111110
−2
−1
FF
11111111
1111101010
2
−1 0111101010
−2
−1
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X 6127 - 1992
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書H(規定) ビットシフトの測定法
テープは,情報交換に使用する磁気テープ装置によってシステムオペレーションと互換性のあるモード
で記録する。
H.1. 読出し装置 読出し装置は,次による。
附属書Kによって測定するときに,トラックの直線性が6.0μmの範囲内に保持されている磁気テープ装
置によって読み出されなければならない。ヘッドの出力電圧は,ヘッド設計,回転トランス,前置増幅器
及びヘッド対テープ速度は,低い信号対雑音比による測定誤差を避けるように選ばなければならない。
(1) 読出しヘッド
ギャップ長:0.25±0.03μm
トラック幅:20±2μm
ヘッドギャップの角度: プラスアジマスのヘッドのギャップは,スキャナ軸に対して+20°00ʼ±12ʼと
する。
プラスアジマスのヘッドのギャップは,スキャナ軸に対して−20°00ʼ±12ʼと
する。
(2) 読出しチャネル 読出しギャップに接近させて平行に置いたリードを用いて試験を行い,ヘッド,回
転トランス及び前置増幅器の総合周波数特性は,次に示す伝達関数G (S) について,チャネルビット
1の周波数の941〜1.5倍までの周波数範囲で,振幅で2dB以内,位相で5゚以内とする。
+
+
+
+
+
+
+
+
−
−
2
2
2
1
2
21
1
1
2
21
2
4L
2
)
)(
(
)(
(
)
(
G
L
L
L
L
P
P
S
Q
S
S
Q
S
S
Q
S
S
S
S
S
S
K
S
H
ω
ω
ω
ω
ω
ω
ω
ω
ω
ω
ω
=
ここに,
K≧ 5
ωI= 2IIfi
fH= 1の周波数の2001
fP= 1の周波数の
3
2
f1= 1の周波数の
4
1
fL= 1の周波数
Q1= 0, 12
Q= 2, 0
Q2= 0, 5
参考 伝達関数G (S) は,前置増幅器に対する入力の結合時定数に関連する1次低周波遮断点及びヘ
ッド,回転トランス及び前置増幅器のインダクタンス,キャパシタンスに関連する2次高周波
遮断点によって定義される。
前置増幅器の出力に接続する等価器の特性は,次による。
(
)
+
+
+
c
c
b
a
c
S
Q
S
S
KS
S
ω
ω
ω
ω
ω
2
2
2
2
)
(
G
=
ここに,
K≧ 1
ω1= 2IIfi
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X 6127 - 1992
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
fa= 1の周波数
fb≦ 1の周波数の941
fc≧ 1の周波数の1.5倍
0.7≦ Q≦1.0
H.2. 測定 測定は,次による。
平均ビットセル長 (L) は,試験零交差 (TZC) の両側の任意の一対の基準零交差 (RZC) によって得る。
基準零交差は,2個以上の1の零交差を両側にもつ1の零交差とする。これらの1の零交差の外側のチャ
ネルビットは,0又は1のいずれでもよい。
RZCは,ビットセル長の変化による誤りを避けるために,TZCから40個以内のビットセルとする。
本体10.5に規定するビットシフトは,TZCとRZCとの間のビットセルで,任意の0及び1のパターン
に適合する。
H.3. データ分析
基準零交差間のビットセルの数をnとすると,平均ビットセル長 (L) は,次による。
n
L
1
3
P
P−
=
Pnは,n番目の1の零交差の位置とする。
最初の基準零交差と試験零交差との間にmビットの間隔があるときは,次による。
ビットシフト(%)=
100
|)
P
P
(
|
1
2
×
−
−
L
mL
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書J(参考) 輸送条件
J.1. 環境条件 カートリッジの輸送時の環境条件は,次によることが望ましい。
温度 :−40〜+45℃
相対湿度:5〜80%
湿球温度:26℃
カートリッジの内部及び表面は,結露してはならない。
J.2. カートリッジの輸送 カートリッジの輸送は,次による。
J.2.1 衝撃及び振動 輸送中のカートリッジへの損傷を最小限にするために,次のような対策を取ること
が望ましい。
(1) カートリッジを変形させるおそれがある機械的な荷重を加えてはならない。
(2) カートリッジは1mを超える高さから落下させてはならない。
(3) カートリッジは,十分な衝撃吸収材をもつ固い箱の中に収納する。
(4) カートリッジの収納箱は,内部が清浄で,かつ,じんあい(塵埃)や水の侵入防止が十分可能な構造
とする。
(5) カートリッジの収納箱内でのカートリッジの収納方向は,テープリールの中心軸が水平になるように
する。
(6) カートリッジの収納箱は,正しい位置方向(天地)に置けるように明確な表示をする。
J.2.2 極端な温度と湿度 温度及び湿度の急激な変化は,いかなる場合でも可能な限り回避する。輸送さ
れたカートリッジは,必ず使用環境条件に最低24時間放置する。
J.2.3 誘導磁界の影響 カートリッジとカートリッジ収納箱の最外壁との距離は,外部磁界の影響による
信号破壊の危険性を最小限にするため,80mm以上とする。
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X 6127 - 1992
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書K(規定) トラックエッジの直線性の測定方法
K.1. 測定方法 測定方法は,図K1及び次による。
(1) テープ基準縁に平行で,それからの距離d=1.898mmの線とトラックエッジの交点を定める。
(2) 幅8μm長さ20.88mmの長方形の箱を,その中心が上記(1)の交点に位置するように置き,箱の長手方
向がテープ基準縁に対して6°22′59.5″の角度となるようにする。
図K1 トラックエッジ直線性
K.2. 規定 トラックエッジは,箱の短い側だけに交差する。
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X 6127 - 1992
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書L(参考) 記録時再生 (RAW)
記録時再生 (RAW) とは,フレームを書き込んだ後に,それが正しく書き込まれたかどうかを調べて,
正しく書き込まれていないときは,再度書き込みをするために,即座にそのフレームを読み出すことであ
る。RAWは,フレーム単位で行う。RAWは,テープのデータ領域でだけ行うこととし,アンブルフレー
ムでは行ってはならない。RAWを行うときは,他のフレームに適用したか否かにかかわらず,個々のフレ
ームごとに適用するかどうかを決めてよい。RAWチェックで,あるフレームが正しく書かれていないと識
別すると,テープに沿ってその先に再書込みをする。つまり,再書込みをするフレームが,元のフレーム
を重ね書きすることはない。
RAWチェックの第一の目的は,軽微でないテープの欠陥によって発生する多量の誤りを含むフレームの
検出である。したがって,すべてのチャネルビットが正しく読めなくても必ずしも再記録を行う必要はな
い。フレームの品質を検査する方法の例は,次のとおりである。
失われたパルスの長さ,レベル及びその分布,C1符号又はC2符号によって検出されたエラーの数を数
えること,書込みと読出しのチェックサムを比較すること,書込み及び読出しデータの比較をサンプル期
間又は常時行うことなどである。
フレームを再書込みするときは,テープ上に複数の同じフレームが存在する可能性がある。それに引き
続く読出しによって,あるフレームのデータが複数の部分から読み出された場合は,前に読み出したフレ
ームのデータは,書込みに失敗可能性があるので,最後に読み出したデータを使用することを推奨する。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書M(参考) 基本グループ番号0の内容の例
基本グループ番号0の内容の例を附属書M付図1に示す。
バイト位置1〜400までのすべてのエントリには,(00) が続く。
また,そのフィールドの残りの部分は,(00) で詰められる。
附属書M付図1 基本グループ番号0の例
バイト位置
フィールド名
内容
1〜 128
製造業者名
パーティションを書いたか初期化したドラ
イブの製造業者名
129〜 160
モデル番号
パーティションを書いたか初期化したドラ
イブのモデル番号又は識別番号
161〜 192
シリアル番号
ドライブに割り当てたシリアル番号
193〜 224
改訂番号
ドライブ部品の改訂番号
193〜200 サブアセンブリ1
201〜208 サブアセンブリ2
209〜216 サブアセンブリ3
217〜224 サブアセンブリ4
225〜 256
ホストインタフェースタイプ及びア
ドレス
ホストインタフェースのタイプ
(例えば,SCSI及び接続アドレス)
225〜240 ホストインタフェースタイプ
241〜256 アドレス
257〜 272
日付,時間 YYMMDDHHMMSS
パーティションを初期化した日付及び時間
257〜258 YY 年
259〜260 MM 月
261〜262 DD 日
263〜264 HH 時
265〜266 MM 分
267〜268 SS 秒
273〜 400
テープラベル又は識別子
パーティション内容の表示
401〜 5766
未規定
すべてのバイトを0に設定。
5757
〜
126632
製造業者用データ
規定しない。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JIS磁気テープ原案作成専門委員会 構成表
(敬称略・順不同)
氏名
所属
(委員長)
大 石 完 一
日本ユニシス株式会社
(幹事)
多羅尾 悌 三
富士通株式会社
(委員)
富 田 正 典
日本電信工業株式会社
竹 内 正
株式会社トリム・アソシエイツ
横 山 克 哉
日本ビクター株式会社
徳 永 賢 次
住友スリーエム株式会社
平 川 卓
富士写真フイルム株式会社
中川原 一 彦
ティアック株式会社
今 岡 信 之
日本アイ・ビー・エム株式会社
今 井 伸 二
日本電気株式会社
安 藤 晴 夫
日立マクセル株式会社
三 瓶 徹
株式会社日立製作所
小 高 健太郎
ソニー株式会社
稲 葉 裕 俊
工業技術院標準部
(事務局)
木 武 久
社団法人日本電子工業振興協会