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X 5212:2015 (ISO/IEC 21481:2012) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 適合性···························································································································· 1 

3 引用規格························································································································· 1 

4 用語及び定義 ··················································································································· 2 

5 表記······························································································································· 3 

6 外部RFフィールド検出 ···································································································· 3 

7 モード選択及び切替え ······································································································· 3 

8 外部RFフィールド検出及び初期RF発生 ············································································· 4 

X 5212:2015 (ISO/IEC 21481:2012) 

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人情報

処理学会(IPSJ)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改

正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格であ

る。 

これによって,JIS X 5212:2010は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

X 5212:2015 

(ISO/IEC 21481:2012) 

近距離通信用インタフェース及びプロトコル2 

(NFCIP-2) 

Information technology-Telecommunications and information exchange 

between systems-Near Field Communication Interface and Protocol -2 

(NFCIP-2) 

序文 

この規格は,2012年に第2版として発行されたISO/IEC 21481を基に,技術的内容及び構成を変更する

ことなく作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。 

適用範囲 

この規格は,JIS X 6322規格群又はJIS X 6323規格群に従うICカード読取り機能をJIS X 5211と合わ

せて実装するデバイスのために,NFC通信モード,PICC通信モード,PCD通信モード及びVCD通信モー

ドの四つの通信モードのうちの選択された一つに入る方法を規定する。この規格は,これらの通信モード

の仕様は規定しない。 

JIS X 5211(NFCIP-1),JIS X 6322規格群及びJIS X 6323規格群は,13.56 MHzを利用する近接接続デ

バイスのRF信号インタフェース及び非接触ICカードへのアクセスの,初期化,衝突回避及び無線相互接

続プロトコルを規定している。相互接続プロトコルとしては,NFC通信モード,PICC通信モード,PCD

通信モード及びVCD通信モードが規定されている。 

この規格は,この四つの通信モードのうちの選択された一つに入る方法を規定することを目的としてい

る。通信モード選択後の動作は,その通信モードを規定している規格に従う。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO/IEC 21481:2012,Information technology−Telecommunications and information exchange 

between systems−Near Field Communication Interface and Protocol -2 (NFCIP-2)(IDT) 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ

とを示す。 

適合性 

この規格の全ての必須の仕様を実装した場合にこの規格に適合する。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

X 5212:2015 (ISO/IEC 21481:2012) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

ISO/IEC 18092,Information technology−Telecommunications and information exchange between systems−

Near Field Communication−Interface and Protocol (NFCIP-1) 

注記 JIS X 5211:2010 システム間の通信及び情報交換−近距離通信用インタフェース及びプロト

コル (NFCIP-1)が2004年版に一致している。 

JIS X 6322-2 識別カード−非接触(外部端子なし)ICカード−近接型−第2部:電力伝送及び信号

インタフェース 

注記 対応国際規格:ISO/IEC 14443-2,Identification cards−Contactless integrated circuit(s) cards −

Proximity cards−Part 2: Radio frequency power and signal interface(IDT) 

JIS X 6322-3 識別カード−非接触(外部端子なし)ICカード−近接型−第3部:初期化及び衝突防

止 

注記 対応国際規格:ISO/IEC 14443-3,Identification cards−Contactless integrated circuit(s) cards −

Proximity cards−Part 3: Initialization and anticollision(IDT) 

JIS X 6322-4 識別カード−非接触(外部端子なし)ICカード−近接型−第4部:伝送プロトコル 

注記 対応国際規格:ISO/IEC 14443-4,Identification cards−Contactless integrated circuit(s) cards −

Proximity cards−Part 4: Transmission protocol(IDT) 

JIS X 6323-2 識別カード−非接触(外部端子なし)ICカード−近傍型−第2部:電波インタフェー

ス及び初期化 

注記 対応国際規格:ISO/IEC 15693-2,Identification cards−Contactless integrated circuit(s) cards −

Vicinity cards−Part 2: Air interface and initialization(IDT) 

JIS X 6323-3 識別カード−非接触(外部端子なし)ICカード−近傍型−第3部:衝突防止及び伝送

プロトコル 

注記 対応国際規格:ISO/IEC 15693-3,Identification cards−Contactless integrated circuit(s) cards −

Vicinity cards−Part 3: Anticollision and transmission protocol(IDT) 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。 

4.1 

外部RFフィールドしきい値,HTHRESHOLD(HTHRESHOLD) 

外部RFフィールドの値の最小値。 

注記 JIS X 5211:2010の4.6を変更している。 

4.2 

NFCIP-2デバイス(NFCIP-2 device) 

JIS X 5212の実体。 

4.3 

NFCモード(NFC MODE) 

NFCIP-2デバイスがJIS X 5211で規定される仕様で動作するモード。 

4.4 

動作周波数,fc(fc) 

JIS X 6322-2で規定する動作磁界の周波数(搬送波周波数)。 

X 5212:2015 (ISO/IEC 21481:2012) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

注記 周波数の許容偏差は電波法に定められている。 

4.5 

PICCモード(PICC MODE) 

JIS X 6322-2,JIS X 6322-3及びJIS X 6322-4で規定するA型若しくはB型の近接型カード,又は同様

な動作をする対象物として,NFCIP-2デバイスが動作するモード。 

4.6 

PCDモード(PCD MODE) 

JIS X 6322-2,JIS X 6322-3及びJIS X 6322-4で規定する近接型カード結合装置として,NFCIP-2デバイ

スが動作するモード。 

4.7 

VCDモード(VCD MODE) 

JIS X 6323-2及びJIS X 6323-3で規定する近傍型結合装置として,NFCIP-2デバイスが動作するモード。 

表記 

5.1 

名称 

固有フィールドなどの基本的要素の名称(ラテンアルファベット表記)は,先頭を大文字とする。 

外部RFフィールド検出 

外部RFフィールド検出処理の実行中,NFCIP-2デバイスは,TIDT+n×TRFW(JIS X 5211の11.1.1参照)

期間,fcにおいてHTHRESHOLDの強さを超える外部RFフィールドを検出したら,自らのRFフィールドを発

生してはならない。 

モード選択及び切替え 

NFCIP-2デバイスのモード切替えは,事前に選択しておいたNFCモード,PCDモード,PICCモード又

はVCDモードのいずれかのモードに入る手順を規定する。 

NFCIP-2デバイスは,次に示す手順を実施しなければならない。 

1) NFCIP-2デバイスは,自らのRFフィールドの発生を停止する。 

2) PICCモードを選択している場合,NFCIP-2デバイスは,PICCモードに入る。 

3) NFCIP-2デバイスは,箇条6で規定する外部RFフィールドを検出した場合,ターゲットとしてNFC

モードに入らなければならない。 

4) NFCIP-2デバイスは,NFCモードを選択していて外部RFフィールドを検出できない場合,イニシエ

ータとしてNFCモードに入らなければならない。 

5) NFCIP-2デバイスは,PCDモード又はVCDモードを選択していて外部RFフィールドを検出できない

場合,箇条8で規定する外部RF検出及び初期RF発生を実施しなければならない。 

上記の手順を,図1に図示する。 

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X 5212:2015 (ISO/IEC 21481:2012) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

開始

外部RFフィールド

を検出したか?

PCDモード

終了

NFCモード

VCDモード

NFCモード,

PCDモード,VCDモードの

どれを選択して

いるか?

外部RF

フィールドを検出

したか又は時間

切れか?

外部RF

フィールドを検出

したか又は時間

切れか?

NFCIP-2デバイスは,RF

フィールドの発生を停止し

なければならない

PICCモード

PICC

モードを選択している

か?

外部RFフィールド

を検出した

外部RFフィールド

を検出した

NFCモード

VCDモード

 PCDモード

いいえ

はい

はい

いいえ

外部RFフィールド検出

期間が経過した

外部RFフィール
ド検出期間が経
過した

図1−モード選択 

外部RFフィールド検出及び初期RF発生 

TIDT+n×TRFWの期間中にNFCIP-2デバイスが外部RFフィールドを箇条6で規定するように検出したと

き,箇条7に規定する手順を再び最初から実施しなければならない。 

NFCIP-2デバイスは,TIDT+n×TRFWの期間中に外部RFフィールドを検出できない場合には,RFフィー

ルドの発生を開始し,TIRFG経過後に,選択している通信モードに入らなければならない。TIDT,TRFW及び

nについては,JIS X 5211の11.1.1を参照。TIRFGは,RFフィールド発生開始時点と,命令又はデータの送

信に係る変調の開始時点との間にある初期保護時間とする。JIS X 6322-3の5.1(ポーリング)及びJIS X 

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X 5212:2015 (ISO/IEC 21481:2012) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

6323-2の7.3(VCDからVICCへの伝送フレーム)でそれぞれPCDモード及びVCDモードに対するTIRFG

を規定している。 

外部RF検出及び初期RF発生を図2に示す。 

図2−PCDモード及びVCDモードにおけるRF検出及び初期RF発生