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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

X 5007-1990 

開放型システム間相互接続 

−オブジェクト識別子の構成 

Open Systems Interconnection−Structure of object identifiers 

1. 適用範囲 この規格は,開放型システム間相互接続(以下,OSIという。)の規格に基づくデータ処理

システムがOSI環境下において通信を行う際に,必要となるオブジェクト識別子について,日本国内にお

ける構成及びその登録に関する一般的事項を規定する。 

備考 この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS X 0304 国名コード 

JIS X 0401 都道府県コード 

JIS X 0402 市区町村コード 

JIS X 5603 開放型システム間相互接続の抽象構文記法1 (ASN.1) 仕様 

2. 用語の定義 

2.1 

ASN.1で定義された用語 この規格は,JIS X 5603で定義された次の用語を使用する。 

(1) 値 (value)  

(2) 情報オブジェクト (information object)  

(3) オブジェクト識別子 (object identifier)  

(4) オブジェクト識別子値 (object identifier value)  

(5) オブジェクト識別子構成要素 (object identifier component)  

(6) 節点 (node)  

(7) 弧 (arc)  

(8) 基本記法 

(9) 日本語拡張記法 

(10) 名前形式 (name form)  

(11) 数値形式 (number form)  

2.2 

この規格で定義する用語 この規格で定義する用語は,次のとおりとする。 

(1) 国内登録機関 日本工業標準調査会(以下,JISCという。),又はJISCから登録にかかわる業務を移

管された機関(1)。 

注(1) 日本における国内登録機関は,JISCから財団法人 日本情報処理開発協会に移管されている。 

(2) 国内支援機関 申請者からの申請の受付及び国内登録機関への転送,並びに国内登録機関からの結果

の受信及び申請者への結果の通知を国内登録機関に代わって行う機関。 

(3) 国内標準 日本国内の標準(規格)で,その標準で規定される情報オブジェクトを登録するためのも

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X 5007-1990  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

の(国際規格で規定されているものを除く。)。 

(4) 組織 法規[商業登記法及び民法(法人登記規則及び特殊法人登記令)]による法人,及び同一の目的

をもつ法人又は個人の集まりである団体。 

なお,国の機関,地方公共団体なども含む。 

(5) 登録 情報オブジェクトのインスタンスに値を割り当てること。 

3. オブジェクト識別子の構成及び登録 

3.1 

オブジェクト識別子構成要素の登録範囲 この規格は,JIS X 5603で規定する“iso (1) member-body 

(2) 392”で識別する節点(図1参照)の下に続く弧に対して,オブジェクト識別子構成要素の割当て規則

を規定する。 

備考 JIS X 0304及びJIS X 5603で日本におけるISO加盟機関 (JISC) に対して“392”が割当てられ

ている。JISCがオブジェクト識別子構成要素の割当て体系を管理する。 

図1 オブジェクト識別子の木構造 

注(2) これは,便宜上のものであって,オブジェクト識別子構成要素の名前形式が存在することを表すも

のではない(表1参照)。 

備考 

:節点 
:弧 

表1 弧を識別するオブジェクト識別子構成要素 

レベル(3) 

オブジェクト識別子構成要素 

数字形式 

名前形式 

基本記法 

日本語拡張記法 

iso 

iso 

member-body 

加盟機関 

392 

−(4) 

−(4) 

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X 5007-1990  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

注(3) レベルは,根からその弧までの弧の数をいう。 

(4) この識別子にオブジェクト識別子の名前形式を用いることはで

きない。 

3.2 

オブジェクト識別子構成要素 ここでは,“392”(JISCを表す。)の下に続く弧に関する規則を規定

する。数字形式及び名前形式の割当ては,表2による。 

表2 392の直接下位のオブジェクト識別子値の割当て 

オブジェクト識別子構成要素 

弧が指す組織又は規格 

数字形式 

名前形式 

0〜9999 

標準ごとに割り当てる。 国内標準 

10000〜99999 

使用しない。 

将来の拡張のために確保する。 

100000〜16099999  割り当ててはならない。 組織 

3.3 

国内標準に対するオブジェクト識別子構成要素の登録 国内登録機関は,国内で独自に決められる

標準を指す弧に対して,数字形式及び名前形式のオブジェクト構成要素を割り当てる。表3に例を示す。 

表3 国内標準のオブジェクト識別子構成要素の例 

数字形式 

名前形式 

asnl 

ds 

motis 

oda 

ms 

10 

ftam 

3.4 

組織に対するオブジェクト識別子構成要素の割当て及び登録 国内登録機関は,組織を指す弧に対

し,数字形式のオブジェクト識別子構成要素を割り当て,名前形式のオブジェクト識別子構成要素は割り

当ててはならない。登録の際の割当ては,表4による。 

オブジェクト識別子構成要素の割当てを受けた組織は,その節点より下位に情報オブジェクトを登録し,

オブジェクト識別子値を割り当ててもよい。 

このオブジェクト識別子値の割当ては,この規格では規定しない。 

表4 組織登録番号の登録区分 

登録区分(5) 

対象とする組織 

0〜999 

国の機関に割り当てる。 

1000〜47999 

地方公共団体に割り当てる(6)。 

48000〜99999 

予約領域(将来の拡張のために確保する。)。 

100000〜15999999 

上記以外の組織に割り当てる。 

注(5) オブジェクト識別子構成要素と組織登録番号との関係は,次

式による。 

y=x+100000 

ここで,  y=: オブジェクト識別子構成要素 

x: 組織登録番号 

(6) 地方公共団体の割当ては,JIS X 0401及びJIS X 0402によっ

て表す。ただし,JIS X 0401で規定されたコードのうち先頭
が0の場合は,その0を除く。都道府県自身を表す場合は,
市区町村コードに該当する部分を“000”とする。 

例 

X 5007-1990  

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3.5 

オブジェクト識別子値の形式 オブジェクト識別子値の形式は,JIS X 5603の26.による。参考のた

め,その抜粋を次に示す。 

̲オブジェクト識別子値 

::= {̲オブジェクト識別子構成要素リスト}  | 

{̲定義値 ̲オブジェクト識別子構成要素リスト} 

̲オブジェクト識別子構成要素リスト ::= ̲オブジェクト識別子構成要素 | 

̲オブジェクト識別子構成要素 

̲オブジェクト識別子構成要素リスト 

̲オブジェクト識別子構成要素 

::= ̲名前形式   | 

̲数字形式   | 

̲名前及び数字形式 

̲名前形式 

::= 識別子 

̲数字形式 

::= 数字 | ̲定義値 

̲名前及び数字形式 

::= 識別子(̲数字形式) 

例えば,XXX会社に数字形式のオブジェクト識別子構成要素として“12345678”が割り当てられた場合,

XXX会社を示すオブジェクト識別子値は,次の例のいずれでもよい。 

例1.  {iso加盟機関 392 12345678}  

例2.  {iso (1) member-body (2) 392 12345678}  

例3.  {1 2 392 12345678}  

登録管理問題分科会 構成表(敬称略,順不同) 

氏 名 

所 属 

(委員長) 

田 畑 孝 一 

図書館情報大学 

(委 員) 

朝 倉 雄 二 

財団法人情報処理相互運用技術協会 

渥 美   勝 

株式会社インテック 

池 田   裕 

株式会社日立製作所 

○ 大 島   功 

東京電力株式会社 

小 野 喜代志 

株式会社野村総合研究所 

○ 川 上   英 

沖電気工業株式会社 

木 村 道 弘 

日本電気株式会社 

◎ 小 出 信 介 

富士通株式会社 

小 林 善 和 

日本アイ・ビー・エム株式会社 

○ 近 澤   進 

新日鐵情報通信システム株式会社 

當 麻 悦 三 

日本ユニシス株式会社 

深 田 陸 雄 

財団法人流通システム開発センター 

森 野 和 好 

日本電信電話株式会社 

渡 辺   治 

財団法人金融情報システムセンター 

西 川 泰 蔵 

通商産業省機械情報産業局 

○ 八 田   勲 

工業技術院標準部 

○ 粕 川 晃 秀 

工業技術院標準部 

(事務局) 

○ 佐 内 則 夫 

財団法人日本情報処理開発協会 

○ 関 本   貢 

財団法人日本情報処理開発協会 

○ 藤 本 昌 宏 

財団法人日本情報処理開発協会 

備考 ◎印は原案作成委員会主査 

   ○印は原案作成委員会委員 

X 5007-1990  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

名前と手続き調査研究委員会 構成表(敬称略,順不同) 

氏 名 

所 属 

(委員長) 

田 畑 孝 一 

図書館情報大学 

(委 員) 

河 野 哲 也 

株式会社日立製作所 

椛 島 隆 富 

国際電信電話株式会社 

川 上   英 

沖電気工業株式会社 

小 出 信 介 

富士通株式会社 

小 林 善 和 

日本アイ・ビー・エム株式会社 

瀬 戸 秀 輝 

三菱電機株式会社 

當 麻 悦 三 

日本ユニシス株式会社 

橋 本 浩 一 

株式会社東芝 

森 野 和 好 

日本電信電話株式会社 

横 山 達 也 

日本電気株式会社 

沖 野 英 明 

工業技術院標準部 

八 田   勲 

工業技術院標準部 

堀 坂 和 秀 

工業技術院標準部 

(事務局) 

山 田 正 二 

財団法人日本規格協会 

規格調整専門委員会WG 3, 4 構成表(敬称略,順不同) 

氏 名 

所 属 

(WG 3主査) 

徳 永 英 二 

日本アイ・ビー・エム株式会社 

(WG 4主査) 

森   宗 正 

日本ユニシス株式会社 

(委員) 

伊 藤 博 夫 

沖電気工業株式会社 

佐 藤   健 

日立INSソフトウェア株式会社 

高 畠 丈 夫 

富士通株式会社 

楡 木 武 久 

社団法人日本電子工業振興協会 

山 田 昭 彦 

日本電気株式会社