X 4176:2005
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準
原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大
臣が制定した日本工業規格である。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS X 4176には,次に示す附属書がある。
附属書A(A.1-規定,A.2-参考)文献
附属書B(参考)DTDの例
附属書C(参考)W3Cの作業グループメンバ及び貢献者
原勧告の標題及びまえがき
XMLリンク付け言語 (XLink) 1.0
W3C勧告 2001年6月27日
この版の掲載場所
http://www.w3.org/TR/2001/REC-xlink-20010627/ (HTML, XMLで入手可能。)
最新版の掲載場所
http://www.w3.org/TR/xlink/
以前の版の掲載場所
http://www.w3.org/TR/2000/PR-xlink-20001220/
編者
Steve DeRose, Brown University Scholarly Technology Group
Eve Maler, Sun Microsystems
David Orchard, Jamcracker
著作権 © 2001 W3C® (MIT, INRIA, Keio)が,すべての権利を保有する。免責,商標,文書の使
用,及びソフトウェアの使用許諾に関するW3Cの規則を適用する。
この文書の状態
この文書は,W3Cのメンバ及び他の関係者によって審議され,W3C勧告として技術統括責任者
によって承認された。この文書は,安定したものであって,参考資料として使用してよく,他の
文書から引用規定として引用してもよい。勧告作成において,W3Cは,この規定を広く知らせ,
普及させる役割をもつ。これによって,ウェブの機能性及び相互運用性が高まる。
XLinkとともに使用してよいXPointer言語に関する情報については,[XPTR]を参照されたい。
X 4176:2005
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
この文書は,W3C体系分野のXML活動の一部として,W3C XMLリンク付け作業グループに
よって作成された。この活動の背景については,XML活動声明を参照されたい。
この文書にあり得る誤りは,公開電子メールリストwww-xml-linking-comments@w3.org(アーカ
イブは,http://lists.w3.org/Archives/Public/www-xml-linking-comments/)に報告していただきたい。す
べての確認済みの誤りは,http://www.w3.org/2001/06/xlink-errataで入手可能な訂正表の中に文書化
されている。
この規定の英語版を,唯一の規定版とする。この文書の翻訳に関する情報は,
http://www.w3.org/2001/06/xlink-translationsで入手できる。
XLinkを特徴付ける設計原理の付加的な背景については,[XLDP]を参照し,このXLinkの規定
が充足しようとするXLink要件(規定)については,[XLREQ]を参照されたい。XLinkは,すべての
HTMLリンク付け構成要素に,現状で対応しているわけではない。この状況については,
[XLinkNaming]を参照されたい。
現在のW3C勧告及びその他の技術文書の一覧は,http://www.w3.org/TRで参照できる。
X 4176:2005
(3)
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目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
0 適用範囲························································································································· 1
1 導入······························································································································· 1
1.1 起源及び目標 ················································································································ 2
2. XLinkの概念 ·················································································································· 2
2.1 リンク及び資源 ············································································································· 2
2.2 弧,たどり及び振る舞い ································································································· 2
2.3 リンク付け要素の物理的位置に相対的な資源 ······································································· 3
3. XLinkの処理及び適合性 ··································································································· 3
3.1 処理依存性 ··················································································································· 3
3.2 マーク付け適合性 ·········································································································· 3
3.3 応用適合性 ··················································································································· 3
4. XLinkマーク付け設計 ······································································································ 4
4.1 XLink属性の使用パターン ······························································································ 5
4.2 XLink要素型の関係 ······································································································· 5
4.3 属性値の既定化 ············································································································· 6
4.4 XLinkの使用と他のマーク付けとの統合 ············································································ 6
4.5 旧来のマーク付けを伴ったXLinkの使用 ············································································ 6
5. XLinkの要素及び属性 ······································································································ 6
5.1 拡張リンク(extended型要素) ···························································································· 7
5.2 単純リンク(simple型要素) ······························································································ 20
5.3 XLink要素型属性(type) ·································································································· 22
5.4 位置指定子属性(href) ····································································································· 23
5.5 意味属性(role,arcrole及びtitle) ······················································································ 24
5.6 振る舞い属性(show及びactuate) ······················································································ 24
5.7 たどり属性(label,from及びto) ······················································································· 26
附属書A(A.1-規定,A.2-参考)文献······················································································· 28
附属書B(参考)DTDの例 ··································································································· 31
附属書C(参考)W3Cの作業グループメンバ及び貢献者 ···························································· 34
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日本工業規格 JIS
X 4176:2005
XMLリンク付け言語 (XLink) 1.0
XML Linking Language (XLink) Version 1.0
序文 この規格は,2001年6月にWorld Wide Web Consortium(W3C)から公表された勧告XML Linking
Language (XLink) Version 1.0を翻訳し,技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格である。
0
適用範囲 この規格は,XMLリンク付け言語(XLink)を規定する。XLinkは,資源間のリンクを生成
し記述するために,要素をXML文書の中に挿入することを可能にする。XLinkは,今日のHTMLの単純
な単一方向ハイパリンクに類似するリンク及び更に高度なリンクを記述できる構造を生成するために,
XML構文を用いる。
1. 導入 XLinkは,基本的な単一方向リンク及びもっと複雑なリンク付け構造の両方を生成するための
枠組みを提供する。それは,XML文書に対して次のことを可能にする。
a) 二つより多い資源の間にリンク付け関係を表明する。
b) メタデータをリンクと関連させる。
c) リンク付けされた資源から分離した位置にあるリンクを表現する。
XLinkの重要な応用は,ハイパリンクをもつハイパメディアシステムの中にある。ハイパリンクの単純
な場合が,HTMLのA要素であるが,その単純な場合のハイパリンクは,次の特徴をもつ。
a) ハイパリンクは,位置指定子として,URIを用いる。
b) ハイパリンクは,二つの端点の一方において表現される。
c) ハイパリンクは,他方の端点を識別する。ただし,サーバは,その到達先を探す又は動的に生成する
ことに,大きな自由度をもってもよい。
d) 利用者は,一方の端点だけからたどりを開始できる。この場合,ハイパリンクが他方の端点に対して
表現されている。
e) ウィンドウ,フレーム,戻りリスト,使用中のスタイルシートなどへのハイパリンクの効果は,ハイ
パリンクそれ自体ではなく,利用者エージェントによって決定される。例えば,Aリンクのたどりは,
通常,現在のビューを,新しいウィンドウを開くという利用者設定で置き換えたりする。
これらの特徴は強力だが,その基礎をなすモデルは,可能なハイパリンク機能の範囲を制限している。
この規格において定義されるモデルは,URI技法の利用をHTMLと共有する。しかし,ハイパリンク付け
をより規模拡張可能にし柔軟にする機能(以前は専用のハイパメディアシステムだけで利用可能であっ
た。)を提供する点においてHTMLをしの(凌)ぐ。リンク付けデータ構造の提供に加えて,XLinkは,最小
のリンク振る舞いモデルを提供する。多くの場合,XLinkの上位に位置付けられる上位応用が,交替でき
る又はより高度なレンダリング及び処理の扱いを規定する。
関係データベースにおける外来キー及びプログラム言語における参照値といった,他の技術領域で用い
2
X 4176:2005
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る特殊化されたリンクの統合化された扱いは,この規格の適用範囲外とする。
1.1
起源及び目標 XLinkの設計は,確立されたハイパメディアのシステム及び規格に関する知識に基
づく。特に次の規格などの影響が大きい。
a) HTML [HTML]: リンクを表現する幾つかの要素型を定義している。
b) HyTime [ISO/IEC 10744]: 行内,境界内及び部外のリンク構造,並びにたどり制御及びオブジェクトの
表示を含む幾つかの意味的な機能を定義している。
c) Text Encoding Initiative Guidelines [TEI]: リンク,集約オブジェクト及びリンクの集まりを生成するため
の構造を提供している。
他の多くのリンク付けシステムも,特に,[Dexter],[FRESS],[OHS],[MicroCosm]及び[Intermedia]も,
XLinkの設計に情報を与えた。
XLinkの設計に関する要件の包括的な説明については,XLink要件文書[XLREQ]を参照されたい。
2. XLinkの概念 2.では,XLink構成要素の生成に用いる構文の議論をしないで,XLinkを理解するため
に本質的な用語及び概念を示す。若干の付加的な用語が,この規格の後の方で示される。
2.1
リンク及び資源 XLinkのリンクは,資源間又は資源の部分間の明示的な関係とする。XLinkのリン
クは,XLinkのリンク付け要素によって明示的にされる。リンク付け要素は,リンクの存在を表明するXLink
に適合するXML要素とする。6個のXLinkの要素が存在する。その中の2個だけが,リンク付け要素と
考えられる。他の要素は,リンクの特質を記述する情報の様々な断片を提供する。この規格で用いる用語
“リンク”とは,XLinkのリンクだけを指す。ただし,非XLink構成要素がリンクとして利用できること
を妨げるものではない。
資源の概念は,ワールドワイドウェブにとって普遍的である。[IETF RFC 2396]に示されるとおりに,資
源は,番地付け可能な情報単位又はサービス単位とする。資源の例には,ファイル,画像,文書,プログ
ラム及び問合せ結果がある。資源を番地付けするには,URI(Uniform Resource Identifier,統一資源識別子)
参照が用いられる(その詳細は,5.4による。)。資源の一部分を番地付けすることもできる。例えば,資源
がXML文書の場合,その資源で有用な部分は,文書内にある特定の要素だけのことがある。例えば,そ
の特定要素へのリンクを追うことが,その要素が強調されたり,文書中のその点までスクロールされたり
する結果をもたらすこともある。
リンクが資源の集合に関連するとき,それらの資源は,リンクに参加するという。XLinkのリンクはXML
文書中に出現しなければならないが,それは,XML符号化された資源だけでなくあらゆる種類の資源を関
連付けることができる。
XLinkの共通的な使用の一つに,ハイパリンクを生成することがある。ハイパリンクとは,第一義的に
は,人間の利用者への表示を意図したリンクとする。しかし,XLinkの設計は,ハイパリンクが計算機に
よる利用だけを意図したリンクで使われることを妨げるものではない。
2.2
弧,たどり及び振る舞い どんな目的であっても,リンクを使用し又はリンクを追うことを,“たど
り”という。ある種のリンクは任意の数の資源を関連付けることができるが,たどりには,常に1対の資
源(又は資源の部分)だけが参加する。たどりを始める資源を始点資源とする。たどり先を終点資源とする。
この手法で用いる用語“資源”は,資源全体ではなく,資源の部分に適用されることがあってもよい。
1対の資源をどのようにたどるかの情報を“弧”という。この情報には,たどりの方向及び応用の振る
舞い情報も含まれる。一つのリンクにおける二つの弧が同じ資源の対を指定しているが,始点資源と終点
資源とが入れ替わっている場合,そのリンクは,複数の方向をもつという。それは,リンクをたどった後
3
X 4176:2005
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の単なる“戻り”とは同じではない。
2.3
リンク付け要素の物理的位置に相対的な資源 局所の資源とは,リンク付け要素を親としてもつこ
とによって,又はそれ自体がリンク付け要素であることによって,リンクに参加するXML要素とする。
URI参照で番地付けされることによって,リンクに参加する資源又は資源部分は,たとえそれが,そのリ
ンクと同じXML文書の中にあっても,又は同じリンク付け要素の内部にあっても,遠隔の資源と考える。
すなわち,局所の資源は“値によって”指定され,遠隔の資源は“参照によって”指定される。
局所の始点資源及び遠隔の終点資源をもつ弧を,外向き(つまり,リンク付け要素から離れる向き。)と
いう。そうした弧をもつリンクの例に,HTMLのA要素,HyTimeの“clinks”及びText Encoding Initiative
のXREF要素がある。弧の終点資源が局所だが,その始点資源が遠隔の場合,その弧を,内向きという。
始点資源も終点資源も局所でない場合,その弧を,部外の弧という。必す(須)ではないが,いかなる一つ
のリンクも,通常は全体として1種類の弧だけを指定し,したがって,そのリンクは,内向き,外向き又
は部外の弧として参照されてもよい。
書込みアクセスを与えられてない(又は書込みアクセスを行わないことにした)資源から,又はリンク付
け構成要素を埋め込む方法を提供しない資源から出てくるリンクを生成するためには,内向き又は部外の
弧を使う必要がある。 それらの弧を使う場合には,リンクの発見についての必要性は,外向きの弧につい
ての場合より大きい。内向き及び部外のリンクの集まりを含む文書を,リンクデータベース又はリンクベ
ースと呼ぶ。
3. XLinkの処理及び適合性 3.では,XLink応用及びマーク付けに関する処理及び適合性要件を詳しく
示す。
この規格では,“しなければならない”(must),“してはならない”(must not),“必すの”(required),“し
なければならない”(shall),“してはならない”(shall not),“することが望ましい”(should),“しないことが
望ましい”(should not),“推奨する”(recommended),“してもよい”(may),及び“任意選択の”[(optional)
“ことが望ましい”及び“してもよい”]は,[IETF RFC 2119]が規定するとおりに解釈しなければならない。
3.1
処理依存性 XLink処理系は,[XML],[XML Names],[XML Base]及び[IETF RFC 2396] ([IETF RFC
2732]によって追加更新されている。)に依存する。
3.2
マーク付け適合性 XML要素は,次の場合に,XLinkに適合する。
a) XML要素がXLink名前空間からのtype属性をもち,その値が"simple","extended","locator","arc",
"resource","title"又は"none"のどれかをとる。
b) XML要素が,選択されたXLink要素型によって課される適合性制約を,この規格で規定するとおり
に順守する。
この規格は,DTDに関する特定の制約を課さない。適合性は,要素及び属性だけに適用される。
3.3
応用適合性 XLink応用は,XLinkの要素及び属性を含む整形式XML文書,又はXLinkの要素及び
属性に対応する情報項目及び特性を含むXML情報集合[XIS]を解釈するあらゆるソフトウェアモジュール
とする。この規格は,要素及び属性という用語を用いて規定するが,この規格のすべての規定は,それら
の規定の中で用いられている要素及び属性の情報集合の等価なものにも適用される。それら応用は,次の
ことを行う場合に,適合するものとする。
a) この規格において設定される応用に対して必すの条件(“しなければならない”と規定されている条件)
を守る。
b) 応用が守るとした任意選択の(“ことが望ましい”及び“してもよい”)条件に対して,その条件を規
4
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定された方法で守る。
c) この規格に示されるすべての適合性制約に従ったマーク付け適合性試験を実行する。
4. XLinkマーク付け設計 4.では,XLinkのマーク付け語い(彙)の設計を示す。
XLinkのマーク付けは,適切にたどられて,処理されるために,XLink応用によって信頼性をもって認
識される必要がある。XLinkは,XML名前空間勧告[XML Names]に記述された機構を使用して,XLink語
い(彙)による構成要素の認識を達成する。
この規格によって定義されるXLink名前空間は,次のURIをもつ。
http://www.w3.org/1999/xlink
[XML Names]によって指示されるとおり,XLinkの要素及び属性を使うには,XLink名前空間の宣言が
必要になる。例えば,次の宣言は,XLink名前空間を表現するために,myElement要素内で接頭辞xlinkを
利用可能にする。
<myElement
xmlns:xlink="http://www.w3.org/1999/xlink">
...
</myElement>
備考 この規格の多くの記述例では,XLink名前空間宣言を示していない。xlink接頭辞は,この規格
の全体をとおして,その例でXLink名前空間宣言が存在するかどうかにかかわらず,要素上で
のXLink名前空間の宣言を表すために使用される。この場合,その要素の適用範囲の中に,そ
のように(すなわち,xlink接頭辞付で)マーク付けされた属性が(その属性をもつ同じ要素上に,
又は何らかの先祖要素上に)に出現する。
XLinkの名前空間は,任意の名前空間の中にある要素上で使用するために,大域属性を提供する。大域
属性は,type,href,role,arcrole,title,show,actuate,label,from及びtoとする。文書作成者は,文書
作成者自身の名前空間の中の要素,又は文書作成者が制御しない名前空間の中の要素さえも,XLink要素
として認識可能にするために,XLink大域属性を使用する。type属性は,XLink要素型(simple,extended,
locator,arc,resource又はtitle)を指し示す。その要素型は,それら要素が従わなければならないXLinkが
課す制約,及びその要素に出会うXLink応用の振る舞いを指示する。
次に,XLink大域属性をもつ,非XLink名前空間からのcrossReference要素の例を示す。
<my:crossReference
xmlns:my="http://example.com/"
xmlns:xlink="http://www.w3.org/1999/xlink"
xlink:type="simple"
xlink:href="students.xml"
xlink:role="http://www.example.com/linkprops/studentlist"
xlink:title="Student List"
xlink:show="new"
xlink:actuate="onRequest">
Current List of Students
</my:crossReference>
大域属性の使用は,個々の属性に名前空間接頭辞を使用すること,及び要素にtype属性を使用すること
5
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を常に要求する。
4.1
XLink属性の使用パターン XLink属性は,名前空間の機構を使用することによって大域的になる
と考えられるが,一つのXLink要素型に関してそれら属性の許される組合せは,それらが出現する要素に
対する特別なtype属性(詳細情報については,5.3参照。)の値に,大きく依存する。この規格における適合
性制約が,それらの許される使用パターンを詳しく示す。表1に,大域属性(列)が許される要素型(行)の一
覧を,必す(R)又は任意選択(O)のいずれかの値を付して示す。
表 1 大域属性(列)が許される要素型(行)
simple extended locator arc resource
title
type
R
R
R
R
R
R
href
O
R
role
O
O
O
O
arcrole
O
O
title
O
O
O
O
O
show
O
O
actuate
O
O
label
O
O
from
O
to
O
属性の許されるパターンを表した参考のDTDを,附属書Bに示す。
この規格は,XLink要素型と関連付けられた制約の名前付き集合に順守しなければならない要素を参照
するために,その要素が実際にもっている名前とは関係なく,“xxx型要素”という決まった形式を使う。
例えば,“locator型要素”は,次の要素のすべてを参照する。
次に,XLink大域属性をもつ,非XLink名前空間からのcrossReference要素の例を示す。
<locator xlink:type="locator" ... />
<loc xlink:type="locator" ... />
<my:pointer xlink:type="locator" ... />
4.2
XLink要素型の関係 様々なXLink要素型は,それらが他のXLink要素型の直接の子として現れる
場合には,この規格によって規定される特別な意味をもつ。表2に,特定の親の要素型において意味のあ
る役割を演じる子要素型の一覧を示す。他の組合せは,XLinkの規格では重要でない。
表 2 特定の親の要素型において意味のある役割を演じる子要素型
親の型
意味のある子の型
simple
なし
extended
locator, arc, resource, title
locator
title
arc
title
resource
なし
title
なし
6
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4.3
属性値の既定化 XLinkを使用するには,重要なリンク情報を供給するために多くの属性を使用す
ることになる場合がある。望まれるXLink属性の値が,ある型のすべての文書における個々のインスタン
スに渡って不変になっている場合には,属性値の(固定的又は非固定的な)既定をDTDに追加してもよく,
その結果として,その属性は,要素開始タグに物理的に出現しなくともよい。例えば,属性の既定が,4.
の導入に示す例における,xmlns:xlink属性,xmlns:my属性,type属性,show属性及びactuate属性に対し
て提供された場合には,その例は,次のとおりとなる。
<my:crossReference
xlink:href="students.xml"
xlink:role="http://www.example.com/linkprops/studentlist"
xlink:title="Student List">
Current List of Students
</my:crossReference>
DTDの制御の下で生成された情報集合には,すべての属性値が与えられている。
4.4
XLinkの使用と他のマーク付けとの統合 この規格は,XLink名前空間における属性及び属性値だ
けを定義する。XLink属性と平行して非XLink属性を使用することについての制限はない。さらに,大部
分のXLink属性は任意選択であって,単純リンク又は拡張リンクの選択は,マーク付けの設計者又は文書
作成者に任されているので,XLink機能を使用するDTDは,XLinkの属性の完全な集合を使用したり宣言
したりする必要はない。この規格は,XLinkマーク付けに関する最小の制約を識別するが,最終的には,
XLinkを使うDTDは,これらの制約を自由に強化してよい。XLinkを使用することで,妥当な文書が,そ
のDTDの管理において表現される制約への適合から免除されることはない。
次に,XLink属性及び非XLink属性の両方をもつcrossReference要素の例を示す。
<my:crossReference
xmlns:my="http://example.com/"
my:lastEdited="2000-06-10"
xmlns:xlink="http://www.w3.org/1999/xlink"
xlink:type="simple"
xlink:href="students.xml">
Current List of Students
</my:crossReference>
4.5
旧来のマーク付けを伴ったXLinkの使用 XLinkの大域属性は,名前空間接頭辞の使用を要求する
ので,旧来の(XLinkを使わない今までの)文書の中の非XLinkに基づくリンクは,属性値既定化が使用さ
れる場合であっても,そのままでは適合XLink構成要素としては役に立たない。例えば,XHTML 1.0は,
href属性付きのa要素をもつが,その属性は,XHTML名前空間の中のa要素に添付された局所的なもの
なので,XLink名前空間の中のxlink:href大域属性と同じではない。
5. XLinkの要素及び属性 XLinkは,次の2種類のリンクを提供する。
a) 拡張リンク 拡張リンクは,任意の数の資源が参加するリンクだけでなく,内向きの弧及び部外の弧
といった,完全なXLinkの機能を提供する。結果として,それらの構造は,かなり複雑になる可能性
があり,遠隔の資源を指し示すための要素,局所の資源を包含するための要素,弧のたどり規則を指
定するための要素,並びに人間が読むことができる資源及び弧の表題を指定するための要素を含んで
7
X 4176:2005
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
いる。
XLinkは,リンクベースを見つけるために,拡張リンクに特殊な意味を与える方法を定義する。こ
の手法を使って,拡張リンクは,XLink応用が他のリンクを処理することを支援する。
b) 単純リンク 単純リンクは,普通のリンク,すなわちちょうど二つの資源が参加する外向きリンクに
対する短縮構文を提供する。HTMLのA及びIMGのリンクは,これに分類される。単純リンクは,
拡張リンクよりも機能性が低いので,特殊な内部構造はもたない。
単純リンクは,概念的には拡張リンクの部分集合なのだが,構文的には異なっている。例えば,単
純リンクを拡張リンクに変換するためには,幾つかの構造的な変更が必要になる。
5.では,XLinkの要素及び属性を定義する。
5.1
拡張リンク(extended型要素) 拡張リンクとは,任意の数の資源を関連付けるリンクとする。参加す
る資源は,遠隔及び局所のあらゆる組合せであってよい。
内向きの弧及び部外の弧をもつことができるただ一つの種類のリンクは,拡張リンクとする。通常,拡
張リンク付け要素は,(例えば,完全に異なる文書の中で)それが関連する資源とは分離して記憶される。
そこで拡張リンクは,参加する資源が読取り専用の場合,それら資源の修正及び更新には手間がかかるが,
分離されたリンク付け要素の修正及び更新には手間がかからないという場合,又は(多くのマルチメディア
フォーマットのように)埋め込まれたリンクを自然に実現する方法がないフォーマットで資源が表されて
いる場合,重要になる。
図1は,五つの遠隔の資源を関連付ける拡張リンクを示す。これによって,例えば,学生の課程選択状
況を表現できる。すなわち,一つの資源が学生を記述し,他の一つの資源が学生の学業上のアドバイザを
記述し,二つの資源が学生が単位取得のために出席している課程を表現し,最後の資源が学生が(単位取
得を意図せず)聴講している課程を表現する。
図 1 五つの遠隔の資源を関連付ける拡張リンク
拡張リンクなしでは,資源は完全には関係付けられないかもしれない。例えば,資源は,五つの別々の
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
文書の中にあるかもしれない。拡張リンクから出ている線は,その拡張リンクが資源間で生成する関連を
表現する。しかし,線は方向性をもたないことに注意する。方向性は,(線の)たどり規則を用いて表現さ
れる。それら規則が提供されない場合には,資源は,個々の資源がアクセスされるかどうかに関する示唆
及びどのようにアクセスされるかに関する示唆なしに,特別な順序なしに関連付けられる。
図2は,五つの遠隔の資源及び一つの局所の資源(拡張リンク要素内部の一つの特殊な要素)を関連付け
る拡張リンクを示す。これによって,図1で示した課程状況の例と同種のものを,局所的に記憶された学
生の成績の平均を追加して表現できる。ここでも,線は,たどりの方向も振る舞いも示唆しないで,六つ
の資源の関連だけを表現する。
図 2 五つの遠隔の資源及び一つの局所の資源を関連付ける拡張リンク
拡張リンクに対するXLink要素型は,XLink名前空間の中の,値が"extended"であるtypeと呼ばれる属
性をもった任意の要素とする。
extended型要素は,次の要素を任意の順序で,可能ならば他の内容及びマーク付けを伴って,混合した
ものを含んでもよい。
a) リンクに参加する遠隔の資源を示すlocator型要素。
b) リンクの参加資源間のたどり規則を提供するarc型要素。
c) リンクに対して人間が読むことができるラベルを提供するtitle型要素。
d) リンクに参加する局所の資源を供給するresource型要素。
extended型要素が二つよりも少ない資源を関連付けるのは,誤りではない。リンクが一つだけの参加資
源をもつ場合又は参加資源を全くもたない場合には,そのリンクは,単にたどれないとする。そうしたリ
ンクでも,例えば,特性をXLink属性を用いて一つの資源に関連付けるために,又はいつかは使用される
であろうリンク情報用のプレースホルダを提供するために,役立ち得る。
親extended型要素の内部のどこにあってもよいsimple型又はextended型の下位要素は,XLink指定の意
味をもたない。extended型要素の直接の子ではないlocator型,arc型又はresource型の下位要素は,XLink
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指定の意味をもたない。
extended型要素は,意味属性であるrole及びtitleをもってよい(5.5参照)。それらは,全体として,リン
クについての意味的な情報を供給する。role属性は,リンク全体がもつ特性を指し示し,title属性は,リ
ンク全体の人間が読むことができる記述を指し示す。他のXLink属性が要素に存在する場合には,それら
の関係をXlinkは指定しない。一つのtitle属性及び一つ以上のtitle型要素の両方が存在する場合には,そ
れらは,XLink指定の関係をもたない。この場合,XLinkの上に構築される上位応用で,(例えば優先度な
どの)適切な取扱いが指定されることが多い。
例 extended型要素の宣言及びインスタンス
次に,extended型要素及びその下位要素のための宣言を参考として示す。この例の一部は,こ
の規格を通して再利用される。type属性及び幾つかのそれ以外の属性は,インスタンスごとに変
化する属性を強調するために,DTDの中では既定化されている。
<!ELEMENT courseload ((tooltip|person|course|gpa|go)*)>
<!ATTLIST courseload
xmlns:xlink CDATA #FIXED
"http://www.w3.org/1999/xlink"
xlink:type (extended) #FIXED "extended"
xlink:role CDATA #IMPLIED
xlink:title CDATA #IMPLIED>
<!ELEMENT tooltip ANY>
<!ATTLIST tooltip
xlink:type (title) #FIXED "title"
xml:lang CDATA #IMPLIED>
<!ELEMENT person EMPTY>
<!ATTLIST person
xlink:type (locator) #FIXED "locator"
xlink:href CDATA #REQUIRED
xlink:role CDATA #IMPLIED
xlink:title CDATA #IMPLIED
xlink:label NMTOKEN #IMPLIED>
<!ELEMENT course EMPTY>
<!ATTLIST course
xlink:type (locator) #FIXED "locator"
xlink:href CDATA #REQUIRED
xlink:role CDATA #FIXED
"http://www.example.com/linkprops/course"
xlink:title CDATA #IMPLIED
xlink:label NMTOKEN #IMPLIED>
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<!-- GPA = "grade point average" -->
<!ELEMENT gpa ANY>
<!ATTLIST gpa
xlink:type (resource) #FIXED "resource"
xlink:role CDATA #FIXED
"http://www.example.com/linkprops/gpa"
xlink:title CDATA #IMPLIED
xlink:label NMTOKEN #IMPLIED>
<!ELEMENT go EMPTY>
<!ATTLIST go
xlink:type (arc) #FIXED "arc"
xlink:arcrole CDATA #IMPLIED
xlink:title CDATA #IMPLIED
xlink:show (new
|replace
|embed
|other
|none) #IMPLIED
xlink:actuate (onLoad
|onRequest
|other
|none) #IMPLIED
xlink:from NMTOKEN #IMPLIED
xlink:to NMTOKEN #IMPLIED>
次に,これらの宣言を使用するXML要素がどのようになるかを示す。
<courseload>
<tooltip>Course Load for Pat Jones</tooltip>
<person
xlink:href="students/patjones62.xml"
xlink:label="student62"
xlink:role="http://www.example.com/linkprops/student"
xlink:title="Pat Jones" />
<person
xlink:href="profs/jaysmith7.xml"
xlink:label="prof7"
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xlink:role="http://www.example.com/linkprops/professor"
xlink:title="Dr. Jay Smith" />
<!-- more remote resources for professors, teaching assistants, etc.
-->
<course
xlink:href="courses/cs101.xml"
xlink:label="CS-101"
xlink:title="Computer Science 101" />
<!-- more remote resources for courses, seminars, etc. -->
<gpa xlink:label="PatJonesGPA">3.5</gpa>
<go
xlink:from="student62"
xlink:to="PatJonesGPA"
xlink:show="new"
xlink:actuate="onRequest"
xlink:title="Pat Jones's GPA" />
<go
xlink:from="CS-101"
xlink:arcrole="http://www.example.com/linkprops/auditor"
xlink:to="student62"
xlink:show="replace"
xlink:actuate="onRequest"
xlink:title="Pat Jones, auditing the course" />
<go
xlink:from="student62"
xlink:arcrole="http://www.example.com/linkprops/advisor"
xlink:to="prof7"
xlink:show="replace"
xlink:actuate="onRequest"
xlink:title="Dr. Jay Smith, advisor" />
</courseload>
5.1.1
拡張リンクのための局所の資源(resource型要素) 拡張リンクは,その拡張リンクの内部に出現す
る特殊な下位要素を用いて,そのリンクに参加する局所の資源を指し示す。下位要素は,その内容すべて
と共に,全体として,一つの局所の資源をマーク付けする。
局所の資源のためのXLink要素は,XLink名前空間の中の,値が"resource"であるtypeと呼ばれる属性を
もった任意の要素とする。
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resource型要素は,任意の内容をもってよい。どんな内容が存在しようとも,そのリンクへのXLink指
定の関係が生じることはない。resource型要素が内容をもたないこともある。その要素が要求時にたどら
れることを期待される始点資源として役に立つ場合,対話的なXLink応用は,そのたどりを開始する方法
を利用者に与えるために,通常は何らかの内容を生成する。resource型要素が親に対してextended型要素
以外のものをもつ場合には,resource型要素は,XLink指定の意味をもたない。
resource型要素は,意味属性であるrole及びtitle(5.5参照)及びたどり属性であるlabel(5.7参照)をもって
よい。意味属性は,資源へと導く特定の弧の文脈以外で,より普通の言葉で資源についての情報を供給す
る。role属性は,資源の特性を指し示し,title属性は,資源の人間が読むことができる記述を指し示す。label
属性は,arc型要素がたどる弧を生成するときにその属性を参照する方法を提供する。
例 resource型要素の宣言及びインスタンス
次に,resource型要素のための宣言を参考として示す。
<!ELEMENT gpa ANY>
<!ATTLIST gpa
xlink:type (resource) #FIXED "resource"
xlink:role CDATA #FIXED
"http://www.example.com/linkprops/gpa"
xlink:title CDATA #IMPLIED
xlink:label NMTOKEN #IMPLIED>
次に,これらの宣言を使うXML要素がどのようになるかを示す。
<gpa xlink:label="PatJonesGPA">3.5</gpa>
5.1.2
拡張リンクのための遠隔の資源(locator型要素) 拡張リンクは,位置指定子要素を用いてそのリン
クに参加する遠隔の資源を指し示す。
位置指定子のためのXLink要素は,XLink名前空間の中の,値が"locator"であるtypeと呼ばれる属性を
もつ任意の要素とする。
locator型要素は,任意の内容をもってよい。直接の子であるtitle型要素(5.1.4参照)以外,いかなる内容
が存在しようとも,そのリンクへのXLink指定の関係が生じることはない。locator型要素が入れ子のXLink
要素を含む場合には,それらの含まれる要素は,親リンクへのXLink指定の関係をもたない。locator型要
素が親に対してextended型要素以外のものをもつ場合には,locator型要素は,XLink指定の意味をもたな
い。
制約 位置指定子要素における属性
locator型要素は,位置指定子属性(5.4参照)をもたなければならない。位置指定子属性(href)は,
供給された値をもたなければならない。
locator型要素は,意味属性であるrole及びtitle(5.5参照)並びにたどり属性であるlabel(5.7参照)をもって
よい。位置指定子属性は,遠隔の資源を識別するURI参照を提供する。意味属性は,資源へと導く特定の
弧の文脈以外で,より普通の言葉で資源についての情報を供給する。role属性は,資源がもつ特性を指し
示し,title属性は,資源の人間が読むことができる記述を指し示す。label属性は,arc型要素がたどる弧を
生成するときにその属性を参照する方法を提供する。
備考 locator型要素は,単に位置指定子(href)属性をもつという理由だけで,それ自体でリンクを構成
することはない。それは,simple型要素とは異なり,それ自体と参照される資源との間でXLink
が支配する関連を生成しない。
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例 locator型要素の宣言及びインスタンス
次に,locator型要素のための宣言を参考として示す。
<!ELEMENT person EMPTY>
<!ATTLIST person
xlink:type (locator) #FIXED "locator"
xlink:href CDATA #REQUIRED
xlink:role CDATA #IMPLIED
xlink:title CDATA #IMPLIED
xlink:label NMTOKEN #IMPLIED>
<!ELEMENT course EMPTY>
<!ATTLIST course
xlink:type (locator) #FIXED "locator"
xlink:href CDATA #REQUIRED
xlink:role CDATA #FIXED
"http://www.example.com/linkprops/course"
xlink:title CDATA #IMPLIED
xlink:label NMTOKEN #IMPLIED>
次に,これらの宣言を使用するXML要素がどのようになるかを示す。
<person
xlink:href="students/patjones62.xml"
xlink:label="student62"
xlink:role="http://www.example.com/linkprops/student"
xlink:title="Pat Jones" />
<person
xlink:href="profs/jaysmith7.xml"
xlink:label="prof7"
xlink:role="http://www.example.com/linkprops/professor"
xlink:title="Dr. Jay Smith" />
<course
xlink:href="courses/cs101.xml"
xlink:label="CS-101"
xlink:title="Computer Science 101" />
5.1.3
拡張リンクのためのたどり規則(arc型要素) 拡張リンクは,それに参加する資源の間を,一連の
任意選択の弧要素を用いてたどるための規則を指し示してもよい。
弧に対するXLink要素は,XLink名前空間の中の,値が"arc"であるtypeと呼ばれる属性をもつ任意の要
素とする。
arc型要素は,任意の内容をもってよい。直接の子であるtitle型要素(5.1.4参照)以外,いかなる内容が存
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在しようとも,そのリンクへのXLink指定の関係が生じることはない。arc型要素がその親に対してextended
型要素以外のものをもつ場合には,arc型要素は,XLink指定の意味をもたない。
arc型要素は,たどり属性であるfrom及びto(5.7参照),振る舞い属性であるshow及びactuate(5.6参照),
並びに意味属性であるarcrole及びtitle(5.5参照)をもってよい。
たどり属性は,同じリンクの中に参加する資源の対の間での望ましいたどりを定義する。この場合,資
源は,それらのlabel属性値によって識別される。from属性は,たどりが開始されてもよい資源,すなわ
ち始点資源を定義し,to属性は,たどられる先になってもよい資源,すなわち終点資源を定義する。振る
舞い属性は,XLink応用が,終点資源へとたどるときに使用することが望ましい振る舞いを指定する。
意味属性は,弧の始点資源に対して相対的な弧の終点資源の意味を記述する。arcrole属性は,特性の
[RDF]概念に対応する。そこでは,その役割は“starting-resource HAS arc-role ending-resource.(始点資源は,
弧役割の終点資源をもつ。)”を示すこととする。この文脈に依存する役割は,この特定の弧の文脈の外で
は,終点資源の意味とは異なる役割をもつことができる。例えば,資源が一般的に“person(人間)”を表現
してもよいが,ある弧の文脈では,それは,“mother(母)”の役割をもってもよく,別の弧の文脈では,
“daughter(娘)”の役割をもってもよい。
同じ資源が,(単一のリンクの中か,又は多くのリンクにまたがっているかに関係なく,)幾つかの弧の
中の一つの始点資源として与えられる場合,(弧を)たどる要求の振る舞いは,この規格によっては制約な
しとするが,対話的応用は,一つの可能性として,関連する弧又はリンクの表題を一覧として示すポップ
アップメニューを提供してもよい。
図3は,五つの遠隔の資源を関連付け,それらの間のたどりのための規則を提供する拡張リンクを示す。
指定されている弧はすべて部外の弧とする。すなわち,弧は,遠隔の資源そのものに含まれることなく動
作する。方向性のない実線は,そのリンクが五つの資源を関連付けられていることを示す。新しい点線の
矢は,リンクが提供するたどり規則を示す。同じlabel値を共有する資源があることに注意されたい。
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図 3 五つの遠隔の資源を関連付け,それらの間のたどりのための規則を提供する拡張リンク
図3は,次の設定によって生成される方向付けられたたどり弧を反映している。ここで,A及びCの両
方は,すべてのBへのたどりを開始することが可能とされている。幾つかの資源にはラベルが出現してい
るので,各々の弧の指定が,潜在的には,1度に複数個のたどり弧を生成する。
<go xlink:type="arc" xlink:from="A" xlink:to="B" />
<go xlink:type="arc" xlink:from="C" xlink:to="B" />
他の例として,五つの位置指定子であって,そのうちの二つがlabel値を"parent"とし,三つがlabel値を
"child"とするものを含む拡張リンクを考える。
<extendedlink xlink:type="extended">
<loc xlink:type="locator" xlink:href="..." xlink:label="parent"
xlink:title="p1" />
<loc xlink:type="locator" xlink:href="..." xlink:label="parent"
xlink:title="p2" />
<loc xlink:type="locator" xlink:href="..." xlink:label="child"
xlink:title="c1" />
<loc xlink:type="locator" xlink:href="..." xlink:label="child"
xlink:title="c2" />
<loc xlink:type="locator" xlink:href="..." xlink:label="child"
xlink:title="c3" />
... <!-- arc-type elements would go here -->
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</extendedlink>
次は,親資源から子資源へのたどりを指定する。これには,p1-c1,p1-c2,p1-c3,p2-c1,p2-c2及び
p2-c3が含まれる。
<go xlink:type="arc" xlink:from="parent" xlink:to="child" />
値がfrom属性からもto属性からも供給されない場合には,その消失している値は,そのextended型要
素の中のlocator型要素で供給されるすべてのラベルを表すとして解釈される。例えば次は,親から子への
たどりを指定し,子から子へのたどりも指定する。これには,p1-c1,p1-c2,p1-c3,p2-c1,p2-c2,p2-c3,
c1-c1,c1-c2,c1-c3,c2-c1,c2-c2,c2-c3,c3-c1,c3-c2及びc3-c3が含まれる。
<go xlink:type="arc" xlink:to="child" />
この場合,たどり規則は,ある資源から同じラベルをもつ他の資源への弧(子から他の子への弧),更に,
ある資源からそれ自体への弧(一つの子からそれ自体への弧)を含むことに注意するのがよい。これは,誤
りではない。
arc型要素が拡張リンクで提供されない場合,消失しているfrom値及びto値は,そのリンクの中のすべ
てのラベルを表すと解釈される。これは,次のたどりの指定と等価になる。
<go xlink:type="arc" />
二つ以上の位置指定子が同じラベルをもつ場合,同じラベルをもつ位置指定子の集合は,集約的な資源
への参照としてではなく,個々の位置指定子として理解するのがよい。そのようなリンクのたどりの振る
舞いは,位置指定子のすべてが異なる役割をもち,適切な弧が同一のたどり対を生成するように指定され
ている場合のリンクと同じになるかもしれない。
拡張リンクのための弧のたどり規則が任意の可能なたどり対を無効にする場合には,XLinkは,これら
の対に対するたどりについて定義しない。上位応用は,XLinkで方向付けられていないたどりを実行して
もよい。例えば,リンク検査の処理は,資源のすべての利用可能な対をたどるかもしれない。
制約 弧に重複はない。
各々のarc型要素は,同じ拡張リンクの中の他のarc型要素のためのfrom値及びto値を(それ
ぞれ)繰り返すことがないfrom値及びto値の対をもたなければならない。すなわち,リンクの
中の各対は,一意でなければならない。
例 arc型要素の宣言及びインスタンス
次に,arc型要素のための宣言の集合を参考として示す。
<!ELEMENT go EMPTY>
<!ATTLIST go
xlink:type (arc) #FIXED "arc"
xlink:arcrole CDATA #IMPLIED
xlink:title CDATA #IMPLIED
xlink:show (new
|replace
|embed
|other
|none) #IMPLIED
xlink:actuate (onLoad
|onRequest
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|other
|none) #IMPLIED
xlink:from NMTOKEN #IMPLIED
xlink:to NMTOKEN #IMPLIED>
次に,これらの宣言を使用するXML要素がどのようになるかを示す。
<go
xlink:from="student62"
xlink:to="PatJonesGPA"
xlink:show="new"
xlink:actuate="onRequest"
xlink:title="Pat Jones's GPA" />
<go
xlink:from="CS-101"
xlink:arcrole="http://www.example.com/linkprops/auditor"
xlink:to="student62"
xlink:show="replace"
xlink:actuate="onRequest"
xlink:title="Pat Jones, auditing the course" />
<go
xlink:from="student62"
xlink:arcrole="http://www.example.com/linkprops/advisor"
xlink:to="prof7"
xlink:show="replace"
xlink:actuate="onRequest"
xlink:title="Dr. Jay Smith, advisor" />
5.1.4
拡張リンク,位置指定子及び弧のための表題(title型要素) extended型要素,locator型要素及びarc
型要素は,title属性(詳細については,5.5参照)をもってよい。しかし,title属性をもっている要素が,一
連の一つ以上のtitle型要素をもってもよい。それら要素は,例えば,人間が読むことができるラベル情報
が更に要素のマーク付けを必要とする場合,又は複数の表題が必要となる場合に関して,役に立つ。title
型要素を使用する一つの共通の動機には,国際化及び現地化の考慮がある。例えば,表題のマーク付けは,
双方向性の文脈又は東アジアの言語で必要かもしれないし,複数の表題は,同じ作品の異なる自然言語の
版に対して必要かもしれない。
表題のためのXLink要素は,XLink名前空間の中の,値が"title"であるtypeと呼ばれる属性をもった任
意の要素とする。
title型要素は,任意の内容をもってよい。title型要素が入れ子になったXLink要素を含む場合には,そ
れら含まれた要素は,その表題を含む親リンクとのXLink指定の関係をもたない。title型要素が親に対し
てextended型要素,locator型要素又はarc型要素以外のものをもつ場合には,そのtitle型要素は,XLink
指定の意味をもたない。
例 title型要素の宣言及びインスタンス
次に,title型要素のための宣言の集合を参考として示す。要素は,xml:lang属性を与えられて
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いる。この属性は,どの表題を表示するかを決定するときに,サーバの設定又は他の文脈情報と
結合して使用してもよい。
<!ELEMENT advisorname (name)>
<!ATTLIST advisorname
xlink:type (title) #FIXED "title"
xml:lang CDATA #IMPLIED>
<!ELEMENT name (honorific?, given, family)>
<!-- Further subelement declarations for names -->
次に,これらの宣言を使用するXML要素がどのようになるかを示す。
<advisor xlink:href="profs/jaysmith7.xml" ...>
<advisorname xml:lang="en">
<name>
<honorific>Dr.</honorific>
<given>Jay</given>
<family>Smith</family>
</name>
</advisorname>
</advisor>
5.1.5
リンクベースの位置指定(特殊な弧の役割) XLink応用が始点資源から終点資源へとたどる場合,
その応用は,始点資源及びリンクの両方の位置指定を行う必要がある。これら二つの断片の位置を指定す
ることは,外向きの弧の場合には,始点資源が,リンク付け要素それ自体か又はリンク付け要素の子とな
っているので,問題とはならない。しかし,内向きの弧及び部外の弧の場合には,Xlink応用は,両方の
断片を何らかの方法で見つけ出すことを可能にする必要がある。
課程状況の例では,拡張リンクは,学生及び課程を表現する遠隔の資源の対を関連付けることができる。
システムが,(例えば,利用者が,学生の出席している課程についての情報へのたどりを行うために学生の
名前をクリックできるようにすることによって,)関係する情報へのたどりを提供するといった方法で,(人
間の記述及び写真といった)“学生資源(student resource)”をロードし表示するために,システムは,その
関連を含む拡張リンクの位置を指定し使用する必要がある。
リンクベースは,多くの関係するリンク付け要素を一緒に集めることによって,リンク管理をより容易
にするために使用されることが多い。XLinkは,潜在的に関連するリンクベースにアクセスすることを
XLink応用に命令する方法を提供する。その命令は,(拡張リンクの中で明示されるか単純リンクの中で暗
黙的に示されるかして,) arcrole属性に対して,次の値をもつ弧指定の形式を取る。
http://www.w3.org/1999/xlink/properties/linkbase
制約 リンクベースは,XMLでなければならない。
この特殊な値をもつ弧の終点資源として指定されるリンクベースは,XML文書でなければな
らない。
(XLink応用は,付加的なリンクベースの位置を指定しそれを処理する他の方法を使用してもよい。)
リンクベースの弧の処理は,通常の弧の処理とよく似ているが,(リンクベースの弧の場合には,)たど
りは,後の使用のためにリンクを抽出することを目的として終点資源(リンクベース)をロードするのであ
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って,それを利用者に表示したり,他の処理を実行したりするのではない点が異なっている。その処理は,
XLink応用が,利用者設定でリンクベースの弧のたどりを保留しなければならない点でも特殊になってい
る。
特に,リンクベースをロードするときには,XLink応用は,始点資源が何であるかを見失わないように
することが望ましい。その始点資源を含む文書がロードされ,リンクベースの弧のたどりが活性化される
ときにはいつでも,応用は,リンクベースにアクセスし,その内部で見出される拡張リンクを抽出するこ
とが望ましい。抽出された資源が,ある範囲又は文字列範囲といった完全なXML文書の一部の場合には,
抽出された部分に完全に含まれるこれらの拡張リンクだけが,利用可能となることが望ましい。
リンクベースの弧のたどりのタイミングは,その弧のactuate属性の値に依存する。例えば,値が"onLoad"
の場合,リンクベースがロードされ,始点資源がロードされるとすぐにそのリンクが抽出される。リンク
ベースの弧のshow属性値は,無視されなければならない。これは,この場合には,たどりが表示を引き
起こさないことによる。
リンクベースは,他のリンクベースの弧の始点資源としても有用なので,連鎖になっていてもよい。最
初のリンクベースの弧を解釈する応用は,その連鎖の中で処理されるステップ数に制限をつけることを選
択してもよい。
応用は,リンクベースを処理した結果として取得される拡張リンクのリストを維持管理することが望ま
しいが,循環的な依存性が存在する場合には,重複する資源又はリンクを取得しないことが望ましい。
XLink処理を容易にするために,文書作成者は,文書の始め付近にリンクベースの弧を定義しようとして
もよい。
例 記述指定の注記
次に,リンクベースの弧を提供するという点で特殊化された拡張リンクのための宣言の集合を
参考として示す。
<!ELEMENT basesloaded ((startrsrc|linkbase|load)*)>
<!ATTLIST basesloaded
xlink:type (extended) #FIXED "extended">
<!ELEMENT startrsrc EMPTY>
<!ATTLIST startrsrc
xlink:type (locator) #FIXED "locator"
xlink:href CDATA #REQUIRED
xlink:label NMTOKEN #IMPLIED>
<!ELEMENT linkbase EMPTY>
<!ATTLIST linkbase
xlink:type (locator) #FIXED "locator"
xlink:href CDATA #REQUIRED
xlink:label NMTOKEN #IMPLIED>
<!ELEMENT load EMPTY>
<!ATTLIST load
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xlink:type (arc) #FIXED "arc"
xlink:arcrole CDATA #FIXED
"http://www.w3.org/1999/xlink/properties/linkbase"
xlink:actuate (onLoad
|onRequest
|other
|none) #IMPLIED
xlink:from NMTOKEN #IMPLIED
xlink:to NMTOKEN #IMPLIED>
次に,これらの宣言を使用するXML要素がどのようになるかを示す。これは,指定文書がロ
ードされる場合に,その文書への注記であるリンクベースが同様に自動的にロードされることが
望ましく,指定文書の内部にあって,そのリンクベースの中で見出されるリンクの中の始点資源
として役に立つ任意の領域を見えるようにするために,指定文書全体の再レンダリングが必要に
なるであろうということを示している。
<basesloaded>
<startrsrc xlink:label="spec" xlink:href="spec.xml" />
<linkbase xlink:label="linkbase" xlink:href="linkbase.xml" />
<load xlink:from="spec" xlink:to="linkbase" actuate="onLoad" />
</basesloaded>
次に,これらの宣言を使用するXML文書が,リンクベースのロードを要求されている場合に,
どのようになるかを示す。今回は,始点資源は,“Click here to reveal annotations.(注記を見えるよ
うにするためには,ここをクリックする。)”という文からなる。始点資源を先の例における場合
と同じ文書全体とすると,利用者がたどりを活性化できるようにするためには,確認のために対
話ボックスを表示するという振る舞いが自然と思われる。
<basesloaded>
<startrsrc
xlink:label="spec"
xlink:href="spec.xml#string-range(//*,'Click here to reveal
annotations.')" />
<linkbase xlink:label="linkbase" xlink:href="linkbase.xml" />
<load xlink:from="spec" xlink:to="linkbase" actuate="onRequest" />
</basesloaded>
5.2
単純リンク(simple型要素) 単純リンクとは,片方が局所であって他方が遠隔であるちょうど二つの
資源を,局所の資源から遠隔の資源へと向かう弧を用いて,関連付けるリンクとする。このように,単純
リンクは,常に外向きのリンクとする。
単純リンクの目的は,等価な拡張リンクに対する簡便な短い記述とする。単一の単純リンク付け要素は,
extended型要素,locator型要素,arc型要素及びresource型要素の基本機能を結合する。
図4は,単純リンクの特徴を示す。この単純リンクは,一つの局所の資源及び一つの遠隔の資源を関連
付け,局所の資源から遠隔の資源への単一のたどり弧を暗黙的に提供する。これは,例えば,クリックし
たときに,学生についての情報へと導びかれるテキストの中に現れている学生の名前を表現できる。
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図 4 単純リンクの特徴
例 拡張リンクを用いて行われた単純リンクの機能
単純リンクは,拡張リンクによって,近似的に次の方法で表現できる。
<studentlink xlink:type="extended">
<resource
xlink:type="resource"
xlink:label="local">Pat Jones</resource>
<locator
xlink:type="locator"
xlink:href="..."
xlink:label="remote"
xlink:role="..."
xlink:title="..." />
<go
xlink:type="arc"
xlink:from="local"
xlink:to="remote"
xlink:arcrole="..."
xlink:show="..."
xlink:actuate="..." />
</studentlink>
単純リンクは,(型及びラベル以外の)これらのすべての機能を単一の要素へと結合する。これらの機能
だけが必要な場合には,XLinkの単純リンク付け要素が,拡張リンク付け要素の代替として利用できる。
単純リンクの(拡張リンクから)失われている機能は,次のとおり。
a) 任意個の局所の資源及び遠隔の資源を供給する。
b) 遠隔の資源から局所の資源への弧を指定する。
c) 表題を単一の固く結ばれた弧と関連付ける。
d) 役割又は表題を局所の資源と関連付ける。
e) 役割又は表題を全体としてリンクと関連付ける。
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単純リンクのためのXLink要素は,XLink名前空間の中の,値が"simple"であるtypeと呼ばれる属性を
もった任意の要素とする。先の拡張リンクの単純リンクによる等価なものは,次のとおりとなる。
<studentlink xlink:href="...">Pat Jones</studentlink>
simple型要素は,任意の内容をもってよい。内容すべてを伴ったsimple型要素は,それ自体,その要素
がresource型要素であるものとして,リンクの局所の資源になる。simple型要素が入れ子にされたXLink
要素を含む場合には,それら含まれる要素は,親リンクへのXLink指定の関係をもたない。simple型要素
が内容をもたないことは可能とする。リンクが要求時にたどられると期待される場合には,対話的なXLink
応用は,利用者にたどりを開始する方法を与えるために典型的には内容を生成する。
simple型要素は,実効的には,locator型要素から,位置指定子属性であるhref並びに意味属性であるrole
及びtitleを取ってきて,更にarc型要素から,振る舞い属性であるshow及びactuate並びに単一の意味属
性であるarcroleを取ってくる。
simple型要素が位置指定子(href)属性値をもたないことは誤りではない。値が提供されない場合,リンク
は,単にたどれないだけとする。そのようなリンクでも,例えば,XLink属性を用いて特性を資源と関連
付けるために役立ち得る。
例 simple型要素の宣言及びインスタンス
次に,simple型要素のための宣言の集合を参考として示す。
<!ELEMENT studentlink ANY>
<!ATTLIST studentlink
xlink:type (simple) #FIXED "simple"
xlink:href CDATA #IMPLIED
xlink:role NMTOKEN #FIXED
"http://www.example.com/linkprops/student"
xlink:arcrole CDATA #IMPLIED
xlink:title CDATA #IMPLIED
xlink:show (new
|replace
|embed
|other
|none) #IMPLIED
xlink:actuate (onLoad
|onRequest
|other
|none) #IMPLIED>
次に,これらの宣言を使用するXML要素がどのようになるかを示す。
..., and <studentlink xlink:href="students/patjones62.xml">Pat
Jones</studentlink> is popular around the student union.
5.3
XLink要素型属性(type) XLink要素型を識別する属性は,typeとする。
制約 typeの値
type属性の値は,供給されなければならない。値は,"simple","extended","locator","arc",
"resource","title"又は"none"のうちの一つでなければならない。
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type属性の値が"none"の場合,その要素は,Xlink指定の意味をもたず,いかなるXLinkに関係する内容
又は属性も,その要素とのXLink指定の関係をもたない。
例 type属性の宣言
次に,simple型を意図した要素におけるtypeのための属性リスト宣言を参考として示す。
<!ATTLIST xlink:simple
xlink:type (simple) #FIXED "simple"
...>
ある場合だけにXLink要素として利用する要素に対しては,宣言は,次のとおりとするのがよい。この
場合,文書作成者は,(typeの)値を,ある状況では"simple"に,他の状況では"none"に設定する。"none"の
使用は,XLink応用がhref値の存在を検査することを避けるのを支援するときに役に立つかもしれない。
<!ATTLIST commandname
xlink:type (simple|none) #REQUIRED
xlink:href CDATA #IMPLIED>
5.4
位置指定子属性(href) XLink応用が遠隔の資源(又は資源素片)を見つけることを可能にするデータ
を供給する属性は,hrefとする。それは,simple型要素で使用されてもよく,locator型要素で使用されな
ければならない。
href属性の値は,[IETF RFC 2396]で定義されるとおりのURI参照でなければならないか,又は次に示さ
れるエスケープ手続を適用した後にURI参照にならなければならない。その手続は,URI参照をURIの解
決器(解決を行うシステム)に渡すときに,適用される。
XMLで許されていても,URI参照では許されない文字がある。許されない文字は,すべての非ASCII
文字,及び[IETF RFC 2396]の2.4で一覧として示された除外された文字とする。ただし,番号記号(#)及び
パーセント記号(%),並びに[IETF RFC 2732]で再び許可された角括弧文字は例外であり,使ってもよい。
許されない文字は,次のとおりにエスケープしなければならない。
a) 各々の許されない文字は,UTF-8 [IETF RFC 2279]に変換し,1バイト以上のバイト列にする。
b) 一つの許されない文字に対応するいかなるバイトをも,URIエスケープ機構によってエスケープする。
すなわち,各バイトは,%HHに変換される。ただし,HHはそのバイト値の16進記法とする。
c) 元の文字を,結果として生じる文字の列によって置き換える。
値がURI参照であることを応用が検査することは実用的でないので,これに関しては,この規格は,[IETF
RFC 2396]に従い,XLink応用にそれらの適合性要件を課すことはしない。
URI参照が相対的な場合には,使用する前に,絶対的なURI参照に置き換えたものを[XML Base]の手法
によって,計算しなければならない。
XML資源への位置指定子に対して,(存在する場合には,)URI参照内で使用される素片識別子のフォー
マットは,XPointer規定[XPTR]によって指定される。
例 href属性の宣言
次に,simple型を意図した要素におけるhrefのための属性リスト宣言を参考として示す。
<!ATTLIST simplelink
xlink:href CDATA #REQUIRED
...>
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5.5
意味属性(role,arcrole及びtitle) リンクの文脈内にある資源の意味を記述する属性は,role,arcrole
及びtitleとする。role属性は,extended型要素,simple型要素,locator型要素及びresource型要素で使用
してもよい。arcrole属性は,arc型要素及びsimple型要素で使用してもよい。title属性は,要素のこれらの
型のすべてで使用してもよい。
role属性又はarcrole属性の値は,[IETF RFC 2396]で定義されるとおりに,URI参照でなければならない。
ただし,使用されるURI方式が相対的及び絶対的の両方の形式をもつことを許される場合には,URI部分
は絶対的でなければならない。URI参照は,意図した特性を記述する何らかの資源を識別する。値が供給
されない場合,特別な役割の値を推論しないほうがよい。これらの属性値における許されないURI参照文
字は,5.4で示されるとおりに,特別に符号化されなければならない。
title属性は,role属性又はarcrole属性と同様に,人間が読むことができる形式で,リンク又は資源の意
味を記述するために使用される(5.1.4参照)。値は任意選択とする。値が供給される場合は,それは,資源
を記述する文字列を含むことが望ましい。この情報の使用は,行われている処理の型に大いに依存する。
例えば,視覚に異常のある利用者が使用する応用に対して表題を利用可能にするために,リンクの表を作
成するために,又は利用者がマウスポインタを始点資源の上にのせるときに現れるヘルプテキストを表示
するために,使用してもよい。
例 role属性及びtitle属性の宣言
次に,simple型を意図した要素におけるrole及びtitleのための属性リスト宣言を参考として示
す。
<!ATTLIST simplelink
...
xlink:role CDATA #IMPLIED
xlink:title CDATA #IMPLIED
...>
次に,arc型を意図した要素におけるarcrole及びtitleのための属性リスト宣言を参考として示
す。
<!ATTLIST go
...
xlink:arcrole CDATA #IMPLIED
xlink:title CDATA #IMPLIED
...>
5.6
振る舞い属性(show及びactuate) 振る舞い属性は,show及びactuateとする。それらは,simple型
要素及びarc型要素において使用してよい。simple型要素で使用される場合には,たどりのための振る舞
いの意図を,そのリンクの単一の遠隔の終点資源へと伝える。arc型要素で使用される場合には,たどりの
ための振る舞いの意図を,その弧によって指定されるあらゆる終点資源へと伝える。
show属性及びactuate属性は,必す(須)ではない。それらが使用される場合には,適合するXLink応用は,
それらの属性に5.で規定される取扱いを与えることが望ましい。この取扱いに対しては厳しい要件(“しな
ければならない”と規定されているもの)は存在しない。これは,ブラウザなどの対話的応用に対して意味
のあるものは,ロボットなどの非対話的応用に対しては意味がないことが多いことによる。しかし,すべ
ての応用は,指定された振る舞いを無視するという示唆された方法を,異なる方法を選択する前に,考慮
することが望ましい。
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例 show属性及びactuate属性の宣言
次に,simple型を意図する要素におけるshow及びactuateのための属性リスト宣言を参考とし
て示す。
<!ATTLIST simplelink
xlink:type (simple) #FIXED "simple"
...
xlink:show (new
|replace
|embed
|other
|none) #IMPLIED
xlink:actuate (onLoad
|onRequest
|other
|none) #IMPLIED
...>
リンクベースリストの中のarc型要素に出会う応用は,他の値を設定されていてもshow="none"及び
actuate="onLoad"と指定されているものとして,その要素の振る舞い属性を取り扱わなければならない。
5.6.1
show属性 show属性は,始点資源からのたどり上にある終点資源の望ましい表示を伝えるために
使用する。
制約 showの値
show属性に対して値が供給される場合には,次の値,"new","replace","embed",及び"other"
の一つでなければならない。
適合XLink応用は,show値に対して,次の取扱いを適用することが望ましい。
a) "new" 終点資源へとたどる応用は,新しいウィンドウ,フレーム,枠,又は他の意味のある表示文
脈の中に,その資源をロードすることが望ましい。これは,次のHTML素片によって達成される効果
と類似する。
<A HREF="http://www.example.org" target="̲blank">...</A>
b) "replace" 終点資源へとたどる応用は,始点資源がロードされたのと同じウィンドウ,フレーム,枠,
又は他の意味のある表示文脈の中に,その終点資源をロードすることが望ましい。これは,次のHTML
素片によって達成される効果と類似する。
<A HREF="http://www.example.org" target="̲self">...</A>
c) "embed" 終点資源へとたどる応用は,始点資源の表示の位置にその表示をロードすることが望まし
い。これは,次のHTML素片によって達成される効果と類似する。
<IMG SRC="http://www.example.org/smiley.gif" ALT=":-)">
始点資源の表示は,通常は,文書全体からは構成されない。文書のルート要素が単純リンクの場合
だけ,その表示は,文書全体とする。このように,埋込みは,通常は置換えとは異なる効果をもつ。
HTMLのIMG要素に対するのと同じに,埋込みは,関連する資源の表示だけに影響する。すなわち,
埋込みは,始点資源の永久的な変換を指示しない。言い換えると,埋め込まれたXLinkを処理する場
合,リンクの終点資源をスタイル化した結果は,それが埋め込まれた資源をスタイル化した結果にマ
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ージされる。対照的に,XInclude要素[XInclude]などの構成要素を解決する場合,元のXMLは,実際
には,参照される内容を含むように変換される。
適合XLink応用の振る舞いは,XMLに基づく([IETF RFC 2376]又は[IETF I-D XMT])終点資源を埋め
込む場合,この規格のこの版では定義しない。
埋め込まれた資源の表示は,応用依存とする。
d) "other" 終点資源へとたどる応用の振る舞いは,この規格によって制約されない。その応用は,適切
な振る舞いを決定するために,リンクの中に存在する他のマーク付けを探すことが望ましい。
e) "none" 終点資源へとたどる応用の振る舞いは,この規格よって制約されない。その応用が適切な振
る舞いを決定することを支援する他のマーク付けは存在しない。
資源の様々な位置に一連の文字列が並んでいるように,始点資源又は終点資源が複数の隣り合わない位
置(にあるもの)から成る場合,応用の振る舞いは,制約されない。XML文書の一部の選択についての詳細
な情報は,[XPTR]にある。
備考 隣接しない終点資源をもつ応用の振る舞いには,各位置を強調する,各資源へと導く別々の弧
が存在するものとして利用者が位置を選択できる対話ボックスを生成する,表示のためにすべ
ての位置の内容を連結する,などが含まれる可能性があるかもしれない。隣接しない始点資源
をもつ応用の振る舞いは,連結及び一つの単位としてのレンダリングを含むかもしれないし,
又は隣接する部分の各々から出る一つの弧を生成するかもしれない。
5.6.2
actuate属性 actuate属性は,始点資源から終点資源へのたどりの望ましいタイミングを伝えるた
めに使用する。
制約 actuateの値
actuate属性に対して値が供給される場合には,それは,"onLoad","onRequest","other"及び
"none"の値のうちの一つでなければならない。
適合XLink応用は,actuateの値に対して次の取扱いを適用することが望ましい。
a) "onLoad" 応用は,始点資源をロードしたらすぐに終点資源へとたどることが望ましい。これは,利
用者エージェントが画像を表示するように構成されている場合に,次のHTML素片によって通常達成
される効果に類似する。
<IMG SRC="http://www.example.org/smiley.gif" ALT=":-)">
振る舞いがshow="replace" actuate="onLoad"に設定されている複数の弧を単一の資源が含む場合,応
用の振る舞いは,XLinkによって制約されない。
b) "onRequest" 応用は,たどりを目的として誘発される(始点資源の)ロード後のイベント(の発生)のと
きだけ,始点資源から終点資源へとたどることが望ましい。それらイベントの例は,利用者が始点資
源の表示をクリックするとき,又はソフトウェアモジュールが切替えに先行するカウントダウンを終
了するとき,であるかもしれない。
c) "other" 終点資源へとたどる応用の振る舞いは,この規格によって制約されない。応用は,適切な振
る舞いを決定するために,リンクの中に存在する他のマーク付けを探すことが望ましい。
d) "none" 終点資源へとたどる応用の振る舞いは,この規格によって制約されない。応用が適切な振る
舞いを決定するのを支援するような他のマーク付けは存在しない。
5.7
たどり属性(label,from及びto) たどり属性は,label,from及びtoとする。label属性は,resource
型要素及びlocator型要素において使用してよい。from属性及びto属性は,arc型要素において使用してよ
い。
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制約 label,from及びtoの値
label属性,from属性又はto属性の値は,NCNameでなければならない。from属性又はto属
性に対して値が供給される場合,その値は,arc型要素と同様に,同じextended型要素の内部
の直接の子として現れるlocator型要素又はresource型要素におけるlabel属性のための同じ値
に一致しなければならない。
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附属書A(A.1-規定,A.2-参考)文献
この附属書のA.2は,本体及び附属書に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。
A.1 引用規定
IETF I-D XMT
IETF (Internet Engineering Task Force), RFC 3023, XML Media Types, 2001-01.
(http://www.ietf.org/rfc/rfc3023.txt を参照。)
IETF RFC 2396
IETF (Internet Engineering Task Force), RFC 2396, Uniform Resource Identifiers, 1998-08.
(http://www.ietf.org/rfc/rfc2396.txt を参照。)
備考 TS X 0097:2004 統一資源識別子(URI) 共通構文 が,この規定に一致している。
IETF RFC 2279
IETF (Internet Engineering Task Force), RFC 2279, UTF-8, a transformation format of ISO 10646, 1998-01.
(http://www.ietf.org/rfc/rfc2279.txt を参照。)
IETF RFC 2376
IETF (Internet Engineering Task Force), RFC 2376, XML Media Types, 1998-07.
(http://www.ietf.org/rfc/rfc2376.txt を参照。)
IETF RFC 2732
IETF (Internet Engineering Task Force), RFC 2732, Format for Literal IPv6 Addresses in URL's, 1999-12.
(http://www.ietf.org/rfc/rfc2732.txt を参照。)
XML
JIS X 4159:2002 拡張可能なマーク付け言語(XML)
備考 W3C Rec. Extensible Markup Language (XML)1.0 (Second Edition), 2000-10
(http://www.w3.org/TR/2000/REC-xml-20001006 を参照。) が,この規格に一致している。
IETF RFC 2119
IETF (Internet Engineering Task Force), RFC 2119, Key words for use in RFCs to Indicate Requirement Levels,
1997-03.
(http://www.ietf.org/rfc/rfc2119.txt を参照。)
XML Base
W3C Rec. XML Base (XBase), 2001-06.
(http://www.w3.org/TR/2001/REC-xmlbase-20010627/ を参照。)
XML Names
JIS X 4158:2005 XML名前空間
備考 W3C Rec. Namespaces in XML, 1999-01 (http://www.w3.org/TR/1999/REC-xml-names-19990114/ を
参照。) が,この規格に一致している。
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A.2 参考文献
CHUM
Steven J. DeRose and David G. Durand. "The TEI Hypertext Guidelines", Computing and the Humanities 29 (3),
1995. Reprinted in Text Encoding Initiative: Background and Context, ed. Nancy Ide and Jean Ronis, ISBN
0-7923-3704-2.
Dexter
Halasz, Frank. "The Dexter Hypertext Reference Model", Communications of the Association for Computing
Machinery, 37 (2), 30-39, 1994-02.
FRESS
Steven J. DeRose and Andries van Dam. "Document structure in the FRESS Hypertext System", Markup
Languages, 1 (1), Winter Cambridge: MIT Press, 7-32, 1999.
(詳細情報については,http://www.stg.brown.edu/~sjd/fress.htmlも参照。)
HTML
JIS X 4156:2005 ハイパテキストマーク付け言語 (HTML)
備考 ISO/IEC 15445:2000 Information Technology − Document Description and Processing
Languages-HyperText Markup Language (HTML), Corrected versionが,この規格に一致している。
参考 W3C Rec. HTML 4.01 Specification, 1999-12 (http://www.w3.org/TR/1999/REC-html401-19991224/
を参照。) が,この規格から引用されている。
Intermedia
Yankelovich, Nicole, Bernard J. Haan, Norman K. Meyrowitz and Steven M. Drucker. "Intermedia: The
Concept and the Construction of a Seamless Information Environment", IEEE Computer, 21, 81-96, 1988-01.
ISO/IEC 10744
JIS X 4155:1999 ハイパメディア及び時間依存情報の構造化言語(HyTime)
備考 ISO/IEC 10744:1997 Information technology − Hypermedia/Time-based Structuring Language
(HyTime) (http://www.y12.doe.gov/sgml/wg8/document/1920.htm を参照。) が,この規格に一致し
ている。
MicroCosm
Hall, Wendy, Hugh Davis, and Gerard Hutchings. Rethinking Hypermedia: The Microcosm Approach, Boston:
Kluwer Academic Publishers, ISBN 0-7923-9679-0, 1996.
OHS
van Ossenbruggen, Jacco, Anton Eliëns and Lloyd Rutledge. "The Role of XML in Open Hypermedia Systems",
Position paper for the 4th Workshop on Open Hypermedia Systems, ACM Hypertext '98.
(http://aue.auc.dk/~kock/OHS-HT98/Papers/ossenbruggen.html を参照。)
RDF
W3C Rec. Resource Description Framework (RDF) Model and Syntax Specification, 1999-02.
(http://www.w3.org/TR/1999/REC-rdf-syntax-19990222/ を参照。)
TEI
C. M. Sperberg-McQueen and Lou Burnard. "Guidelines for Electronic Text Encoding and Interchange",
Association for Computers and the Humanities (ACH), Association for Computational Linguistics (ACL), and
Association for Literary and Linguistic Computing (ALLC), Chicago, Oxford: Text Encoding Initiative, 1994.
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
XIS
W3C CR, XML Information Set. World Wide Web Consortium, 2001-05.
(http://www.w3.org/TR/2001/CR-xml-infoset-20010514/ を参照。)
XLinkToRDF
W3C NOTE, Harvesting RDF Statements from XLinks, 2000-09.
(http://www.w3.org/TR/2000/NOTE-xlink2rdf-20000929/ を参照。)
XLinkNaming
W3C NOTE, XLink Markup Name Control, 2000-12.
(http://www.w3.org/TR/2000/NOTE-xlink-naming-20001220/ を参照。)
XInclude
W3C WD, XML Inclusions (XInclude) Version 1.0, 2001-05.
(http://www.w3.org/TR/2001/WD-xinclude-20010516/ を参照。)
XLREQ
W3C NOTE, XML XLink Requirements Version 1.0, 1999-02.
(http://www.w3.org/TR/1999/NOTE-xlink-req-19990224/ を参照。)
XLDP
W3C NOTE, XML Linking Language (XLink) Design Principles, 1998-03.
(http://www.w3.org/TR/1998/NOTE-xlink-principles-19980303 を参照。)
XPTR
W3C WD, XML Pointer Language (XPointer) V1.0, 2001-01.
(http://www.w3.org/TR/2001/WD-xptr-20010108/ を参照。)
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附属書B(参考)DTDの例
この附属書は,本体及び附属書に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。
次のDTDでは,この規格が振る舞いを規定していないすべてのXLink構成要素は,無効とする。これ
は,応用開発者の利便性だけのために用意されており,参考とする。
このDTDは,次の仮定に基づいている。
a) XLinkで定義された意味をもつ構成要素だけが許される。
b) DTDは,名前空間と一緒にすると適切に動作しないので,“外部からの”語い(彙)は混在しない。
c) ANYの使用は,何らかの方法でXLinkが使用する要素の中で提供される内容が通常は存在すること
を意味する。
d) (title*)構成要素の使用は,提供される非title内容がXLinkが定義しない使用法をもつことを意味
する。
e) 要素は,それが表すXLink要素型に基づいて命名される。
他の仮定及び条件は,DTDの中に注釈として示す。
<!ELEMENT simple ANY>
<!ATTLIST simple
xlink:type (simple) #FIXED "simple"
xlink:href CDATA #IMPLIED
xlink:role CDATA #IMPLIED
xlink:arcrole CDATA #IMPLIED
xlink:title CDATA #IMPLIED
xlink:show (new
|replace
|embed
|other
|none) #IMPLIED
xlink:actuate (onLoad
|onRequest
|other
|none) #IMPLIED>
<!ELEMENT extended ((title|resource|locator|arc)*)>
<!ATTLIST extended
xmlns:xlink CDATA #FIXED
"http://www.w3.org/1999/xlink"
xlink:type (extended) #FIXED "extended"
xlink:role CDATA #IMPLIED
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xlink:title CDATA #IMPLIED>
<!ELEMENT title ANY>
<!-- xml:lang is not required, but provides much of the motivation
for title elements in addition to attributes, and so is provided
here for convenience -->
<!ATTLIST title
xlink:type (title) #FIXED "title"
xml:lang CDATA #IMPLIED>
<!ELEMENT resource ANY>
<!ATTLIST resource
xlink:type (resource) #FIXED "resource"
xlink:role CDATA #IMPLIED
xlink:title CDATA #IMPLIED
xlink:label NMTOKEN #IMPLIED>
<!ELEMENT locator (title*)>
<!-- label is not required, but locators have no particular XLink
function if they are not labeled -->
<!ATTLIST locator
xlink:type (locator) #FIXED "locator"
xlink:href CDATA #REQUIRED
xlink:role CDATA #IMPLIED
xlink:title CDATA #IMPLIED
xlink:label NMTOKEN #IMPLIED>
<!ELEMENT arc (title*)>
<!-- from and to have default behavior when values are missing -->
<!ATTLIST arc
xlink:type (arc) #FIXED "arc"
xlink:arcrole CDATA #IMPLIED
xlink:title CDATA #IMPLIED
xlink:show (new
|replace
|embed
|other
|none) #IMPLIED
xlink:actuate (onLoad
|onRequest
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X 4176:2005
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
|other
|none) #IMPLIED
xlink:from NMTOKEN #IMPLIED
xlink:to NMTOKEN #IMPLIED>
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X 4176:0000 解説
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書C(参考)W3Cの作業グループメンバ及び貢献者
この附属書は,本体及び附属書に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。
この規格の原規定は,XMLリンク付け作業グループで作成され,次のメンバが原規定を審議した。
− Peter Chen, LSU, Bootstrap Alliance
− Ron Daniel, Interwoven
− Steve DeRose, Brown University Scholarly Technology Group (XLink共同編者)
− David Durand, University of Southhampton, Dynamic Diagrams
− Masatomo Goto, Fujitsu Laboratories
− Paul Grosso, Arbortext
− Chris Maden, Lexica
− Eve Maler, Sun Microsystems (共同議長及びXLink共同編者)
− Jonathan Marsh, Microsoft
− David Orchard, Jamcracker (XLink共同編者)
− Henry S. Thompson, University of Edinburgh, W3C
− Daniel Veillard, W3C staff contact (共同議長)
編集者は,以前の共同議長及び共同編者だったTim Bray,並びに以前の共同編集者だったBen Trafford
の重要な貢献に感謝したい。さらに,XArc提案を書いたGabe Beged-Dovの重要な貢献にも感謝したい。
最後に,協力してくれたXMLリンク付けの関心者グループ及び作業グループ,並びにこのグループの議
長を助け,原規定を公表する直前の数箇月の間に問合せ先を引き受けてくれたHenry Thompsonにも感謝
したい。