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X 3006-5

:2003 (ISO/IEC 13249-5:2001)

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日

本工業規格である。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO/IEC 13249-5:2001,Information

technology

― Database languages ―  SQL multimedia and application packages  ―  Part 5:Still Image を基礎と

して用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実

用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。主務大臣及び日本工業標準調査会は,こ

のような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出

願に係る確認について,責任はもたない。

JIS

X

3006-5

には,次に示す附属書がある。

  附属書1(参考)  ISO/IEC 13249-5:2001,Information technology  ― Database languages ―

                  SQL multimedia and application packages  ―  Part 5:Still Image

JIS X 3006

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

X

3006-1

データベース言語 SQL マルチメディア及び適用業務パッケージ  第 1 部:枠組

JIS

X

3006-2

データベース言語 SQL マルチメディア及び適用業務パッケージ  第 2 部:フルテキスト

JIS

X

3006-3

データベース言語 SQL マルチメディア及び適用業務パッケージ  第 3 部:空間情報

JIS

X

3006-5

データベース言語 SQL マルチメディア及び適用業務パッケージ  第 5 部:静止画像


X 3006-5

:2003 (ISO/IEC 13249-5:2001)

(2) 

目  次

ページ

序文 

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

2

3.

  定義,表記法及び規約 

2

3.1

  定義

2

3.1.1

  第 部で規定する定義 

2

3.1.2

  第 部で規定する定義 

2

3.1.3

  JIS X 3005 で規定する定義 

3

3.1.4

  JIS X 4301 で規定する定義 

3

3.2

  表記法

3

3.2.1

  第 部で規定する表記法 

3

3.2.2

  第 部で規定する表記法 

3

3.3

  規約

3

4.

  概念

3

4.1

  序論

3

4.2

  JIS X 3005 で規定する概念 

5

4.3

  ディジタル画像を表現する型

5

4.3.1

  SI_StillImage 型の属性 

5

4.3.2

  SI_StillImage 型のメソッド

5

4.4

  画像特徴 

5

4.4.1

  特徴型 

6

4.4.2

  画像の類似性の評価 

6

4.5

  補足的な SQL 呼出し通常関数

6

4.6

  補助型 SI_Color 

8

4.7

  静止画像情報スキーマ 

8

5.

  静止画像型 

9

6.

  特徴型

9

7.

  SQL/MM 静止画像情報スキーマ 

9

8.

  SQL/MM 静止画像定義スキーマ 

9

9.

  状態コード 

9

10.

  適合性

9

附属書 A(参考)  処理系定義要素 

9

附属書 B(参考)  処理系依存要素

9

附属書 1(参考)ISO/IEC 13249-5:2001

10


JIS C 0068

:1995

(1) 

日本工業規格

JIS

 X

3006-5

:2003

(ISO/IEC 13249-5

:2001

)

データベース言語 SQL

マルチメディア及び適用業務パッケージ

第 5 部:静止画像

Information technology

 Database languages

 SQL multimedia and application packages

Part 5:Still Image

序文  この規格は,2001 年に第 1 版として発行された ISO/IEC 13249-5:2001,Information technology ―

Database languages

―  SQL multimedia and application packages  ―  Part 5:Still Image について,技術的内容を

変更することなく作成した日本工業規格である。1.4.については,原国際規格の同項目を全文翻訳し,5.

以降については,それぞれ原国際規格の同項目の内容を引用するものとした。

1.

適用範囲

この規格の適用範囲は,次のとおりとする。

a)

静止画像の導入

b)

この規格に必要な引用規格の提示

c)

この規格特有の表記法及び規約の定義

d)

この規格特有の概念の定義

e)

静止画像利用者定義型及びそれと関連したルーチンの定義

この規格で定義する静止画像利用者定義型は,次の事項を遵守する。.

―  静止画像利用者定義型は,画像データ操作に通有とする。それは,高さ,幅及び様式のような画像

データの観点に基づき,平均色,色ヒストグラム,配色及びテクスチャのような画像特徴に基づく

情報を格納,管理及び検索する要求に対応する。

―  静止画像利用者定義型は,  直接又は他の静止画像データ型と組み合わせてデータベース言語 SQL

を再定義することはない。

静止画像利用者定義型は,すべての異なる画像様式に適用可能とする。しかし,すべての既知の静止画

像様式で,すべての機能を用いることができるわけではない。

この規格の処理系は,情報及びコンテンツの管理,意思決定,データマイニング,並びにデータウェア

ハウスシステムも支援する環境で存在してもよい。

この規格の処理系によって対応する適用業務分野は,グラフィックス,マルチメディア,科学研究,及

び医療を含むが,これらに限定しない。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している),MOD(修

正している),NEQ(同等でない)とする。


X 3006-5

:2003 (ISO/IEC 13249-5:2001)

(2) 

ISO/IEC 13249-5:2001

,Information technology ― Database languages ― SQL multimedia and

application packages

―  Part 5:Still Image (IDT)

2.

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,発効年(又は発行年)を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構

成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年(又は発行年)を付記していない引用

規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。

JIS X 3005-1:2002

  データベース言語 SQL  第 1 部:枠組(SQL/Framework)

備考 ISO/IEC 9075-1:1999   Information technology ―  Database languages ―  SQL ―  Part

1:Framework (SQL/Framework)

が,この規格と一致している。

JIS X 3005-2:2002

  データベース言語 SQL  第 2 部:基本機能(SQL/Foundation)

備考 ISO/IEC 9075-2:1999   Information technology ―  Database languages ―  SQL ―  Part

2:Foundation (SQL/Foundation)

が,この規格と一致している。

JIS X 3005-4:2002

  データベース言語 SQL  第 4 部:永続格納モジュール(SQL/PSM)

備考 ISO/IEC 9075-4:1999   Information technology ―  Database languages ―  SQL ―  Part

4:Persistent Stored Modules (SQL/PSM)

が,この規格と一致している。

JIS X 3006-1:2002

  データベース言語 SQL マルチメディアおよび適用業務パッケージ第 1 部:枠組

備考  ISO/IEC 13249-1:2000, Information technology -Database languages -SQL Multimedia and

Application Packages - Part 1: Framework

が,この日本工業規格と一致している。

JIS X 4301:1995

  連続階調静止画像のディジタル圧縮及び符号処理−第1部:要件及び指針

備考  ISO/IEC 10918-1:1994 ,   Information Technology - Digital Compression and Coding of

continuous-tone still images

:Requirements and Guidelines が,この規格と一致している。

3.

定義,表記法及び規約

3.1

定義

この規格では,次の定義を用いる。

3.1.1

第 部で規定する定義

この規格では,この規格群の第 1 部で定義しているすべての用語を用いる。

3.1.2

第 部で規定する定義

この規格は,次の用語を定義する。

3.1.2.1

基本画像特徴(basic image feature)

複合特徴ではない基本的な画像特徴。

3.1.2.2

色空間(color space)

色値の表現方法の規約の集合。

3.1.2.3

複合特徴(composite feature)

基本画像特徴及びそれらに関連する重みから構成される画像特徴。

3.1.2.4

画像様式(image format)

特定の圧縮又は非圧縮の交換様式を用いた,

ディジタル画像の画像データを格納するための規約の集合。

3.1.2.5

画像特徴(image feature)


X 3006-5

:2003 (ISO/IEC 13249-5:2001)

(3) 

(

固有画像特性以外の)画像データの特性。

3.1.2.6

固有画像特性(inherent image characteristics)

ディジタル画像の画像様式及び特有の物理特性。

3.1.2.7

重み付き特徴リスト(list of weighted features)

複合特徴を参照。

3.1.2.8

画素(picture element)

3.1.4

の“JIS X 4301 で規定する定義”の標本を参照。

3.1.2.9

原画像(raw image)

ある画像を表現する2進オクテット列。

3.1.2.10

画像の類似度(similarity of images)

二つの画像の比較によって得られる数量。数量は,画像特徴に基づく。

3.1.2.11

サムネイル(thumbnail)

ある原画像から縮小して得られる別の原画像。

3.1.3

JIS X 3005

で規定する定義

この規格は,JIS X 3005 で定義する次の用語を用いる。

3.1.4

JIS X 4301

で規定する定義

この規格は,JIS X 4301 で定義する次の用語を用いる。

a)

(columns)

参考1.  ここでの“列”の使用は,JPEG 規格で定義したもので,SQL 規格で定義したものではない。

b)

成分(component)

c)

(

ディジタル) (静止)  画像  [(digital) (still) image]  

参考 2.  “ディジタル”及び“静止”の括弧は,JIS X 4301 で用いる規約であり,“ディジタル画像”,

“静止画像”

,及び“画像”の用語が交換可能なことを意味する。

d)

画像データ(image data)

e)

交換様式(interchange format)

f)

() [(number of) lines]

参考 3.  “数”の括弧は,  JIS X 4301 で用いる規約であり,“行数”と“行”の用語が交換可能なこ

とを意味する。

g)

標本(sample)

3.2

表記法

3.2.1

第 部で規定する表記法

この規格で用いる表記法は,この規格群の第1部で定義している。

3.2.2

第 部で規定する表記法

この規格は,利用者定義型,属性及び SQL 呼出しルーチン名に対して接頭辞“SI_”を用いる。

3.3

規約

この規格で用いる規約は,この規格群の第1部で定義している。

4.

概念

4.1

序論

この規格では,ディジタル画像は,実効的に,画素又は標本の 2 次元の配列とする。原画像自身の標本


X 3006-5

:2003 (ISO/IEC 13249-5:2001)

(4) 

の内部表現は,画像形式固有とする。画像データ中の標本の色値は,複数の色平面に広げた色変換表の色

番号,色の単成分を表す複数の2進オクテット列,又は他の画像様式固有の方法で表現してもよい。

画像様式は,ディジタル画像を交換様式で格納するための規約の集合とする。画像は,画素を構成する

データの表現及び構造,並びにその様式に従ったディジタル画像情報の解釈及び処理を制御する補助デー

タに関する規定から構成される。

標本の色値を表現するために用いる色空間は,画像様式によって定義されるか,又は原画像のヘッダ情

報によって記述される。

画像様式は,

様式標識

(format indication)

によって参照される。様式標識は,文字列とし,その形式及び

内容は,処理系定義とする。

ある画像様式に従う2値オクテット列を,原画像と呼ぶ。

原画像の固有画像特性は,次から構成される。

―  原画像の様式。

―  画像データの列数である原画像の幅。

―  画像データの行数である原画像の高さ。

処理系が原画像から固有画像特性及び特徴を導出できるならば,画像様式は,処理系が提供する様式と

する[

提供様式

(supported format) 

と略す]。

参考 4.  特徴は,“4.4  画像特徴”で規定する。

この規格は,静止画像の格納及び操作を規定する型及びルーチンを定義する。この規格は,次の部分か

ら構成される。

―  その値が次の構造をもつデータ型 SI_StillImage

―  静止画像のディジタル表現。

―  静止画像を表現するために用いる様式規約。

―  (画像の高さ及び幅のような)静止画像の物理特性。

―  次の用途をもつ,データ型 SI_StillImage のメソッド。

― SI_StillImage 値の構成。

―  画像のディジタル表現又は固有画像特性の獲得。

―  SI_StillImage 値からのサムネイルの獲得。

―  画像中に含まれる絵情報のうちのある特性を抽象化する特徴データ型。これらのデータ型は,次の

機能を提供する。

―  与えられた画像から特徴値の導出。

―  特徴値の構成。

―  特徴値に関して画像内容を特性づける計測値の導出。

―  この規格の処理系の能力を記述するデータを提供する情報スキーマビュー。

この規格に適合する処理系は,JIS X 3005 によって定義される中核 SQL を提供する SQL 処理系に基づ

かなければならない。この目的のために次の多くの規定が設けられている。

―  公開使用を意図した SQL 呼出し通常関数に対して関数名のオーバローディングを用いない。

―  公開使用を意図したどのメソッドにも,それに対応する SQL 呼出し通常関数を関連したメソッドと

同じサービスを提供するように規定する。

―  公開使用を意図したスキーマ,型,及び SQL 呼出し通常関数の名前の長さは,18 文字を超えない。

静止画像情報スキーマのビューの名前が 18 文字を超えるならば,短い識別子をもつ等価なビューも


X 3006-5

:2003 (ISO/IEC 13249-5:2001)

(5) 

規定する。

4.2

JIS X 3005

で規定する概念

この規格では,JIS X 3005 で定義する次の概念を用いる。

a)

2進オクテット列 (binary string)

b)  EXECUTE

権限 (EXECUTE privilege)

c)

関数 (function)

d)  SQL

呼出し通常関数  (SQL-invoked regular function)

4.3

ディジタル画像を表現する型

4.3.1

SI_StillImage

型の属性

SI_StillImage

型は,次の属性を用いて,ディジタル画像を抽象化したものとする。

―  原画像を表現する属性 SI_content

―  原画像の長さを表現する属性 SI_contentLength

―  様式標識を表現する属性 SI_format。これは,原画像の画像様式を識別する。

―  原画像の幅を表現する属性 SI_width

―  原画像の高さを表現する属性 SI_height

4.3.2

SI_StillImage

型のメソッド

型 SI_StillImage は,公開使用のための次のメソッドを提供する。

―  SI_StillImage  原画像から SI_StillImage 値を構成する。

―  SI_StillImage  原画像,及び様式標識を表現する文字列から SI_StillImage 値を構成する。このメソ

ッドは,提供されていない様式の原画像から SI_StillImage 値を構成するときの利用者提供の様式情

報を考慮する。

―  SI_setContent  SI_content 属性の変異関数の呼出しと同じ効果をもつが,さらに,固有画像特性を

表現する属性の値も,調節する。

―  SI_changeFormat  SI_format 属性の変異関数の呼出しと同じ効果をもつが,さらに,SI_content 

性の値,及び固有画像特性を表現する属性の値も,調節する。元の画像様式と相手の画像様式との

間の変換が提供されないならば,様式変換は,失敗する。

―  SI_Thumbnail  SI_StillImage 値からサムネイルを取得する。

―  SI_content  原画像の表現を返す。

―  SI_contentLength  原画像の表現のバイト単位での長さを返す。

―  SI_format  画像の様式標識を返す。

―  SI_height  画像の行数を返す。

―  SI_width  画像の列の数を返す。

4.4

画像特徴

画像特徴(

特徴

と略す)は,固有画像特性以外の手段で画像の絵情報を特徴づけるために用いる。この規

格は,四つの基本特徴及び一つの複合特徴を提供する。基本特徴は,次のとおりとする。

平均色特徴

(Average color feature)

  その平均色によって画像を特徴づける。

色ヒストグラム特徴

(Color histgram feature)

  原画像の標本が示す色の相対頻度によって,画像を特

徴づける。

配色特徴

(Positional color feature)

  画像を n×m の矩形に分割する。配色特徴は,これらの矩形の n

×m 個の平均色によって,その画像を特徴づける。


X 3006-5

:2003 (ISO/IEC 13249-5:2001)

(6) 

テクスチャ特徴

(Texture feature)

  繰返し項目の数(

粗さ

)

,明るさの変化(

コントラスト

)

,及び主な方

向(

指向性

)

によって,画像を特徴づける。

すべての基本特徴は,画像から導出できる。さらに,二つの基本特徴である平均色特徴及び色ヒストグ

ラム特徴は,数値によって構成することができる。

複合特徴は,それぞれ異なる特徴型の,最高四つまでの基本特徴のリストとする。複合特徴中のすべて

の基本特徴には,特徴重みが関連づけられる。

特徴は,特徴型によって表現される。これらの型の値は,SI_StillImage 値として表現される二つの画像,

すなわち,I

1

と I

2

との間の類似性の量的数値を取得するために用いる。F

2

が画像 I

2

を特性づけるある特徴

とするならば,画像 I

1

と I

2

との類似度は,F

2

のメソッド SI_Score に I

1

をパラメタとして渡すことで得ら

れる。与えられた一対の画像に対して,得られる類似度は,比較に用いる特徴の種類に依存する。正確な

関係は,処理系依存とする。

4.4.1

特徴型

基本特徴は,次の特徴型によって表現される。

―  平均色特徴  SI_AverageColor

―  色ヒストグラム特徴  SI_ColorHistogram

―  配色特徴  SI_PositionalColor

―  テクスチャ特徴  SI_Texture

複合特徴は,特徴型 SI_FeatureList によって表現される。

すべての基本特徴に対して,SI_StillImage 値から対応する特徴値を導出するメソッド及び関数が提供さ

れる。関数は,次のとおりとする。

―  平均色特徴  SI_fndAverageColor

―  色ヒストグラム特徴  SI_findColorHstgrm

―  配色特徴  SI_findPositColor

―  テクスチャ特徴  SI_findTexture

SI_AverageColor

及 び SI_ColorHistogram の 値 は , そ れ ぞ れ , メ ソ ッ ド SI_AverageColor 及 び

SI_ColorHistogram

によって取得することもできる。最初のメソッドのパラメタは,意図した平均色を表現

するために用いる色値とする。次のメソッドは,最初の色値及び最初の頻度をとって,初期色ヒストグラ

ムを返す。この初期色ヒストグラムは,メソッド SI_Append を用いて拡張することができる。

SI_FeatureList

値は,基本特徴値及びそれらに関連づけられた重みから構成されなければならない。

基本特徴型の観測関数及び変異関数は,公開使用を意図しない。したがって,これらの関数に EXECUTE

権限を付与する GRANT 文はない。

4.4.2

画像の類似性の評価  

どの特徴型も,メソッド SI_Score をもつ。このメソッドは,二つの画像間の類似性を計る数値を得るた

めに用いることができる。この測定のために,距離関数を用いる。距離として返された数値は,与えられ

た特徴値と静止画像値との間の違いを示す。

SI_StillImage

値 I

1

を特徴付けるある特徴値を F

1

とすると,

F

1

.SI_Score(I

2

)

は,SI_StillImage 値 I

2

と特徴値 F

1

との類似性の測定結果を返す。

4.5

補足的な SQL 呼出し通常関数

この規格に処理系が適合するのを容易にするため,公開使用を意図する各メソッドには,SQL 呼出し通


X 3006-5

:2003 (ISO/IEC 13249-5:2001)

(7) 

常関数を補足する。

このような各メソッドに対して,メソッドが指定された型,メソッド名,(あるならば,)パラメタの型,

及び対応する SQL 呼出し通常関数の名前を表 1“メソッドと関数名との対応”に示す。これらの関数名は

一意なので,それらのパラメタの型は,載せていない。

  1  メソッドと関数名との対応

型名

メソッド名

パラメタ型(ある場合)

関数名

SI_StillImage SI_StillImage BINARY

LARGE

OBJECT  SI_mkStillImage1

SI_StillImage SI_StillImage BINARY

LARGE

OBJECT

CHARACTER VARYING

SI_mkStillImage2

SI_StillImage SI_setContent BINARY

LARGE

OBJECT  SI_chgContent

SI_StillImage SI_changeFormat

CHARACTER

VARYING

SI_convertFormat

SI_StillImage SI_content

SI_getContent

SI_StillImage SI_contentLength

SI_getContentLngth

SI_StillImage SI_format

SI_getFormat

SI_StillImage SI_height

SI_getHeight

SI_StillImage SI_width

SI_getWidth

SI_StillImage SI_Thumbnail

SI_getThumbnail

SI_StillImage SI_Thumbnail INTEGER

INTEGER

SI_getSizedThmbnl

SI_AverageColor SI_AverageColor SI_StillImage

SI_fndAverageColor

SI_AverageColor SI_AverageColor SI_Color

SI_mkAverageColor

SI_AverageColor SI_Score

SI_StillImage

SI_ScoreByAvrgClr

SI_ColorHistogram SI_ColorHistogram

SI_StillImage

SI_findColorHstgrm

SI_ColorHistogram SI_ColorHistogram

SI_Color

DOUBLE PRECISION

SI_mkColorHistogrm

SI_ColorHistogram SI_ColorHistogram

SI_Color

ARRAY

DOUBLE PRECISION ARRAY

SI_arrayClrHstgrm

SI_ColorHistogram SI_Append

SI_Color

DOUBLE PRECISION

SI_appendClrHstgrm

SI_ColorHistogram SI_Score

SI_StillImage

SI_ScoreByClrHstgr

SI_PositionalColor SI_PositionalColor SI_StillImage

SI_findPositColor

SI_PositionalColor SI_Score

SI_StillImage SI_ScoreByPositClr

SI_Texture SI_Texture SI_StillImage

SI_findTexture

SI_Texture SI_Score  SI_StillImage

SI_ScoreByTexture


X 3006-5

:2003 (ISO/IEC 13249-5:2001)

(8) 

型名

メソッド名

パラメタ型(ある場合)

関数名

SI_FeatureList SI_FeatureList SI_AverageColor,

DOUBLE PRECISION,

SI_ColorHistogram,

DOUBLE PRECISION,

SI_PositionalColor,

DOUBLE PRECISION,

SI_Texture,

DOUBLE PRECISION

SI_mkFeatureList

SI_FeatureList SI_setFeature  SI_AverageColor,

DOUBLE PRECISION

SI_setAvgClrFtrW

SI_FeatureList SI_setFeature  SI_ColorHistogram,

DOUBLE PRECISION

SI_setClrHstgrFtrW

SI_FeatureList SI_setFeature  SI_PositionalColor,

DOUBLE PRECISION

SI_setPstnlClrFtrW

SI_FeatureList SI_setFeature  SI_Texture,

DOUBLE PRECISION

SI_setTextureFtrW

SI_FeatureList SI_AvgClrFtr

SI_getAvgClrFtr

SI_FeatureList SI_AvgClrFtrWght

SI_getAvgClrFtrW

SI_FeatureList SI_ClrHstgrFtr

SI_getClrHstgrFtr

SI_FeatureList SI_ClrHstgrFtrWght

SI_getClrHstgrFtrW

SI_FeatureList SI_PstnlClrFtr

SI_getPstnlClrFtr

SI_FeatureList SI_PstnlClrFtrWght

SI_getPstnlClrFtrW

SI_FeatureList SI_TextureFtr

SI_getTextureFtr

SI_FeatureList SI_TextureFtrWght

SI_getTextureFtrW

SI_FeatureList SI_Score

SI_StillImage

SI_ScoreByFtrList

SI_Color SI_RGBColor

INTEGER,

INTEGER,

INTEGER

SI_mkRGBColor

4.6

補助型 SI_Color

色値は,型 SI_Color によってカプセル化される。処理系は,SI_Color 値を取得するために構成メソッド

を提供しなければならない。各構成メソッドは,特定の色空間に対して提供される。各関数は,意図した

色値をこの色空間で表現するパラメタをとる。RGB 色空間のための構成メソッド SI_RGBColor は,この

規格にある。他の色空間のための構成メソッドは,処理系定義とする。

4.7

静止画像情報スキーマ

この規格は,SI_INFORMTN_SCHEMA と呼ばれる情報スキーマを定める。それは,次の目的のビュー

を含む。

―  提供される画像様式の様式標識を記載するビューSI_IMAGE_FORMATS。

―  様 式 変 換 を 提 供 す る 画 像 様 式 の 様 式 標 識 の 対 を 記 載 す る ビ ュ ー


X 3006-5

:2003 (ISO/IEC 13249-5:2001)

(9) 

SI_IMAGE_FORMAT_CONVERSIONS

―  様式標識及び特徴標識の対を記載するビューSI_IMAGE_FORMAT_FEATURES。示された画像様式

の画像は,示された特徴の抽出,及びその特徴に関する評点化を提供する。

―  サムネイルを導出できる画像様式の様式標識を記載するビューSI_THUMBNAIL_FORMATS。

―  処理系定義の値を記載するビューSI_VALUES。

5.

静止画像型  ISO/IEC 13249-5: 2001 の 5.  Still Image Types  による。

6.

特徴型  ISO/IEC 13249-5: 2001 の 6.  Feature Types  による。

7.

SQL/MM

静止画像情報スキーマ  ISO/IEC 13249-5:  2001 の 7.  SQL/MM Still Image Information

Schema 

による。

8.

SQL/MM

静止画像定義スキーマ  ISO/IEC 13249-5: 2001 の 8.  SQL/MM Still Image DefiniItion Schema 

による。

9.

状態コード  ISO/IEC 13249-5: 2001 の 9.  Status Codes  による。

10.

適合性  ISO/IEC 13249-5: 2001 の 10.  Conformance  による。

附属書 A(参考)  処理系定義要素  ISO/IEC 13249-5: 2001 の Annex A(informative)  Implementation-defined

elements

による。

附 属 書 B( 参 考   処 理 系 依 存 要 素   ISO/IEC 13249-5:  2001 の Annex B(informative)

Implementation-dependent elements

による。


X 3006-5

:2003 (ISO/IEC 13249-5:2001)

(10) 

附属書 1(参考)ISO/IEC 13249-5:2001

この附属書(参考)は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではな

い。