X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 3
2 適合性···························································································································· 4
3 引用規格························································································································· 4
4 用語及び定義 ··················································································································· 4
5 略語······························································································································· 7
6 品質測定量要素(QME)の概念 ·························································································· 7
6.1 測定方法モデルの概要説明 ······························································································ 7
6.2 QMEの表形式 ·············································································································· 9
附属書A(参考)QMEの例 ·································································································· 14
附属書B(参考)品質測定量要素(QME)の設計のための手引···················································· 32
附属書C(参考)QME及び提案された拡張の追加事例······························································· 35
附属書D(参考)測定尺度の型 ······························································································ 40
参考文献 ···························································································································· 41
X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
(2)
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まえがき
この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本
工業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
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日本工業規格 JIS
X 25021:2014
(ISO/IEC 25021:2012)
システム及びソフトウェア製品の品質要求及び評価
(SQuaRE)−品質測定量要素
Systems and software engineering-Systems and software Quality
Requirements and Evaluation (SQuaRE)-Quality measure elements
序文
この規格は,2012年に第1版として発行されたISO/IEC 25021を基に,技術的内容及び構成を変更する
ことなく作成した日本工業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。
この規格の目的は,システム及びソフトウェア品質要求及び評価(SQuaRE)の目的に対して,製品ライ
フサイクルを通じて使用される品質測定量要素(Quality Measure Elements:QME)の初期集合を定義及び
/又は設計することである。また,この規格は,QMEを設計するため又は既存のQMEの設計を検証する
ための規則の集合も提供する。この規格の内容は,JIS X 0129シリーズ(図3参照)とそれに続くSQuaRE
シリーズとを関連付けている。
注記 ここでは,JIS X 0129-1とTS X 0111-2〜TS X 0111-4とを合わせて表現する場合は,JIS X 0129
シリーズと表記する。
品質特性及び副特性を定量化するための品質測定量に対する多くのQMEは,初期の一覧表で示されて
いる。それらのQMEは,TS X 0111-2〜TS X 0111-4から抽出される品質測定量を構築するために使用され
ている。SQuaREシリーズで示される品質測定量(図1,図2)は,TS X 0111シリーズに基づいているが,
これらは唯一の情報源ではない。選択された品質測定量を評価するとき,まず初めに,利用者は,選択さ
れた品質測定量の中で使用されたQMEに関係する各特徴の定義を理解することを推奨する。
この規格の中で,品質測定量要素(QME)を定義し使用する主な目的は,次のとおりである。
− 組織がその組織自身のためのQMEを開発し実装するための手引を提供すること。
− 異なる製品の品質特性及び品質副特性に関連する製品の特徴を測定し使用するために,特定のQME
の矛盾のない使用を推進すること。
− 製品の特性の与えられた集合又は製品の副特性の集合に対して,全ての品質測定量を導出するために,
一意的に要求されるQMEの集合の識別を支援すること。
QMEは,多くの品質測定量の共通構成要素である。この規格の意図した使用法は,内部品質測定量,外
部品質測定量,データ又は利用時の品質の測定量を定義するため,利用者が関連する正当なQMEを選択
し定義することができるようになることである。それから,これらは,品質要求事項定義,製品評価及び
品質総合評価のために使用することができるが,それらに限定する必要はない。それゆえ,この規格を
ISO/IEC 2502nシリーズに優先し,又は共に使用することが推奨される。
2
X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
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図1−SQuaREシリーズ規格の構成
図1は,一連の規格,さらに,部門と呼ばれる規格のファミリから構成されるSQuaREシリーズの構成
を示している。
25020は,品質測定量を開発し規定するた
めの手引を提供する。
25021は,QMEを開発し規定するために
使用される。
ISO/IEC 25020:
測定量の参照
モデル
及び手引き
ISO/IEC 25022:
利用時の
品質測定量−
TS X 0111-4
(TR 9126-4) 改訂版
ISO/IEC 25023:
システム及びソフト
ウェアの品質測定量−
TS X 0111-2&3
(TR 9126-2&3) 改訂版
ISO/IEC 25024:
データ品質
測定量
ISO/IEC 25021:
品質
測定量要素−
TR 25021改訂版
図2−品質測定部門の構造
ISO/IEC 25050〜ISO/IEC 25099 SQuaRE拡張部門
ISO/IEC 2503n
品質要求部門
ISO/IEC 2501n
品質モデル部門
ISO/IEC 2500n
品質管理部門
ISO/IEC 2502n
品質測定部門
ISO/IEC 2504n
品質評価部門
3
X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
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図3−JIS X 0129シリーズ及びSQuaREシリーズとこの規格との対応関係
JIS X 0129シリーズは,品質モデルとして参照される特性,副特性及び品質測定量を一覧表にし,記載
している四つの文書から構成される。SQuaRE品質モデルは,製品品質を品質特性及び品質属性(JIS X
25010)に分類している。この品質特性は,更に副特性に再分割される。JIS X 0129シリーズ中の各品質測
定量は,少なくとも二つのQMEから構成される。(製品の)特徴は,測定方法を使用して,QME(ISO/IEC
25020)に関連している。ISO/IEC 2502nシリーズは,品質モデル中の全ての品質特性(副特性)に対する
品質測定量及び関連したQMEを設計し,記述する。
1
適用範囲
この規格は,次の情報を含んでいる。
− 製品品質の要求事項の仕様の一部分として,QMEを定義するための要求事項及び事例(6.2の表1及
び表2を参照。)
注記 製品品質には,システム品質,ソフトウェア製品品質,データ品質を含み,最終的にはシス
テムサービス品質を含む。
− QMEの初期集合の例(表A.1参照)
− QMEに対する製品(対象実体)の特徴の定義及び定量化のための手引
この規格は,製品の開発者,取得者及び独立した評価者を含み,その他,特に製品品質の要求事項の定
義及び製品評価に責任がある人々へ提供することを意図している。
この規格は,ISO/IEC 25022,ISO/IEC 25023及びISO/IEC 25024で明示される品質測定量を実装するた
めにQMEを定義するとき,使用される。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO/IEC 25021:2012,Systems and software engineering−Systems and software Quality Requirements
and Evaluation (SQuaRE)−Quality measure elements(IDT)
TS X 0111-4 (ISO/IEC TR 9126-4)
利用時の品質測定法
TS X 0111-3 (ISO/IEC TR 9126-3)
内部測定法
TS X 0111-2 (ISO/IEC TR 9126-2)
外部測定法
JIS X 0129-1 (ISO/IEC 9126-1)
品質モデル
品質特性
品質副特性
品質測定量
JIS X 25021(ISO/IEC 25021)
品質測定量要素
(QME)
SQuaRE
品質測定量
品質測定量1
品質測定量2
品質測定量3
---------
品質測定量n
ISO/IEC 2502n
4
X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
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なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ
とを示す。
2
適合性
利用者が製品に対する品質測定量を定義するとき,参照するQMEの各々は,表1に明示した様式の情
報項目に従って記述しなければならない(6.2参照)。同じことは,既存のQMEを修正するためにも適用
することが望ましい。
3
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)は適用しない。
JIS X 0141:2009 システム及びソフトウェア技術−測定プロセス
注記 対応国際規格:ISO/IEC 15939:2007,Systems and software engineering−Measurement process
(IDT)
JIS X 25000:2010 ソフトウェア製品の品質要求及び評価(SQuaRE)−SQuaREの指針
注記 対応国際規格:ISO/IEC 25000:2005,Software Engineering−Software product Quality
Requirements and Evaluation (SQuaRE)−Guide to SQuaRE(IDT)
JIS X 25010:2013 システム及びソフトウェア製品の品質要求及び評価(SQuaRE)−システム及びソ
フトウェア品質モデル
注記 対応国際規格:ISO/IEC 25010:2011,Systems and software engineering−Systems and software
Quality Requirements and Evaluation (SQuaRE)−System and software quality models(IDT)
ISO/IEC 25020:2007,Software engineering−Software product Quality Requirements and Evaluation
(SQuaRE)−Measurement reference model and guide
ISO/IEC Guide 99:2007,International vocabulary of metrology−Basic and general concepts and associated
terms (VIM)
4
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS X 25000:2010,JIS X 25010:2013及びJIS X 0141:2009によ
るほか,次による。
4.1
データ品質(data quality)
明示された状況で使用するとき,明示されたニーズ及び暗黙のニーズをデータの特性が満足する度合い。
(JIS X 25012:2013)
4.2
ソフトウェア品質の外部測定量(external measure of software quality)
明示された状況で使用されるソフトウェアを含むシステムに対して,明示的ニーズ及び暗黙のニーズを
満たすためにシステムの振る舞いをソフトウェア製品が可能にする度合いの測定量。
注記1 試験及び運用操作中にソフトウェア製品を実行することによって,振る舞いは,検証及び/
又は妥当性確認を行うことができる。
注記2 JIS X 25000:2010の外部ソフトウェア品質を基にしている。
5
X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
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注記3 この定義は,JIS X 25010:2013を基に変更を加えた。
4.3
ソフトウェア品質の内部測定量(internal measure of software quality)
明示された状況で使用されるソフトウェア製品に対して,ソフトウェア製品の静的特徴の集まりが明示
的ニーズ及び暗黙のニーズを満たす度合いの測定量。
注記1 静的特徴は,ソフトウェアアーキテクチャ,構造及びその構成部品に関係する属性を含む。
注記2 静的特徴は,レビュー,検査,シミュレーション及び/又は自動化ツールによって検証する
ことができる。
注記3 この定義は,JIS X 25010:2013を基に変更を加えた。
注記4 JIS X 25000:2010の外部ソフトウェア品質を基にしている。
例 仕様内容障害,設計障害及びコード障害に依存したものは内部品質測定量として使用することが
できる場合がある。
4.4
測定量(名詞)[measure (noun)]
測定の結果として値が割り当てられる変数。
注記 “測定量”という用語は,基本測定量,導出測定量及び指標をまとめて参照するために使用す
る。
(JIS X 0141:2009)
4.5
測定する(動詞)[measure (verb)]
測定を行う。
(JIS X 25000:2010)
4.6
測定(measurement)
測定量の値を決定するという目的をもった操作の集合。
(JIS X 0141:2009)
注記 測定は,名義尺度,順序尺度,間隔尺度及び比尺度となることができる。
4.7
測定の関数(measurement function)
複数の品質測定量要素(QME)を結合するために実行するアルゴリズム又は計算。
注記 この定義は,JIS X 0141:2009の“測定の関数”の定義の一部を修正している。
4.8
測定方法(measurement method)
測定に使用する操作の論理的な構成を一般的に記述したもの。
注記 この定義は,JIS X 0141:2009の“測定方法”の定義の一部を修正している。
4.9
測定手続(measurement procedure)
提示された測定方法に従って,ある特定の測定を行うときに使用する,具体的に適用される,操作の論
理構成。
注記1 この定義は,JIS X 0141:2009の“測定手続”の定義の一部を修正している。
6
X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
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注記2 測定手続は,通常は“測定手続”と呼ばれることもある文書に記録され,追加情報なしに測
定者が測定を実行できるように詳細に記述されている。
4.10
モデル(model)
方法論を定義するために使用される,概念,関係及び規則の規定。
(ISO/IEC 24744:2007)
4.11
定量化のための特徴(property to quantify)
品質測定量要素(QME)に関連付けられ,かつ,測定方法によって定量化できる対象実体の特徴。
注記1 対象実体の例には,ソフトウェア作成物がある。
注記2 特徴に関係する,副特徴がある。
4.12
利用時の品質の測定量(quality in use measure)
特定の利用者が特定の利用状況において,有効性,効率性,リスク回避性,満足性及び利用状況網羅性
に関して特定の目標を達成するためのニーズを満たすために,製品又はシステムを利用できる度合いの測
定量。
注記 この定義は,JIS X 25010:2013の“利用時の品質”の定義を基にしている。
4.13
品質測定量(quality measure)
品質測定量要素の複数の値の測定関数として定義された導出測定量。
4.14
品質測定量要素[quality measure element (QME)]
定量化のための測定対象の特徴及びその特徴を定量化する測定方法であって,数学的関数による任意の
変換を含む場合のある測定量。
4.15
(測定結果の)繰返し性[repeatability (of results of measurement)]
同じ測定条件で,同じ測定対象量の連続した測定結果間の一致の度合い。
(JIS X 0135-3:2011)
4.16
(測定結果の)再現性[reproducibility (of results of measurement)]
異なる測定条件で,同じ測定対象量の測定結果間の一致の度合い。
(JIS X 0135-3:2011)
注記 繰返し性及び再現性は,結果の分散特性に関して定量的に表されてもよい。
4.17
対象実体(target entity)
それについての情報が保持され,測定を必要とする,利用者に関連する基本事項。
4.18
(測定量の)単位[unit (of measure)]
規約によって定義され採用された特別の量で,同じ種類の他の量との相対的な大きさを表現するために
比較される量。
7
X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
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注記1 同じ単位の測定で表現された量だけを直接比較できる。単位の例として,障害の件数及び故
障の件数がある。時間及びメートルも,測定量の単位である。
注記2 測定量の単位には,通常,名称及びシンボルをつける。
注記3 JIS X 25000:2010の“測定の単位”を基にしている。
5
略語
この規格では,次の略語を使用する。
a) QME(Quality measure element):品質測定量要素
b) QM(Quality measure):品質測定量
6
品質測定量要素(QME)の概念
6.1
測定方法モデルの概要説明
品質特性(品質副特性)を理解し,指し示すために,QMを定義するが,このQMで使用するQMEが
未定義の場合には,QMEを合わせて定義する。
測定の関数は,QMの値を求めるために,定義されたQMEを用いて得られた値をQMの測定関数に当
てはめる。測定方法は,QMEを定量化する方法を定義し,特定するために特徴に適用されなければならな
い。
図4−定量化のための特徴,測定方法及びQME間の関係
測定方法の使用者は,特徴の定量化に関係するデータを識別し収集しなければならない(図4)。QME
の利用状況及び目的の状況によって,多くの特徴及び副特徴を識別することができる。これらは,測定方
法の入力である。こうした特徴は,対象実体(例えば,文書,コード)の中間生成物,構成要素,内容又
は振る舞いから抽出され,定義される。
品質測定量要素
測定方法
定量化のための特徴
定量化のための測定対象の特徴及びその特徴を定
量化する測定方法に関して定義された測定量
測定に使用する操作の論理的な構成を一般的に記
述したもの
品質測定量要素(QME)に関連付けられ,かつ,
測定方法によって定量化できる対象実体の特徴
8
X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
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図5−定量化のための特徴,測定方法,QME及びQM間の関係
図5は,次のことを示している。
a) 製品品質は,同様に品質副特性から構成される品質特性の集合として表現される。
b) 製品品質測定量は,関心がある品質特性及び品質副特性を指し示すために使用される。
c) 定量化のための特徴,測定方法及びQME間の関係
注記 この図5は,ISO/IEC 25020で定義された“システム及びソフトウェア製品品質測定量参照
モデル”を基にしている。
ISO/IEC 25022,
ISO/IEC 25023
及びISO/IEC 25024
(TS X 0111-2, TS X
0111-3, TS X 0111-4)
品質測定量要素
測定方法
定量化のための特徴
QM (品質測定量)
測定の関数
品質特性
品質副特性
JIS X 25012
データ品質
モデル
JIS X 25010
システム及びソフト
ウェア品質モデル
構成される
構成される
指し示す
QME
QME
QME
(品質測定量要素)
適用される
生成する
JIS X 25021
対象実体
9
X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
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図6−定量化のための特徴,測定方法,QME及びQM間の関係の事例
図6は,定量化のための特徴に測定方法を適用することによってQMEが導出される事例を示している。
注記1 QMEは,品質特性又は品質副特性が選択されるとき及び/又はQMが品質特性又は品質副
特性を指し示すために定義されるとき,識別することができる。同一のQMEが異なる複数
のQMで用いられる場合もある。
注記2 QMEを設計するための手引を附属書Bに提供する。
6.2
QMEの表形式
QMEの表形式(表1参照)に記載された情報項目は,必要な情報又は有益な情報を提供するためにQME
を定義及び/又は設計するときに使用されなければならない。
注記 定義するためには,“c) 定量化の目的及び定量化のための特徴”及び“g) 各副特徴の定義”
を参照。
品質測定量要素
測定方法
故障
品質測定量(QM)
=MTBF(平均故障時間間隔)
測定対象時間/故障数
信頼性
成熟度
JIS X 25012
データ品質
モデル
JIS X 25010
システム及びソフト
ウェア品質モデル
構成される
構成される
指し示す
測定対象時間
QME(品質測定量要素)
=故障数
適用される
生成する
試験中又は運用操作中の作業を実行している
システム及びソフトウェア製品
測定方法
稼働時間
10
X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
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表1−QMEのための表形式
注記 次の表中の項目は,次の四つのグループに体系化される。
a)
QME識別のため
b)〜d) QMEとは何かを示すため
e)〜k) QMEの測定方法を示すため
l)〜n) QME適用の管理のため
a) QME名称
QMEは唯一の名称をもつことが望ましく,必要な場合は,通し番号(連番)を使って識別
されることが望ましい。多くの場合,“…の数(比尺度)”のような名称となる。
b) 対象実体
QMEは,その特徴を測定することによって特性付けられる対象物をもたなければならない。
対象実体は,作業生産物若しくはシステムの振る舞い,ソフトウェア,又は利害関係者(例
えば,利用者,運用操作者,開発者,試験者又は保守者)であることが望ましい。
c) 定量化の目的及び
定量化のための特徴
定量化のための特徴の識別は,通常,QMEの名称に関係している。
選択された定量化のための特徴は,必要とされる情報の測定に最も関係があるものである
ことが望ましい。与えられた特徴は,複数の測定構成に組み込まれている場合もある。例
えば,“ソフトウェア障害の数”はQMEであり,個々の“障害”は定量化のためのソフト
ウェアの特徴である。
QMEの目的は,例えば,次に挙げる事項を記述することで,定量化のための特徴の定義と
関連付けて明示されることが望ましい。
− このQMEの定量化のための特徴を定義することによって,何を知ろうとしているのか。
− このQMEによって表現されることが期待されている,必要とされる情報は何か。
定量化のための特徴の識別及び定義から,測定する必要のあるもの(例えば,コード行,
欠陥,所要期間)を決める。
指定された対象実体において,識別され,定義され,定量化されることを必要とする構成
要素又は事象の種類を記述することに役立つ。次に事例を示す。
1) プログラムソースコードの中で明示された特質をもつ,行,関数,経路又は識別子は,
識別,定義及び定量化することができる。
2) ソフトウェアの試験時に明示されたテストケースの実行に失敗するごとに,事象を識別
し,定義し,定量化することができる。
3) システムの利用者がその意図したタスク(作業)に失敗するごとに,事象を識別し,定
義し,定量化することができる。
d) 関連する品質測定
量
このQMEを使用する特定の品質測定量への参照は,明示されなければならない。
品質測定量の事例は,JIS X 0129シリーズ,JIS X 25000 SQuaREシリーズ及び他の文書に
見つけることができる。ただし,このQMEを使用する品質測定量の全てを列挙することは
要求していない。
e) 測定方法
測定方法は,データの収集方法及び数量化規則に従って特徴を定量化する値にデータを変
換する方法を説明する。次の情報は,測定方法の一部である。
− QMEの適用状況
− ソフトウェアライフサイクルプロセス
− 測定制限事項
− 数量化規則
測定者は,QME名称,定量化のための特徴及び測定方法についての区別を容易にするため
に,任意に測定方法に名称を付けることができる。
例えば,機能規模測定方法には,IFPUG FPA,COSMIC,Mark IIなどの名称が付いている。
11
X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表1−QMEのための表形式(続き)
f) 定量化のための特
徴に関連した副特徴
の一覧(選択)
識別された定量化のための特徴は,必要な場合は,異なる副特徴に関係付けることができ
る。特徴間のこの関係は,図解又は計算式として表現されることが望ましい。これが,測
定方法モデルを構成することとなる。
例えば,COSMIC手法において,機能規模プロセスは,エントリ,読込み,書込み及びエ
グジットのような幾つかの副特徴をもつモデルで表現できる一つの特徴である。これは,
機能規模測定方法に関連する“データ移動”という定量化のための特徴の識別を支援する
ことができる。
g) 各副特徴の定義
(選択)
副特徴の一覧表がある場合は,各副特徴は定義されるのが望ましい。
h) QMEへの入力
QMEを測定するためにどのような定量化情報が使用されるかを識別するために,入力は,
十分詳細に記述されなければならない。入力を提供するどの情報源についても,識別する
ことが望ましい。例えば,文書で記録された作業生産物,システム及びソフトウェアの振
る舞い,又は利用者,運用操作者,開発者,試験者若しくは保守者の人としての振る舞い
を識別することが望ましい。
その場合,入力は,副特徴又はそれに関係する定量的な情報であってもよい。
例えば,測定者は,COSMIC-FFP法における読込み型(データ移動)の実体を再度解明す
るための情報をデータモデルの中で識別できる。
i) QMEの測定の単位 測定の単位及び,適切な場合,使用された計算式。単位の例には,該当数,百分率及び階
層を含む。
j) 数量化規則
数量割当て規則は,実行者の観点(一般には文書様式)又は論理的な観点(一般には数学
的表現)で記述されなければならない。
内的一貫性は,数量化規則を定めるときにしばしば問題となる。
測定される必要がある特徴と副特徴との間に一貫性をもつことが重要である。こうした理
由から,二つの実体を加算するとき,それらが共通の特徴によって関係付けられることを
明示することが重要である。
例えば,障害の測定は,障害の数を与える。しかし,重大な障害と軽微な障害との間に差
異がある場合,重大な障害及び軽微な障害を別々に加えることによって,更に正確な測定
量が獲得される。解釈するときには,各特徴及び副特徴に適用される結果の限度を考慮す
る。
k) 尺度の型
尺度の型は,識別されなければならない。尺度の型は,名義尺度,順序尺度,間隔尺度及
び比尺度とすることができる(附属書D参照)。
l) QMEの適用状況
これは,測定結果の意図した使用についての情報を提供する。
QME測定結果の使用を主として意図している,品質特性,品質副特性又は品質測定量(QM)
の典型的な例を記述することによって,品質(副)特性を表現することは,QMEの使用の
可能性の理解に役立つ。
注記 QMEは,幾つかの品質(副)特性を測定するために,多くの品質測定量(QM)
によって採用されることができる。QMEの測定方法を適用できるときの,対象
実体の仮定及び前提条件,環境並びに周囲の状況は,ここに記述される。
m) ソフトウェアラ
イフサイクルプロセ
ス
対象実体について,このQMEの実際の測定に適している代表的で適切なライフサイクルプ
ロセスは,ここで識別されることが望ましい(例えば,QMEの実際の測定値の獲得を可能
にするのに十分な程度まで,特定の対象実体が生成又は実現されるプロセス)。
注記1 時として,一部のライフサイクルプロセスにおいては,QMEの実際の測定の
前に,過去の履歴データに基づいた見積値を利用できるかもしれない。しかし
ながら,ここに一覧表示されるライフサイクルプロセスは,QMEの実際の測
定結果を獲得できるプロセスである。実際のデータを獲得した後の関係するラ
イフサイクルプロセス,追加の実測定を行うプロセス,又は測定結果を使用す
るプロセスもここで明示される。
12
X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表1−QMEのための表形式(続き)
m) ソフトウェアラ
イフサイクルプロセ
ス
例えば,コード中の障害の数は,構築プロセス(コード作成及び単体試験)の間にコード
レビュー,コード分析ツール又は単体試験を適用することによって,実際に測定できる。
また,コード中の障害の数は,結合試験プロセス又は適格性確認試験プロセスで,故障を
解決するためにコードを訂正するときに,追加測定することもできる。それに加えて,コ
ード中の障害の数は,過去に使われたデータに基づいた要求仕様書のページ数から見積も
られたコード量から見積もってもよい。
注記2 例えば,利害関係者要求事項定義,ソフトウェア要求事項分析,ソフトウェア
方式設計,ソフトウェア詳細設計,ソフトウェア構築,ソフトウェア結合,ソ
フトウェア適格性確認試験,ソフトウェア実装,ソフトウェア受入れ支援,ソ
フトウェア運用,ソフトウェア保守,ソフトウェア廃棄などの基本的なソフト
ウェアライフサイクルプロセスは,JIS X 0160:2012で規定されている。例えば,
利害関係者要求事項定義,要求事項分析,方式設計,実装,結合,検証,移行,
妥当性確認,運用,保守,廃棄などの基本のシステムプロセスは,JIS X
0170:2013で規定されている。
注記3 使用している方法論がJIS X 0160にもJIS X 0170にも規定していないライフ
サイクルプロセスを含んでいる場合,測定者は,使用する方法論及び特別のプ
ロセスについても言及してもよい。
n) 測定制約(選択)
必要に応じて,測定方法に関係する制約があればそれらを記述することが望ましい。
QMEには,次のもの(例えば,調査の範囲,調査の方法,仕様の変わりやすさ又はテスト
項目の設定戦術)に依存することに起因する測定の誤差又は測定の変動の測定制約があっ
てもよい。
注記1 例えば,コード中の障害の数は,測定の対象範囲内で,新規開発したコードと
再利用したコードとの間で異なる場合がある。
例えば,レビュー,ウォークスルー,検査,専門知識による独立した検査,ペアプログラ
ミング,コード分析ツール,単体テスト,結合テスト中の故障の原因分析などのコード調
査の様々な方法のそれぞれは,コード中の障害の数について異なった測定値を与える。
注記2 例えば,仕様の欠陥の数を数える場合,仕様文書は,利用可能で,あまり変化
しないことが望ましい。
次に示す表は,表1の様式の使い方の例である。
表2−例:(コードの)障害についての表1の適用
a) QME名称
(コードの)障害の数
b) 対象実体
プログラムソースコード
c) 定量化の目的及び
定量化のための特徴
目的は,設計仕様及び/又はコーディング規約を参照して,コード中の障害の数を測定す
ることである。
測定する必要があるのは,誤りのあるコード行の数である。
障害は,定量化のための特徴である。
障害の定義
1) ソフトウェア中のエラーの出現(ISO/IEC/IEEE 24765:2010)
2) コンピュータプログラム中の間違った手順(ステップ),プロセス又はデータ定義
(ISO/IEC/IEEE 24765:2010)
注記 障害は,発生した場合,故障を引き起こすかもしれない。
d) 関連する品質測定
量
障害密度の利用によるソフトウェアの信頼性の測定
− コード作成段階期間中での障害検出率の獲得
− コード作成段階での訂正された障害による障害除去率の獲得
ソフトウェアの成熟性(副特性)水準及び信頼性(特性)水準
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X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表2−例:(コードの)障害についての表1の適用(続き)
e) 測定方法
コード内のソフトウェア障害測定方法
プログラムソースコードの改訂前後の差違のレビュー又は分析,並びに変更コード行,追
加コード行及び削除コード行からなる訂正されたコード行の識別
注記 通常,プログラムソースコードは,例えば,コードレビュー,単体テスト,結合
テストでの故障を解決するための原因分析などの検証活動及び妥当性確認活動
の結果として,改定される。
f) 定量化のための特
徴に関連した副特徴
の一覧(選択)
関係する副特徴:実行可能文,誤りのあるコード行,訂正されたコード行
g) 各副特徴の定義
(選択)
実行可能文:ラベル付き文,通常表記,選択文,繰返し文及びジャンプ文として分類でき
る文
非実行可能文:宣言及び宣言指示子として分類できる文
誤りのあるコード行:障害を内包したコード行。詳細な記述には,ソースコードに誤りが
あるかどうかを明記することが望ましい。
正しいコード行:障害のないコード行
注記 実際のコード行の方が正しい場合があり,その場合は,仕様を変更することが望
ましい。これは,誤りのあるコード行として数えないことが望ましい。
h) QMEへの入力
ソースコード,設計仕様及びコーディング規約
i) QMEの測定の単位 コード行
j) 数量化規則
誤りのあるコード行総数の加算
測定実行者の観点から数量割当て規則として,次の測定活動を用いる。
a) プログラムソースコードの改訂前後の差違のレビュー又は分析,並びに変更コード行,
追加コード行及び削除コード行からなる訂正されたコード行の識別
k) 尺度の型
比尺度
l) QMEの適用状況
このQMEは,主として,ソフトウェアの成熟性(副特性)水準及び信頼性(特性)水準を
測定するために選択される。
m) ソフトウェアラ
イフサイクルプロセ
ス
ソフトウェア構築プロセス(コード作成及び単体テスト),実装プロセス
n) 測定制約(選択)
ソースコードは,実際のコード行と設計仕様書とを比較することができるようにしなけれ
ばならない。
実際のコード行と設計仕様とを比較検証することができ,障害を識別できるような,確定
した設計仕様書を利用できるようにしなければならない。
コーディング規約に従っていることを確認するために,ツール又はチェックリストを利用
できるようにしなければならない。
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附属書A
(参考)
QMEの例
様々なQMEは,QMを定義するために,一緒に,かつ,組み合わせて使用することができる。QMEの
幾つかは,JIS X 0129シリーズからのもので,他のものは業界のニーズ及び機能規模測定法などの既存の
規格からのものである。この実例集に一覧表示されたQMEは,JIS X 25010で規定された製品品質モデル
の品質特性及び品質副特性に関係している。利用者が製品品質を評価するためにQMを準備している場合,
QMEのこの実例集は,この規格の利用者がその適用性を考慮することを提案している。
表A.1−QMEの初期集合の一覧
NO
QME
説明
1
a) QME名称
アクセシビリティを配慮した機能の数
b) 対象実体
利用者呼出し可能機能
c) 定量化の目的及
び定量化のための特
徴
障害のある利用者によって,どのくらいの利用者呼出し可能機能を利用できるかを知
ること。
呼出し可能機能の定義:明示されたタスク(作業)を実行するために利用者が接続し,
呼び出し,利用するために,システムによって利用者に提供される機能。
d) 関連する品質測
定量
例えば,特定の利用の状況での利用可能な(利用できない)機能の数,又は利用時の
品質の中の利用状況網羅性及び使用性の中のアクセシビリティを定量化するために,
テスト及び運用操作期間中に特定の種類の利用者によって利用可能な(できない)機
能の数などのQM
e) 測定方法
システム及び/又はソフトウェアの呼出し可能で運用操作可能な機能を利用者が使用
できない,明示されたケースをレビュー又はテストし,かつ,継続して使用すること
ができない機能の数を数える。
f) 定量化のための
特徴に関連した副特
徴の一覧(選択)
必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
g) 各副特徴の定義
(選択)
必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
h) QMEへの入力
障害のある利用者による明示されたケースの運用操作の結果のレビュー又はテスト,
利用者向け取扱説明書
i) QMEの測定の単
位
利用者の呼出し可能な機能の数
j) 数量化規則
x−y
x:利用者呼出し可能な機能の数で,運用操作の明示されたケースについて,障害のあ
る利用者がレビュー又はテストする機能の数
y:レビュー又はテストした機能のうち,障害のある利用者がうまく使用できない利用
者呼出し可能な機能の数
k) 尺度の型
比尺度
l) QMEの適用状況
このQMEは,利用時の品質の中の利用状況網羅性及び使用性の中のアクセシビリティ
に対して利用可能である。
m) ソフトウェアラ
イフサイクルプロセ
ス
実装プロセス及び運用プロセス
n) 測定制約(選択) 必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
15
X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表A.1−QMEの初期集合の一覧(続き)
NO
QME
説明
2
a) QME名称
利用者問題の数
b) 対象実体
運用操作中の利用者問題
c) 定量化の目的及
び定量化のための特
徴
システム及び/又はソフトウェア利用者が運用操作中に問題がどれくらい発生するか
を理解するかを知ること。システム及び/又はソフトウェアの運用操作中の利用者問
題は,定量化のための特徴である。
利用者問題の定義:利用者が製品について不満を表明するたびに,組織(通常は,ヘ
ルプデスク)は,それを記録する。不満を知ることは,運用操作期間にわたって利
用者の満足の度合いを測定することに役立つことができる。例えば,技術的問題又
は機能的問題は,利用者の不満から抽出され,ヘルプデスクによって分類される。
このQMEは,ソフトウェアの運用操作中に利用者が問題を確定することを支援する
が,その特徴だけに限定される必要はない。
d) 関連する品質測
定量
1週間ごとに報告される(重大度の高い)利用者問題の数,又は使用性,信頼性及び満
足性の定量化のための利用者問題の解明までに費やされた日数の分布などのQM
e) 測定方法
利用者の要求報告書から問題を一覧表にし,重大度によってそれらを分類し,それら
を数える。
f) 定量化のための
特徴に関連した副特
徴の一覧(選択)
必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
g) 各副特徴の定義
(選択)
必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
h) QMEへの入力
ヘルプデスクに送付されたクレーム報告書
i) QMEの測定の単
位
問題の数
j) 数量化規則
それぞれの重大度分類別に問題の数を数える。
k) 尺度の型
比尺度
l) QMEの適用状況
このQMEは,使用性,信頼性及び満足性について運用操作中に適用されるQMに対
して使用可能である。
m) ソフトウェアラ
イフサイクルプロセ
ス
運用プロセス
n) 測定制約(選択) 必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
NO
QME
説明
3
a) QME名称
レコードの数
b) 対象実体
一つの単位として取り扱われるデータ項目,又はレコード
c) 定量化の目的及
び定量化のための特
徴
データベースの複雑度の定量化に使用する。
レコードの定義:一つの単位として取り扱われる関係するデータの集合(ISO/IEC
/IEEE 24765:2010)
d) 関連する品質測
定量
非常に多くのレコードは,保守性に影響を及ぼす。
e) 測定方法
レコードを一覧表にし,それらを数える。
f) 定量化のための
特徴に関連した副特
徴の一覧(選択)
必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
g) 各副特徴の定義
(選択)
必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
h) QMEへの入力
データ項目
16
X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
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表A.1−QMEの初期集合の一覧(続き)
NO
QME
説明
3
i) QMEの測定の単
位
各レコード
j) 数量化規則
各レコードの加算
k) 尺度の型
比尺度
l) QMEの適用状況
このQMEは,データ品質特性に対するQMに対して使用可能である。
m) ソフトウェアラ
イフサイクルプロセ
ス
保守プロセス
n) 測定制約(選択) データ項目を獲得する必要がある。
NO
QME
説明
4
a) QME名称
所要期間
b) 対象実体
期間
c) 定量化の目的及
び定量化のための特
徴
所要期間の定義:スケジュールされたアクティビティ又は作業分解図(WBS)の構成
要素を完了するために必要とする(休日又は他の非作業期間を含まない)作業期間
の総合計。通常は,人時,人日又は人月で表される。経過時間と混同されることが
ある(PMBOKの手引−第4版)。
d) 関連する品質測
定量
このQMEは,性能効率性特性に対するQMに役立つ。このQMEは,利用者の意図し
た作業を完了する時間,スループット,運用操作者,利用者,保守者又はシステムが
費やす期間を使用して表される平均故障間隔,平均修復時間などのQMにも役立つ。
e) 測定方法
所要期間は,時間の基本量の定義を基にし,量に関する国際規格(VIM)に関係して
いる。
f) 定量化のための特
徴に関連した副特徴
の一覧(選択)
必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
g) 各副特徴の定義
(選択)
必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
h) QMEへの入力
組織のタイムシートから
i) QMEの測定の単
位
時間数,日数又は月数
j) 数量化規則
作業時間の累積
k) 尺度の型
比尺度
l) QMEの適用状況
このQMEは,所要期間に関係する全てのQM,例えば,MTBF並びに信頼性及び性能
効率性についての単位時間当たりの平均スループットに対して使用可能である。さら
に,作業工数との組合せによって生産性測定量を提供する。
m) ソフトウェアラ
イフサイクルプロセ
ス
全てのプロセス
n) 測定制約(選択) 必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
NO
QME
説明
5
a) QME名称
作業工数(時間を単位とした)
b) 対象実体
時間数又は日数で表した作業工数
c) 定量化の目的及
び定量化のための特
徴
時間数で表した生産性測定量のため
作業工数の定義:スケジュールされたアクティビティ又は作業分解構造(WBS)の構
成要素を完了するために必要な労働単位の数値。通常は,人時,人日又は人月で表
される(PMBOKの手引−第4版)。
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表A.1−QMEの初期集合の一覧(続き)
NO
QME
説明
5
d) 関連する品質測
定量
このQMEは,性能効率性特性に対するQMについて役立つ。このQMEは,例えば,
運用操作者,利用者,開発者,試験者又は保守者が費やす人の作業工数を使用する,
利用者の意図する作業を完了するための作業工数,システム復旧のための作業工数,
保守の作業工数などのQMにも役立つ。
e) 測定方法
作業工数は,時間の基本量の定義を基にし,量に関する国際規格(VIM)に関係して
いる。
f) 定量化のための特
徴に関連した副特徴
の一覧(選択)
必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
g) 各副特徴の定義
(選択)
必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
h) QMEへの入力
組織からのタイムシート
i) QMEの測定の単
位
一般には,時間及び日
j) 数量化規則
加算
k) 尺度の型
比尺度
l) QMEの適用状況
このQMEは,特に効率性,有効性,信頼性,性能効率性,使用性及び保守性に対す
る作業工数に関係する全てのQMに対して役立つ。
その上,作業工数との組合せは,生産性測定量又は見積りを提供する。
m) ソフトウェアラ
イフサイクルプロセ
ス
全てのプロセス
n) 測定制約(選択) 必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
NO
QME
説明
6
a) QME名称
システム故障の件数
b) 対象実体
システム故障
c) 定量化の目的及
び定量化のための特
徴
“システム故障の件数”は,信頼性,効率性,ソフトウェアの品質などの品質測定量
(導出)に使用することを意図しており,システムエンジニアリング,ソフトウェア
エンジニアリング及び管理規律に適用できることを意図している。
システム故障の定義:システム又はシステム構成要素が明示された制限内で要求され
た機能を遂行できなくなる事象。これによってシステムが不完全な状態となる。完
全なシステムは,事前の制限が明示された意図された環境において,不足すること
なくシステムを使用できる度合いで,システムを運用操作及び支援するために必要
な,関係する装置,設備,原料,コンピュータプログラム,ファームウェア,技術
文書,サービス,及び要員全てがそろっている。
ソフトウェア故障:要求された機能を遂行する製品の能力が尽きる状態,又は事前に
明示された制限内で機能を遂行する製品の能力がない状態。
d) 関連する品質測
定量
信頼性及び利用時の品質の効率性に対するテスト中又は運用操作中のシステム故障の
頻度,MTBFなどのQM
e) 測定方法
システム故障の数の加算
f) 定量化のための特
徴に関連した副特徴
の一覧(選択)
必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
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表A.1−QMEの初期集合の一覧(続き)
NO
QME
説明
6
g) 各副特徴の定義
(選択)
構造上のシステム故障:割り当てられた機能を実行しない,サブシステム,システム
局面及びシステム段階
ソフトウェア及び/又はハードウェアシステム故障:これらは,設計の問題及び人的
エラーを原因とする機能不良である。
意思決定システム故障:この種類の故障は,組織の構造と組織を取り巻く環境が求め
るものとの不整合,並びに意思決定者と取り巻く環境との価値観及び世界観の不整
合によるものである。
h) QMEへの入力
各副特徴の定義を参照(機能不良,不整合,不履行など)
i) QMEの測定の単
位
各故障
j) 数量化規則
加算
k) 尺度の型
比尺度
l) QMEの適用状況
信頼性,システムの効率性に関係する。
m) ソフトウェアラ
イフサイクルプロセ
ス
テストプロセス,運用プロセス及び保守プロセス
n) 測定制約(選択) 必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
NO
QME
説明
7
a) QME名称
故障の件数
b) 対象実体
故障
c) 定量化の目的及
び定量化のための特
徴
ソフトウェアの保守性及び信頼性の測定時に使用されることを意図
故障の定義:
1) 要求された機能を遂行する製品の能力が尽きる状態,又は事前に明示された制限
内で機能を遂行する製品の能力がない状態(JIS X 25000:2010)
2) システム又はシステム構成要素が明示された制限内で要求された機能を遂行でき
ない事象
注記 障害が発生したときに,故障は,引き起こされることがある。
d) 関連する品質測
定量
信頼性の成熟度に対する,テスト又は運用操作中の故障密度又は故障頻度のようなQM
e) 測定方法
ソフトウェア故障の定量化
f) 定量化のための
特徴に関連した副特
徴の一覧(選択)
故障には次の種類がある。
危機的故障:危機的故障は,ソフトウェアプログラムの終了,全システムの実行停止
をもたらす。危機的故障は,ハードウェアでなくソフトウェアそのものに関係して
いるので,システムの停止と混同することは望ましくない。
重大故障:ソフトウェアの重要な機能が運用操作不能になり,代替の運用操作方法が
なくなる。
中故障:ほとんどの機能がまだ利用可能だが,限定された運用操作又は代替の運用操
作で性能の制限が発生している。
小故障:幾つかの機能は,限定された運用操作で性能の制限が発生する。小故障は,
出力表示されることが望ましい変数が欠如している可能性はあるが,故障は,決し
て重大な問題を引き起こさない。
ソフトウェア故障の四つの種類は,解決できない状態に従って,次の二つの副概念に
分割される。
解決済み故障:故障として検出され,その後解決された故障
未解決(実際に検出された)故障:故障として検出されたが,解決されていない故障
g) 各副特徴の定義
(選択)
必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
19
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表A.1−QMEの初期集合の一覧(続き)
NO
QME
説明
7
h) QMEへの入力
組織内での故障の記録
i) QMEの測定の単
位
種類別の故障
j) 数量化規則
加算
k) 尺度の型
比尺度
l) QMEの適用状況
このQMEは,特に,信頼性,保守性及び移植性に対して使用可能である。
m) ソフトウェアラ
イフサイクルプロセ
ス
実装プロセス及び保守プロセス
n) 測定制約(選択) 必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
NO
QME
説明
8
a) QME名称
障害の数
b) 対象実体
障害
c) 定量化の目的及
び定量化のための特
徴
このQMEの目的は,ソフトウェア障害を測定することである。結果は,信頼性評価,
プロジェクトの終了時に存在し得る障害の数の推定,終了したプロジェクト間の障害
比率の比較,将来のプロジェクトのためのデータ収集,に使用することができる。こ
の測定の結果は,品質の総合評価にも役立つことができる。
障害の定義:ソフトウェアコード内の間違ったステップ,プロセス又はデータ定義
注記 障害は,発生した場合,故障を引き起こすかもしれない。
d) 関連する品質測
定量
障害許容性,成熟性又は試験性について,レビュー,修正,テスト中の障害密度など
のQM
e) 測定方法
ソフトウェア障害定量化手法
f) 定量化のための
特徴に関連した副特
徴の一覧(選択)
必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
g) 各副特徴の定義
(選択)
必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
h) QMEへの入力
組織内での障害の記録
i) QMEの測定の単
位
障害の単位は,次のいずれかを用いることができる。①ソフトウェア中のエラー,②
コンピュータプログラム中のステップ,プロセス若しくはデータ定義の間違った,③
ハードウェア装置若しくは構成要素中の不具合,又は,④ソフトウェア障害。また,
プログラムがコンピュータにメモリ境界の外部に行くように指示したときに起こる
“強制終了”又は“異常停止”として知られているものもある。
j) 数量化規則
加算
k) 尺度の型
比尺度
l) QMEの適用状況
このQMEは,特に,障害許容性,成熟性,変更性及び試験性に対して使用可能である。
このような品質副特性に対するQMは,コードの品質に関係している。
m) ソフトウェアラ
イフサイクルプロセ
ス
コーディング,テスト,保守
n) 測定制約(選択) 必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
NO
QME
説明
9
a) QME名称
製品の機能規模
b) 対象実体
要求仕様。詳細は,測定方法による。
20
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表A.1−QMEの初期集合の一覧(続き)
NO
QME
説明
9
c) 定量化の目的及
び定量化のための特
徴
利用者が要求する機能要求事項を測定するため。
機能規模の定義:機能的な利用者要求事項を定量化することによって導出されるソフ
トウェアの規模(JIS X 0135-1:2010)
d) 関連する品質測
定量
このQMEは,性能効率性の特性に対するQMに役立つ。このQMEは,価値を正規化
し,QMの比較のための密度,例えば,機能規模単位当たりの障害密度を計算するた
めに役立つ。
e) 測定方法
基本的には,仕様内の機能的な利用者要求事項を分析し,記録型を分類し,重み付け
関数に従って点数をつける(JIS X 0135-1:2010を参照)。
注記 四つの典型的な測定方法がある。
f) 定量化のための特
徴に関連した副特徴
の一覧(選択)
必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
g) 各副特徴の定義
(選択)
必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
h) QMEへの入力
測定方法による。一般には,要求事項に基づく。
i) QMEの測定の単
位
測定方法による。
j) 数量化規則
測定方法による。
k) 尺度の型
比尺度
l) QMEの適用状況
このQMEは,ソフトウェアを大きさで区分し,密度を計算するのに役立つ。その場
合,特に,成熟性及び密度を使用するQMによって表される他の品質特性に対して使
用可能である。
m) ソフトウェアラ
イフサイクルプロセ
ス
要求事項分析及びそれに続く段階
n) 測定制約(選択) 誤りのない文書を保有する必要がある。
NO
QME
説明
10
a) QME名称
割込みの数
b) 対象実体
割込み
c) 定量化の目的及
び定量化のための特
徴
利用者は,運用操作をどのくらい制御しているか,かつ,このことはソフトウェアの
使用にどのくらい影響を及ぼすか。
割込みの定義:プロセスに対する外部事象を処理するためのプロセスの一時停止
(ISO/IEC/IEEE 24765:2010)
d) 関連する品質測
定量
利用者による適切な頻度の割込みというQMは,利用者がシステム又はソフトウェア
を制御することができることを表す。しかし,利用者による極度に頻繁な割込みは,
利用者の不安及び不便さの程度を表し,使用性の運用操作性,利用時の品質の効率性
及び有効性を定量化するために用いられる。
e) 測定方法
運用操作中の割込み事象を観察し,数える。
f) 定量化のための特
徴に関連した副特徴
の一覧(選択)
事象
g) 各副特徴の定義
(選択)
必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
h) QMEへの入力
運用操作の記録
i) QMEの測定の単
位
割込み
j) 数量化規則
加算
21
X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表A.1−QMEの初期集合の一覧(続き)
NO
QME
説明
10
k) 尺度の型
比尺度
l) QMEの適用状況
このQMEは,運用操作の制御を定量化し,特に,使用性及び運用操作性に対して,
使用可能である。
m) ソフトウェアラ
イフサイクルプロセ
ス
テスト,操作及び保守
n) 測定制約(選択) 必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
NO
QME
説明
11
a) QME名称
データ項目の数
b) 対象実体
データ項目
c) 定量化の目的及
び定量化のための特
徴
データベースの構造の規模を測定する。レコードの数も参照
データ項目の定義:定義,識別,許容値,その他の情報が特徴の集合によって明示さ
れる,ある状況の中でデータの最小識別可能な単位
d) 関連する品質測
定量
たとえ変更又は移行の後でも使用できる利用可能なデータ項目の度合いなどのQM
e) 測定方法
データ項目
f) 定量化のための特
徴に関連した副特徴
の一覧(選択)
必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
g) 各副特徴の定義
(選択)
必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
h) QMEへの入力
ソフトウェア要求事項仕様,ソフトウェア設計仕様,ソフトウェア取扱説明書,ソー
スコード,(該当する場合)データベーススキーマ。これらは,ソフトウェア中のデー
タ項目を識別するために使用することができる。
i) QMEの測定の単
位
データ項目
j) 数量化規則
加算
k) 尺度の型
比尺度
l) QMEの適用状況
このQMEは,特に,保守性及び移植性に対して使用可能である。
m) ソフトウェアラ
イフサイクルプロセ
ス
ソフトウェア要求事項分析から保守まで
n) 測定制約(選択) 必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
NO
QME
説明
12
a) QME名称
エラーメッセージの数
b) 対象実体
エラーメッセージ
c) 定量化の目的及
び定量化のための特
徴
システムが信頼でき,セキュリティが十分であるかどうかを知ること
エラーメッセージの定義:間違ったデータが入力されたとき,又は他の処理エラーが
発生したとき,アプリケーションが提供するメッセージ
d) 関連する品質測
定量
信頼性,セキュリティ及び使用性に対する,検出可能な入力データエラーの度合い,
検出可能な認可されていないシステムアクセスの度合い,又は回避可能な利用者操作
エラーの度合いなどのQM
e) 測定方法
エラーメッセージ
f) 定量化のための
特徴に関連した副特
徴の一覧(選択)
必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
22
X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表A.1−QMEの初期集合の一覧(続き)
NO
QME
説明
12
g) 各副特徴の定義
(選択)
必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
h) QMEへの入力
必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
i) QMEの測定の単
位
エラーメッセージの数
j) 数量化規則
加算
k) 尺度の型
比尺度
l) QMEの適用状況
このQMEは,特に,信頼性,セキュリティ及び使用性に対して使用可能である。
m) ソフトウェアラ
イフサイクルプロセ
ス
実装プロセス及び保守プロセス
n) 測定制約(選択) 必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
NO
QME
説明
13
a) QME名称
エラーの数
b) 対象実体
エラー
c) 定量化の目的及
び定量化のための特
徴
エラー測定のための手法は,テスト(保守性)に使用することができる。
エラーの定義
1) 間違った結果を生み出す人の活動。障害を含むソフトウェアなど(ISO/IEC/IEEE
24765:2010)
2) 間違ったステップ,プロセス,又はデータ定義(ISO/IEC/IEEE 24765:2010)
3) 間違った結果(ISO/IEC/IEEE 24765:2010)
4) 計算した値・状態,観察した値・状態,又は測定した値・状態と,真である値・
状態,明示されている値・状態,又は理論的に正しい値・状態との違い(ISO/IEC
/IEEE 24765:2010)
例 ソフトウェア仕様中の利用者要求事項の脱落若しくは誤った解釈,間違った変
換,又は設計仕様中の要求事項の脱落。故障,不具合も参照
d) 関連する品質測
定量
テスト中の何千というテストケースごとのエラーの数などのQM
e) 測定方法
エラー定量化
f) 定量化のための
特徴に関連した副特
徴の一覧(選択)
コンパイルタイムエラー,リンクタイムエラー,及びランタイムエラー
g) 各副特徴の定義
(選択)
コンパイルタイムエラー:エラーは,ソースコードから機械語にプログラムを変換す
るときに発生する。これらには,通常は,シンタックス(構文)エラー,型チェッ
クエラー及びテンプレート初期化エラーがある。
リンクタイムエラー:エラーは,コンパイルされたソースコードをリンクするときに
発生する。そのとき,外部参照変数及びクラスのアドレスは確定される。外部参照
変数に対する型チェックが実行される。それらのステップで発生するエラーは,リ
ンクタイムエラーとして識別される。
ランタイムエラー:エラーは,プログラムを実行しているときに発生する。ランタイ
ムエラーは,通常は,プログラム中のバグを指し示す。また,メモリの使いつくし
によって引き起こされることもある。ランタイムエラーは,例えば,プログラムの
停止,間違った出力の提供などの思いがけない振る舞いで終わる。
h) QMEへの入力
コンパイルエラーに対応するソースコード
i) QMEの測定の単
位
コンパイルタイムエラーの番号,リンクエラーの番号,ランタイムエラーの番号
j) 数量化規則
加算
23
X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
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表A.1−QMEの初期集合の一覧(続き)
NO
QME
説明
13
k) 尺度の型
比尺度
l) QMEの適用状況
このQMEは,特に,信頼性,セキュリティ,使用性及び保守性に対して使用可能であ
る。
m) ソフトウェアラ
イフサイクルプロセ
ス
テスト及び保守
n) 測定制約(選択) コーディングは終了しなければならない。コンパイルタイムエラーを見つけることが
できるために,全てのコードは終了しなければならない。リンクタイムエラーのため
に,全てのコンパイルタイムエラーは,識別され確定されなければならない。ランタ
イムエラーのために,全てのリンクタイムエラーは,確定されなければならない。か
つ,プログラムは実行できることが望ましい。
NO
QME
説明
14
a) QME名称
メッセージの数
b) 対象実体
メッセージ
c) 定量化の目的及
び定量化のための特
徴
暗号化されていないメッセージは,ソフトウェアをよりよく使用し,より早く学習す
ることを支援することができる。したがって,人という利用者が理解できるメッセー
ジの数は,重要である。しかしながら,これは,ソフトウェアの規模の視点で評価す
ることができる。
メッセージの定義:通知・指示・警告目的のためにソフトウェアシステムの最終利用
者に提供される情報
メッセージ:ある物から他の物に送られる情報[IEEE 1320.2-1998(R2004)]。メッセー
ジは,(主として,計算機に対して)暗号化されるか,又は人という利用者によって
たやすく確認できる。
注記 メッセージには,責任を達成するためだけでなく簡素な情報伝達を達成す
るための要求も包含する。
d) 関連する品質測
定量
使用性(学習性)に対する初心者の運用操作を指導できる度合いなどのQM。ときに
は,これは運用操作性及び快美性に影響を及ぼす。
e) 測定方法
メッセージの定量化
f) 定量化のための
特徴に関連した副特
徴の一覧(選択)
機能的メッセージプロセス(FMP)は,情報メッセージ,状況メッセージ,警告メッ
セージ及びエラーメッセージのような異なる副特徴をもつモデル内で表すことができ
る一つの概念である。
g) 各副特徴の定義
(選択)
情報メッセージ:運用操作者の介入を要求しないコンピュータシステム又はアプリケ
ーションプログラムからのメッセージ。
状況メッセージ:運用操作者の介入を要求しないが,報告システムの現在の運用操作
状態を報告するコンピュータシステム又はアプリケーションプログラムからのメッ
セージ。
警告メッセージ:運用操作者の介入を本当に必要とする運用操作中の事象又は問題を
指し示すコンピュータシステム又はアプリケーションプログラムからのメッセー
ジ。これは,ほとんどいつも,ある種のよくないことが発生しつつあることを表す
標示(標識)である。コンピュータ科学において,それは,コンピュータプログラ
ムがエラー又は潜在的な問題を検出するが処理を継続するときに発令される特徴的
なメッセージである。一般に,警告メッセージは,その時点以降に問題を引き起こ
すかもしれない状態にある利用者に警告を発するもので,警告と分かるような様式
のダイアログボックス,操作場所に挿入されるインプレースメッセージ,通知文又
はバルーンによる吹き出し表示である。
24
X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表A.1−QMEの初期集合の一覧(続き)
NO
QME
説明
14
g) 各副特徴の定義
(選択)
エラーメッセージ:運用操作者の介入を本当に必要とする運用操作中の重要な事象又
は問題を指し示すコンピュータシステム又はアプリケーションプログラムからのメ
ッセージ。これは,ほとんどいつも,ある種の非常によくないことの発生を表す標
示(標識)である。エラーメッセージは,予期しない状態が起こったときに,通常
は,コンピュータ,その他の装置に表示される情報である。グラフィカルインタフ
ェースをもつ新しいオペレーティングシステム(OS)では,エラーメッセージは,
多くの場合ダイアログボックスを使用して表示される。エラーメッセージは,望ま
れた運用操作が失敗したことを指し示すため又は(ハードディスク容量がほとんど
なくなったことをコンピュータユーザに警告するような)重要な警告を中継するた
めに,利用者介入が要求されたときに使用される。エラーメッセージは,どのよう
なオペレーティングシステム又はコンピュータハードウェア装置にもその一部とし
て含まれており,コンピュータを使用している間はずっと機能している。
h) QMEへの入力
主要な概念は,ソフトウェアからのメッセージの抽出であり,設計文書から機能的な
利用者要求事項を抽出すること,それから機能的な利用者要求事項に関係しないメッ
セージを除外すること,及び機能的な利用者メッセージ要求事項を獲得することによ
って実施される。抽出された機能的な利用者メッセージ要求事項のそれぞれは,メッ
セージの識別及び機能的なメッセージプロセスによって分類される。
i) QMEの測定の単
位
メッセージ
j) 数量化規則
情報メッセージの数の加算,ステータス(状況)メッセージの数の加算,警告メッセ
ージの数の加算及びエラーメッセージの数の加算
k) 尺度の型
比尺度
l) QMEの適用状況
このQMEは,特に,使用性(習得性)に対して使用可能である。
m) ソフトウェアラ
イフサイクルプロセ
ス
設計,コード作成,テスト及び保守
n) 測定制約(選択) 必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
NO
QME
説明
15
a) QME名称
(手順の)ステップの数
b) 対象実体
(手順の)ステップ
c) 定量化の目的及
び定量化のための特
徴
手順の複雑さについて考えること。前提:ステップが増えれば,複雑になる。
ステップの定義:
1) 利用者に活動を起こすことを伝える手順の中の一つの要素(番号付けられた項目
一覧)(ISO/IEC 26514の4.47)。
2) 同時に印を付けることを可能にする遷移モードの有限の複数集合の同時発生
(ISO/IEC 15909-1:2004の2.1.26.4)
3) プロセスで使用される活動の抽象化で,その活動に参加する詳細不明の物を放置
してもよい活動(ISO/IEC 15414:2006の6.3.6)。
注記 ステップには,一つ以上の活動を含む。ソフトウェアによる応答は,ステ
ップとは考えない。
d) 関連する品質測
定量
使用性,効率性及び保守性を定量化するための,利用者の運用操作手順又は保守手順
に関するステップ数などのQM
e) 測定方法
識別されたステップを数える。
f) 定量化のための特
徴に関連した副特徴
の一覧(選択)
必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
25
X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表A.1−QMEの初期集合の一覧(続き)
NO
QME
説明
15
g) 各副特徴の定義
(選択)
必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
h) QMEへの入力
要求事項及び設計と異なる手順
i) QMEの測定の単
位
ステップ
j) 数量化規則
加算
k) 尺度の型
比尺度
l) QMEの適用状況
このQMEは,特に,使用性,効率性及び保守性に対して使用可能である。
m) ソフトウェアラ
イフサイクルプロセ
ス
要求事項分析から保守まで
n) 測定制約(選択) 必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
NO
QME
説明
16
a) QME名称
タスク複雑性
b) 対象実体
タスク
c) 定量化の目的及
び定量化のための特
徴
タスクの複雑さを知ること。ソフトウェア製品の複雑性は,ソフトウェア使用性に影
響を及ぼす。主として,信頼性及び保守性に影響を及ぼす。特定のタスクの複雑性を
決めることは,このタスクの実行の難しさを示す。
タスクの定義:タスクとは,定義された時間内に達成されることを必要とされる機能
をいう。この作業中,ソフトウェア視点を調べ,ここで言及された機能は,ソフト
ウェアそのものである。
IEEEでは,複雑性を“理解し検証することが困難な設計又は実装をシステム又は構
成要素がもつ度合い”と定義している。この調査において,相互影響者は利用者で,
タスク実行の困難さは,データ又はソフトウェアプログラムを入力する要求及びシス
テムからの結果抽出である。
注記 タスク:
1) ソフトウェア設計において,他のソフトウェア構成要素とともに並行
して運用操作できるソフトウェア構成要素
2) 自分自身の制御スレッドによって同時に起こるもの
3) オペレーティングシステムを管理するプログラムによって,作業の基
本単位として取り扱われる一連の命令(ISO/IEC/IEEE 24765:2010)
4) プロセスの一つ以上の成果に貢献するように意図された,要求され,
推奨され又は容認される活動(JIS X 0160:2012,JIS X 0170:2013)
d) 関連する品質測
定量
ユーザインタフェース機能を操作するためのプログラムタスク複雑さの度合い,又は
使用性,信頼性及び保守性を定量化するためのプログラムタスク複雑さの度合いなど
のQM
e) 測定方法
タスク複雑性
f) 定量化のための特
徴に関連した副特徴
の一覧(選択)
変数及び引数
g) 各副特徴の定義
(選択)
ソフトウェアシステム中で定義され使用される変数の数。もっと多くの変数を使用す
るソースコードは,理解しデバッグし保守することはより難しい。
ソースコード中で各関数呼出しに内包される独立変数(パラメタ)の数。関数独立変
数(パラメタ)は,変数と考えることができる。多くのパラメタをもつ関数は,理解
しデバッグし保守することは難しい。
26
X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表A.1−QMEの初期集合の一覧(続き)
NO
QME
説明
16
h) QMEへの入力
文の中で,使用される各変数は,複雑性の指標に1点に貢献する。関数パラメタにと
って:文の中で,各手法及び/又は関数の起動は,複雑性の指標にn点に貢献する
(n=独立変数の数)。
i) QMEの測定の単
位
タスク複雑性
j) 数量化規則
例として:低,中,高
k) 尺度の型
順序尺度
l) QMEの適用状況
このQMEは,特に,使用性,信頼性及び保守性に対して使用可能である。
m) ソフトウェアラ
イフサイクルプロセ
ス
設計から保守まで
n) 測定制約(選択) 必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
NO
QME
説明
17
a) QME名称
テストケースの数
b) 対象実体
テストケース
c) 定量化の目的及
び定量化のための特
徴
合格及び不合格テストを定量化することを目的とする。
テストケースの定義:不合格又は合格という二つの結果をとることができるソフトウ
ェアシステムの一そろいのテストの最小の独立した実行可能な部分
更に正確にいうと,テストケースとは,次のものをいう。
1) 特別な目的のために,例えば,特別なプログラムパスを働かせるため又は特定の
要求事項との適合性を検証するために作られた,一組のテスト入力,実行条件及
び期待された結果(IEEE 1012-2004)。
2) 入力を明示する文書,予想された結果及びテスト項目に対する一組の実行条件
(IEEE 1012-2004)。
d) 関連する品質測
定量
自動的に実行可能なテストケースの数,又は保守性(試験性)及び信頼性(障害許容
性)を定量化するためにテストケースを取り扱う何千ものエラーごとに検出された故
障の数などのQM
e) 測定方法
テストケース
f) 定量化のための
特徴に関連した副特
徴の一覧(選択)
必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
g) 各副特徴の定義
(選択)
必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
h) QMEへの入力
テストシナリオ及び結果
i) QMEの測定の単
位
テストケース
j) 数量化規則
加算
k) 尺度の型
比尺度
l) QMEの適用状況
このQMEは,特に,保守性(試験性)及び信頼性(障害許容性)に対して使用可能で
ある。
m) ソフトウェアラ
イフサイクルプロセ
ス
テスト
n) 測定制約(選択) 必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
27
X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表A.1−QMEの初期集合の一覧(続き)
NO
QME
説明
18
a) QME名称
ユースケースの数
b) 対象実体
ユースケース
c) 定量化の目的及
び定量化のための特
徴
ユースケースの規模測定量である。主に生産性モデルで使用され,関連する資源の利
用の定量化を支援する。その規模に関係するユースケースがどれくらい資源を使用す
るかを示す。
ユースケースの定義:アクタ(相互作用の開始者)とシステム自体との間の相互作用
の記述。単純なステップの連続として表現される。特徴は機能規模であるが,ユー
スケース視点からである。
UMLのユースケース:アクタに対する測定可能な結果の値を提供するシステムの完全
なタスク(ISO/IEC/IEEE 24765:2010)。
注記 もっと公式には,ユースケースは,一組のユースケースインスタンス又は
シナリオを定義する。
ユースケース仕様:ユースケースを記述する文書(ISO/IEC/IEEE 24765:2010)。
注記 ユースケース仕様の基本的な部分には,ユースケース名称,簡単な記述,
前提条件,基本的フロー,事後条件,及び代替フローがある。
d) 関連する品質測
定量
特定の利用者が意図したタスクを完了するためのユースケースの明示された数,特定
のリスクを軽減するためのユースケースの明示された数,特定の種類の障害のある利
用者が運用操作を行うためのユースケースの明示された数など,リスク回避性,有効
性,利用状況網羅性及び使用性という製品能力を定量化するためのQM。性能有効性
(資源効率性)に関係するQMにも役立つ。
e) 測定方法
異なるシナリオに対する異なる種類の行動(action)を見いだす規則は,次のとおりと
する。
− 行動記述の順序的な順序付け(すなわち,個々に区別できる番号識別子)を主要
なシナリオに対する活動間の厳密な順序を指し示すために使用する。
− 代替の活動が別の部分に書かれることが望ましいが,繰返し活動及び並行活動は,
ユースケースの同じ部分で表現することができる。代替のパス及び拡張子に対し
て,全ての可能性を確認する。
注記 ソフトウェアを測定するためのユースケースの数を見いだし,関係を見い
だす。ときには,多くの規則及び条件をもつユースケースを記述するため
に条件付きロジック又はアクティビティ図を使用するとよい。
f) 定量化のための特
徴に関連した副特徴
の一覧(選択)
行動
g) 各副特徴の定義
(選択)
行動
1) 要求された入力情報及び出力情報を含め,実行される作業の定義されたもの
2) プロセスの構成要素で,関連の強いタスクの集合(JIS X 0160:2012)
h) QMEへの入力
ユースケース
i) QMEの測定の単
位
行動
j) 数量化規則
加算
k) 尺度の型
比尺度
l) QMEの適用状況
このQMEは,特に,リスク回避性,効率性,利用状況網羅性及び使用性に対して使
用可能である。
m) ソフトウェアラ
イフサイクルプロセ
ス
要求事項分析
n) 測定制約(選択) 必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
28
X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表A.1−QMEの初期集合の一覧(続き)
NO
QME
説明
19
a) QME名称
運用操作の数
b) 対象実体
運用操作
c) 定量化の目的及
び定量化のための特
徴
極めて多様な対話的操作を通して,高い頻度で使用するソフトウェアに対して,運用
操作の複雑性の測定量を提供すること。多くの環境において,運用操作者は,ソフト
ウェアアプリケーションの同じ特質の集合を繰り返し使用するというタスクに直面す
る。このような環境において,運用操作の複雑性を最小化することが,疲労の大幅な
削減並びに利用時の品質の使用性及び有効性の向上をもたらす場合がある。典型的に
は,このような運用操作者は,当該ソフトウェアに広範囲な経験をもっており,自分
が行うタスクを構成する運用操作を実行するために,ソフトウェアの対話的操作方法
について最も作業効率のよい方法を選択する。
運用操作の定義:同じ製品を作り出すアクティビティ,又は繰返しサービスを提供す
るアクティビティの進行している実行。
更に正確にいうと,運用操作とは,次のことをいう。
a) 意図する機能を実行するために,意図した環境でコンピュータシステムを実行す
るプロセス(ISO/IEC/IEEE 24765:2010)。
b) アクティビティを実行するために必要な行為(JIS X 0163:2009)。
d) 関連する品質測
定量
運用操作エラーの回避の度合い。使用性(運用操作)を定量化するために観測してい
る運用操作中に,発生した運用操作エラーの数と運用操作の総数とを比較する。
e) 測定方法
運用操作
f) 定量化のための特
徴に関連した副特徴
の一覧(選択)
必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
g) 各副特徴の定義
(選択)
必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
h) QMEへの入力
運用操作者が運用操作する制御の一覧
i) QMEの測定の単
位
運用操作
j) 数量化規則
加算
k) 尺度の型
比尺度
l) QMEの適用状況
このQMEは,特に,利用時の品質の使用性及び効率性に対して使用可能である。
m) ソフトウェアラ
イフサイクルプロセ
ス
・ ソフトウェア調達−非機能要求仕様:使用性の要求事項のしきい(閾)値として
用いる。
・ ソフトウェア調達−商用市販ソフトウェア(COTS)選択及び/又は比較:選定の
要因として用いる。
・ ソフトウェア開発−ユーザインタフェース(UI)設計:運用操作の複雑さの事前
調査判断に用いる。
・ テスト−非機能要求事項への適合性:要求事項に関する比較の基準として用いる。
・ 保守−改善機会の調査判断:ユーザインタフェース(UI)改善点を識別する方法
として用いる。
n) 測定制約(選択) 必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
NO
QME
説明
20
a) QME名称
致命的なエラーの数
b) 対象実体
致命的なエラー
c) 定量化の目的及
び定量化のための特
徴
ソフトウェアの信頼性を知ること
致命的なエラーの定義:機能に対するシステム又は構成要素が完全に実行できないと
いう結果に終わるエラー(ISO/IEC/IEEE 24765:2010)
29
X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表A.1−QMEの初期集合の一覧(続き)
NO
QME
説明
20
d) 関連する品質測
定量
障害許容性,回復性を表すためのシステムダウンを起こす致命的なエラーの数,又は
信頼性における回復性を表すためのデータ復元できる致命的なエラーの数
e) 測定方法
テスト又は運用操作中にシステム又はソフトウェアを監視し,システムダウン又はサ
ービス中断のような致命的なエラーの発生を記録する。
f) 定量化のための特
徴に関連した副特徴
の一覧(選択)
必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
g) 各副特徴の定義
(選択)
必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
h) QMEへの入力
テスト及び運用操作
i) QMEの測定の単
位
致命的なエラー
j) 数量化規則
加算
k) 尺度の型
比尺度
l) QMEの適用状況
このQMEは,特に,信頼性(障害許容性,回復性)及びリスク回避性に対して使用
可能である。
m) ソフトウェアラ
イフサイクルプロセ
ス
テスト及び運用操作
n) 測定制約(選択) 必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
NO
QME
説明
21
a) QME名称
データベース規模
b) 対象実体
データベース
c) 定量化の目的及
び定量化のための特
徴
データベース規模の定義:データベース中に蓄積された出来事の数。このQMEは,デ
ータを移行させることが必要な場合に,新しいソフトウェアの設置性を測定するの
に役立つ。
データベースとは,次のものをいう。
1) 一つ以上のコンピュータ処理を行ったファイルに一緒に蓄積された,相互に関係
するデータの収集物(ISO/IEC/IEEE 24765:2010)
2) 一つ以上の適用業務分野を支援する,データの特性及びそれに対応する実体間の
関係を記述した概念的な構造に従ってまとめられたデータの収集物(JIS X
0001:1994)
3) 一つ以上の適用業務で使用され更新される,特定の対象分野を記述するデータの
収集物(ISO/IEC 29881:2008)
d) 関連する品質測
定量
移植性(設置性)
e) 測定方法
データベース規模
f) 定量化のための
特徴に関連した副特
徴の一覧(選択)
蓄積された出来事
g) 各副特徴の定義
(選択)
必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
h) QMEへの入力
データベース
i) QMEの測定の単
位
蓄積された出来事の数
j) 数量化規則
加算
k) 尺度の型
比尺度
30
X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表A.1−QMEの初期集合の一覧(続き)
NO
QME
説明
21
l) QMEの適用状況
このQMEは,特に,移植性(設置性)に対して使用可能である。
m) ソフトウェアラ
イフサイクルプロセ
ス
保守
n) 測定制約(選択) 必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
NO
QME
説明
22
a) QME名称
メモリの規模
b) 対象実体
メモリサイズ
c) 定量化の目的及
び定量化のための特
徴
ソフトウェアを適切に実行するために必要な揮発性メモリ及び永久(不揮発性)メモ
リの要求総量を知ること
メモリの規模の定義:コンピュータ又はコンピュータ記憶装置の(バイトの倍数で表
現する。)総量
メモリの定義:処理装置及び他の全ての内部記憶装置において,命令を実行するため
に使用されるアドレスを付けることができる記憶空間(JIS X 0001:1994)
d) 関連する品質測
定量
性能効率性(資源効率性)
e) 測定方法
メモリサイズ
f) 定量化のための特
徴に関連した副特徴
の一覧(選択)
永久(不揮発性)メモリ,揮発性メモリ,RAM,ビデオメモリ及びメモリ分析器
g) 各副特徴の定義
(選択)
永久(不揮発性)メモリ:コンピュータ処理装置によってアクセスするために,電磁
気的又は光学的形態でデータが保持される場所。記憶装置は,入力操作及び/又は
出力操作を通してコンピュータに接続された装置及びデータを意味するために使用
されることが多い。すなわち,ハードディスク及びテープシステム,並びにコンピ
ュータメモリ,その他のコンピュータに内蔵された記憶装置を含まないその他の種
類の記憶装置を意味するために使用される。
揮発性メモリ:継続した電力供給を必要としない記憶装置メモリとは異なり,記憶さ
れた情報を保守するために電力を必要とするコンピュータメモリ
RAM:ランダムアクセスメモリ(RAM)は,揮発性メモリの一種である。現在では,
どのような順序でも(すなわち,無作為に)記憶されたデータへの読み書きを許可
する集積回路の形をとっている。“ランダム”は,物理的場所にかかわらず,かつ,
データの以前の部分に関係していたかどうかにかかわらず,一定時間内に,データ
のどの部分へでも戻ることができるという考えを参照している。
ビデオメモリ:ビデオ補助器に実装された揮発性メモリの一種。イメージは,ディス
プレイ装置に送る前に,まず,フレームバッファと呼ばれるビデオメモリの領域内
のビットマップとして表現される。ビデオメモリを分離した副概念として取り扱う
理由は,もっと正確に,プログラムのグラフィックメモリの要求事項を決めるため
である。
メモリ分析器:プログラム実行時に収集された情報を使用して,プログラムのメモリ
様式(パターン)を調査するためのツール
h) QMEへの入力
メモリ使用法は,高水準プログラム言語に対してはかなり独自な特質がある。メモリ
使用法は,実行時にプログラムを実行する間,様々な大きさのオブジェクトを作り出
すことを可能にすることができる。メモリ割当ての規模は,プログラムの性能及び規
模,それゆえに,ソフトウェアの品質にとって意味をもつ。プログラマは,実行時に
割り当てられたメモリの経過を追跡し,不必要になった場合はいつでも開放する責任
がある。最大のメモリ空間は,最大となる箇所であり,ソフトウェアが要求する物理
メモリの最小量を明確にするために必要である。普通は,これは,運用操作システム
内で,プログラムによって提供される。
31
X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表A.1−QMEの初期集合の一覧(続き)
NO
QME
説明
22
i) QMEの測定の単
位
測定量の単位は,バイトとなる。キロバイト(KB),メガバイト(MB)及びギガバイ
ト(GB)は,バイト単位である1024の倍数として測定量の単位として使用すること
もできる。
j) 数量化規則
加算
k) 尺度の型
比尺度
l) QMEの適用状況
資源効率性
m) ソフトウェアラ
イフサイクルプロセ
ス
主として,保守プロセス
n) 測定制約(選択) 必要な場合は,この項目を追記して完了させる。
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X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書B
(参考)
品質測定量要素(QME)の設計のための手引
この文書は,JIS X 0141で推奨される測定方法を適用するための手順を提供する。測定方法は,定量化
のための特徴から品質測定量要素(QME)を作り出す。目的は,測定方法に適用するためにTS X 0111-2
〜TS X 0111-4の利用者及び品質測定規格のSQuaREシリーズ(ISO/IEC 25022,ISO/IEC 25023及び
ISO/IEC 25024)の利用者を手助けすることである。この附属書は,製品ライフサイクル内で製品の品質
を評価するために,異なる品質測定量を選択し使用するときに役立つ。この規格の利用者は,この附属書
Bで説明された表の完成の背後にある論理に関心がなくても,この文章を考えずに,6.2に示した“QME
の表様式”を完成することを決定できる。
図4(6.1参照)に示すように,QMEを定量化するために,測定方法の設計者は,QMEの特徴の定量化
に関係するデータを識別し収集する。QMEの使用背景及び目的に応じて,多くの副特徴が識別されること
ができる。これらは,測定方法の入力である。それらの特徴は,ソフトウェアの作成物(例えば,ソフト
ウェアライフサイクル)から抽出され定義される。測定方法の設計者は,特徴及び副特徴の識別であるい
ろいろな出力を作り出す。設計者は,数学的割当て規則の実装のために測定原理及びその測定方法の記述
を組み立てる。
この章は,数学的割当て(測定量の単位)を経由してQMEの識別から,測定方法を設計するための手
順(異なるステップ)を記述している。次の章は,この測定手順を使用して,“結果として生じる”QME
の事例を与える。
QMEを設計するためのステップの提案
1) QME及び目的の識別(B.1)
2) QMEに関係した,定量化のための特徴の識別(B.2)
3) 特徴及び副特徴の定義(B.3)
4) 定量化される特徴のモデルの構築(B.4)
5) 測定(計算式)単位及び尺度の型の割当て(B.5)
この文書の利用者は,QMEの偶発的な誤使用を避けられるよう,特定のQMEに対する測定方法の設計
のため,又は設計の検証のためにこの章に一覧されている各ステップを考慮することができる。理論上は,
QMEは,あらゆる品質測定量に適用することができ,かつ,全製品ライフサイクルを通してあらゆる段階
で適用することができる。この附属書Bでは,QME及び技法とは関係のない測定方法を実装するために
この設計プロセスが適用されていた。しかし,測定の目的に関係する検討事項は,特定のQMEを設計す
るときに定義することができる。特定のQMEが副特性に関係する品質測定量に関係するので,それは必
要である。このことは,測定対象が変わらない限り,異なる特性及び副特性に対するQMEの使用を排除
しない。
注記 全てのことが等しい場合,測定結果は,測定者にかかわらず,ソフトウェアの同じ品質特性を
測定するグループにかかわらず,しかも,組織にかかわらず,繰返し可能かつ再作成可能であ
ることが望ましい。QMEを設計するために提案されたステップは,測定方法の適用を達成する
と同様にそのステップの目的も達成することを支援することが望ましい。
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X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
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B.1
QME及び目的の識別
QMEの一覧表は,TS X 0111-2〜TS X 0111-4の中の品質測定量(約250件)から抽出した。一覧表示さ
れた各QMEに対して,(製品の)特徴が識別された。それぞれの特徴をもつ新しい“品質測定量”及び潜
在的な新しいQMEももたらす新たに識別された特性及び副特性(JIS X 25010参照)によっているので,
QMEを識別するこの作業は,継続して更新することを意味している。最終的に,測定の目的及び測定結果
の意図した使用に関する情報を提供するので,QMEの使用法を考慮してQMEを識別することは,重要で
ある。QMEが識別された場合,QMEが用いる特徴を常に識別することができる。
それゆえに,測定設計は,説明を含めた次の情報を含むことが望ましい。それらは,QMEの名称,対象
実体,定量化の目的及び定量化のための特徴,関連する品質測定量(どの品質測定量によって使用される。),
測定方法,定量化のための特徴に関連した副特徴の一覧,各副特徴の定義,QMEへの入力,QMEに対す
る数量化規則,尺度の型,QMEの適用状況,ソフトウェアライフサイクルプロセス,並びに測定制約であ
る。目的について,設計者は,特徴の測定が事例として,利用者又は開発者の視点から実行されるかどう
か明確にすることも望ましい。JIS X 0129シリーズには,内部品質(開発者),外部品質(利用者)及び利
用時の品質(ソフトウェアが利用者に使用されるとき)の三つの視点がある。これらの各視点の測定方法
を,ソフトウェア開発ライフサイクルのどの時点で適用することが最善であるかを明確にすることが望ま
しい。ソフトウェアライフサイクル局面は,ソフトウェアライフサイクルの種類によって変更してもよい。
JIS X 0160:2012中の基本的なライフサイクル局面は,要求事項分析,設計,コーディング,テスト及び保
守である。
B.2
QMEに関係した,定量化のための特徴の識別
ソフトウェアは,無形の製品であるが,多くの表現によって可視化することができる。利用者に対する
一組の画面情報及び報告,プログラマに対する一組のコード行,ソフトウェア設計者に対する一組のソフ
トウェアモデルの表現は,ソフトウェア要素の良い例である(IEEE 1233-1998)。QMEに関係した特徴を
定量化するため,測定者は,それらの要素を考慮に入れることができる。定量化するための一つの主要な
特徴は,一つのQMEに関連付けられている。例えば,“エラー”が定量化すべき主要な特徴である一方,
エラーの数は,QMEである。
組織にとって,特徴を選択することは,直接的にQMEの選択に関係する。QMEの選択は,組織におけ
る測定プログラム(計画)の目的に関係することが望ましい(組織はどの特性及び副特性を定量化するこ
とを望んでいるのか。)。組織で使用するQMEのそれぞれは,国際規格でまだ定義されていない場合は,
その組織が定義することができる。
B.3
特徴及び副特徴の定義
QMEを定量化するための識別された特徴は,測定可能な副特徴に分解できる。例えば,“ユースケース”
を区分する特徴は,“主要シナリオ”,“代替可能なパス”及び“例外”という三つの副特徴に分解できる。
それから,測定方法の設計者は,どのようにしてQMEの関係する特徴が以前の調査によって定義され測
定されるかを解明するために,広範囲に文献レビューを行うことが望ましい。設計者は,品質モデルにお
ける特徴の定義と他の参考文献参照との間の類似点及び相違点を観察することが望ましい。これは,主と
して,QME(B.2)の目的及び利用状況に依存している。レビューの結果は,QMEの目的及び利用と矛盾
のないことが望ましい。
このような特徴に対して,どのように特徴が副特徴に分解されるかを暗黙のうちに最初に記述すること
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X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
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によって特性化を行うことができる。この分解は,各副特徴が特徴の構造の中で演じる役割について記述
している。それゆえ,特徴がどのように分解されるのかはこのステップで記述されることが望ましい。
特徴の分解の事例をここに示す。JIS X 0143で規定されたCOSMIC法は,“データ移動”という特徴及
び“データ移動”を理解し定義することを助ける他の特徴(層,境界及び機能プロセス)から構成される。
この場合,エントリ型,エグジット型,読込み型及び書込み型として識別される(データ移動の)副特徴
も見いだすことができる。その後,それらの副特徴は,モデル(B.5)を構築し,CFPの数(定量化)を獲
得するために“データ移動”を数えるために役に立つ。
B.4
定量化される特徴のモデルの構築
QMEを定量化するための特徴は,モデルの中の特徴を獲得するために使用される。ソフトウェア又はソ
フトウェアの一部を表す,定義された特徴又は副特徴間の関係がモデルを構成する。モデルは,測定方法
において特徴及び/又は副特徴をどのように理解するかを記述している。
測定方法で使用されるデータの源は,このステップで識別されることが望ましい。例えば,“要求事項仕
様文書”,“試験記述文書”,その他の文書という要素は,測定可能な特徴の発見を助ける重要な情報を提供
する。
QMEを定量化するために使用される,データの入力源は識別されることが望ましい。例えば,要素は,
人がQMEを定量化するために必要な情報を抽出することが望ましい文章となることができる。QMEに対
する測定方法は,人の判断(例えば,手作業で障害の数を数えること)又はツール(例えば,自動テスト
を受けて故障の数を数えること)を含むことができる。
B.5
測定(計算式)単位及び尺度の型の割当て
数量化規則の割当ては,設計プロセスの部分である。数量割当て規則は,実行者視点(一般には,説明
文)又は論理的な視点(一般には,数学的表現)から記述することができる。内部整合性は,数量化規則
を割り当てるときしばしば問題となる。測定する必要がある二つの特徴間で整合性をもつことが重要であ
る。このため,二つの特徴(又は副特徴)を加算するとき,共通の特徴によってそれらが関係しているこ
とを実証することが重要である。例えば,りんご及びオレンジを加算することは,果物であることを特徴
と考えるときに正当化することができ,その結果は果物の数となる。解釈も結果の制限を考えなければな
らない。最終結果として,りんご及びオレンジの数について何も知らないが,果物の数だけは知ることに
なる。
数量値の解釈は,値及び複数の値の間の数学的関係を表す尺度の型(附属書D)にも関連している。尺
度の型に関連させた解釈がなされない場合,解釈は間違いとなることがある。尺度の型が順序尺度である
場合,より低い値又はより高い値という二つの結果のいずれかの解釈だけとなる。1が最低で5が最高と
仮定すれば,3という利用者満足は,5という利用者満足より低い。
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附属書C
(参考)
QME及び提案された拡張の追加事例
C.1 表形式でのQMEの事例
表C.1−事例1:レコードの数
注記 この表は,6.2の表1に従ったデータ品質測定量の事例である。
QME
説明
a) QME名称
レコードの数
b) 対象実体
レコード
c) 定量化の目的及び
定量化のための特徴
目的は,対象データのデータ品質を決定することである。
レコードは,“一単位として扱われる関係するデータ項目の一組”である(ISO/IEC/IEEE
24765:2010)。
d) 関連する品質測定
量
精度の測定量
− データ品質測定量の名称:レコードの構文上の精度
− 測定関数 A/B
− 品質測定要素 A=明示されたデータ項目をもつ構文上正しいレコードの数
B=レコードの数
e) 測定方法
データレコードのレビュー及び分析
f) 定量化のための特
徴に関連した副特徴
の一覧(選択)
データ項目:データグループの最も下層にある細分化された構成要素
ファイル:関係するレコードの集合
g) 各副特徴の定義
(選択)
データ項目:データグループの最も下層にある細分化された構成要素
物理的ファイル注記:測定者は,物理的ファイルを見つけるためにデータ辞書を考慮する
ことが望ましい。
h) QMEへの入力
データベースの物理的ファイル
i) QMEの測定の単位 レコードの数
j) 数量化規則
総レコードの加算
k) 尺度の型
比尺度
l) QMEの適用状況
このQMEは,主として,データグループに対する正確性及び完全性を測定するため,又は
データ項目の品質に関する情報を集約する測定量を生成するために選択される。
m) ソフトウェアラ
イフサイクルプロセ
ス
ソフトウェアライフサイクルプロセス(JIS X 0160)
ソフトウェア適格性確認テストプロセス(JIS X 0160の7.1.7)
ソフトウェア品質保証プロセス(JIS X 0160の7.2.3)
ソフトウェア検証プロセス(JIS X 0160の7.2.4)
ソフトウェア妥当性確認プロセス(JIS X 0160の7.2.5)
ソフトウェア監査プロセス(JIS X 0160の7.2.7)
ソフトウェア問題解決プロセス(JIS X 0160の7.2.8)
再利用資産管理プロセス(JIS X 0160の7.3.2)
システムライフサイクルプロセス(JIS X 0170)
情報管理プロセス(JIS X 0170の6.3.6)
測定プロセス(JIS X 0170の6.3.7)
検証プロセス(JIS X 0170の6.4.6)
保守プロセス(JIS X 0170の6.4.10)
n) 測定制約(選択)
異なる技術環境から得られる結果を比較する前に,同じ情報項目のために生成されたレコ
ードの数について技術の影響を検証するのがよい。
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C.2 品質測定量(QME)の拡張集合
表C.2−QMEの拡張集合,並びに定量化の概念及び高水準の定義
No
QMEの拡張集合
QMEに直接関係する定義及び概念
1
処理の所要期間
処理の所要期間:システム又はソフトウェアの明示されたタスクの開始時から終了
時までの時間
プロセス:アクティビティの体系で,入力を出力に変換するために資源を利用する
(JIS Q 9000:2000,JIS X 25000:2010)。
アクティビティ所要期間:スケジュールされたアクティビティ開始から終了までの
期間をカレンダ(暦日)単位で示したもの(PMBOK:第4版)
実所要期間:スケジュールされたアクティビティの実際の開始日から,アクティビ
ティが進行中の場合にはプロジェクトスケジュールのデータのある日付まで,又
はアクティビティが完了している場合には,実際の終了日までの時間をカレンダ
(暦日)単位で示したもの(PMBOK:第4版)
所要期間(DU又はDUR):スケジュールされたアクティビティ又は作業分解図
(WBS)の構成要素を完了するために必要とする作業時間の総合計(休日又は他
の非作業期間を含まない。)。通常は,作業日数又は作業月数で表す。経過時間と
混同されることがある(PMBOK:第4版)。
データ処理(DP):データに対して行われる操作の体系的実施(JIS X 0001:1994)
例 データに対する算術演算若しくは論理演算,データの結合若しくは整列,プ
ログラムのアセンブル若しくはコンパイル,又は編集,分類,結合,記憶,
神作,表示,印字などのテキストの操作
注記 データ処理という用語は,情報処理に対する同義語として使用することは
望ましくない。
Syn:自動データ処理
2
(システム運用操作
での)サービス利用可
能の所要期間
サービス利用可能の所要期間:運用操作者又は利用者に受容可能な方法でシステム
が動作している期間
サービス:製品に付随した活動,作業又は職務の遂行(JIS X 0160:2012),(JIS X
0170:2013)。
更なる参照:製品,結果,提出物
3
応答の所要期間
応答の所要期間(応答時間)
応答時間:応答要求の送信をきっかけにする時間とその応答が応答確認の役割物に
よって受信される時間との時間間隔(ISO/IEC 10164-22:2000)
応答時間:対話型コンピュータシステムに対する照会又は処理要求の終了時点から
システムの応答の開始時点までの経過時間(ISO/IEC/IEEE 24765:2010)
更なる参照:ポート間時間,思考時間,ターンアラウンド時間
4
運用操作者作業の所
要期間
運用操作者作業の所要期間:明示された量の作業が運用操作者によって操作を開始
した時間と完了した時間との運用操作時間間隔
5
運用操作の所要期間
運用操作の所要期間:アクティビティを実行するために必要な行為
注記 アクティビティを実行するためには,一つ以上の操作を必要とする。一つ
の操作は,他の操作で構成されてもよい。
(JIS X 0163:2009)
6
復旧の所要期間
復旧の所要期間:中断された仕事の主要部分が復元され,非常事態が終了したとみ
なせる時間。中断された仕事の幾つかは,局所的な問題が原因で復元されないか
もしれない。
7
システム移行の所要
期間
システム移行の所要期間:明示された移行を開始した時間と完了した時間との時間
間隔。
8
変更の所要期間
変更の所要期間:明示された変更を開始した時間と完了した時間との時間間隔。
変更:情報基盤又は概念スキーマの一文を他の一文によって置き換えること
(ISO/TR 9007:1987)
37
X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表C.2−QMEの拡張集合,並びに定量化の概念及び高水準の定義(続き)
No
QMEの拡張集合
QMEに直接関係する定義及び概念
9
利用者人数(利用者依
頼要求の数)
利用者の数(利用者依頼要求の数):特定の機能を実行するためにシステムを使用す
る個人又は組織から出てくる,システムの処理に対する依頼要求の数
利用者:特定の機能を実行するためにシステムを使用する個人又は組織
注記 利用者には,運用操作者,ソフトウェアがもたらす結果の受益者,又はソ
フトウェアの開発者若しくはソフトウェアの保守者を含めてもよい(JIS
X 0141:2009,JIS X 25000:2010)。
10
利用者人数(承認され
た利用者人数)
利用者の数(承認された利用者の数):特定の機能を実行するためにシステムを使用
することを承認された個人又は組織の数
11
インタフェースの数
インタフェース:要素の振る舞いを特徴付ける運用操作の命名された集合(ISO/IEC
19501:2005)。このQMEは,次の副分類を含む。セキュアなインタフェースの数。
注記 これには,機能,オブジェクト,ソフトウェア,システム及び人の間に存
在するあらゆる種類のインタフェースも含む。
12
ログの大きさ(ログの
数)
ログ:プロセス又はアクティビティの実行時に識別された,選択項目を記録及び記
載又は表示するために使用される文書。通常,課題ログ,品質管理ログ,活動ロ
グ,不具合ログなどのように修飾語句とともに使用される(PMBOK 第4版)。
13
文書の数(ログ記録を
含む。)
文書:
1) 人の使用のために一意に識別された報告,仕様,取扱説明書又は規則書などの
情報の単位で,印刷された又は電子的な様式のもの(ISO/IEC TR 9294:2005)
2) 付随文書の項目に同等なもの(ISO/IEC 15910:1999)
14
装置を取り扱うシス
テムの数及びサイト
ロケーション
装置を取り扱うシステムの数及びサイトロケーション:システムによって取り扱わ
れる装置及びそのロケーション
注記 より多くの異なるリモートロケーション及びより多くの装置の種類を取
り扱うほど,システムは難しくなる。
ロケーション:利用者が容易にネットワークに接続するネットワーク地点について
の情報。例えば,地理的領域,管理的領域及びIP接続形態領域(ISO/IEC TR
26927:2006)
このQMEは次の副分類を含む。:サーバを取り扱うシステムの数
15
接続の数
接続:データ伝送のために機能装置間で確立される関係(JIS X 0009:1997)
16
資源の数(資産を含
む。)
資産:組織に対する価値をもつもの全て
注記 次の物を含め,多くの種類の資産がある。
情報資産(ISO/IEC 27000の2.18),コンピュータプログラムなどのソ
フトウェア,コンピュータなどの装置,サービス,人並びに彼らの資格,
技能及び経験,評判及び映像などの無形資産(ISO/IEC 27000:2009)
17
構成要素の数
構成要素:
1) ある水準の分析で考慮されたシステム内での,アセンブリ又はソフトウェアモ
ジュールなどの個別の構造をもった実体(ISO/IEC 15026:1998)
2) システムを作り上げる部分の一つ(IEEE 829-2008)
3) ソフトウェア中の機能的なサービスの集合であり,実行されたとき,機能の明
確に定義された集合を表し,一意の名称で区別できるもの(ISO/IEC 29881:2008)
注記 構成要素は,ハードウェア又はソフトウェアであってもよく,他の構成要
素に分割されてもよい。“モジュール”,“構成要素”及び“構成単位”と
いう用語は,しばしば互いに代替して使用される。また,文脈によっては
異なる方法で,お互いに副構成要素であると定義される。これらの用語の
関係は,まだ規格化されていない。構成要素は,エンドユーザ視点又は管
理者視点から独立して管理される場合も,管理されない場合もある。
38
X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表C.2−QMEの拡張集合,並びに定量化の概念及び高水準の定義(続き)
No
QMEの拡張集合
QMEに直接関係する定義及び概念
17
構成要素の数
ソフトウェア構成要素(SC):
1) モジュール,ユニット,データ若しくは文書などのソフトウェアシステム又は
要素を参照するために使用される一般用語[IEEE 1061-1998(R2004)]。
2) ソフトウェア構成品目の機能的又は論理的に異なる部分。下位の要素の組立の
ようにすることで,複雑なソフトウェア構成品目を設計及び明示する場合の便
利さを目的として区別される(ISO/IEC/IEEE 24765:2010)。
システム要素:
1) システムを構成する要素の集合の一員(JIS X 0160:2012),(JIS X 0170:2013)。
例 ハードウェア,ソフトウェア,データ,人間,プロセス(例えば,利用者に
サービスを提供するプロセス),手順(例えば,運用操作指示),施設,資材
及び自然に発生する実体(例えば,水,生命物体,ミネラル),又はそれら
の組合せ。
注記 システム要素とは,明示された要求事項を満たすように実装できるシステ
ムの個別の部分である。
構成品目(CI):
1) 決められた時点で利用者が使用する機能を実現し,かつ,全体構成の中で一意
に識別できる実体(JIS X 0160:2012)
2) 単一の実体として管理するように設計された,ハードウェア若しくはソフトウ
ェア又は両者の,1品目又は集合体(JIS X 0164-1:2010)
18
データ規模
データ:通信,伝達,解釈又は処理に適するように形式化された方法で,再度情報
として解釈できるもの。
注記1 データに対する処理は,人間が行ってもよいし,自動的手段で行っても
よい(JIS X 0001:1994)。
注記2 JIS X 25000では,測定の結果に関係するデータについて定義している
ので,ここでの定義とは異なっている(JIS X 25012:2013)。
19
要求事項の数
要求事項:
1) 問題を解決するため又は目標を達成するために,利用者が要求する条件又は能
力(ISO/IEC/IEEE 24765:2010)
2) 契約,標準,仕様,その他の公式に課された文書を満足するために,システム,
システム構成要素,製品又はサービスによって満たされるか又は所有されなけ
ればならない条件又は能力(ISO/IEC/IEEE 24765:2010)
3) 1) 又は2) のような条件又は能力の文書化された表現(ISO/IEC/IEEE
24765:2010)
4) 契約,標準,仕様,その他の公式に課された文書を満足するために,システム,
製品,サービス,結果又は構成要素によって満たされるか又は所有されなけれ
ばならない条件又は能力。要求事項は,出資者,顧客,その他の利害関係者の,
定量化された及び文書化された,ニーズ,要望及び期待を含む(PMBOKの手引
第4版)。関連項目:設計要求事項,機能的要求事項,実装要求事項,インタフ
ェース要求事項,性能要求事項,物理的要求事項
割り当てられた要求事項:
1) より低い水準の構造上の要素又は設計構成要素におけるより高い水準の要求事
項の性能及び機能性の全て又は一部を集めた要求事項(ISO/IEC/IEEE
24765:2010)
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X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表C.2−QMEの拡張集合,並びに定量化の概念及び高水準の定義(続き)
No
QMEの拡張集合
QMEに直接関係する定義及び概念
20
スループット(性能効
率性に対するQME)
スループット:
1) 既定の期間で,コンピュータシステム又は構成要素によって実行することがで
きる作業量(ISO/IEC/IEEE 24765:2010)
2) テスト対象システム(SUT)に対して提示されたタスク型の全てのタスクの割合
(すなわち,割当間隔に関して時間単位ごとの平均値)(ISO/IEC 14756:1999)
注記 通常,スループットは,ある期間で終了したタスクの割合で定義される。
性能効率性:明記された状態(条件)で使用される資源の量に関係する性能の度合
い
注記 資源には,他のソフトウェア製品,システムのソフトウェア及びハードウ
ェア構成,並びに材料(例えば,印刷用紙,貯蔵媒体)を含むことができ
る。
21
許容可能な障害の数
(障害許容性に対す
るQME)
障害許容性:ハードウェア又はソフトウェア障害にもかかわらず,システム,製品
又は構成要素が意図したように運用操作できる度合い(JIS X 25010:2013)
22
利用者インタフェー
スについての変更要
求の数(使用性のユー
ザインタフェース快
美性に対するQME)
ユーザインタフェース快美性:ユーザインタフェースが,利用者にとって楽しく,
満足のいく対話を可能にする度合い
注記 このことは,利用者の精神的快適性及び満足を増加させる製品又はシステ
ムの特徴,例えば,色の使用,グラフィックデザインの種類,について言
及している(JIS X 25010:2013)。
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X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書D
(参考)
測定尺度の型
尺度の類型は,尺度上の値同士の関係による。一般には次の4種類の尺度を定義する。
注記 この尺度の類型は,JIS X 0141:2009の定義を基にしている。
− 名義尺度 測定値は,分類した結果を示す。例えば,欠陥を類型によって分類したときに,各分類項
目に順序があることを意味してはいない。
例 サッカー選手を背番号で識別
− 順序尺度 測定値は,離散的な階級に分けた結果を示す。例えば,欠陥に重大度レベルを割り当てる
のは階級に分けることをいう。
例 重大さ(ごく僅か,僅かな,重大な,壊滅的な)によるソフトウェア製品の故障
− 間隔尺度 測定値は,属性の等しい量に対応して等しい距離をもつ。例えば,サイクロマティックの
複雑さは,最小値1をもち,それが一つ増えることは1本のパスが増えることを表す。ゼロという値
をもつことはできない。
例 セ氏(℃)の気温は,加算又は減算をすることができるが,乗算又は除算はできない(25 ℃及
び10 ℃は,15 ℃の差があることだけを意味する。)。
− 比尺度 測定値は,属性の等しい量に対応して等しい距離をもち,ゼロという値は,その属性に対応
するものが存在しないことを示す。例えば,要求事項の数について考えると,ゼロという値は,要求
事項がないことを表し,定義された追加要求事項のそれぞれは,等しい量の増分値を表すので,比尺
度になる。
例 変更に費やされた作業工数(時間),バッファーサイズ,検出された障害の数
一般には,測定の方法は,与えられた属性に確実に使用できる尺度の類型に影響を与える。例えば,主
観的な測定方法では,通常は,名義尺度又は順序尺度だけを用いる。
41
X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
参考文献
[1] JIS X 25022 システム及びソフトウェア品質要求及び評価(SQuaRE)−利用時の品質の測定(これ
は,TS X 0111-4をJISとして制定)(発行予定)
注記 対応国際規格:ISO/IEC 25022,Systems and software engineering−Systems and software Quality
Requirements and Evaluation (SQuaRE)−Measurement of quality in use (IDT) (revision of ISO/IEC
9126-4) (to be proposed)
[2] JIS X 25023 システム及びソフトウェア品質要求及び評価(SQuaRE)−システム及びソフトウェア
製品品質の測定(これは,TS X 0111-2及びTS X 0111-3をJISとして制定)(発行予定)
注記 対応国際規格:ISO/IEC 25023,Systems and software engineering−Systems and software Quality
Requirements and Evaluation (SQuaRE)−Measurement of system and software product quality
(IDT) (revision of ISO/IEC 9126-2 and 9126-3) (to be proposed)
[3] JIS X 25024 システム及びソフトウェア品質要求及び評価(SQuaRE)−データ品質の測定(発行予
定)
注記 対応国際規格:ISO/IEC 25024,Systems and software engineering−Systems and software Quality
Requirements and Evaluation (SQuaRE)−Measurement of data quality (IDT) (to be proposed)
[4] ISO/IEC 25042,Systems and software engineering−Systems and software product Quality Requirements and
Evaluation (SQuaRE)−Evaluation modules (to be proposed)
[5] JIS X 25012:2013 ソフトウェア製品の品質要求及び評価(SQuaRE)−データ品質モデル
注記 対応国際規格:ISO/IEC 25012:2008,Software engineering−Software product Quality
Requirements and Evaluation (SQuaRE)−Data quality model (IDT)
[6] ISO/IEC TR 9126-2:2003,Software engineering−Product quality−Part 2: External metrics
注記 対応標準仕様書:TS X 0111-2:2009 ソフトウェア製品の品質−第2部:JIS X 0129-1による
外部測定法(IDT)
[7] ISO/IEC TR 9126-3:2003,Software engineering−Product quality−Part 3: Internal metrics
注記 対応標準仕様書:TS X 0111-3:2009 ソフトウェア製品の品質−第3部:JIS X 0129-1による
内部測定法(IDT)
[8] ISO/IEC TR 9126-4:2004,Software engineering−Product quality−Part 4: Quality in use metrics
注記 対応標準仕様書:TS X 0111-4:2009 ソフトウェア製品の品質−第4部:JIS X 0129-1による
利用時の品質測定法(IDT)
[9] ISO/IEC Guide 99:2007,International vocabulary of metrology−Basic and general concepts and associated
terms (VIM)
[10] ISO/IEC/IEEE 24765:2010,Systems and software engineering−Vocabulary
[11] JIS X 0160:2012 ソフトウェアライフサイクルプロセス
注記 対応国際規格:ISO/IEC 12207:2008,Systems and software engineering−Software life cycle
processes (IDT)
[12] JIS X 0170:2013 システムライフサイクルプロセス
注記 対応国際規格:ISO/IEC 15288:2008,Systems and software engineering−System life cycle
processes (IDT)
42
X 25021:2014 (ISO/IEC 25021:2012)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
[13] JIS X 0135-1:2010 ソフトウェア測定−機能規模測定−第1部:概念の定義
注記 対応国際規格:ISO/IEC 14143-1:2007,Information technology−Software measurement−
Functional size measurement−Part 1: Definition of concepts (IDT)
[14] IEEE 1061-1998 (R2004),IEEE Standard for Software Quality Metrics Methodology
[15] IEEE 1012-2004,IEEE Standard for Software Verification and Validation
[16] PMI (Project Management Institute):2008,A Guide to the Project Management Body of Knowledge
(PMBOKR Guide)−Fourth Edition
[17] Desharnais, J-M., Abran A., Suryn W., ʻAttributes and Related Base Measures within ISO 9126: A Pareto
Analysisʼ, Software Quality Management 2009 and INSPIRE 2009 Conferences, British Computer Society,
April 2009.
[18] Advanced Research Project on Software Metrics by Ministry of Economy, Trade and Industry, Japan
-Investigative Report on Measure for System/Software Product Quality Requirement Definition and Evaluation
2011