X 0165-2:2013 (ISO/IEC 29110-2:2011)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 3
1.1 適用分野 ······················································································································ 3
1.2 対象読者 ······················································································································ 4
2 標準プロファイルへの適合 ································································································· 4
2.1 導入 ···························································································································· 4
2.2 一般原則 ······················································································································ 4
2.3 標準プロファイルの適合要求 ··························································································· 5
3 引用規格························································································································· 6
4 用語及び定義 ··················································································································· 6
5 規約及び略語 ··················································································································· 6
5.1 命名規約,図示規約及び定義規約······················································································ 6
5.2 略語 ···························································································································· 6
6 VSEのためのソフトウェア技術プロファイル ········································································ 6
6.1 基本概念 ······················································································································ 6
6.2 標準プロファイルの目的 ································································································· 7
6.3 プロファイルの作成 ······································································································· 7
7 ソフトウェア技術規格のプロファイルの作成 ········································································· 8
7.1 ソフトウェア技術(SE)プロファイルの根拠 ······································································ 8
7.2 ライフサイクル成果物規格のプロファイル作成 ···································································· 9
7.3 ライフサイクルプロセス規格のプロファイル作成 ································································· 9
7.4 プロセス規格とプロダクト規格とのプロファイルによる関連付け ············································ 9
7.5 アセスメント仕様のプロファイルへの追加 ········································································· 15
7.6 段階的プロファイルにおける能力水準の適用 ······································································ 15
8 VSEプロファイルの分類の原則 ························································································· 18
8.1 VSEの分類軸 ··············································································································· 18
8.2 プロファイル作成とVSE分類との分離 ············································································· 18
8.3 プロファイルグループの段階化 ······················································································· 18
9 VSEプロファイルグループの分類 ······················································································ 18
9.1 導入 ··························································································································· 18
9.2 “共通”プロファイルグループ ······················································································· 19
9.3 “共通”プロファイルグループ内のプロファイル ································································ 19
10 VSEプロファイル仕様ガイドライン ·················································································· 20
10.1 プロファイル表 ··········································································································· 20
10.2 プロファイル表の列 ····································································································· 20
X 0165-2:2013 (ISO/IEC 29110-2:2011) 目次
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
ページ
附属書JA(参考)用語集 ······································································································ 23
附属書JB(参考)VSEの特性及びVSEの受ける便益 ································································ 28
参考文献 ···························································································································· 29
X 0165-2:2013 (ISO/IEC 29110-2:2011)
(3)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人情報サービス産業協会(JISA)
及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出
があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS X 0165の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS X 0165-2 第2部:枠組み及び分類指針
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
X 0165-2:2013
(ISO/IEC 29110-2:2011)
小規模組織のソフトウェアライフサイクル
プロファイル−第2部:枠組み及び分類指針
Software engineering-Lifecycle Profiles for Very Small Entities (VSEs)-
Part 2: Framework and taxonomy
序文
この規格は,2011年に第1版として発行されたISO/IEC 29110-2を基に,技術的内容及び構成を変更す
ることなく作成した日本工業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項,附属書JA及び附属書JBは,対応国際規格にはな
い事項である。
ソフトウェア産業界は,小規模組織(以下,VSEという。)が,価値ある製品及びサービスに貢献して
いるという点で,VSEの価値を認めている。この規格を定める上では,VSEとは25名までの要員を擁す
る組織(企業,部門,部署,又はプロジェクト)とする。VSEは,また,大規模なシステムの中で使われ
るソフトウェアの開発,保守を行っている。したがって,高品質のソフトウェアの供給者としてVSEを認
識することが,しばしば求められる。
経済協力開発機構(OECD)の報告書“OECD中小企業・起業家活動アウトルック2005”によれば,“中
小企業は世界の全ての国で事業組織の主要な形態である。それぞれの国で企業数の95%〜99%の比率を占
めている”とされている。OECD各国が直面している挑戦は,この異種の業種を含む企業数の上での大き
な割合に競争力向上を支援し,力強い起業文化を促進する事業環境を提供することである。
実施された研究及び調査によれば,国際規格の大多数はVSEのニーズに対応していないことは明らかで
ある。これらの国際規格に適合することは,不可能ではないにしろ,困難である。その結果,VSEは,そ
のビジネス領域で高品質ソフトウェアを製造する組織体として認知されない,又は認知されにくくなって
いる。したがって,VSEはしばしばなにがしかの経済的活動から締め出されている。
VSEでは,国際規格をその事業ニーズに結びつけること,また,国際規格の事業実践への適用を正当と
考えることが困難となっている事実が見いだされている。大部分のVSEは,従業員の数,予算,及び時間
といった経営資源の余裕がなく,ソフトウェアライフサイクルプロセスを確立することに全体として利益
を見いだしていない。これらの困難の幾つかを乗り越えていくために,VSEの特性に基づいて一式の手引
が開発された。この手引群は,VSEプロファイルと称する,規格の要素の適切な部分集合に基づいたもの
である。VSEプロファイルの目的は,VSEの状況に適合した,例えばJIS X 0160のプロセス及び成果,並
びにISO/IEC 15289の成果物といったものについて,規格の部分集合を定義することである。
この規格は,その読み手を見定めて,製品及び/又はサービスの品質とプロセスの実施状況とを改善す
るために開発した。表1を参照。この規格は,ウォータフォール,繰返し,漸増,進展的,又はアジャイ
ルといった異なるライフサイクルの使用を排除するものではない。
2
X 0165-2:2013 (ISO/IEC 29110-2:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表1−JIS X 0165規格類の対象読者
部の名称
対象読者
第1部(Part 1) 概要
VSE,アセッサ,規格作成者,ツール供給者及び手法供給者
第2部(Part 2) 枠組み及び分類指針
規格作成者,ツール供給者及び手法供給者
(VSEを主に意図したものではない。)
第3部(Part 3) アセスメントの手引
アセッサ及びVSE
第4部(Part 4) プロファイルの仕様
規格作成者,ツール供給者及び手法供給者
(VSEについては注記2を参照。)
第5部(Part 5) 管理及び技術の手引
VSE
注記1 日本工業規格では,部で構成する規格がある場合,この部編成の規格全体を総称して,“規格
群”と呼ぶ。この規格では,JIS化されていない対応国際規格を含めて,規格全体を総称す
る場合は,“規格類”と呼ぶ。また,この規格の中では,JIS化されていない対応国際規格を,
便宜上,第1部(Part 1),第3部(Part 3),第4部(Part 4)及び第5部(Part 5)と呼ぶ。
注記2 第4部(Part 4)の対象読者には,VSEの適合性主張についてVSEに指導的な立場の者を含
むと解される。VSEの現場的な担当者には,第5部(Part 5)が理解しやすい。
新しいプロファイルが必要となった場合は,既存の文書に影響を与えずに,ISO/IEC 29110-4及び
ISO/IEC TR 29110-5を開発することができる。それらは,ISO/IECの規格策定手順に従って行われ,それ
ぞれ,ISO/IEC 29110-4-m及びISO/IEC TR 29110-5-m-nという番号の規格となる。
ISO/IEC TR 29110-1は,VSEプロファイルの文書群に共通な用語を定義する。その部(part)では,プ
ロセス,ライフサイクル,及び標準化の概念,並びにJIS X 0165規格類(ISO/IEC 29110シリーズ)を提
示する。また,VSEの特性及びVSEへの要求事項を提示し,VSE特有のプロファイル,文書,規格及び
手引の必要根拠を提示する。
JIS X 0165規格類のこの部では,VSEのソフトウェア技術の標準化したプロファイルについての概念を
提示する。また,VSEプロファイルの文書群に共通な用語を定義する。この部では,標準プロファイルの
定義及び適用の背後にある論理を確立する。この部では,全ての標準プロファイルに共通な要素(構造,
適合性,アセスメント),及びISO/IEC 29110プロファイルの分類の考え方を提示する。
ISO/IEC TR 29110-3は,定義されたVSEプロファイルの目的に合致するために必要な,プロセスアセ
スメントの手引及び適合性要求を定義する。また,ISO/IEC TR 29110-3は,アセスメント手法及びアセス
メントツールの開発者に有用な情報を含んでいる。ISO/IEC TR 29110-3は,アセスメントプロセスに直接
関連する人々に向けられている。例えば,アセッサ,アセスメント依頼者であり,これらの人々はアセス
メント実施の要求事項に合致していることを確実にする上での手引を必要としている。
ISO/IEC 29110-4-mは,あるプロファイルグループに属す全プロファイルの仕様を提供する。それは,
適切な規格の要素の部分集合に基づいたものである。VSEプロファイルは,主に手引類の作成者・提供者,
及びツールその他の支援物の作成者・提供者に向けたものである。
ISO/IEC TR 29110-5-m-nは,ISO/IEC 29110-4-mにおいて記述されたVSEプロファイルの管理及び技術
の手引を提供する。
図1は,JIS X 0165規格類にどのような部(part)があり,各部(part)が全体像の中でどこに位置付け
られるかを示している。概要及び手引は標準報告書(TR)として発行し,プロファイルは規格として発行
する。
3
X 0165-2:2013 (ISO/IEC 29110-2:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図1−JIS X 0165規格類
1
適用範囲
1.1
適用分野
この規格類はVSEに適用できる。この規格で記述するライフサイクルプロセスは,VSEより大きな組
織での利用を排除するものではない。大きな組織での特定の課題は,この規格で対応しないことがある。
この規格で記述するライフサイクルプロセスは,ソフトウェアシステムの作成及び提供と同様,調達及
び利用においてVSEで用いることができる。このライフサイクルプロセスは,ソフトウェアシステムのど
の水準においても,ライフサイクルのどの段階においても適用することができる。この規格で定義するプ
ロセスは,VSEで有用な追加プロセスの利用を排除するものではない。
この規格は,VSEに対するソフトウェア技術プロファイルの概要を紹介し,VSEプロファイルの文書の
共通用語を定義する。
この規格は,プロファイルの定義及び応用の背景にある論理を確立する。構造,適合及びアセスメント
の上で,全ての標準プロファイルに共通な要素を示し,このISO/IEC 29110プロファイルの分類指針を導
入する。
この規格は,全てのプロファイルに適用できる。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
29110概要(ISO/IEC TR 29110-1)
29110プロファイル(規格)
VSEプロファイルの仕様(ISO/IEC 29110-4)
枠組み及び分類指針(JIS X 0165-2)
仕様−VSEプロファイルグループm
(ISO/IEC 29110-4-m)
手引類(標準報告書/TR)
アセスメントの手引(ISO/IEC TR 29110-3)
管理及び技術の手引(ISO/IEC TR 29110-5)
管理及び技術の手引
VSEプロファイルm-n
(TR 29110-5-m-n)
4
X 0165-2:2013 (ISO/IEC 29110-2:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
ISO/IEC 29110-2:2011,Software engineering−Lifecycle profiles for Very Small Entities (VSEs)−Part
2: Framework and taxonomy(IDT)
なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ
とを示す。
1.2
対象読者
この規格は,標準プロファイルの作成者及び評価者,他の部(part)の作成者,他のVSEプロファイル
の作成者を対象とする。
2
標準プロファイルへの適合
2.1
導入
適合はISO/IEC 29110-4-mとして発行する各プロファイル仕様文書に定義する。ISO/IEC 29110プロフ
ァイルへの適合の一般規則は2.2及び2.3に概説する。
2.2
一般原則
2.2.1
修整及び排除事項
ISO/IEC 29110標準プロファイルは,関連するソフトウェア技術規格を修整した結果のパッケージであ
る。それゆえ,次のことに帰結する。
− ISO/IEC 29110プロファイルの修整は必要がなく,認めない。
− 2.2.3で概説する一つの場合を除いて,部分的適合は認めない。
− 適合に関する水準という考え方はない。
2.2.2
拡張
実装がプロファイルの仕様で定義したものを超えて要素を採用することは受け入れ可能である。しかし,
このような拡張を行うと,実装の相互運用問題の原因になることがある,また,拡張ではなくより豊富な
プロファイルを定義するか,用いるかによって実現できた可能性がある。
このようにプロファイルが拡張を認める場合,各実装は,プロファイル仕様の全ての必要な要素に実際
に記述してあるとおりに厳密に対応しなければならない。そして,拡張は,矛盾したり,プロファイル仕
様で定義している要素自体の非適合を引き起こしたりしてはならない。拡張を認めるプロファイルの適合
箇条は,次のような幾つかの追加的な特化した仕様,要求事項を含むことが望ましい。
− 拡張は,既存の要素の意味を再定義してはならない。
− 拡張は,規格適合実装(すなわち,拡張を用いないプロセス)が不適切に実施されてしまう原因とな
ってはならない。
− 拡張は,拡張する仕様の原則及び手引に従い,標準的な方法で拡張しなければならない(2.2.3参照)。
− 拡張を含む実装及び/又は応用では,拡張は支援文書で明確に記述しなければならない。拡張は実装
及び/又は応用において区別できるようにしなければならない。
− 拡張を含む実装では,適合するファイル(文書)だけを生成するような,又は厳密に適合する手順で
運用するようなモードをもたなければならない。
2.2.3
基礎規格への適合
標準プロファイルの目的は,一連の仕様の利用法を特定して,明確に定義した機能を提供することであ
る。したがって,この規格の標準プロファイル仕様への適合は,もしプロファイルにおいて完全に参照し
ている基礎規格があれば,その参照する基礎規格仕様への適合を意味する。
しかし,もしプロファイルで基礎規格の一部だけを参照していれば,上の文は基礎規格への適合が,修
5
X 0165-2:2013 (ISO/IEC 29110-2:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
整及び部分適合を認める限りにおいて正しいことになる。
この規格の標準プロファイルの適合要求は,次の方法で,基礎規格における適合要求と関係付けなけれ
ばならない。
a) 基礎規格における条件付きでない必須要求事項は,この規格のプロファイルでも必須とする。
b) 基礎規格における条件付きでない任意選択事項は,任意選択事項のままとするか,又はプロファイル
において次のように変更してもよい。
1) 必須とする。
2) 条件付きとする。これは,指定された条件に基づいて,異なった状態になることである。
3) 適用外とする。これは,任意選択事項がプロファイルの範囲に関連していない場合である。例えば,
その機能要素をプロファイルの範囲では使わない場合である。
4) 禁止とする。その任意選択事項の利用が,プロファイルの範囲で非適合な振る舞いをすると考えら
れる場合である。このケースは本当に必要な場合にだけ用いるのがよく,適用外にする方が多くの
場合適切である。
c) 基礎規格の条件付き要求事項のその条件が,プロファイルの範囲で完全に評価できた場合,これらの
要求事項は,条件付きでない必須要求事項若しくは条件付きでない任意選択事項,又は,適用外若し
くは禁止になる。そうでない場合,適切に,おそらく部分的に,評価された条件の下で,条件は条件
のままとなる。
2.3
標準プロファイルの適合要求
2.3.1
適合状況
適合は様々な状況に合わせて異なる解釈ができる。適合性を主張する場合には,関連状況を特定しなけ
ればならない。
この規格で定めるプロファイルは,次の人又は組織によって実装できる。
− 組織におけるプロファイルの利用及び実装を容易にする製品(これらは方法,教育コース,教材,ツ
ール,様式などである。)の開発者
− プロファイルで規定されているプロセス及び成果物を実装し利用する組織又はプロジェクト
注記 他の規格関連文書,例えば手引,標準報告書(TR)といった文書がプロファイル仕様に無矛盾
であることは,実装の適合性とも,適合箇条の対象ともみなされない。例えば,ISO/IEC TR
29110-5手引群はISO/IEC 29110-4プロファイル仕様に無矛盾である。そして,これは適合箇条
によってではなく,ISO/IEC TR 29110-5でISO/IEC 29110-4を引用規格としていることで裏付
けられているのである。
2.3.2
標準プロファイルへの適合
この規格の標準プロファイルへの適合を主張する(支援ツールなどの)製品は,プロファイル仕様
ISO/IEC 29110-4-mで特定される全ての必須のプロファイル要素,並びに適切であるときには,基礎規格
で規定される関連特性及び要求事項を実装しなければならない。必須のプロファイル要素のいずれに対し
ても適合製品が除外,変更,矛盾しないことを示すことによって,適合は達成される。
この規格の標準プロファイルに適合を主張する組織は,プロファイル仕様ISO/IEC 29110-4-mで特定さ
れる全ての義務的な必須のプロファイル要素,並びに適切なときに,基礎規格で規定されている関連特性,
及び要求事項を実装して使用しなければならない。
次を示すことによって,適合は達成される。
− 適合ライフサイクル成果物の内容を証拠として,ライフサイクル成果物(情報項目)の必須の要求事
6
X 0165-2:2013 (ISO/IEC 29110-2:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
項を満たしていることを示す。
− プロセス成果及び成果物を証拠として,ライフサイクルプロセスの必須の要求事項を満たしているこ
とを示す。
標準プロファイル適合箇条で特に断りのない限り,プロファイルへの適合は基礎規格への適合を含意す
る。
2.3.3
標準プロファイルに含まれる基礎規格への部分適合
組織又は製品がプロファイルへの適合を主張することができない場合でも,次の条件でプロファイルに
含まれる基礎規格の要素への適合を主張できる。
− 基礎規格はプロファイルに完全に含まれているわけではない(それが完全に含まれている場合,実装
は基礎規格に適合を主張することが望ましい。)。
− 基礎規格の適合箇条は,部分適合,及び/又は,修整した上での適合を許容する。
上記の場合,適合箇条はプロファイル仕様ISO/IEC 29110-4-mで特定された次のような必須プロファイ
ル要素だけを参照しなければならない。
− 該当の基礎規格を参照しているもの。
− その基礎規格において必須のものとして識別されているもの。
3
引用規格
なし(対応国際規格では,ISO/IEC TR 29110-1が引用規格として示されているが,この規格では,不採
用とし,参考文献に記載した。)。
4
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,附属書JAに示す。
5
規約及び略語
5.1
命名規約,図示規約及び定義規約
なし。
5.2
略語
VSE(Very Small Entity) 小規模組織
SE(Software Engineering) ソフトウェア技術
注記 対応国際規格ではVSEsという略語が用いられているが,日本語訳では不要なため,この規格
では削除した。
6
VSEのためのソフトウェア技術プロファイル
6.1
基本概念
機能標準化はIT標準化活動の領域の一部であり,次を含んでいる。
基礎規格 これは基礎及び一般化された手順を定義する。基礎規格は様々な応用で使用できる基盤を提供
することができる。応用では,基礎規格が提供する任意選択事項からその応用独自の選択が実現できる。
標準プロファイル これは,特定の機能を提供するために使用する,基礎規格の適合した部分集合又はそ
の組合せを定義する。プロファイルは基礎規格中で使用できるオプションの採用を識別し,また,均一で
国際的に認められている適合性試験の開発の基礎を提供する。
7
X 0165-2:2013 (ISO/IEC 29110-2:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
登録機構 これは基礎規格又はプロファイルの枠組みの中で,詳細なパラメタ特定の手段を提供する。
注記 対応国際規格では登録機構というものが説明されているが,この規格類に関連して現在このよ
うな仕組みは存在しない。
ISO/IEC JTC1の中では,機能標準化の過程はJTC1の専門業務指針に含まれる手順に従って,プロファ
イルを定義し国際規格(IS)として公表する方法論に関係がある。完全な方法論については,ISO/IEC TR
10000-1を参照。
注記 この規格では,ISO/IEC TR 10000-1のInternational Standardized Profile制定の手順的な部分は採
用していないが,技術的なアプローチは採用している。
6.2
標準プロファイルの目的
標準プロファイルは,所定の機能及び環境のために基礎規格を組み合わせて使用する方法を定義するこ
とによって,基礎規格の統合利用を促進する。基礎規格の選択に加えて,基礎規格で許可されたオプショ
ンを選択し,基礎規格で指定しないで残っているパラメタの適切な値を選択する。
一般に,次の目的でプロファイルが準備されている。
− 識別された機能を達成するか,又は応用のクラスを支持するのに必要な,部分集合,オプション及び
パラメタを用いて,規格及びプロファイルを識別する。
− 利用者要求事項の系統的な識別及び分析に対応して,利用者及び供給者の両方に有意義な規格及びプ
ロファイルの様々な利用を参照付ける仕組みを提供する。
− 明確な規格及びプロファイルのグループ,すなわち,アクティビティの一貫した実装を獲得すること
の可用性を向上する手段を提供する。それらのアクティビティは,実際のITシステムの主要コンポー
ネントであると期待され,参照モデル又は規格が関連している枠組みの意図を実現するものである。
− プロファイルに関連する機能を実行するITシステムのための適合性テストの開発における一様性を
促進する。
これら全ての目的の基礎として存在するのは,そのようなプロファイルの定義,標準化,実装及びテス
トを求める要求が存在しているという仮定である。したがって,用いられたプロセスは,プロファイルの
最終的な利用者によって表現されている,そのような要求の識別,記録及び監視を含んでいなければなら
ない。
これら幾つかの要求事項が満足されると,受け入れられた基礎規格でカバーされていないアクティビテ
ィを識別することがある。これは利用可能な規格の“ギャップ”と定義される。
プロファイルは,基礎規格と矛盾してはならないが,利用可能なオプション及び値の範囲の選択をしな
ければならない。基礎規格のオプションの選択は,プロファイルの目標を達成する確率を最大にするよう
な制限であることが望ましい。
6.3
プロファイルの作成
標準プロファイルの作成には次の三つのアクティビティが必要である。
a) 基礎規格の選択及び準備
基礎規格の選択を終え,それらの構成要素への参照が明確であり,また,それらの基礎規格間の関
係も明確に参照されていることを検証することが重要である。
これは,関連要素に一意な識別子を割り当て,基礎規格の間の外部関係を,その識別子を使って表
してもよい。基礎規格が複数の関連する要素をもつ場合,例えば,プロセスが複数の成果をもつ場合,
それらの内部関係を(文書中のそれらの位置とは独立に)明確に示す必要がある。
この段階でこれらの要素が規定要素か,又は参考要素かを識別しておくことが重要である。
8
X 0165-2:2013 (ISO/IEC 29110-2:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
b) プロファイル要素の選択
プロファイルの目的及び内容を定義し終えると,プロファイルが(分類の位置付けの中で)与えら
れ識別され,かつ,プロファイル要素に構造化されていることになる。これらのプロファイル要素は,
アセスメント又は適合性の一部として明確に参照されるという方法で識別されなければならない。ま
た,このプロファイル自身が他のプロファイルの基礎となり得る方法で識別されなければならない。
各プロファイル要素は,次に,基礎規格中の対応要素と関連付けられる。
基礎規格中の既存の関係は,この過程によって変更することはできない。例えば,プロセスP1が
成果O1及びアクティビティA1をもち,かつ,プロセスP2が成果O2及びアクティビティA2をもつ
場合,それらをプロファイルへ取り込むときに,O2がP1の成果とされることも,A2がP1の一部と
されることもない。
c) プロファイルの洗練
もし基礎規格がプロファイルに選択された要素についての属性又は特性を特定するならば,この特
定された属性又は特性は,選択及び精度を要求してもよい。例えば,あるプロセスが異なる能力水準
で実施される場合,プロファイル要素と基礎規格要素との対応付けは,使用目的によっては十分でな
いことがあるし,また,能力水準を特定することが必要なことがある。
もし,既存規格に“ギャップ”がある場合,必要に応じて追加要素がプロファイルの中に組み込ま
れる。
注記 “ギャップ”については,6.2を参照。
プロファイルはそれを構成する基礎規格よりも更に規定的であるようにできる。したがって,プロ
ファイルでは,規定特性・参考特性,及び,もしそうしたものが存在するならば,適合の水準を積極
的に考えることが重要である。
7
ソフトウェア技術規格のプロファイルの作成
7.1
ソフトウェア技術(SE)プロファイルの根拠
一般にSE規格のプロファイルを必要とするニーズ主張の裏付けとなるものとしては,次のような複数
の根拠がある。
SE規格は,(中心となる指導根拠なしで)幾つかの異なったグループ及び組織によって作成されてきた
ため,多くの既存規格は,うまく統合されてはいない。プロファイルは,これら規格間の依存性をより明
白にすることで,可能な場合にはいつでも統合を進められる。
SE規格は一般に大きな組織を対象にしていて,より小さい組織には最初の適合達成を難しくしている。
能力水準の漸進的なプロファイルを複数用意することで,完全な適合に向けての段階的なアプローチが可
能となる。
SE規格は一般に大きなものであり,小さな組織には当てはまらない多くの要素を指定している。基礎規
格の部分集合を取り扱う複数のプロファイルの作成は,規格及びプロファイルの利用者の取組を促進する。
ISO/IEC SE規格は,必ずしも全ての課題を取り扱ってはいないわけであり,既存のISO/IEC SE規格で
は取り扱っていない必要な要素を統合するのにプロファイルを使用することができる。
この規格類の目的からみると,SE規格は次の二つに分類される。
a) 特定の目標又は成果を達成するために必要なアクティビティを定義するプロセス規格。
b) プロセスによって作成される人工物の構造及び内容を定義する成果物規格。
7.2で論点b)を取り上げ,7.3で論点a)を取り扱う。
9
X 0165-2:2013 (ISO/IEC 29110-2:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
7.2
ライフサイクル成果物規格のプロファイル作成
SEプロセス成果物プロファイルの作成に当たり,ある特定の人工物についての任意選択事項を規定する
ことがある。例えば,ISO/IEC 15289では,“データベース設計記述”を,ライフサイクルプロセスの標準
成果物として規定しているが,各プロファイルで,このデータベース設計記述(人工物)の具体的仕様を
任意選択事項として追加することがある。表2は,第4部(Part 4)で規定するプロファイルについての例
であるが,ここでは,データベース設計記述のために統一モデル化言語(UML)規格(JIS X 4170)を任
意選択事項としている。また,データベーススキーマ記述には,クラス図を任意選択事項としている。こ
のプロファイル例では,[第4部(Part 4)に定義する]別のプロファイルの特定の要素を参照している。
この参照で,必要な情報成果物への対応が,SE LC(ライフサイクル)情報成果物の内容と題された表の
列として記述されている。例では,ISO/IEC 15289のデータベース設計記述への参照が与えられている。
注記 この例のクラス図は,ODPの一つのIV̲ObjectについてのUML仕様による記述としてISO/IEC
19793で標準化されている。
同じ人工物が複数の文書で異なって識別されている場合,それらの対応関係を正式化し文書の利用を助
けるためにプロファイルを作成してもよい。例えば,SEアセスメント規格は,SE成果物のための識別方
式を独自に定義している。
プロファイル(又はプロファイルの一部)は,この対応関係を正式化するために作成されることもある。
表3は,ライフサイクル成果物間の対応を示すプロファイルの例である。
注記 表の“要素名称”については10.2を参照。
7.3
ライフサイクルプロセス規格のプロファイル作成
SEライフサイクル規格は,一般にアクティビティ及びタスクを含むプロセス,並びに成果という共通パ
ターンを使って定義されている。
このような規格のプロファイル作成は,適用可能なプロセス及び成果の選択を含む。
表4は,ライフサイクルプロセス及び成果についてのプロファイルの例を示す。
基礎規格で規定とされているプロセス及び成果を選択した場合は,プロファイル中の要素としても規定
でなければならない。
適用される完全性についての制約に注意することが重要である。つまり,もし基礎規格のあるプロセス
Xが成果Yをもつならば,別の基礎規格のあるプロセスZの成果としてプロファイルの中で示すことはで
きない。
同じプロセスが複数の文書で異なって識別されている場合,それらの対応関係を正式化し,文書の利用
を助けるためにプロファイルを作成しても良い。例えば,SEアセスメント規格は,SEプロセスのための
識別方式を独自に定義している。
表4のプロファイルへの追加として,この対応関係を正式化するものが作成されることがある。表5参
照。
7.4
プロセス規格とプロダクト規格とのプロファイルによる関連付け
プロセスとプロダクトとの間の関連は,プロダクト規格又はプロセス規格で確立される。もし,プロセ
ス及びプロダクトが共にプロファイルの中で強化されるのであれば,かつ,それらの関係も同様に強化さ
れるのであれば,プロファイル中に,関係(入力及び出力)を示す表が追加されなければならない。
適用される完全性の制約,すなわち,基礎規格においてもしプロダクトXがプロセスYの出力であるな
らば,他の基礎規格のプロセスZの出力として示すことはできないという制約,を考慮することは重要で
ある。
10
X 0165-2:2013 (ISO/IEC 29110-2:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
ライフサイクルプロセス及び出力成果物のためのプロファイルの例示を表6に示す。
もし複数の文書において,同一のプロセスとプロダクトとが異なって識別されているならば,その対応
関係を示すプロファイルが作られなければならず,そうすることによって文書を利用しやすくできる。例
えば,SEアセスメント規格は,SEプロセスのための識別方法を独自に定義している。
表6に追加してそのような対応関係を示すプロファイルを準備することができる。表7を参照。
11
X 0165-2:2013 (ISO/IEC 29110-2:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表2−ライフサイクル成果物のモデル化手法のプロファイルの例
プロファイル構成
SE LC情報成果物の内容
ODPシステム仕様のためのUMLの使用
統一モデル化言語仕様
文書ID 箇条
番号
箇条
名称
要素ID 要素
名称
文書ID 箇条
番号
箇条名称
要素
ID
要素名称
文書ID 箇条
番号
箇条名称
要素ID
要素名称
文書ID
箇条番号
箇条
名称
要素
ID
要素名称
プロファ
イル(規格)
ID
プロファ
イル要素
規格ID
Record
規格ID
nnnnn-m
n
△△
△
○.○
△△
△
ISO/IEC
15289:
2006
10
Specific
Information
Items
10.14
Database-
Design
Description
ISO/IEC
19793
8
Information
Specification
IV̲Object
JIS
X 4170
第5区分
静的
構造図
5.19 クラス図
…
…
…
…
…
…
…
…
…
…
…
…
…
…
…
…
…
…
…
…
表3−ライフサイクル成果物間の対応を示すプロファイルの例
プロファイル構成
SE LC情報成果物の内容
プロセスアセスメントモデルの例
文書ID
箇条
番号
箇条
名称
要素ID
要素
名称
文書ID
箇条
番号
箇条名称
要素
ID
要素名称
文書ID
箇条
番号
箇条名称
要素
ID
要素名称
プロフ
ァイル
(規格)
ID
プロフ
ァイル
要素
規格ID
Record
規格ID
作業
成果物
nnnnn-m
N
△△△
○.○
△△△
ISO/IEC
15289:
2006
10
Specific
Information
Items
10.75
System
Requirements
Specification
ISO/IEC
15504-5:
2006
Annex
B (Inf)
Work product
characteristics
17-03
Customer
requirements
ISO/IEC
15289:
2006
10
Specific
Information
Items
10.75
System
Requirements
Specification
ISO/IEC
15504-5:
2006
Annex
B (Inf)
Work product
characteristics
17-12
System
requirements
ISO/IEC
15289:
2006
10
Specific
Information
Items
10.14
Database
Design
Description
ISO/IEC
15504-5:
2006
Annex
B (Inf)
Work product
characteristics
04-01
Database
design
…
…
…
…
…
6
X
0
1
6
5
-2
:
2
0
1
3
(I
S
O
/IE
C
2
9
11
0
-2
:
2
0
11
)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
12
X 0165-2:2013 (ISO/IEC 29110-2:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表4−ライフサイクルプロセス及び成果についてのプロファイルの例
プロファイル構成
ソフトウェアライフサイクルプロセス
文書ID
箇条
番号
箇条
名称
要素ID 要素
名称
文書ID
箇条
番号
箇条名称
要素
ID
要素名称
要素
ID
要素名称
プロファ
イル(規
格)ID
プロフ
ァイル
要素
規格ID
プロ
セス
成果
nnnnn-m
8
△△△
8.1
…
JIS X 0160:
2012
6
システムライフ
サイクルプロセス
6.4.1
利害関係者要求事項
定義プロセス
6.4.1.a
サービスに要求されている特性及び
サービスの利用場面が指定されてい
る。
nnnnn-m
8
△△△
8.2
…
JIS X 0160:
2012
6
システムライフ
サイクルプロセス
6.4.1
利害関係者要求事項
定義プロセス
6.4.1.c
利害関係者要求事項がどの利害関係
者のものか,及びどのニーズに対応
しているかが追跡可能である。
nnnnn-m
8
△△△
8.3
…
JIS X 0160:
2012
6
システムライフ
サイクルプロセス
6.4.1
利害関係者要求事項
定義プロセス
6.4.1.d
システム要求事項を定義するための
基礎が記述されている。
nnnnn-m
8
△△△
8.4
…
JIS X 0160:
2012
6
システムライフ
サイクルプロセス
6.4.1
利害関係者要求事項
定義プロセス
6.4.1.f
サービス又は製品を供給するための
交渉及び合意の基礎が提供されてい
る。
nnnnn-m
8
△△△
8.5
…
JIS X 0160:
2012
6
システムライフ
サイクルプロセス
6.4.2
システム要求事項
分析プロセス
6.4.2.a
解決することが望ましい問題を記述
したシステムの機能要求事項及び非
機能要求事項の定義された集合が確
立されている。
nnnnn-m
8
△△△
8.6
…
JIS X 0160:
2012
6
システムライフ
サイクルプロセス
6.4.2
システム要求事項
分析プロセス
6.4.2.b
選択されたプロジェクトソリューシ
ョンを最適化するために適切な手法
が実行されている。
nnnnn-m
8
△△△
8.7
…
JIS X 0160:
2012
6
システムライフ
サイクルプロセス
6.4.2
システム要求事項
分析プロセス
6.4.2.c
システム要求事項が正確性及びテス
ト可能性について分析されている。
nnnnn-m
8
△△△
8.8
…
JIS X 0160:
2012
6
システムライフ
サイクルプロセス
6.4.2
システム要求事項
分析プロセス
6.4.2.e
必要に応じて,要求事項が優先順序
付けられ,承認され,更新されてい
る。
nnnnn-m
8
△△△
8.9
…
JIS X 0160:
2012
6
システムライフ
サイクルプロセス
6.4.2
システム要求事項
分析プロセス
6.4.2.g
ベースラインの変更は,コスト,ス
ケジュール及び技術的影響に対して
評価されている。
…
…
…
…
…
6
X
0
1
6
5
-2
:
2
0
1
3
(I
S
O
/IE
C
2
9
11
0
-2
:
2
0
11
)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
13
X 0165-2:2013 (ISO/IEC 29110-2:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表5−ライフサイクルプロセスの対応要素を追加した例
プロファイル構成
プロセスアセスメントモデルの例
文書ID
箇条
番号
箇条
名称
要素ID
要素
名称
文書ID
箇条
番号
箇条名称
要素ID
要素名称
要素ID
要素名称
プロファイル
(IS)ID
プロファ
イル要素
規格ID
プロセス
成果
nnnnn-m
8
△△△
8.1
…
ISO/IEC 15504-5:
2006
5
Process dimension
and performance
indicators
ENG.1
Requirements
elicitation
ENG.1.O2 agreed customer
requirements are
defined and baselined;
nnnnn-m
8
△△△
…
…
ISO/IEC 15504-5:
2006
5
Process dimension
and performance
indicators
…
…
…
…
nnnnn-m
8
△△△
8.8
…
ISO/IEC 15504-5:
2006
5
Process dimension
and performance
indicators
ENG.2
System
requirements
analysis
ENG.2.O5 the requirements are
prioritized
approved
and updated as needed
nnnnn-m
8
△△△
…
…
ISO/IEC 15504-5:
2006
5
Process dimension
and performance
indicators
…
…
…
…
…
…
…
…
…
6
X
0
1
6
5
-2
:
2
0
1
3
(I
S
O
/IE
C
2
9
11
0
-2
:
2
0
11
)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
14
X 0165-2:2013 (ISO/IEC 29110-2:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表6−ライフサイクルプロセス及び出力成果物のためのプロファイルの例
プロファイル構成
ソフトウェアライフサイクルプロセス
SEライフサイクル情報成果物の内容
文書ID
箇条
番号
箇条
名称
要素ID 要素
名称
文書ID
箇条
番号
箇条名称
要素
ID
要素名称
文書ID
箇条
番号
箇条名称
要素
ID
要素名称
プロファ
イル(規
格)ID
プロフ
ァイル
要素
規格ID
プロ
セス
規格ID
記録
nnnnn-m
7
△△△
7.1
…
JIS X
0160:2012
6
システム
ライフ
サイクル
プロセス
6.4.1
利害関係者
要求事項定
義プロセス
ISO/IEC
15289:
2006
10
Specific
Information
Items
10.75
System
Requirements
Specification
nnnnn-m
7
△△△
7.2
…
JIS X
0160:2012
6
システム
ライフ
サイクル
プロセス
6.4.2
システム
要求事項
分析プロ
セス
ISO/IEC
15289:
2006
10
Specific
Information
Items
10.75
System
Requirements
Specification
…
…
…
…
…
表7−ライフサイクルプロセス及び成果物の対応要素を追加した例
プロファイル構成
プロセスアセスメントモデルの例
文書ID
箇条
番号
箇条
名称
要素ID 要素
名称
文書ID
箇条
番号
箇条名称
要素
ID
要素名称
文書ID
箇条
番号
箇条名称
要素
ID
要素名称
プロファ
イル(規
格)ID
プロフ
ァイル
要素
規格ID
プロ
セス
規格ID
作業
生産物
nnnnn-m
7
△△△
7.1
…
ISO/IEC
15504-5:
2006
5
Process
dimension and
performance
indicators
ENG.1 Requirements
elicitation
ISO/IEC
15504-5:
2006
5
Process
dimension and
performance
indicators
17-03
Customer
requirements
nnnnn-m
7
△△△
7.2
…
ISO/IEC
15504-5:
2006
5
Process
dimension and
performance
indicators
ENG.2
System
requirements
analysis
ISO/IEC
15504-5:
2006
5
Process
dimension and
performance
indicators
17-12
System
requirements
…
…
…
…
…
6
X
0
1
6
5
-2
:
2
0
1
3
(I
S
O
/IE
C
2
9
11
0
-2
:
2
0
11
)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
15
X 0165-2:2013 (ISO/IEC 29110-2:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
7.5
アセスメント仕様のプロファイルへの追加
SEプロファイルのアセスメントを行うためには,次の二つの条件を満たす必要がある。
a) プロファイルは,それが“プロセス参照モデル”に適合する方法で指定される必要がある。
b) 目標とする能力水準は,プロファイルが特定の能力水準を達成するものと前提されているときには,
それに適合する方法で指定される必要がある。
7.5.1
プロセス参照モデル
プロセス参照モデルは,JIS X 0145で定義された測定の枠組みに関連するプロセスアセスメントモデル
を定義するメカニズムを提供する。プロセス参照モデルは,一つ以上のプロセスアセスメントモデルの基
礎を提供する。プロセスアセスメントモデルはプロセス参照モデルで提供されるプロセス記述に基づいて
いる。アセスメント結果が,再現性及び信頼性の高い方法で,JIS X 0145プロセスプロファイルに翻訳可
能であることを保証するためには,プロセス参照モデルはJIS X 0145-2に記載されている一定の要求事項
を常に厳守しなければならない。プロセス参照モデルは,プロファイル仕様[第4-m部(Part 4-m)]の附
属書(規定)として提供される予定がある。
標準化されたSE能力水準を表8に示す。
7.5.2
能力水準によるプロファイルの指定
アセスメントは,JIS X 0145に適合して実施されることが望ましい。能力水準がプロファイル定義の一
部である場合,対象とするプロファイルは,標準化されたプロセス属性を用いて指定される。表9は,ラ
イフサイクルプロセスのプロファイルに能力水準(プロセス属性)を追加した例を示す。
能力水準がプロファイルで指定されていない場合,水準1の“実施されたプロセス”と仮定する。
7.6
段階的プロファイルにおける能力水準の適用
箇条8で示すように,あるプロファイル群の目的が,あるプロファイルグループへの完全な適合,又は
完全な実施への道筋を示すとき,基礎規格の用語を用いて各プロファイルを定義することは作業が重複す
る(さらに,一貫性の点でのリスクがある。)可能性がある。
このような場合,基礎規格に基づいてプロファイルグループを定義し,さらに,そのプロファイルグル
ープに基づいて中間的プロファイルを定義する方が簡単である。機能標準化の原則はプロファイルが他の
プロファイルの基礎規格として使用されることを許容している。
このような段階的プロファイルの定義で,能力水準の考え方を活用することができる。表10では,初期
プロファイルがプロセス7.2の実施を要求していないのに対して,中間プロファイルはプロセス7.2につ
いてある低い能力水準の実施を要求している。
16
X 0165-2:2013 (ISO/IEC 29110-2:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表8−標準化されたSEの能力水準
能力水準
文書ID
箇条
番号
箇条名称
プロセス
属性ID
能力水準
水準名及び
プロセス属性名
水準の定義
規格ID
プロセス
JIS X 0145-2
5
プロセス能力測定
のための枠組み
水準0
不完全なプロセス
プロセスを実行していない又はそのプロセスの目的を達成していない。
JIS X 0145-2
5
プロセス能力測定
のための枠組み
水準1
実施されたプロセス
実行したプロセスが,そのプロセスの目的を達成している。
JIS X 0145-2
5
プロセス能力測定
のための枠組み
PA 1.1
プロセス実行
JIS X 0145-2
5
プロセス能力測定
のための枠組み
水準2
管理されたプロセス
水準1の“実施されたプロセス”を,管理された方法(すなわち,計画し,
監視し,調整した方法)で実行しており,その作業生産物も,適切に確立
し,制御し,維持している。
JIS X 0145-2
5
プロセス能力測定
のための枠組み
PA 2.1
実行管理
JIS X 0145-2
5
プロセス能力測定
のための枠組み
PA 2.2
作業生産物管理
JIS X 0145-2
5
プロセス能力測定
のための枠組み
水準3
確立されたプロセス
水準2の“管理されたプロセス”は,プロセスの成果を達成することがで
きる,定義されたプロセスを使用して実行している。
JIS X 0145-2
5
プロセス能力測定
のための枠組み
PA 3.1
プロセス定義
JIS X 0145-2
5
プロセス能力測定
のための枠組み
PA 3.2
プロセス展開
JIS X 0145-2
5
プロセス能力測定
のための枠組み
水準4
予測可能なプロセス
水準3の“確立されたプロセス”は,プロセス成果を達成するために,定
義する範囲内で運用している。
JIS X 0145-2
5
プロセス能力測定
のための枠組み
PA 4.1
プロセス計測
JIS X 0145-2
5
プロセス能力測定
のための枠組み
PA 4.2
プロセス制御
JIS X 0145-2
5
プロセス能力測定
のための枠組み
水準5
最適化しているプロ
セス
水準4の“予測可能なプロセス”を,関連する現在の事業目標及び計画し
た事業目標を満たすように絶えず改善している。
JIS X 0145-2
5
プロセス能力測定
のための枠組み
PA 5.1
プロセス革新
JIS X 0145-2
5
プロセス能力測定
のための枠組み
PA 5.2
プロセス最適化
6
X
0
1
6
5
-2
:
2
0
1
3
(I
S
O
/IE
C
2
9
11
0
-2
:
2
0
11
)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
17
X 0165-2:2013 (ISO/IEC 29110-2:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表9−ライフサイクルプロセスプロファイルに能力水準(プロセス属性)を追加する例
プロファイル構成
ソフトウェアライフサイクルプロセス
能力水準
文書ID
箇条
番号
箇条
名称
要素ID
要素
名称
文書ID 箇条
番号
箇条名称
要素ID
要素名称
文書ID
箇条
番号
箇条名称
要素ID
要素名称
プロファ
イル(規
格)ID
プロファ
イル要素
規格ID
プロセ
ス
規格ID
記録
nnnnn-m
7
△△
△
7.1
…
JIS X
0160:
2012
6
システムライ
フサイクルプ
ロセス
6.4.1
利害関係者
要求事項定
義プロセス
JIS X
0145-2
5.2.1
プロセス能力
測定のための
枠組み
PA 1.1
プロセス実
行
nnnnn-m
7
△△
△
7.2
…
JIS X
0160
:2012
6
システムライ
フサイクルプ
ロセス
6.4.2
システム要
求事項分析
プロセス
JIS X
0145-2
5.3.2
プロセス能力
測定のための
枠組み
PA 2.2
作業生産物
管理
…
…
…
…
…
表10−他のプロファイルに基づいてプロファイルを定義する例
初期プロファイル
中間プロファイル
目標プロファイル
文書ID 箇条
番号
箇条
名称
要素ID
要素名称
能力
属性
文書ID 箇条
番号
箇条
名称
要素ID
要素名称
能力
属性
文書ID 箇条
番号
箇条
名称
要素ID
要素名称
能力
属性
プロフ
ァイル
(規格)
ID
プロセ
ス
プロフ
ァイル
(規格)
ID
プロセ
ス
プロフ
ァイル
(規格)
ID
プロセ
ス
29110-
4.n
7
aaa
aaa
a
7.1
Stakeholder
Requirements
Definition
Process
PA 1.1 29110
-4.m
7
aaa
aaa
a
7.1
Stakeholder
Requirements
Definition
Process
PA 1.1 29110
-4.p
7
aaa
aaa
a
7.1
Stakeholder
Requirements
Definition
Process
PA
1.1
29110
-4.m
7
aaa
aaa
a
7.2
System
Requirements
Analysis
Process
PA 1.1 29110
-4.p
7
aaa
aaa
a
7.2
System
Requirements
Analysis
Process
PA
2.2
...
...
...
...
...
...
...
...
...
...
...
...
...
...
...
...
...
...
6
X
0
1
6
5
-2
:
2
0
1
3
(I
S
O
/IE
C
2
9
11
0
-2
:
2
0
11
)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
18
X 0165-2:2013 (ISO/IEC 29110-2:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
8
VSEプロファイルの分類の原則
8.1
VSEの分類軸
このプロファイル群の対象となる組織の主な特性は規模である。これらのプロファイルは非常に小さい
規模の組織(VSE)を対象としている。“非常に小さい”で意図していることは,プロファイルの準備又は
選択に影響を及ぼす可能性があるVSEの他の側面及び特性と同様にISO/IEC TR 29110-1で定義している
(箇条4)。そうした側面及び特性をより詳細に見れば次のものが含まれる。
− VSEのビジネスモデル(商用,請負,社内開発など)
− 重大用途,不確実な環境などのVSEの状況要因
− VSEに対するリスク水準
− VSEの能力水準
注記 ISO/IEC TR 29110-1の箇条4については,附属書JBを参照。
8.2
プロファイル作成とVSE分類との分離
上記で導入した様々な軸の値のそれぞれの可能な組合せごとに一つのプロファイルを作成すると,管理
不能なプロファイル群ができてしまう。
したがって,プロファイルは複数のカテゴリに適用できる方法でグループ化する。
表11では,あるプロファイルグループ内の三つのプロファイル(A,B及びC)が,ビジネスモデル及
び状況要因の九つの組合せにどのように対応するかを示している。
表11−プロファイルとVSE特性の組合せとの対応例
状況要因
重大用途
利用者の不確実性
環境の変化
ビジネス
モデル
請負
プロファイルA
プロファイルA
プロファイルA
社内開発
プロファイルC
プロファイルB
プロファイルA
商用
プロファイルB
プロファイルA
プロファイルA
8.3
プロファイルグループの段階化
プロファイルグループは,プロセスの構成(すなわち,アクティビティ,及びタスク)によって,能力
水準によって,又はその両方によって,いずれかの方法で関連しているプロファイルの集まりである。表
12では,プロファイルグループAは四つのプロファイル(A-1〜A-4)の集まりである。それは,プロフ
ァイルグループAの要求事項を満たすことに対して漸進的なアプローチを提供する。
表12−段階的プロファイルグループ
プロファイルグループA
プロファイルA-1 プロファイルA-2 プロファイルA-3 プロファイルA-4
9
VSEプロファイルグループの分類
9.1
導入
例示目的のために,プロファイルグループの実例として一つのプロファイルグループをここに示す。
19
X 0165-2:2013 (ISO/IEC 29110-2:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
9.2
“共通”プロファイルグループ
“共通”プロファイルグループは,重大用途のソフトウェアの開発をしない,また,典型的な状況要因
をもっているVSEの大半に対応するものである。“共通”プロファイルグループは,特定のアプリケーシ
ョン領域を意味するものではない。しかし,将来,新しく領域固有のサブプロファイルが開発される可能
性がある。
9.3
“共通”プロファイルグループ内のプロファイル
“共通”プロファイルグループ内の次のプロファイルが識別されている。
表13−“共通”プロファイルグループ
プロファイルグループ
プロファイル
1 共通
1-1 エントリ
1 共通
1-2 基本
1 共通
1-3 中間
1 共通
1-4 高度
9.3.1
エントリプロファイル
注記 将来の版のために予約。
9.3.2
基本プロファイル
9.3.2.1
基本プロファイルの根拠
基本プロファイルの目的は,VSEの特性及びニーズに適した,JIS X 0160のプロセス及び成果,並びに
ISO/IEC 15289成果物の部分集合のための,ソフトウェア開発及びプロジェクト管理ガイドを定義するこ
とである。プロジェクト管理を含む主な理由は,VSEの主な業務はソフトウェアの開発であり,その経済
的な成功はプロジェクトの収益性に依存するからである。
9.3.2.2
基本プロファイルの適用
基本プロファイルは,特別なリスク又は状況要因をもたない,単一プロジェクトチームによる単一アプ
リケーションのソフトウェア開発を取り扱う。
プロジェクトは,外部又は内部の契約を満足させることがある。内部の契約は,プロジェクトチームと
依頼者との間で明示的である必要はない。
9.3.2.3
基本プロファイルの要求事項
基本プロファイルの使用によって利益を得るためには,VSEには,次のものが存在する必要がある。
− 作業記述書がある,プロジェクト契約又は合意
− プロジェクト開始前の実現可能性評価
− 人的資源の割当て及び訓練
− プロジェクト管理者の割当て
− 利用可能な物品,サービス,及び基盤
9.3.2.4
基本プロファイルの基礎規格
このプロファイルは,次の日本工業規格,及び国際規格の内容を活用する。
− JIS X 0160:2012 ソフトウェアライフサイクルプロセス
− ISO/IEC 15289:2006,Systems and software engineering−Content of systems and software life cycle process
information products (Documentation)
20
X 0165-2:2013 (ISO/IEC 29110-2:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
9.3.3
中間プロファイル
注記 将来の版のために予約。
9.3.4
高度プロファイル
注記 将来の版のために予約。
10 VSEプロファイル仕様ガイドライン
10.1 プロファイル表
プロファイル仕様文書において,ソフトウェア技術プロファイルは表を用いて策定される。次に示す複
数の表が用いられる。
a) プロファイル識別表 プロファイル中の要素を識別する表
b) プロファイル構成表 プロファイル要素の集合階層を識別する表
c) プロファイル関係表 プロファイル要素間の関係を識別する表
d) プロファイル参照表 上記3タイプの表中の要素を,元規格(基礎規格)の選択された要素及び属性
に配置する表
あるプロファイルが元規格から,規定及び参考の両要素を選択した場合,これらの要素は明確に識別し,
適合性評価及びアセスメントを機能させなければならない。
プロファイル仕様化のための全ての表は,要求された一貫性及び参照上の完全性をもつ,一つのデータ
ベース上のビューとなるように考慮されなければならない。
特定の目的のためにそのプロファイルを策定するには,最小限の表数を超える多くの他のビューが必要
とされた場合,それらは附属書(参考)に含めることができる。
注記 次に示す10.2では,これまでのプロファイル表の規定を適用し,更に展開した例を示している。
10.2 プロファイル表の列
10.2.1 プロファイル要素識別及び構成定義表
プロファイル要素識別及び構成定義表は各々の要素に対して次の列をもつ。
a) プロファイル文書ID
プロファイルに割り当てられた一意の識別子(必須)
b) プロファイル適合形式
定義表の各行では要求事項を識別している。適合形式はこの要求事項が必須(MAN)であるか,又
は任意(OPT)であるかを識別する(必須)。
c) 目標能力水準
プロセス関連要素に対し,この列ではJIS X 0145-2において定められた,能力水準(1,2,3,4,5)
を識別する。この列は当該タイプの要素にだけ用いられ,他のタイプには用いられない。
d) プロファイル要素1タイプ
当該要素の性質を表すもの(プロセス,タスク,目的,成果,作業生産物など)(必須)
e) プロファイル要素1ID
プロファイル要素に割り当てられた一意の識別子。当該識別子がない場合,定義書又は仕様書の箇
条番号を使うことができる(必須)。
f)
プロファイル要素1名称
プロファイル要素に割り当てられた名前(必須)
注記 要素の内容を記述してもよい。
21
X 0165-2:2013 (ISO/IEC 29110-2:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
必要な場合プロファイル要素は階層的な入れ子にすることができる。それらは“要素2”,“要素3”など
と識別する。
10.2.2 プロファイル要素関係定義表
あるプロファイルが,例えば,アクティビティAが作業生産物Wを生み出すことなど,二つの要素間
の関係の定義を含む場合,この関係は,10.2.1で示したと同様な各々の要素,及び二つの要素の間の関係
形式で識別される。
a) プロファイル関係形式
この関係は,例えば“入力として使われる”に対する略語INPのように,意味のある略語で表現さ
れる。
注記 例えば,第4-1部(Part 4-1)では,次にb)〜j)で示す列要素が使われている。a)は,f)として
b)〜e)の要素とg)〜j)の要素との間に置かれる。
b) プロファイル適合形式
定義表の各行では要求事項を識別している。適合形式はこの要求事項が必須(MAN)であるか,又
は任意(OPT)であるかを識別する(必須)。
c) プロファイル要素2タイプ(Profile Element2 Type)
当該要素の性質を表すもの(プロセス,タスク,目的,成果,作業生産物など)(必須)
d) プロファイル要素2 ID(Profile Element2 ID)
プロファイル要素に割り当てられた一意の識別子。当該識別子がない場合,定義書又は仕様書の箇
条番号を使うことができる(必須)。
e) プロファイル要素2名称(Profile Element2 Name)
プロファイル要素に割り当てられた名前(必須)
f)
プロファイル関係形式
関係の略語表現
g) プロファイル文書ID
プロファイルに割り当てられた一意の識別子(必須)
h) プロファイル要素1タイプ
当該要素の性質を表すもの(プロセス,タスク,目的,成果,作業生産物など)(必須)
i)
プロファイル要素1 ID
プロファイル要素に割り当てられた一意の識別子。当該識別子がない場合,定義書又は仕様書の箇
条番号を使うことができる(必須)。
j)
プロファイル要素1名称
プロファイル要素に割り当てられた名前(必須)
10.2.3 元規格参照定義表
これらの表は元規格のどの要素がプロファイルの部分として選ばれたかを識別する。これらの表は
10.2.1及び10.2.2で定義された表に次の列を加えることで生成する。
a) 元規格ID
元規格に割り当てられた一意の識別子(必須)
b) 元規格適合形式
元規格が要求する適合形式。適合形式はこの要求事項が必須(MAN)であるか,又は任意(OPT)
であるかを識別する(必須)。
22
X 0165-2:2013 (ISO/IEC 29110-2:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
c) 元規格要素1タイプ
当該要素の性質を表すもの(プロセス,タスク,目的,成果,作業生産物など)(必須)
d) 元規格要素1ID
元規格要素に割り当てられた一意の識別子。当該識別子がない場合,定義書又は仕様書の箇条番号
を使うことができる(必須)。
e) 元規格要素1名称
元規格要素に割り当てられた名前(可読性のため,任意)
注記 元規格要素名称には,要素の名称でなく内容を記述してもよい。
f)
元規格要素1特性
選択された要素に適用可能な選択された特性の選択された値(もしあれば必須)
g) 元規格要素1対応の注記
選択と対応とを説明する記述(任意)
必要な場合,規格要素は階層的な入れ子にすることができる。それらは“要素2”,“要素3”などと識別
する。
23
X 0165-2:2013 (ISO/IEC 29110-2:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書JA
(参考)
用語集
この附属書は,用語の使用方法の例を示すものであり,規定の一部ではない。
JA.1
アクティビティ(activity)
プロセスの構成要素で,関連の強いタスクの集合(JIS X 0160:2012)。
JA.2
アセスメント指標(assessment indicator)
プロセス属性の評定時にアセッサの判断を支援するものとして使用する客観的証拠の出処(JIS X
0145-1)。
例 作業生産物,プラクティス又は資源
JA.3
アセッサ(assessor)
プロセス属性の評定に参加する個人(JIS X 0145-1)。
JA.4
ベースライン(baseline)
公式にレビューされ,合意された仕様又は製品で,以降の開発の根拠として使用されるもの。その変更
は,公式の変更管理手順を通してだけ認められる(JIS X 0160:2012)。
JA.5
基礎規格(base standard)
承認された国際規格,又はITU-T(国際電気通信連合−電気通信標準化部門)勧告(ISO/IEC TR 10000-1)。
JA.6
適格アセッサ(competent assessor)
アセスメントを実施し,プロセスアセスメントの適合性を監視し,検証するための能力をもつアセッサ
(JIS X 0145-1)。
JA.7
顧客(customer)
製品又はサービスを受け取る組織又は人(JIS X 0160:2012)。
注記 顧客は組織の内部又は外部であることができる。
JA.8
展開パッケージ(deployment package)
選択された枠組みの一連の実践を実装することを促進するために開発された一連の人工物。
JA.9
共通プロファイルグループ(generic profile group)
重大用途のソフトウェアを開発しない,また,典型的な状況要因をもっているVSEに適用できるプロフ
ァイルグループ。
24
X 0165-2:2013 (ISO/IEC 29110-2:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JA.10
ガイド(guide)
国際標準化に関する,規則,方向付け,アドバイス又は推奨事項を示したISO又はIECが発行する文書
(ISO/IEC Directives,Part 2)。
JA.11
国際規格(international standard)
国際標準化/規格化組織によって採択された,一般公衆にとって利用可能な規格(ISO/IEC Directives,
Part 2)。
JA.12
標準プロファイル(standardized profile)
国際的に合意された,調和のとれた規格であり,一つ以上のプロファイルを記述するもの。
注記 ISO/IEC TR 10000-1の“国際標準プロファイル”の定義による。
JA.13
ライフサイクル(life cycle)
システム,製品,サービス,プロジェクト又は他の人工物の,概念から廃止までの漸進的な変化(JIS X
0160:2012)。
JA.14
プロセス(process)
インプットをアウトプットに変換する,相互に関連する又は相互に作用する一連の活動(JIS Q
9000:2006)。
JA.15
プロセスアセスメント(process assessment)
プロセスアセスメントモデルを用いた,組織単位ごとのプロセスの統制のとれた評価(JIS X 0145-1)。
JA.16
プロセスアセスメントモデル(process assessment model)
一つ以上のプロセス参照モデルに基づく,プロセス能力を診断する目的に適したモデル(JIS X 0145-1)。
JA.17
プロセス能力(process capability)
現在の事業目標又は計画している事業目標を満たすためのプロセスに関する能力の特徴付け(JIS X
0145-1)。
JA.18
プロセス能力水準(process capability level)
プロセスの能力を表現する6段階からなる順序尺度上の点。各水準は,下位の能力水準を基準としてい
る(JIS X 0145-1)。
JA.19
プロセス改善(process improvement)
組織のプロセスを変えるために行われる行動。組織の事業目標を,より効果的に,及び/又は,より効
率的に満たすような行動(JIS X 0145-1)。
JA.20
プロセス成果(process outcome)
25
X 0165-2:2013 (ISO/IEC 29110-2:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
プロセスの目に見える結果(JIS X 0145-1)。
JA.21
プロセスプロファイル(process profile)
診断対象プロセスのプロセス属性評定の集合(JIS X 0145-1)。
JA.22
プロセス参照モデル(process reference model)
プロセス間の関連を記述する体系とともに,プロセス目的及びプロセス成果という言葉で記述されたラ
イフサイクル中のプロセス定義からなるモデル(JIS X 0145-1)。
JA.23
プロファイル(profile)
一つ以上の基礎規格及び/又はプロファイル,及び適用可能な場合,特定の機能を達成するのに必要な
基礎規格又はプロファイルの,選択されたクラス,適合部分集合,オプション及びパラメタの集合(ISO/IEC
TR 10000-1)。
JA.24
プロファイルグループ(profile group)
プロセスの構成(すなわち,アクティビティ及びタスク)によって,能力水準によって,又はその両方
によって,いずれかの方法で関連しているプロファイルの集まり。
JA.25
プロジェクト(project)
定められた資源及び要求事項に従って,製品又はサービスを作り出すために実施される,定義された開
始日及び終了日がある取組(JIS X 0160:2012)。
JA.26
記録(record)
達成した結果を記述した,又は実施した活動の証拠を提供する文書(JIS Q 20000-1:2005)。
JA.27
報告(report)
調査,アセスメント,及びテストといった活動の結果を記述した情報項目(ISO/IEC 15289:2006)。
JA.28
リポジトリ(repository)
一つのシステムに属すソフトウェア関連の人工物の集まり,又はそのような集まりが格納されている場
所/形式(ISO/IEC/IEEE 24765)。
JA.29
資源(resource)
プロセスの実行中に利用又は消費される資産(JIS X 0160:2012)。
JA.30
レビュー(review)
ソフトウェア成果物が,プロジェクト要員,マネージャ,利用者,顧客,利用者の代表者,又はその他
の関係者に対してコメント又は承認を求めて提示されるプロセス又は会合(IEEE Std 1028)。
JA.31
ソフトウェア(software)
26
X 0165-2:2013 (ISO/IEC 29110-2:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
コンピュータプログラム,手続,及び関連すると思われる文書,並びにコンピュータシステムの運用に
付随するデータ(IEEE Std 829)。
JA.32
ソフトウェア構成要素(software component)
ソフトウェアシステム,若しくはモジュール,ユニット,データ,又は文書などのソフトウェア要素を
指す総称(IEEE Std 1061)。
JA.33
規格(standard)
コンセンサスに基づいて作成され,認知された団体によって承認された文書であり,公衆に繰返し使用
されるため,諸活動についての又はその結果についての規則,指針又は特性を規定し,所定の文脈の中で
最も望ましい水準を達成することを目指したもの(ISO/IEC Directives,Part 2)。
注記 規格は,科学,技術,又は経験を集約した結果に基づいたもので,また,最適の社会的利益を
目指すものであることが望ましい。
JA.34
分類指針(taxonomy)
プロファイル群又は一連のプロファイル群を曖昧性なく参照するための分類の体系(ISO/IEC TR
10000-1)。
JA.35
技術報告書(Technical Report)
一般にIS(国際規格)又はTS(技術仕様書)として発行される文書とは異なる種類の収集データを含
めた,ISO又はIECが発行する文書(ISO/IEC Directives,Part 2)。
注記 このようなデータには,各国代表組織の間で行われた調査を通じて得られたデータ,他の国際
組織の作業データ,各国代表組織における特定項目の規格に関する“最新技術”のデータなど
がある。
JA.36
追跡可能性記録(traceability record)
次のことを行う作業生産物
− 追跡の要求事項を識別する。
− 要求事項とライフサイクルの作業生産物との対応付けを識別する。
− 要求事項と,作業生産物分割(例えば,要求事項,設計,コード,テスト,及び提出物などへの分割)
との連携を提供する。
− 要求事項と,ライフサイクルの全段階での関連作業生産物との,前方及び後方の対応付けを提供する。
注記1 これは他の製品の機能として含まれてもよい(例えば,設計分割のCASEツールはその特性
の一部として対応付け機能をもってもよい。)。
注記2 この定義は,ISO/IEC 15504-5:2006 Annex Bから採用した。
JA.37
タスク(task)
プロセスの一つ以上の成果の達成に貢献するように意図された要求事項,勧告又は許される行動(JIS X
0160:2012)。
27
X 0165-2:2013 (ISO/IEC 29110-2:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JA.38
利用者(user)
システムを利用する間,システムからの恩恵を受ける個人又はグループ(JIS X 0160:2012)。
JA.39
妥当性確認(validation)
客観的証拠を提示することによって,特定の意図された用途又は適用に関する要求事項が満たされてい
ることを確認すること(JIS Q 9000:2006)。
注記 ライフサイクルでいう妥当性確認とは,意図された用途,ゴール及び目標をシステムが達成で
きることを確実にし,信任を得る一連のアクティビティである。
JA.40
検証(verification)
客観的証拠を提示することによって,規定要求事項が満たされていることを確認すること(JIS Q
9000:2006)。
注記 ライフサイクルでいう検証とは,ライフサイクルにおける任意の成果をその成果に必要とされ
る特性と比較するという一連のアクティビティである。成果には,特定の要求事項,設計記述
及びシステム自身を含めてもよく,それだけに限られるものでもない。
JA.41
小規模組織(very small entity,VSE)
25名以下の人員からなる組織(企業,部門,部署,又はプロジェクト)。
JA.42
作業生産物(work product)
プロセスの実行に関連する作成物(JIS X 0145-1)。
28
X 0165-2:2013 (ISO/IEC 29110-2:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書JB
(参考)
VSEの特性及びVSEの受ける便益
この附属書は,本文の記述を補足するために,対応国際規格の第1部(Part 1)のVSEの特性などに関
する記述(箇条4)を抄訳したものであり,規定の一部ではない。
JB.1 概要
VSEは,その法的な形式がどうであるかによらず,ソフトウェア実装活動に従事する25名以下の組織
とする。VSEは,企業組織全体(登記されている場合も,されていない場合もある),企業組織内のグル
ープ,又は企業組織内のプロジェクトのいずれでもよい。また,VSEは,単一組織であってもよいし,共
同組織であってもよい。
JB.2 VSEの特性
VSEの活動の内容,性質,及び範囲は,多くの特性,ニーズ,及び望ましい力量の影響を受ける。VSE
プロファイルは,VSEの特性,ニーズ,及び望ましい力量を四つのカテゴリーに分類して示し,VSE像を
表現している。四つのカテゴリーとは,財務及び資源,顧客インタフェース,内部ビジネスプロセス,並
びに,学習及び成長である。
VSEは,場合によっては,他の企業又は企業連合の指揮の下で,契約又は合意の要求事項を満たしつつ,
全体のソフトウェア開発ライフサイクルの中の限定された任務を果たすことを期待される。それらの任務
は,作業記述書に従って,ソフトウェア実装プロジェクトの一部であってもよい。VSEはそれ自体の力量
によって選択されるか,又はプロジェクトの入札によって選択される。
JB.3 VSEの受ける便益
VSEの観点からすれば,この規格類の利用によって得られる便益には,内部のソフトウェア管理プロセ
スの改善,顧客の信頼及び満足の向上,ソフトウェア品質の向上,プロセス改善への支援の増加,並びに
開発リスクの低減が含まれる。これらの便益は,競争力及び市場占有率の増加を助けることがあってもよ
い。
29
X 0165-2:2013 (ISO/IEC 29110-2:2011)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
参考文献
1) ISO/IEC TR 10000-1:1998,Information technology−Framework and taxonomy of International Standardized
Profiles−Part 1: General principles and documentation framework
2) JIS X 0160:2012 ソフトウェアライフサイクルプロセス
注記 対応国際規格:ISO/IEC 12207:2008,Systems and software engineering−Software life cycle
processes(IDT)
3) JIS X 0145-1:2008 情報技術−プロセスアセスメント−第1部:概念及び用語
注記 対応国際規格:ISO/IEC 15504-1:2004,Information technology−Process assessment−Part 1:
Concepts and vocabulary(IDT)
4) JIS X 0145-2:2008 情報技術−プロセスアセスメント−第2部:アセスメントの実施
注記 対応国際規格:ISO/IEC 15504-2:2003,Information technology−Process assessment−Part 2:
Performing an assessment(IDT)
5) JIS X 0145-3:2011 情報技術−プロセスアセスメント−第3部:アセスメント実施の手引
注記 対応国際規格:ISO/IEC 15504-3:2004,Information technology−Process assessment−Part 3:
Guidance on performing an assessment(IDT)
6) ISO/IEC 15289:2006,Systems and software engineering−Content of systems and software life cycle process
information products (Documentation)
7) OECD SME and Entrepreneurship Outlook, 2005 edition, Organisation for Economic Co-operation and
Development, 2005, ISBN 92-64-00924-8
8) ISO/IEC TR 29110-1:2011,Software engineering−Lifecycle profiles for Very Small Entities (VSEs)−Part 1:
Overview
9) ISO/IEC TR 29110-3:2011,Software engineering−Lifecycle profiles for Very Small Entities (VSEs)−Part 3:
Assessment guide
10) ISO/IEC 29110-4-1:2011,Software engineering−Lifecycle profiles for Very Small Entities (VSEs)−Part 4-1:
Profile specifications: Generic profile group
11) ISO/IEC TR 29110-5-1-2:2011,Software engineering−Lifecycle profiles for Very Small Entities (VSEs)−
Part 5-1-2: Management and engineering guide: Generic profile group: Basic profile
12) JIS X 4170 オープン分散処理−統一モデル化言語(UML)1.4.2版
注記 対応国際規格:ISO/IEC 19501:2005,Information technology−Open Distributed Processing−
Unified Modeling Language (UML) Version 1.4.2(IDT)
13) ISO/IEC 15504-5:2006,Information technology−Process Assessment−Part 5: An exemplar Process
Assessment Model
14) ISO/IEC 19793:2008,Information technology−Open Distributed Processing−Use of UML for ODP system
specifications