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X 0013 : 1998 (ISO/IEC 2382-13 : 1996) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによってJIS X 0013-1987は改正され,この規格に置き換えられる。 

今回の改正では,情報通信技術の進展に伴って,既存用語の拡充,新技術及び新しい概念に対する用語

の追加を行った。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

X 0013 : 1998 

(ISO/IEC 2382-13 : 1996) 

情報処理用語(図形処理) 

Glossary of terms used in 

information processing (Computer graphics) 

序文 この規格は,1996年に第2版として発行されたISO/IEC 2382-13, Information technology−Vocabulary

−Part 13 : Computer graphicsを翻訳し,技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格である。 

1. 適用範囲 この規格は,情報処理における図形処理に関する主な用語,定義及び対応英語について規

定する。 

備考1. この規格は,1996年6月に第2版として発行されたISO/IEC 2382-13 : 1996を一つの項目*を除

いて翻訳し,その技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格である。 

注* 

13.04.32(対応国際規格では“koala pad”)は日本国内事情等を考慮し,欠番とした。 

2. この規格の関連規格を,付表1に示す。 

3. 参考は,対応国際規格にない事項である。 

2. 分類 用語は,次のとおり分類する。 

a) 一般概念(13.01参照) 

b) 画像の表現及び格納(13.02参照) 

c) 画像の表示(13.03参照) 

d) 機能単位(13.04参照) 

e) 操作方法及び処理(13.05参照) 

3. 表記法 この規格は,各用語を番号,用語,定義及び対応英語の四つの欄に分けて規定する。それぞ

れの欄における表記法及び解釈を,次に示す。 

a) 番号 番号は,6個の数字によって表す。最初の2けたの数字は,情報処理用語の規格番号の末尾2

けたを示す。 

次の2けたの数字は,この規格での分類を示す。最後の2けたは,同一分類内の一連番号を示す。 

b) 用語 

1) 同一の意味を示す用語が二つ以上ある場合は,表記した順に従って優先使用する。 

2) 用語の一部が丸括弧( )で囲まれている場合は,その部分を省略してもよいことを表す。この場

合は,括弧内を省略したときとしないときの間に優先順位はない。 

例 “(計算機)図形処理”(13.01.01参照) 

background image

X 0013 : 1998 (ISO/IEC 2382-13 : 1996) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3) 同一の用語が別の定義をもつ場合には,用語の前に(1),(2),…を付ける。 

例 “(1)ウィンドウ”(13.05.27参照)と“(2)ウィンドウ”(13.05.28参照) 

ただし,定義文中でその用語を参照する場合は,用語の後ろに(1),(2),…を付ける。 

4) 用語の使用分野を限定する場合には,用語に引き続く丸括弧( )内にそのことを示す。 

例 “仮想空間(図形処理における)”(13.02.34参照) 

5) 用語に引き続く丸括弧( )は,用法を示す場合もある。 

例 “GKS(省略形)”(13.01.14参照) 

6) 常用漢字表音訓欄にない漢字は仮名で置き換えてあるが,仮名文字表現だけでは意味が分かりにく

い場合には,対応する漢字を丸括弧( )で示す。 

例 “多角形充てん(塡)”(13.02.32参照) 

c) 定義 

1) 文中で下線の引いてある語は,情報処理用語に関する日本工業規格に規定されていることを示す。 

2) 丸括弧( )の使い方は,b)と同様とする。 

d) 対応英語 

1) この欄の英語は,対応国際規格に規定されている用語であって,規定されている定義と対応する。 

2) 丸括弧( )の使い方は,b)と同様とする。 

4. 情報処理用語−図形処理 

13.01 一般概念 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

13.01.01  (計算機)図形処理,

コンピュータグラフ
ィクス, 
CG(省略形) 

計算機によって,画像を生成,操作,記憶及び表示するた
めの方法及び技法。 

備考 計算機が作成する画像は,2次元又は3次元で

ある。 

参考 備考を除きJIS X 0001 : 1994と重複 (01.06.08) 

computer graphics 

13.01.02  対話型(計算機)図

形処理, 
対話型コンピュータ
グラフィクス 

利用者が,表示面上で表示の内容,形式,大きさ,又は色
を動的に制御したり変更したりできるような図形処理。 

備考 対話型図形処理は,利用者が表示画像の要素を

動的に制御したり変更したりできない受動的
図形処理と対照をなす。 

interactive computer 

graphics 

13.01.03  表示画像 

表示面上に同時に描かれる表示要素の集まり。 

display image 

13.01.04  画像処理, 

映像処理 

与えられた目的のために,物体又はデータの視覚的表現に
対して何らかの操作を施す過程。 

備考 操作の例としては,場面解析,画像圧縮,画像

復元,画質改善,前処理,量子化,空間フィル
タ処理,物体の2次元モデル及び3次元モデル
の構築などがある。 

image processing, 
picture processing 

background image

X 0013 : 1998 (ISO/IEC 2382-13 : 1996) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

13.01.05  (位置)移動描画 

静止している観測者に対して物体が動いているかのよう
に,又は物体に対して観測者が動いているかのように見せ
て,表示画像上で物体を動かすこと。 

motion dynamics 

13.01.06  (形質)変化描画 

表示上で見た物体の形状,色などの特性の変化に関する相
互作用。 

update dymamics 

13.01.07  (科学的)可視化 

人間が理解しやすいようにするために図形処理及び画像
処理を利用して,処理過程又は物体に関するモデル又は特
性を提示すること。 

例1. しゅよう(腫瘍)の磁気共鳴走査を複数回行い,

その結果を組み合わせて作成した表示画像 

例2. 上方及び側面から見た湖の温度データを示す3

次元的表示 

例3. 心臓の電気信号波形の2次元モデル 

(scientific) visualization 

13.01.08  形状モデリング, 

幾何モデリング 

3次元の形状を計算機処理可能な形で表現したモデルを,
計算機システム上で創成すること。 

geometric modeling 

13.01.09  面モデリング, 

サーフェスモデリン
グ 

物体の表面を表現するモデルを計算機システム上で創成
すること。 

surfacing,  
surface modeling 

13.01.10  立体モデリング, 

ソリッドモデリング 

外観形状だけでなく内部の質的特性も表現するために,物
体の立体的特性を扱う3次元形状モデリング。 

solid modeling, 
volume modeling 

13.01.11 

座標図形処理, 
線図形処理 

表示画像がすべて線分で構成される図形処理。 

coordinate graphics, 
line graphics 

13.01.12  ラスタ図形処理 

表示画像が,行列状に並べられた画素の配列で構成される
図形処理。 

raster graphics 

13.01.13  場面, 

シーン 

物体の実際の配置 

scene 

13.01.14  グラフィクス中核

系, 
GKS(省略形) 

標準化された図形処理システムの一つであって,図形処理
プログラム作成用の機能の集まり,及び応用ソフトウェア
と図形入出力装置との間の機能的インタフェースを提供
するもの。 

備考 グラフィクス中核系は,JIS X 4201 : 1990で規

定されている。 

参考 グラフィクス中核系は,2次元図形処理を扱う。

3次元拡張は,GKS-3Dと呼ばれ,ISO/IEC 
8805 : 1988で規定されている。 

Graphical Kernel System, 
GKS(省略形) 

13.01.15  コンピュータグラフ

ィクスインタフェー
ス, 
図形処理インタフェ
ース, 
CGI(省略形) 

図形処理システムにおける装置独立部分と装置依存部分
との間の標準インタフェース。 

備考 このインタフェースは,ISO/IEC 9636-1 : 1991

で規定されている。 

Computer Graphics 

Interface, 

CGI(省略形) 

13.01.16  コンピュータグラフ

ィクス参照モデル,
図形処理参照モデ
ル, 
CGRM(省略形) 

図形処理に関する標準化された概念的枠組み。 

備考 この参照モデルは,ISO/IEC 11072 : 1992で規

定されている。 

Computer Graphics 

Reference Model, 

CGRM(省略形) 

background image

X 0013 : 1998 (ISO/IEC 2382-13 : 1996) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

13.01.17  コンピュータグラフ

ィクスメタファイ
ル, 
図形処理メタファイ
ル, 
CGM(省略形) 

表示画像を作成するための描画データの記憶及び転送に
適した,標準化されたファイル形式。 
備考 このメタファイルの形式は,JIS X 4211 : 1995で規

定されている。 

Computer Graphics 

Metafile, 

CGM(省略形) 

13.01.18  対話型グラフィクス

システムPHIGS, 
PHIGS(省略形) 

階層構造をもつ図形データの定義,変更,記憶及び表示を
制御するための,標準化された図形処理支援機能の集ま
り。 

備考 対話型グラフィクスシステムPHIGSは,JIS X 

4211 : 1993で規定されている。 

Programmer's Hierarchical 

Interactive Graphics 
System, 

PHIGS(省略形) 

13.02 画像の表現及び格納 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

13.02.01 ディジタル化画像 

表示画像を生成するためのディジタル表現。 

digitized image 

13.02.02 符号化画像, 

コード化画像 

記憶又は処理に適した,表示画像の符号化表現。 

例 ディジタル化画像にランレングス符号化を適用

した結果 

coded image 

13.02.03 連長符号化, 

ランレングス符号化 

ディジタルデータ列を一連の数によって定義する符号化
であって,それぞれの数は,同じ値をもつ要素が連続して
現れる個数を表しているもの。 

例 走査線上で,同じ濃淡値をもつ画素の並びを,濃

淡値の大きさと長さとで表現したディジタル符
号化 

備考 ランレングス符号化の目的は,記憶容量及び伝

送量を削減することである。 

run-length encoding 

13.02.04 差分符号化 

ディジタルデータ列の符号化であって,最初の要素以外の
各要素を,その要素の値と一つ手前の要素の値との差分で
表すもの。 

differential encoding 

13.02.05 アドレス可能点 

既定義の座標系において,位置を指定できる任意の点。 addressable point 

13.02.06 絶対座標 

アドレス可能点の位置が,指定された座標系の原点を基準
にして表現される座標。 

absolute coordinate 

13.02.07 相対座標 

アドレス可能点の位置が,他のアドレス可能点を基準にし
て表現される座標。 

relative coordinate 

13.02.08 増分座標 

直前に指定された点を基準点とする相対座標。 

incremental coordinate 

13.02.09 利用者座標, 

ユーザ座標 

利用者によって指定され,装置に依存しない座標系で表現
される座標。 

user coordinate 

13.02.10 世界座標, 

ワールド座標 

図形のデータ処理,特に入力及び出力を指定するために応
用プログラムによって使われる,装置に依存しない座標。 

備考 図1参照。 

world coordinate 

13.02.11 

装置座標 

装置に依存した座標系で指定される座標。 

device coordinate 

13.02.12 正規化装置座標, 

NDC(省略形) 

中間的な座標系で指定され,ある範囲(通常は,0から1
まで)に正規化される装置座標。 

備考1. 同じ正規化装置座標で表現された表示画像

は,どの装置空間でも同じ相対位置となる。 

2. 図1参照。 

normalized device 

coordinate, 

NDC(省略形) 

13.02.13 装置変換, 

ワークステーション
交換 

正規化装置座標から装置座標への座標変換。 

device transformation 

13.02.14 正規化変換 

世界座標から正規化装置座標への座標変換。 

normalized transformation 

background image

X 0013 : 1998 (ISO/IEC 2382-13 : 1996) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

13.02.15 表示要素,図形基本

要素,出力基本要素 

表示画像を構成するために使用する基本的な図形要素。 

例 点,線分 

display element, 
graphic primitive, 
output primitive 

13.02.16 格子 

表示面上で2次元的に位置を指示するために使用する座
標線の集合。 

grid 

13.02.17 輪郭 

与えられた属性に関して同じ値をもち,区域の境界として
機能しうる線を形成する点の集まり。 

備考 輪郭は,強調表示された点の集まりとして表示

することができる。 

contour 

13.02.18 隠線, 

隠れ線 

3次元物体のビューにおいて,視点から見えなくすること
のできる線又は線分。 

備考 隠線は,視点からは見えない物体の形状を示す

ために,視点から見える部分の像を示す線とは
別の形式で表示される。 

hidden line 

13.02.19 隠面, 

隠れ面 

3次元物体のビューにおいて,視点から見えなくすること
のできる表面。 

hidden surface 

13.02.20 ワイヤフレーム表

現, 
針金細工表現 

物体があたかも針金で構成されているかのように,3次元
物体をすべて線で構成する表現方式。 

備考 この表示では,実際の物体では隠れて見えない

ものも含めて,りょう(稜)線又は面の輪郭線
を表現することがある。 

wireframe representation 

13.02.21 レンダリング, 

描画 

場面の幾何学的構成,色,テクスチャ,照明効果などの特
徴を表示画像に変換すること。 

rendering 

13.02.22 ラスタ化 

画素で構成される表示画像を作成するレンダリング技法。 rasterization 

13.02.23 きめ(肌理), 

テクステャ 

物体表面の肉眼で見える外観を,照明の明るさ及びその色
とは無関係に特徴づける属性の集まり。 

texture 

13.02.24 きめ(肌理)写像,

テクスチャ写像 

物体の2次元表現に対して,モデル化した表面のテクスチ
ャを画像の対応領域上に写像することによって,3次元の
外観を与えるレンダリング技法。 

texture mapping 

13.02.25 陰影付け処理, 

シェーディング 

光源の位置と,対象物体及び隣接物体への光の当たり具合
とを解析し,物体の表面上の輝度を計算することによって
物体にレンダリングを施す技法。 

参考 処理内容を明確に区別するときは“陰付け 

(shading)”と“影付け (shadowing)”とを使い分
ける。 

shading 

13.02.26 滑らかな陰影付け処

理, 
スムーズシェーディ
ング 

ワイヤフレーム表現から作成した立体的な物体の曲面に
対して,滑らかな外観を与えるための陰影付け処理。 

smooth shading 

13.02.27 グローシェーディン

グ 

頂点の輝度の各辺に沿った線形補間,及び補間された辺の
輝度の内部に渡る線形補間による,多角形区域の滑らかな
陰影付け処理。 

備考 図2参照。 
参考 “グロー (Gouraud)”の由来は人名であり,異

なる表記の場合もある。 

Gouraud shading 

background image

X 0013 : 1998 (ISO/IEC 2382-13 : 1996) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

13.02.28 フォンシェーディン

グ 

頂点の法線ベクトルの各辺に沿った線形補間,及び補間さ
れた辺の法線ベクトルの内部にわたる線形補間による,多
角形区域の滑らかな陰影付け処理。 

備考 図2参照。 
参考 “フォン (Phong)”の由来は人名であり,異な

る表記の場合もある。 

Phong shading 

13.02.29 光線追跡法, 

視線逆探索法, 
レイトレーシング 

観察者の視点からある場面の物体へと向かう想像上の光
線を追跡することによって,結果の表示画像に表示すべき
場面の各部分を決定する技法。 

備考 追跡には,光の反射と屈折とを含む場合もあ

る。 

ray tracing 

13.02.30 島 

輪郭によって区切られ,塗りつぶしパターンで囲まれた区
域。 

island 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

13.02.31 輪郭表現,アウトラ

イン表現 

隠線消去を行った物体のワイヤフレーム表現。 

outline representation 

13.02.32 多角形塗りつぶし,

多角形充てん(塡),
多角形フィル 

プログラムで定義された面の多角形区域内を塗りつぶし
パターンによって塗りつぶすこと。 

polygon fill 

13.02.33 入力基本要素 

キーボード,選択値入力装置,位置入力装置,実数値入力
装置などの入力装置から得られる基本的な図形要素。 

input primitive 

13.02.34 仮想空間(図形処理

における) 

表示要素の座標が,装置に依存しない形で表現される空
間。 

備考 世界座標(13.02.10)及び図1参照。 

virtual space (in computer 

graphics) 

13.02.35 走査線 

連続して走査される,通常は水平方向の画素の列。 

scan line, 
scanning line 

13.02.36 4分木 

2次元物体を4分長方形の木構造として表現したものであ
って,すべての4分長方形が,指定された特性に関して同
質になるまで,又は事前に決められた打切りレベルに到達
するまで,同質でない4分長方形を再帰的に細分すること
によって形成される。 

備考1. 4分木技法によって,通常,2次元物体に関す

る記憶データ量が削減される。 

2. 図3参照。 

quadtree 

13.02.37 8分木 

3次元物体を8分直方体の木構造として表現したものであ
って,すべての8分直方体が,指定された特性に関して同
質になるまで,又は事前に決められた打切りレベルに到達
するまで,同質でない8分直方体を再帰的に細分すること
によって形成される。 

備考1. 8分木技法によって,通常,3次元物体に関す

る記憶データ量が削減される。 

2. 図4参照。 

octree 

13.02.38 ビュー(図形処理に

おける) 

3次元物体に関してとらえることのできる表現の一つ。 

view (in computer 

graphics) 

13.03 画像の表示 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

13.03.01  表示 

データの視覚表現。 

display 

13.03.02  表示する 

データを視覚的に表現する。 

<to> display 

background image

X 0013 : 1998 (ISO/IEC 2382-13 : 1996) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

13.03.03  ソフトコピー(図形

処理における) 

表示空間上での永続性のない表示画像。 

例 液晶表示上の画像 
備考 この定義は,01.06.05での定義を図形処理に適

合するように変更したものである。 

soft copy 

13.03.04  装置空間 

表示装置のアドレス可能点の全集合によって定義される
空間。 

device space 

13.03.05  アドレス指定能力

(図形処理におけ
る) 

装置空間におけるアドレス可能点の数。 

addressability (in computer 

graphics) 

13.03.06  表示空間 

画像表示に使用可能な範囲に対応する,装置空間の部分。 

備考 図1参照。 

display space, 
operating space 

13.03.07  表示面 

表示装置において,表示画像を表示する媒体。 

例 陰極線管の画面,作図装置の用紙 

display surface 

13.03.08  画素, 

ピクセル, 
pel(省略形) 

色,輝度などの属性を,独立に割り当てることができる,
表示画像の最小の2次元要素。 

pixe, 
picture element, 
pel(省略形) 

13.03.09  ボクセル,体素 

色,輝度などの属性を独立に割り当てることができる,立
体モデリングにおける最小の3次元要素。 

備考 ボクセルは,内部構造をもたず,一般に,3次

元空間を等距離に分割することによって得ら
れる。 

voxel, 
volume element 

13.03.10  画素値, 

ピクセル値 

画素の色,輝度などの属性を表現する離散的な値。 

pixel value 

13.03.11 

ボクセル値, 
体素値 

ボクセルの色,輝度などの属性を表現する離散的な値。 voxel value 

13.03.12  ピクセルマップ 

画素値の2次元配列。 

pixel map, 
pixmap 

13.03.13  ビットマップ, 

ビット面 

ある属性の有無を示すビットの2次元配列。 

備考 属性を一般的に表現する場合は,用語“ピクセ

ルマップ”を使用するほうがよい。 

bitmap, 
bitplane 

13.03.14  領域(図形処理にお

ける) 

表示空間内の連続する部分。 

region (in computer 

graphics) 

13.03.15  カラーマップ, 

色マップ 

画素値を実際の表示色に変換する際に使用する色値の集
合。 

color map 

13.03.16  グリフ 

欧字形状,アイコン形状などの図形文字の形状。 

glyph 

13.03.17  アイコン, 

図像 

画面上に表示される図記号であって,特定の機能又はソフ
トウェア適用業務を選択するために,利用者がマウスなど
の装置を使用して指し示すことができるもの。 

備考 図記号は,通常,絵入りで表現される。 

icon, 
pictogram 

13.03.18  グリフフォント 

個々のグリフの寸法,太さ,傾きなどの特性の記述及び検
索手段を備えたグリフの集合。 

glyph font 

13.03.19  濃淡階調 

白色と黒色との間の輝度の範囲。 

備考 濃淡階調における濃淡は,同輝度の原色の組合

せによって生成される場合もある。 

gray scale 

13.03.20  ホットスポット, 

指示位置 

ポインタの指し示す座標に対応する (x, y) の位置。 

例 矢印の先端の位置 

hotspot 

13.03.21  絶対ベクトル 

始点と終点とが絶対座標で指定されるベクトル。 

absolute vector 

13.03.22  相対ベクトル 

終点が始点からの変位として指定されるベクトル。 

relative vector 

13.03.23  増分量 

表示面上の隣接するアドレス可能点間の距離。 

increment size 

background image

X 0013 : 1998 (ISO/IEC 2382-13 : 1996) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

13.03.24  ラスタ 

走査によって表示空間を一様に覆う,事前に決められた線
のパターン 

raster 

13.03.25  ラスタ単位 

隣接する画素間の距離。 

raster unit 

13.03.26  空白化, 

ブランキング 

表示要素の表示を抑止すること。 

blanking 

13.03.27  明滅, 

ブリンキング 

表示要素の輝度を,意図して周期的に変化させること。 blinking 

13.03.28  ちらつき, 

フリッカ 

表示画像の輝度,色などの特性の一つの,望ましくない周
期的な変動。 

flicker 

13.03.29  回り込み(図形処理

における) 

表示空間の一端からはみ出した表示画像の部分を,その表
示空間の反対側に表示すること。 

wraparound (in computer 

graphics) 

13.03.30  エイリアシング(図

形処理における) 

不十分なサンプリング間隔又は不適当なフィルタ処理に
よって引き起こされた望ましくない視覚効果。通常は,物
体の境界又は線に沿ったぎざぎざの縁又は階段状の縁と
して観測される。 

aliasing (in computer 

graphics) 

13.03.31  アンチエイリアシン

グ 

エイリアシングを補正する技法であって,表示画像の線及
び縁を表示面上で滑らかに見せること。 

antialiasing 

13.03.32  ディザ法, 

ディザリング 

画素の集まりに対して,限定された範囲から値をパターン
の形で割り当てることによって,ラスタの色又は輝度を変
動させる技法。 

例 黒色及び白色だけが表示可能なとき,白黒画素の

集まりを使って,疑似的に濃淡階調を表現する。 

備考 ディザ法は,中間調を生成したり,エイリアシ

ングを補正したりするだけでなく,背景,塗り
つぶし又は陰影付け処理用として使われる各
種のパターンを生成するのにも使用する。 

dithering 

13.03.33  ラスタ走査 

表示空間全域にわたって走査線を掃引することによって,
表示画像の要素を生成又は記録するための技法。 

raster scan 

13.03.34  ラスタ表示, 

ラスタ画像 

ラスタ走査を使用する表示装置によって生成された表示
画像。 

raster display, 
raster image 

13.04 機能単位 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

13.04.01  表示操作卓 

少なくとも一つの表示面をもつ操作卓。入力装置をもつ場
合もある。 

display console 

13.04.02  表示装置 

データを目に見える形で表す出力装置。 

備考 データは,通常,一時的に表示されるだけであ

るが,ハードコピーが得られるような機能をそ
なえたものもある。 

参考 JIS X 0012 : 1990と重複 (12.08.12) 

display device 

13.04.03  画面, 

スクリーン 

永続性のない表示画像が現れる表示面。 

screen 

13.04.04  グラフィクスワーク

ステーション 

図形及び図形文字データの表示及び処理が可能なワーク
ステーション。入力装置をもつ場合もある。 

graphics workstation 

13.04.05  有向ビーム表示装

置, 
カリグラフィック表
示装置 

表示要素を生成する順番をプログラムで制御する表示装
置。 

calligraphic display device, 
directed-beam display 

device 

background image

X 0013 : 1998 (ISO/IEC 2382-13 : 1996) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

13.04.06  ベクトル表示装置,

ベクトルリフレッシ
ュ表示装置 

表示画像が,点から点へと系統的な順番に描かれる一連の
ベクトルとして生成される表示装置。 

備考 表示画像は,映像を持続するために再表示され

たりリフレッシュされたりする。 

vector display device, 
vector-refresh display 

13.04.07  プラズマパネル, 

ガスパネル 

表示装置の部分であって,平面状のガス封入パネルの中に
グリッド電極があるもの。 

備考 表示画像は,リフレッシュしなくても長時間保

持することができる。 

plasma panel, 
gas panel 

13.04.08  能動マトリックス表

示装置, 
アクテイブマトリッ
クス表示装置 

表示装置の一種であって,画面の制御精度を高めるために
画面上の各画素に駆動トランジスタが対応付けられてい
るもの。 

備考 この表示装置では,コントラスト比を大きくで

き,残像を少なくすることができる。 

active matrix display 

device, 

active matrix display 

13.04.09  受動マトリックス表

示装置 

表示装置の一種であって,トランジスタ1個を用いて1
行分の画素を制御するもの。 

備考 この表示装置は,能動マトリックス表示装置よ

りも低価格であるが,表示品質が劣る。 

passive matrix display 

device, 

passive matrix display 

13.04.10  ドラム作図装置, 

ドラムプロッタ 

回転するドラムの表面に取り付けられた表示面の上に表
示画像を描く作図装置。 

drum plotter 

13.04.11 

平面作図装置, 
平面プロッタ 

平面に取り付けられた表示面の上に表示画像を描く作図
装置。 

flatbed plotter 

13.04.12  ラスタ作図装置, 

ラスタプロッタ 

走査線ごとに掃引する技法を用いて,表示面の上に表示画
像を生成する作図装置。 

raster plotter 

13.04.13  静電作図装置, 

静電プロッタ 

表示画像を静電気的に作成し,次にそれを紙の上に転写し
て定着させるラスタ作図装置。 

electrostatic plotter 

13.04.14  描画ヘッド, 

プロッティングヘッ
ド 

作図装置の部分であって,表示面上に描画するのに使用す
るヘッド。 

plotting head 

13.04.15  文字発生器, 

キャラクタジェネレ
ータ 

文字のコード要素を,その文字の表示用の図形表現に変換
する機能単位。 

character generator 

13.04.16  線分文字発生器, 

ストローク文字発生
器 

線分で構成された文字の表示画像を生成する文字発生器。 stroke character generator 

13.04.17  ドットマトリックス

文字発生器 

碁盤の目状に並んだドットで構成される文字の表示画像
を生成する文字発生器。 

dot matrix character 

generator 

13.04.18  画像反転 

通常は強調表示のために,表示画像の全体又は部分に対
し,前景及び背景の色,又は明暗を入れ替える修正。 

reverse video,  
inverse video 

13.04.19  曲線発生器 

曲線の符号化表現を表示用の図形表現に変換する機能単
位。 

curve generator 

13.04.20  モーフィング 

特殊効果を作り出すために二つ以上の画像を連結し併合
することができる計算機アニメーション過程。 

備考 この過程は,動画,ビデオクリップ,広告など

の視覚媒体においてよく使用される。 

morphing 

13.04.21  モーフ 

モーフィングによって生成した動的な表示画像。 

morph 

13.04.22  ベクトル発生器, 

ベクトルジェネレー
タ 

有向線分を生成する機能単位。 

vector generator 

13.04.23  位置入力装置, 

ロケータ 

位置座標を表現するデータを与える入力装置。 

例 タブレット,ポインティング装置 

locator device, 
locator 

background image

10 

X 0013 : 1998 (ISO/IEC 2382-13 : 1996) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

13.04.24  ポインティング装置 画面上で記号又はカーソルを動かすために使用する器具。 

例 マウス,トラックボール,ジョイスティック 

pointing device 

13.04.25  ディジタイザ 

幾何学的形状に関するアナログデータをディジタル形式
に変換するための図形入力装置。 

digitizer, 
graphics digitizer 

13.04.26  トラックボール 

自転可能なボールを使用する位置入力装置。 

trackball, 
control ball 

13.04.27  ジョイスティック,

操作棒 

少なくとも2方向の自由度をもつレバーを使用した位置
入力装置。 

joystick 

13.04.28  サムホイール, 

指動輪 

中心軸の周りに回転する環状の器具を使用した実数値入
力装置。 

備考 一対となったサムホイールは2次元の位置決め

に使用できる。すなわち,一方のサムホイール
が垂直方向の位置を与え,他方が水平方向の位
置を与える。 

thumbwheel 

13.04.29  マウス 

表示面とは別の面上を動かすことによって操作する手持
ち式のポインティング装置。 

備考 通常,マウスは,画面上での項目の選択又は処

理の起動を行うため,一つ以上の押しボタンを
備えている。 

mouse 

13.04.30  パック 

表示画像をトレースするとき,入力点を登録するため,タ
ブレット上で手動によって位置決めするポインティング
装置。 

puck 

13.04.31  タブレット 

位置を指示するための機構をもった特殊な平板であり,通
常は位置入力装置として使用するもの。 

graphics tablet 

13.04.32  (欠番) 

13.04.33  ポインタ(図形処理

における) 

項目を選択するため,利用者がマウスなどのポインティン
グ装置によって動かすことかできる,画面上に表示された
記号。 

pointer (in computer 

graphics) 

13.04.34  ピック入力装置 

表示要素を指定するのに使用する入力装置。 

例 ライトペン 

pick device 

13.04.35  ライトペン 

表示面上にその先端を近づけて使用する,受光性のピック
入力装置又は位置入力装置。 

lightpen 

13.04.36  押しボタン, 

ボタン 

動作又は対象の選択候補の集まりの中から選択するため
に使用する,機能キー又は画面領域上でのその模擬機能。 

pushbutton, 
button 

13.04.37  仮想押しボタン, 

ライトボタン 

ポインティング装置によって活性化させることのできる,
画面領域上の模擬押しボタン。 

virtual pushbutton, 
light button 

13.04.38  実数値入力装置, 

バリュエータ 

スカラ値を与える入力装置。 

例 サムホイール,ポテンショメータ,コントロール

ダイアル,スクロールバー 

valuator device, 
valuator 

13.04.39  選択値入力装置 

一群の選択候補の中から一つの値を与える入力装置。 

例 機能キーボード 

choice device 

13.04.40  ストローク入力装

置, 
点列入力装置 

自己の移動経路を一連の座標値として与える入力装置。 

例 一様の速度で位置記録を行う位置入力装置 

stroke device 

13.04.41  フレームバッファ,

ビデオRAM, 
VRAM(省略形) 

表示画像のすべての画素の値を保持する緩衝記憶装置。 frame buffer, 

video RAM, 
VRAM(省略形) 

background image

11 

X 0013 : 1998 (ISO/IEC 2382-13 : 1996) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

13.05 操作方法及び処理 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

13.05.01  表示指令 

表示装置の状態を変更したり,表示装置の動作を制御した
りする指令。 

display commamd, 
display instruction(この意

味では使用しない方が
よい。) 

13.05.02  絶対座標指令 

絶対座標を使用する表示指令。 

absolute command, 
absolute instruction(この

意味では使用しない方
がよい。) 

13.05.03  相対座標指令 

相対座標を使用する表示指令。 

relative command, 
relative instruction(この意

味では使用しない方が
よい。) 

13.05.04  クリックする 

ポインタによって指示される区域又は表示要素を選択す
るために,ポインティング装置上の押しボタンを押してす
ばやく放す。 

<to> click 

13.05.05  再表示, 

画像再表示 

記憶装置上での表現形式から表示画像を生成するために
必要な一連の動作。 

regeneration, 
image regeneration 

13.05.06  リフレッシュ, 

再生 

画面上で画像が見え続けるように,表示画像を繰返し作り
出す動作。 

refresh 

13.05.07  リフレッシュ速度,

再生速度 

表示画像のリフレッシュの頻度。 

refresh rate 

13.05.08  エコー(図形処理に

おける) 

入力装置から与えられた現在値を,表示操作卓側の利用者
に即座に通知すること。 

echo (in computer 

graphics) 

13.05.09  カーソル(図形処理

における) 

表示空間で,次のデータの入力位置などの特別に関心のあ
る位置を指示するための,可動でかつ通常は可視である基
準点。 

備考 カーソルは2個以上あってもよい。 

cursor 

13.05.10  追跡(図形処理にお

ける), 
トラッキング(図形
処理における) 

追跡記号を動かす動作。 

tracking (in computer 

graphics) 

13.05.11 

追跡記号, 
トラッキング記号 

位置入力装置によって生成された座標データに対応する
位置を示すための,画面上の記号。 

tracking symbol 

13.05.12  照準記号, 

照準マーク 

画面上で,その時点にライトペンの存在が検知できる区域
を指示するために使用する,円などの形状の光のパター
ン。 

aiming symbol, 
aiming circle, 
aiming field 

13.05.13  検出可能要素 

ポインティング装置による操作の対象となりうる表示要
素。 

detectable element 

13.05.14  ラバーバンディン

グ, 
ゴムひも法 

他の端点又は対象との接続関係を保持したまま,結線を伸
縮したり,サイズ変更したり,方向を変えたりするように
して,点又は対象を移動させる技法。 

rubberbanding 

13.05.15  インキング, 

線引き 

ペンで紙の上に線を描くようにして,画面上で位置入力装
置を移動させ,位置入力装置の軌跡を残すことによって線
を引くこと。 

inking 

13.05.16  塗りつぶす 

閉じた区域又は対象の全域にわたって,表示要素を繰返し
配置する。 

<to> fill 

13.05.17  塗りつぶしパター

ン, 
フィルパターン 

閉じた区域を塗りつぶすために使用する,表示要素の繰返
し配置模様。 

例 しま(縞)又は無地色を生成する要素。 

fill pattern 

background image

12 

X 0013 : 1998 (ISO/IEC 2382-13 : 1996) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

13.05.18  ドラッギング, 

ドラッグ 

ポインティング装置を使用して,画面上で表示要素の再配
置をすること。 

備考 ドラッギングは,一般に,押しボタンを押した

まま,画面上でポインタを移動することによっ
て達成される。 

dragging 

13.05.19  強調表示 

視覚属性を変更することによって表示要素を強調するこ
と。 

highlighting 

13.05.20  写像(図形処理にお

ける) 

ある座標系から他の座標系への変換。 

mapping (in computer 

graphics) 

13.05.21  平行移動 

表示要素の各位置に,同一の変位を適用すること。 

translating (in computer 

graphics) 

13.05.22  拡大縮小, 

スケーリング(図形
処理における) 

表示画像の全体又は部分の大きさを,一つ以上の座標軸の
方向に,比例的に変化させること。 

備考 拡大縮小の倍率は,全方向に対して同じでなく

てもよい。 

scaling (in computer 

graphics) 

13.05.23  伸縮する 

表示面上で,物体の大きさ,形状又はその両者を変化させ
る。 

備考 変化は,比例的であってもなくてもよい。 

<to> stretch 

13.05.24  サイズ変更する, 

寸法変更する 

表示面上で,要素の座標又は寸法を変更する。 

<to> resize 

13.05.25  回転(図形処理にお

ける) 

物体が固定軸を中心にして回るのを表現するために,表示
要素を変更すること。 

rotation (in computer 

graphics) 

13.05.26  鏡映を作る 

1本の共通軸に関して,各表示要素の複製を線対称になる
ように配置して表示画像を作成する。 

<to> mirror 

13.05.27  (1)ウィンドウ, 

表示窓 

表示画像の部分であって,定義された境界をもち,その内
部にデータが表示されるもの。 

window (1), 
display window 

13.05.28  (2)ウィンドウ, 

窓 

仮想空間内のあらかじめ定義された部分。 

備考 図1参照。 
参考 この項で定義される“ウィンドウ”は“図形処

理分野の専門用語”である。 

window (2) 

13.05.29  ビューポート, 

表示域 

表示空間内のあらかじめ定義された部分。 

備考 図1参照。 
参考 ウィンドウ(1)を,図形処理分野ではビューポー

トと呼ぶ。 

viewport 

13.05.30  ウインドウビューポ

ート変換, 
窓表示域変換 

ウィンドウ(2)の境界及び内容を,ビューポートの境界及
び内部に写像すること。 

備考 図1参照。 

window/viewport 

transformation 

13.05.31  カスケードウィンド

ウ 

共通の制御の下で,生成・表示され,場合によっては重な
り合うことのある二つ以上のウィンドウ(1)。 

cascaded windows 

13.05.32  ポップアップウィン

ドウ 

ある操作又は事象に応答して,表示面上に瞬時に現れる一
つのウインドウ(1)。 

pop-up window 

13.05.33  ダイアログボックス データの入力可能なポップアップウィンドウ。 

dialog box 

13.05.34  活動ウィンドウ 

現在操作中のウィンドウ(1)。 

active window 

13.05.35  非活動ウィンドウ,

押込みウィンドウ 

現在操作中でないウィンドウ(1)。 

pushed window, 
inactive window 

13.05.36  ウインドウ生成 

表示面上でのウィンドウ(1)の生成。 

windowing 

13.05.37  アイコン化する, 

最小化する 

ウィンドウ(1)をアイコンに置き換える。 

備考 最大化する(13.05.40)の対語。 

<to> iconize, 
<to> stow, 
<to> minimize 

13.05.38  縮小する 

ウィンドウ(1)を小さくする。 

<to> shrink 

background image

13 

X 0013 : 1998 (ISO/IEC 2382-13 : 1996) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

13.05.39  拡大する 

ウィンドウ(1)を大きくする。 

<to> expand 

13.05.40  最大化する 

アイコンをウィンドウ(1)に置き換える。 

備考 アイコン化する(13.05.37)の対語。 

<to> maximize 

13.05.41  メニュー 

計算機システムから利用者に対して表示される任意選択
項目の一覧であって,起動させたい動作又は項目をその中
から利用者が選択できるもの。 

menu 

13.05.42  メニューバー, 

アクションバー 

メニューの名称又はアイコンを表示するために使用され
る,通常,ウィンドウ(1)の一辺にある区域。 

menu bar, 
action bar 

13.05.43  プルダウンメニュー 利用者がメニューバーから名称又はアイコンを選択した

とき,そのメニューバーの直下に現れるメニュー。 

pull-dowm menu 

13.05.44  ウィンドウ重ね 

一連のカスケードウィンドウを重ね合わせて作成するこ
と。 

備考 タイル張り(13.05.45)の対語。 

window cascading, 
rollover windowing 

13.05.45  タイル張り 

表示画面を,互いに重なり合わないようにして二つ以上の
ウィンドウ(1)に分割すること。 

備考 ウィンドウ重ね(13.05.44)の対語。 

tiling 

13.05.46  (1)タイル 

領域を塗りつぶすために,X方向及びY方向に複製され
るピクセルマップ。 

tile (1) 

13.05.47  (2)タイル 

タイル張りによって生成されたウィンドウ(1)。 

tile (2) 

13.05.48  背景タイル 

ウィンドウ(1)の内容が失われたとき又は無効になったと
き,そのウィンドウ(1)の領域を塗りつぶすために使用す
るタイル(1)。 

background tile 

13.05.49  点描パターン 

タイル(1)又は切落しマスクを生成するために使用するピ
クセルマップ。 

stipple pattern 

13.05.50  切落しマスク 

ピクセルマップ又は長方形の並びのどちらかによって定
義される領域であって,その境界の外側の表示データを切
り取るもの。 

clip mask 

13.05.51  境界線 

ウィンドウ(1)を取り囲む線であって,通常は各辺とも同
じ太さをもつもの。 

border 

13.05.52  隠ぺい(蔽)する 

表示対象の全体又は部分に関する利用者のビューを,別の
表示対象でさえぎる。 

例 あるウィンドウ(1)を別のウィンドウ(1)で部分的

にさえぎる。 

<to> obscure 

13.05.53  閉そく(塞)する 

表示対象に関係する動作の開始又は項目の選択を抑止す
る。 

備考 任意選択機能の閉そく状態は,通常その名称又

はアイコンを見えにくくすることによって示
される。 

<to> occlude 

13.05.54  切落し, 

クリッピング 

切落しマスクの外側にある表示要素を全部除去すること
によって,内側のデータ又は表示画像だけを取り出す動
作。 

clipping 

13.05.55  遮へい(蔽), 

逆切落し, 
逆クリッピング 

与えられた切落しマスクで覆われた部分のすべての表示
要素の表示を抑止すること。 

shielding,  
reverse clipping 

13.05.56  スクローリング(図

形処理における), 
スクロール, 
視野移動 

古いデータがウィンドウ(1)の一端で消えると同時に,新
しいデータが他端から現れるような方法で,ウィンドウ
(1)の内部の表示要素を垂直方向又は水平方向に移動させ
ること。 

scrolling (in computer 

graphics) 

13.05.57  縦視野移動, 

ローリング 

上下方向に限定されたスクローリング。 

rolling, 
vertical scrolling 

background image

14 

X 0013 : 1998 (ISO/IEC 2382-13 : 1996) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語 

13.05.58  スクロールバー, 

視野移動棒 

画面又はウィンドウ(1)の一辺にある長方形の区域であっ
て,スクローリング過程を制御したり,データ又は表示画
像の現在の表示範囲を示したりするのに使用するもの。 

scroll bar 

13.05.59  スクロールボック

ス, 
視野移動箱 

スクロールバー上にある可動の箱であって,ウィンドウ
(1)内に現在表示されているデータ又は表示画像の相対的
な位置を示すもの。 

備考 垂直方向のスクロールボックスを“エレベー

タ”,水平方向のスクロールボックスを“スラ
イダボックス”と呼ぶ。 

scroll box 

13.05.60  バウンディングボッ

クス(図形処理にお
ける), 
枠どり 

図形対象を取り囲む,通常は目に見えない長方形の枠であ
って,その図形対象が選択されたとき見えるようになるも
の。 

bounding box (in computer 

graphics) 

13.05.61  ハンドル(図形処理

における) 

バウンディングボックス又はウィンドウ(1)の四隅の一つ
又は一辺の中央部にある小さな長方形の箱であって,図形
対象又はウィンドウ(1)のサイズ変更のために使用するも
の。 

handle (in computer 

graphics) 

13.05.62  ズーミング, 

ズーム 

表示要素が観察者に近づいたり,観察者から遠ざかったり
するように見せるために,表示画像全体を連続的に拡大縮
小すること。 

備考 拡大縮小の倍率は,全方向に対して同一でなけ

ればならない。 

zooming 

13.05.63  動軸回転表示, 

タンブリング 

空間内において,方向が連続的に変化する軸の周りに表示
要素が回転する様子を動的に表示すること。 

tumbling 

13.05.64  パニング, 

パン, 
パノラマ移動 

表示画像が横方向に動いているように見せるために,表示
要素を漸進的に平行移動すること。 

備考 パニング中に,表示画像から表示要素が削除さ

れたり,表示画像に表示要素が追加されたりす
ることがある。 

panning, 
panoramic translating 

13.05.65  背景画像 

個々の処理操作の間も変化することのない,例えば書式オ
ーバレイのような,表示画像の部分。 

background image, 
static image 

13.05.66  前景画像 

個々の処理操作の都度,変化しうる表示画像の部分。 

foreground image, 
dynamic image 

13.05.67  書式オーバレイ 

背景画像として使用される,報告書様式,格子,地図など
のパターン。 

form overlay 

13.05.68  書式フラッシュ 

書式オーバレイの表示。 

form flash 

15 

X 0013 : 1998 (ISO/IEC 2382-13 : 1996) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

付表1 JIS X 0013関連規格 

JIS X 0013の関連規格を次に示す。 

JIS X 0001 : 1994 情報処理用語−基本用語 

備考 ISO/IEC 2382-1 : 1993, Information technology−Vocabulary−Part 1 : Fundamental termsが,

この規格と一致している。 

JIS X 0012 : 1990 情報処理用語(データ媒体,記憶装置及び関連装置) 

備考 

ISO/IEC 2382-12 : 1998, Information processing systems−Vocabulary−Part 12 : Peripheral 

equipmemtが,この規格と一致している。 

JIS X 0024 : 1998 情報処理用語(計算機統合生産) 

備考 

ISO/IEC 2382-24 : 1995, Information technology−Vocabulary−Part 24 : 

Computer-integrated mamufacturingが,この規格と一致している。 

JIS X 4201 : 1990 コンピュータグラフィクス中核系 (GKS) 機能記述 

備考 

ISO/IEC 7942-1 : 1994, Information technology−Computer graphics and image processing−

Graphical Kernel System (GKS) −Part 1 : Functional descriptionが,この規格と一致している。 

JIS X 4211 : 1995 コンピュータグラフィクス−図形記述情報の格納・転送用のメタファイル 

(CGM)−第1部 機能仕様 

備考 

ISO/IEC 8632-1 : 1992, Information technology−Computer graphics−Metafile for the 

storage and transfer of picture description information−Part 1 : Functional specficationが,この規

格と一致している。 

ISO/IEC 8805 : 1988 Information processing systems−Computer graphics−Graphical Kernel System 

for Three Dimensions (GKS-3D)−Functional description 

ISO/IEC 9282-1 : 1988 Information processing−Coded representation of pictures−Part 1 : Encoding 

principles for picture representation in a 7-bit or 8-bit environment 

JIS X 4221 : 1993 コンピュータグラフィクス−対話型グラフィクスシステムPHIGS−第1部 

機能記述 

備考 

ISO/IEC 9592-1 : 1989, Information processing systems−Computer graphics−Programmer's 

Hierarchical Interactive Graphics System (PHIGS)−Part 1 : Functional descriptionが,この規格

と一致している。 

ISO/IEC 9636-1 : 1991 Information technology−Computer graphics−Interfacing techniques for 

dialogues with graphical devices (CCI)−Functional specification−Part 1 : Overview, profiles, and 

con formance 

ISO/IEC 9637-1 : 1994 Information technology−Computer graphics−Interfacing techniques for 

dialogues with graphical devices (CGI)−Data stream binding−Part 1 : Character encoding 

ISO/IEC 9973 : 1994 Information technology−Computer graphics and image processing−Procedures 

for registra tion of graphical items 

ISO/IEC 11072 : 1992 Information technology−Computer graphics−Computer Graphics Reference 

Model 

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16 

X 0013 : 1998 (ISO/IEC 2382-13 : 1996) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図1 ビューポート(正規化装置座標)へのウィンドウ(2)(世界座標)の写像(切落しを含む。) 

図2 グローシェーディングとフォンシェーディングによる鏡面反射の照明モデル 

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17 

X 0013 : 1998 (ISO/IEC 2382-13 : 1996) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図3 4分木表現 

図4 8分木の番号付けの例 

18 

X 0013 : 1998 (ISO/IEC 2382-13 : 1996) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JIS X 0013原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

平 井 通 宏 

株式会社日立製作所汎用コンピュータ事業部 

宇 野   栄 

日本アイ・ビー・エム株式会社開発製造・人事 

大 野 義 夫 

慶應義塾大学理工学部 

兼 谷 明 男 

通商産業省工業技術院標準部 

上 元 重 美 

富士通株式会社グローバルサーバ事業部 

久保田 浩 敬 

沖電気工業株式会社情報通信システム事業本部 

志 賀   稔 

三菱電機株式会社情報技術総合研究所 

下 田 宏 一 

日本ユニシス株式会社商品情報出版室 

竹 田 克 己 

株式会社日立製作所汎用コンピュータ事業部 

中 村 典 生 

日本電信電話株式会社ヒューマンインタフェース研究所 

野 原 三 郎 

社団法人日本事務機械工業会 

比田井   裕 

株式会社東芝マルチメディア技術研究所 

山 村 修 蔵 

財団法人日本規格協会 

米 澤 直 道 

日本電気株式会社コンピュータ事業部 

森   宗 正 

規格調整専門委員 

(事務局) 

及 川   清 

社団法人情報処理学会