2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
X 0010-1987
情報処理用語(操作技法及び機能)
Glossary of Terms Used in Information Processng
(Operating Techniques and Facilities)
1. 適用範囲 この規格は,情報処理における操作技法及び機能に関する主な用語とその読み方,意味及
び対応英語について規定する。
備考1. この規格は,国際規格ISO 2382/10-1979に準拠している。
2. 番号の右肩に星印*が付いている用語の対応英語は参考とする。
対応国際規格:
ISO 2382/10-1979 Data processing−Vocabulary−Section 10 : Operating techniques and facilities
2. 表記法 この規格では,各用語を,番号,用語及び読み方,意味並びに対応英語の四つの欄に分けて
記述する。それぞれの欄における表記法を次に示す。
(1) 番号に関する表記法
(1.1) 番号は,6個の数字によって表す。
最初の2けたの数字は情報処理用語規格番号の末尾2けたを,次の2けたの数字は同一分類のこ
の規格の区分を意味する。最後の2けたの数字は,同一区分内の一連番号とする。
(1.2) 番号の右肩の星印*は,その用語がJIS独自のものであることを表す。
(2) 用語及び読み方に関する表記法
(2.1) 同一の意味を表す用語が二つ以上ある場合は,その順位に従って優先使用する。
(2.2) 用語の一部が丸括弧 ( ) で囲まれている場合は,その部分を省略してもよいことを表す。この場合
は,括弧内を省略したときと省略しないときとの間に優先順位はない。
例1: “自動(的)”は,“自動”又は“自動的”を表す(01.01.04参照)。
例2: “(計算機)プログラム”は,“計算機プログラム”又は“プログラム”を表す(01.04.01
参照)。
(2.3) 用語が幾つもの類似の意味をもつ場合には,それらを個々に規定し,用語の前に(1),(2),……を付
ける。
例:
“(1)引き数”(02.02.02参照),“(2)引き数”(02-02.03参照)
(2.4) 類似の意味をもち,しかもその記述がほとんど同一である二つ以上の用語は,角括弧 [ ] を用い
て一つにまとめて規定する。この場合,用語及び読み方欄の [ ] に対して,意味欄の対応する [ ]
を採るものとする。
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X 0010-1987
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
例1: 次の(a)と(b)とは同じ(02.10.05参照)。
(a) 用語及び読み方
意味
2項[N項]演算
2個[N個]のオペランドに対する演算。
(b) 用語及び読み方
意味
2項演算
2個のオペランドに対する演算。
N項清算
N個のオペランドに対する演算。
例2: 次の(a)と(b)とは同じ(04.02.06参照)。
(a) 用語及び読み方
意味
欧数字[共数字]集合[部
分集合]
欧字[英字]及び数字を含み,場合によっては制御文字,
特殊文字,間隔文字を含む文字集合[文字部分集合]。
(b) 用語及び読み方
意味
欧数字集合
欧字及び数字を含み,場合によっては制御文字,特殊文
字,間隔文字を含む文字集合。
欧数字部分集合
欧字及び数字を含み,場合によっては制御文字,特殊文
字,間隔文字を含む文字部分集合。
英数字集合
英字及び数字を含み,場合によっては制御文字,特殊文
字,間隔文字を含む文字集合。
英数字部分集合
欧字及び数字を含み,場合によっては制御文字,特殊文
字,間隔文字を含む文字部分集合。
(2.5) 用語の使用分野を限定する場合には,用語に引き続く丸括弧 ( ) 内にそのことを示す。
例1: “情報(データ処理及び事務機械における)”(01.01.02参照)
例2: “呼出し(プログラミングにおける)”(07.09.04参照),“呼出し(データ網における)”
(09.06.08参照)
(2.6) 文法上の用法又は省略形などを,用語に引き続く丸括弧 ( ) 内に示す。
例:
“SYSGEN(頭字語)”(10.02.18参照),“DP(省略形)”(01.01.03参照)
(2.7) 漢字が常用漢字表にない場合には,仮名で示し,それに引き続く山括弧<>内に該当する漢字を示
す。
例:
“間げき<隙>文字”(04.10.09参照)
(2.8) 用語の読み方は,振り仮名によって示す。ただし,用語が英字から成り,その読み方が各英字の読
み方どおりの場合には,振り仮名は付けない。
例1: (データ)しょり
処理(01.01.03参照)
例2:
こぼる
COBOL(07.02.22参照)
例3: DP(01.01.03参照)
(3) 意味に関する表記法
(3.1) 文中で下線の引いてある語は,情報処理用語の規格中に規定されている用語であることを示す。
(3.2) 角括弧 [ ] の使い方については,(2.4)を参照のこと。
(4) 対応英語に関する表記法
(4.1) この欄の英語は,国際規格(ISO 2382/10)に規定されている用語であって,規定されている意味と対
応する。ただし,番号の右肩に星印*の付いているものを除く。
(4.2) 対応英語について使用上の注意事項がある場合には,対応英語に引き続く丸括弧 ( ) 内に示す。
(4.3) 対応英語に付けられた括弧内の注記の意味は,次のとおりとする。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(使用しないほうがよい。):国際規格及びこの規格では,この英語を使用しないので,使用しな
いほうがよいことを示す。
例:
02.04.01 logic function(使用しないほうがよい。)
(使用してはいけない。):国際規格及びこの規格では,用語統一の見地から,この英語を
使用してはいけないことを示す。
(この意味では使用しないほうがよい。):国際規格及びこの規格では,他の意味で使われ
ているため,この英語を使用しないほうがよいことを示す。
(××だけ):この英語は××(国名)だけで通用することを示す。
例:
02.02.07range(オーストラリアだけ)
また,角括弧及び使用分野を限定する丸括弧の用法は,“用語及び読み方”の欄と同様とす
る。
(5) 注,備考 注は,国際規格及びこの規格の一部である。備考は,この規格の一部であるが,国際規格
には記述されていない事項を示す。
3. 情報処理用語(操作技法及び機能) 主な用語について,次のとおり定める。
10.01 一般用語
番号
用語及び読み方
意味
対応英語
10.01.01
きのうたんい
機能単位
ハードウェア,ソフトウェア又はその両者から成るもの
であって,指定された目的を遂行しうるもの。
functional unit
10.01.02
しょりそうち
処理装置,
プロセッサ
計算機において,命令を解読し,実行する機能単位。 processor
10.01.03
しょり
処理(データ処理シス
テムにおける)
意図する目的又は効果に応じて発生する事象の過程。 process (in a data
processing system)
10.01.04
しょり
処理する(データを) 処理において,データに演算を施すこと。
to process (data)
10.01.05
じっこう
実行
計算機によって,一つの命令又は計算機プログラム中の
複数の命令を遂行する処理。
execution
10.01.06
じっこう
実行する
命令又は計算機プログラムの実行を遂行すること。
to execute
10.01.07
しげんわりふ
資源割振り
ジョブの実施のための,計算機システムの設備の割当
て。
例: 主記憶装置,入出力装置,ファイルの割当て。
resource allocation
10.01.08
どうき
同期(てき的)
共通のタイミング信号のような特定の事象の発生に依
存した二つ以上の処理に関する用語。
synchronous
10.01.09
わりこ
割込み
計算機プログラムの実行のような処理の中断であって,
その処理に対する外部からの事象に起因し,後でその処
理が再開できるような方法で遂行されるもの。
interrupt, interruption
10.01.10
こうごはいち
交互配置する,
インタリーブする
事物又は事象の列の部分と別の同質のものの列の部分と
を,各々の列の同一性を保ちつつ,交互に配置すること。
to interleave
10.01.11
むす結びつ付ける(アドレス
について)
絶対アドレス,仮想アドレス又は装置識別子を,計算機
プログラム中の記号アドレス又は標に関連づけること。
注 この概念は07.05.02“設定する(変数について)”
の特別な場合である。
to bind (of an address)
10.01.12
おうとうじかん
応答時間
計算機システムに対する問合せ又は要求の終わりから
応答の始まりまでの経過時間。
例: 問合せの終わりを指示してから,利用者端末
に応答の最初の文字が表示されるまでの時間の
長さ。
response time
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語及び読み方
意味
対応英語
10.01.13
ターンアラウンドタイ
ム
ジョブを提出してから,完全な出力が返送されるまでの
経過時間。
turnaround time,
turnround time(イギリス
だけ)
10.01.14
しょりのうりょく
処理能力,
スループット
与えられた時間内に計算機システムによって遂行され
る仕事の量の測度。
例: 1日当たりのジョブの個数。
throughput
10.02 操作機能
番号
用語及び読み方
意味
対応英語
10.02.01
ジョブ
利用者によって定義され,計算機によって実施される仕
事の単位。
注 用語“ジョブ”は,しばしば“ジョブの表現”
を厳密でなく指すのにも用いられる。ジョブの
表現は,計算機プログラム,ファイル,オペレ
ーティングシステム制御文などの集合から成
る。
job
10.02.02
タスク
多重プログラミング又は多重プロセッシングの環境に
おいて,計算機によって実施されるべき仕事の要素とし
て制御プログラムによって取り扱われる命令の一つ以
上の列。
task
10.02.03
ディスパッチする
実行の準備ができているジョブ又はタスクに対して処
理装置上の時間を割り振ること。
to dispatch
10.02.04
ディスパッチャ
オペレーティングシステムにおける計算機プログラム
又はその他の機能単位であって,その目的がディスパッ
チすることであるもの。
dispatcher
10.02.05
スケジュールする
ディスパッチされるべきジョブ又はタスクを選択する
こと。
注 一部のオペレーティングシステムにおいては,
上記以外に入出力操作のような仕事の単位もス
ケジュールされうる。
to schedule
10.02.06
(ジョブの)そうこう
走行
一つ以上のジョブの遂行。
(job) run
10.02.07
(プログラムの)そうこう
走行 一つ以上の計算機プログラムの遂行。
(program) rum
10.02.08
ジョブのなが流れ,
にゅうりょく
入力のなが流れ,
そうこう
走行のなが流れ
遂行されるべき幾つかのジョブのすべて又はその部分
を表現したものの列であって,オペレーティングシステ
ムに渡されるもの。
job stream,
input stream,
run stream
10.02.09
しれいげんご
指令言語,
せいぎょげんご
制御言語
適切な構文をもった手順演算子の集合であって,オペレ
ーティングシステムによって遂行されるべき機能を指
示するために用いられるもの。
commamd language,
control language
10.02.10
もくてき
目的モジュール
アセンブラ又はコンパイラの出力であり,かつ連係編集
プログラムの入力になりうる計算機プログラムの単位。
object module
10.02.11
ロードモジュール
実行のために主記憶装置内へロードしうる計算機プロ
グラムの単位であって,通常,連係編集プログラムの出
力である。
load module
10.02.12
れんけいへんしゅう
連係編集プログラム,
リンカ
目的モジュール間の相互参照を解決し,可能ならば構成
要素を再配置することによって,一つ以上の別々に翻訳
された目的モジュール又はロードモジュールから,一つ
のロードモジュールを作成するために用いられる計算
機プログラム。
linkage editor,
linker
10.02.13
きおく
記憶イメージ
主記憶装置中に依存するときのあるがままを示すよう
な,計算機プログラム及び関連するデータの表現。
storage image,
core image
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語及び読み方
意味
対応英語
10.02.14
せいぎょいき
制御域
制御情報を保持するために計算機プログラムによって
用いられる記憶域。
control area
10.02.15
せいぎょ
制御プログラム
一つの計算機プログラムであって,計算機システムにお
いて計算機プログラムの実行をスケジュールし,監視す
るように設計されたもの。
control program
10.02.16
じょうちゅう
常駐
特定の記憶装置上に,常時保持される計算機プログラム
に関する用語。
resident
10.02.17
ちゅうかく
中核,
じょうちゅうせいぎょ
常駐制御プログラム
制御プログラムの,主記憶装置中に常駐する部分。
nucleus,
resident control program
10.02.18
システムせいせい
生成,
SYSGEN(頭字語)
オペレーティングシステムの任意選択部分を選択し,デ
ータ処理施設の要件に適するような特定のオペレーテ
ィングシステムを作成する処理。
system generation,
sysgen
10.03 操作形態
番号
用語及び読み方
意味
対応英語
10.03.01
いっかつしょり
一括処理,バッチしょり
処理 あらかじめ蓄えられたデータの処理又はジョブの実施
であって,その進行中は,利用者がもはや,その処理に
影響を及ぼすことができないような手段によるもの。
batch processing
10.03.02
えんかくいっかつしょり
遠隔一括処理,えんかくしょり
遠隔
バッチ処理
入出力装置がデータリンクを介して計算機にアクセス
する一括処理。
remote batch processing
10.03.03
かいわがた
会話形,たいわがた
対話形
計算機システムの操作形態の一つであって,利用者とシ
ステムとの間で交互に取り交される投入及び応答が,二
者間の対話と同様の手段でなされるようなもの。
conversational mode,
interactive mode, time
sharing(この意味では使
用しないほうがよ
い。)
10.03.04
じつじかん
実時間,リアルタイム 計算機外部の別の処理と関係をもちながら,かつ外部の
処理によって定められる時間要件に従って,計算機の行
うデータの処理に関する用語。
注 用語“実時間”は,会話形で動作するシステム,
及びその進行中に人間の介入によって影響を及
ぼすことができる処理を記述するのにも用いら
れる。
real time
10.03.05
ちょっけつ
直結,
オンライン
計算機の直接制御下での機能単位の操作に関する用語。 online, on-line(イギリ
スだけ)
10.03.06
ひちょっけつ
非直結,
オフライン
計算機の非直接制御下での機能単位の操作に関する用
語。
offline, off-line(イギリ
スだけ)
10.03.07
たんいつめいれいそうさ
単一命令操作,
ちくいちめいれいそうさ
逐一命令操作
一つの計算機命令又はその一部分が,外部信号に呼応し
て実行される計算機の操作形態。
single step operation,
step-by-step operation
10.04 操作技法
番号
用語及び読み方
意味
対応英語
10.04.01
スプーリング
周辺装置と計算機の処理装置との間でデータを転送す
るとき,処理の遅れを短縮するために補助記憶装置を緩
衝記憶として用いること。
注 この用語は,語句 "Simultaneous Peripheral
Operation online" に由来している。
spooling
10.04.02
えんかくいっかつにゅうりょく
遠隔一括入力,
えんかく
遠隔バッチにゅうりょく
入力
データリンクを介して計算機にアクセスする入力装置
を通して行われるデータの一括依頼。
remote batch entry
10.04.03
えんかく
遠隔ジョブにゅうりょく
入力,
RJE(省略形)
データリンクを介して計算機にアクセスする入力装置
を通したジョブの依頼。
remote job entry, RJE
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語及び読み方
意味
対応英語
10.04.04
タイムスライシング
二つ以上の処理が同一処理装置上の細分化された時間
に割り当てられる操作形態。
time slicing, time sharing
(この意味では使用
しないほうがよい。)
10.04.05
じぶんかつ
時分割,タイムシェア
リング
一つの処理装置において,二つ以上の処理を,時間で交
互配置させるようにする計算機システムの操作技法。
time sharing, time slicing
(この意味では使用
しないほうがよい。)
10.04.06
たじゅう
多重プログラミング,
マルチプログラミング
一つの処理装置によって,二つ以上の計算機プログラム
を交互配置して実行する機能を備えた操作形態。
multiprogramming
10.04.07
たじゅう
多重タスキング,マル
チタスキング
二つ以上のタスクを,並行して遂行する又は交互配置で
実行する機能を備えた操作形態。
multitasking,
multi-tasking(イギリズ
だけ)
10.04.08
たじゅう
多重プロセッシング,
マルチプロセッシング
多重プロセッサの二つ以上の処理装置による並列処理
の機能を備えた操作形態。
multiprocessing
10.04.09
エミュレートする
模倣システムが,被模倣システムと同様に同一データを
受け入れ,同一の計算機プログラムを実行し,同一の結
果を得るように,あるシステムが他のシステムを,主と
してハードウェアによって模倣すること。
to emulate
10.04.10*
エミュレーション
模倣システムが,被模倣システムと同様に同一データを
受け入れ,同一の計算機プログラムを実行し,同一の結
果を得るような,あるシステムによる他のシステムの,
主としてハードウェアによる模倣。
emulation
10.04.11*
エミュレータ
模倣システムが,被模倣システムと同様に同一データを
受け入れ,同一の計算機プログラムを実行し,同一の結
果を得るように,あるシステムが他のシステムを模倣す
る装置又は計算機プログラム。
emulator
10.05 記憶管理
番号
用語及び読み方
意味
対応英語
10.05.01
カタログ
ファイル及びライブラリの場所に関連した登録簿であ
って,それらの所在を示すもの。
注 カタログは,ファイルが記憶される装置の形
式,合言葉,ブロック化因数のようなその他の情
報を含みうる。
catalog, catalogue(カナ
ダ,イギリスだけ)
10.05.02
カタログする
ファイル又はライブラリに関する情報をカタログに入
れること。
to catalog, to catalogue
(カナダ,イギりス
だけ)
10.05.03
たんじゅんかんしょうほう
単純緩衝法
計算機プログラムの実行の間中,緩衝記憶装置を割り当
てておく技法の一つ。
simple buffering
10.05.04
どうてきかんしょうほう
動的緩衝法
緩衝記憶装置の動的割振り。
dynamic buffering
10.05.05
どうてき
動力的(しげん
資源)わりふ
割振り 計算機プログラムの実行のために割り当てられる資源
が,必要時に適用される基準によって決定される割振り
技法の一つ。
dynamic (resource)
allocation
10.05.06
どうてきさいはいち
動的再配置
計算機プログラムが主記憶装置の異なった領域で実行
されうるように,実行中にこのプログラムに対して新た
な絶対アドレスを割り当てる処理。
dynamic relocation
10.05.07
ロールアウトする
主記憶装置を別の用途のために解放することを目的と
して種々の大きさのファイル又は計算機プログラムの
ようなデータの集合を,主記憶装置から補助記憶装置に
転送すること。
to roll out
7
X 0010-1987
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語及び読み方
意味
対応英語
10.05.08
ロールインする
前にロールアウトされたデータの集合を主記憶装置に
再格納すること。
to roll in
10.05.09
スワッピング
主記憶装置の領域の内容と補助記憶装置の領域の内容
とを交換する処理。
swapping
10.05.10
ほご
保護,ロックアウト
計算機システムの全体又は一部分のアクセス又は使用
を制限するための仕組み。
protection, lock out,
lock-out(イギリスだ
け)
10.05.11
かそうきおく
仮想記憶,
かそうきおくそうち
仮想記憶装置
計算機システムの利用者にとってアドレス可能な主記
憶装置とみなしうる記憶空間であって,仮想アドレスが
実アドレスへ写像されるもの。
注 仮想記憶の大きさは,計算機システムのアドレ
ス指定方式及び使用可能な補助記憶装置の量
によって制限され,主記憶場所の実際の量によ
っては制限されない。
virtual storage, virtual
memory(使用しない
ほうがよい。)
10.05.12
かそう
仮想アドレス
仮想記憶における記憶場所のアドレス。
virtual address
10.05.13
じつきおく
実記記憶,
じつきおくそうち
実記憶装置 仮想記憶システムにおける主記憶装置。
注 物理的には,実記憶装置と主記憶装置とは同一
である。
しかし,概念的には,実記憶装置は仮想記憶
システムの利用者にとって利用可能なアドレ
ス領域の部分だけを表す。かつては,利用者に
とって利用可能なアドレスの全領域は,主記憶
装置によって与えられていた。
real storage
10.05.14
じつ実アドレス
実記憶装置における記憶場所のアドレス。
real address
10.05.15
アドレスへんかんきこう
変換機構
仮想アドレスを実アドレスに変換する機能単位。
address translator
10.05.16
ページ(仮想記憶シス
テムにおける)
仮想アドレスをもち,実記憶装置と補助記憶装置との間
において1単位として転送される固定長のブロック。
page (in a virtual
storage system)
10.05.17
ページわく枠
実記憶装置において,1ページ分の大きさをもつ記憶場
所。
page frame
10.05.18
ページング
実記憶装置と補助記憶装置との間におけるページの転
送。
paging
10.05.19
ページングぎほう
技法
実記憶装置がページ枠に分割されるような実記憶装置
の割振り技法。
paging technique
10.05.20
ようきゅう
要求時ページング
必要時の,補助記憶装置から主記憶装置へのページの転
送。
demand paging
10.05.21
せんこう
先行ページング
必要となる以前の,補助記憶装置から主記憶装置へのペ
ージの転送。
anticipatory paging
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X 0010-1987
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
情報部会情報処理用語専門委員会構成表
氏名
所属
(委員会長)
西 野 博 二
東京工科大学情報工学科
池 田
男
株式会社東芝青梅工場
伊 藤 貴
日本電気株式会社情報処理営業支援本部
今 井 秀 樹
横浜国立大学工学部
岩 宮 好 宏
沖電気工業株式会社コンピュータシステム開発本部
魚 木 五 夫
産業能率大学経営情報学部
大 野 義 夫
慶応義塾大学情報科学研究所
小野寺 皙
日本アイ・ビー・エム株式会社谷町事務所
金 子 敏 信
東京理科大学理工学部
菅 忠 義
学習院大学理学部
君 島 浩
富士通株式会社電算機事業本部
河 野 隆 二
東洋大学工学部
斉 藤 隆 弘
神奈川大学工学部
榊 博 史
国際電信電話株式会社研究所
坂 庭 好 一
東京工業大学工学部
佐 藤 文 孝
株式会社東芝情報通信システム技術研究所
下 田 宏 一
日本ユニバック株式会社技術情報サービス部
高 野 彰
三菱電機株式会社情報電子研究所
中 川 正 雄
慶応義塾大学理工学部
中 村 真 和
株式会社日本ビジネスコンサルタント開発研究所
中 村 せつ子
バローズ株式会社システム推進部
西 村 恕 彦
東京農工大学工学部
二 宮 肇
日本電信電話株式会社データ通信事業本部
兵 頭 洋
通商産業省機械情報産業局
平 野 隆 之
工業技術院標準部
(事務局)
伊 藤 彰 一
工業技術院標準部電気・情報規格課
根 上 雄 二
工業技術院標準部電気・情報規格課