2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
X 0002-1987
情報処理用語
(算術演算及び論理演算)
Glossary of Terms Used in Information Processing
(Arithmetic and Logic Operation)
1. 適用範囲 この規格は,情報処理における算術演算及び論理演算に関する主な用語とその読み方,意
味及び対応英語について規定する。
備考1. この規格は,国際規格ISO 2382/2-1976に準拠している。
2. 番号の右肩に星印*が付いている用語の対応英語は参考とする。
対応国際規格:
ISO 2382/2-1976 Data processing−Vocabulary−Section 02 : Arithmetic and logic operations
2. 表記法 この規格では,各用語を,番号,用語及び読み方,意味並びに対応英語の四つの欄に分けて
記述する。それぞれの欄における表記法を次に示す。
(1) 番号に関する表記法
(1.1) 番号は,6個の数字によって表す。
最初の2けたの数字は情報処理用語規格番号の末尾2けたを,次の2けたの数字は同一分類のこ
の規格の区分を意味する。最後の2けたの数字は,同一区分内の一連番号とする。
(1.2) 番号の右肩の星印*は,その用語がJIS独自のものであることを表す。
(2) 用語及び読み方に関する表記法
(2.1) 同一の意味を表す用語が二つ以上ある場合は,その順位に従って優先使用する。
(2.2) 用語の一部が丸括弧( )で囲まれている場合は,その部分を省略してもよいことを表す。この場
合は,括弧内を省略したときと省略しないときとの間に優先順位はない。
例1: “自動(的)”は,“自動”又は“自動的”を表す(01.01.04参照)。
例2: “(計算機)プログラム”は,“計算機プログラム”又は“プログラム”を表す(01.04.01
参照)。
(2.3) 用語が幾つもの類似の意味をもつ場合には,それらを個々に規定し,用語の前に(1),(2),……を付
ける。
例 :“(1)引き数”(02.02.02参照),“(2)引き数”(02.02.03参照)
(2.4) 類似の意味をもち,しかもその記述がほとんど同一である二つ以上の用語は,角括弧[ ]を用い
て一つにまとめて規定する。この場合,用語及び読み方欄の[ ]に対して,意味欄の対応する[ ]
を採るものとする。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
例1:
次の(a)と(b)とは同じ(02.10.05参照)。
(a) 用語及び読み方
意味
2項[N項]演算
2個[N個]のオペランドに対する演算。
(b) 用語及び読み方
意味
2項演算
2個のオペランドに対する演算。
N項演算
N個のオペランドに対する演算。
例2:
次の(a)と(b)とは同じ(04.02.06参照)。
(a) 用語及び読み方
意味
欧数字[英数字]集合
[部分集合]
欧字[英字]及び数字を含み,場合によっては制御文字,
特殊文字,間隔文字を含む文字集合[文字部分集合]。
(b) 用語及び読み方
意味
欧数字集合
欧字及び数字を含み,場合によっては制御文字,特殊文
字,間隔文字を含む文字集合。
欧数字部分集合
欧字及び数字を含み,場合によっては制御文字,特殊文
字.間隔文字を含む文字部分集合。
英数字集合
英字及び数字を含み,場合によっては制御文字,特殊文
字,間隔文字を含む文字集合。
英数字部分集合
英字及び数字を含み,場合によっては制御文字,特殊文
字,間隔文字を含む文字部分集合。
(2.5) 用語の使用分野を限定する場合には,用語に引き続く丸括弧( )内にそのことを示す。
例1:
“情報(データ処理及び事務機械における)”(01.01.02参照)
例2:
“呼出し(プログラミングにおける)”(07.09.04参照),“呼出し(データ網における)”
(09.06.08参照)
(2.6) 文法上の用法又は省略形などを,用語に引き続く丸括弧( )内に示す。
例:
“SYSGEN(頭字語)”(10.02.18参照),“DP(省略形)”(01.01.03参照)
(2.7) 漢字が常用漢字表にない場合には,仮名で示し,それに引き続く山括弧< >内に該当する漢字を
示す。
例:
“間げき<隙>文字”(04.10.09参照)
(2.8) 用語の読み方は,振り仮名によって示す。ただし,用語が英字から成り,その読み方が各英字の読
み方どおりの場合には,振り仮名は付けない。
例1:
(データ)しょり
処理(01.01.03参照)
例2:
こ
ぼ
る
COBOL(07.02.22参照)
例3:
DP(01.01.03参照)
(3) 意味に関する表記法
(3.1) 文中で下線の引いてある語は,情報処理用語の規格中に規定されている用語であることを示す。
(3.2) 角括弧[ ]の使い方については,(2.4)を参照のこと。
(4) 対応英語に関する表記法
(4.1) この欄の英語は,国際規格 (ISO 2382/2) に規定されている用語であって,規定されている意味と対
応する。ただし,番号の右肩に星印*の付いているものを除く。
(4.2) 対応英語について使用上の注意事項がある場合には,対応英語に引き続く丸括弧( )内に示す。
(4.3) 対応英語に付けられた括弧内の注記の意味は,次のとおりとする。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(使用しないほうがよい。):国際規格及びこの規格では,この英語を使用しないので,使用しな
いほうがよいことを示す。
例:
02.04.01 logic function(使用しないほうがよい。)
(使用してはいけない。):国際規格及びこの規格では,用語統一の見地から,この英語を使用し
てはいけないことを示す。
(この意味では使用しないほうがよい。):国際規格及びこの規格では,他の意味で使われている
ため,この英語を使用しないほうがよいことを示す。
(××だけ):この英語は××(国名)だけで通用することを示す。
例:
02.02.07 range(オーストラリアだけ)
また,角括弧及び使用分野を限定する丸括弧の用法は,“用語及び読み方”の欄と同様とする。
(5) 注,備考 注は,国際規格及びこの規格の一部である。備考は,この規格の一部であるが,国際規格
には記述されていない事項を示す。
3. 情報処理用語(算術演算及び論理演算) 主な用語について,次のとおり定める。
02.01 方法
番号
用語及び読み方
意味
対応英語
02.01.01
はっけんてきほうほう
発見的方法
一連の近似的な結果を用いて,意にかなう最終結果に
近づいているかどうかの評価がなされる問題解決の探
索的方法。例えば,一定の指針に従った試行錯誤によ
る方法。
heuristic method
02.01.02
すうがくてききのうほう
数学的帰納法
N以上の自然数を含む項に関する命題を証明する方法
であって,まずその命題がNについて成立することを
示し,次に,もしN以上の任意のnに対してその命題
が成立するならば, (n+1) に対してもその命題が成
立すると示すことによって証明する。
mathematical induction
02.01.03
けいしきろんり
形式論理
論証の中の用語の意味にかかわらない正当な論証の構
成及び形式の研究。
formal logic
02.01.04
きごうろんりがく
記号論理学,
すうりろんりがく
数理論理学
自然言語のもつあいまいさ及び論理的不十分さを避け
るために選定された人工言語を用いて,正当な論証及
び演算を行う学問分野。
symbolic logic ,
mathematical logic
02.02 変数の表現
番号
用語及び読み方
意味
対応英語
02.02.01
スイッチングへんすう
変数
有限個の可能な値又は状態だけをとりうる変数。
例: 文字集合中の任意の1文字。
switching variable ,
logic variable(使用し
ないほうがよい。)
02.02.02
(1)
ひ引きすう数
独立変数。
argument
02.02.03
(2)
ひ引きすう数
独立変数の任意の値。
例: 探索かぎ,すなわち表中の項目の場所を識
別する数。
argument
02.02.04
パラメタ
特定の用途のために,ある一定の値が与えられる変数
であって,かつ,その用途を示しうるもの。
parameter
02.02.05
スカラ
ただ一つの値によって特性付けられる量。
scalar
02.02.06
ベクトル
通常,スカラの順序付けられた集合によって特性付け
られる量。
vector
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語及び読み方
意味
対応英語
02.02.07
はん範い囲
ある量又は関数がとりうる最大値と最小値との差。
span ,
range(オーストラリア
だけ)
02.02.08
し指すう数(対数の)
対数表示において正又は負の値をとりうる整数部。
characteristic
(of a logarithm)
02.02.09
か仮すう数(対数の)
対数表示における非負の小数部。
mantissa
(of a logarithm)
02.03.01
し自ぜん然すう数,
ひ非ふ負せいすう
整数
0,1,2,…のうちの一つの数。
注 自然数は,0からでなく,1から始まると定義
する人もいる。
natural number ,
nonnegative integer
02.03.02
せいすう
整数
0,+1,−1,+2,−2,…のうちの一つの数。
integer ,
integer number
02.03.03
じつすう
実数
固定基数記数法において,有限又は無限の数表示を使
って表現される数。
real number
02.03.04
ゆう有り理すう数
ある整数を0でない整数で割った商である実数。
rational number
02.03.05
む無り理すう数
有理数でない実数。
irrational number
02.03.06
ふく複そ素すう数
実数の順序対からなる数であって,a+ibの形で表現で
きる。ここで,a及びbは実数であり,i2=−1である。
complex number
02.03.07
(いちよう
一様)らんすう
乱数
ある既知の数の集合から,どの数も同じ出現確率をも
つように取り出される数。
random number
02.03.08
らんすうれつ
乱数列
各々の数が先行する数に関する知識からだけでは予測
できない数列。
random number
sequence
02.03.09
ぎ擬じ似らんすうれつ
乱数列
ある定義された算術処理によって決定された数列であ
るが要求されている目的に対しては実際上,乱数列で
あるもの。
pseudo-random number
sequence
02.03.10
とお通しばんごう
番号
列中のある項目の位置を示す整数。
serial number
02.03.11
ゼロ(データ処理に
おける)
いかなる数に加えても,又はいかなる数から引いても,
その数の値を変えない数。
注 ゼロは計算機の中で異なる複数個の表現をと
ることがある。例えば,正又は負の符号付き
ゼロ(符号付きの数からそれ自身を引くと得
られることがある。)とか浮動小数点ゼロ(そ
の固定小数点部分はゼロであるが,浮動小数
点表示の指数は様々でありうる。)がある。
zero (in data processing)
02.03.12
2ち値[3ち値][8ち値]
[10ち値][12ち値]
[16ち値][Nち値]
2 [3] [8] [10] [12] [16] [N] 個の異なる値又は状態をと
りうるような選択又は条件で特性付けられることを表
す用語。
binary [ternary] [octal]
[decimal or denary]
[duodecimal]
[sexadecimal or
hexadecimal] [N-ary]
02.03.13
2しん進[3しん進][8しん進]
[10しん進][12しん進]
[16しん進][Nしん進]
(法)
固定基数記数法において,基数として2 [3] [8] [10] [12]
[16] [N] をとること及びそのような方式。
binary [ternary] [octal]
[decimal or denary]
[duodecimal]
[sexadecimal or
hexadecimal] [N-ary]
02.03.14
かいじょう
階乗
1から与えられた整数までのすべての自然数の積。
factorial
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2.04
関数及び写像
番号
用語及び読み方
意味
対応英語
02.04.01
スイッチングかんすう
関数
有限個の可能な値だけをとる関数であって,その関数
の各各の独立変数も有限個の可能な値だけをとるも
の。
switching function ,
logic function(使用し
ないほうがよい。)
02.04.02
ブールかんすう
関数
関数及び各独立変数のとりうる値が二つしかないスイ
ッチング関数。
Boolean function
02.04.03
さい再き起てき的にてい定ぎ義された
れつ列
2番目以降の項の各々は,それに先行する幾つか又は
すべての項をオペランドに含む演算によって定められ
る項の列。
注 再帰的に定義された列においては,通常,2
個以上の有限個の定義されていない項があっ
てもよい。
recursively defined
sequence
02.04.04
しやぞう
写像する
他の集合中の量又は値との間に,定まった対応をもつ
値の集合を確定すること。
例: 数学的関数を評価すること。すなわち直接
関係する独立変数の値に対して従属変数の値
を確定すること。
to map (over)
02.04.05
しやぞう
写像
他の集合中の量又は値との間に,定まった対応をもつ
値の集合。
map ,
mapping(使用しない
ほうがよい。)
02.04.06
ぼ母かんすう
関数
無限級数で表現されたときに,一連の与えられた関数
又は定数を,その無限級数の係数としてもつ数学的関
数。
例: 関数 (1−2ux±u2)
21
−は次のように展開で
きるので,ルジャンドルの多項式Pn (x) の母
関数である。
(1−2ux±u2)
21
−=
n
n
n
u
x
P
)
(
0
∞
=Σ
generating function
02.04.07
しきいち値かんすう
関数
一つ以上の引き数をもつ2値スイッチング関数であっ
て,その引き数は必ずしも2値引き数である必要はな
いが,その引き数に関する所定の数学的関数が,与え
られたしきい値を超えたときにはその関数の値が1を
とり,それ以外のときにはその関数の値が0をとるも
の。
例: 次のようなしきい値関数
threshold function
g≦Tのときf (a1,…,an) =0
g>Tのときf (a1,…,an) =1
ここでg=W1a1,+…+Wnan
ただし,W1,…,Wnは実数の引き数a1,…,
anに対する正の重みであり,Tはしきい値で
ある。
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2.05
ブール演算
番号
用語及び読み方
意味
対応英語
02.05.01
(1) ブールえんざん
演算
各オペランド及び結果が二つの値のうち,一つをとる
演算。
注 02.05中の個々のブール演算の定義,表1及び
表2を簡単にするために,二つのブール値は
“ブール値0”と“ブール値1”と書く。これ
以外の値の対も,定義に矛盾することなく使
うことができる。
Boolean operation,
binary operation(1)
(使用しないほうが
よい。)
02.05.02
(2) ブールえんざん
演算
ブール代数の規則に従う演算。
Boolean operation,
binary operation(1)
(使用しないほうが
よい。)
02.05.03
2項[N項]ブール
えんざん
演算
二つ[N個]のオペランドに関するブール演算。
dyadic [N-adic]
Boolean operation ,
binary [N-ary]
Boolean operation
(使用しないほうが
よい。)
02.05.04
ブールえんざん
演算し子
オペランド及び結果がそれぞれ二つの値のうちの一つ
をとる演算子。
Boolean operator
02.05.05
そう相ほ補えんざん
演算
あるブール演算に対する他のブール演算であって,同
じオペランドに対してそれらの演算を行ったとき,第
一のブール演算の結果の否定が結果として得られるも
の。
例: 論理和は否定論理和の相補演算である。
complementary
operation
02.05.06
そうついえんざん
双対演算
あるブール演算に対する他のブール演算であって.第
一のブール演算のオペランドの否定を第二のブール演
算のオペランドとして演算したとき,第一のブール演
算の結果の否定が結果として得られるもの。
例: 論理和は論理積の双対演算である。
dual operation
02.05.07
いつ一ち致えんざん
演算
すべてのオペランドが同じブール値をとるときに限
り,結果がブール値1になるブール演算。
注 二つのオペランドに対する一致演算は等価演
算である。
identity operation
02.05.08
ひ非いつ一ち致えんざん
演算
すべてのオペランドが同じブール値をとらないときに
限り,結果がブール値1になるブール演算。
注 二つのオペランドに対する非一致演算は非等
価演算である。
non-identity operation
02.05.09
とう等か価えんざん
演算,
いふIF-あんど
AND-おんりい
ONLY-いふIF
えんざん
演算,
IFF(省略形)
二つのオペランドが同じブール値をとるときに限り,
結果がブール値1になる2項ブール演算。
注 表2のブール演算表参照。
equivalence operation ,
IF-AND-ONLY-IF
operation ,
IFF
注(1) dyadic operationやbinary arithmetic operationとの混同を避けるため,binary operationという用語は使用しない
ほうがよい。
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番号
用語及び読み方
意味
対応英語
02.05.10
ひ非とう等か価えんざん
演算,
はい排た他てき的ろん論り理わ和えんざん
演算,
いくすくるーしぶおあ
EXCLUSIVE-OR
えんざん
演算
二つのオペランドが異なるブール値をとるときに限
り,結果がブール値1になる2項ブール演算。
注 表2のブール演算表参照。
non-equivalence
operation ,
EXCLUSIVE-OR
operation ,
modulo two sum(使用
しないほうがよ
い。),
addition without carry
(使用しないほうが
よい。)
02.05.11
ろん論り理せき積,
あんど
AND えんざん
演算
各オペランドがブール値1をとるときに限り,結果が
ブール値1になるブール演算。
注 表2のブール演算表参照。
conjunction ,
AND operation ,
intersection ,
logical product(使用し
ないほうがよい。)
02.05.12
ひ否てい定ろん論り理せき積,
ひ否てい定せき積,
な
ん
ど
NAND えんざん
演算
各オペランドがブール値1をとるときに限り,結果が
ブール値0になる2項ブール演算。
注 表2のブール演算表参照。
non-conjunction ,
NAND operation ,
NOT-BOTH operation ,
NOT-AND operation
(使用しないほうが
よい。)
02.05.13
ろん論り理わ和,
おOあR えんざん
演算,
いんIN
くるーし
CLUSIぶVE-おOあR
えんざん
演算
各オペランドがブール値0をとるときに限り,結果が
ブール値0になるブール演算。
注 表2のブール演算表参照。
disjunction ,
OR operation ,
INCLUSIVE-OR
operation ,
logical add ,
logical sum(使用しな
いほうがよい。),
EITHER-OR operation
(使用しないほうが
よい。)
02.05.14
ひ否てい定ろん論り理わ和,
ひ否てい定わ和,
の
あ
NOR えんざん
演算
各オペランドがブール値0をとるときに限り,結果が
ブール値1になる2項ブール演算。
注 表2のブール演算表参照。
non-disjunction ,
NOR operation ,
NEITHER-NOR
operation ,
NOT-OR operation(使
用しないほうがよ
い。)
02.05.15
はい排た他えんざん
演算,
のつと
NOT-いふIF-
ぜ ん
THEN えんざん
演算
1番目のオペランドがブール値1,2番目のオペランド
がブール値0をとるときに限り,結果がブール値1に
なる2項ブール演算。
注 表2のブール演算表参照。
exclusion ,
NOT-IF-THEN
operation ,
AND-NOT operation
(使用しないほう
がよい。),
EXCEPT operation(使
用しないほうがよ
い。)
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番号
用語及び読み方
意味
対応英語
02.05.16
がん含い意,
いふIF-
ぜ ん
THEN えんざん
演算
1番目のオペランドがブール値1,2番目のオペランド
がブール値0をとるときに限り,結果がブール値0に
なる2項ブール演算。
注 表2のブール演算表参照。
implication ,
IF-THEN operation ,
conditional implication
(operation) ,
inclusion(使用しない
ほうがよい。)
02.05.17
ひ否てい定,
のつと
NOT えんざん
演算
オペランドのブール値と反対のブール値を結果として
とる単項ブール演算。
注 表1のブール演算表参照。
negation ,
NOT operation ,
Boolean
complementation
(この意味では使用
しないほうがよ
い。),
inversion(この意味で
は使用しないほう
がよい。)
02.05.18
ひ否てい定する
否定の演算を行うこと。
to negate
2.06 精度,正確度及び誤差
番号
用語及び読み方
意味
対応英語
02.06.01
せい精ど度
ほとんど等しい値を区別する能力の尺度。
例: 4けたの数表示は6けたの数表示より精度
が低い。しかし,適切に計算された4けたの
数表示は不適切に計算された6けたの数表示
より正確なこともある。
precision
02.06.02
た多ばい倍せい精ど度
ある一つの数を表すとき,精度を高めるために機械の
語を二つ以上用いることに関する用語。
multiple-precision
02.06.03
たん単[2ばい倍,ばい倍][3ばい倍]
せい精ど度
ある一つの数を表すとき,要求される精度に応じて機
械の語を1個[2個][3個]用いることに関する用語。
single- [double-]
[triple-] precision
02.06.04
ご誤さ差
計算,観測又は測定された値又は状態と,真の,指定
された又は理論的に正しい値又は状態との差異。
error
02.06.05
さい正かく確
誤差のないものがもっている性質。
accuracy
02.06.06
さい正かく確さ
誤差の少なさの定性的評価。評価が高いことは誤差が
少ないことに対応する。
accuracy
02.06.07
さい正かく確ど度
誤差の大きさの定量的測度。しばしば相対誤差の関数
で表現される。この測度が高いことは誤差が少ないこ
とに対応する。
accuracy
02.06.08
絶対ご誤さ差
計算値,観測値,測定値又は実現値から,真値,指定
値又は理論値を代数的に引いた結果。
absolute error
02.06.09
相対ご誤さ差
絶対誤差と,誤差を含む量の真値,指定値又は理論値
との比。
relative error
02.06.10
平衡ご誤さ差
誤差の集合であって,それらの平均値がゼロになるも
の。
balnced error(ヨーロッ
パだけ)
02.06.11
偏り
ある値の基準値からの系統的なずれ。
bias
02.06.12
偏りご誤さ差
偏りによる誤差。
例1: 縮んだ巻き尺を用いた測定による誤差。
例2: 計算の際の打切りによる誤差。
bias error
02.06.13
ご誤さ差はん範い囲
誤差がとりうる値の集合。
error range
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番号
用語及び読み方
意味
対応英語
02.06.14
ご誤さ差はば幅
誤差の最大値と最小値との差。
error span ,
error range(この意味で
は使用しないほう
がよい。)
02.06.15
うち打き切りご誤さ差
打切りによる誤差。
truncation error
02.06.16
まる丸めご誤さ差
丸めによる誤差。
rounding error
2.07 算術演算
番号
用語及び読み方
意味
対応英語
02.07.01
2しん進さん算じゆつ
術えん演ざん算
オペランドと結果が純2進記数法で表現される算術演
算。
binary arithmetic
operation ,
binary operation(2)(使
用しないほうがよ
い。)
02.07.02
ゆう有こう効けたえん演ざん算
浮動小数点表示法の変形を使った計算法であって,オ
ペランドの有効けた数が表示され,結果の有効けた数
はオペランドの有効けた数,実行される演算及び有効
精度から決まるもの。
significant digit
arithmetic
02.07.03
(さん算じゆつ
術)あふれ
算術演算の結果を表す数値の語のうち,数表現のため
に与えられている語長を超える部分。
(arithmetic) overflow
02.07.04
あふれ
演算の結果を表す語の,意図した記憶装置の記憶容量
を超える部分。
overflow
02.07.05
(さん算じゆつ
術)か下い位けたあ
ふれ
算術演算において,絶対値が小さ過ぎるため,使用し
ている記数法の範囲では表示できないような結果。
例1: 特に浮動小数点表示法が用いられている場
合,結果が表示しうる0でない最小値より小
さいときこの状態になる。
例2: 許された範囲を超える負の指数が発生する
と,結果は下位けたあふれになる。
(arithmetic) underflow
02.07.06
けたあ上げすう数
ある数字位置の和又は積がその数字位置で表現できる
最高数を超えるときに生じ,他での処理のために送ら
れる数字。
注 位取り表記法においては,けた上げ数は次の
大きい重みをもつ数字位置へ,そこでの処理
のために送られる。
carry digit
02.07.07
けたあ上げ
けた上げ数を送る動作。
carry
02.07.08
けたあ上げする
けた上げ数を送ること。
to carry
02.07.09
じゆん
循かん環けたあ上げ
けた上げ数を最上位の数字位置から最下位の数字位置
へ送る動作。
例: 減基数の補数で表現されている二つの負数
を加えるとき,循環けた上げが必要となる。
end-around carry
02.07.10
か借りすう数
ある数字位置の差が算術的に負のときに生じ,他での
処理のために送られる数字。
注 位取り表現法においては,借り数は次の大き
い重みをもつ数字位置へ送られる。
borrow digit
02.07.11
じゆん
循かん環か借り
借り数を最上位の数字位置から最下位の数字位置へ送
る動作。
end-around borrow
注(2) dyadic operationやBoolean operationとの混同を避けるため,binary operationという用語は使用しないほうがよ
い。
10
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
2.08
数学における演算子表記法
番号
用語及び読み方
意味
対応英語
02.08.01
ちゅう
中ち置ひよう
表き記ほう法,
インフィックスひよう
表
き記ほう法
演算子の優先順位の規則によって支配され,括弧のよ
うな区切り記号を用いる数学上の式を構成する方法で
あって,演算子はオペランドの間に置かれ,各演算子
は隣接するオペランド又は中間結果に対して行われる
演算を示すもの。
例1: AとBとを加え,その和にCを乗ずること
は, (A+B) ×Cという式で表される。
例2: Pと,QとRとの論理積の結果との論理積
は,P& (Q&R) という式で表される。
infix notation
02.08.02
ぜん前ち置ひよう
表き記ほう法,
プレフィックスひよう
表
き記ほう法,
ポーランドひよう
表き記ほう法,
ルカーシェビッチ
ひよう
表き記ほう法
数学上の式を構成する方法であって,各演算子はオペ
ランドの前に置かれ,それに続くオペランド又は中間
結果に対して行われる演算を示すもの。
例1: AとBとを加え,その和にCを乗ずること
は,×+ABCという式で表される。
例2: Pと,QとRとの論理積の結果との論理積
は,&P&QRという式で表される。
prefix notation ,
Polish notation ,
parenthesis-free
notation ,
Lukasiewicz notation
02.08.03
こう後ち置ひよう
表き記ほう法,
ポストフィックス
ひよう
表き記ほう法,
ぎゃく
逆ポーランドひよう
表き記
ほう法
数学上の式を構成する方法であって,各演算子はその
オペランドの後に置かれ,その前にあるオペランド又
は中間結果に対して行われる演算を示すもの。
例1: AとBとを加え,その和にCを乗ずること
は,AB+C×という式で表される。
例2: Pと,QとRとの論理積の結果との論理積
は,PQR&&という式で表される。
suffix notation ,
postfix notation ,
reverse Polish notation
2.09 数及び量の処理
番号
用語及び読み方
意味
対応英語
02.09.01
せい正き規か化する(浮動小
数点表示法におい
て)
浮動小数点表示において,表現されている実数は変化
させずに,固定小数部がある決められた範囲内に収ま
るように固定小数部を調整し,それに対応して指数部
も調整すること。
例: 固定小数部を1から9.99…の範囲に収める
ためには,浮動小数点表示123.45×102は1.234
5×l04と正規化される。
to normalize (in a
floating-point
representation
system) ,
to standardize
2.09.02
(1)うち打き切り(列の)
列の始め又は終わりの部分の,指定された基準に従っ
た削除又は省略。
truncation (of a string)
02.09.03
(2)うち打き切り(計算処理
の)
計算処理が完全に又は自然に終了する前の,指定され
た規則に従った計算処理の終了。
truncation (of a
computation process)
02.09.04
まる丸める
位取り表現において,1個以上の数字を最下位から削
除又は省略し,残りの部分をある指定された規則に従
って調整すること。
注1. 丸めの目的は,通常,数表示の精度を限定
すること,数表示における文字数を減らす
こと,又はその両者である。
2. 算術における最も一般的な丸め方は,切捨
て,切上げ及び四捨五入である。
to round
11
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番号
用語及び読み方
意味
対応英語
02.09.05
き切りす捨てる
残った数表示の部分には何の調整も施さないように丸
めること。
例: 12.637 4と15.062 5という数表示は,切り捨
てて小数第2位まで求めると,それぞれ12.63
と15.06とになる。
注1. 数表示を切り捨てた場合,その絶対値は増
加しない。
2. 切捨ては打切りの一つである。
to round down
02.09.06
き切りあ上げる
一つ以上の非ゼロ数字を削除するときに限り,残った
数表示の部分を,その最下位の数字に1を加えて必要
なけた上げを行うことにより調整して丸めること。
例: 12.637 4と15.062 5という数表示は,切り上
げて小数第2位まで求めると,それぞれ12.64
と15.07とになる。
注 数表示を切り上げた場合,その絶対値は減少
しない。
to round up
02.09.07
(1)し四しや捨ご五にゆう
入する
削除する数字の最上位がその数字位置の基数の半分以
上の値であるときに限り,残った数表示の部分を,そ
の最下位の数字に1を加えて必要なけた上げを行うこ
とにより調整して丸めること。
例: 12.637 4と15.062 5という数表示は,四捨五
入して小数第2位まで求めると,それぞれ
12.64と15.06とになる。
to round off
02.09.08
(2)し四しや捨ご五にゆう
入する
次のような場合に,残った数表示の最下位の数字に1
を加えて必要なけた上げを行うことにより調整して丸
めること。
(a) 削除する数字の最上位がその数字位置の基数の半
分より大きい。
(b) 削除する数字の最上位がその数字位置の基数の半
分に等しく,その後に続く一つ以上の数字がゼロ
よりも大きい。
(c) 削除する数字の最上位がその数字位置の基数の半
分に等しく,その後に続くすべての数字がゼロで,
かつ残った数字の最下位が奇数である。
例: 12.637 5と15.062 5という数表示は,四捨五
入して小数第3位まで求めると,それぞれ
12.638と15.062とになる。
注 この定義の中で,奇数の代わりに偶数が置き
換わりうる。
to round off
02.09.09
き基じゆん
準か化する
ほかの単位で表されているある量を,その範囲がある
決められた範囲に収まるようにするために変えるこ
と。
to scale ,
to normalize(この意味
では使用しないほ
うがよい。)
02.09.10
ばい倍りつ率
基準化において乗数として用いられる数。
例: 856,423,−95及び−182を−1から+1の
範囲内に収めるためには,000
1
1の倍率を用いる
とよい。
scale factor ,
scaling factor
12
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番号
用語及び読み方
意味
対応英語
02.09.11
りよう
量し子か化する
変数のとる範囲を,重複しない,必ずしも等間隔でな
くてもよい有限個の区間に分けて,その各区間をその
区間内のある割り当てられた値を使って指定するこ
と。
例: 人間の年齢は1年という量(区間)で量子
化されることが多い。
to quantize
02.09.12
サンプリングする
定義域上て規則的又は不規則的に離れた,異なる値に
対する関数値を求めること。
注 この用語は,特定の分野,例えば統計学など
で,別の意味に用いられることがある。
to sample
2.10 演算に関する一般用語
番号
用語及び読み方
意味
対応英語
02.10.01
えん演ざん算
既知のものの許された組合せに対して施されて,新し
いものを作り出す明確に定義された動作。
例: 算術における加算処理,例えば,5と3とを
加えて8を得る場合,数5と3はオペランド,
数8は結果,加算記号は行われる演算が加算
であることを示す演算子である。
operation
02.10.02
オペランド,
えん演ざん算すう数
演算が行われる対象となるもの。
operand
02.10.03
けつ結か果
演算を行って得られるもの。
result
02.10.04
たん単こう項えん演ざん算
ただ一つのオペランドに対する演算。
例: 否定
monadic operation ,
unary operation
02.10.05
2こう項[Nこう項]えん演ざん算
2個[N個]のオペランドに対する演算。
dyadic [N-adic]
operation ,
binary [N-ary]
operation(3)(使用し
ないほうがよい。)
02.10.06
えん演ざん算し子(記号処理に
おける)
演算において,行われる動作を表す記号。
operator (in symbols
manipulation)
02.10.07
たん単こう項[2こう項]えん演ざん算
一つだけのオペランド[二つだけのオペランド]に対
する演算を表す演算子。
monadic [dyadic]
operator ,
unary [binary] operator
02.10.08
(1)ろん論り理えん演ざん算
記号論理学の規則に従う演算。
logic operation ,
logical operation
02.10.09
(2)ろん論り理えん演ざん算
演算の結果の各文字が各オペランドの対応する文字だ
けで決まる演算。
例: 表2の“結果”の欄に示される2項ブール
演算。
logic operation,
logical operation
02.10.10
しきいち値えん演ざん算
オペランドのしきい値関数を計算する演算。
threshold operation
02.10.11
た多すう数けつ決えん演ざん算
各オペランドが値0又は1のいずれかをとり,値1を
もつオペランドの個数が値0をもつオペランドの個数
より多いときだけ値が1になるしきい値演算。
majority operation
02.10.12
ひ比かく較する
二つの項目の間の相対的な大小関係を知るために,順
序若しくは列中における相対的な位置を知るために,
又はある与えられた特性に関して一致しているかどう
かを知るために,二つの項目を調べること。
to compare
注(3) binary arithmetic operationやBooleam operationとの混同を避けるためbinary operationという用語は使用しない
方がよい。
13
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番号
用語及び読み方
意味
対応英語
02.10.13
ろん論り理ひ比かく較
二つの列が一致しているかどうかを知るためにそれら
を調べること。
logical comparison
2.11 けた送り
番号
用語及び読み方
意味
対応英語
02.11.01
けたおく送り,
けたい移どう動
語の中の文字の幾つか又はすべてを,指定された語端
の方向に同じ文字位置数だけそれぞれ移動すること。
shift
02.11.02
さん算じゆつ
術けたおく送り
固定基数記数法及び固定小数点表示法による数の表示
に施されるけた送りであって,数の固定小数部を表す
文字だけを移動すること。
注1. 算術けた送りは,丸めの影響を除けば,通
常,元の数に,基数の正又は負の整数の指
数をもったべきを掛けることに等しい。
2. 論理けた送りと算術けた送りは対照語であ
る。
arithmetic shift
02.11.03
ろん論り理けたおく送り
機械の語のすべての文字に同等に施すけた送り。
logical shift ,
logic shift
02.11.04
じゆん
循かん環けたおく送り
機械の語又はレジスタの一端からはみ出した文字が,
他端から再び入り込む論理けた送り。
end-around shift ,
cyclic shift
2.12 表及び図表
番号
用語及び読み方
意味
対応英語
02.12.01
えん演ざん算ひよう
表
オペランドの値のすべての妥当な組合せとその組合せ
の各々に対する結果を示すことで演算を定義する表。
operation table
02.12.02
ブールえん演ざん算ひよう
表
オペランドの各々とその結果とが二つの値のうちの一
つをとる演算表。
Boolean operation table
02.12.03
しん真り理ち値ひょう
表
論理演算に対する演算表。
truth table
02.12.04
ベンず図
集合が平面上に描かれた領域で表現されている図表。 Venn diagram
02.12.05
バイチず図
四角形を用いてブール関数を表す図表。この図表を構
成する四角形の数は,とりうる状態の数,すなわち2
を変数の個数によってべき乗したものである。
Veitch diagram
02.12.06
カルノーず図
重なった部分長方形で描かれた変数の論理関数の長方
形図表であって,重なった長方形の各交差は論理変数
の一意的な組合せを表し,かつすべての組合せに対し
て交差が作られるもの。
karnaugh map
2.13 補足用語
番号
用語及び読み方
意味
対応英語
02.13.01
しゆう
集ごう合
与えられた一つ以上の共通的な性質をもつ有限個又は
無限個のある種の対象,物又は概念。
set
02.13.02
よう要そ素(集合の)
集合を定義する性質をもつ一つの対象,物又は概念。 element (of a set) ,
member (of a set)
02.13.03
くう空しゆう
集ごう合
要素をもたない集合。
empty set ,
null set
02.13.04
ぶ部ぶん分しゆう
集ごう合
集合であって,その集合の各要素はある指定された別
の集合の要素であるもの。
subset
02.13.05
しん真ぶ部ぶん分しゆう
集ごう合
ある集合に対して,その集合の要素すべては含んでい
ない部分集合。
proper subset
02.13.06
ぜん全しゆう
集ごう合
ある与えられた問題に関係する要素すべてを含む集
合。
universal set
14
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番号
用語及び読み方
意味
対応英語
02.13.07
くみ組あわ合せ
集合から選択された,ある与えられた個数の相異なる
要素であって,選択された要素が並べられる順序は無
視される。
combination
02.13.08
じゆん
順れつ列
集合から選択された,ある与えられた個数の相異なる
要素の順序付けられた並び。
permutation
02.13.09
へん変すう数
ある与えられた適用において,実際の値が割り当てら
れるまで,値が決まらない又は既知の範囲で値が決ま
らないもの。
variable
02.13.10
ち値いき域をさだ定める
量又は関数がとりうる値の範囲を定めること。
to range
02.13.11
かん関すう数
従属変数の値が一つ以上の独立変数の値から,ある指
定されたやり方で決まる数学上の対象であって.独立
変数それぞれの値域内の値の各許される組合せに対し
て従属変数の値が二つ以上対応することはないもの。
function
02.13.12
き帰のう納てき的かん関すう数
自然数を値としてとり,この関数がオペランドになる
という置換え規則により得られる自然数の列から値が
導かれる関数。
recursive function
02.13.13
さん算じゆつ
術えん演ざん算
算術の規則に従う演算。
arithmetic operation
02.13.14
ひ被か加すう数
加算において,他の数又は量が加えられる数又は量。 augend
02.13.15
か加すう数
加算において,被加数に加えられる数又は量。
addend
02.13.16
わ和
2個以上の数又は量の加算の結果である数又は量。
sum
02.13.17
ひ被げん減すう数
減算において,他の数又は量が引かれる数又は量。
minuend
02.13.18
げん減すう数
減算において,被減数から引く数又は量。
subtrahend
02.13.19
さ差
減算において,被減数から減数を引いた結果の数又は
量。
difference
02.13.20
いん因すう数
乗算において,オペランドとなる数又は量。
factor
02.13.21
ひ被じよう
乗すう数
乗算において,他の数又は量を掛けられる因数。
multiplicand
02.13.22
じよう
乗すう数
乗算において,被乗数に掛ける因数。
multiplier factor ,
multiplier
02.13.23
せき積
乗算の結果である数又は量。
product
02.13.24
ひ被じよ除すう数
除算において,他の数又は量で割られる数又は量。
dividend
02.13.25
じよ除すう数
除算において,被除数を割る数又は量。
divisor
02.13.26
しよう
商
被除数の値を除数の値て割って得られる数又は量。除
算の結果の一つ。
quotient
02.13.27
じょう
剰よ余
除算において,被除数のうち割られなかった部分の数
又は量。その絶対値は除数の絶対値より小さい。除算
の結果の一つ。
remainder
15
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表1 単項ブール演算表
演算の番号 対応する
相補演算
の番号
P=0
の場合
P=1
の場合
用語
意味
表現例
本文における
項目の番号
記号表現
ベン図表現 (4)
0
3
0
0
0定数 ブール値
0定数
−
1
2
0
1
変数
P
−
2
1
1
0
否定
Pでない
02.05.17
3
0
1
1
1定数 ブール値
1定数
−
注(4) ベン図表現において,変数Pは,円で表現されている。定義される集合は,斜線で表現されている。
表2 2項ブール演算表
演算の
番号
対応する
相補演算
の番号
結果
用語
意味
表現例
本文に
おける
項目番号
P=0
Q=0
P=0
Q=1
P=1
Q=0
P=1
Q=1
記号表現
ベン図表現(5)
0
15
0
0
0
0
0定数
0定数
−
1
14
0
0
0
1
論理積
P及びQ
02.05.11
2
13
0
0
1
0
排他演算 Qを除いたP
02.05.15
3
12
0
0
1
1
(第1)
変数
P
−
4
11
0
1
0
0
排他演算
Pを除いたQ
02.05.15
5
10
0
1
0
1
(第2)
変数
Q
−
6
9
0
1
1
0
非等価
演算
P又はQのいず
れか一方
02.05.10
7
8
0
1
1
1
論理和
P又はQ
02.05.13
8
7
1
0
0
0
否定
論理和
P及びQのいず
れでもない
02.05.14
9
6
1
0
0
1
等価演算 Qに等しいP
02.05.09
10
5
1
0
1
0
第2変数
の否定
Qでない
−
11
4
1
0
1
1
含意
QはPを暗示的
に含む
02.05.16
12
3
1
1
0
0
第1変数
の否定
Pでない
−
13
2
1
1
0
1
含意
PはQを暗示的
に含む
02.05.16
14
1
1
1
1
0
否定
論理積
P及びQのどち
らでもない
02.05.12
15
0
1
1
1
1
1定数
1定数
−
注(5)
ベン図表現において,変数P及びQは,各々この表の左側の円及び右側の円で表現される。定義される集
合は,斜線で表現されている。
16
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情報部会 情報処理用語専門委員会 構成表
氏名
所属
(委員会長)
西 野 博 二
東京工科大学情報工学科
池 田 丈 男
株式会社東芝青梅工場
伊 藤 貴
日本電気株式会社情報処理営業支援本部
今 井 秀 樹
横浜国立大学工学部
岩 宮 好 宏
沖電気工業株式会社コンピュータシステム開発本部
魚 木 五 夫
産業能率大学経営情報学部
大 野 義 夫
慶應義塾大学情報科学研究所
小野寺 晳
日本アイ・ビー・エム株式会社谷町事務所
金 子 敏 信
東京理科大学理工学部
菅 忠 義
学習院大学理学部
君 島 浩
富士通株式会社電算機事業本部
河 野 隆 二
東洋大学工学部
斉 藤 隆 弘
神奈川大学工学部
榊 博 史
国際電信電話株式会社研究所
坂 庭 好 一
東京工業大学工学部
佐 藤 文 孝
株式会社東芝情報通信システム技術研究所
下 田 宏 一
日本ユニパック株式会社技術情報サービス部
高 野 彰
三菱電機株式会社情報電子研究所
中 川 正 雄
慶應義塾大学理工学部
中 村 真 和
株式会社日本ビジネスコンサルタント開発研究所
中 村 せつ子
バローズ株式会社システム推進部
西 村 恕 彦
東京農工大学工学部
二 宮 肇
日本電信電話株式会社データ通信事業本部
兵 頭 洋
通商産業省機械情報産業局
平 野 隆 之
工業技術院標準部
(事務局)
伊 藤 彰 一
工業技術院標準部電気・情報規格課
根 上 雄 二
工業技術院標準部電気・情報規格課