日本工業規格
JIS
W
3902
-1991
(I
1464
: 1985
)
航空宇宙−三脚ジャッキ−すきま寸法
Aerospace
−Tripod jacks−Clearance dimensions
日本工業規格としてのまえがき
この規格は,1985 年第 2 版として発行された ISO 1464 (Aerospace-Tripod jacks-Clearance dimensions) を翻
訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある“参考”は,原国際規格にはない事項である。
1.
適用範囲 この規格は,三脚ジャッキを据え付け,このジャッキとその周りの航空機構造との間に適
切なすきまを確保するために,航空機の主ジャッキ点の下に設けるべき最小のすきまについて規定する。
この規格は,すべてのジャッキのすきま寸法を完全に定めることを意図するものではない。すきまが重
要な場合には,単なる設計の助けとしてこの規格を使用することが望ましい。重要なすきまの最終値は,
実際のジャッキ寸法を用いて設定することが望ましい。
参考 この規格の中で{ }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって参考
値である。
2.
引用規格
ISO 43
Aircraft−Jacking pads
備考 JIS W 3901 (航空機−ジャッキ受)−1991 が、この国際規格と一致している。
3.
要求事項 三脚ジャッキを据え付けるために,航空機の主ジャッキ点の下に設けるべき最小のすきま
は,底面が正三角形で,垂直軸に対して 30°の角度をなすりょう(稜)線をもつ直立角すい台の形状をし
ていなければならない。この角すい台の高さは,ジャッキ上げする前の航空機の最大高さで,航空機のジ
ャッキ受に十分届くものでなければならない。角すい台の裁頭部の寸法は,
表 1 に示す内接円の寸法を満
足させるものでなければならない。さらに,ジャッキの適切な安定を確保するためには,角すい台の底面
で,垂直中心線から底面三角形の頂点への距離が,ジャッキの最大延伸高さの 0.3 倍以上なければならな
い。
ジャッキ受を航空機の表面より内側に埋め込む場合には,この角すい台には,角すい台の頂部の上で,
角すい台の垂直中心線上に円筒状の追加すきまを設けなければならない。この円筒は,JIS W 3901 に規定
する,該当する主ジャッキ受形態のすきま要求事項を満足するものでなければならない。
上記の要求事項を,
図 1,図 2 及び図 3 で図示する。
2
W 3902-1991 (ISO 1464 : 1985)
表 1 頂部の円の直径値
ジャッキの容量
kN {kgf} (lbf)
頂部の円の直径
mm (in)
44.5 {4 540} (10 000)
未満 152.4 (6)
44.5
以上 500 未満 {4 540∼51 000} (10 000∼112 000)
228.6 (9)
500
以上 1 112 まで {51 000∼113 400} (112 000∼250 000)
304.8 (12)
図 1
3
W 3902-1991 (ISO 1464 : 1985)
図 2
図 3
4
W 3902-1991 (ISO 1464 : 1985)
平成元年度航空規格原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
竹 中 規 雄
日本大学理工学部
(副委員長)
播 磨 克 彦
富士重工業株式会社航空機工場
太 田 信一郎
通商産業省機械情報産業局
伊 東 厚
工業技術院標準部
北 田 彰 良
運輸省航空局技術部
結 城 昭 治
海上保安庁装備技術部
石 川 安 男
防衛庁装備局
山 根 晧三郎
科学技術庁航空宇宙技術研究所
久木田 実 守
社団法人日本航空技術協会
白 浜 洋 海
日本航空株式会社技術研究所
福 西 嘉 夫
全日本空輸株式会社整備本部技術部
山 内 清
株式会社日本エアシステム整備本部技術部
藤 嶋 敏 夫
航空規格調査会
(主査)
前 田 辰 三
三菱重工業株式会社名古屋航空機製作所
足 立 三 郎
川崎重工業株式会社航空機事業本部
池 山 和 生
石川島播磨重工業株式会社航空宇宙事業本部
植 田 隆 之
住友精密工業株式会社航機技術部
本 間 邦 彦
三菱電機株式会社鎌倉製作所
渡 辺 繁
株式会社東芝小向工場
司 馬 康 男
株式会社島津製作所航空機器事業部
幸 田 慶 治
横浜ゴム株式会社航空部品事業部
(事務局)
冨 田 泉
社団法人日本航空宇宙工業会
浮 田 尚 家
社団法人日本航空宇宙工業会