日本工業規格
JIS
W
2015
-1982
航空機における異種金属の取扱方法
Definitions and Operations of Dissimilar Metals in Aircraft
1.
適用範囲
1.1
目的 この規格は,異種金属を定義・分類するとともに,異種金属の組合せに関し,その陽極部材
に注意を指向して腐食に対する保護要求事項を確立するものである。
1.1.1
適用 この規格は,すべての機器の単一部品,構成部品及び組立部品に適用する。
参考 この規格の内容は,MIL-STD-889 B (Notice 1) (Dissimilar Metals ; 1979-11-12) に相当する。
2.
関連規格
2.1
この規格の関連規格を次に示す。これらの規格を使用するときは,最新版による。
仕様書
Military
MIL-S-8802
Sealing Compound, Temperature−Resistant, Integral Fuel Tanks and Fuel Cell Cavities,
High Adhesion
3.
用語の意味
3.1
異種金属 (Dissimilar metals) この規格では,二つの金属片が導電性溶液中において接触その他の
形で電気的に接続されて電流を発生するとき,これらの金属は異種であるという。
3.2
電食(電気化学腐食,Galvanic corrosion) 電食とは,電解液又は電解質中における一組の異種金
属に関して,それが同じ電解質環境中において接触していない場合に生じる腐食と比較して,活性の高い
方の金属(陽極)に発生する促進腐食及び活性の低い方の金属(陰極)に対する減少腐食効果であるとい
うことができる。
3.3
ガルバニック系列 (Galvanic series) ガルバニック系列は,特定の電解溶液中,その他の環境にお
いて,独立に腐食する順位及び傾向に基づいて金属と合金を配列した表である。この溶解又は腐食の傾向
は,電導性媒質中における金属の電位に関係する。
電食は,本質的に対を成す金属のガルバニック系列の相対位置に影響される。系列内で近くにある金属
は互いに近い電位を持ち,一方,離れていればそれだけ電位の相違が大きい。ガルバニック効果,すなわ
ち陽極の腐食は電位差が小さければ最小であり,逆に大きければより著しい腐食結果を現す。構造用金属
の海水中での腐食に関するガルバニック系列を
表 II に示す。
また,異種金属の組合せの相対的両立性を判定する際の手続きとして,
表 I を用いなければならない。
しかし,両立性があるといっても,ガルバニック作用が全くないということはできない。
4.
一般説明事項(該当事項なし)
2
W 2015-1982
5.
詳細要求事項
5.1
電食を最小限にすること。
5.1.1
異種金属を密接した状態で使用する場合には,電食に対する適切な保護を施さなければならない。
特に銅,ステンレス鋼,ニッケルと接触するマグネシウム,鋼,亜鉛,アルミニウムなどの金属は,環境
によっては電食が顕著に現れることがある。したがって,接合部を正しく電気絶縁するか,可能なときに
は電解質を排除して陽極部材を保護するよう注意を払うべきである。
3
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表 I 接合した構造用金属及び合金並びに防護方式の用い方に関する手引き
(海水中,海上大気中及び産業大気中で使用する場合)
4
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表 II 代表的な金属の海水中におけるガルバニック系列
出典:Army Missile Command Report RS-TR-67-11“実用的ガルバニック系列”
活性大(陽極性)
鋳鉄
カーペンタ 20(活性)
↑
ステンレス鋼 410(活性)
ステンレス鋼 321(活性)
マグネシウム(Mg)
銅(めっき,鋳物,展伸材)
ステンレス鋼 316(活性)
マグネシウム合金 AZ-31B
ニッケル(めっき)
ステンレス鋼 309(不動態)
マグネシウム合金 HK-31A
クロム(めっき)
ステンレス鋼 17-7PH(不動態)
亜鉛(浸せき,ダイカスト,めっき) タンタル
けい素青銅 655
ベリリウム(高温圧縮) AM350(活性)
ステンレス鋼 304(不動態)
アルミニウム(Al)
ステンレス鋼 310(活性)
ステンレス鋼 301(不動態)
7075
合せ板の皮材 7072
ステンレス鋼 301(活性)
ステンレス鋼 321(不動態)
アルミニウム合金 2014-T3
ステンレス鋼 304(活性)
ステンレス鋼 201(不動態)
アルミニウム合金 1160-H14
ステンレス鋼 430(不動態) A286(活性)
アルミニウム合金 7079-T6
ステンレス鋼 410(不動態)
ステンレス鋼 316L(不動態)
カドミウム(めっき)
ステンレス鋼 17-7PH(活性) AM355(活性)
ウラニウム
タングステン
ステンレス鋼 202(不動態)
アルミニウム合金 218(ダイカスト) ニオブ(コロンビウム)1%Zr
カーペンタ 20(不動態)
アルミニウム合金 5052-O
黄銅(イエローブラス)268 AM355(不動態)
アルミニウム合金 5052-H12
ウラン 8%Mo A286(不動態)
アルミニウム合金 5456-O,-H353
ネーバル黄銅 464
チタニウム 5Al-2.5Sn
アルミニウム合金 5052-H32
黄銅(イエローブラス)
チタニウム 13V-11 Cr-3Al
アルミニウム合金 1100-O
マンツメタル 280
(焼なまし)
アルミニウム合金 3003-H25
黄銅(めっき)
チタニウム 6Al-4V
アルミニウム合金 6061-T6
洋白(18%Ag)
(溶体化処理+時効)
アルミニウム合金 A360(ダイカスト)
ステンレス鋼 316L(活性)
チタニウム 6Al-4V(焼なまし)
アルミニウム合金 7075-T6
青銅 220
チタニウム 8Mn
アルミニウム合金 1100-H14
銅 110
チタニウム 13V-11 Cr-3Al
アルミニウム合金 6061-O
丹銅
(溶体化処理+時効)
インジウム
ステンレス鋼 347(活性)
チタニウム 75A
アルミニウム合金 2014-O
モリブデン(工業用純) AM350(不動態)
アルミニウム合金 2024-T4
白銅 715
銀
アルミニウム合金 5052-H16
アドミラルティ黄銅
金
すず(めっき)
ステンレス鋼 202(活性)
黒鉛
ステンレス鋼 430(活性)
りん青銅 534(B-1)
↓
鉛
モネル 400
貴(活性小,陰極性)
鋼 1010
ステンレス鋼 201(活性)
5.1.2
表 II は,海水環境中における金属の相対的活性の順位を列記したものである。表はガルバニック
系列中の活性の高い(陽極性)金属に始まって,次第に活性の低い(陰極性)金属へと進んでいく。ガル
バニック系列は,
特定の電解溶液に適用するものであって,
実際の使用に当たって遭遇すると思われる個々
の溶液に対しては,異なった順位又は系列が生じる。ガルバニック系列の関係は,接合する金属を選定す
るための手引きとして役立つ。すなわち,この表はガルバニック反応の傾向が最も小さい金属を選ぶのを
助け,又は予想される電位相互作用を軽減するために適用すべき保護の必要性と程度を示す。一般に,系
列内で互いに近くにある金属ほど,両立性が大きい(すなわち,ガルバニック効果が小さく,逆に互いに
離れている金属ほどガルバニック効果が大きい。
)
。ガルバニック系列内の一対の組合せで順位が上にある
金属は陽極となり,その環境で先に腐食する。
5
W 2015-1982
5.1.3
ガルバニック系列表で遠く離れている金属を組み合わせる場合には,保護をしなければならない。
すなわち,接触を避けるため,適当な手段を講じるべきである。これは,陽極部材の電位と同等かそれに
近い電位を持つ犠牲金属被覆を陰極部材に施すか,接合面の防水を確実にするためにシールするか,又は
電気回路の抵抗が増加するように全面に塗装又は被覆を施すことによって達成できる。
5.1.4
陰極面積に比べて小さい陽極面積は避けるべきである。小さいファスナやボルトに対しては,同じ
金属又はより不活性(陰極性)の金属を使用すべきである。相対的に陽極面積が大きいほど陽極における
ガルバニック電流密度は小さく,腐食作用が少ない。電食効果は,陽極・陰極面積比に逆比例すると考え
てよい。
5.1.5
海水環境にさらされる金属は,耐食性及び耐応力腐食性のものとするか,又は腐食及び応力腐食に
耐えるように処理しなければならない。関連する金属のいかんにかかわらず,すべての露出端面は,
MIL-S-8802
の規定に適合する適当なシーラント材料でシールすべきである。両立できない材料を組み合わ
せる場合には,両方の材料と両立できる材料を中間に入れなければならない。
5.1.6
真の金属以外の材料(すなわち非金属材料)を金属と組み合わせなければならないときには,非金
属であるという明確な証拠がない限り金属材料と見なすべきである。これらの材料が本質的に腐食性物質
(塩)を含まず,酸やアルカリ性物質を含まず(すなわち pH が中性)
,炭素や金属粒子を含まず,生物劣
化を受けたりかびの生長を助長したりすることがなく,しかも水を吸収したり吸い上げたりしない場合に
は,これらは,金属と組み合わせるのに適当な非金属材料と考えてよい。非金属として分類されている多
くの材料,例えば,セルロース強化プラスチック,炭素や金属添加樹脂材料,アスベスト・セメント複合
材などは金属と接合されたとき腐食を引き起こす。
5.1.7
異種金属組合せの一方の金属がマグネシウムである場合,又はステンレス鋼どうしを接触させて使
用する場合には,接合部の縁を適切にシールして過度の電食やすきま腐食を防止することが必要である。
材料が電気的な接続を要求されていない場合には,非金属の絶縁ガスケット材料を用いてもよい。
5.1.8
一対の組合せがさらされる環境が極めて侵食的である場合には,最高の保護処置を講ずることが望
ましい。それ以外は,保護方式に多少の妥協が許される。しかし,一方の金属がマグネシウムのときは,
いかなる場合にも,その組合せが導電系に使用されるか否かにかかわらず,常に最高の保護方式を用いる
べきである。
5.2
予防措置及び接合方法 比較的両立性の低い材料を組み立てることが必要となった場合には,電食
を減少させるため,次の予防措置及び接合方法をとるものとする。
a.
ガルバニック系列に従って,もっと両立性が高いとされている材料を選ぶこと。陰極の面積が陽極金
属の面積より(容易にわかる程度に)小さくなるように金属の組合せを設計すること。例えば,アル
ミニウム板を締結するのにステンレス鋼のボルトや小ねじを用いる(この逆を行ってはならない)
。締
結する前に異種金属の間に両立できる金属ガスケットや座金を入れること。又は,陽極と両立できる
金属で陰極部材をめっきすること。これらの方法は,電気接続として使用する組合せに適用する。
b.
それらを接合する前に,異種金属の間に非吸収性で不活性のガスケット材料や座金を入れること。こ
れは,導電体として使用されない組合せに適用する。
c.
液体が入らないように,すべての接合部の縁をシールすること。
d.
ファスナが事前にめっきその他の処理をされているかどうかにかかわらず,異種金属面に挿入する小
ねじやボルトの頭の下に腐食抑制ペースト又はコンパウンドを塗布すること。場合によっては,組立
て前に接合面に有機被覆を施してもよい。これは,導電性を要求されない接合部に適用できる。
e.
実施できる場合又は組立部品の意図する用途を妨げない場合には,外部接合部は効果のある塗装方式
6
W 2015-1982
で外面を塗装すべきである。
f.
溶接やろう付けされた異種金属組立部品は,熱影響部から少なくとも 8.5mm(
3
1
in)
の範囲まで,塗装方
式,その他の適当な保護被覆を施すべきである。
g.
いわゆる保護環境(通常,湿度を管理した環境をいう。
)では,異種金属の組合せに対する処理に注意
を払うべきである。湿度管理が維持されているから腐食は起こらないという仮定を立てれば,厳格な
要求事項は必要がないであろう。しかし,湿度や水分の管理された環境は,物品の実際の表面で起こ
ると予想される最低温度でも水の凝結が起こらないように,水蒸気含有量を適正に減少させた密閉室
や容器によってだけ達成できるものであることを認識しなければならない。湿度や結露の管理が維持
できないか又は不確実な場合(しばしばそうである)には,最悪の環境に要求される保護と同様に,
異種金属の接触を処理すべきである。
6.
附属書
6.1
附属書 A 各金属又は合金に対する保護処理と保護方式を優先度順に記載する。この表は,異種金
属を組み合わせるときに適用すべき方式の選定に対して参考とすべきである。各金属の項の細目記号で与
えられる表面仕上げは,まず最初に最適のものを,その他は優先度の低下する順に記載する。異種金属の
組合せが使用中に受けると予想される環境条件を考慮に入れなければならない。劣った方の保護方式を選
ぶときには,それが必要性を満足することを保証すべきである。使用条件,電気的要求事項,設計要求事
項,維持及び費用の最小化について考慮しなければならない。ただし,費用は,所望の保護水準と妥協さ
せるべきではない。異種金属の組合せに対する保護方式の提案は,発注者によって個別に検討が実施され
るべきであり,選定された方式を導入又は採用する前に,その方式の使用に対する発注者の認可が必要で
ある。
6.2
附属書 B 異種金属接触腐食現象に関連する主要な要因を説明する。
7
W 2015-1982
附属書 A 保護有効性の順位による推奨処理
10.
一般
10.1
適用範囲 この附属書は,それぞれの金属又は合金に対する保護方式を,まず最初に最適処理,そ
の他は優先度の低下する順に記載するものである。
10.2
適用 記載した各項は,手引としてだけ示したものであって,それぞれの適用に当たっては,使用
条件,設計要求事項及び維持費用を考慮して検討しなければならない。
20.
関連規格 この附属書の関連規格を次に示す。これらの規格を使用するときは,最新版による。
仕様書
Federal
QQ-P-416
Plating Cadmium (Electrodeposited)
TT-C-490
Cleaning Method and Pretreatment of Ferrous Surfaces for Organic Coatings
Military
MIL-M-3171
Magnesium Alloy, Anodic Treatment of
MIL-C-5541
Chemical Conversion Coatings on Aluminum and Aluminum Alloys
MIL-C-8514
Coating Compound, Metal Pretreatment, Resin-acid (Asg)
MIL-A-8625
Anodic Coatins, for Aluminum and Aluminum Alloys
MIL-C-8837
Coating, Cadmium (Vacuum Deposited)
MIL-P-15328
Primer (Wash) , Pretreatment, Blue (Formula No.117-B for Metals)
MIL-P-16232
Phosphate Coating, Heavy, Manganese or Zinc Base (for Ferrous Metals)
MIL-C-17711
Coatings Chromate, for Zinc Alloy Castings and Hot-dip Galvanized Surfaces
MIL-C-26074
Coating, Electroless Nickel, Requirements for
MIL-M-45202
Magnesium Alloy, Anodic Treatment of
MIL-C-81562
Coating, Cadmium and Zinc (Mechanically Deposited)
MIL-A-81801
Anodic Coatings for Zinc and Zinc Alloys
30.
保護有効性の順位による推奨処理 ここに規定する処理法は,それを適用する金属に対する保護の程
度が高いものから順に記載してある。処理法を選択することができ,長期経済上許される場合は,処理法
の選定は,それに応じて行うべきである。金属を組み合わせて使用すべきときに,それぞれの金属に対し
て高い水準の処理を選択すれば,個々の拡大効果を達成できる。そうでなくて,一方の金属に最適の処理
法を選択し,他方の金属には第 2 位又は第 3 位の選択を行っても,しばしば高度の保護を得ることができ
る。大気腐食を検討するに当たり,費用を考慮しなければならない場合には,活性度の大きい方の金属に
より高い水準の処理を,活性度の小さい方の金属に代わりの処理を選ぶことは,大いに意味があることで
ある。このような選択は,ガルバニック効果が最小限度であるような穏やかな状態でも,活性度の大きい
方の金属がまず腐食を起こしやすいという事実を考慮しているのである。したがって,陰極腐食管理は,
電解溶液中ではしばしば有効であっても,通常の大気暴露状態では実質上効果がない。
30.1
マグネシウムに対する処理
a.
陽極皮膜 (MIL-M-45202) +耐アルカリ塗装方式又は樹脂シール
8
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b.
クロメート処理皮膜 (MIL-M-3171) +耐アルカリ塗装又は樹脂被覆方式(これは,非持続性の高湿度
大気や海洋大気中での一般使用に対する代替処理法である。
)
。又は有機方式を施さない陽極処理。
c.
無電解ニッケル被覆 (MIL-C-26074B) +その上にカドミウムめっき (QQ-P-416)
これは,高湿度,塩分又は酸性大気状態の存在しない場合に,導電及び熱伝導の目的に対して用いる。
d.
クロメート処理
これは確実に凝結及び酸性が存在しない状態に対して適当である。
備考 裸材のままのマグネシウムを使用してはならない。
30.2
亜鉛及び亜鉛被覆に対する処理
a.
陽極処理 (MIL-A-81801) +塗装又は樹脂被覆方式
これは,主として鋳物用である。
b.
クロメート転換皮膜 (MIL-C-17711) +塗装若しくは樹脂被覆方式,又は有機方式なしの陽極皮膜
これは,非持続性の高湿度大気若しくは海洋大気中での使用又は高湿度,塩分若しくは酸性条件が存在し
ない穏やかな大気中で,導電や熱伝導の目的に対して使用する。
c.
塗装又は樹脂被覆方式なしのクロメート処理皮膜。
備考 生地のままの亜鉛,めっきされた亜鉛は,海洋環境では使用してはならない。
30.3
カドミウム又はベリリウムに対する処理
a.
クロメート処理皮膜(QQ-P-416,MIL-C-8837 又は MIL-C-81562)+塗装又は樹脂被覆方式。
b.
有機方式なしのクロメート処理皮膜
これは,非持続性の高湿度大気や海洋大気中での使用,又は,高湿度,塩分若しくは酸性条件が存在しな
い穏やかな大気中で,導電や熱伝導の目的に対して使用する。
また,
高温で使用するベリリウムが大気中での酸素で破局的酸化を起こすのを阻止するために推奨される。
30.4
アルミニウム及びアルミニウム合金に対する処理
a.
陽極処理 (MIL-A-8625) +塗装又は樹脂被覆方式。
b.
クロメート処理皮膜 (MIL-C-5541) +塗装若しくは樹脂被覆方式又は樹脂封孔剤で封孔した陽極皮
膜(多孔質鋳物を用いる場合は,表面処理及び仕上げ前に樹脂を含浸する。
)
。
c.
塩分,アルカリ性又は酸性条件が存在しない穏やかな大気中での導電や熱伝導の目的に対しては,塗
装又は樹脂被覆を施さないクロメート処理皮膜。
d.
裸材のままのアルミニウム
これは,塩分や長期間高湿度の存在しない条件で表面処理が使用の妨げになる場合,又は耐食性の大きい
合金を使用する場合に,使用してもよい。ただし,接合部の縁は,すきま腐食を防ぐためシールしな
ければならない。
30.5
炭素鋼及び低合金鋼に対する処理
a.
金属被覆(例えば,犠牲的亜鉛若しくはカドミウム被覆+クロメート処理,又は非犠牲的銅若しくは
ニッケル被覆)+塗装方式。
1520MPa {155kgf/mm
2
} (220ksi)
を超える強度をもつ鋼に対しては,金属被覆は無電解的方法によっ
て施すものとし,亜鉛やカドミウムの使用は禁止する。1520MPa {155kgf/mm
2
} (220ksi)
までの強度を
もつ鋼に対しては,電解的方法によって金属被覆を施してもよいが,その場合には,めっき前に応力
除去熱処理を,めっき後に水素ぜい性除去熱処理を行うべきである。
b.
金属を直接接触させるため又は組み合わせる金属の間に最小の電位差を得るために,塗装方式を伴わ
ない金属被覆(例えば,犠牲的亜鉛若しくはカドミウム+補足表面処理又は非犠牲的銅若しくはニッ
9
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ケルなど)これは,金属の直接接触用又は接合金属間の電位を最小に保つためのものである。
1520MPa {155kgf/mm
2
} (220ksi)
を超える強度をもつ鋼に対しては,要求されるときは,金属被覆は
非電解的方法によって施すものとし,亜鉛やカドミウムの使用は禁止する。
c.
りん酸亜鉛処理皮膜 (TT-C-490) +塗装方式 1030∼1520MPa {105∼155kgf/mm
2
} (150
∼220ksi) の強
度をもつ鋼にりん酸塩皮膜を用いるときは,水素除去が必要である。すなわちりん酸塩処理前に応力
除去熱処理,りん酸塩処理後に水素ぜい性除去熱処理が必要である。
d.
前処理プライマ (MIL-P-15328, MIL-C-8514) +塗装方式
e.
厚膜りん酸塩処理皮膜 (MIL-P-16232) +補足的処理[1520MPa {155kgf/mm
2
} (220ksi)
を超える強度
をもつ鋼に対しては用いない。
]
備考 生地のままの鋼は推奨できない。
30.6
鉛,すず,はんだ及びインジウムに対する処理 (これらの金属を溶融法,融着法又は電気めっき
法によって,他の金属に被覆した場合)
a.
塗装又は樹脂被覆方式
電気めっき被覆は,塗装方式を適用する前に実施(電気を流す)すべきである。
b.
電気的な目的で金属の直接接触が要求される場合には,接合金属間の電位差を減少させるため,他の
金属の電気めっきを施す。
30.7
炭素鋼,低合金鋼,マルテンサイト系及びフェライト系ステンレス鋼に対する処理 クロムの含有
量が 12%程度の鋼は,腐食性環境でかなりの表面の変色とわずかのさびを生じるが全体として炭素鋼より
も明らかに腐食が少ない。
a.
塗装又は樹脂被覆を施す。
なお,炭素鋼の場合には,塗装又は樹脂被覆を施す前に亜鉛系りん酸塩処理を施す。
b.
非持続性の高湿度大気や海洋大気中での使用,
及び導電や熱伝導用に対しては,
電気めっきを施すか,
又は生地のまま使用してもよい。接合部の縁は,すきま腐食を防止するためシールすべきである。
30.8
クロム(めっき),モリブデン,タングステンに対する処理
a.
クロムめっきの空孔部における腐食又はモリブデンやタングステンの表面の変色を軽減するため,塗
装するか又は樹脂被覆を施す。
b.
電気的耐摩損性や熱伝導の目的のためには,通常,生地のまま使用してもよい。接合部の縁は,接合
金属のすきま腐食を軽減するためシールすること。
30.9
オーステナイト系ステンレス鋼,析出硬化型 (pH) ステンレス鋼,超高力ステンレス鋼,耐熱鋼,
鉛入り黄銅,青銅,黄銅及び青銅(低銅)並びに銅(高ニッケル)に対する処理
a.
組み合わすべき金属の間の電位差を最小にするために必要とされる金属被覆を施した上,塗装又は樹
脂被覆を施す。これは主に,このグループの金属が,それが接合されるかもしれない陽極性の大きい
金属に対して与えるイオン汚染を減少させて,
陽極金属に対する潜在的損傷を減少させるためである。
b.
導電又は熱伝導用には,金属皮膜(上記 a のとおり)を施し,塗装又は樹脂被覆なしで使用する。組
立て完成部品を塗料又は樹脂で上塗りすることは有益な場合がある。
c.
塗装又は樹脂被覆方式を施し,しかも接合部の縁をシールする。
d.
導電用や熱伝導用には,もしもっと陽極性の大きい金属が直接接合されないか,又はそのような金属
が表面凝結水の滴下を受けるようなごく近くにないときには,生地のまま使用し,接合部の縁をシー
ルする。
e.
高温で使用する場合で,
金属被覆が役に立たず,
しかも塗装や樹脂被覆を施すことができない場合は,
10
W 2015-1982
ガルバニック系として両立できる金属の組合せを選定する。
30.10
チタニウムに対する処理
a.
かじり付き防止と耐摩耗性を与えるため,陽極処理を施す。
b.
金属被膜
(カドミウムと亜鉛は不可。
ニッケル下地上に銀は容認できる。
)
+塗装又は樹脂被覆を施す。
c.
金属被覆(カドミウムと亜鉛は不可。ニッケル下地上に銀は容認できる。
)を施した上,接合部の縁を
シールする。これは,導電及び熱伝導用である。
d.
マグネシウム,亜鉛又はカドミウム以外の金属と接触する場合は,接合部の縁をシールして,生地の
まま使用してもよい。これは導電及び熱伝導用である。
30.11
銀に対する処理
a.
電気開閉接点,プラグ及びレセプタクルとして使用する銀や銀めっき部品は,ロジウム,パラジウム
又は金の追加めっきを施すべきである。
b.
電気組立部品の静止構成部品(例えば,コネクタ,プリント配線)に使用してもよいが,その場合は,
硫黄を含まないコンフォーマル被覆(
1
)
を施すべきである。
注(
1
)
コンフォーマル被覆とは,プリント配線その他の電気部品の表面に防湿とかび除けのために施
す有機被覆である(この注は MIL-STD-889B にはない。
)
。
c.
電気プラグ,レセプタクルなどの部品に対しては,クロメート処理皮膜+腐食抑制流体皮膜を施す。
30.12
ロジウム,パラジウム,金,白金及び合金に対する処理
a.
異種金属の接合部の縁にコンパウンドシーラントを塗るか,又は可能な場合には異種金属の接合部を
コンフォーマル被覆で包んだ上で,裸材のまま使用する。
30.13
黒鉛に対する処理
a.
黒鉛をそれと組み合わせる金属の間の電位差を最小にするため,黒鉛のめっきを施す。電気的用途に
使用するときには,金属部材の接触面の腐食を防ぐため,接合部の縁をシールするか又はコンフォー
マル被覆を施す。
b.
導電又は熱伝導に使用するときには,条件が許せば,裸材のまま使用してもよい。ただし,接合部の
縁はシールすること。
11
W 2015-1982
附属書 B 電食に関連する諸要素
10.
一般
10.1
適用範囲 この附属書は,電食現象に関係する主要な要因を説明するものである。
10.2
適用 この附属書は,単なる解説的なものであって,契約上の拘束力を持つものではない。
20.
関連規格 無し
30.
一般要求事項
30.1
電食に影響を与える諸要素 電食作用に影響を与えるものとして,いくつかの要因が考えられる。
電食作用の中には,一般的な条件のもとでの金属の分極挙動,陽極と陰極の面積,電気抵抗と電流,電解
質の種類と濃度,電解質の pH,電解質の通気や運動の程度がある。基本的要因は,電極の電位,電流及び
抵抗であって,これは次の式で表される。
E
c
−E
a
=IR
e
+IR
m
ここに,
E
c
: 陰極(分極時)の電位
E
a
: 陽極(分極時)の電位
R
e
: ガルバニック回路(内部回路)における電解溶液通路の抵抗
R
m
: 電極(外部回路)の抵抗
30.2
腐食環境 与えられた電解質濃度の媒液や電解溶液中で,ある特定の媒質温度において,各金属は,
ある特定の電位,すなわち溶解(電子の放出を伴う金属イオンの生成)能力を持っている。電気伝導率が
高くてしかも容易に溶解できる金属の腐食生成物を生成するような高腐食性溶液中において腐食は継続す
る。限られた容積の溶液では,多分に腐食を抑制するような条件(例えば金属イオン濃度の増加)が起こ
って,腐食は時間の経過とともに減少するかもしれない。他方,あるガルバニック組合せの陽極と同じ金
属は,もし陰極が分極の影響を受けなければ,促進腐食を示す傾向を持つもので,これは回路内の電流に
関連するものである。もし,電極の分極が進行するならば,ガルバニック電流と腐食は次第に低下して,
事実上停止することもある。一般には,腐食度は,電解質の濃度が高いほど,又は温度が低いほど減少す
るものである。
ガルバニック効果は,電解質内の pH 条件の相違によって変わることがある。例えば中性や酸性の溶液
中では陽極となる金属が,溶液が塩基性になれば陰極となることがある。
電解液に溶解している酸素は,吸着水素を酸化させることによって,陰極を減極させることがある。場
合によっては,酸素は,陽極の酸化を促進するために必要なことがある。したがって利用できる酸素及び
その拡散率は,異種金属接触腐食を増進させる可能性がある。
腐食が進むに従い,電極で発生するイオンは,電極の表面や表面の近くに集まって(分極)電流を妨害
する。これらいずれの場合でも,溶液が静止している場合は,腐食作用は拡散に依存し,拡散によって支
配される。溶液をかきまぜると,反応速度が増加する。
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30.3
ガルバニック電気回路の電気伝導率 電解液中の単一金属の腐食は,金属表面の局部陽極から局部
陰極への電流の流れに関係している。これは“局部電池腐食”と称し,普通の腐食の状態である。局部電
池の比較的小さい電位差は,金属の相や結晶配列の相違,結晶の不完全,偏析,粒界などの条件による金
属表面の組成不同性の結果である。表面の不均一性が大きいほど一般腐食を受けやすい。陽極の溶解はフ
ァラデーの法則に従い,ガルバニック電流に関係する。すなわち,
F
I
W
te
=
ここに, W: 溶解する金属の質量 (g)
I
: 電流 (A)
t
: 電流の流れる時間 秒
e
: 陽極金属の当量(原子量を原子価又は生成イオンの電荷で割っ
たもの)
F
: ファラデー定数 (96 500C)
電食は,これを金属の各表面における電解溶液中の酸素含有量の差や溶質イオン濃度の差,若しくは通
気状態の差又はイオンの違いや濃度など,それぞれの相違に基づく液中電流によって発生する単一金属腐
食と混同してはならない。
30.4
陽極と陰極間の電位差 実際の環境における電食の関係を定めるには,金属の標準電極電位はあま
り価値がない。金属の標準電位は,そのイオンの 1 モル濃度(単位活性)と平衡を保った電位であって,
このような条件は,電食の状態においては遭遇しないものである。ガルバニック系は,動的なものである
から,金属の電位は,平衡状態にはならない。金属は,それ自体のイオンの溶液中に見出されることは少
ないものであって,その反応は,電位差だけに支配されるものではない。反応は,陽極,陰極又はその両
方の分極とその合成ガルバニック電流によって支配される。
表 IA に示される標準電極電位からわかるとおり,アルミニウムは亜鉛に対して陽極として働くはずで
あり,普通の組合せの状態ではおそらく亜鉛の腐食を遅らせるであろう。この逆も真であることは,
表 II
に示された海水中での金属のガルバニック系列から容易に理解できる。海水中で,銅とステンレス鋼(不
動態)の間の電位差が小さいことは興味あることである。このことから,海水中におけるアルミニウムと
銅又はアルミニウムとステンレス鋼のガルバニック組合せは,アルミニウムに対してほぼ等しい腐食を生
じさせるはずだと結論するかもしれない。しかし,そのようなことは起こらない。なぜならば,ステンレ
ス鋼は,酸素の存在するところではある程度不動態化されるため,アルミニウムに対するガルバニック効
果が小さくなるが,一方銅は,通常活性が変わらないため,ガルバニック効果が大きいからである。
いかなる電解溶液中の金属に対しても,ガルバニック系列を作成することができる。個々の実際の情報
上の必要のため,溶液の状態,すなわち電解液の濃度,pH,流れ,通気,温度を規定し,できるだけ厳密
に維持すべきである。
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表 IA 標準電極電位
水溶液 25 ℃で各金属イオン 1 モル濃度と平衡状態
金属(高純度)
標準電極電位 V
マグネシウム
2
+
-2.37
アルミニウム
3
+
-1.67
亜鉛
2
+
-0.76
クロム
3
+
-0.74
鉄
2
+
-0.44
カドミウム
2
+
-0.40
すず
2
+
-0.14
鉛
2
+
-0.13
水素
+
0.00
銅
2
+
+0.34
銀
+
+0.80
水銀
2
+
+0.85
白金
2
+
+1.2
金
+
+1.69
30.5
分極 (Polarization) 電解溶液中の電極の分極は,電極表面における酸化物その他の合成物又は気
体の皮膜によって起こる。この変化は,開路電位に対する電位差を低下させ,腐食速度を減少させる。こ
のような変化は,外部回路の抵抗を増加させて,電流を減少させるものであって,ガルバニック電流や印
加電流とともに増減するものである。電極の分極挙動は,それによって溶液中の一対の異種金属の両立性
を確立することができる手段である。分極を測定すれば,陽極と陰極の相対的面積及び電位の変化が腐食
に及ぼす影響に関する情報を得ることができる。
図 1A は,ガルバニック電極の分極を図示したものである。陽極,陰極又は両極が分極を起こした場合,
支配は,それぞれ陽極形,陰極形又は混合形となる。異種金属接触腐食とガルバニック電流は,分極と抵
抗に支配される。電極が分極を起こさない場合は,回路の抵抗,すなわち溶液通路の抵抗 (R
e
)
と金属部
分の抵抗 (R
m
)
が反応を支配する。
図 1A 電食における分極及び支配の種類
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30.6
電極面積 陰極支配のもとでは,陽極の腐食は陰極の面積に比例する。陰極面積が陽極面積の 2∼3
倍であり,しかも分極が無視できるほど小さいときは,電流は一般に同じ倍数で増加する。陽極面積が陰
極面積に比較して減少するときにも,同じ関係が成立する。陰極面積が減少して実質的に陽極面積が増加
すると,ガルバニック電流密度が減少して,陽極の腐食は低下し,普通の腐食が優勢となる。混合支配で
は,事態はいくらか異なる。陰極面積の増加は,いくらか腐食を促進する効果をもたらすことがあるが,
それは,一般には陰極支配の場合よりも小さく,しかもその効果は比例的には起こらない。また,普通の
腐食は,余り顕著ではなくなる。陽極支配では,陽極の腐食は,本質的に陰極面積によって影響されず,
陽極面積が増加すればガルバニック電流は減少するものである。
30.7
抵抗及びガルバニック電流 分極したガルバニック回路において抵抗の要因になっているのは,陽
極・陰極間の電解質部分(R
e
,内部通路)と電極表面に生成する反応腐食生成物(R
m
,金属通路)とであ
って,これがイオン交換を妨げて電流を減少させるのである。したがって,回路の全抵抗 R は,R=R
e
+
R
m
で表される。分極系統においては,抵抗が増加するに従って陽極と陰極の電位が互いに接近し,ついに
は定常状態反応に達する。この場合の限界電流は,分極曲線の交点に対応する。これは,一定の状態が維
持されるとき,その系で得られる最大電流である。
30.8
電解媒質 各液体媒質や溶液(与えられた電解質濃度及び媒質温度に対して)中で,金属は特定の
電位を持っている。高い電気伝導率を持ち,ガルバニック組合せの陽極から高溶解性合成物を生成するよ
うな高腐食性の溶液中では,陽極は均一に腐食される。陰極が分極を起こさなければ,陽極の腐食は促進
されるものである。しかし,電極の分極化とともに,ガルバニック電流と腐食は低下する。一般に腐食速
度は,与えられた電解溶液に対して電解質の濃度が高いほど,また温度が低いほど低下する。陽極,陰極
又はその両方に分極を起こさせるようなイオンを含んでいる溶液中では,ガルバニック効果は小さい。
一対の異種金属は,pH の変化によって電解溶液中で異なる反応を呈することがある。中性や酸性溶液中
では陽極となる金属が,溶液が塩基性になれば陰極となることもある。このことは,マグネシウムとアル
ミニウムの組合せを希釈した中性又はわずかに酸性の塩化ナトリウム溶液中に置いたときに見られる。す
なわち,マグネシウム陽極の溶解に伴って溶液はアルカリ性となり,その結果アルミニウムが陽極となっ
て,極性が逆転する。また,中性の塩化ナトリウム溶液中における鉄と銅の組合せの場合に,アンモニア
を添加して溶液を変化させると,陽極であった鉄が,陰極となる。
30.9
溶液の通気,拡散及びかくはん(攪拌) 電解溶液中に溶解している酸素は,吸着水素を酸化させ
て陰極を減極させる作用をすることがある。場合によっては陽極を酸化させるのに酸素が必要なこともあ
る。したがって,利用可能な酸素及びその拡散率が,ガルバニック電流を増加させる可能性がある。
また,電食の間に電極で造られるイオンは,電極の表面やその近くに集まり(分極)
,電流の流れを妨害
する。静止溶液においては,これらいずれの場合でもガルバニック作用は拡散に依存し,しかも拡散によ
って支配される。したがって,溶液のかくはんや運動は,反応速度を増加させるものである。しかし,電
極面積が大きくない場合には,ほとんど差はないであろう。
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自動車 航空部会 航空機用特殊工程専門委員会 構成表
氏名
所属
(委員会長)
井 尻 盛 雄
川崎重工業株式会社
米 本 恭 二
運輸省航空局
藤 井 一 夫
防衛庁装備局
大 塚 至 毅
海上保安庁警備救難部
江 川 幸 一
科学技術庁航空宇宙技術研究所
坂 本 吉 弘
通商産業省機械情報産業局
大久保 和 夫
工業技術院標準部
島 田 洋一郎
三菱重工業株式会社
葭 田 雄二郎
富士重工業株式会社
細 川 孝 人
石川島播磨重工業株式会社
吉 川 堯
日本飛行機株式会社
竹 内 和 男
社団法人日本航空宇宙工業会
鈴 木 静 夫
日本航空株式会社
森 永 武 生
全日本空輸株式会社
宮 沢 朗
東亜国内航空株式会社
(事務局)
松 川 東 一
工業技術院標準部機械規格課
鈴 木 一 規
工業技術院標準部機械規格課