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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

T 9221-1992 

コントロールケーブルシステム 

Control cable system units 

1. 適用範囲 この規格は,能動義手に用いる金属製コントロールケーブルシステム(以下,ケーブルシ

ステムという。)について規定する。 

備考1. この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS G 4308 ステンレス鋼線材 

2. この規格の中で{ }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,

参考として併記したものである。 

2. 種類及び記号 種類及び記号は,表1のとおりとする。 

表1 

種類 

記号 

単式コントロールケーブルシステム 

SC 

複式コントロールケーブルシステム 

DC 

3. 性能 

3.1 

一般条件 一般条件は,次のとおりとする。 

(1) ケーブル単体を曲率半径25mmでわん(弯)曲させたとき,ケーブルを構成する細線の折れを生じな

いこと。 

(2) ケーブルハウジング単体を曲率半径25mmでわん曲させたとき,コイルに形状のゆがみを生じないこ

と。 

(3) ケーブルとケーブルハンガ,ボールターミナル,回り端子及びボール受けとのはめ合いが緩み過ぎな

いように,適切な形状になっていること。 

(4) ケーブルハウジングと浮動アンカ及びケーブルハウジングとリテーナのはめ合いは,使用中にケーブ

ルが移動しないように調整していること。 

(5) ベースプレートとリテーナのはめ合いは,使用中に外れないように調整していること。 

3.2 

静的強度 ケーブルシステムは,8.1によって試験したとき,表2を満足しなければならない。 

表2 

項目 

ケーブルとケ
ーブルハンガ 

ケーブルと 
回り端子 

ケーブルと 
端子受け 

引張強度 

500N {50kgf} 以上 

伸び率 

1.7%以下 

3.3 

耐久性 ケーブルシステムは,8.2によって試験したとき,次の規定を満足しなければならない。 

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T 9221-1992  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(1) 破損,永久変形,動作不良などの異常があってはならない。 

(2) ケーブルの伸び率は,5.0%以下でなければならない。 

(3) ケーブルハウジングの伸び率は,1%以下でなければならない。 

4. 形状及び寸法 形状及び寸法は,次のとおりとする。 

(1) ケーブルの直径 ケーブルの直径は,2.6mm以下とする。 

(2) ケーブルハウジングの内径 ケーブルハウジングの内径は,ケーブルの直径よりも1.4mmを超えるも

のとする。 

5. 外観 外観は,次のとおりとする。 

(1) ケーブル,ケーブルハウジング及びその他の部品の表面に,きず,さび及び汚れがあってはならない。 

(2) ゴム,プラスチックに著しい変色,ひび割れ及びき裂があってはならない。 

6. 材料 材料は,人体に対して無害であって,不快な臭気がなく,また,耐食性,耐湿性及び耐候性が

なければならない。 

(1) ケーブルは,原則としてJIS G 4308に規定するステンレス鋼線材を用いなければならない。 

(2) その他の材料 金属材料,プラスチック,ゴムなどの材料は,使用箇所に耐えるものでなければなら

ない。 

7. 試験場所の状態 試験場所の状態は,温度状態20±10℃,湿度状態 (65±30) %の室内とする。 

8. 試験方法 

8.1 

静的強度試験 ケーブルとケーブルハンガ,ケーブルと回り端子及びケーブルと端子受けとの接続

部分の強度を調べるため,引張試験機を用いて行う(図1参照)。 

図1 

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T 9221-1992  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

8.2 

耐久試験 ケーブルシステムの使用場面を想定した繰返し試験装置を用いて行う。装置の一例を図2

に示す。 

試験は,次のとおりとする。 

(1) 試料は単式コントロールケーブルシステムとし,ケーブルハンガの下端から回り端子の下端までの長

さが600mmになるように組み立てる。 

(2) ケーブルの中枢端は,試験装置のクランクプーリに固定する。ケーブルの末端の回り端子は,ケーブ

ルハンガを介してばね常数2N/mm {0.2kgf/mm} の引張コイルばねに固定する。 

(3) 繰返し周期は,1.5〜2.5秒 (0.40〜0.67Hz) とする。 

(4) 1万回ごとに,リテーナ部位に注油する。 

(5) 繰返し試験回数は,10万回とする。 

(6) 試験前に,ケーブル及びケーブルハウジングの長さを測定し,伸び率を計算する。 

図2 

9. 検査方法 

9.1 

抜取検査 抜取検査は,性能及び形状・寸法について4.及び8.によって行い,3.及び4.の規定に適合

しなければならない。 

なお,この場合の抜取方法は,受渡当事者間の協定による。 

9.2 

全数検査 全数検査は外観について目視によって行い,5.の規定に適合しなければならない。 

10. 包装 防水効果及び防食効果のあるものとし,運搬中及び保存中に損傷しないように包装を行わなけ

ればならない。 

また,次の事項を記入した表示を入れなければならない。 

(1) 規格の名称 

(2) 種類 

(3) ケーブルシステムと他の部品との結合方法 

T 9221-1992  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(4) 製造年月又はその略号 

(5) 製造業者名又はその略号 

11. 製品の呼び方 製品の呼び方は,規格の名称及び種類による。 

関連規格 JIS T 0101 福祉関連機器用語[義肢・装具部門] 

JIS原案作成委員会 構成表(昭和62年3月1日制定のとき) 

氏名 

所属 

(委員長) 

加倉井 周 一 

東京都補装具研究所 

青 山   孝 

労働福祉事業団労災リハビリテーション工学センター 

秋 山 昌 英 

株式会社小原工業所 

朝 倉 健太郎 

東京大学工学部 

川 村 一 郎 

株式会社パシフィックサプライ 

久 保   茂 

東京都補装具研究所 

佐 藤 政 義 

有限会社佐藤製作所 

鈴 木 祥 生 

労働福祉事業団労災リハビリテーション工学センター 

鋤 園 栄 一 

日本義肢装具技術者協会 

数 藤 康 雄 

国立身体障害者リハビリテーションセンター 

田 沢 宗 吉 

社団法人日本義肢協会 

中 島 咲 哉 

兵庫県リハビリテーションセンター附属中央病院 

浜 田 哲 夫 

株式会社啓愛義肢装具材料販売所 

河 野 康 徳 

厚生省社会局 

松 本 邦 宏 

労働省労働基準局 

田 中 明 夫 

厚生団 

太 田 健一郎 

工業技術院標準部 

中 田 哲 雄 

通商産業省機械情報産業局 

矢 野 秀 昭 

国立身体障害者リハビリテーションセンター研究所