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T 9111-9 : 2000 (ISO 4074-9 : 1996)

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣及び厚生大臣

が制定した日本工業規格である。

JIS T 9111

(ラテックス製コンドーム)には,次に示す部編成がある。

JIS T 9111-1

ラテックス製コンドーム−第 1 部:要求事項

JIS T 9111-2

ラテックス製コンドーム−第 2 部:長さの測定

JIS T 9111-3

  ラテックス製コンドーム−第 3 部:折幅の測定

JIS T 9111-5

  ラテックス製コンドーム−第 5 部:穴の検出−水漏れ試験

JIS T 9111-6

  ラテックス製コンドーム−第 6 部:破裂容量及び破裂圧力の測定

JIS T 9111-7

  ラテックス製コンドーム−第 7 部:加熱処理試験

JIS T 9111-9

  ラテックス製コンドーム−第 9 部:引張特性の測定

JIS T 9111-10

  ラテックス製コンドーム−第 10 部:包装及び表示


日本工業規格

JIS

 T

9111-9

 : 2000

 (ISO

4074-9

 : 1996

)

ラテックス製コンドーム−

第 9 部:引張特性の測定

Rubber condoms

−Part 9 : Determination of tensile properties

序文  この規格は,1996 年に第 2 版として発行された ISO 4074-9, Rubber condoms−Part 9 : Determination of

tensile properties

を翻訳し,

技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。

1.

適用範囲  この規格は,ラテックス製コンドーム(以下,コンドームという。)の引張特性の測定方法

について規定する。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 4074-9 : 1996, Rubber condoms

−Part 9 : Determination of tensile properties (IDT)

2.

原理  コンドームから試験片を切り取り,破断するまで引き伸ばし,破断時の荷重及び伸びを測定す

る。

3.

装置

3.1

打ち抜き型  20±0.1mm の間隔で平行な 2 枚の刃からなり,プレス機とともに使用する。

なお,打ち抜きに適した材質で,交換が可能な打ち抜き板上で使用する。各刃の長さは,70mm 以上で

なければならない。

3.2

引張試験機  本質的に一定の引張速度が可能で,次の要求に合致するもの。

a)

一方のローラを機械的に回転させることによるか,又はゴムに影響しない材料で両ローラの円筒表面

を潤滑にすることのいずれかによって,試験片全体にかかる応力を等しくする。一方のローラを機械

的に回転させる場合には,その回転速度は約 7min

1

でなければならない。

b)

荷重範囲は 0∼200N とする。

c)

ローラの離れる速度は,8.5±0.8mm/s (500±50mm/min)  とする。

d)

試験時に,ローラ間の距離と荷重とが記録できるもの。自動記録が好ましい。

4.

試験片の調製

4.1

個包装を破り,コンドームを取り出す。ただし,その場合,個包装内のコンドームをきずつけない

ように破ろうとする範囲から移動させる。個包装の開封にははさみ又は他の鋭利な道具を使ってはならな

い。


2

T 9111-9 : 2000 (ISO 4074-9 : 1996)

4.2

コンドームに適切な粉を付ける。又は十分な量のプロパン−2−オール又は水を用いて,試験片から

ドレッシング剤を除去し,23±2℃,相対湿度 45∼55%の条件下で 16h 以上乾燥させる。

打ち抜き板の上にコンドームを平らに置き,長さ方向に直角になるよう打ち抜き型の刃をあてる。

開口部から 80±5mm の位置から,プレス機の一挙動で試験片を打ち抜く。

開口部から 80mm の部分が側面非平行又は模様入りの場合,前後の側面平行部分又は模様のない部分よ

り試験片を打ち抜く。相当する部分がない場合には,開口部より 80mm の部分から試験片を得る。

測定には 1 回のプレスで完全に打ち抜いた試験片だけを用いる。

5.

手順

5.1

室温 23±2℃,相対湿度 45∼55%のもとで試験を行う。

5.2

円筒状の試験片を平らに置き,折幅を mm 単位で測定する。

5.3

試験片をローラに掛け,破断するまで引き伸ばす。

5.4

破断時の荷重を 0.1N 単位で,ローラの中心間の距離を mm 単位で測定する。

6.

試験結果の表し方

6.1

破断時の荷重は,ニュートン (N) で表す。

6.2

次の式を用いて,各試験片の破断時の伸び[E:パーセント (%) で表す。

]を計算する。

100

2

2

2

1

×

+

=

l

l

d

l

E

ここに,

l

1

ローラに接触する試験片の長さ(直径

15mm

のローラでは

47mm

に等しい。

 (mm)

d

破断時の,ローラの中心間の距離

 (mm)

l

2

試験片の元の円周,5.2 で得られた折幅の

2

倍に等しい

 (mm)

破断時の伸び,

E

10%

で丸めなければならない。

7.

試験記録  試験記録には,少なくとも次の事項を記載する。

a)

試料のロット番号

b)

試験した試料数

c)

各試験片の破断時の荷重と伸び(6.参照)

d)

試験年月日